JP2000095893A - ポリカーボネート樹脂の再生方法 - Google Patents

ポリカーボネート樹脂の再生方法

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JP2000095893A
JP2000095893A JP26826498A JP26826498A JP2000095893A JP 2000095893 A JP2000095893 A JP 2000095893A JP 26826498 A JP26826498 A JP 26826498A JP 26826498 A JP26826498 A JP 26826498A JP 2000095893 A JP2000095893 A JP 2000095893A
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Keiji Yoshida
慶司 吉田
Hisayo Fukai
久代 深井
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TSUKASA KAKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポリカーボネート樹脂を効率よく回収して再利
用を図ることができるポリカーボネート樹脂の再生方法
を提供することを目的としている。 【解決手段】ポリカーボネート樹脂からなる基材層の表
面が、アクリル樹脂またはメラミン樹脂からなる保護層
に被覆されている積層体の、少なくとも保護層を、二塩
基酸ジエステル類化合物、および、水を含む水性剥離液
に曝し、保護層を形成するアクリル樹脂またはメラミン
樹脂を膨潤させたのち、保護層を基材層の表面から剥離
させる工程を備える構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
樹脂の再生方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、透明性があ
り、しかも、粘りがあり割れにくい特性を有するもの
の、傷がつきやすい、耐水性が悪い、黄変し易いなどの
欠点があり、通常、この欠点を補うために、ポリカーボ
ネート樹脂層をアクリル樹脂やメラミン樹脂等の保護層
で被覆した積層体の状態で道路の防音壁や、銀行窓口の
接客係と、客との間の防護壁などの建築資材等として利
用されている。
【0003】ところで、昨今は、環境汚染の問題や資源
の有効利用の観点から、上記のような樹脂製品の派生品
や廃棄品の再利用が重要な課題になっている。
【0004】そこで、上記ポリカーボネート樹脂系の積
層体の場合、積層体からポリカーボネート樹脂を回収す
る方法として、有機溶剤によって基材層から保護層を除
去し、残った基材層であるカーボネート樹脂を回収して
再利用を図る方法、保護層を切削工具を用いて鉋方式で
切削したり、サンドブラスト方式等によって機械的に切
削除去し、残った基材層であるカーボネート樹脂を回収
して再利用を図る方法などが試みられている。
【0005】しかし、有機溶剤を利用した方法では、基
材層であるポリカーボネート樹脂も有機溶剤に侵されて
しまい、ポリカーボネート樹脂の物性が低下する。特
に、有機溶剤の場合、揮発等により環境の悪化を招いた
り、引火等の問題もあり、設備コストなどがかかりすぎ
ると言う問題がある。
【0006】また、機械的に切削除去する方法では、保
護層と基材層との境界がはっきりしないため、保護層の
みを取り除こうとすると、保護層の一部がどうしても残
ってしまう。そして、保護層が残った状態のポリカーボ
ネート樹脂を再利用しようとすると、ポリカーボネート
樹脂の透明性などの物性が確保できず、着色されたブラ
ックのポリカーボネート樹脂成形品の樹脂原料としてし
か使用ができない。すなわち、再利用の範囲が非常に狭
いものとなってしまうとともに、バージンの樹脂に少量
しか混入することができない。
【0007】一方、基材層の表面部分を保護層ととも
に、切削してしまえば、ポリカーボネート樹脂の若干の
ロスがあるものの、保護層が不純物として残らないが、
上記のようにサンドブラスト方式を採用した場合、ショ
ットされる金剛砂等の研磨粒子がボリカーボネート樹脂
中に入り込んでしまい、再利用できなくなる。他方、切
削工具を用いた方法では、ポリカーボネート樹脂の粘り
が強いため、かなり大きな力を加えないと、切削でき
ず、工業的に実施するにはかなり大がかりな切削装置が
必要となり、リサイクルにコストがかかり過ぎると言う
問題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、ポリカーボネート樹脂を効率よく回収し
て再利用を図ることができるポリカーボネート樹脂の再
生方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の請求項1に記載の発明にかかるポリ
カーボネート樹脂の再生方法(以下、「請求項1の再生
方法」と記す)は、ポリカーボネート樹脂からなる基材
層の表面が、アクリル樹脂またはメラミン樹脂からなる
保護層に被覆されている積層体の、少なくとも保護層
を、二塩基酸ジエステル類化合物、および、水を含む水
性剥離液に曝し、保護層を形成するアクリル樹脂または
メラミン樹脂を膨潤させたのち、保護層を基材層の表面
から剥離させる工程を備える構成とした。
【0010】本発明の請求項2に記載の発明にかかるポ
リカーボネート樹脂の再生方法(以下、「請求項2の再
生方法」と記す)は、請求項1の再生方法において、二
塩基酸ジエステル類化合物として、コハク酸ジメチル,
コハク酸ジエチル,コハク酸ジブチル,アジピン酸ジメ
チル,アジピン酸ジエチル,グルタル酸ジメチル,グル
タル酸ジエチル,フタル酸ジエチル,フタル酸ジブチ
ル,乳酸ジブチル,酒石酸ジエチルからなる群より選ば
れた少なくとも1種を用いるようにした。
【0011】本発明の請求項3に記載の発明にかかるポ
リカーボネート樹脂の再生方法(以下、「請求項3の再
生方法」と記す)は、請求項1または請求項2の再生方
法において、水性剥離液として、3−メチル−3−メト
キシブタノールおよび界面活性剤が含まれているものを
用いるようにした。
【0012】本発明の請求項4に記載の発明にかかるポ
リカーボネート樹脂の再生方法(以下、「請求項4の再
生方法」と記す)は、ポリカーボネート樹脂からなる基
材層の表面が、アクリル樹脂またはメラミン樹脂からな
る保護層に被覆されている積層体の、少なくとも保護層
を、N−メチル−2−ピロリドン、および、水を含む水
性剥離液に曝し、保護層を形成するアクリル樹脂または
メラミン樹脂を膨潤させたのち、保護層を基材層の表面
から剥離させる工程を備える構成とした。
【0013】本発明の請求項5に記載の発明にかかるポ
リカーボネート樹脂の再生方法(以下、「請求項5の再
生方法」と記す)は、ポリカーボネート樹脂からなる基
材層の表面が、アクリル樹脂またはメラミン樹脂からな
る保護層に被覆されている積層体の、少なくとも保護層
を、ベンジルアルコール,3−メチル−3−メトキシブ
タノール,界面活性剤および水を含む水性剥離液に曝
し、保護層を形成するアクリル樹脂またはメラミン樹脂
を膨潤させたのち、保護層を基材層の表面から剥離させ
る工程を備える構成とした。
【0014】請求項1〜5の再生方法は、基材層となる
ポリカーボネート樹脂の表面に保護層となるアクリル樹
脂フィルムあるいはメラミン樹脂フィルムをラミネート
して得られたた積層体、および、基材層となるポリカー
ボネート樹脂の表面に保護層となるアクリル樹脂あるい
はメラミン樹脂を塗布等によってコーティングして得ら
れた積層体のいずれの積層体にも適用できるが、ラミネ
ートによって得られた積層体に対して特に有効である。
【0015】請求項1〜5の再生方法において、保護層
を水性剥離液に曝す方法としては、保護層が膨潤すれ
ば、特に限定されないが、たとえば、積層体を水性剥離
液が満たされた処理槽内に所定時間浸漬する方法、保護
層表面に水性剥離液を塗布する方法などが挙げられる。
【0016】請求項1〜3の再生方法において、水性剥
離液は、二塩基酸ジエステル類化合物が、3〜15重量
%の割合で含まれていることが好ましく、5重量%〜1
0重量%がより好ましい。すなわち、含有量が3重量%
未満であると、水系剥離液の処理時の温度にもよるが、
保護層の膨潤に時間がかかり過ぎる恐れがある。一方、
含有量が15重量%を越えると、基材層を構成するポリ
カーボネート樹脂まで侵される恐れがある。
【0017】因みに、保護層は、その厚みにもよるが、
二塩基酸ジエステル類化合物の濃度が3重量%〜5重量
%程度の場合、水系剥離液の温度が50〜70℃の時7
分〜20分程度で膨潤し、二塩基酸ジエステル類化合物
の濃度が6重量%〜10重量%程度の場合、水系剥離液
の温度が50℃の時5分〜15分程度で膨潤し、二塩基
酸ジエステル類化合物の濃度が7重量%〜15重量%程
度の場合、水系剥離液の温度が50℃の時5分〜10分
程度で膨潤する。
【0018】請求項2の再生方法および請求項5の再生
方法において、水系剥離液は、3−メチル−3−メトキ
シブタノールが、10重量%〜25重量%の割合でふく
まれいることが好ましい。
【0019】請求項2の再生方法および請求項5の再生
方法において、界面活性剤としては、特に限定されない
が、たとえば、高級脂肪酸金属塩(ラウリン酸ナトリウ
ム,オレイン酸ナトリウム等)、アルキルベンゼンスル
ホン酸ナトリウム、高級アルコール硫酸エステル塩(ラ
ウリル硫酸エステルナトリウム塩,セチル硫酸エステル
ナトリウム塩,ステアリル硫酸エステルナトリウム塩
等)のアニオン界面活性剤、第四級アンモニウム塩型又
はアミン型カチオン界面活性剤、高級アルコール(ラウ
リルアルコール,セチルアルコール,ヤシ油還元アルコ
ール,オレイルアルコール等)、アルキル(オクチル,
ノニル,ドデシル等)フェノール、脂肪酸(ステアリン
酸,オレイン酸等)などのアルキレンオキサイド(エチ
レンオキサイド,プロヒレンオキサイド等)、付加型又
は高アルコールエステル(ソルビタン,シュガーエステ
ル等)型非イオン界面活性剤が挙げられる。
【0020】請求項4の再生方法において、水性剥離液
は、N−メチル−2−ピロリドンが20重量%〜70重
量%の割合で含まれていることが好ましい。すなわち、
N−メチル−2−ピロリドンが20重量%未満になる
と、水性剥離液の温度にもよるが、保護層を構成するア
クリル樹脂またはメラミン樹脂の膨潤に時間がかかり過
ぎる恐れがあり、70重量%を越えると、基材層である
ポリカーボネート樹脂まで侵されてしまう恐れがある。
【0021】請求項5の再生方法において、水性剥離液
は、ベンジルアルコールが3重量%〜15重量%の割合
で含まれていることが好ましい。すなわち、ベンジルア
ルコールが3重量%未満になると、水性剥離液の温度に
もよるが、保護層を構成するアクリル樹脂またはメラミ
ン樹脂の膨潤に時間がかかり過ぎる恐れがあり、15重
量%を越えると、基材層であるポリカーボネート樹脂ま
で侵されてしまう恐れがある。
【0022】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図1は本発明のポリ
カーボネート樹脂の再生方法の1例を工程順に説明して
いる。
【0023】図1(a)に示すように、このポリカーボ
ネート樹脂の再生方法は、まず、回収するポリカーボネ
ート樹脂の平板状をした基材層1の両面に、アクリル樹
脂またはメラミン樹脂からなる保護層2を備えた積層体
3を、二塩基酸ジエステル類化合物を3重量%〜15重
量%、3−メチル−3−メトキシブタノールを10重量
%〜25重量%、水、および界面活性剤を含む50℃付
近まで加熱された水性剥離剤4を満した処理槽中に浸漬
し、アクリル樹脂またはメラミン樹脂からなる保護層2
を膨潤させる。
【0024】つぎに、図1(b)に示すように、切削刃
5の先端を保護層2上に押し当てつつ、切削刃5を積層
体3の表面に沿って移動させることによって保護層2を
基材層1の表面から切削除去し、基材層1であるポリカ
ーボネート樹脂のみを回収するようになっている。
【0025】すなわち、このポリカーボネート樹脂の再
生方法によれば、保護層2としてのアクリル樹脂または
メラミン樹脂が、水性剥離剤によって膨潤するため、軽
い力で切削刃5を押し当てて移動させるだけで、保護層
2のみが簡単に剥離する。したがって、再利用能なポリ
カーボネート樹脂を効率よく回収することができる。
【0026】また、水性剥離剤を用いているので、溶剤
の揮散による環境汚染の心配もない。さらに、水性剥離
剤は、保護層2を膨潤させるだけであるため、水性剥離
剤の寿命も長く、低コスト化を図ることができる。
【0027】なお、本発明にかかるポリカーボネート樹
脂の再生方法は、上記の実施の形態に限定されない。た
とえば、上記の実施の形態では、積層体が平板状であっ
たが、湾曲面を備えていても構わないし、積層体の全周
面に保護層が設けられていても構わない。
【0028】
【実施例】以下に、本発明の実施例をより詳しく説明す
る。
【0029】(実施例1)以下の配合の水性剥離液Aを
用意した。 二塩基酸ジエステル(アジピン酸ジメチル17%, グルタル酸ジメチル66%,コハク酸ジメチル17%)・・・ 5重量% 3−メチル−3−メトキシブタノール ・・・10重量% オレイン酸ブチルエステル硫酸化物ナトリウム塩 ・・・ 7重量% ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル ・・・ 2重量% ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル ・・・ 2.5重量% 水 ・・・73.5重量%
【0030】つぎに、横50mm×縦100mm×厚み7mm
の積層体サンプル(基材層であるポリカーボネート樹脂
板の表面に保護層として100μmの厚みのアクリル樹
脂層がラミネートにより積層されたもの)Iを、処理槽
内で60℃に加温された水性剥離液中Aに10分間浸漬
したのち、処理槽から取り出した。取り出された積層体
サンプルIの保護層表面に図1に示す寸法のタンガロイ
製の切削刃を押し当てながら積層体の表面に沿って片手
で切削刃を移動させたところ、保護層2が基材層1から
簡単に剥離し、本来のポリカーボネート樹脂の透明性を
備えたポリカーボネート樹脂板が回収できた。
【0031】(実施例2)以下の配合の水性剥離液Bを
用意した。 二塩基酸ジエステル(アジピン酸ジメチル17%, グルタル酸ジメチル66%,コハク酸ジメチル17%)・・・15重量% 3−メチル−3−メトキシブタノール ・・・15重量% オレイン酸ブチルエステル硫酸化物ナトリウム塩 ・・・ 9重量% ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル ・・・ 2重量% ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル ・・・ 2.5重量% 水 ・・・56.5重量%
【0032】つぎに、実施例1と同様の積層体サンプル
Iを、処理槽内で4 0〜45℃に加温された水性剥離液
B中に10分間浸漬したのち、処理槽から取り出し、5
0℃の温水で積層体の表面を洗浄した。洗浄された積層
体サンプルIの保護層を実施例1と同様にして剥離し、
本来のポリカーボネート樹脂の透明性を備えたポリカー
ボネート樹脂板を回収した。
【0033】(実施例3)以下の配合の水性剥離液Cを
用意した。 N−メチル−2−ピロリドン ・・・20重量% 水 ・・・80重量%
【0034】つぎに、実施例1と同様の積層体サンプル
Iを、処理槽内で70℃に加温された水性剥離液C中に
30分間浸漬したのち、処理槽から取り出し、50℃の
温水で積層体の表面を洗浄した。洗浄された積層体サン
プルIの保護層を実施例1と同様にして剥離し、本来の
ポリカーボネート樹脂の透明性を備えたポリカーボネー
ト樹脂板を回収した。
【0035】(実施例4)以下の配合の水性剥離液Dを
用意した。 N−メチル−2−ピロリドン ・・・60重量% 水 ・・・40重量%
【0036】つぎに、実施例1と同様の積層体サンプル
Iを、処理槽内で60℃に加温された水性剥離液D中に
15分〜20分間浸漬したのち、処理槽から取り出し、
50℃の温水で積層体の表面を洗浄した。洗浄された積
層体サンプルIの保護層を実施例1と同様にして剥離
し、本来のポリカーボネート樹脂の透明性を備えたポリ
カーボネート樹脂板を回収した。
【0037】(実施例5)以下の配合の水性剥離液Eを
用意した。 ベンジルアルコール ・・・ 5重量% 3−メチル−3−メトキシブタノール ・・・15重量% オレイン酸ブチルエステル硫酸化物ナトリウム塩 ・・・ 7重量% ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル ・・・ 1重量% ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル ・・・ 2重量% 水 ・・・70重量%
【0038】つぎに、実施例1と同様の積層体サンプル
Iを、処理槽内で60℃に加温された水性剥離液E中に
15分間浸漬したのち、処理槽から取り出し、50℃の
温水で積層体の表面を洗浄した。洗浄された積層体サン
プルIの保護層を実施例1と同様にして剥離し、本来の
ポリカーボネート樹脂の透明性を備えたポリカーボネー
ト樹脂板を回収した。
【0039】(実施例6)以下の配合の水性剥離液Fを
用意した。 ベンジルアルコール ・・・12重量% 3−メチル−3−メトキシブタノール ・・・15重量% オレイン酸ブチルエステル硫酸化物ナトリウム塩 ・・・ 9重量% ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル ・・・ 2重量% ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル ・・・ 2.5重量% 水 ・・・59.5重量%
【0040】つぎに、実施例1と同様の積層体サンプル
Iを、処理槽内で60℃に加温された水性剥離液F中に
10分間浸漬したのち、処理槽から取り出し、50℃の
温水で積層体の表面を洗浄した。洗浄された積層体サン
プルIの保護層を実施例1と同様にして剥離し、本来の
ポリカーボネート樹脂の透明性を備えたポリカーボネー
ト樹脂板を回収した。
【0041】(実施例7)以下の配合の水性剥離液Gを
用意した。 二塩基酸ジエステル(アジピン酸ジメチル17%, グルタル酸ジメチル66%,コハク酸ジメチル17%)・・・ 7重量% N−メチル−2−ピロリドン ・・・25重量% 3−メチル−3−メトキシブタノール ・・・12重量% オレイン酸ブチルエステル硫酸化物ナトリウム塩 ・・・ 9重量% ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル ・・・ 1重量% ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル ・・・ 2.5重量% 水 ・・・43.5重量%
【0042】つぎに、実施例1と同様の積層体サンプル
Iを、処理槽内で50℃に加温された水性剥離液G中に
10分間浸漬したのち、処理槽から取り出し、50℃の
温水で積層体の表面を洗浄した。洗浄された積層体サン
プルIの保護層を実施例1と同様にして剥離し、本来の
ポリカーボネート樹脂の透明性を備えたポリカーボネー
ト樹脂板を回収した。
【0043】(実施例8)横50mm×縦100mm×厚み
7mmの積層体サンプル(基材層であるポリカーボネート
樹脂板の表面に保護層として100μmの厚みのメラミ
ン樹脂層がラミネートにより積層されたもの)IIを、処
理槽内で60℃に加温された上記水性剥離液G中に40
分間浸漬したのち、処理槽から取り出し、50℃の温水
で積層体の表面を洗浄した。洗浄された積層体サンプル
IIの保護層を実施例1と同様にして剥離し、本来のポリ
カーボネート樹脂の透明性を備えたポリカーボネート樹
脂板を回収した。
【0044】(実施例9)以下の配合の水性剥離液Hを
用意した。 二塩基酸ジエステル(アジピン酸ジメチル17%, グルタル酸ジメチル66%,コハク酸ジメチル17%)・・・10重量% ベンジルアルコール ・・・ 2重量% 3−メチル−3−メトキシブタノール ・・・15重量% オレイン酸ブチルエステル硫酸化物ナトリウム塩 ・・・ 9重量% ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル ・・・ 2重量% ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル ・・・ 2.5重量% 水 ・・・59.5重量%
【0045】つぎに、実施例1と同様の積層体サンプル
Iを、処理槽内で50℃に加温された水性剥離液G中に
15分間浸漬したのち、処理槽から取り出し、50℃の
温水で積層体の表面を洗浄した。洗浄された積層体サン
プルIの保護層を実施例1と同様にして剥離し、本来の
ポリカーボネート樹脂の透明性を備えたポリカーボネー
ト樹脂板を回収した。
【0046】(実施例10)横50mm×縦100mm×厚
み7mmの積層体サンプル(基材層であるポリカーボネー
ト樹脂板の表面に保護層として10μmの厚みのアクリ
ル樹脂層がコーティング法により積層されたもの)III
を用いた以外は、保護層を実施例1と同様にして剥離
し、本来のポリカーボネート樹脂の透明性を備えたポリ
カーボネート樹脂板を回収した。
【0047】(比較例1)実施例1と同様の積層体サン
プルIを60℃の3%塩酸に30分間浸漬したが、保護
層および基材層に変化が見られなかった。そして、実施
例1と同様の剥離方法では、保護層を剥離させることが
できなかった。 (比較例2)実施例1と同様の積層体サンプルIを60
℃の5%水酸化ナトリウム水溶液に30分間浸漬したと
ころ、保護層および基材層が水酸化ナトリウムに腐食さ
れて白く濁った状態になり、再生品として使用不可能な
状態であった。
【0048】(比較例3)実施例1と同様の積層体サン
プルIを25℃のトルエンに30分間浸漬したのち、保
護層を実施例1と同様にして剥離し、ポリカーボネート
樹脂板を回収したところ、回収されたポリカーボネート
樹脂板は、白濁しており、回収されたポリカーボネート
樹脂板のみを用いて再利用を図ることができる状態では
なかった。
【0049】(比較例4)実施例1と同様の積層体サン
プルIに直接切削刃を押し当て、実施例1と同様に片手
で保護層を剥離しようとしたが、保護層が巧く剥離しな
かった。 (比較例5)切削刃を両手で持ち、体重を掛けながら保
護層を切削しようとしたところ、刃先が保護層を突き破
り、基材層であるポリカーボネート樹脂板まで達した
が、ポリカーボネート樹脂の粘りでそれ以上動かず、保
護層を巧く剥離できなかった。
【0050】以上のように、上記実施例1〜10および
比較例1〜5から、本発明の再生方法を用いれば、いず
れも保護層が簡単に剥離できるとともに、回収されたポ
リカーボネート樹脂板は、いずれもポリカーボネート樹
脂本来の透明性を備え、再生利用を図ることが十分可能
であることが明らかである。
【0051】
【発明の効果】本発明にかかるポリカーボネート樹脂の
再生方法は、以上のように構成されているので、物性を
低下させたり、変質させたりすることなく、ポリカーボ
ネート樹脂を回収することができ、良好な再生品を得る
ことが可能になる。しかも、水性剥離剤を用いているた
め、溶剤の揮発による環境汚染の問題がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるポリカーボネート樹脂の再生方
法の1つの実施の形態を工程順にあらわす説明図であ
る。
【符号の説明】
1 基材層 2 保護層 3 積層体 4 水性剥離剤 5 切削刃
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F301 AA20 AA21 AA26 BF03 BF31 CA09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリカーボネート樹脂からなる基材層の表
    面が、アクリル樹脂またはメラミン樹脂からなる保護層
    に被覆されている積層体の、少なくとも保護層を、二塩
    基酸ジエステル類化合物、および、水を含む水性剥離液
    に曝し、保護層を形成するアクリル樹脂またはメラミン
    樹脂を膨潤させたのち、保護層を基材層の表面から剥離
    させる工程を備えるポリカーボネート樹脂の再生方法。
  2. 【請求項2】二塩基酸ジエステル類化合物が、コハク酸
    ジメチル,コハク酸ジエチル,コハク酸ジブチル,アジ
    ピン酸ジメチル,アジピン酸ジエチル,グルタル酸ジメ
    チル,グルタル酸ジエチル,フタル酸ジエチル,フタル
    酸ジブチル,乳酸ジブチル,酒石酸ジエチルからなる群
    より選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載のポ
    リカーボネート樹脂の再生方法。
  3. 【請求項3】水性剥離液が3−メチル−3−メトキシブ
    タノールおよび界面活性剤を含む請求項1または請求項
    2に記載のポリカーボネート樹脂の再生方法。
  4. 【請求項4】ポリカーボネート樹脂からなる基材層の表
    面が、アクリル樹脂またはメラミン樹脂からなる保護層
    に被覆されている積層体の、少なくとも保護層を、N−
    メチル−2−ピロリドン、および、水を含む水性剥離液
    に曝し、保護層を形成するアクリル樹脂またはメラミン
    樹脂を膨潤させたのち、保護層を基材層の表面から剥離
    させる工程を備えるポリカーボネート樹脂の再生方法。
  5. 【請求項5】ポリカーボネート樹脂からなる基材層の表
    面が、アクリル樹脂またはメラミン樹脂からなる保護層
    に被覆されている積層体の、少なくとも保護層を、ベン
    ジルアルコール,3−メチル−3−メトキシブタノー
    ル,界面活性剤および水を含む水性剥離液に曝し、保護
    層を形成するアクリル樹脂またはメラミン樹脂を膨潤さ
    せたのち、保護層を基材層の表面から剥離させる工程を
    備えるポリカーボネート樹脂の再生方法。
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