JP2000092986A - ブクリョウの人工栽培方法 - Google Patents
ブクリョウの人工栽培方法Info
- Publication number
- JP2000092986A JP2000092986A JP10266540A JP26654098A JP2000092986A JP 2000092986 A JP2000092986 A JP 2000092986A JP 10266540 A JP10266540 A JP 10266540A JP 26654098 A JP26654098 A JP 26654098A JP 2000092986 A JP2000092986 A JP 2000092986A
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- JP
- Japan
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- bag
- raw wood
- sclerotium
- soil
- pachyma hoelen
- Prior art date
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 土中に植菌原木を埋め込まずに培養袋内で培
養し、袋内または袋外に一定品質のブクリョウ菌核を種
菌接種後、5ケ月程度で簡便に得ることのできるブクリ
ョウの人工栽培方法を開発することにある。 【解決手段】 袋(3)内に、短く輪切りにした原木
(2)を入れて無菌化した条件下、又は無菌化を行わな
い条件下において、種菌(1)を接種し、これを培養し
て原木を土中に埋め込まずに、菌核を袋内で得ること。
養し、袋内または袋外に一定品質のブクリョウ菌核を種
菌接種後、5ケ月程度で簡便に得ることのできるブクリ
ョウの人工栽培方法を開発することにある。 【解決手段】 袋(3)内に、短く輪切りにした原木
(2)を入れて無菌化した条件下、又は無菌化を行わな
い条件下において、種菌(1)を接種し、これを培養し
て原木を土中に埋め込まずに、菌核を袋内で得ること。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ブクリョウの人工
栽培方法に関するものである。
栽培方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ブクリョウの菌核は、茯苓として
漢方に記載されており、漢方薬の原料として毎年大量に
消費されている。以前は国内においてもアカマツ林で天
然茯苓が採取されて、利用されていたが、近年アカマツ
林の薪炭林利用がなくなったことと、アカマツ林自体の
衰退によって殆ど国産品は無くなっている。
漢方に記載されており、漢方薬の原料として毎年大量に
消費されている。以前は国内においてもアカマツ林で天
然茯苓が採取されて、利用されていたが、近年アカマツ
林の薪炭林利用がなくなったことと、アカマツ林自体の
衰退によって殆ど国産品は無くなっている。
【0003】このため、現在、国内で消費されている茯
苓の殆どは、中国産の人工栽培品や大韓民国の天然物が
輸入されており、しかも、輸入物は品質が一定しないた
め、品質の揃ったブクリョウの菌核を人工的に安定生産
する栽培方法が求められている。
苓の殆どは、中国産の人工栽培品や大韓民国の天然物が
輸入されており、しかも、輸入物は品質が一定しないた
め、品質の揃ったブクリョウの菌核を人工的に安定生産
する栽培方法が求められている。
【0004】そもそもブクリョウは、松の切り株の根に
付くことが知られており、アカマツの長さ1m位の原木
にブクリョウの菌を植菌してそのまま土中に埋め込んだ
り、種菌を接種後、原木を培養して榾化した後土中に埋
め込む人工栽培の試みがなされてきたが、大きな労働負
担や収量が不安定な事より、中国では産業となっている
が、我が国においては産業として成り得ていない。
付くことが知られており、アカマツの長さ1m位の原木
にブクリョウの菌を植菌してそのまま土中に埋め込んだ
り、種菌を接種後、原木を培養して榾化した後土中に埋
め込む人工栽培の試みがなされてきたが、大きな労働負
担や収量が不安定な事より、中国では産業となっている
が、我が国においては産業として成り得ていない。
【0005】また、マツのオガ屑に栄養剤を添加して袋
に詰めて菌床を作り、該菌床に種菌を接種して培養した
例もあるが、培養菌床を土中に埋設した場合を除いて
は、菌核は得られていないことが判明している。
に詰めて菌床を作り、該菌床に種菌を接種して培養した
例もあるが、培養菌床を土中に埋設した場合を除いて
は、菌核は得られていないことが判明している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこでこの発明は、上
記の欠点を除去するために発明されたものであり、土中
に植菌原木を埋め込まずに培養袋内で培養し、袋内また
は袋外に一定品質のブクリョウ菌核を種菌接種後、5ケ
月程度で簡便に得ることのできるブクリョウの人工栽培
方法を開発することにある。
記の欠点を除去するために発明されたものであり、土中
に植菌原木を埋め込まずに培養袋内で培養し、袋内また
は袋外に一定品質のブクリョウ菌核を種菌接種後、5ケ
月程度で簡便に得ることのできるブクリョウの人工栽培
方法を開発することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上のような課題を解決
するために、この発明は、通気用のフィルター付き袋
内、若しくはキャップ式フィルターを付けた袋内に輪切
りにした原木を入れて無菌化した、又は無菌化を行わな
い条件下において、種菌を接種し、これを空調培養室や
簡易パイプハウス等の施設内で土中埋設を行わずに培養
するものである。
するために、この発明は、通気用のフィルター付き袋
内、若しくはキャップ式フィルターを付けた袋内に輪切
りにした原木を入れて無菌化した、又は無菌化を行わな
い条件下において、種菌を接種し、これを空調培養室や
簡易パイプハウス等の施設内で土中埋設を行わずに培養
するものである。
【0008】さらに、この発明は、菌核を原木の培養を
進めて培養袋内で発生させたり、菌糸蔓延後、原木を袋
から取り出して温度・湿度を調整して袋外に発生させる
ことを特徴とするものである。
進めて培養袋内で発生させたり、菌糸蔓延後、原木を袋
から取り出して温度・湿度を調整して袋外に発生させる
ことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面に
従って説明すると、 種菌の作成、 原木への種菌
接種と培養、 菌核の収穫からなるものであり、各項
目を詳細に説明すると、 手持ちのブクリョウ原種菌を、アカマツ製材鋸クズ
に重量比重20%量のフスマを加えた培地基材に、水道
水を加えて含水率60%として調整し、850ccの容
積を有するポリプロピレン製ビンに詰めた後、120°
C、20分間の高圧殺菌を行って作成した培地に接種
し、23°Cの温度で14日間培養することによって種
菌(1)を作成する。
従って説明すると、 種菌の作成、 原木への種菌
接種と培養、 菌核の収穫からなるものであり、各項
目を詳細に説明すると、 手持ちのブクリョウ原種菌を、アカマツ製材鋸クズ
に重量比重20%量のフスマを加えた培地基材に、水道
水を加えて含水率60%として調整し、850ccの容
積を有するポリプロピレン製ビンに詰めた後、120°
C、20分間の高圧殺菌を行って作成した培地に接種
し、23°Cの温度で14日間培養することによって種
菌(1)を作成する。
【0010】 次に、アカマツの立木を伐採して、2
0cmの長さに輪切りにした原木(2)を、縦400m
m、横202mm、深さ120mmのポリプロピレン製
の培養袋(3)に1本づつ、もしくは、2本組みで入
れ、クラフト紙フィルター(4)の付いたナメコ用キャ
ップ(5)で袋の口を閉じた後、高圧殺菌釜で、120
°C、60分間の殺菌を行い、殺菌後冷却した原木に上
記の種菌を約40cc接種し、23°Cに調節した培
養室内で培養する。
0cmの長さに輪切りにした原木(2)を、縦400m
m、横202mm、深さ120mmのポリプロピレン製
の培養袋(3)に1本づつ、もしくは、2本組みで入
れ、クラフト紙フィルター(4)の付いたナメコ用キャ
ップ(5)で袋の口を閉じた後、高圧殺菌釜で、120
°C、60分間の殺菌を行い、殺菌後冷却した原木に上
記の種菌を約40cc接種し、23°Cに調節した培
養室内で培養する。
【0011】 菌核は培養30日目より確認でき、9
0日目には乾燥重量で一袋当たり平均約85gが得ら
れ、また、30日目に菌糸の蔓延した原木を袋より取り
出して、湿度を保てる容器に入れて置いたところ、容器
内で菌核を形成したことを60日目に確認できた。
0日目には乾燥重量で一袋当たり平均約85gが得ら
れ、また、30日目に菌糸の蔓延した原木を袋より取り
出して、湿度を保てる容器に入れて置いたところ、容器
内で菌核を形成したことを60日目に確認できた。
【0012】次に、この発明の他の実施例を説明する
と、 ′種菌の作成は実施例1と同じ ′原木への種菌接種と培養 アカマツ立木を伐採して、20cmの長さに輪切りにし
た原木(2a)を、縦400mm、横202mm、深さ
120mmのポリプロピレン製の培養袋(3a)に1本
若しくは2本組みで入れ、殺菌を行わずに原木に上記
′の種菌(1)を原木(2a)の両木口を覆うように
接種し、クラフト紙フィルター(4a)の付いたナメコ
用キャップ(5a)で袋の口を閉じた。種菌接種後原木
は23°Cに調節した培養室内で培養するものである。
と、 ′種菌の作成は実施例1と同じ ′原木への種菌接種と培養 アカマツ立木を伐採して、20cmの長さに輪切りにし
た原木(2a)を、縦400mm、横202mm、深さ
120mmのポリプロピレン製の培養袋(3a)に1本
若しくは2本組みで入れ、殺菌を行わずに原木に上記
′の種菌(1)を原木(2a)の両木口を覆うように
接種し、クラフト紙フィルター(4a)の付いたナメコ
用キャップ(5a)で袋の口を閉じた。種菌接種後原木
は23°Cに調節した培養室内で培養するものである。
【0013】 菌核の形成状況 培養60日目に袋内に菌核が形成されていることを確認
した。
した。
【0014】
【発明の効果】この発明によると、土中への原木の埋め
込み無しに、施設内において、ブクリョウ菌核が培養可
能であり、従って、気象条件に左右されることなく、短
期間に安定的な菌核の生産が可能となり、また、袋内菌
核形成によって無菌的にブクリョウ菌核を得ることが可
能となる等極めて有益なる効果を奏するものである。
込み無しに、施設内において、ブクリョウ菌核が培養可
能であり、従って、気象条件に左右されることなく、短
期間に安定的な菌核の生産が可能となり、また、袋内菌
核形成によって無菌的にブクリョウ菌核を得ることが可
能となる等極めて有益なる効果を奏するものである。
【図1】本発明の一実施例を示す説明図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す説明図である。
1 種菌 2 原木 2a原木 3 培養袋 3a培養袋 4 フィルター 4aフィルター 5 キャップ 5aキャップ
Claims (3)
- 【請求項1】 袋内に、短く輪切りにした原木を入れて
無菌化した条件下、又は無菌化を行わない条件下におい
て、種菌を接種し、これを培養して原木を土中に埋め込
まずに、菌核を袋内で得ることを特徴とするブクリョウ
の人工栽培方法。 - 【請求項2】 原木を土中に埋め込まずに、菌糸蔓延
後、原木を袋から取り出して培養することにより菌核を
得ることを特徴とする請求項1記載のブクリョウの人工
栽培方法。 - 【請求項3】 原木が、マツ科樹木、スギおよびヒノキ
等の針葉樹であることを特徴とする請求項1または2記
載のブクリョウの人工栽培方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10266540A JP2000092986A (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | ブクリョウの人工栽培方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10266540A JP2000092986A (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | ブクリョウの人工栽培方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000092986A true JP2000092986A (ja) | 2000-04-04 |
Family
ID=17432289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10266540A Pending JP2000092986A (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | ブクリョウの人工栽培方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000092986A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018011557A (ja) * | 2016-07-21 | 2018-01-25 | 日本メナード化粧品株式会社 | 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤 |
JP2021122238A (ja) * | 2020-02-05 | 2021-08-30 | 一般財団法人日本きのこセンター | ブクリョウの栽培方法及びブクリョウ栽培用基材 |
-
1998
- 1998-09-21 JP JP10266540A patent/JP2000092986A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018011557A (ja) * | 2016-07-21 | 2018-01-25 | 日本メナード化粧品株式会社 | 幹細胞の未分化状態維持剤及び増殖促進剤 |
JP2021122238A (ja) * | 2020-02-05 | 2021-08-30 | 一般財団法人日本きのこセンター | ブクリョウの栽培方法及びブクリョウ栽培用基材 |
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