JP2000099865A - 車両緊急通報システム - Google Patents

車両緊急通報システム

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JP2000099865A JP27272899A JP27272899A JP2000099865A JP 2000099865 A JP2000099865 A JP 2000099865A JP 27272899 A JP27272899 A JP 27272899A JP 27272899 A JP27272899 A JP 27272899A JP 2000099865 A JP2000099865 A JP 2000099865A
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浩志 岩松
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Yukio Ichikawa
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 事故位置や事故状況をセンターに的確に伝え
ることができる車両緊急通報システムを提供する。 【解決手段】 事故発生時に、事故車両からセンター
に、無線回線を介して、車両位置を特定するためのデー
タが自動送信される車両緊急通報システムにおいて、車
両が、走行中に、車両位置に関するデータをサイクリッ
クに記録部13に記録し、事故発生時に、記録されている
データをセンターに送信部17から送信し、この送信後に
さらに移動したことを検出したとき、移動後の位置を特
定するデータをセンターに再送信するようにしている。
センターでは、現在の事故車両の位置を確認することが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、事故車両からセン
ターに無線を通じて車両位置を自動通報する車両緊急通
報システムに関し、特に、事故位置や事故状況をセンタ
ーに的確に伝えられるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】近年、我が国では、多発する交通事故に
対処するため、車両緊急通報システムを標準化しようと
する動きがある。このシステムは、車両の衝突や事故発
生時、車両に搭載した緊急通報装置から自動で、センタ
ーへ車両緊急情報を通報し、緊急車両が事故現場に到着
するまでの時間を短縮して、怪我人をより迅速に救出、
救済できるようにするものであり、既にドイツでは、こ
のシステムが実施段階に入っている。
【0003】車両に搭載する緊急通報装置には、次のよ
うな機能が必要になる。 (1)通信機能(センターとの通信) 携帯電話機と同様の通信機能を持ち、9600bpsのデー
タ通信と音声通話との自動切換えを可能にする。 (2)位置検出機能(自車両の位置検出) 車両位置検出用のデータとして、GPSやジャイロなど
の自車位置データを記録する。 (3)緊急検出機能(自車両の緊急検出) 衝突センサーや横転センサーを持ち、どのような事故が
発生したかを検出する。 (4)車両緊急情報通報機能(センターへの緊急通報) 衝突センサーや横転センサーの検知によって緊急通報を
開始し、記録された自車位置データの自動送信を行な
う。車両緊急情報通報ボタンの押下による手動通報も可
能にする。 (5)パワーマネージメント機能(緊急通報装置の電源
を制御) 事故検出時、補助バッテリーへの自動切換を行ない、緊
急通報の間の電源を確保する。
【0004】この緊急通報装置を搭載する車両が事故に
遭遇すると、緊急通報装置に記録されている自車位置デ
ータがセンターに自動送信され、センターでは、このデ
ータを基に事故車両の位置を確認し、緊急車両の出動を
要請する。
【0005】また、従来から、車両の走行位置を表示す
るナビゲーション装置に、この緊急通報装置と同様に、
事故発生時の位置通報機能を持たせることが提案され、
例えば、特開平5−5626号公報などにその装置が開
示されている。
【0006】しかし、車両緊急通報システムでは、通報
機能を有するナビゲーション装置とは違って、地図デー
タなどのデータベースがセンターの側で保管・管理さ
れ、このデータベースを用いて、事故車両から送られて
来るデータを基にセンター側で事故車両の位置が特定さ
れる。
【0007】この場合、センターでの事故位置の特定
は、負傷者の救助を一刻も早く実行に移すため、迅速且
つ正確に行なわれなければならない。事故車両からセン
ターへのデータ伝送時間は、網接続に費やす時間を除け
ば実質的に30秒程度であり、この間に、事故位置の特
定を可能にするデータがセンターに送信されなければな
らない。
【0008】本発明の発明者等を含むグループでは、こ
うした要請に応えることができる車両緊急通報システム
を提案している。まず、このシステムについて説明す
る。
【0009】このシステムでは、図6に示すように、各
種のセンサや通信手段を具備する緊急通報装置41が車両
に搭載され、事故発生時には、この緊急通報装置41から
センター81に、無線回線89及び電話回線88を介してデー
タが伝送される。
【0010】緊急通報装置41は、車両の走行方向を検知
するジャイロなどの角度センサ47と、GPSアンテナ65
で受信したGPSデータから自車位置を測位するGPS
受信機48と、車両の横転を検知する横転センサ49と、走
行中の自車位置データなどを記録するRAM50と、事故
原因の解明に必要なデータを恒久的に保存するフラッシ
ュロム51と、緊急通報装置41に接続するスピードセンサ
54、リバース55、クラッシュセンサ56、ブレーキ57など
からの情報や横転センサ49からの情報に基づいて事故の
発生を検出し、自動通報の動作を制御するCPU46と、
送受信するデータを変復調するモデム45と、データ伝送
または音声通信への切替えを制御する制御切替部44と、
送受信するデータまたは音声の入出力先を切替えるデー
タ/音声切替部43と、アンテナ64を通じて通信動作を行
なう携帯電話42と、平常時使用する外部バッテリ53が緊
急時等に使用できないとき電力を供給する内部バッテリ
52とを備え、さらに、ハンズフリーでの音声通信を可能
にするスピーカ62及びマイク63や、手動での緊急通報を
可能にする緊急ボタン60、緊急通報装置41の動作状態を
表示するLED59などに接続している。
【0011】一方、センター81は、通信動作を行なう電
話機82と、送受信するデータを変復調するモデム83と、
データベースに蓄積された地図データ85と、事故位置を
判断したり、各部の制御を行なうCPU84と、オペレー
タが操作する操作部87と、地図上の事故位置などが表示
される表示部86とを備えている。
【0012】このシステムでは、走行中の車両が、自車
位置データを順次緊急通報装置41のRAM50に記録し、
事故が発生すると、記録されている走行履歴を示す自車
位置データをセンター81に送信する。センター81では、
受信したデータを用いてマップマッチングを行ない、事
故位置を特定する。
【0013】この自車位置データの記録・送信を行なう
緊急通報装置41の機能ブロックを図7に示している。こ
の装置は、GPS衛星からの受信信号を処理してGPS
データ(G)を生成するGPS処理部11と、方位を示す
ジャイロデータ及び車速を示す車速パルスから車両の動
きベクトル(V)を算出するベクトル生成部12と、GP
S処理部11から出力されたGPSデータ(G)及びベク
トル生成部12から出力されたベクトルデータ(V)を用
いて現在位置(P)を求める位置算出手段19と、GPS
データ(G)、ベクトルデータ(V)及び現在位置デー
タ(P)を記憶するリングバッファ13と、事故発生時に
リングバッファ13から送信すべきデータを読み出す送信
データ読出部16と、読み出された送信データの一時記憶
領域として用いられる送信データ用領域20と、読み出さ
れたデータをアンテナ18を介してセンターに送信する送
信部17と、事故の発生を検知する事故検知部15と、GP
S処理部11、ベクトル生成部12、位置算出手段19及び送
信データ読出部16の動作を制御する制御部14とを備えて
いる。
【0014】この車両では、通常の走行時にGPS衛星
からの電波が受信され、緊急通報装置のGPS処理部11
は、この受信信号を処理し、GPS衛星から送られて来
る時刻や軌道要素などの再生データ、あるいは、それを
基に算出した緯度・経度データを一定時間ごとにリング
バッファ13及び位置算出手段19に出力する。
【0015】また、緊急通報装置のベクトル生成部12
は、走行中、ジャイロ装置から入力する方位を示すデー
タと、車速パルスより求めた車速とから、車両の移動方
向及び速度を表すベクトルを一定時間ごとに演算し、リ
ングバッファ13及び位置算出手段19に出力する。
【0016】位置算出手段19は、GPS処理部11から入
力するGPSデータ及びベクトル生成部12から入力する
ベクトルデータを用いて、必要な補正を加えて現在位置
を求め、現在位置データをリングバッファ13に出力す
る。
【0017】リングバッファ13には、入力するデータ
が、順次、サイクリックに書き込まれ、データの書込み
が一周すると、新たに入力したデータは、一周前に記録
されたデータの上に上書きされる。そのため、リングバ
ッファ13には、常に、現在時点から一定期間溯る間のデ
ータだけが記憶されることになる。
【0018】図7では、リングバッファ13に記録されて
いるデータをGm、Vm、‥、G1、V1、G0、V0及びP
2m、P2m-1、‥、P0で表している。この内、G0、G
1、‥、Gm(G0が最も古く、Gmが最も新しい)はGP
S処理部11から出力されたGPSデータであり、V0、
V1、‥、Vm(V0が最も古く、Vmが最も新しい)はベ
クトル生成部12から出力されたベクトルデータであり、
また、P2m、P2m-1、‥、P0(P0が最も古く、P2mが
最も新しい)は位置算出手段19から出力された現在位置
データである。ここでは、GPS処理部11及びベクトル
生成部12からベクトルデータとGPSデータとが交互に
出力され、また、位置算出手段19から、ベクトルデータ
及びGPSデータのそれぞれの出力時期に、現在位置デ
ータが出力される場合を例示している。ベクトルデータ
とGPSデータとの測定時間間隔が異なる場合には、リ
ングバッファ13で保持されるVデータとGデータとの数
は違ってくる。
【0019】車両に事故が発生すると、衝突センサーや
横転センサーなどで構成される事故検知部15は、車両に
加わる衝撃や車体の傾きなどから事故を検知し、それを
制御部14に伝える。これを受けて、制御部14は、GPS
処理部11、ベクトル生成部12及び位置算出手段19に対
し、データのリングバッファ13への出力を停止させ、ま
た、送信データ読出部16に対して、リングバッファ13か
らのデータの読出しを指令する。
【0020】送信データ読出部16は、リングバッファ13
に保持されたデータの中から、最新の現在位置データ
(P2m)、最も古い現在位置データ(P0)、並びに、
全てのGPSデータ及びベクトルデータを送信データ用
領域20に読出し、これらのデータを次のような順序で送
信部17に出力する。
【0021】最初が、最新の現在位置データ、次いで、
GPSデータ及びベクトルデータを記録時期が新しいも
のから順に、最後に、最も古い現在位置データ。つま
り、P2m、Gm、Vm、‥、G1、V1、G0、V0、P0の
順になる。送信部17は、このデータを、その順にアンテ
ナ18を介して、センターに送信する。
【0022】こうした順番でデータを送信することによ
り、データ伝送の途中で送信が中断した場合でも、セン
ターには、最新の自車位置のデータ(つまり、事故位置
のデータ)と、その近くの走行履歴を示すデータとが届
くことになる。
【0023】図8(a)には、緊急通報装置からセンタ
ーに送信されるデータを模式的に示している。緊急通報
装置からセンターには、最終地点24の現在位置データP
2m、Gm、Vm、Gm-1、Vm-1、‥、Gk、Vk‥、G1、
V1、G0、V0、地点22の現在位置データP0の順にデー
タが送信される。この送信の途中で、Vkを送信した直
後に送信が停止した場合でも、図8(b)に示すよう
に、センターでは、地点24の現在位置データP2m、G
m、Vm、Gm-1、Vm-1、‥、Gk、Vkのデータを入手す
ることができる。
【0024】センターでは、緊急通報装置から走行軌跡
を表すデータを受信すると、それを用いて地図データと
のマップマッチングを行ない、最終地点24を確定する。
【0025】緊急通報装置からのデータ伝送が中断する
ことなく行なわれた場合には、センターでは、現在位置
データP0で表された図8(a)の地点22を始めの位置
としてマップマッチングを実行する。
【0026】マップマッチングには、幾つかの方法が知
られているが、要は、地図データと測定された自車位置
データとの対応を系列的に調べて、地図データ上で最終
位置を確定する処理である。
【0027】例えば、図9に示すように、地図データベ
ース上で位置データP0で表される地点22から一定の半
径の円内に入る道路(太線)を求め、その中から、動き
ベクトルV0とほぼ同じ方向に伸びる道路を選び、その
道路上の地点22からの近接位置33、34、35を特定し、そ
の位置33、34、35に対して、地点22からの距離(差分)
に応じた重みを付ける。
【0028】次いで、各位置33、34、35から動きベクト
ルV0の分だけ移動した位置とそこに近接する各道路上
の位置(第2の近接位置)との差分を求め、差分に応じ
た重みをそれぞれの道路ごとに累積加算する。次に、各
道路上の第2の近接位置から動きベクトルV1の分だけ
移動した位置とそこに近接する各道路上の位置(第3の
近接位置)との差分を求め、差分に応じた重みをそれぞ
れの道路ごとに累積加算する。こうした操作を繰り返
し、重みの累積値が最も高い道路上で、最終地点24に相
当する位置を特定する。
【0029】また、この操作の過程で、道路上の位置
が、GPSデータを用いて算出した測位位置の誤差範囲
から外れる場合に、その道路をマッチングの対象から除
外することによって、処理を効率化し、マッチング精度
を高めることができる。
【0030】また、緊急通報装置からのデータ伝送が途
中で停止した場合には、センターでは、現在位置データ
P2mで表される図8(b)の最終地点24からベクトルV
m、Vm-1、‥、Vkを逆に辿って地点23を求め、その地
点23を始めの位置としてマップマッチングを実行し、最
終地点24に相当する道路上の位置を特定する。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】この車両緊急通報シス
テムでは、車両がどのような状態で事故に遭遇しても、
センターでその事故位置や事故状況を迅速且つ的確に把
握できるようにすることが必要である。
【0032】事故を起こした車両は、事故後に位置を変
えることがある。例えば、山道のガードレールに激突し
た車両が、暫くして、崖下に転落するような場合であ
る。このとき、ガードレールへの激突直後に車両から送
られたデータを用いて位置を特定すると、実際の事故車
両の位置から外れることになり、こうした齟齬が、ケガ
人の救助を遅らせる可能性がある。
【0033】本発明は、こうした課題に応えるものであ
り、事故位置や事故状況をセンターに的確に伝えること
ができる車両緊急通報システムを提供することを目的と
している。
【0034】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、事
故を起こした車両が、記録されているデータをセンター
に送信した後、さらに移動したときには、移動後の位置
を測定して、そのデータをセンターに再送信するように
している。
【0035】そのため、センターでは、現在の事故車両
の位置を確認することができる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、事故発生時に、事故車両からセンターに、無線回線
を介して、車両位置を特定するためのデータが自動送信
される車両緊急通報システムにおいて、車両が、走行中
に、車両位置に関するデータをサイクリックに記録し、
事故発生時に、記録されているデータをセンターに送信
し、この送信後にさらに移動したことを検出したとき、
移動後の位置を特定するデータをセンターに再送信する
ようにしたものであり、センターでは、現在の事故車両
の位置を確認することができる。
【0037】以下、本発明の実施の形態について、図面
を用いて説明する。
【0038】(第1の実施形態)第1の実施形態では、
走行履歴データのデータ伝送と音声による通話とを効率
的に実施する車両緊急通報システムについて説明する。
【0039】このシステムの車両緊急通報装置及びセン
ターのハード構成は図6と同じである。また、車両緊急
通報装置は、データ伝送及び通話を行なうためのブロッ
クとして、図1に示す構成を備えている。この構成で
は、図7の構成に、さらに、音声通話を行なうハンドセ
ット61と、データ伝送から音声通話への切り替えを行な
う制御切替部44とが加わっている。
【0040】この車両緊急通報装置では、走行時にリン
グバッファ13にGPSデータ(G)、ベクトルデータ
(V)及び現在位置データ(P)がサイクリックに記録
され、事故発生時に、センターに送信するデータが、送
信データ読出部16により、送信データ用領域20に読み出
される。ここまでの動作は、図7で説明したものと同じ
である。
【0041】次に、制御部14は、送信データ読出部16に
対して、センターに送信するデータの内、第1のブロッ
クのデータを出力するように指示する。これを受けた送
信データ読出部16は、図2で「1」として示している、
最新の現在位置データと、記録時期が新しい20データ
分のGPSデータ及びベクトルデータ(P2m、Gm、V
m、‥、Gm-19、Vm-19)を送信部17に出力する。送信
部17は、アンテナ18を使って、これをセンターに送信す
る。
【0042】次に、制御部14は、制御切替部44に音声通
話への切り替えを指示し、制御切替部44は、ハンドセッ
ト61を用いる通話を可能にする。
【0043】所定時間が経過すると、制御部14は、制御
切替部44に音声通話の停止を指示する一方で、送信デー
タ読出部16に第2のブロックのデータの出力を指示す
る。送信データ読出部16は、これを受けて図2で「3」
として示している、記録時期が次に新しい20データ分
のGPSデータ及びベクトルデータ(Gm-20、Vm-20、
‥、Gm-39、Vm-39)を送信部17に出力し、送信部17
は、これをアンテナ18を使ってセンターに送信する。
【0044】次に、制御部14は、制御切替部44に音声通
話への切り替えを指示し、制御切替部44は、ハンドセッ
ト61を用いる通話を可能にする。
【0045】このように、この車両緊急通報装置では、
センターに送信する走行履歴データを複数のブロックに
分割し、それらのブロックのデータ伝送と音声通話とを
交互に実行する。また、走行履歴データについては、セ
ンターへの送信順序に並べたデータを複数に区切り、記
録時期が新しいデータを含むブロックから、即ち、優先
度の高いブロックから、順に送信する。
【0046】一方、センターでは、走行履歴データの第
1のブロックを受信すると、P2mで表される位置からベ
クトルVm、‥、Vm-19を逆に辿って始めの位置を求
め、そこからマップマッチングを開始して道路上の最終
位置を粗い精度で求める。
【0047】次に、通話の時間帯になると、オペレータ
が通話によって事故状況を訊ね、ケガ人の有無などを確
認する。
【0048】次に、走行履歴データの第2のブロックを
受信すると、そのデータを第1のブロックのデータと合
わせて用いてマップマッチングを実施し、精度を高めて
最終位置を求める。
【0049】次の通話の時間帯になると、オペレータが
通話により車両の損傷状況を確認する。
【0050】このように、センターでは、走行履歴デー
タのブロックを受信するごとに、マップマッチングで事
故位置を求める。このブロックの受信回数が増え、利用
できるデータの数が増加するごとに、より高い精度で事
故位置の特定が可能となる。また、通話の時間帯には、
ケガ人の有無など、緊急性の高い事項から事故状況を確
認する。
【0051】センターでは、大まかな事故位置が分か
り、また、ケガ人の発生が分かった段階で、救急車両を
事故位置の方向に向かわせる。その後、精度の高い事故
位置情報が得られると、走行中の救急車両に最終目的地
を知らせる。
【0052】この車両緊急通報システムでは、こうした
方法で事故状況に応じて、機動的に迅速な対応を取るこ
とができる。
【0053】(第2の実施形態)第2の実施形態では、
トンネルなど、GPSデータが得られない場所で事故が
発生した場合の走行履歴データのデータ伝送について説
明する。
【0054】このシステムの車両緊急通報装置では、図
3(a)に示すように、リングバッファ13が、センター
に送信する走行履歴データより多いデータを蓄積するこ
とができる蓄積領域を備えている。図3(a)では、通
常、センターに送信されるデータが蓄積される領域を点
線で示している。センターには、リングバッファ13に記
録されているデータの中で、記録時期が新しい所定数の
データだけが送信される。
【0055】送信データ読出部16は、事故が発生する
と、図3(b)に示すように、送信対象のデータが蓄積
されている領域の中から、最新の現在位置データ(P2
n)と、その領域に含まれるGPSデータ及びベクトル
データ(Gn、Vn、‥、Gk、Vk)と、その領域の最後
の現在位置データ(P2k-1)とを送信データ用領域20に
読み出し、これらのデータをP2n、Gn、Vn、‥、G
k、Vk、P2k-1の順に送信部17に出力する。送信部17は
これらのデータをこの順にセンターに送信する。
【0056】しかし、車両がトンネルを走行していると
きは、GPS衛星からの受信電波が届かないため、有効
なGPSデータを得ることができない。このとき、緊急
通報装置のGPS処理部11からは、GPSデータの出力
時期に、無効を示すフラグを付したGPSデータが出力
され、これがリングバッファ13に記録される。図3で
は、(c)に示すように、無効なGPSデータを「*」
を付して表している。
【0057】事故発生時に、センターが受信する走行履
歴データの中に有効なGPSデータが含まれていない場
合には、マップマッチングの過程で、道路上の候補位置
を絶対位置と比較して、その適否を判定する処理が実施
できないため、精度の高いマップマッチングを行なうこ
とができない。
【0058】そこで、このような場合に、送信データ読
出部16は、図3(c)に示すように、センターに送信す
るデータを読み出すリングバッファ13の対象領域を、有
効なGPSデータが1個以上含まれる範囲まで拡げる。
そして、図3(d)に示すように、拡大した領域内の最
新の現在位置データ(P2n)と、その領域に含まれるベ
クトルデータ(Vn、‥、V2)と、有効なGPSデータ
(G1)と、その領域の最後の現在位置データ(P3)と
を送信データ用領域20に読み出し、記録時期が新しいデ
ータから順にセンターに送信する。
【0059】図4では、この模様を模式的に示してい
る。トンネルに進入するまでの車両は、ベクトルデータ
としてV0、V1、V2を記録し、GPSデータとして有
効なG0、G1、G2を記録している。トンネルに進入し
た後は、ベクトルデータとしてV3、‥、Vk、‥、Vn-
1、Vnを記録し、また、GPSデータとして、G3*、
‥、Gk*、‥、Gn-1*、Gn*を記録しているが、こ
れらのGPSデータはいずれも無効データである。
【0060】この状態で車両に事故が発生したとする。
正常なGPSデータが得られる状態であれば、Vkから
VnまでのベクトルデータとGkからGnまでのGPSデ
ータとがセンターに送信されるが、今はGkからGnまで
のGPSデータが全て無効であるため、送信データの範
囲を、有効なGPSデータが含まれる所まで拡げて、V
1からVnまでのベクトルデータと、G1及びG2の有効な
GPSデータとをセンターに送信する。
【0061】なお、送信データの範囲を広げたため、送
信データ量が多くなり過ぎる場合には、方向が近似して
いる連続するベクトルデータを合成して1つのベクトル
とすることによりデータ量を削減し、送信データ量を所
定の範囲内に収めるようにする。
【0062】このように、センターに送信する走行履歴
データの中に、必ず1個以上の有効なGPSデータを含
めることにより、センターでは、正確なマップマッチン
グの実行が可能となり、事故位置を正確に把握すること
ができる。
【0063】(第3の実施形態)第3の実施形態では、
事故車両が、事故位置からさらに移動したときのデータ
の伝送について説明する。
【0064】図5では、山道93の路肩で事故を起こした
車両91が、センターに対して第1回目の走行履歴データ
のデータ伝送を行なった後、山の斜面に沿って転落した
場合を示している。この車両92の緊急通報装置の制御部
14(図1)は、横転センサーなどから成る事故検知部15
の検知結果に基づいて、データ伝送後の車体の移動を識
別すると、GPS処理部11にGPSデータの生成を指示
する。
【0065】GPS処理部11は、この指示を受けて、G
PS衛星からの受信信号を処理して緯度・経度データを
リングバッファ13に出力する。
【0066】制御部14は、送信データ読出部16に、リン
グバッファ13からのデータの読出しを指示し、送信デー
タ読出部16は、新たに追加されたGPSデータを含む走
行履歴データをリングバッファ13から読出し、送信部17
に出力する。送信部17は、このデータをセンターに送信
する。
【0067】こうして、最初の事故位置から移動した車
両92より、第2回目のデータ伝送が行なわれる。センタ
ーでは、この第2回目のデータ伝送によって受信したデ
ータを解析して、事故車両92の位置に最も近い道路94を
検出することができる。
【0068】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のシステムでは、事故車両が、データをセンターに送信
した後、さらに移動したときには、移動後の位置データ
がセンターに再送信されるため、センターでは、事故車
両の現在位置を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の車両緊急通報装置の
構成を示すブロック図、
【図2】第1の実施形態の車両緊急通報装置で行なわれ
るデータ伝送と通話との順序を説明する図、
【図3】本発明の第2の実施形態の車両緊急通報装置で
記録されるデータと伝送されるデータとを説明する図、
【図4】第2の実施形態におけるデータ伝送を説明する
図、
【図5】本発明の第3の実施形態におけるデータ伝送が
行なわれる状況を示す図、
【図6】車両緊急通報システムの構成を示すブロック
図、
【図7】車両緊急通報装置の構成を示すブロック図、
【図8】センターに送信される走行履歴データを示す
図、
【図9】マップマッチングを説明する図である。
【符号の説明】
11 GPS処理部 12 ベクトル生成部 13 リングバッファ 14 制御部 15 事故検知部 16 送信データ読出部 17 送信部 18 アンテナ 19 位置算出手段 22 始点 23 送信中断による始点 24 最終地点 33、34、35 道路上の位置 41 緊急通報装置 42 携帯電話 43 データ/音声切替部 44 制御切替部 45 モデム 46 CPU 47 角度センサ 48 GPS受信機 49 横転センサ 50 RAM 51 フラッシュロム 52 内部バッテリ 53 外部バッテリ 54 スピードセンサ 55 リバース 56 クラッシュセンサ 57 ブレーキ 59 LED 60 緊急ボタン 61 ハンドセット 62 スピーカ 63 マイク 64 アンテナ 81 センター 82 電話機 83 モデム 84 CPU 85 地図データ 86 表示部 88 電話回線 89 無線回線 91、92 事故車両 93、94 道路
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (72)発明者 前田 裕幸 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 岩松 浩志 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 根岸 辰行 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内 (72)発明者 市川 幸雄 神奈川県横浜市港北区綱島東四丁目3番1 号 松下通信工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 事故発生時に、事故車両からセンター
    に、無線回線を介して、車両位置を特定するためのデー
    タが自動送信される車両緊急通報システムにおいて、 車両が、走行中に、車両位置に関するデータをサイクリ
    ックに記録し、事故発生時に、記録されている前記デー
    タをセンターに送信し、前記送信後にさらに移動したこ
    とを検出したとき、移動後の位置を特定するデータをセ
    ンターに再送信することを特徴とする車両緊急通報シス
    テム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003006764A (ja) * 2001-06-22 2003-01-10 Hitachi Ltd 移動体の固有のデータ収集と対応方法
JP2003112671A (ja) * 2001-10-04 2003-04-15 Riki Mano 走行体の運転状況記録装置
JP2003303384A (ja) * 2002-04-09 2003-10-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 緊急通報装置

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