JP2000095589A - コンポスト装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 大容量の廃棄物であっても安価な経費で容易
に処理可能な効率の良いコンポスト装置を提供すること
を課題とする。 【解決手段】 横置きされる管状ボディー１０と、該管
状ボディー１０を軸周囲回転自在に支持する装置１１
と、前記管状ボディー１０内面に形成された攪拌翼１４
と、前記管状ボディー１０の一端に形成された自然有機
性廃棄物３の投入口１５と、他端に処理された前記自然
有機性廃棄物の排出口１６とを備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、鶏糞、豚糞、牛
糞あるいは生ごみなどの自然有機性廃棄物を堆肥化する
コンポスト装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】自然有機栽培の肥料として鶏糞、豚糞、
牛糞あるいは生ごみなどの自然有機性廃棄物を攪拌処理
して空気と攪拌し、好気性微生物の分解作用を促進して
堆肥化するコンポスト装置が広く知られている。

【０００３】これらコンポスト装置としては図７に示す
ように竪型の円筒容器１内に攪拌翼２…２を垂直軸周囲
に回転自在に軸支し、内部に投入された前記自然有機性
廃棄物３を攪拌翼２…２で攪拌して堆肥化するもの、あ
るいは図８に示すように横型の円筒容器１内に攪拌翼２
…２を水平軸周囲に回転自在に軸支し、内部に投入され
た前記自然有機性廃棄物３を攪拌翼２…２で攪拌して堆
肥化するものが知られている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上記図７の形
式のコンポスト装置では、平面回転する回転翼２で投入
した有機性廃棄物３を攪拌するから、回転翼２の回転ト
ルクに大馬力を要する上醗酵処理に必要な空気との混合
効率が悪い問題があった。

【０００５】図８の形式のコンポスト装置は、前者程の
大馬力は要せず、また空気との混合率も良いが水平に配
置される回転軸２ａの剛性の制約から大容量のものは製
造困難となる問題があった。

【０００６】この発明は、上記問題を解消し大容量の廃
棄物であっても安価な経費で容易に処理可能な効率の良
いコンポスト装置を提供することを目的としてなされた
ものである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】この発明のコンポスト装
置は、横置きされる管状ボディーと、該管状ボディーを
軸周囲回転自在に支持する装置と、前記管状ボディー内
面に形成された攪拌翼と、前記管状ボディーの一端に形
成された自然有機性廃棄物の投入口と、他端に処理され
た前記自然有機性廃棄物の排出口とを備えてなるもので
ある。

【０００８】この発明によれば、自然有機性廃棄物を攪
拌混合する管状ボディーは、管状ボディーそのものが回
転するため攪拌のための抵抗が少なく回転動力が小さく
て済み、しかも管状ボディー内の自然有機性廃棄物は攪
拌翼で全体が均一にかつ大きく混合されるので肥料とし
ての処理が迅速に行なわれる。

【０００９】

【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を説
明する。図１はこの発明の実施の形態であるコンポスト
装置の横断面図、図２は図１のＸ-Ｘ線断面図である。

【００１０】図１、図２において、１０は管状ボディー
を示し、鋼管、鋳鉄管あるいはダクタイル鋳鉄管などで
成形されている。この管状ボティー１０は、ローラ１
１、１１で水平に支持され、駆動装置１２よりローラ１
１を介して回転自在に支持されている。

【００１１】なお図中１３は軸方向支持ローラを示し、
管状ボディー１０が軸方向に移動しないように支持す
る。上記管状ボディー１０内には投入された自然有機性
廃棄物３の攪拌翼１４が突設されている。

【００１２】この攪拌翼１４は、図示のように螺旋状に
連なる形態とされ、管状ボディー１０内面に溶接などに
より取付固定されている。そして、自然有機性廃棄物３
は図２に矢印で示すように回転と共に落下循環されつつ
図１に矢印で示すように軸方向へ送られるようにされて
いる。

【００１３】この実施の形態の場合、螺旋状の攪拌翼１
４のねじピッチとの関係より緩徐な回転数とされ、投入
後ゆっくりと軸方向へ送られつつ醗酵処理され排出口１
６から排出できるようにされる。

【００１４】図中１５はホッパ状投入口を示し、環状ボ
ディー１０の一端にブラケット１０ａ…１０ａで取り付
けた蓋板１０ｂに設けられ、ここから管状ボディー１０
内に自然有機性廃棄物３を投入するようにされている。
１５ａは投入口１５の蓋を示し、投入時以外は閉じられ
る。

【００１５】１６は排出口を示し、処理された自然有機
性廃棄物３が排出される。この排出口１６は環状ボディ
ー１０の他端をブラケット１０ａで固定された蓋板１０
ｃに形成されている。

【００１６】次に、この発明の実施の形態の作動につい
て説明する。まず投入口１５から鶏糞、豚糞、牛糞ある
いは生ごみなどの自然有機性廃棄物３を必要量投入し更
に必要があれば醗酵菌や醗酵助剤などを共に投入し、駆
動装置１２を駆動しローラ１１を介して管状ボディー１
０をゆっくり回転させる。

【００１７】自然有機性廃棄物３は、管状ボディー１０
内で攪拌翼１４により反転攪拌されつつ軸方向へゆっく
りと送られ、この間に空気と十分に攪拌されて醗酵処理
されていく。

【００１８】従って、管状ボディー１０の長さと回転数
で決まる前記廃棄物３の全行程と、醗酵処理に要する時
間との相関を設定しておけば、前記廃棄物３が管状ボデ
ィー１０の他端に至った時に醗酵処理が終了しているよ
うにすることもできる。

【００１９】上記実施の形態として、管状ボディー１０
内面の攪拌翼１４を螺旋状に形成した場合を示したが、
図３に示すように多数の傾斜翼１４ａ…や、図４に示す
ように軸方向突条１４ｂ、図５に示すような突起１４ｃ
としても良い。

【００２０】なお、図４、図５に示した場合は、廃棄物
３が排出口１６へ移動していくよう管状ボディー１０は
排出口１６方向に傾斜させて支持される。また、上記実
施の形態として、自然有機性廃棄物３が投入口１５から
排出口１６へ至る間に醗酵処理される場合を示したが、
図６に示すように排出口１６より投入口１５へ処理され
た自然有機性廃棄物３を再び返送されるようにコンベア
装置１７を設け、何回か繰り替えして処理が行なわれる
ようにしても良い。

【００２１】また、図１に示したような管状ボディー１
０を軸方向へ２以上の複数台連接し、連続処理できるよ
うに構成しても良い。この場合、各管状ボディー１０間
には排出口１６から排出される処理物を次段の管状ボデ
ィー１０へ投入するためのホッパ装置が設けられ、投入
時には次段の管状ボディーを停止させバッチ式に投入す
る構成とされる。

【００２２】なお、これらのホッパ装置への処理物の蓄
積、次段への投入タイミング等はセンサを用いた自動制
御により実施することが可能である。

【００２３】

【発明の効果】以上説明したようにこの発明のコンポス
ト装置によれば、横置された管状ボディー内に廃棄物を
投入し、管状ボディーを回転させて攪拌処理するので、
廃棄物の塊の中を攪拌翼で回転させるような抵抗が無
く、管状ボディー回転駆動のための動力がそれほど必要
としないので、大量の自然有機廃棄物の処理が容易とな
る。

【００２４】また、投入口に廃棄物を投入後は処理され
た廃棄物が自動的に排出されていくので、投入口からは
連続的に廃棄物を投入することができ、連続処理も可能
となるなどの効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１の一実施の形態を示す断面図である。

【図２】図１のＸ−Ｘ線断面図である。

【図３】他の構成例の要部断面図である。

【図４】さらに他の構成例の要部断面図である。

【図５】さらに他の構成例の要部断面図である。

【図６】コンポスト装置の他の使用状態を示す側面図で
ある。

【図７】従来例の側断面図である。

【図８】他の従来例の側断面図である。

【符号の説明】

３ 自然有機性廃棄物 １０ 管状ボディー １１ ローラ １２ 駆動装置 １３ 軸方向支持ローラ １４ 攪拌翼 １５ 投入口 １６ 排出口

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸 正蔵 兵庫県尼崎市大浜町２丁目26番地 株式会 社クボタ武庫川製造所内 Ｆターム(参考） 4D059 AA01 AA07 BA03 BA47 BJ02 BJ14 CC01 4H061 AA03 GG16 GG43 GG67 GG68 GG69

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】横置きされる管状ボディーと、該管状ボデ
   ィーを軸周囲回転自在に支持する装置と、前記管状ボデ
   ィー内面に形成された攪拌翼と、前記管状ボディーの一
   端に形成された自然有機性廃棄物の投入口と、他端に処
   理された前記自然有機性廃棄物の排出口とを備えたコン
   ポスト装置。