JP2000094634A - 印刷装置及びドクター装置 - Google Patents

印刷装置及びドクター装置

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JP2000094634A
JP2000094634A JP10264516A JP26451698A JP2000094634A JP 2000094634 A JP2000094634 A JP 2000094634A JP 10264516 A JP10264516 A JP 10264516A JP 26451698 A JP26451698 A JP 26451698A JP 2000094634 A JP2000094634 A JP 2000094634A
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JP
Japan
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ink
plate surface
doctor
drying
plate
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JP10264516A
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English (en)
Inventor
Toshio Nagaoka
敏男 長岡
Yoshiaki Miyamoto
佳昭 宮本
Wataru Nakatani
亘 中谷
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷品質を向上させることができる印刷装置
及びドクター装置を提供する。 【解決手段】 インキ供給装置1は、インキパン10内
のインキIを版面2aに付着させる。ドクター装置3
は、ドクター接点Dにおいて、セル2b内に詰まったイ
ンキIを残して、版面2a上の余分なインキIをドクタ
ーブレード30によってかき取る。乾燥調節装置6は、
ドクター接点Dと圧胴ニップ部Pとの間に、版面カバー
61と版面2aとによって密閉性の高い空間を形成して
いる。この空間内は、セル2b内のインキIから僅かに
気化したインキ溶剤によって、溶剤濃度が高くなってい
る。乾燥調節装置6は、セル2b内のインキIからイン
キ溶剤の気化を抑える。その結果、ウェブWにインキI
が転移するときの転移率が向上して、版面2aの目詰ま
りを防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、版面に付着したイ
ンキを印刷対象物に転写する印刷装置及びドクター装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の印刷装置の側面図であ
る。図6は、従来の印刷装置の斜視図である。図7は、
従来の印刷装置におけるドクター装置の側面図である。
従来の印刷装置は、図5〜図7に示すように、インキパ
ン110と、ファニシャーロール111と、版胴102
と、ドクター装置103と、支持台104と、圧胴10
5とを備えている。従来の印刷装置は、ドクターブレー
ド130の先端部が版面102aと接触する位置(以
下、ドクター接点という)Dから、ウェブWが版面10
2aと接触する位置(以下、圧胴ニップ部という)Pま
での間が開放されている。このために、セル102b内
のインキIは、ドクター接点Dを通過した後に外気と接
触する状態になり、ウェブWに転移する前に乾燥が進
む。特に、インキIが乾燥性の高い溶剤系のグラビアイ
ンキである場合や、セル102bの深さが浅い場合に
は、セル102b中のインキIの乾燥が著しい。このた
めに、ドクター接点Dと圧胴ニツプ部Pとの間でインキ
Iが乾燥すると、セルによってはインキIが全く転移さ
れない白ヌケという状態(印刷物の虫食い状態)が発生
する。
【0003】こうして、セル102bの底部に残留した
インキIは、インキ接点Fにおいて、インキIが新たに
供給されるまで外気と接触して、さらに乾燥が進む。そ
の結果、ファニシャーロール111で再溶解しきれなか
ったインキIがセル102bの底部に堆積して、セル1
02bを強制的に洗浄しない限り除去できないいわゆる
目詰まりが発生し、印刷濃度が低下する。
【0004】図8は、従来の印刷装置における印刷速度
を変えたときの濃度と網点面積パーセントとの関係を示
す図である。図8は、濃度の低い淡い色の部分(ハイラ
イト部)におけるインキの転移と版胴102の回転速度
(印刷速度)との関係を示している。縦軸は、濃度であ
り、横軸は、網点面積パーセントである。なお、ドクタ
ー接点Dと圧胴ニップ部Pとの間の距離は、約60mm
である。また、ドクターブレード130と版面102a
との間の加圧力は、十分に設定されており、余分なイン
キIは、ドクターブレード130によって十分にかき取
られている。
【0005】インキIの転移は、図8に示すように、ド
クター接点Dから圧胴ニップ部Pまでの時間(印刷速
度)によって変化する。その結果、ドクター接点Dを圧
胴ニップ部Pに近づけるとともに、ドクター接点Dから
圧胴ニップ部Pを経てインキ接点Fに至るまでの版胴1
02の回転速度を上げることによって、セル102b内
のインキIの乾燥を抑えることができる。また、インキ
Iの粘度などの物性を変えて、セル102b内のインキ
Iが乾燥するのを抑えたり、ファニシャー条件を変えて
再溶解をよくするなどの試行錯誤によって、品質の安定
化を図ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような試
行錯誤を品目切替え時に行うと、切替え作業が長時間化
して生産性が低下するという問題点があった。また、こ
のような試行錯誤によって変更される諸条件は、印刷物
の品質に影響するために、印刷物の品質が不安定になる
という問題点があった。特に、インキIの乾燥性を遅く
するために、インキIの物性を変更すると、ウェブWに
インキIを転移した後には、逆に乾燥性の向上が望まし
いために、相反するインキIを設計しなければならない
という問題点があった。
【0007】本発明の課題は、印刷品質を向上させるこ
とができる印刷装置及びドクター装置を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、以下のような
解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容
易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付
して説明するが、これに限定するものではない。すなわ
ち、請求項1の発明は、版面(2a)にインキ(I)を
付着させるインキ供給手段(1)と、前記版面に付着し
た余分なインキをかき取るかき取り手段(3)と、前記
版面に付着したインキを印刷対象物(W)に転写する転
写手段(5)と、少なくとも前記かき取り手段と前記転
写手段との間に設けられ、前記版面に付着したインキの
乾燥を調節する乾燥調節手段(6)とを含むことを特徴
とする印刷装置である。
【0009】請求項2の発明は、請求項1に記載の印刷
装置において、前記乾燥調整手段は、前記版面に付着し
たインキからインキ溶剤が気化するのを防止する気化防
止部材であることを特徴とする印刷装置である。
【0010】請求項3の発明は、請求項1又は請求項2
に記載の印刷装置において、前記インキ供給手段は、前
記版面に直接又は間接的に前記インキを供給するインキ
供給装置(10,11)であり、前記かき取り手段は、
前記版面に付着した余分なインキをドクターブレード
(30)によってかき取るドクター装置(3)であり、
前記転写手段は、前記版面を有する版胴(2)との間で
印刷対象物を加圧させる圧胴(5)であり、前記乾燥調
整手段は、前記ドクターブレードが前記版面と接触する
位置(D)と、前記印刷対象物が前記版面と接触する位
置(P)との間に設けられ、この版面を覆うカバー(6
1)であることを特徴とする印刷装置である。
【0011】請求項4の発明は、版面(2a)に付着し
た余分なインキ(I)をかき取るかき取り手段(3)
と、前記かき取り手段によってかき取られた後に前記版
面に付着したインキの乾燥を調節する乾燥調節手段
(6)とを含むことを特徴とするドクター装置である。
【0012】請求項5の発明は、請求項4に記載のドク
ター装置において、前記乾燥調整手段は、前記版面に付
着したインキからインキ溶剤が気化するのを防止する気
化防止部材であることを特徴とするドクター装置であ
る。
【0013】請求項6の発明は、請求項4又は請求項5
に記載のドクター装置において、前記乾燥調整手段は、
前記かき取り手段が前記版面と接触する位置(D)と、
前記版面に付着したインキが印刷対象物(W)に転写す
る位置(P)との間に設けられ、この版面を覆うカバー
(61)であることを特徴としているドクター装置であ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、図面を参
照して、本発明の第1実施形態について、さらに詳しく
説明する。以下では、本発明の第1実施形態に係る印刷
装置を、グラビア印刷機に適用した場合を例に挙げて説
明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る印刷装置
の側面図である。図2は、本発明の第1実施形態に係る
印刷装置の斜視図である。図3は、本発明の第1実施形
態に係る印刷装置のドクター装置及び乾燥調節装置の側
面図である。図4は、本発明の第1実施形態に係る印刷
装置の乾燥調節装置の展開図である。なお、図5〜図7
に示した部材と同一の部材は、対応する番号を付して説
明する。
【0015】本発明の第1実施形態に係る印刷装置は、
図1〜図3に示すように、インキ供給装置1と、版胴2
と、ドクター装置3と、支持台4と、圧胴5と、乾燥調
節装置6とを備えている。
【0016】インキ供給装置1は、版面2aにインキI
を供給する装置である。インキ供給装置1は、インキパ
ン10と、ファニシャーロール11とを備えている。イ
ンキパン10は、インキIを溜めておくとともに、ドク
ター装置3がかき取ったインキIを受け取る容器であ
る。ファニシャーロール11は、セル2bの底部に残っ
たインキIを再溶解し、インキパン10内のインキIを
版面2aに転移するための回転体である。ファニシャー
ロール11は、インキパン10内のインキIに浸されて
いる。ファニシャーロール11は、a方向に回転して、
インキ接点Fにおいて版面2aにインキIを付着する。
【0017】版胴2は、画線部を形成する微小なセル
(グラビアセル)2bを版面2aに有する回転体であ
る。版胴2は、版面2aにインキIを付着して、b方向
に回転する。版面2aは、版胴2の外周面に形成されて
いる。セル2bは、画線部が非画線部よりも低くなって
いる凹部である。セル2bには、インキ接点Fでインキ
Iが詰め込まれる。セル2bは、その容積(深さ及び網
点面積)が調節されることによって、印刷濃度を決定す
る。
【0018】ドクター装置3は、版面2aに付着した余
分なインキIをかき落とす(すり切る)装置である。ド
クター装置3は、ドクターブレード30と、上部ドクタ
ーホルダ31と、下部ドクターホルダ32と、クランプ
用ボルト33と、座金34とを備えている。ドクター装
置3は、非画線部に付着したインキIをドクターブレー
ド30によってかき取り、かき取ったインキIを重力に
よって落下させて、インキパン10に戻している。ドク
ター装置3は、版面2aとドクターブレード30との間
の角度及び加圧量を調整可能なように、上下方向(g方
向)及び前後方向(c方向)にスライド自在に、かつ、
支点Oを中心としてh方向に回転自在に取り付けられて
いる。また、ドクター装置3は、ドクターブレード30
が均等に磨耗するように、左右方向(d方向)にスライ
ド自在に取り付けられている。
【0019】ドクターブレード30は、その先端(刃
先)が版面2aに押し付けられており、セル2b内に詰
まったインキIを残して、版面2aに付着した余分なイ
ンキIをかき取る部材である。ドクターブレード30
は、薄い板状の鋼材である。ドクターブレード30は、
上部ドクターホルダ31と下部ドクターホルダ32との
間に挟み込まれた状態で、クランプ用ボルト33及び座
金34によって締め付けられて、支持台4上に固定され
ている。
【0020】支持台4は、ドクター装置3を取り付ける
ための架台である。支持台4は、h方向にドクター装置
3を駆動する図示しないエアシリンダなどを備えてお
り、このエアシリンダのエアー圧によって、版面2aと
ドクターブレード30との間の加圧量を調整する。
【0021】圧胴5は、版胴2との間でウェブWを加圧
して、版面2aに付着したインキIをウェブWに転写さ
せる回転体である。圧胴5は、e方向に回転しつつ、f
方向に移動するウェブWを圧胴ニップ部Pで加圧(ニッ
プ)する。圧胴5は、圧胴ニップ部Pにおいて、セル2
b内に詰まったインキIをウェブWに転写させる。
【0022】乾燥調節装置6は、ドクター装置3と圧胴
5との間に設けられ、版面2aに付着したインキIの乾
燥を調節する装置である。乾燥調節装置6は、ドクター
ブレード30によってかき取られた後にセル2bに残っ
たインキIからインキ溶剤が気化するのを抑制する。乾
燥調節装置6は、ドクター装置3に着脱自在に取り付け
られている。乾燥調節装置6は、図3及び図4に示すよ
うに、枠部材60と、版面カバー61と、取付用ボルト
62と、座金63とを備えている。
【0023】枠部材60は、版面カバー61を保持する
ための部材である。枠部材60は、アングル部材60
a,60bと、支持部材60c,60dとを備えてい
る。枠部材60は、アングル部材60a,60b及び支
持部材60c,60dを接着又は溶接して組み立てられ
る。枠部材60は、アングル部材60a,60bによっ
て支持部材60c,60dを挟むように連結して、剛性
を強固にしている。枠部材60は、例えば、鉄、ステン
レス、アルミニウム、プラスチックなどの耐溶剤性を有
する材料である。
【0024】アングル部材60a,60bは、略L字状
の部材である。アングル部材60a,60bは、貫通孔
60eを端部に備えている。アングル部材60,61
は、取付用ボルト62及び座金63によって、上部ドク
タホルダ31に形成された雌ねじ部31aにそれぞれ取
り付けられる。
【0025】支持部材60c,60dは、アングル部材
60a,60bを連結するための部材である。支持部材
60cは、アングル部材60a,60bの先端部を連結
し、支持部材60dは、アングル部材60a,60bの
略中央部を連結する。支持部材60c,60dは、ドク
ターブレード30が図2に示すd方向にスライドしたと
きに、版胴2の側面に版面カバー61が接触しないよう
に、ドクター装置3の長手方向(d方向)の幅よりも僅
かに長く設定する必要がある。
【0026】版面カバー61は、ドクター接点Dと圧胴
ニップ部Pとの間に設けられ、版胴2の側面及び版面2
aの一部を覆う被覆部材である。版面カバー61は、図
3及び図4に示すように、上面カバー61aと、側面カ
バー61b,61cとを備えている。版面カバー61
は、所定の形状に形成した上面カバー61a及び側面カ
バー61b,61cを接着又は溶接して組み立てられ
る。版面カバー61は、例えば、鉄板、ステンレス板、
アルミニウム板、プラスチック板などの耐溶剤性を有す
る材料であり、軽量な薄板が好ましい。版面カバー61
は、取付用ボルト62及び座金63によって、上部ドク
タホルダ31の雌ねじ部31aに取り付けられる。
【0027】上面カバー61aは、ドクター接点Dと圧
胴ニップ部Pとの間で露出する版面2aを覆う被覆部材
である。上面カバー61aは、版面2aに沿って円弧状
に形成されている。上面カバー61aは、版面2aとの
間に形成される空間が小さくなるように、版面2aに可
能な限り近づけて配置される。
【0028】側面カバー61b,61cは、ドクター接
点Dと圧胴ニップ部Pとの間で、版胴2の側面の一部を
覆う被覆部材である。側面カバー61b,61cは、そ
の先端部が版胴2の側面の一部を覆うように配置され
る。側面カバー61b,61cは、版胴2の側面から新
鮮なエアーが流入するのを防止している。側面カバー6
1b,61cは、貫通孔61dを端部に備えている。
【0029】貫通孔60e,61dは、取付用ボルト6
2を通過させるための孔である。貫通孔60e,61d
は、取付用ボルト62の直径よりも内径を大きくするこ
とによって、上面カバー61aと版面2aとの間の間隙
を微調整することができる。また、貫通孔60e,61
dは、アングル部材60a,60bの長手方向に延びた
長孔にすることによって、上面カバー61aと版面2a
との間の間隙を大きく調整することができる。
【0030】つぎに、本発明の第1実施形態に係る印刷
装置の動作を説明する。図1に示すように、ファニシャ
ーロール11は、a方向に回転しつつ、インキパン10
内のインキIをかき上げる。そして、ファニシャーロー
ル11は、インキ接点Fにおいて、セル2bの底部に残
ったインキIを再溶解し、インキIを版面2aに供給す
る。版胴2は、b方向に回転して、版面2a上に付着し
たインキIは、版胴2と略同一速度でドクター接点Dに
向かって上昇する。ドクターブレード30は、ドクター
接点Dにおいて、セル2b内に詰まったインキIを残し
て、版面2a上の余分なインキIをかき取る。インキパ
ン10は、ドクターブレード30によってかき取られて
落下するインキIを回収して、このインキIを再び利用
する。
【0031】乾燥調節装置6は、ドクター接点Dと圧胴
ニップ部Pとの間に、版面カバー61と版面2aとによ
ってある程度の密閉性の高い空間を形成している。この
ために、この空間内は、セル2b内のインキIから僅か
に気化したインキ溶剤によって、溶剤濃度が高くなって
いる。その結果、乾燥調節装置6は、ドクター接点Dと
圧胴ニップ部Pとの間において、セル2b内のインキI
からインキ溶剤の気化を抑える。圧胴5は、e方向に回
転しつつ、f方向に移動するウェブWを版胴2との間で
加圧する。インキIは、圧胴ニップ部Pを通過するとき
に、セル2b内からウェブWの表面に転移する。ウェブ
Wの表面にこのインキIを定着させるために、ウェブW
の移動方向(f方向)の下流側には、図示しないドライ
ヤが設けられている。このドライヤは、その内部にウェ
ブWを通過させつつ加熱して、ウェブW上のインキIか
らインキ溶剤を蒸発させ、インキIを乾燥させる。
【0032】本発明の第1実施形態に係る印刷装置は、
以下に記載する効果を有する。 (1) 本発明の第1実施形態は、ドクター装置3と圧
胴5との間に設けられた乾燥調節装置6によって、セル
2b内のインキIの乾燥を調節する。このために、セル
2b内のインキIがウェブWに転移する前に、このイン
キIからインキ溶剤が気化するのを抑えることができ
る。その結果、セル2b内のインキIの乾燥が抑えられ
て、ウェブWへのインキIの転移を良好にする。また、
セル2b内のインキIがウェブWに転移するために、セ
ル2bの目詰まりを防止することができる。
【0033】(2) 本発明の第1実施形態は、ドクタ
ー接点Dと圧胴ニップ部Pとの間に、版胴2の側面及び
版面2aを覆う版面カバー61を設けている。このため
に、セル2b内のインキIと外気との接触を遮断又は規
制して、インキIの乾燥を抑えることができる。また、
版面カバー61と版面2aとの間に、密閉性の高い空間
を形成することができるために、セル2b内のインキI
からインキ溶剤が僅かに気化しても、この空間内に溶剤
ガスを閉じ込めて溶剤濃度を維持することができる。そ
の結果、飽和蒸気圧の原理によって、インキIからイン
キ溶剤が気化するのを抑えることができる。
【0034】(3) 本発明の第1実施形態は、ドクタ
ー装置3の上部ドクターホルダ31に雌ねじ部31aを
形成し、取付用ボルト62及び座金63によって、この
雌ねじ部31aに乾燥調節装置6を着脱自在に取り付け
ている。このために、上部ドクターホルダー9の側面の
適当な位置に、孔あけ及びタツプ立てによって、取付用
ボルト62に適合する雌ねじを形成するだけで、既存の
ドクター装置に乾燥調節装置6を簡単に取り付けること
ができる。
【0035】(他の実施形態)本発明は、以上説明した
実施形態に限定するものではなく、以下に記載するよう
に、種々の変形又は変更が可能であって、これらも本発
明の均等の範囲内である。 (1) 本発明の実施形態は、グラビア印刷機を例に挙
げて説明したが、これに限定するものではなく、版胴を
使用する転写設備全般に適用可能である。例えば、フレ
キソ印刷機、ラミネータ、コータなどの印刷装置又はコ
ーティング装置に本発明を適用する場合には、版面のセ
ル内に詰まったインキ、接着剤、塗工液などから溶剤が
気化するのを抑えることができる。
【0036】(2) 本発明の実施形態は、ファニシャ
ーロール11を介して、インキIを版面2aに間接的に
供給するインキ供給装置1を例に挙げて説明したが、こ
れに限定するものではない。例えば、インキパン10か
ら版面2aにインキIを直接供給するインキ供給装置に
ついても、本発明を適用することもできる。
【0037】(3) 本発明の実施形態は、ドクター接
点Dと圧胴ニップ部Pとの間を版面カバー61によって
被覆しているが、この版面カバー61と略同一構造の版
面カバーによって、圧胴ニップ部Pとインキ接点Fとの
間を被覆してもよい。この場合には、セル2b内からウ
ェブWに転移しきれずに、セル2b内に残留するインキ
Iの乾燥を抑えることができる。
【0038】(4) 本発明の実施形態は、紙、プラス
チック、繊維、金属箔などのテープ又はフィルムなどか
らなるウェブ4を例に挙げて説明したが、枚葉紙などの
シートについても適用することができる。
【0039】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、印刷装置は、少なくとも、版面に付着した余分な
インキをかき取るかき取り手段と、この版面に付着した
インキを印刷対象物に転写する転写手段との間に、この
版面に付着したインキの乾燥を調節する乾燥調節手段を
備えるので、印刷品質を向上させることができる。ま
た、ドクター装置は、版面に付着した余分なインキをか
き取り手段によってかき取った後に、この版面に付着し
たインキの乾燥を調節する乾燥調節手段を備えるので、
印刷品質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る印刷装置の側面図
である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る印刷装置の斜視図
である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る印刷装置のドクタ
ー装置及び乾燥調節装置の側面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る印刷装置の乾燥調
節装置の展開図である。
【図5】従来の印刷装置の側面図である。
【図6】従来の印刷装置の斜視図である。
【図7】従来の印刷装置におけるドクター装置の側面図
である。
【図8】従来の印刷装置において印刷速度を変えたとき
の濃度と網点面積パーセントとの関係を示す図である。
【符号の説明】 1 インキ供給装置 2 版胴 2a 版面 2b セル 3 ドクター装置 4 支持台 5 圧胴 6 乾燥調節装置 10 インキパン 11 ファニシャーロール 30 ドクターブレード 61 版面カバー D ドクター接点 F インキ接点 I インキ P 圧胴ニップ部 W ウェブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中谷 亘 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 Fターム(参考) 2C034 AA22 CA04 CA12 CA13

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 版面にインキを付着させるインキ供給手
    段と、 前記版面に付着した余分なインキをかき取るかき取り手
    段と、 前記版面に付着したインキを印刷対象物に転写する転写
    手段と、 少なくとも前記かき取り手段と前記転写手段との間に設
    けられ、前記版面に付着したインキの乾燥を調節する乾
    燥調節手段と、 を含むことを特徴とする印刷装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の印刷装置において、 前記乾燥調整手段は、前記版面に付着したインキからイ
    ンキ溶剤が気化するのを防止する気化防止部材であるこ
    と、 を特徴とする印刷装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の印刷装置
    において、 前記インキ供給手段は、前記版面に直接又は間接的に前
    記インキを供給するインキ供給装置であり、 前記かき取り手段は、前記版面に付着した余分なインキ
    をドクターブレードによってかき取るドクター装置であ
    り、 前記転写手段は、前記版面を有する版胴との間で印刷対
    象物を加圧させる圧胴であり、 前記乾燥調整手段は、前記ドクターブレードが前記版面
    と接触する位置と、前記印刷対象物が前記版面と接触す
    る位置との間に設けられ、この版面を覆うカバーである
    こと、 を特徴とする印刷装置。
  4. 【請求項4】 版面に付着した余分なインキをかき取る
    かき取り手段と、 前記かき取り手段によってかき取られた後に前記版面に
    付着したインキの乾燥を調節する乾燥調節手段と、 を含むことを特徴とするドクター装置。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のドクター装置におい
    て、 前記乾燥調整手段は、前記版面に付着したインキからイ
    ンキ溶剤が気化するのを防止する気化防止部材であるこ
    と、 を特徴とするドクター装置。
  6. 【請求項6】 請求項4又は請求項5に記載のドクター
    装置において、 前記乾燥調整手段は、前記かき取り手段が前記版面と接
    触する位置と、前記版面に付着したインキが印刷対象物
    に転写する位置との間に設けられ、この版面を覆うカバ
    ーであること、 を特徴とするドクター装置。
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