JP2000093828A - 破砕機用切刃 - Google Patents

破砕機用切刃

Info

Publication number
JP2000093828A
JP2000093828A JP27229498A JP27229498A JP2000093828A JP 2000093828 A JP2000093828 A JP 2000093828A JP 27229498 A JP27229498 A JP 27229498A JP 27229498 A JP27229498 A JP 27229498A JP 2000093828 A JP2000093828 A JP 2000093828A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tool
cutting edge
cutting
axis
cutting blade
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP27229498A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinji Matsui
新二 松井
Kazuhiko Takahashi
和彦 高橋
Tsutomu Fukuda
努 福田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP27229498A priority Critical patent/JP2000093828A/ja
Publication of JP2000093828A publication Critical patent/JP2000093828A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crushing And Pulverization Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 破砕機の回転工具における破砕機用切刃にお
いて、その切刃部4の刃先の欠けを防ぐとともに、切刃
部4に作用する抵抗の低減を図ることが可能な切刃形状
を提供する。 【解決手段】 破砕機に装着されて軸線O回りに回転さ
れる工具本体1の外周に、平板状の切刃チップ2を、そ
の平板面2aを工具外周側に向けて着脱可能に装着する
などして切刃部4…を突設し、この切刃部4の工具回転
方向Tを向くすくい面としての周面2bと工具外周側を
向く平板面2aとの交差稜線部に形成される切刃5を、
工具外周側からの径方向視において軸線Oに対して傾斜
するように配置する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物等の処理物
を、外周に切刃部が突設された回転工具や、かかる回転
工具に隣接して設けられた固定刃とによって細かく破砕
処理する破砕機に用いられる破砕機用切刃に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】この種の破砕機としては、例えば特許第
2613362号公報に記載されているように、軸線回
りに回転駆動される工具本体の外周に切刃部を突設した
一の回転工具とこの回転工具に隣接して破砕機に固定さ
れた固定刃とを備え、上記回転工具の切刃部と固定刃と
の間で処理物を剪断して破砕する、いわゆる一軸式の破
砕機や、あるいは実開平4−78946号公報に記載さ
れているように、切刃部を軸線方向に互い違いにして逆
向きに回転させられる一対の回転工具を備え、これらの
回転工具の間で被処理物を破砕する、いわゆる二軸式の
破砕機が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これらの破
砕機における回転工具や固定刃では、上記切刃部のすく
い面が上記軸線に平行な方向に配置されており、従って
このすくい面の辺稜部に形成される切刃も、この軸線に
平行な平面内に配置されることとなる。すなわち、上記
特許第2613362号に記載された一軸式の破砕機で
は、その回転工具の上記切刃部は、正方形平板状をなす
切刃チップが、その正方形をなす平板面をすくい面とし
て工具回転方向に向けて工具本体の外周に取り付けられ
ることにより構成されており、また、その固定刃の切刃
部も、正方形平板状の切刃チップがその平板面をすくい
面として上記回転工具の工具回転方向に対向する方向に
向けて水平に取り付けられて構成されたものであり、従
ってこれらの切刃部のすくい面とされる平板面の辺稜部
に位置する切刃は、工具本体の軸線に平行な平面内に配
置されることとなる。また、上記実開平4−78946
号公報に記載された二軸式の破砕機の回転工具では、そ
の切刃部は工具外周側かつ工具回転方向側に突き出す爪
状に形成されているが、そのすくい面は、工具本体の軸
線方向には該軸線に平行に延びるように形成されてお
り、従ってこのすくい面の工具外周側に形成される切刃
も上記軸線に平行に形成されることとなる。
【0004】ところが、このように切刃が工具本体の軸
線に平行に形成されていると、切刃部が処理物を破砕す
る際には、上記切刃がその全長に亘って一度に処理物に
食いついてしまうこととなるため、切刃部に衝撃的な負
荷が作用することが避けられず、この切刃部の刃先部分
に欠けが生じてしまったりするおそれがある。また、こ
の切刃に連なる上記すくい面も工具本体の軸線に平行に
延びるように形成されていると、切刃が食いついた後に
切刃部が処理物に切り込まれる際、このすくい面が軸線
方向に亘って全面で処理物に接触してしまうため、切刃
部に作用する抵抗の増大を招くこととなり、これにより
回転工具を回転駆動するのに大きな駆動力を要したり、
固定刃に大きな負荷を与えたりする結果となる。
【0005】本発明は、このような事情を鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、上述のような破砕
機の回転工具における破砕機用切刃において、その切刃
部の刃先の欠けを防ぐとともに、切刃部に作用する抵抗
の低減を図ることが可能な切刃形状を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決して、こ
のような目的を達成するために、本発明は、破砕機に装
着されて軸線回りに回転される工具本体の外周に切刃部
を突設し、この切刃部の工具回転方向を向くすくい面と
工具外周側を向く面との交差稜線部に形成される切刃
を、工具外周側からの径方向視において上記軸線に対し
て傾斜するように配置したことを特徴とする。従って、
このような破砕機用切刃によれば、上記切刃部の傾斜し
た切刃は、その工具回転方向側に位置する端部から工具
回転方向後方側に位置する端部に向けて徐々に処理物に
食いついて行くこととなり、これにより切刃に衝撃的な
負荷が作用するのを避けることができる。また、このよ
うに切刃が傾斜して形成されるのに伴い、上記切刃部の
工具回転方向を向くすくい面も同様に軸線に対して傾斜
して配置され、切刃の工具回転方向側の端部側から工具
回転方向後方側の端部側に向けて徐々に処理物に接触し
て切り込まれて行くこととなるので、このすくい面に作
用する抵抗の低減を図ることができ、工具の回転駆動力
を抑えることが可能となる。
【0007】ここで、上記切刃は、工具本体の軸線に対
して傾斜していれば、工具外周側からの径方向視におい
て直線状、凹または凸の曲線状、あるいはこれらを組み
合わせた形状などに形成することが可能であるが、該切
刃が上記軸線に対してなす傾斜角は30°以下に設定さ
れるのが望ましい。これは、この傾斜角が30°を上回
るほど大きいと、切刃の工具回転方向側の端部において
上記すくい面とこれに連なる切刃部の周面との交差角も
小さくなり、切刃が食いつく際にこの交差部に欠け等が
生じるおそれがあるとともに、軸線方向に同じ長さの切
刃を設ける場合にも工具本体の周方向における切刃の幅
が大きくなりすぎ、さらに処理物が比較的小さな塊状物
であったりした場合には、上記すくい面に当たった処理
物が該すくい面に沿って逃げてしまい、効率的な破砕が
できなくなるおそれも生じるからである。
【0008】さらに、このように切刃が傾斜した切刃部
を工具本体外周に突設するに際しては、この切刃部を、
平板状の切刃チップをその平板面を工具外周側に向けて
工具本体の外周に着脱可能に装着することにより構成す
るのが望ましい。この場合には、上記平板面の周りに配
置される切刃チップの周面のうち工具回転方向を向く部
分が上記すくい面とされることとなる。しかるに、この
ような切刃チップによって切刃部を構成した場合には、
切刃に摩耗や欠損が生じたりしても切刃チップを交換す
ることによって容易に破砕性能を維持することができる
とともに、食いつきや切り込みの際に切刃部に負荷の作
用する工具回転方向に沿って切刃チップの寸法の大きな
部分が配置されることになるため、切刃部に高い剛性を
確保することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】図1および図2は、本発明の第1
の実施形態を示すものであって、本発明を、上述した一
軸式の破砕機の回転工具の切刃に適用した場合を示すも
のである。すなわち、本実施形態においてその回転工具
の工具本体1は外形略円柱状をなし、図示されない破砕
機本体内にその中心軸線Oを水平にして配置され、やは
り図示されない回転駆動装置によって軸線O回りに工具
回転方向Tに回転させられる。そして、この工具本体1
の外周には、超硬合金やセラミックス、あるいはサーメ
ット等の硬質材料よりなる同形同大の平板状の切刃チッ
プ2がクランプネジ3によって取り付けられることによ
り、切刃部4が多数突設されている。
【0010】ここで、本実施形態ではこの切刃チップ2
は平行四辺形の平板状をなすものであり、すなわち平行
四辺形状をなす一対の平板面2a,2aと、上記平行四
辺形の長短辺を介して該平板面2a,2aに直交してそ
の周囲に配置される4つの周面2b,2b,2c,2c
とを備え、これらの周面2b,2cのチップ厚さ方向の
幅、つまり平板面2a,2a間の厚さが、上記平行四辺
形の長短辺の長さよりも小さくされたものであって、こ
の平板面2a,2aの中央には当該切刃チップ2をその
チップ厚さ方向に貫くように取付穴2dが形成されてい
る。そして、この切刃チップ2の上記平板面2a,2a
と、この平板面2aがなす平行四辺形の長辺に連なる周
面2b,2bとの交差稜線部、すなわち平板面2a,2
aの平行四辺形の長辺部分には、それぞれ切刃5が形成
されている。なお、この切刃5にはホーニングを施すよ
うにしてもよい。
【0011】一方、上記工具本体1の外周面には、上記
切刃部4…が設けられる位置に、工具外周側を向く平行
四辺形状の底面6aとこの底面6aの周縁から屹立する
壁面6b…とから画成されるチップ取付座6が形成され
ている。そして、上記切刃チップ2は、その一方の平板
面2aを上記軸線Oに平行として工具外周側に向けると
ともに、他方の平板面2aを上記底面6aに着座させ、
また一方の上記周面2bを工具回転方向T側に向けると
ともに、他方の上記周面2bを工具回転方向Tの後方側
に向けて上記壁面6b…のうち工具回転方向T側を向く
部分に当接させ、さらに平板面2aがなす平行四辺形の
短辺に連なる周面2c,2cを軸線Oに垂直としてチッ
プ取付座6に嵌挿され、上記取付穴2dに挿入された上
記クランプネジ3により工具本体1に着脱可能に取り付
けられて上記切刃部4を構成している。
【0012】従って、こうして取り付けられた切刃チッ
プ2において、工具外周側を向く上記一方の平板面2a
と工具回転方向T側を向く上記一方の周面2bとの交差
稜線部に形成された切刃5は、その一端5aから他端5
bに向かうに従い本実施形態では工具回転方向Tの後方
側に向かうように、上記一方の平板面2aに直交する工
具本体1の軸線Oの径方向視に工具外周側から見て、図
1に示すように該軸線Oに対して傾斜して配置されるこ
ととなる。なお、上記径方向視に切刃5が軸線Oに対し
てなす傾斜角θは、本実施形態では30°以下となるよ
うに設定されている。また、本実施形態では、工具本体
1の外周に突設されるすべての切刃部4…の上記切刃5
が、等しい上記傾斜角θで同じ向きに傾斜するように設
定されている。
【0013】ただし、こうしてチップ取付座6に取り付
けられた上記切刃チップ2は、図1および図2に示すよ
うにその取付穴2dの中心軸(平板面2aの中心を通
り、該平板面2aに直交する中心軸)Xが、工具本体1
の上記軸線Oを含み、かつ上記平板面2aに垂直な方向
に延びる仮想平面Pに対し、この仮想平面Pよりも工具
回転方向T側に位置するか、あるいは該仮想平面P内に
含まれるように配置されており、特に本実施形態では切
刃チップ2のうち最も工具回転方向Tの後方側に位置す
る周面2b,2cの稜線が上記仮想平面Pに含まれるよ
うに工具回転方向T側に配置されている。従って、上記
切刃部4においては、上記一方の平板面2aと一方の周
面2bとの交差稜線部に形成された切刃5の一端5aが
工具外周側に最も突出することとなり、かつ切刃5の軸
線O回りの回転軌跡が該切刃5上のいずれの位置におい
ても切刃チップ2の他の部分より工具内周側に位置する
ことはない。
【0014】本実施形態では、このように切刃チップ2
を装着して構成された切刃部4が、図1および図2に示
すように工具本体1の軸線O方向に等しい間隔をあけて
複数配設され、さらにこうして配列された切刃部4…の
列が、工具本体1の周方向に等間隔に複数列配設されて
いる。ここで、各列において軸線O方向に隣り合う切刃
チップ2,2間の間隔は、個々の切刃チップ2の上記周
面2c,2c間の長さよりも小さくされており、かつ工
具本体1の周方向に隣接する列同士では、軸線O方向に
おいて一方の列の切刃チップ2,2同士の間に他方の列
の切刃チップ2が位置するように配置されていて、軸線
O回りの回転軌跡において上記切刃5…が軸線O方向に
連続するように配設されている。なお、本実施形態で
は、工具本体1に偶数列、より具体的には4列の軸線O
方向に延びる上記切刃部4…が突設されており、周方向
に一つおきの列に位置する切刃部4…は、上記回転軌跡
が重なり合うように互いに等しい配列とされるととも
に、全切刃チップ2…の軸線Oに対する取付姿勢はすべ
て同じになるように、すなわち切刃チップ2…同士の相
対応する部位の軸線Oからの距離が互いに等しくなるよ
うに設定されている。
【0015】一方、上記破砕機本体内には、この回転工
具に隣接するようにして固定刃7が設けられている。こ
の固定刃7は、本実施形態では長方形平板状をなすもの
であって、その一方の長方形面の一方の長辺には切刃8
が形成されており、この長方形面の他方の長辺側に形成
された取付孔7a…に挿通される図示されない取付ネジ
により、上記一方の長方形面が上向きに上記工具回転方
向Tと対向するように、かつ上記切刃8が工具本体1の
軸線Oと平行になるようにして、該工具本体1の側方に
水平に破砕機本体内に取り付けられている。ただし、こ
の固定刃7の上記切刃8と工具本体1の軸線Oとの間の
距離は、軸線Oから回転工具の切刃部4…の切刃5の上
記一端5aまでの距離よりも極僅かに大きく設定されて
おり、すなわち上述のように工具外周側に最も突出する
この切刃5の一端5aの軸線Oの回りの回転軌跡Lが固
定刃7の切刃8と重なり合うことはない。
【0016】このように構成された破砕機において、廃
棄物等の処理物は、上記回転工具の工具本体1と固定刃
7との上方から該破砕機内に投入され、回転する工具本
体1の切刃部4…と固定刃7との間で破砕される。な
お、固定刃7の上記一方の長方形面上に、処理物を回転
工具側に押し出す押し出し装置を設けるなどしてもよ
い。しかるに、上記構成の回転工具においては、その切
刃部4…に設けられた切刃5が、工具外周側からの軸線
Oに対する径方向視においてこの軸線Oに対して傾斜す
るように配置されており、従ってこの切刃5が処理物に
食いつく際には、その最も工具回転方向T側に位置する
上記一端5aが最初に処理物に食いつき、その後に他端
5bに向けて切刃5が徐々に処理物に食いついて該処理
物を破砕して行くこととなる。
【0017】従って、上記回転工具の破砕機用切刃によ
れば、従来のように切刃5がその全長に亘って一気に処
理物に食いつくことがないため、切刃5に衝撃的な負荷
が作用することが避けられ、かかる衝撃的負荷によって
切刃5に欠けが生じたりするような事態を防止して、切
刃部4の寿命の延長、すなわち当該回転工具の寿命の延
長を図ることができる。また、切刃5が軸線Oに対して
傾斜しているのに伴い、すくい面とされる切刃チップ2
の上記一方の周面2bも同様に軸線Oに対して傾斜して
配置されるので、切刃5が処理物に食いついた後に切刃
部4が処理物に切り込まれて行く際にも、このすくい面
とされる周面2bは切刃5の一端5a側から他端5b側
に向けて徐々に処理物に接触して切り込まれることとな
り、この切り込みの際にすくい面に作用する抵抗の低減
を図ることができる。このため、上記破砕機用切刃を備
えた回転工具によれば、その工具本体1を回転駆動する
ための駆動力の低減をも図ることができ、より効率的な
廃棄物等の処理物の破砕を促すことが可能となる。
【0018】ところで、本実施形態では、上記切刃チッ
プ2を平行四辺形の平板状に形成して、その平行四辺形
状をなす平板面2aの長辺部分に切刃5を形成すること
により、切刃部4の切刃5がその一端5aから他端5b
に向けて直線的に軸線Oに対して傾斜するようになされ
ているが、回転工具の工具本体1の工具外周側からの径
方向視において切刃5がその一端5aから他端5bに向
けて工具回転方向Tの後方側あるいは工具回転方向T側
に向かうように軸線Oに対して傾斜していれば、例えば
この切刃5が工具回転方向T側に凸となる曲線状であっ
たり、工具回転方向Tの後方側に凹む曲線状であった
り、このように凹凸する折線状であったり、あるいは直
線も含めてこれらの線を組み合わせたものであってもよ
い。ただし、この径方向視において切刃5が軸線Oに対
してなす傾斜角θは、最大でも本実施形態のように30
°以下とされるのが望ましい。
【0019】すなわち、この傾斜角θが30°を上回る
ほど大きいと、本実施形態のように平行四辺形平板状の
切刃チップ2を取り付けて切刃部4とした場合などに
は、切刃5の工具回転方向T側に位置する上記一端5a
部分において、すくい面とされる切刃チップ2の上記一
方の周面2bとこれに連なる周面2cとの交差角も小さ
くなり、上述のように切刃5が処理物に最初に食いつく
際に、この交差部に欠け等が生じるおそれがあるからで
ある。また、この傾斜角θが大きすぎると、切刃部4に
おいて軸線O方向に同じ長さの切刃5を設けようとした
場合に、工具本体1の周方向における切刃5の幅が大き
くなってしまい、必要数の切刃部4…を設けるためには
工具本体1が巨大化してしまうという問題が生じるとと
もに、処理物が比較的小さな塊状物であったりした場合
には、すくい面とされる上記一方の周面2bに当たった
処理物が切刃5と固定刃7との間で破砕される前にこの
周面2bに沿って逃げてしまい、破砕の効率性が損なわ
れるという問題も生じるおそれがある。ただし、この傾
斜角θが小さすぎて軸線Oに平行な状態に近くなると、
従来の破砕機用切刃と変わらなくなって上述の効果が得
られなくおそれがあるので、この傾斜角θは5°以上と
されるのが望ましい。
【0020】一方、本実施形態では、上記切刃部4が、
工具本体1の外周に形成されたチップ取付座6にクラン
プネジ3によって着脱可能に取り付けられる切刃チップ
2によって構成されており、従って長期の使用のうちに
切刃5が摩耗したり切刃チップ2が破損したりした場合
には、該切刃チップ2を交換することによって速やかに
元の破砕性能を回復することが可能である。しかも、本
実施形態の切刃チップ2は平行四辺形平板状をなしてい
て、その平行四辺形状をなす平板面2a,2aの長辺部
分にそれぞれ切刃5が形成されており、すなわち一つの
切刃チップ2に合計4つの切刃5が形成されているの
で、一方の平板面2aの一の切刃5に摩耗等が生じて
も、クランプネジ3を緩めて切刃チップ2をその中心軸
X回りに反転させることにより、工具回転方向Tの後方
側を向いていた他の一の切刃5を使用することが可能で
あり、さらに切刃チップ2を表裏反転させてチップ取付
座6に取り付け直すことにより、両平板面2a,2aの
切刃5…を満遍なく使いきることが可能となって経済的
である。
【0021】また、本実施形態では、このような平板状
の切刃チップ2が、その平板面2aを工具外周側に向け
て工具本体1に取り付けられており、すなわち、平板状
の切刃チップがその平板面を工具回転方向に向けて取り
付けられた従来の破砕機用切刃のように、寸法の小さい
チップ厚さ方向部分が工具本体の周方向に沿って配置さ
れている場合に比べ、これよりも寸法の大きい平板面2
aの幅方向に延びる部分が工具本体1の周方向に向けら
れることとなる。しかるに、この工具本体1の周方向に
は、処理物への食いつきの際の上記衝撃的負荷や切り込
みの際の抵抗が切刃チップ2に作用することとなるが、
本実施形態によれば上述のように、かかる周方向に切刃
チップ2の寸法の大きい部分が向けられるので、切刃部
4に高い剛性を確保することが可能となり、これによっ
ても切刃5に欠損が生じたりするような事態を防止する
ことができるとともに、硬度の高い処理物に対してもこ
れを確実に破砕することが可能となる。さらに、本実施
形態では、固定刃7の切刃8が直線状であるので、当該
固定刃7を製造する際の機械加工や切刃8の再研磨が容
易であり、加工コストの低減を図ることができるという
利点も得られる。
【0022】次に、図3および図4は本発明の第2の実
施形態を示すものであって、本発明の破砕機用切刃を上
述した二軸式の破砕機の回転工具に適用した場合を示す
ものである。すなわち、本実施形態においては、破砕機
本体内に一対の回転軸11,11が、その軸線Oを平行
かつ水平にして、互いに反対向きの工具回転方向Tに回
転可能に取り付けられており、これらの回転軸11,1
1にキー12を介して略円盤状の刃体13…と円環状の
スペーサ14…とが軸線O方向に交互に嵌挿されて一体
に回転可能に取り付けられることにより、回転工具の工
具本体15,15が構成されている。ここで、これらの
工具本体15,15では、上記刃体13とスペーサ14
とが軸線O方向に互い違いに取り付けられていて、スペ
ーサ14の軸線O方向の幅は刃体13の幅よりも極僅か
に大きくされるとともに、刃体13の外周には複数(本
実施形態では4つ)の切刃部16が周方向に等間隔に突
設されており、これらの切刃部16…は、各工具本体1
5の外周に軸線Oに平行な列をなすように配設されると
ともに、両工具本体15,15の間においては、一方の
工具本体15のスペーサ14の部分に他方の工具本体1
5の刃体13が位置して、軸線O方向に沿った方向から
見て図4に示すように両工具本体15,15の刃体1
3,13の上記切刃部16,16同士が互いに重なり合
うように配設されている。
【0023】さらにまた、上記切刃部16は、刃体13
の外周面に、工具回転方向T側に向かうに従い工具外周
側に凸曲しつつ漸次突出するように凸部17が一体に形
成され、この凸部17の工具回転方向T側に、超硬合金
やセラミックス、あるいはサーメット等の硬質材料より
なる切刃チップ18が、工具外周側から挿通されて刃体
13にねじ込まれるクランプネジ19によって着脱可能
に取り付けられて構成されている。そして、この切刃チ
ップ18は、本実施形態ではその上記凸部17側の部分
に、該凸部17の両側面17a,17aに面一に連なる
側面18a,18aと、凸部17の外周面17bに滑ら
かに連なり、かつ軸線Oを中心とした円の接線方向に延
びる台形面18bとが形成される一方、工具回転方向T
側を向く周面18cは、上記台形面18bに直交する工
具外周側からの径方向視に工具本体15の軸線Oに対し
て傾斜するとともに、軸線O方向視においても工具外周
側に向かうに従い工具回転方向T側に向かうように傾斜
して形成されていて、この切刃チップ18の周面18c
と上記台形面18bとの交差稜線部に切刃20が形成さ
れており、従ってこの切刃20も工具外周側からの径方
向視に軸線Oに対して傾斜して形成されることとなる。
【0024】ここで、本実施形態では、上記二つの工具
本体15,15のうち一方の工具本体15(図3におい
て右側の工具本体15)においては、その軸線O方向の
一方の側(図3において上側)から他方の側(図3にお
いて下側)に向かうに従い、上記切刃20がその工具回
転方向T側の一端20aから工具回転方向Tの後方側の
他端20bに向かうように傾斜しているのに対し、他方
の工具本体15(図3において左側の工具本体15)に
おいては、同じく軸線O方向の上記一方の側から他方の
側に向かうに従い、切刃20はその工具回転方向T後方
側の他端20bから工具回転方向T側の一端20aに向
かうように傾斜している。ただし、これらの工具本体1
5,15間において上記径方向視に切刃20が軸線Oに
対してなす傾斜角θはすべて等しく、しかも30°以下
の範囲に設定されている。また、上記スペーサ14の外
径は、刃体13のうち最も工具外周側に突出する上記切
刃の一端20aに干渉しない大きさとされている。
【0025】このように構成された二軸式の破砕機にお
いて、破砕されるべき処理物は破砕機本体の上方から上
記回転工具の工具本体15,15の間の部分に投入さ
れ、この間の部分において上方から見て互いに内向きに
回転する工具本体15,15の切刃部16…によって細
かく破砕される。しかるに、本実施形態によれば、かか
る二軸式の破砕機においても、工具本体15,15の外
周に突設された切刃部16…の切刃20が、工具外周側
からの径方向視に工具本体15の軸線Oに対して傾斜し
て形成されており、従って上記第1の実施形態と同様
に、処理物に切刃20が食いつく際の衝撃的負荷が緩和
されて欠け等の発生が防止されるとともに、切刃部16
のすくい面とされる切刃チップ18の周面18cも傾斜
して形成されているので、処理物に切刃部16が切り込
まれる際の抵抗も低減され、工具本体15,15の回転
駆動力の低減を図ることができる。
【0026】しかも、本実施形態では、切刃部16のす
くい面とされる上記周面18cは、工具外周側に向かう
に従い工具回転方向T側に向かっても傾斜しているの
で、切刃20が食いついた処理物は、工具外周の刃先側
から工具内周側に向けても徐々に切り込まれることとな
り、切り込みの抵抗を一層低減することができるととも
に、切刃20の刃先角が鋭くなるため、その切れ味の向
上を図ってより効率的な処理物の破砕を促すことが可能
となる。ただし、このすくい面とされる周面18cが上
記軸線Oの径方向に対してなす傾斜角αは、これが大き
すぎると切刃20の刃先角が小さくなりすぎて欠損等が
生じやすくなるため、上記傾斜角θと同様に30°以下
に設定されるのが望ましい。さらに、本実施形態では、
上記切刃部16を構成する切刃チップ18がクランプネ
ジ19によって工具本体15の刃体13の外周に着脱可
能に取り付けられているので、第1の実施形態と同様に
切刃チップ18に摩耗等が生じたりしても、これを交換
することによって速やかに破砕性能を回復できるという
利点も備えている。
【0027】なお、これら第1、第2の実施形態では、
それぞれの工具本体1,15において工具外周側からの
径方向視における切刃5…,20…の傾斜の向きが同じ
で、しかも等しい傾斜角θで軸線Oに対して傾斜するよ
うに設定されているが、これらの切刃5…,20…の向
きは一つの工具本体1,15の切刃部4…,16…間に
おいて異なる向きとされていてもよく、例えば工具本体
1,15の周方向に隣り合う列の切刃部4…,16…同
士で反対向きとされていたり、軸線O方向に隣り合う切
刃部4…,16…同士で反対向きとされていたりしても
よい。また、切刃5,20の上記傾斜角θも、一つの工
具本体1,15の切刃部4…,16…間で異なる大きさ
とされていてもよく、さらに傾斜の向きと傾斜角θとが
ともに異なるようにしてもよい。
【0028】さらにまた、これら第1、第2の実施形態
では、工具本体1,15の外周に軸線O方向に平行に切
刃部4…,16…の列を形成し、かかる列が周方向に等
間隔となるように配列しているが、この列を軸線O回り
に捩れる螺旋状に形成したり、軸線O方向に向けて工具
回転方向T側とその後方側とに前後する千鳥状に形成し
たりしてもよく、また場合によっては切刃部4…,16
…の配置がランダムになるようにしてもよい。さらに、
上記第2の実施形態においては、一対の工具本体15,
15間において切刃20…の傾斜の向きが、互いの軸線
O,Oの同一方向に向けて工具回転方向T,Tの反対向
きに傾斜するように設定されているが、これを同じ向き
としたり、あるいはその刃体13…間で異なる向きや同
じ向きとしたり、さらには一つの刃体13のなかでも切
刃20の向きや傾斜角θが異なるように設定したりして
もよい。
【0029】また、上記第1、第2の実施形態において
は、その回転工具の工具本体1,15の外周に突設され
る切刃部4,16を、クランプネジ3,19によって工
具本体1,15に着脱可能に装着される切刃チップ2,
18により構成するようにしているが、切刃5,20が
工具外周側からの径方向視に軸線Oに対して傾斜してい
れば、工具本体1,15に切刃部4,16が一体に形成
されていたり、あるいは切刃部4,16が形成された刃
先体がろう付けなどによって回転軸に取り付けられて工
具本体1,15を構成していたりしてもよい。さらに、
切刃部4,16の数や大きさ、あるいは周方向や軸線O
方向の間隔などは、破砕機の大きさや処理物の種類、処
理能力等に応じて適当に設定することが可能である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
工具外周側からの径方向視において切刃が工具本体の軸
線に対して傾斜して配置されているので、切刃はその工
具回転方向側に位置する端部から徐々に処理物に食いつ
いて行くこととなり、この食いつきの際に衝撃的負荷が
作用するのが避けられて、切刃に欠損等が生じるのを防
ぎ、切刃部の寿命の延長を図ることが可能となる。ま
た、こうして切刃が傾斜しているのに伴い、切刃部の工
具回転方向側を向くすくい面も同様に傾斜して処理物に
徐々に切り込まれることとなり、これによってこの切り
込みの際の抵抗が低減されるので、工具本体を回転する
ための回転駆動力を抑えることができ、より効率的な処
理物の破砕を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す平面図であ
る。
【図2】 図1に示す実施形態を工具本体1の軸線O方
向に見た側面図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態を示す平面図であ
る。
【図4】 図3に示す実施形態を工具本体15の軸線O
方向に見た側面図である。
【符号の説明】
1,15 工具本体 2,18 切刃チップ 2a 切刃チップ2の平板面 2b 切刃部4のすくい面となる切刃チップ2の周面 4,16 切刃部 5,20 切刃 7 固定刃 18b 切刃チップ18の台形面 18c 切刃部16のすくい面となる切刃チップ18の
周面 O 工具本体1,15の中心軸線 T 工具回転方向 θ 工具外周側から見た径方向視において切刃5,20
が軸線Oに対してなす傾斜角
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 努 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 番地 三菱マテリアル株式会社岐阜製作所 内 Fターム(参考) 4D065 CA12 CA16 CB01 DD06 EB17 EB18 EC09 EE07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 破砕機に装着されて軸線回りに回転され
    る工具本体の外周に切刃部が突設されており、この切刃
    部の工具回転方向を向くすくい面と工具外周側を向く面
    との交差稜線部に形成される切刃が、工具外周側からの
    径方向視において上記軸線に対して傾斜するように配置
    されていることを特徴とする破砕機用切刃。
  2. 【請求項2】 工具外周側からの径方向視において上記
    切刃が上記軸線に対してなす傾斜角が30°以下に設定
    されていることを特徴とする請求項1に記載の破砕機用
    切刃。
  3. 【請求項3】 上記切刃部は、平板状の切刃チップがそ
    の平板面を工具外周側に向けて上記工具本体の外周に着
    脱可能に装着されることにより構成されていることを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の破砕機用切
    刃。
JP27229498A 1998-09-25 1998-09-25 破砕機用切刃 Pending JP2000093828A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27229498A JP2000093828A (ja) 1998-09-25 1998-09-25 破砕機用切刃

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27229498A JP2000093828A (ja) 1998-09-25 1998-09-25 破砕機用切刃

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000093828A true JP2000093828A (ja) 2000-04-04

Family

ID=17511868

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27229498A Pending JP2000093828A (ja) 1998-09-25 1998-09-25 破砕機用切刃

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000093828A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111267268A (zh) * 2019-09-21 2020-06-12 石河子大学 一种碟形齿刀式棉田机收膜杂混料破碎刀

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111267268A (zh) * 2019-09-21 2020-06-12 石河子大学 一种碟形齿刀式棉田机收膜杂混料破碎刀

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI408019B (zh) 倒角切削器
JP4986854B2 (ja) 多セクション切削面を有する螺旋溝エンドミル
US6769343B2 (en) Tree felling disc saw tooth and blade construction
JP2013006221A (ja) 切削インサート及び刃先交換式回転工具
US7004413B2 (en) Grinder cutter tooth and anvil assembly
US20110062266A1 (en) Multi-functional tool assembly for processing tool of material processing machine
WO2010027055A1 (ja) サイドカッター
JPH04228796A (ja) 削岩ドリル
JPS6141683B2 (ja)
JP2003291024A (ja) 刃 部
EP0849021B1 (en) Edge milling cutter with cutter inserts
JP2000093828A (ja) 破砕機用切刃
JP3115558B2 (ja) 破砕機用切刃
JPH067855Y2 (ja) エンドミル
US20040256509A1 (en) Shredder cutter having multiple, offset cutter picks
JPH09225724A (ja) フライス用チップ
JP2004050338A (ja) ラジアスエンドミル
JPH0618733Y2 (ja) スローアウエイ式エンドミル
JP3754920B2 (ja) スローアウェイエンドミル
JP2001170511A (ja) 破砕機用回転刃
JP3348534B2 (ja) スローアウェイ式転削工具
JP3761178B2 (ja) 剪断型破砕機
JPS5841060Y2 (ja) スロ−アウエイチツプ
WO1989005190A1 (en) Crushing roll blade
JPH06335813A (ja) エンドミル

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020205