JP2000098663A - 電子写真用トナー - Google Patents
電子写真用トナーInfo
- Publication number
- JP2000098663A JP2000098663A JP28605298A JP28605298A JP2000098663A JP 2000098663 A JP2000098663 A JP 2000098663A JP 28605298 A JP28605298 A JP 28605298A JP 28605298 A JP28605298 A JP 28605298A JP 2000098663 A JP2000098663 A JP 2000098663A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- resin
- monomer unit
- electrophotographic toner
- temperature
- toner
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポリオレフィン系樹脂を電子写真用トナーの
結着樹脂に使用することによって、従来の電子写真用ト
ナーにおける問題点を改良し、画像特性と保存性を損な
うことなく、低温定着性とオフセット現象の防止を同時
に達成し、転写紙への定着強度の優れた電子写真用トナ
ーを提供する。 【解決手段】少なくともαオレフィン系モノマー単位A
と、カルボキシル基、その低級アルキルエステル基また
はその酸無水物基を有するビニルモノマーの中から選ば
れる少なくとも1種類のモノマー単位Bとをモノマー成
分とする共重合体と、2価以上の多価アルコール、2価
以上の多価エポキシ化合物およびアミノ化合物から選ば
れる少なくとも1種類の化合物との反応により得られる
ポリオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする電子
写真用トナー。
結着樹脂に使用することによって、従来の電子写真用ト
ナーにおける問題点を改良し、画像特性と保存性を損な
うことなく、低温定着性とオフセット現象の防止を同時
に達成し、転写紙への定着強度の優れた電子写真用トナ
ーを提供する。 【解決手段】少なくともαオレフィン系モノマー単位A
と、カルボキシル基、その低級アルキルエステル基また
はその酸無水物基を有するビニルモノマーの中から選ば
れる少なくとも1種類のモノマー単位Bとをモノマー成
分とする共重合体と、2価以上の多価アルコール、2価
以上の多価エポキシ化合物およびアミノ化合物から選ば
れる少なくとも1種類の化合物との反応により得られる
ポリオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする電子
写真用トナー。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に熱ロール定着
を採用している複写機またはプリンター用の電子写真用
トナーに関するものである。
を採用している複写機またはプリンター用の電子写真用
トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真分野においては、ポリオレフィ
ン系樹脂は複写機あるいはプリンター等に使用されるト
ナーの離型剤として、オフセット現象を防止するために
広く使用されている。近年、プリンターあるいは複写機
の普及が広まるにつれて、家庭への普及及び多機能化を
主な目的とした低エネルギー化(消費電力の削減)、印
刷機と複写機との境界に位置するいわゆるグレイエリア
への普及を目的とした高速化、あるいは機械コストを下
げるための定着ロールの簡素化のための低ロール圧力化
が望まれており、また、複写機の高級化に伴い両面コピ
ー機能や原稿自動送り装置の搭載された複写機が広く普
及されてきたため、複写機及びプリンターに使用される
電子写真用トナーには定着温度が低く、耐オフセット性
が優れて、かつ両面コピー時の汚れや、コピーしたもの
を原稿とする際に、原稿自動送り装置における汚れの発
生を防止するため、転写紙への定着強度の優れた電子写
真用トナーが要求されている。一般的にポリオレフィン
系の樹脂は、耐寒性、耐熱性、耐薬品性、耐磨耗性等に
優れるため、ゴム、プラスチック等の加工における加工
性向上剤、印刷インキや塗料の顔料分散剤、耐磨耗性・
耐ブロッキング性向上剤、つや出し剤、離型剤、電気絶
縁材料、防錆剤等に使用されている。しかし、ポリオレ
フィン系の樹脂は一般的に、溶融時の粘度が低粘度であ
り取り扱い性が良好な反面、他の樹脂との相溶性に乏し
い、樹脂自体が脆いといった点の改良が要求されてい
る。
ン系樹脂は複写機あるいはプリンター等に使用されるト
ナーの離型剤として、オフセット現象を防止するために
広く使用されている。近年、プリンターあるいは複写機
の普及が広まるにつれて、家庭への普及及び多機能化を
主な目的とした低エネルギー化(消費電力の削減)、印
刷機と複写機との境界に位置するいわゆるグレイエリア
への普及を目的とした高速化、あるいは機械コストを下
げるための定着ロールの簡素化のための低ロール圧力化
が望まれており、また、複写機の高級化に伴い両面コピ
ー機能や原稿自動送り装置の搭載された複写機が広く普
及されてきたため、複写機及びプリンターに使用される
電子写真用トナーには定着温度が低く、耐オフセット性
が優れて、かつ両面コピー時の汚れや、コピーしたもの
を原稿とする際に、原稿自動送り装置における汚れの発
生を防止するため、転写紙への定着強度の優れた電子写
真用トナーが要求されている。一般的にポリオレフィン
系の樹脂は、耐寒性、耐熱性、耐薬品性、耐磨耗性等に
優れるため、ゴム、プラスチック等の加工における加工
性向上剤、印刷インキや塗料の顔料分散剤、耐磨耗性・
耐ブロッキング性向上剤、つや出し剤、離型剤、電気絶
縁材料、防錆剤等に使用されている。しかし、ポリオレ
フィン系の樹脂は一般的に、溶融時の粘度が低粘度であ
り取り扱い性が良好な反面、他の樹脂との相溶性に乏し
い、樹脂自体が脆いといった点の改良が要求されてい
る。
【0003】これらの要求に対して、従来の電子写真分
野における技術では、より低融点化したポリオレフィン
ワックスの配合、樹脂と相溶性の良いワックスの使用、
結着樹脂の低分子量化や分子量分布の改良等を行い、電
子写真用トナーの低エネルギー定着化を図っている。ま
た、ポリオレフィン系樹脂の他樹脂との相溶性の改良と
しては、オレフィンモノマーと極性モノマーとの共重
合、ポリオレフィンの酸化分解、各種化学変性等によっ
て極性基の導入がなされている。
野における技術では、より低融点化したポリオレフィン
ワックスの配合、樹脂と相溶性の良いワックスの使用、
結着樹脂の低分子量化や分子量分布の改良等を行い、電
子写真用トナーの低エネルギー定着化を図っている。ま
た、ポリオレフィン系樹脂の他樹脂との相溶性の改良と
しては、オレフィンモノマーと極性モノマーとの共重
合、ポリオレフィンの酸化分解、各種化学変性等によっ
て極性基の導入がなされている。
【0004】しかしながら、電子写真用トナーにおいて
は、結着樹脂に対して低融点ワックスを添加することに
よって、ある程度の低温定着化を達成していたが、この
場合の結着樹脂としては、一般的にポリスチレンアクリ
ル共重合体や、ポリエステル樹脂が使用されているた
め、樹脂との相溶性が良好でない前記低融点ワックス、
すなわち、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレンワ
ックス等は、溶融混練時に結着樹脂中に均一に分散しに
くく、帯電性の不安定な粒子を生じることによって、画
像濃度の低下、カブリの増加等を引き起こして画像特性
に問題があった。また、極性基を導入したポリオレフィ
ンワックスを添加する場合、ある程度の相溶性および分
散性を向上させることはできたが、極性基の導入だけで
は充分に分散した均一な粒子ができず問題を解決するま
でに至っていない。逆に、結着樹脂と相溶するカルナバ
ワックス、ライスワックス等の場合は、結着樹脂のガラ
ス転移点温度が下がり、保存安定性を低下させる問題が
あった。
は、結着樹脂に対して低融点ワックスを添加することに
よって、ある程度の低温定着化を達成していたが、この
場合の結着樹脂としては、一般的にポリスチレンアクリ
ル共重合体や、ポリエステル樹脂が使用されているた
め、樹脂との相溶性が良好でない前記低融点ワックス、
すなわち、低分子量のポリエチレン、ポリプロピレンワ
ックス等は、溶融混練時に結着樹脂中に均一に分散しに
くく、帯電性の不安定な粒子を生じることによって、画
像濃度の低下、カブリの増加等を引き起こして画像特性
に問題があった。また、極性基を導入したポリオレフィ
ンワックスを添加する場合、ある程度の相溶性および分
散性を向上させることはできたが、極性基の導入だけで
は充分に分散した均一な粒子ができず問題を解決するま
でに至っていない。逆に、結着樹脂と相溶するカルナバ
ワックス、ライスワックス等の場合は、結着樹脂のガラ
ス転移点温度が下がり、保存安定性を低下させる問題が
あった。
【0005】一方、結着樹脂の低分子量化では、ポリエ
ステル樹脂に代表される様な縮合系樹脂での低分子量化
では、融点は低下したものの、粘度低下も同時に起こ
り、定着ロールへのオフセット現象が発生する問題があ
った。これを防ぐために、架橋構造を導入してポリエス
テル樹脂の分子量分布を広くすることが提案されてい
る。しかし、この方法においては架橋によって分子量分
布は広がり、オフセット現象は抑えられるものの、全体
の分子量が高分子化するために、低温定着性が悪化する
問題があった。このため、低温定着化のためには結着樹
脂のガラス転移点温度(Tg)を下げざるを得ないた
め、ブロッキングを生じやすくなり、保存性を満足する
ことができなかった。このように従来技術では耐オフセ
ット性、保存性、帯電性を満足しながら、低温定着性を
達成することができなかった。
ステル樹脂に代表される様な縮合系樹脂での低分子量化
では、融点は低下したものの、粘度低下も同時に起こ
り、定着ロールへのオフセット現象が発生する問題があ
った。これを防ぐために、架橋構造を導入してポリエス
テル樹脂の分子量分布を広くすることが提案されてい
る。しかし、この方法においては架橋によって分子量分
布は広がり、オフセット現象は抑えられるものの、全体
の分子量が高分子化するために、低温定着性が悪化する
問題があった。このため、低温定着化のためには結着樹
脂のガラス転移点温度(Tg)を下げざるを得ないた
め、ブロッキングを生じやすくなり、保存性を満足する
ことができなかった。このように従来技術では耐オフセ
ット性、保存性、帯電性を満足しながら、低温定着性を
達成することができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
したような従来技術の電子写真分野における問題点、ポ
リオレフィン系樹脂の問題点を解決することによって、
低融点、低粘度であることを損なわずに、画像特性が良
好で、かつ低温定着性、定着強度、保存性、耐オフセッ
ト性の優れたポリオレフィン系樹脂を結着樹脂とする電
子写真用トナーを提供することにある。
したような従来技術の電子写真分野における問題点、ポ
リオレフィン系樹脂の問題点を解決することによって、
低融点、低粘度であることを損なわずに、画像特性が良
好で、かつ低温定着性、定着強度、保存性、耐オフセッ
ト性の優れたポリオレフィン系樹脂を結着樹脂とする電
子写真用トナーを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の電子写真用トナ
ーは、少なくとも下記式(1)に示す構造を形成するた
めのαオレフィン系モノマー単位Aと、カルボキシル
基、その低級アルキルエステル基またはその酸無水物基
を有するビニルモノマーの中から選ばれる少なくとも1
種類のモノマー単位Bとをモノマー成分とする共重合体
と、2価以上の多価アルコール、2価以上の多価エポキ
シ化合物およびアミノ化合物から選ばれる少なくとも1
種類の化合物との反応により得られるポリオレフィン系
樹脂を含有することを特徴とする。 −CH2−CHR− (1) (式中のRは水素原子または炭素数1〜45のアルキル
基)
ーは、少なくとも下記式(1)に示す構造を形成するた
めのαオレフィン系モノマー単位Aと、カルボキシル
基、その低級アルキルエステル基またはその酸無水物基
を有するビニルモノマーの中から選ばれる少なくとも1
種類のモノマー単位Bとをモノマー成分とする共重合体
と、2価以上の多価アルコール、2価以上の多価エポキ
シ化合物およびアミノ化合物から選ばれる少なくとも1
種類の化合物との反応により得られるポリオレフィン系
樹脂を含有することを特徴とする。 −CH2−CHR− (1) (式中のRは水素原子または炭素数1〜45のアルキル
基)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂は、少なくともα
オレフィン系モノマー単位Aと、カルボキシル基、その
低級アルキルエステル基またはその酸無水物基を含有す
るビニルモノマーの中から選ばれる少なくとも1種類の
モノマー単位Bとをモノマー成分とする共重合体と、2
価以上の多価アルコール、2価以上の多価エポキシ化合
物およびアミノ化合物から選ばれる少なくとも1種類の
化合物とが、エステル化および/またはエステル交換反
応、アミド化および/またはアミド交換反応によって得
られるものである。このような反応をさせることによっ
て、前記共重合体にエステル結合やアミド結合が導入さ
れ、低融点の性質を維持しながら、トナー特性として、
従来の技術では達成することができなかった、低温定着
性、定着強度、耐オフセット性および保存性を全て満足
することができる。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂は、少なくともα
オレフィン系モノマー単位Aと、カルボキシル基、その
低級アルキルエステル基またはその酸無水物基を含有す
るビニルモノマーの中から選ばれる少なくとも1種類の
モノマー単位Bとをモノマー成分とする共重合体と、2
価以上の多価アルコール、2価以上の多価エポキシ化合
物およびアミノ化合物から選ばれる少なくとも1種類の
化合物とが、エステル化および/またはエステル交換反
応、アミド化および/またはアミド交換反応によって得
られるものである。このような反応をさせることによっ
て、前記共重合体にエステル結合やアミド結合が導入さ
れ、低融点の性質を維持しながら、トナー特性として、
従来の技術では達成することができなかった、低温定着
性、定着強度、耐オフセット性および保存性を全て満足
することができる。
【0009】本発明に使用される共重合体は、示差走査
熱量計(DSC:セイコー電子工業社製DSC−12
0)で10℃から200℃までの測定範囲において測定
した結果、最初に現れる吸熱ピーク温度が60〜120
℃であることが好ましい。さらに好ましくは、70〜1
00℃である。吸熱ピーク温度が60℃未満の場合は、
電子写真用トナーにした時に保存性が悪化することにな
り、逆に120℃をこえてしまうと、良好な低温定着性
が得られないおそれがある。
熱量計(DSC:セイコー電子工業社製DSC−12
0)で10℃から200℃までの測定範囲において測定
した結果、最初に現れる吸熱ピーク温度が60〜120
℃であることが好ましい。さらに好ましくは、70〜1
00℃である。吸熱ピーク温度が60℃未満の場合は、
電子写真用トナーにした時に保存性が悪化することにな
り、逆に120℃をこえてしまうと、良好な低温定着性
が得られないおそれがある。
【0010】本発明での吸熱ピーク温度を測定する方法
としては、ASTM D−3418−82に準拠して測
定する。具体的にはサンプルを10〜15mg採取し窒
素雰囲気下で室温から200℃まで昇温温度10℃/m
inで加熱し、200℃に10分間保持した後、急冷す
る前処理を行った後、再び10℃に10分間保持し、1
0℃/minの昇温速度で200℃まで加熱し測定す
る。そのときに最初に現れるピークを吸熱ピーク温度と
定義する。
としては、ASTM D−3418−82に準拠して測
定する。具体的にはサンプルを10〜15mg採取し窒
素雰囲気下で室温から200℃まで昇温温度10℃/m
inで加熱し、200℃に10分間保持した後、急冷す
る前処理を行った後、再び10℃に10分間保持し、1
0℃/minの昇温速度で200℃まで加熱し測定す
る。そのときに最初に現れるピークを吸熱ピーク温度と
定義する。
【0011】また、本発明に使用される共重合体の分子
量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下
GPCという)によって測定される。GPCの測定は、
温度25℃において溶媒(クロロホルム)を毎分1ml
の流速で流し、濃度0.4gr/dlのクロロホルム試
料溶液を試料重量として8mg注入し測定する。また、
試料の分子量測定にあたっては、該試料の有する分子量
分布が、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成
された検量線の分子量の対数と、カウント数が直線とな
る範囲内に包含される測定条件を選択する。また、本測
定にあたり、測定の信頼性は上述の測定条件で行ったN
BS706ポリスチレン標準試料(Mw=28.8×1
04、Mn=13.7×104、Mw/Mn=2.11)
のMw/Mnが2.11±0.10となることにより確
認し得る。 また、本発明に使用される共重合体の重合
度は、GPCで測定した分子量と、共重合体を構成する
αオレフィン系モノマーと、カルボキシル基、その低級
アルキルエステル基またはその酸無水物基を有するビニ
ルモノマーの中から選ばれる少なくとも1種類のモノマ
ーの、配合割合から算出し求めることができる。この場
合、共重合体の重合度は20〜150の範囲であること
が好ましい。共重合体の重合度が20より小さいと、樹
脂強度が非常に弱いため、2価以上の多価アルコール、
2価以上の多価エポキシ化合物およびアミノ化合物から
選ばれる少なくとも1種類の化合物と架橋反応を行って
も充分な樹脂強度が得られず、また、電子写真用トナー
の結着樹脂として使用した時、保存性が損なわれる。逆
に、共重合体の重合度が150より大きいと低融点、低
粘度の特性が得られなくなり、電子写真用トナーの結着
樹脂として使用した時、低温定着性が損なわれる。
量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下
GPCという)によって測定される。GPCの測定は、
温度25℃において溶媒(クロロホルム)を毎分1ml
の流速で流し、濃度0.4gr/dlのクロロホルム試
料溶液を試料重量として8mg注入し測定する。また、
試料の分子量測定にあたっては、該試料の有する分子量
分布が、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成
された検量線の分子量の対数と、カウント数が直線とな
る範囲内に包含される測定条件を選択する。また、本測
定にあたり、測定の信頼性は上述の測定条件で行ったN
BS706ポリスチレン標準試料(Mw=28.8×1
04、Mn=13.7×104、Mw/Mn=2.11)
のMw/Mnが2.11±0.10となることにより確
認し得る。 また、本発明に使用される共重合体の重合
度は、GPCで測定した分子量と、共重合体を構成する
αオレフィン系モノマーと、カルボキシル基、その低級
アルキルエステル基またはその酸無水物基を有するビニ
ルモノマーの中から選ばれる少なくとも1種類のモノマ
ーの、配合割合から算出し求めることができる。この場
合、共重合体の重合度は20〜150の範囲であること
が好ましい。共重合体の重合度が20より小さいと、樹
脂強度が非常に弱いため、2価以上の多価アルコール、
2価以上の多価エポキシ化合物およびアミノ化合物から
選ばれる少なくとも1種類の化合物と架橋反応を行って
も充分な樹脂強度が得られず、また、電子写真用トナー
の結着樹脂として使用した時、保存性が損なわれる。逆
に、共重合体の重合度が150より大きいと低融点、低
粘度の特性が得られなくなり、電子写真用トナーの結着
樹脂として使用した時、低温定着性が損なわれる。
【0012】本発明に使用される共重合体を構成するモ
ノマー単位Aのαオレフィン系モノマーとしては、前記
式(1)を構成するRが水素原子またはアルキル基の炭
素数が1〜45、換言すればαオレフィン系モノマー中
の炭素数が2以上、47以下であることが必要である。
ここで前記式(1)を構成するRが炭素数21〜45の
アルキル基換言すればαオレフィン系モノマー中の炭素
数が23〜47であることが好ましい。炭素数が23よ
り小さいと、低温定着に必要な低融点化が不充分となっ
たり、逆に47をこえると低融点化しすぎて、保存性が
損われたりするおそれがある。上記αオレフィン系モノ
マーの例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−
オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、
1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1
−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、
1−ドコセン、1−トリコセン、1−テトラコセン、1
−ペンタコセン、1−ヘキサコセン、1−ヘプタコセ
ン、1−オクタコセン、1−ノナコセン、1−トリアコ
ンテン、1−ウントリアコンテン、1−ドトリアコンテ
ン、1−トリトリアコンテン、1−テトラトリアコンテ
ン、1−ペンタトリアコンテン、1−ヘキサトリアコン
テン、1−ヘプタトリアコンテン、1−オクタトリアコ
ンテン、1−ノナトリアコンテン、1−テトラコンテ
ン、1−ウンテトラコンテン、1−ドテトラコンテン、
1−トリテトラコンテン、1−テトラテトラコンテン、
1−ペンタテトラコンテン、1−ヘキサテトラコンテ
ン、1−ヘプタテトラコンテンが挙げられる。
ノマー単位Aのαオレフィン系モノマーとしては、前記
式(1)を構成するRが水素原子またはアルキル基の炭
素数が1〜45、換言すればαオレフィン系モノマー中
の炭素数が2以上、47以下であることが必要である。
ここで前記式(1)を構成するRが炭素数21〜45の
アルキル基換言すればαオレフィン系モノマー中の炭素
数が23〜47であることが好ましい。炭素数が23よ
り小さいと、低温定着に必要な低融点化が不充分となっ
たり、逆に47をこえると低融点化しすぎて、保存性が
損われたりするおそれがある。上記αオレフィン系モノ
マーの例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−
オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、
1−ドデセン、1−トリデセン、1−テトラデセン、1
−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、
1−ドコセン、1−トリコセン、1−テトラコセン、1
−ペンタコセン、1−ヘキサコセン、1−ヘプタコセ
ン、1−オクタコセン、1−ノナコセン、1−トリアコ
ンテン、1−ウントリアコンテン、1−ドトリアコンテ
ン、1−トリトリアコンテン、1−テトラトリアコンテ
ン、1−ペンタトリアコンテン、1−ヘキサトリアコン
テン、1−ヘプタトリアコンテン、1−オクタトリアコ
ンテン、1−ノナトリアコンテン、1−テトラコンテ
ン、1−ウンテトラコンテン、1−ドテトラコンテン、
1−トリテトラコンテン、1−テトラテトラコンテン、
1−ペンタテトラコンテン、1−ヘキサテトラコンテ
ン、1−ヘプタテトラコンテンが挙げられる。
【0013】本発明に使用される共重合体を構成するモ
ノマー単位Bであるカルボキシル基、その低級アルキル
エステル基またはその酸無水物基を有するビニルモノマ
ーとしては、アクリル酸、アクリル酸ビニルエステル、
メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチ
ル、マレイン酸ジオクチル、無水マレイン酸、フマル
酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジ
イソプロピル、フマル酸ジイソブチル、フマル酸ジ(2
−エチルヘキシル)、フマル酸ジオクチル、イタコン
酸、イタコン酸ジメチル、無水イタコン酸、メサコン
酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、
アリル無水コハク酸、trans−桂皮酸、2−アクリ
ロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アク
リロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−
アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲン
フタレート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒ
ドロハイドロゲンフタレート等が挙げられる。
ノマー単位Bであるカルボキシル基、その低級アルキル
エステル基またはその酸無水物基を有するビニルモノマ
ーとしては、アクリル酸、アクリル酸ビニルエステル、
メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタク
リル酸イソブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、
マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチ
ル、マレイン酸ジオクチル、無水マレイン酸、フマル
酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジ
イソプロピル、フマル酸ジイソブチル、フマル酸ジ(2
−エチルヘキシル)、フマル酸ジオクチル、イタコン
酸、イタコン酸ジメチル、無水イタコン酸、メサコン
酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無
水フタル酸、無水ナジック酸、無水メチルナジック酸、
アリル無水コハク酸、trans−桂皮酸、2−アクリ
ロイルオキシエチルハイドロゲンフタレート、2−アク
リロイルオキシプロピルハイドロゲンフタレート、2−
アクリロイルオキシプロピルヘキサヒドロハイドロゲン
フタレート、2−アクリロイルオキシプロピルテトラヒ
ドロハイドロゲンフタレート等が挙げられる。
【0014】αオレフィン系モノマーと、上記の如きカ
ルボキシル基、その低級アルキルエセテル基またはその
酸無水物基を有するビニルモノマーとの共重合反応は特
に限定されるものではないが、触媒として、例えば塩化
チタン、トリエチルアンモニウム等の存在下で行うこと
が好ましい。αオレフィン系モノマーが気体の場合は、
反応系内を一定の圧力に保持しながら反応させることが
好ましい。なお、αオレフィン系モノマーと、上述のビ
ニルモノマーとの共重合体は市販品を使用することもで
きる。本発明において、αオレフィン系モノマー単位A
と、カルボキシル基、その低級アルキルエステル基また
はその酸無水物基を有するビニルモノマーであるモノマ
ー単位Bをモノマー成分とする共重合体であれば、共重
合体の組成は特に限定されるものではない。ここで該共
重合体におけるモノマー単位Aとモノマー単位Bとの割
合が、A:B=20:80〜80:20、好ましくは4
0:60〜60:40である共重合体が、特に低融点で
他樹脂との相溶性にも優れ、電子写真用トナーに使用し
た場合、低温定着性、耐オフセット性、保存性等に優れ
た特性が達成されることから好適である。なお、本発明
における該共重合体は、上記2成分以外に第3のモノマ
ー成分としてこれら成分と共重合可能な各種のビニルモ
ノマーが、本発明の効果を損なわない範囲で使用されて
いてもよい。
ルボキシル基、その低級アルキルエセテル基またはその
酸無水物基を有するビニルモノマーとの共重合反応は特
に限定されるものではないが、触媒として、例えば塩化
チタン、トリエチルアンモニウム等の存在下で行うこと
が好ましい。αオレフィン系モノマーが気体の場合は、
反応系内を一定の圧力に保持しながら反応させることが
好ましい。なお、αオレフィン系モノマーと、上述のビ
ニルモノマーとの共重合体は市販品を使用することもで
きる。本発明において、αオレフィン系モノマー単位A
と、カルボキシル基、その低級アルキルエステル基また
はその酸無水物基を有するビニルモノマーであるモノマ
ー単位Bをモノマー成分とする共重合体であれば、共重
合体の組成は特に限定されるものではない。ここで該共
重合体におけるモノマー単位Aとモノマー単位Bとの割
合が、A:B=20:80〜80:20、好ましくは4
0:60〜60:40である共重合体が、特に低融点で
他樹脂との相溶性にも優れ、電子写真用トナーに使用し
た場合、低温定着性、耐オフセット性、保存性等に優れ
た特性が達成されることから好適である。なお、本発明
における該共重合体は、上記2成分以外に第3のモノマ
ー成分としてこれら成分と共重合可能な各種のビニルモ
ノマーが、本発明の効果を損なわない範囲で使用されて
いてもよい。
【0015】また、本発明のポリオレフィン系樹脂は、
上述の共重合体と、2価以上の多価アルコール、2価以
上の多価エポキシ化合物またはアミノ化合物との反応に
より得られ、架橋構造を有するものである。ここで、架
橋密度は特に限定されるものではないが、共重合体を構
成するモノマー単位Bの5〜100モル%が、エステル
化および/またはエステル交換反応や、アミド化および
/またはアミド交換反応によって架橋されていることが
好ましく、さらに好ましくは、10〜80モル%であ
る。架橋が5モル%より少ないと、架橋の効果が小さく
耐オフセット性が不足し、トナーとして充分な定着温度
幅を得ることができない。なお、アミノ化合物として1
価のアミノ化合物を付加反応することでも、アミド化反
応および/またはアミド交換反応で生成するアミド結合
由来の水素結合の効果によって、実質的に架橋と同等の
効果が得られることから、本発明の効果が得られる。
上述の共重合体と、2価以上の多価アルコール、2価以
上の多価エポキシ化合物またはアミノ化合物との反応に
より得られ、架橋構造を有するものである。ここで、架
橋密度は特に限定されるものではないが、共重合体を構
成するモノマー単位Bの5〜100モル%が、エステル
化および/またはエステル交換反応や、アミド化および
/またはアミド交換反応によって架橋されていることが
好ましく、さらに好ましくは、10〜80モル%であ
る。架橋が5モル%より少ないと、架橋の効果が小さく
耐オフセット性が不足し、トナーとして充分な定着温度
幅を得ることができない。なお、アミノ化合物として1
価のアミノ化合物を付加反応することでも、アミド化反
応および/またはアミド交換反応で生成するアミド結合
由来の水素結合の効果によって、実質的に架橋と同等の
効果が得られることから、本発明の効果が得られる。
【0016】2価以上の多価アルコールとしては、エチ
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコ
ール、オクタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−
プロパンジオール、スピログリコール、ネオペンチルグ
リコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキシレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール、1,2−ドデカ
ンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,16−
ヘキサデカンジオール、1,5−ペンタンジオール、3
−メチル−1,5−ペンタンジオール、シクロヘキサン
ジオール、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレー
ト、ビス(ヒドロキシブチル)テレフタレート、ポリオ
キシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレ
ン化ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビフェノ
ール、ポリオキシプロピレン化ビフェノール等が挙げら
れる。
レングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレン
グリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコ
ール、オクタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−
プロパンジオール、スピログリコール、ネオペンチルグ
リコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジ
オール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキシレングリコ
ール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、ポリテトラメチレングリコール、1,2−ドデカ
ンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,16−
ヘキサデカンジオール、1,5−ペンタンジオール、3
−メチル−1,5−ペンタンジオール、シクロヘキサン
ジオール、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレー
ト、ビス(ヒドロキシブチル)テレフタレート、ポリオ
キシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレ
ン化ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビフェノ
ール、ポリオキシプロピレン化ビフェノール等が挙げら
れる。
【0017】2価以上の多価エポキシ化合物としては、
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレング
リコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオー
ルジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジ
グリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリ
シジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ジ
グリシジルフタレート、メタクリル酸グリシジルエステ
ル、ジグリシジルヒダントイン、ネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリ
グリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエー
テル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、アルキル
フェノールジグリシジルエーテル、1,2−シクロヘキ
サンジカルボン酸ジグリシジルエステル、グリシジルア
ミン系エポキシド、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化
ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、ビス
フェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等を
挙げることができる。
エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレ
ングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレング
リコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオー
ルジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジ
グリシジルエーテル、1,8−オクタンジオールジグリ
シジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、ジ
グリシジルフタレート、メタクリル酸グリシジルエステ
ル、ジグリシジルヒダントイン、ネオペンチルグリコー
ルジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリ
グリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエー
テル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、アルキル
フェノールジグリシジルエーテル、1,2−シクロヘキ
サンジカルボン酸ジグリシジルエステル、グリシジルア
ミン系エポキシド、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェ
ノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキ
シ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、臭素化
ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、テトラメチルビフェニル型エポキシ樹脂、ビス
フェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等を
挙げることができる。
【0018】アミノ化合物としては、1−アミノプロパ
ン、1−アミノブタン、2−アミノ−2−ブチルプロパ
ン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、3−メト
キシプロピルアミン、1−アミノペンタン、1−アミノ
ヘキサン、1−アミノヘプタン、1−アミノオクタン、
1−アミノデカン、1−アミノドデカン、1−アミノヘ
キサデカン、2−エチルヘキシルアミン、ステアリルア
ミン、ラウリルアミン、3−アミノ−1−プロパノー
ル、4−アミノ−1−ブタノール、6−アミノ−1−ヘ
キサノール、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロ
パン、1,3−ジアミノ−2,2−ジメチルプロパン、
1,4−ジアミノブタン、1,3−ジアミノペンタン、
1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサ
ン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオク
タン、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタン、
1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、
1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノド
デカン、ポリエチレンジアミン、ポリプロピレンジアミ
ン、ジエチレンテトラミン、プロピレンジアミン、ジプ
ロピレントリアミン、ジエチレントリアミン、テトラエ
チレンペンタミン、m−ヘキサメチレン−トリアミン、
ヘキサメチレンテトラミン、ビス−アミノプロピルピペ
ラジン、ポリオキシエチレンジアミン、ポリオキシプロ
ピレンジアミン、アニリン、p−アミノアセトアニリ
ド、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸エチル、
o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−ア
ミノフェノール、p−アミノベンズアルデヒド、o−フ
ェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェ
ニレンジアミン、1,2−ジアミノアントラキノン、
1,4−ジアミノアントラキノン、1,5−ジアミノア
ントラキノン、3,4−ジアミノ安息香酸、3,5−ジ
アミノ安息香酸、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、
3,4−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ
ベンゾフェノン、2,2’−エチレンジアニリン、4,
4’−エチレンジアニリン、4,4’−ジアミノ−2,
2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、3,6
−ジアミノカルバゾール、2,4−ジアミノクロロベン
ゼン、2,5−ジアミノクロロベンゼン、3,5−ジア
ミノクロロベンゼン、2,4−ジアミノベンゼン、2,
5−ジアミノ−4−クロロトルエン、2,4−ジアミノ
−6−クロロピリミジン、2,4−ジアミノ−6−クロ
ロ−1,3,5−トリアジン、4,4’−ジアミノ−
3,3’−ジクロロジフェニルメタン、4,4’−ジア
ミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、3,3’
−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,
4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、
4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−
ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,
2’−ジメチルビベンジル、2,4−ジアミノジジフェ
ニルアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニル
エタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン、2,7−ジアミノフルオレン、
1,5−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタ
レン、1,2−ジアミノ−4−ニトロベンゼン、1,3
−ジアミノキシレン、ジアミノジフェニルスルホン、
3,3’−ジアミノベンジジン、2,4’−ジアミノ−
6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,2
−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジ
アミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−
ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノメ
チルシクロヘキサン、イソホロンジアミン、さらに、上
述の脂肪族アミン化合物、芳香族アミン化合物、脂環式
アミン化合物の各変性化合物が挙げられる。また、ポリ
アミド樹脂もアミノ化合物として使用することができ、
ジアミンとジカルボン酸との縮重合により得られるアミ
ン末端型が好ましく、ナイロン66、ナイロン610、
ナイロン612、8−タイプナイロン、ポリエチレンオ
キシ化ナイロン、非結晶性ナイロン(透明ナイロン)、
アルコール可溶性ポリアミド樹脂、重合脂肪酸ポリアミ
ド樹脂、液状ポリアミド樹脂、変性脂肪族ポリアミド樹
脂、アミノポリアミド樹脂、ダイマー酸(2量体脂肪
酸)と脂肪族ポリアミンの縮合物であるポリアミドアミ
ン等が挙げられる。
ン、1−アミノブタン、2−アミノ−2−ブチルプロパ
ン、3−(ジメチルアミノ)プロピルアミン、3−メト
キシプロピルアミン、1−アミノペンタン、1−アミノ
ヘキサン、1−アミノヘプタン、1−アミノオクタン、
1−アミノデカン、1−アミノドデカン、1−アミノヘ
キサデカン、2−エチルヘキシルアミン、ステアリルア
ミン、ラウリルアミン、3−アミノ−1−プロパノー
ル、4−アミノ−1−ブタノール、6−アミノ−1−ヘ
キサノール、エチレンジアミン、1,2−ジアミノプロ
パン、1,3−ジアミノ−2,2−ジメチルプロパン、
1,4−ジアミノブタン、1,3−ジアミノペンタン、
1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサ
ン、1,7−ジアミノヘプタン、1,8−ジアミノオク
タン、1,8−ジアミノ−3,6−ジオキサオクタン、
1,9−ジアミノノナン、1,10−ジアミノデカン、
1,11−ジアミノウンデカン、1,12−ジアミノド
デカン、ポリエチレンジアミン、ポリプロピレンジアミ
ン、ジエチレンテトラミン、プロピレンジアミン、ジプ
ロピレントリアミン、ジエチレントリアミン、テトラエ
チレンペンタミン、m−ヘキサメチレン−トリアミン、
ヘキサメチレンテトラミン、ビス−アミノプロピルピペ
ラジン、ポリオキシエチレンジアミン、ポリオキシプロ
ピレンジアミン、アニリン、p−アミノアセトアニリ
ド、p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸エチル、
o−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−ア
ミノフェノール、p−アミノベンズアルデヒド、o−フ
ェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェ
ニレンジアミン、1,2−ジアミノアントラキノン、
1,4−ジアミノアントラキノン、1,5−ジアミノア
ントラキノン、3,4−ジアミノ安息香酸、3,5−ジ
アミノ安息香酸、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、
3,4−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノ
ベンゾフェノン、2,2’−エチレンジアニリン、4,
4’−エチレンジアニリン、4,4’−ジアミノ−2,
2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、3,6
−ジアミノカルバゾール、2,4−ジアミノクロロベン
ゼン、2,5−ジアミノクロロベンゼン、3,5−ジア
ミノクロロベンゼン、2,4−ジアミノベンゼン、2,
5−ジアミノ−4−クロロトルエン、2,4−ジアミノ
−6−クロロピリミジン、2,4−ジアミノ−6−クロ
ロ−1,3,5−トリアジン、4,4’−ジアミノ−
3,3’−ジクロロジフェニルメタン、4,4’−ジア
ミノ−3,3’−ジメチルジフェニルメタン、3,3’
−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシビフェニル、4,
4’−ジアミノ−3,3’−ジヒドロキシビフェニル、
4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−
ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−2,
2’−ジメチルビベンジル、2,4−ジアミノジジフェ
ニルアミン、4,4’−ジアミノ−1,2−ジフェニル
エタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,
4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン、2,7−ジアミノフルオレン、
1,5−ジアミノナフタレン、1,8−ジアミノナフタ
レン、1,2−ジアミノ−4−ニトロベンゼン、1,3
−ジアミノキシレン、ジアミノジフェニルスルホン、
3,3’−ジアミノベンジジン、2,4’−ジアミノ−
6−ジメチルアミノ−1,3,5−トリアジン、1,2
−シクロヘキサンジアミン、1,3−シクロヘキサンジ
アミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−
ジアミノジシクロヘキシルメタン、1,4−ジアミノメ
チルシクロヘキサン、イソホロンジアミン、さらに、上
述の脂肪族アミン化合物、芳香族アミン化合物、脂環式
アミン化合物の各変性化合物が挙げられる。また、ポリ
アミド樹脂もアミノ化合物として使用することができ、
ジアミンとジカルボン酸との縮重合により得られるアミ
ン末端型が好ましく、ナイロン66、ナイロン610、
ナイロン612、8−タイプナイロン、ポリエチレンオ
キシ化ナイロン、非結晶性ナイロン(透明ナイロン)、
アルコール可溶性ポリアミド樹脂、重合脂肪酸ポリアミ
ド樹脂、液状ポリアミド樹脂、変性脂肪族ポリアミド樹
脂、アミノポリアミド樹脂、ダイマー酸(2量体脂肪
酸)と脂肪族ポリアミンの縮合物であるポリアミドアミ
ン等が挙げられる。
【0019】本発明に使用される共重合体におけるモノ
マー単位Bのカルボキシル基、その低級アルキルエステ
ル基またはその酸無水物基と、2価以上の多価アルコー
ル、2価以上の多価エポキシ化合物およびアミノ化合物
から選ばれる少なくとも1種類の化合物とを反応させる
方法としては、反応に必要な温度設定、縮合反応による
生成物除去等ができる装置を用いて適宜行うことがで
き、特に限定されるものではない。例えば、4口フラス
コ等の通常の樹脂反応器中で架橋させる方法や、前記共
重合体と、2価以上の多価アルコール、2価以上の多価
エポキシ化合物およびアミノ化合物から選ばれる少なく
とも1種類の化合物とトナーの必要成分としての着色剤
及びその他の添加剤等の混合物を、混練機中で熱溶融混
練と同時に架橋させることによって、混練物として得る
ことも可能である。
マー単位Bのカルボキシル基、その低級アルキルエステ
ル基またはその酸無水物基と、2価以上の多価アルコー
ル、2価以上の多価エポキシ化合物およびアミノ化合物
から選ばれる少なくとも1種類の化合物とを反応させる
方法としては、反応に必要な温度設定、縮合反応による
生成物除去等ができる装置を用いて適宜行うことがで
き、特に限定されるものではない。例えば、4口フラス
コ等の通常の樹脂反応器中で架橋させる方法や、前記共
重合体と、2価以上の多価アルコール、2価以上の多価
エポキシ化合物およびアミノ化合物から選ばれる少なく
とも1種類の化合物とトナーの必要成分としての着色剤
及びその他の添加剤等の混合物を、混練機中で熱溶融混
練と同時に架橋させることによって、混練物として得る
ことも可能である。
【0020】次に、本発明の電子写真用トナーについて
説明する。本発明の電子写真用トナーは、前述のポリオ
レフィン系樹脂を結着樹脂として使用するものである。
ここで、前述のポリオレフィン系樹脂の好ましい組成お
よび特性に加えて、該ポリオレフィン系樹脂の溶融開始
温度が、60〜120℃であることが好ましい。さらに
好ましくは、70〜100℃である。溶融開始温度が6
0℃未満では保存性が損なわれ、逆に120℃をこえる
と低温定着性が損なわれる問題を生じやすくなる。かか
る範囲にポリオレフィン系樹脂の溶融開始温度をコント
ロールするためには、樹脂組成や、架橋反応の条件を適
宜調整すれば良い。
説明する。本発明の電子写真用トナーは、前述のポリオ
レフィン系樹脂を結着樹脂として使用するものである。
ここで、前述のポリオレフィン系樹脂の好ましい組成お
よび特性に加えて、該ポリオレフィン系樹脂の溶融開始
温度が、60〜120℃であることが好ましい。さらに
好ましくは、70〜100℃である。溶融開始温度が6
0℃未満では保存性が損なわれ、逆に120℃をこえる
と低温定着性が損なわれる問題を生じやすくなる。かか
る範囲にポリオレフィン系樹脂の溶融開始温度をコント
ロールするためには、樹脂組成や、架橋反応の条件を適
宜調整すれば良い。
【0021】本発明における上記ポリオレフィン系樹脂
の溶融開始温度については、高架式フローテスター(島
津製作所社製:CFT−500)を使用し、下記の測定
条件により求めた。 測定条件; プランジャー:1cm2 ダイの直径 :1mm ダイの長さ :1mm 荷重 :20kgF 予熱温度 :50〜80℃ 予熱時間 :300sec 昇温速度 :6℃/min
の溶融開始温度については、高架式フローテスター(島
津製作所社製:CFT−500)を使用し、下記の測定
条件により求めた。 測定条件; プランジャー:1cm2 ダイの直径 :1mm ダイの長さ :1mm 荷重 :20kgF 予熱温度 :50〜80℃ 予熱時間 :300sec 昇温速度 :6℃/min
【0022】本発明の電子写真用トナーの結着樹脂とし
ては、前記のポリオレフィン系樹脂とともに、必要に応
じて他の樹脂、例えば、ポリスチレン系樹脂、アクリル
系樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ系樹脂、シリコ
ーン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂等
の樹脂を配合しても良い。この場合の他の樹脂の配合量
は、ポリオレフィン系樹脂によるトナーとしての低温定
着性、耐オフセット性、保存性等を損なわないために、
50重量%以下であることが好ましい。
ては、前記のポリオレフィン系樹脂とともに、必要に応
じて他の樹脂、例えば、ポリスチレン系樹脂、アクリル
系樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリオレフィン樹脂、エポキシ系樹脂、シリコ
ーン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリウレタン系樹脂等
の樹脂を配合しても良い。この場合の他の樹脂の配合量
は、ポリオレフィン系樹脂によるトナーとしての低温定
着性、耐オフセット性、保存性等を損なわないために、
50重量%以下であることが好ましい。
【0023】本発明の電子写真用トナーには、前記結着
樹脂に対して、下記のとおり、着色剤、電荷制御剤、各
種ワックス類および磁性粉を適宜配合する。本発明に使
用する着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブ
ルー、フタロシアニンブルー、キノリンイエロー、マラ
カイトグリーン、ランプブラック、ローダミン−B、キ
ナクリドン等が挙げられる。着色剤の添加量は結着樹脂
に対して、1〜20重量%である。電荷制御剤として
は、正帯電トナー用としてニグロシン染料、アンモニウ
ム塩、ピリジニウム塩、アジン等を結着樹脂に対して、
0.1〜10重量%添加する。負帯電トナー用電荷制御
剤としては、クロム錯体及び鉄錯体等を使用する。ま
た、負帯電性が強すぎる時には、上記正帯電性電荷制御
剤を添加して、中和制御することも可能である。
樹脂に対して、下記のとおり、着色剤、電荷制御剤、各
種ワックス類および磁性粉を適宜配合する。本発明に使
用する着色剤としては、カーボンブラック、アニリンブ
ルー、フタロシアニンブルー、キノリンイエロー、マラ
カイトグリーン、ランプブラック、ローダミン−B、キ
ナクリドン等が挙げられる。着色剤の添加量は結着樹脂
に対して、1〜20重量%である。電荷制御剤として
は、正帯電トナー用としてニグロシン染料、アンモニウ
ム塩、ピリジニウム塩、アジン等を結着樹脂に対して、
0.1〜10重量%添加する。負帯電トナー用電荷制御
剤としては、クロム錯体及び鉄錯体等を使用する。ま
た、負帯電性が強すぎる時には、上記正帯電性電荷制御
剤を添加して、中和制御することも可能である。
【0024】本発明の電子写真用トナーに使用するポリ
オレフィン系樹脂は、それ自身が良好な離型性を有する
ため、特にワックス等の離型剤を添加する必要性はない
が、各種ワックス類を添加することは可能である。
オレフィン系樹脂は、それ自身が良好な離型性を有する
ため、特にワックス等の離型剤を添加する必要性はない
が、各種ワックス類を添加することは可能である。
【0025】本発明の電子写真用トナーに用いられる磁
性体としては、フェライト、マグネタイトを始めとする
鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性を示す金属もしく
は合金またはこれらの元素を含む化合物、あるいは強磁
性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強
磁性を示すようになる合金、例えばマンガン−銅−アル
ミニウム、マンガン−銅−錫等のマンガンと銅とを含む
ホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、または二酸化ク
ロム、その他を挙げることができる。これらの磁性体は
平均粒径0.1〜1ミクロンの微粉末の形で結着樹脂中
に均一に分散される。そして、その含有量は、トナー1
00重量部当たり20〜70重量部、好ましくは40〜
70重量部である。
性体としては、フェライト、マグネタイトを始めとする
鉄、コバルト、ニッケルなどの強磁性を示す金属もしく
は合金またはこれらの元素を含む化合物、あるいは強磁
性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強
磁性を示すようになる合金、例えばマンガン−銅−アル
ミニウム、マンガン−銅−錫等のマンガンと銅とを含む
ホイスラー合金と呼ばれる種類の合金、または二酸化ク
ロム、その他を挙げることができる。これらの磁性体は
平均粒径0.1〜1ミクロンの微粉末の形で結着樹脂中
に均一に分散される。そして、その含有量は、トナー1
00重量部当たり20〜70重量部、好ましくは40〜
70重量部である。
【0026】本発明の電子写真用トナーは、ポリオレフ
ィン系樹脂、着色剤、必要に応じて電荷制御剤、磁性
体、その他添加剤等を溶融混練法などにより均一な混練
物とし、得られた混練物を、ジェットミルで粉砕後、乾
式気流分級機で分級することによって、そのまま電子写
真用トナーとすることができる。溶融混練する際に使用
される溶融混練機としては、1軸押出混練機、2軸押出
混練機、エクストルーダー、ローラーミキサー、バンバ
リーミキサー、加圧ニーダー等が挙げられる。得られた
電子写真用トナーは、フェライト粉や鉄粉などよりなる
キャリアーと混合されて二成分系現像剤とされる。また
磁性体が含有される時は、キャリアーと混合しないでそ
のまま一成分系現像剤として静電荷像の現像剤に使用さ
れるか、あるいは、キャリアーと混合されて二成分系現
像剤として使用しても良い。さらには、磁性粉を含有し
ないトナーの場合においては、キャリヤーと混合しない
でそのまま非磁性一成分の現像方法にも適用可能であ
る。なお、これらいずれの場合も必要に応じて電子写真
用トナーにシリカ等の無機粒子を外添して、トナー粒子
の表面に付着もしくは固着させてもよい。
ィン系樹脂、着色剤、必要に応じて電荷制御剤、磁性
体、その他添加剤等を溶融混練法などにより均一な混練
物とし、得られた混練物を、ジェットミルで粉砕後、乾
式気流分級機で分級することによって、そのまま電子写
真用トナーとすることができる。溶融混練する際に使用
される溶融混練機としては、1軸押出混練機、2軸押出
混練機、エクストルーダー、ローラーミキサー、バンバ
リーミキサー、加圧ニーダー等が挙げられる。得られた
電子写真用トナーは、フェライト粉や鉄粉などよりなる
キャリアーと混合されて二成分系現像剤とされる。また
磁性体が含有される時は、キャリアーと混合しないでそ
のまま一成分系現像剤として静電荷像の現像剤に使用さ
れるか、あるいは、キャリアーと混合されて二成分系現
像剤として使用しても良い。さらには、磁性粉を含有し
ないトナーの場合においては、キャリヤーと混合しない
でそのまま非磁性一成分の現像方法にも適用可能であ
る。なお、これらいずれの場合も必要に応じて電子写真
用トナーにシリカ等の無機粒子を外添して、トナー粒子
の表面に付着もしくは固着させてもよい。
【0027】
【実施例】以下に本発明に使用する樹脂の合成例及び本
発明の実施例に基づき、より詳細に説明するが、本発明
はこの例にのみ限定されるものではない。なお、実施例
において部とは重量部を示す。 [ポリオレフィン系樹脂の合成例] 〈合成例1〉1−テトラトリアコンテンと無水マレイン
酸のモル比1:1の共重合体500g(分子量1000
0,吸熱ピーク温度73℃,ケン化価195.5mgK
OH/g)と、1,16−ヘキサデカンジオール73.
5g(0.285モル,無水マレイン酸に対して32.
7モル%相当)を温度計、撹拌装置、コンデンサー、窒
素導入管を取り付けたガラス製2リットルの4口フラス
コに入れ、マントルヒーターで加熱し、180℃の反応
温度で、3時間窒素気流下で加熱撹拌した後、1時間か
けて200℃に昇温し、さらに2時間の加熱攪拌後、溶
融状態で取り出し、室温で冷却し本発明に用いるポリオ
レフィン系樹脂aを得た。この樹脂の溶融開始温度は、
76℃であった。
発明の実施例に基づき、より詳細に説明するが、本発明
はこの例にのみ限定されるものではない。なお、実施例
において部とは重量部を示す。 [ポリオレフィン系樹脂の合成例] 〈合成例1〉1−テトラトリアコンテンと無水マレイン
酸のモル比1:1の共重合体500g(分子量1000
0,吸熱ピーク温度73℃,ケン化価195.5mgK
OH/g)と、1,16−ヘキサデカンジオール73.
5g(0.285モル,無水マレイン酸に対して32.
7モル%相当)を温度計、撹拌装置、コンデンサー、窒
素導入管を取り付けたガラス製2リットルの4口フラス
コに入れ、マントルヒーターで加熱し、180℃の反応
温度で、3時間窒素気流下で加熱撹拌した後、1時間か
けて200℃に昇温し、さらに2時間の加熱攪拌後、溶
融状態で取り出し、室温で冷却し本発明に用いるポリオ
レフィン系樹脂aを得た。この樹脂の溶融開始温度は、
76℃であった。
【0028】〈合成例2〉1−オクタコセンとアクリル
酸のモル比1:1の共重合体500g(分子量1200
0,吸熱ピーク温度77℃,酸価121.7mgKOH
/g)と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェ
ルエポキシ社製,商品名;エピコート1055,エポキ
シ当量850g/eq)100g(アクリル酸に対して
10.8モル%相当)に変更した以外は、合成例1と同
様の操作を行い、本発明に用いるポリオレフィン系樹脂
bを得た。この樹脂の溶融開始温度は、80℃であっ
た。
酸のモル比1:1の共重合体500g(分子量1200
0,吸熱ピーク温度77℃,酸価121.7mgKOH
/g)と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(油化シェ
ルエポキシ社製,商品名;エピコート1055,エポキ
シ当量850g/eq)100g(アクリル酸に対して
10.8モル%相当)に変更した以外は、合成例1と同
様の操作を行い、本発明に用いるポリオレフィン系樹脂
bを得た。この樹脂の溶融開始温度は、80℃であっ
た。
【0029】〈合成例3〉1−テトラコンテンとフマル
酸のモル比1:1の共重合体500g(分子量1000
0,吸熱ピーク温度75℃,酸価168.5mgKOH
/g)と、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン
52.6g(0.25モル,フマル酸に対して16.7
モル%相当)をガラス製2リットルの4口フラスコに入
れ、合成例1と同様の操作を行い、本発明に用いるポリ
オレフィン系樹脂cを得た。この樹脂の溶融開始温度は
79℃であった。
酸のモル比1:1の共重合体500g(分子量1000
0,吸熱ピーク温度75℃,酸価168.5mgKOH
/g)と、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン
52.6g(0.25モル,フマル酸に対して16.7
モル%相当)をガラス製2リットルの4口フラスコに入
れ、合成例1と同様の操作を行い、本発明に用いるポリ
オレフィン系樹脂cを得た。この樹脂の溶融開始温度は
79℃であった。
【0030】〈合成例4〉1−トリアコンテンとメタク
リル酸メチルのモル比1:1の共重合体500g(分子
量8500,吸熱ピーク温度74℃,エステル価10
7.7mgKOH/g)と、ポリエチレン化ビスフェノ
ールA31.6g(0.1モル、メタクリル酸メチルに
対し10.4モル%相当)に変更した以外は、合成例1
と同様の操作を行い、本発明に用いるポリオレフィン系
樹脂dを得た。この樹脂の溶融開始温度は76℃であっ
た。
リル酸メチルのモル比1:1の共重合体500g(分子
量8500,吸熱ピーク温度74℃,エステル価10
7.7mgKOH/g)と、ポリエチレン化ビスフェノ
ールA31.6g(0.1モル、メタクリル酸メチルに
対し10.4モル%相当)に変更した以外は、合成例1
と同様の操作を行い、本発明に用いるポリオレフィン系
樹脂dを得た。この樹脂の溶融開始温度は76℃であっ
た。
【0031】〈合成例5〉1−テトラコセンとシトラコ
ン酸のモル比1:1の共重合体500g(分子量102
00、吸熱ピーク温度80℃、酸価240.8mgKO
H/g)と、ポリオキシプロピレン化ビフェノール2
7.5g(0.08モル、シトラコン酸に対して7.5
モル%相当)と、1,10−ジアミノデカン20.6g
(0.12モル、シトラコン酸に対して11.2モル%
相当)に変更した以外は、合成例1と同様の操作を行
い、本発明に用いるポリオレフィン系樹脂eを得た。こ
の樹脂の溶融開始温度は83℃であった。
ン酸のモル比1:1の共重合体500g(分子量102
00、吸熱ピーク温度80℃、酸価240.8mgKO
H/g)と、ポリオキシプロピレン化ビフェノール2
7.5g(0.08モル、シトラコン酸に対して7.5
モル%相当)と、1,10−ジアミノデカン20.6g
(0.12モル、シトラコン酸に対して11.2モル%
相当)に変更した以外は、合成例1と同様の操作を行
い、本発明に用いるポリオレフィン系樹脂eを得た。こ
の樹脂の溶融開始温度は83℃であった。
【0032】〈合成例6〉1−オクタデセンと無水マレ
イン酸のモル比1:1の共重合体500g(分子量10
000,吸熱ピーク温度140℃,ケン化価421.9
mgKOH/g)と、1,12−ドデカンジオール5
0.5g(0.25モル、無水マレイン酸に対して6.
7モル%相当)に変更した以外は、合成例1と同様の操
作を行い、本発明に用いるポリオレフィン系樹脂fを得
た。この樹脂の溶融開始温度は110℃であった。
イン酸のモル比1:1の共重合体500g(分子量10
000,吸熱ピーク温度140℃,ケン化価421.9
mgKOH/g)と、1,12−ドデカンジオール5
0.5g(0.25モル、無水マレイン酸に対して6.
7モル%相当)に変更した以外は、合成例1と同様の操
作を行い、本発明に用いるポリオレフィン系樹脂fを得
た。この樹脂の溶融開始温度は110℃であった。
【0033】[電子写真用トナーの作製]次に、前記各
合成例および比較例の樹脂を用いて負帯電性の電子写真
用トナーを得た。 〈実施例1〉 ・樹脂a 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・クロム系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料をスーパーミキサーで混合し、溶融混
練後、粉砕分級して平均粒子径が11μmのトナー粒子
を得た後、該トナー粒子100部に対して疎水性シリカ
(日本アエロジル社製、商品名:R−972)0.3部
を添加しヘンシェルミキサーにて2分間撹拌して、トナ
ー粒子表面にシリカが付着した本発明の電子写真用トナ
ーを得た。
合成例および比較例の樹脂を用いて負帯電性の電子写真
用トナーを得た。 〈実施例1〉 ・樹脂a 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・クロム系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料をスーパーミキサーで混合し、溶融混
練後、粉砕分級して平均粒子径が11μmのトナー粒子
を得た後、該トナー粒子100部に対して疎水性シリカ
(日本アエロジル社製、商品名:R−972)0.3部
を添加しヘンシェルミキサーにて2分間撹拌して、トナ
ー粒子表面にシリカが付着した本発明の電子写真用トナ
ーを得た。
【0034】 〈実施例2〉 ・樹脂b 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−600) ・クロム系錯塩染料 2部 (オリエント化学工業社製、商品名:ボントロンS−34) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により本発明
の電子写真用トナーを得た。 〈実施例3〉 ・樹脂c 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・鉄系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:T−77) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により本発明
の電子写真用トナーを得た。
の電子写真用トナーを得た。 〈実施例3〉 ・樹脂c 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・鉄系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:T−77) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により本発明
の電子写真用トナーを得た。
【0035】 〈実施例4〉 ・樹脂d 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−600) ・クロム系錯塩染料 2部 (オリエント化学工業社製、商品名:ボントロンS−34) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により本発明
の電子写真用トナーを得た。 〈実施例5〉 ・樹脂e 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・クロム系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により本発明
の電子写真用トナーを得た。
の電子写真用トナーを得た。 〈実施例5〉 ・樹脂e 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・クロム系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により本発明
の電子写真用トナーを得た。
【0036】 〈実施例6〉 ・樹脂f 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・クロム系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により本発明
の電子写真用トナーを得た。 〈比較例1〉 ・合成例1に使用した共重合体 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・クロム系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により比較用
の電子写真用トナーを得た。
の電子写真用トナーを得た。 〈比較例1〉 ・合成例1に使用した共重合体 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・クロム系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により比較用
の電子写真用トナーを得た。
【0037】 〈比較例2〉 ・合成例2に使用した共重合体 100部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−600) ・クロム系錯塩染料 2部 (オリエント化学工業社製、商品名:ボントロンS−34) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により比較用
の電子写真用トナーを得た。 〈比較例3〉 ・スチレンアクリル共重合樹脂 100部 (三洋化成工業社製、商品名:TB−1000F) ・低分子量ポリプロピレン 3部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・鉄系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により比較用
の電子写真用トナーを得た。
の電子写真用トナーを得た。 〈比較例3〉 ・スチレンアクリル共重合樹脂 100部 (三洋化成工業社製、商品名:TB−1000F) ・低分子量ポリプロピレン 3部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・鉄系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により比較用
の電子写真用トナーを得た。
【0038】 〈比較例4〉 ・架橋ポリエステル樹脂 100部 (ビスフェノールAプロピレンオキシド2モル付加 物/テレフタル酸/ペンタエリスリトール=1/1 /0.2、Tg65℃、溶融開始温度110℃、 フロー軟化点150℃) ・低分子量ポリプロピレン 3部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−600) ・クロム系錯塩染料 2部 (オリエント化学工業社製、商品名:ボントロンS−34) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により比較用
の電子写真用トナーを得た。 〈比較例5〉 ・ポリエステル樹脂 100部 (日本カーバイト工業社製、商品名:D−101) ・低分子量ポリプロピレン 3部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・クロム系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により比較用
の電子写真用トナーを得た。
の電子写真用トナーを得た。 〈比較例5〉 ・ポリエステル樹脂 100部 (日本カーバイト工業社製、商品名:D−101) ・低分子量ポリプロピレン 3部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化学社製、商品名:MA−100) ・クロム系錯塩染料 2部 (保土谷化学工業社製、商品名:TRH) 上記配合比の原料を実施例1と同様の操作により比較用
の電子写真用トナーを得た。
【0039】上記実施例及び比較例について、下記の評
価を行った。 (1)耐オフセット性 前記実施例及び比較例で得た、電子写真用トナー4部と
樹脂被覆を施していないフェライトキャリア(パウダー
テック社製 商品名;FL−1020)96部とを混合
して、二成分系現像剤を作製した。次に該現像剤を使用
して、市販の複写機(三洋電機社製 Z−133)によ
りA4の転写紙に縦2cm、横5cmの帯状の未定着画
像を複数作製した。ついで、表層がテフロンで形成され
た熱定着ロールと、表層がシリコーンゴムで形成された
圧力定着ロールが対になって回転する定着機を、ロール
圧力が1kg/cm2 、及びロールスピードが200m
m/secになるように調節し、該熱定着ロールの表面
温度を段階的に5℃ずつ昇温させて、各表面温度におい
て上記未定着画像を有した転写紙のトナー画像の定着を
行った。このときトナー画像の定着の有無と余白部分に
オフセットによるトナー汚れが生じるか否かの観察を行
い、トナー画像の定着が充分でかつ、余白部分に汚れが
生じない温度領域を非オフセット温度領域とし、その最
大値と最小値の幅を、定着温度幅とした。なお、定着機
が最大230℃の設定のため、230℃で良好な時は2
30℃以上と評価した。
価を行った。 (1)耐オフセット性 前記実施例及び比較例で得た、電子写真用トナー4部と
樹脂被覆を施していないフェライトキャリア(パウダー
テック社製 商品名;FL−1020)96部とを混合
して、二成分系現像剤を作製した。次に該現像剤を使用
して、市販の複写機(三洋電機社製 Z−133)によ
りA4の転写紙に縦2cm、横5cmの帯状の未定着画
像を複数作製した。ついで、表層がテフロンで形成され
た熱定着ロールと、表層がシリコーンゴムで形成された
圧力定着ロールが対になって回転する定着機を、ロール
圧力が1kg/cm2 、及びロールスピードが200m
m/secになるように調節し、該熱定着ロールの表面
温度を段階的に5℃ずつ昇温させて、各表面温度におい
て上記未定着画像を有した転写紙のトナー画像の定着を
行った。このときトナー画像の定着の有無と余白部分に
オフセットによるトナー汚れが生じるか否かの観察を行
い、トナー画像の定着が充分でかつ、余白部分に汚れが
生じない温度領域を非オフセット温度領域とし、その最
大値と最小値の幅を、定着温度幅とした。なお、定着機
が最大230℃の設定のため、230℃で良好な時は2
30℃以上と評価した。
【0040】(2)定着強度 前記定着機の熱定着ロールの表面温度を130℃に設定
し、前記未定着画像が形成された転写紙のトナー像の定
着を行った。そして、形成された定着画像の画像濃度を
反射濃度計(マクベス社製 RD−914)を使用して
測定した後、該定着画像に対し、堅牢度試験機で綿パッ
ドによる摺擦(荷重300g/cm2,5往復)を施
し、ついで同様にして摺擦部分の画像濃度を測定した。
得られた測定値から、下記式による定着強度を算出と、
綿パッドに付着したトナー濃度を測定し、低温定着トナ
ーの指標とした。結果を表1に示す。 定着強度(%)=(摺擦後の定着画像の画像濃度/摺擦
前の画像濃度)×100
し、前記未定着画像が形成された転写紙のトナー像の定
着を行った。そして、形成された定着画像の画像濃度を
反射濃度計(マクベス社製 RD−914)を使用して
測定した後、該定着画像に対し、堅牢度試験機で綿パッ
ドによる摺擦(荷重300g/cm2,5往復)を施
し、ついで同様にして摺擦部分の画像濃度を測定した。
得られた測定値から、下記式による定着強度を算出と、
綿パッドに付着したトナー濃度を測定し、低温定着トナ
ーの指標とした。結果を表1に示す。 定着強度(%)=(摺擦後の定着画像の画像濃度/摺擦
前の画像濃度)×100
【0041】
【表1】
【0042】表1の結果から明らかなように、本発明の
オレフィン系樹脂を用いた電子写真用トナーの定着温度
幅は、100℃以上の幅を有し、非オフセット領域の低
温度側では全て120℃以下から定着し、高温度までオ
フセット発生もなく、優れた耐オフセット性を有してい
ることが確認された。また、130℃の定着温度におけ
る定着強度が、80%以上であり実用上十分な定着強度
を有することから、低温定着性に優れていることが確認
された。さらに、現像された画像の画像濃度も十分であ
り、非画像部分のかぶり等もなく実用上十分なものであ
った。一方、比較例の電子写真用トナーは、比較例1、
2および5は、耐オフセット性に劣り定着温度幅が全く
得られなかった。また、比較例3および4のトナーは定
着温度幅が得られたが60〜70と狭く、低温側の定着
温度が高く、低温定着とはならなかった。
オレフィン系樹脂を用いた電子写真用トナーの定着温度
幅は、100℃以上の幅を有し、非オフセット領域の低
温度側では全て120℃以下から定着し、高温度までオ
フセット発生もなく、優れた耐オフセット性を有してい
ることが確認された。また、130℃の定着温度におけ
る定着強度が、80%以上であり実用上十分な定着強度
を有することから、低温定着性に優れていることが確認
された。さらに、現像された画像の画像濃度も十分であ
り、非画像部分のかぶり等もなく実用上十分なものであ
った。一方、比較例の電子写真用トナーは、比較例1、
2および5は、耐オフセット性に劣り定着温度幅が全く
得られなかった。また、比較例3および4のトナーは定
着温度幅が得られたが60〜70と狭く、低温側の定着
温度が高く、低温定着とはならなかった。
【0043】また、前項(1)の定着温度幅の評価で作
製した実施例1〜6および比較例3の電子写真用トナー
を用いた各現像剤および複写機を使用して、10000
枚までの連続コピー試験を行った。その結果、ブローオ
フ摩擦帯電量測定装置(東芝ケミカル社製)による、摩
擦帯電量が初期から10000枚までの間、−25μc
/g〜−29μc/gの値で推移し、画像濃度も初期か
ら10000枚までの連続コピーの過程で、1.4以上
を維持し、かつ色差計(日本電色社製 Z−1001D
P)で測定した非画像部の地かぶりも0.6以下であ
り、実用上問題のないことが確認された。また、各実施
例の電子写真用トナーを、50℃に2日間放置しても、
ブロッキング、ケーキングの発生は認められず、良好な
保存性を有するものであった。一方、比較例3の電子写
真用トナーの場合は、非画像部の地かぶりの増加が認め
られ、実用上問題を有するものであった。
製した実施例1〜6および比較例3の電子写真用トナー
を用いた各現像剤および複写機を使用して、10000
枚までの連続コピー試験を行った。その結果、ブローオ
フ摩擦帯電量測定装置(東芝ケミカル社製)による、摩
擦帯電量が初期から10000枚までの間、−25μc
/g〜−29μc/gの値で推移し、画像濃度も初期か
ら10000枚までの連続コピーの過程で、1.4以上
を維持し、かつ色差計(日本電色社製 Z−1001D
P)で測定した非画像部の地かぶりも0.6以下であ
り、実用上問題のないことが確認された。また、各実施
例の電子写真用トナーを、50℃に2日間放置しても、
ブロッキング、ケーキングの発生は認められず、良好な
保存性を有するものであった。一方、比較例3の電子写
真用トナーの場合は、非画像部の地かぶりの増加が認め
られ、実用上問題を有するものであった。
【0044】
【発明の効果】本発明の電子写真用トナーは、少なくと
もαオレフィン系モノマー単位Aと、カルボキシル基、
その低級アルキルエステル基またはその酸無水物基を有
するビニルモノマーの中から選ばれる少なくとも1種類
のモノマー単位Bとをモノマー成分とする共重合体と、
2価以上の多価アルコール、2価以上の多価エポキシ化
合物およびアミノ化合物から選ばれる少なくとも1種類
の化合物との反応により、得られるポリオレフィン系樹
脂を結着樹脂に使用することによって、低融点の性質を
維持しながら、他樹脂との相容性の改良と、結着樹脂の
性質である脆さを改良し、トナー特性として、良好な画
像特性を有するとともに、従来の技術では達成すること
ができなかった、低温定着性と耐オフセット性および保
存性を全て満足することができる。よって、複写機ある
いはプリンター等に適用した場合、消費電力が削減する
ことができ、ロールの低圧力化による機械コストの削
減、複写速度の高速化等に極めて有効なものである。
もαオレフィン系モノマー単位Aと、カルボキシル基、
その低級アルキルエステル基またはその酸無水物基を有
するビニルモノマーの中から選ばれる少なくとも1種類
のモノマー単位Bとをモノマー成分とする共重合体と、
2価以上の多価アルコール、2価以上の多価エポキシ化
合物およびアミノ化合物から選ばれる少なくとも1種類
の化合物との反応により、得られるポリオレフィン系樹
脂を結着樹脂に使用することによって、低融点の性質を
維持しながら、他樹脂との相容性の改良と、結着樹脂の
性質である脆さを改良し、トナー特性として、良好な画
像特性を有するとともに、従来の技術では達成すること
ができなかった、低温定着性と耐オフセット性および保
存性を全て満足することができる。よって、複写機ある
いはプリンター等に適用した場合、消費電力が削減する
ことができ、ロールの低圧力化による機械コストの削
減、複写速度の高速化等に極めて有効なものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 少なくとも下記式(1)に示す構造を形
成するためのαオレフィン系モノマー単位Aと、カルボ
キシル基、その低級アルキルエステル基またはその酸無
水物基を有するビニルモノマーの中から選ばれる少なく
とも1種類のモノマー単位Bとをモノマー成分とする共
重合体と、2価以上の多価アルコール、2価以上の多価
エポキシ化合物及びアミノ化合物から選ばれる少なくと
も1種類の化合物との反応により、得られるポリオレフ
ィン系樹脂を含有することを特徴とする電子写真用トナ
ー。 −CH2−CHR− (1) (式中のRは水素原子または炭素数1〜45のアルキル
基) - 【請求項2】 前記モノマー単位Aとモノマー単位Bの
割合がA:B=20:80〜80:20であることを特
徴とする請求項1記載の電子写真用トナー。 - 【請求項3】 前記共重合体の示差走査熱量計による吸
熱ピーク温度が、60〜120℃であることを特徴とす
る請求項1または2記載の電子写真用トナー。 - 【請求項4】 前記モノマー単位Bの5〜100モル%
が、架橋されていることを特徴とする請求項1乃至3の
いずれかに記載の電子写真用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28605298A JP2000098663A (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | 電子写真用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28605298A JP2000098663A (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | 電子写真用トナー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000098663A true JP2000098663A (ja) | 2000-04-07 |
Family
ID=17699347
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28605298A Withdrawn JP2000098663A (ja) | 1998-09-22 | 1998-09-22 | 電子写真用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000098663A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100865291B1 (ko) | 2006-02-20 | 2008-10-27 | 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 | 정전하상 현상용 토너, 정전하상 현상용 토너의 제조 방법,정전하상 현상용 현상제 및 화상 형성 방법 |
-
1998
- 1998-09-22 JP JP28605298A patent/JP2000098663A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100865291B1 (ko) | 2006-02-20 | 2008-10-27 | 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 | 정전하상 현상용 토너, 정전하상 현상용 토너의 제조 방법,정전하상 현상용 현상제 및 화상 형성 방법 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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