JP2000094299A - ワイヤソーのグルーブローラ駆動方法及びその装置 - Google Patents

ワイヤソーのグルーブローラ駆動方法及びその装置

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JP2000094299A
JP2000094299A JP27015298A JP27015298A JP2000094299A JP 2000094299 A JP2000094299 A JP 2000094299A JP 27015298 A JP27015298 A JP 27015298A JP 27015298 A JP27015298 A JP 27015298A JP 2000094299 A JP2000094299 A JP 2000094299A
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Yasuhiko Suai
泰彦 須合
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Tokyo Seimitsu Co Ltd
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    • B23D57/00Sawing machines or sawing devices not covered by one of the preceding groups B23D45/00 - B23D55/00
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ワイヤソーの切断加工部におけるワイヤの張力
を安定させ、被加工物の切断面のうねりや粗さを少なく
するようにしたワイヤソーのグルーブローラ駆動方法及
びその装置を提供する。 【解決手段】グルーブローラ21のモータ31に流れて
いる電流値を検出し、前記電流値と予め設定されている
定数値を加算及び乗算し、この演算結果に従って出力を
第2モータ制御装置133にモータ電流指令値として出
力する。これにより、グルーブローラ21とグルーブロ
ーラ22の回転力の差が安定するので、常に切断加工に
用いるワイヤ列24に適切な張力を印加し続けることが
可能となるため、良好な切断加工面が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体材料等を多
数の薄板状のウェーハに切断するワイヤソーに係り、特
に複数個のグルーブローラを回転速度及びモータに流れ
る電流値にて制御する、ワイヤソーのグルーブローラ駆
動装置及びその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体チップを製造する過程では、丸棒
状の半導体単結晶材料を、その結晶軸に直交する方向に
切断して、多数の半導体ウェーハに切り分ける工程があ
る。この切断加工工程では、ワイヤソーなどを用いてい
る。そのような半導体チップ製造工程で用いられるワイ
ヤソーは、ワイヤ列が形成されて切断加工を行う複数個
のグルーブローラ以外の部分で、ワイヤに張力を加えて
いた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、切断加工に使
用するワイヤ列の部分におけるワイヤ張力は管理されて
いないため、往復走行時においてはワイヤがグルーブロ
ーラを加減速させるための張力がワイヤに加わり、ワイ
ヤの走行状態によって切断部のワイヤ列のワイヤ張力が
変動していた。
【0004】また複数個のグルーブローラの溝の直径
は、溝加工の仕上がり具合や切断加工時の摩耗などによ
り微妙に異なっているため、複数個のグルーブローラを
歯付きベルト、Vベルト等の動力伝達手段によって等速
回転させてもワイヤ張力を安定させることは困難であっ
た。切断に使用する部分のワイヤの張力が変動して弱く
なると、切断加工時にワイヤに加わるさまざまな力によ
ってワイヤ列のワイヤ間隔が変動し易くなるため、被加
工物であるインゴットの切断面のうねりや表面粗さが悪
化し、良好な表面状態のウェーハが得られなくなる。
【0005】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、好ましいワイヤの張力管理を行うことができ
るワイヤソーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、複数の溝を有する複数個のグルーブローラ
に往復走行するワイヤを巻き掛けてワイヤ列を形成し、
ワイヤ列に被加工物であるインゴットを押し当てること
により、多数の薄板状のウェーハに切断するワイヤソー
において、少なくとも1つのグルーブローラのモータの
回転速度を制御する制御部を設け、該モータに流れてい
る電流値を検出し、前記電流値と予め設定されている定
数値とを加算及び乗算し、他のグルーブローラのモータ
の制御部ヘ電流指令値として出力することを特徴として
いる。
【0007】本発明によれば、少なくとも1つのグルー
ブローラのモータに流れている電流値を検出し、前記電
流値と予め設定されている定数値とを加算及び乗算し、
この演算結果に従って出力を他のグルーブローラのモー
タの制御部にモータ電流指令値として出力することによ
り、グルーブローラの回転力が安定するので常に切断加
工に用いるワイヤに適切な張力を印加し続けることが可
能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
るワイヤソーの好ましい実施の形態について詳説する。
図1はワイヤソーのワイヤ走行路の構成を示した図であ
る。同図に示すように、図上左側のワイヤリール12に
巻回されたワイヤ14は、複数の固定ガイドローラ1
8、18、及びダンサローラ20を経由してグルーブロ
ーラ21、22に順次巻き掛けられている。そして、グ
ルーブローラ21と22の間にワイヤ列24を形成した
後、同ワイヤ14は図上右側の複数の固定ガイドローラ
18、18、ダンサローラ20、を経て他方のワイヤリ
ール12に巻き取られる。
【0009】前記ワイヤリール12、12には、それぞ
れ正逆回転可能な駆動モータ28、28が連結され、前
記グルーブローラ21、22にも正逆回転可能な駆動モ
ータ31、131が連結されている。そして、これら駆
動モータ28、28、31、131を同期して駆動する
ことにより、前記ワイヤ14が一方のワイヤリール12
と他方のワイヤリール12の間を往復走行する。第1モ
ータ制御部33と第2モータ制御部133は、モータ3
1、131を回転速度制御部または電流制御部に切り替
えて駆動する機能を有する制御部である。
【0010】ワイヤ14が往復走行する場合には、グル
ーブローラ21、22は図1に示されるA方向とB方向
の回転を交互に行う。本説明ではグルーブローラ21、
22がA方向に回転している時にグルーブローラ21を
主動側と呼び、グルーブローラ22を従動側と呼ぶこと
にする。また逆にグルーブローラ21、22がB方向に
回転している時にはグルーブローラ22が主動側とな
り、グルーブローラ21が従動側となる。
【0011】前記ダンサローラ20には所定重量の錘2
6が吊設され、走行するワイヤ14に常に所要の張力を
付与している。また、前記ワイヤ列24の上方には、ワ
ーク送りテーブル25が設けられ、このワーク送りテー
ブル25は、図示しないモータで回動するネジ桿により
切断送り方向(図中Y方向)に移動可能に設けられると
ともに、ワーク送りテーブル25のワイヤ列24側に
は、被加工物である半導体インゴット1が支持されてい
る。
【0012】前記ワイヤ列24両端には加工液供給ノズ
ル70、70が配設されており、砥粒を含む加工液(ス
ラリ)を前記ワイヤ列24とインゴット1の切断位置2
に供給する。そして、ワーク送りテーブル25を切断送
り方向(ワイヤ列24側)に移動させると、半導体イン
ゴット1は高速走行するワイヤ列24に押し当てられ、
このワイヤ列24に押しつけられた半導体インゴット1
は、前記加工液によるラッピング作用によって多数の薄
板状のウェーハに切断される。
【0013】図2は本発明に係る発明の実施の形態を示
したグルーブローラ制御部構成図である。同図はグルー
ブローラ21、22に設けたモータ31または131に
流れる電流を検出する電流検出回路34、134と、予
め設定する定数を記憶する記憶手段(CPUユニット5
1に含まれる)と、前記検出した電流値と前記記憶した
定数値とを加算及び乗算する演算手段(CPUユニット
51に含まれる)と、前記演算結果を他のモータ制御回
路に出力する出力手段(D−A変換器52)の構成を示
している。
【0014】第1モータ制御部33は、電流検出回路3
4と、電流アンプ35と、優先回路36と、フィルタ回
路37と、電流リミッタ38と、電圧電流変換器39
と、パルスジェネレータ32からのパルス信号を回転速
度信号に変換するF−V変換器40と、前記回転速度信
号を監視しながら電流を指令する速度制限回路41と、
情報処理部46とから構成されている。
【0015】電流検出回路34は、モータ31を駆動す
るために電力を供給する電流アンプ35から、モータ3
1へ流れる電流値に応じた電圧を出力する電流検出手段
である。優先回路36は、フィルタ回路37からの電流
指令値ICに対しモータ31の回転速度が予め定められ
た設定値を越えた場合に電流指令値ICをカットして制
限電流値IFに切り替える優先回路である。電流リミッ
タ38の前では、この優先回路36からの電流指令出力
値と、機構部の摩擦等に従ってあらかじめ設定されてい
る電流バイアス値IBを加える。その後の電流リミッタ
38ではモータ31またはワイヤソー駆動装置の構造上
の制限から予め設定される電流リミット値IMAX以下の
信号のみを次の制御部に送る働きをしている。電圧電流
変換回路39は、電流指令の電圧値を電流値に変換する
働きをする。F−V変換器40は、モータ31の回転速
度に応じてパルス列を出力するパルスジェネレータ32
からのパルス列を、回転速度信号に変換する働きをして
いる。速度制限回路41は、情報処理部分46から出力
される回転速度信号VCと回転速度バイアスVBを加算し
た指令値と、F−V変換器40からの回転速度信号とを
演算し、制限電流値IFに変換して出力する。
【0016】第1モータ制御部33の情報処理部分46
は、記憶、演算処理、通信等の処理を行うCPUユニッ
ト42と、CPUユニット42からの指令でアナログ電
圧及びアナログ電流を出力するD−A変換器43と、入
力したアナログ電圧をデジタル量としてCPUユニット
42へ読み込む働きをするA−D変換器44と、CPU
ユニット42からの指令で接点信号を出力または、入力
した接点信号をCPUユニット42へ読み込む働きをす
る入出力回路45とから構成されている。
【0017】ワイヤソー制御装置50は、記憶、演算処
理、通信等の処理を行うCPUユニット51と、CPU
ユニット51からの指令でアナログ電圧及びアナログ電
流を出力するD−A変換器52と、入力したアナログ電
圧をデジタル量としてCPUユニット51へ読み込む働
きをするA−D変換器53と、CPUユニット51から
の指令で接点信号を出力または、入力した接点信号をC
PUユニット51へ読み込む働きをする入出力回路54
とから構成されている。
【0018】第2モータ制御部133は、第1モータ制
御部33と同じ構成となっている。以下の本発明の実施
の形態に示す例では主動側の第1モータ制御部33は回
転速度制御部として動作し、従動側の第2モータ制御部
133は電流制御部として動作している。この2種類の
制御方法の切り替えは、ワイヤソー制御装置50のCP
Uユニット51から第1モータ制御部のCPUユニット
42と第2モータ制御部のCPUユニット142への通
信指令と、ワイヤソー制御装置50の入出力回路54か
ら第1モータ制御部33の入出力回路45と第2モータ
制御部133の入出得力回路145への接点信号によ
り、切り替えることが可能となっている。
【0019】上記のとおり構成された装置において、第
1モータ制御部33を回転速度制御部として設定した場
合の動作を説明する。まず、ワイヤソー制御装置50か
ら第1モータ制御部33に回転速度制御部へ切り替える
指令を出力する。その指令を受けた第1モータ制御部3
3の情報処理部分46では制御部を回転速度制御部に切
り替える。具体的には、CPUユニット内のプログラム
を回転速度制御のルーチンに切り替えたり、各制御ハー
ドウェアの回路をアナログスイッチ等により回転速度部
の回路に切り替える動作を行う。ワイヤソー制御装置5
0のD−A変換器52から出力された回転速度信号は、
第1モータ制御部33のA−D変換器44に入力され
て、CPUユニット42が読み込む。読み込んだ回転速
度信号に定数を加算及び乗算する等の演算処理を行い、
速度バイアスVBを加算して速度制限回路41へ出力す
る。速度制限回路41においては、F−V変換後のモー
タの回転速度と情報処理部分46のD−A変換器43か
らの出力とを演算して、予め設定してある制限速度以下
となるような制限電流値IFに変換した後に、電圧電流
変換器39に出力する。電圧電流変換器39は入力され
た電圧信号を電流信号に変換する。その後優先回路36
を通り、必要に応じて電流バイアス値IBを加え、予め
設定された電流限界値を越えないように操作する電流リ
ミッタ38を通過し、モータに電力を供給する電流アン
プ35に達する。回転速度制御部においては、電流指令
値ICや、電流バイアス値IBは使用しなくとも目的は達
成される。
【0020】次に第2モータ制御部133を電流制御部
として設定した場合の動作を説明する。まず、ワイヤソ
ー制御装置50から第2モータ制御部133へ電流制御
部に切り替える指令を出力する。その指令を受けた第2
モータ制御部133の情報処理部分146では制御部を
電流制御部に切り替える。具体的には、CPUユニット
内のプログラムを電流制御のルーチンに切り替えたり、
各制御ハードウェアの回路をアナログスイッチ等により
電流制御部の回路に切り替える動作を行う。ワイヤソー
制御装置50のD−A変換器52から出力された電流信
号は、第2モータ制御部133のA−D変換器144に
入力されて、CPUユニット142が読み込む。読み込
んだ電流信号に定数をかける等の演算処理を行い、電流
指令値ICとしてフィルタ回路137へ出力する。フィ
ルタ回路は1般に1次のフィルタを形成して制御部が発
振することを防止する。なお、速度制限回路141では
F−V変換されたモータ131の回転速度信号を監視し
ている。そしてモータ131の回転速度が予め設定され
た制限速度以下となるように制限電流値IFを電圧電流
変換器139に出力する。電圧電流変換器139は入力
された電圧信号を電流信号に変換する。その後優先回路
136を通り、必要に応じて電流バイアス値IBを加
え、予め設定された電流限界値を越えないように操作す
る電流リミッタ138を通過し、モータに電力を供給す
る電流アンプ135に達する。電流制御部においては、
電流指令値ICがモータ131を駆動する主な指令値と
なる。電流指令値ICは直接ワイヤソー制御装置50の
D−A変換器52から指令を受け取ってもよい。しかし
本実施例では、回転速度制御部と電流制御部の切り替え
を簡単な回路構成で実現するために回転速度指令と、電
流指令が通る経路を共用している。
【0021】上記のようにして回転速度制御部と電流制
御部が構成されている。なお、上記の例においては回転
速度制御部と電流制御部の回路構成が同じであるため、
切断加工中にワイヤソー制御装置50からの指令により
回転速度制御部と電流制御部を入れ換えることが可能で
ある。すなわち往復走行するワイヤソーにおいて、被加
工物であるインゴットに対してワイヤを引っ張る側のグ
ルーブローラを常に回転速度制御系に切り替え、被加工
物であるインゴットに対してワイヤを供給する側のグル
ーブローラを電流制御系とすることによりワイヤの張力
が適切に管理されるとともに、ウェーハの切断加工面は
良好な仕上がりとなる。
【0022】図3は本発明に係る実施の形態を説明する
ためのモータへの出力電流値の計算結果例を示す図であ
る。同図はワイヤソー制御装置50が、回転速度制御を
行っている主動側モータ制御部33から得たモータ31
の検出電流値IMに従って、電流制御を行っている従動
側第2モータ制御部133に指令する電流指令値ICの
計算結果の例を示している。図3の横軸はグルーブロー
ラを駆動する主動側の制御部のモータに流れている電流
値(検出電流値IM)を示している。図3の縦軸は本発
明に係る演算手段で演算した結果である、従動側のモー
タ制御部に指令する電流指令値ICを示している。もし
回転速度制御を行っている主動側のグルーブローラのモ
ータ31よりも、従動側のグルーブローラのモータ13
1に多く電流を流す指令を出すと、従動側のグルーブロ
ーラのモータの出力が増してインゴット切断に用いてい
るワイヤが弛んでしまう可能性が生じる。もし加工中に
ワイヤが弛んでしまうとインゴット切断面のうねりや表
面粗さの精度が悪化し、切断したウェーハの品質が悪く
なってしまう。従って常にワイヤに安定した張力を印加
し続けるためには、回転速度制御を行っている主動側の
グルーブローラ21のモータ31よりも、従動側のグル
ーブローラ22のモータ131に常に少ない電流を流す
と良い。すなわち図3の直線よりも下のまたは、
またはとの組み合わせによる指令電流を計算し、従
動側のグルーブローラ22の第2モータ制御部133へ
出力すれば常にワイヤに適切な張力を印加し続けること
が可能となる。
【0023】以下に本発明に係るワイヤソーのグルーブ
ローラ駆動方法について説明する。例えばグルーブロー
ラ21を主動側であるとすると、グルーブローラ21は
回転速度を制御している。往復走行しながら切断加工を
行うワイヤソーにおいては、グルーブローラ21の回転
速度は刻々変化する。この回転速度はワイヤソー制御装
置50のCPUユニット51で刻々算出されて回転速度
指令値としてD−A変換器52に転送されたのち、第1
モータ制御部33のA−D変換器44に送られる。A−
D変換器44で受け取った回転速度指令値は、CPUユ
ニット42に転送され、CPUユニット42に於いて予
め設定、記憶された定数と演算してゲインを調整したの
ちD−A変換器43に転送され、回転速度信号VCの指
令値として出力される。速度制限回路41に於いては、
F−V変換器40から得られるモータ31の回転速度信
号を監視しながらモータ31が指令された回転速度にな
るよう電流指令を電圧電流変換器39へ出力して制御し
ている。速度制限回路41から出力された電流指令IF
は電圧電流変換器39と、優先回路36を通って電流リ
ミッタ38を通り電流アンプ35に入り、インバータ信
号に変換されたのち電流検出回路34を通ってモータ3
1に供給される。電流アンプ35では電流検出回路34
が出力する信号を監視しながら指令された電流値がモー
タにかかるよう制御している。
【0024】なお、電流検出回路34で検出した電流値
IMは第1モータ制御部33から出力され、ワイヤソー
制御装置50のA−D変換器53で読み取られる。A−
D変換器53で読み取った電流値IMはCPUユニット
51に転送され、CPUユニット51に於いて予め設
定、記憶された定数と加算及び乗算して図3に示す電流
指令ICを算出する。図3に示すの直線は検出電流IM
に定数−1を加算して電流指令ICを算出した例を示し
ている。図3に示すの直線は検出電流IMに定数4/
6を乗算して電流指令ICを算出した例を示している。
前記の様にして求めた電流指令ICは、CPUユニット
51からD−A変換器52に転送され、第2モータ制御
部133のA−D変換器144に出力される。A−D変
換器144で読み取った電流値ICはCPUユニット1
42に転送され、CPUユニット142に於いて予め設
定、記憶された定数と演算してゲインを調整したのちD
−A変換器143に転送され、フィルタ回路137に出
力される。フィルタ回路137にて発振成分を取り除か
れた電流信号は優先回路136を通って電流バイアス値
IBを加算したのち電流リミッタ138を通り電流アン
プ135に入り、インバータ信号に変換されたのち電流
検出回路134を通ってモータ131に供給される。電
流アンプ135では電流検出回路134が出力する信号
を監視しながら指令された電流値がモータにかかるよう
制御している。
【0025】このようにしてモータ31に加わる電流値
とモータ131に加わる電流値の関係を定められた値に
保つことによって、グルーブローラ21とグルーブロー
ラ22の回転力の差を制御することができる。これによ
り切断加工に用いるワイヤ列の張力が定められた値に制
御される。したがって切断に用いるワイヤ列が弛むこと
が無いので被加工物であるインゴットの切断面が良好に
仕上がり、品質の良いウェーハを得ることができる。ま
た、従来のように切断用のワイヤ14のみでグルーブロ
ーラ22を従動しないため、慣性力の大きなグルーブロ
ーラ22を加減速するための力がグルーブローラ21、
22の溝に加わらない。これによりグルーブローラ2
1、22の溝の摩耗量を減少させ、グルーブローラ2
1、22の寿命を延ばすことも可能となる。
【0026】図4に電流制御を行っている情報処理部分
146に於けるモータの回転数による、モータ電流設定
の関係を示す。図4の横軸はモータの回転数Nで、縦軸
にはモータに印加するモータ電流IOを示してある。モ
ータに流れるモータ電流IOは、正常に切断加工が行わ
れている限り回転数が0〜NCまでの値、すなわちIO=
IC+IBとなる。ICは図3で示した電流指令値で、IB
は図2で示した電流バイアス値である。電流バイアス値
はワイヤソーの駆動部によって定められる定数で、正の
値、負の値、または0となる場合もあり得る。NCはモ
ータの回転数指令値で、定数であってもよいし、グルー
ブローラの回転数に従って変動する変数であってもよ
い。NBはモータ回転数バイアス値で、グルーブローラ
の溝直径の誤差などによって決定される定数である。こ
のモータ回転数バイアス値NBは正の値、負の値、また
は0となる場合もあり得る。
【0027】電流制御部のモータ回転数が、モータ回転
数指令値NCよりも著しく早くなった場合には、モータ
回転数Nに従ってモータ電流値を少なくしてワイヤの張
力を確保する。また逆に電流制御部のモータ回転数が、
モータ回転数指令値NCよりも著しく遅くなった場合、
または回転方向が逆になった場合には、モータ回転数N
に従ってモータ電流値を多くする。モータに流れる電流
の最大値は電流リミッタ138において定数IMAXで規
定している。
【0028】上記にて説明した例では、グルーブローラ
21、22とモータ31、131は直接接続してある
が、グルーブローラ21、22とモータ31、131の
間に減速機構を設ける方法も考えられる。また、上記に
て説明した例ではグルーブローラを2本設けた例で説明
しているが、3本以上の構成も考えられる。なお、グル
ーブローラを3本以上設けた場合には回転速度制御部を
1つ以上複数設けることも考えられるし、電流制御部を
1つ以上複数設けることも考えられる。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係るワイ
ヤソーのグルーブローラ駆動装置及びその方法によれ
ば、少なくとも1つのグルーブローラのモータの回転速
度を制御する制御部を設け、該モータに流れている電流
値を検出し、前記電流値と予め設定されている定数値と
を加算及び乗算し、この演算結果に従って出力を他のグ
ルーブローラのモータ制御部に電流指令値として出力す
るようにしたので、常に切断加工に用いるワイヤに適切
な張力を印加し続けることが可能となる。これにより切
断に用いるワイヤが弛むことが無いため被加工物である
インゴットの切断面が良好に仕上がり、品質の良いウェ
ーハを得ることができる。また、従来のように切断用の
ワイヤのみでグルーブローラを従動しないため、慣性力
の大きなグルーブローラを加減速するための力がグルー
ブローラの溝に加わらない。これによりグルーブローラ
の溝の摩耗量を減少させ、グルーブローラの寿命を延ば
すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるワイヤソーのワイヤ走行経路を示
す構成図
【図2】本発明に係るグルーブローラ回転制御部構成図
【図3】本発明に係る実施の形態を説明するためのモー
タへの出力電流値の計算結果例を示す図
【図4】電流制御部におけるモータの回転数と、モータ
電流設定の関係を示す図
【符号の説明】
1…インゴット 10…ワイヤソー 14…ワイヤ 21…グルーブローラ 22…グルーブローラ 24…ワイヤ列 31…モータ 33…第1モータ制御部 50…ワイヤソー制御装置 131…モータ 133…第2モータ制御部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の溝を有する複数個のグルーブロー
    ラに往復走行するワイヤを巻き掛けてワイヤ列を形成
    し、ワイヤ列に被加工物であるインゴットを押し当てる
    ことにより、多数の薄板状のウェーハに切断するワイヤ
    ソーにおいて、 少なくとも1つのグルーブローラのモータの回転速度を
    制御する制御部を設け、該モータに流れている電流値を
    検出し、前記電流値と予め設定されている定数値とを加
    算及び乗算し、他のグルーブローラのモータの制御部に
    モータ電流指令値として出力することを特徴とするワイ
    ヤソーのグルーブローラ駆動方法。
  2. 【請求項2】 往復走行するワイヤを溝を有する複数個
    のグルーブローラに巻き掛けてワイヤ列を形成し、ワイ
    ヤ列に被加工物であるインゴットを押し当てることによ
    り、多数の薄板状のウェーハに切断するワイヤソーにお
    いて、 少なくとも1つのグルーブローラのモータの回転速度を
    制御する制御部と、該モータに流れている電流値を検出
    する電流検出手段と、予め設定する定数を記憶する記憶
    手段と、前記検出した電流値と前記記憶した定数値とを
    加算及び乗算する演算手段と、前記演算結果を他のグル
    ーブローラのモータの制御部に出力する出力手段とを設
    けたことを特徴とするワイヤソーのグルーブローラ駆動
    装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101051887B1 (ko) * 2011-01-31 2011-07-26 오성엘에스티(주) 와이어쏘 장치의 장력조절유닛 및 이를 이용한 장력조절방법

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101051887B1 (ko) * 2011-01-31 2011-07-26 오성엘에스티(주) 와이어쏘 장치의 장력조절유닛 및 이를 이용한 장력조절방법

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