JP2000090189A - バーコード読取装置 - Google Patents

バーコード読取装置

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JP2000090189A
JP2000090189A JP10261611A JP26161198A JP2000090189A JP 2000090189 A JP2000090189 A JP 2000090189A JP 10261611 A JP10261611 A JP 10261611A JP 26161198 A JP26161198 A JP 26161198A JP 2000090189 A JP2000090189 A JP 2000090189A
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Shinji Hirasawa
真治 平澤
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動機構を用いて読取対象を往復走査するバ
ーコード読取装置において、新たな光源を設けることな
く、読取対象面に映し出される走査ラインの視認性を高
め、バーコードの読み取り作業効率の低下を防止する。 【解決手段】 機構上照射されるが読み取りに用いられ
ないレーザ光、すなわち、走査ミラー13によって走査
範囲Aの両端部C方向へ反射されるレーザダイオード1
1からのレーザ光を、記号Bで示した走査ライン上の走
査範囲Aの両端部Cを除く範囲内、例えば記号Dで示し
た範囲へ反射する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、振動機構を用いて
読取対象を所定方向に往復走査し、読取対象からの反射
光に基づきバーコードとして記録された情報を読み取る
バーコード読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、レーザダイオード等の発光手
段を用い、商品等に印刷又は貼付されているバーコード
に光を照射し、バーコードからの反射光に基づいてバー
コードとして記録された情報を読み取るバーコード読取
装置が知られている。このような装置では、バーコード
からの反射光を、受光素子にて光電変換し、明暗の何れ
かに対応する二値化信号に変換し、さらに、この二値化
信号に対しデコード処理を施すことによって、バーコー
ドとして記録された情報を読み取る。
【0003】光をバーコードに照射する手法は様々であ
るが、単純化、小型化などを目的としたものに、コイル
と磁石を用いてミラーを振動させ、レーザ光をそのミラ
ーを介して読み取り面に照射することによって、レーザ
光が読み取り面を所定方向に往復するようにして読み取
り面を走査する共振型と呼ばれるバーコード読取装置が
あった。このとき、レーザ光は、読み取り面上の一線分
(以下「走査ライン」という。)を往復するように照射
される。
【0004】このようなバーコード読取装置では、読み
取り面に上述した走査ラインが映し出されるため、利用
者は、装置にバーコードを読み取らせようとする際、こ
の走査ラインを読取対象のバーコードに合わせるように
して、バーコード読取装置の向きや読取対象までの距離
を調整することになる。ここで、読み取り面に走査ライ
ンが映し出されるのは、振動するミラーを介して走査ラ
イン上へ順次照射されるレーザ光の反射光によるもので
あるが、このとき、ミラーの振動が速いため、人間の目
には走査ラインとして映る。
【0005】ここで、読み取り面上に映し出される走査
ラインについて、さらに具体的に説明しておく。図3
は、ミラーを振動させレーザ光を往復させて照射するよ
うな従来のバーコード読取装置100の概略構成を示す
説明図である。図3に示すバーコード読取装置100で
は、レーザダイオード11から出射されるレーザ光が、
コレクトミラー12で反射され、振動する走査ミラー1
3に反射されて、中央部にバーコードの印刷されたバー
コードラベル20上を所定方向に往復するよう照射され
ている。そして、上述したように、バーコードラベル2
0からの反射光に基づいて、記録された情報を読み取る
のであるが、このとき、レーザダイオード11に赤色光
を出射するダイオードを使用すれば、図3中に記号Bで
示した走査ラインが赤色のラインとして利用者に視認さ
れることになる。
【0006】ところで、バーコード読取装置100で
は、走査ミラー13を振動させて走査するため、図3に
示す走査範囲Aの両端部(端を含む所定範囲をいう。以
下、同じ)において、走査速度(光走査の速度)は極端
に小さくなり、両端では「0」となる。例えば図4
(a)に示す如くである。その結果、走査範囲Aの両端
部では、バーコードのパターンを二値化信号に変換する
ことができず、あるいは、二値化信号に変換できても、
印刷されたパターンを的確に反映した二値化信号を得る
ことができず、バーコードを誤読してしまう可能性があ
った。従って、従来より、走査範囲の両端部を走査して
いる間は、二値化信号を取り込まないようにしたり、取
り込んでもデコードしないようにしたりしていた。
【0007】次に、走査ラインの視認性について考え
る。人間は、網膜を通じて入力される光エネルギーに対
し一種の時間積分を行う。従って、上述したように、走
査範囲を往復するレーザ光の走査速度が速いと、人間の
目には走査ラインとして映るのである。そのため、走査
ラインの視認性を考える場合、光束(エネルギー量)の
時間積分値である光量を考えればよい。
【0008】図4(b)に、走査範囲Aと光量との関係
を示した。光量は、光束の時間積分値であるため、走査
速度が小さくなる走査範囲Aの両端部で大きくなる。従
って、利用者の目には、図3中に記号Bで示した走査ラ
インは、両端部が相対的に明るく、中央部が相対的に暗
く映ることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
バーコード読取装置を比較的明るい場所で使用する場合
には、上述した走査ラインの視認性が低下し、バーコー
ドに対して的確に走査ラインを合わせることが困難にな
るため、バーコードの読み取り作業の効率が低下すると
いう問題があった。
【0010】また、読取口近傍から数十cm(例えば、
30〜50cm)離れたバーコードを読み取ることがで
きるいわゆる大深度バーコード読取装置においては、読
取対象までの距離が大きくなることによって、走査ライ
ンの視認性が低下する。そのため、比較的明るい場所で
使用する場合と同様に、バーコードに的確に走査ライン
を合わせることが困難になり、バーコードの読み取り作
業の効率を低下させてしまう。
【0011】これらの問題を解決する手法として、従来
の構成に加え新たな光源を設けて読み取り面に照射され
る光量を増やすことが考えられるが、特にハンディタイ
プのバーコード読取装置などでは、構成の複雑化及び大
型化につながるという点で好ましくない。
【0012】本発明は、上述した問題点を解決するため
になされたものであり、振動機構を用いて読取対象を往
復走査するバーコード読取装置において、新たな光源を
設けることなく、読取対象面に映し出される走査ライン
の視認性を高め、バーコードの読み取り作業効率の低下
を防止することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】本発明の
前提とするバーコード読取装置は、走査手段が、読取対
象を所定方向に往復走査するようにバーコード読み取り
用の光を出射するものである。このときの走査手段は、
往復走査のために振動機構を用いるものである。例え
ば、従来技術として上述したように機械的に振動させた
ミラーを介してレーザー光を出射するという具合であ
る。そして、バーコードとして記録された情報は、読取
対象からの反射光に基づいて読み取られる。
【0014】ここで特に、本発明のバーコード読取装置
では、光路変更手段によって、走査範囲の端部を走査す
る光が当該端部を除く走査範囲内を走査するように、走
査手段によって出射される光の進行方向を変更する。こ
こで、「走査範囲の端部」は走査範囲の両側に存在する
が、光路変更手段は、一方の端部を走査する光がその端
部を除く走査範囲を走査するように、光の進行方向を変
更することも考えられるし、両方の端部を走査する光が
それら端部を除く走査範囲を走査するように、光の進行
方向を変更することも考えられる。
【0015】また、この走査範囲の端部を走査する光
は、読み取りには用いられない光である。すなわち、従
来技術として上述したように、走査範囲の両端部では、
走査速度が極端に小さくなり、誤読が発生する可能性が
あるため、二値化信号を取り込まなかったり、二値化信
号を取り込んでもデコード処理を施さなかったりする。
つまり、走査範囲の端部を走査する光は、読み取りに用
いられないのである。
【0016】このように、光路変更手段は、走査手段に
よって出射される光の中で、この読み取りに用いられな
い光、すなわち走査範囲の端部を走査する光の進行方向
を変更し、この光が、端部を除く走査範囲内を走査する
ようにする。つまり、本発明では、走査範囲の両端部へ
照射される光が、読み取り動作に不必要なものであるこ
とに着目し、少なくとも一方の端部へ照射される光を、
当該端部を除く走査範囲へ照射することによって走査ラ
インの視認性を高めるようとするのである。例えば、図
1に示すように、走査ミラー13によって走査範囲Aの
両端部Cへ向けて反射された光を、ミラー14にて、走
査範囲Aの記号Dで示した範囲へ反射するという具合で
ある。結果として、記号Bで示した走査ラインの視認性
が向上する。これについて説明する。
【0017】この場合、図1に示す走査範囲Aと光量と
の関係は図2(a)に示すグラフのようになる。すなわ
ち、走査ミラー13にて走査範囲Aの両端部Cに向かっ
て反射された光は、図1に示したようにミラー14にて
反射され、走査範囲Aの記号Dで示した部分へ照射され
る。従って、記号Dで示した部分には、読み取りのため
に照射される光とミラー14にて反射された光とで2重
に走査されることになる。そして、ミラー14にて反射
された光、すなわち走査範囲の端部を走査するはずの光
の光量は上述したように走査範囲内で相対的に大きくな
るのであるから(図4(b)参照)、記号Dで示した範
囲の光量は、従来と比較して少なくとも2倍以上とな
る。従って、人間の目には、走査ライン上のこの部分が
明るく映り、走査ラインの視認性が高まる。
【0018】これによって、比較的明るい場所であって
も、また、読取対象までの距離が比較的大きくても、新
たな光源を設けることなく、走査ラインをバーコードに
合わせることが容易になり、バーコードの読み取り作業
効率の低下を防止することができる。
【0019】ところで、バーコード読取装置の読取口か
ら読取対象までの距離が変わると、光路変更手段による
光の照射位置は変わる。例えば、図1では、バーコード
ラベル20にバーコード読取装置10を近づければ、記
号Dで示す部分よりも外側にミラー14からの反射光が
照射されることになる。
【0020】このとき、読取対象までの距離を所定距離
とすることを前提とすれば、光路変更手段による光の照
射位置を工夫することで、さらに、読み取り作業の効率
を向上させることが考えられる。例えば請求項2に示す
ように、光路変更手段は、読取対象が読み取りに最適な
距離にあるとき、走査範囲の両端部を走査する光であっ
て、読み取りに用いられない光が、当該両端部を除く走
査範囲内の両端を走査するように、走査手段によって出
射される光の進行方向を変更するよう構成することが考
えられる。
【0021】この構成では、読取対象が例えば光学系の
特性に基づく読み取り最適距離にあるとき、光路変更手
段は、上述したような両端部を除く走査範囲、すなわち
読み取り可能な走査範囲の両端が走査されるように、上
述した読み取りに用いられない光の進行方向を変更す
る。このとき、走査範囲と光量との関係は、図2(b)
に示す如くとなる。すなわち、読み取り可能な走査範囲
の両端(図2(b)中に記号Eで示した範囲)が明るく
映し出されることになる。その結果、利用者にとっての
走査ラインの視認性が向上すると共に、利用者は走査範
囲のうちで読み取り可能な範囲を簡単に把握できる。つ
まり、利用者は、読み取らせようとするバーコードがこ
の明るく映し出される走査ラインの両端で挟まれるよう
にバーコード読取装置の向きを調整すればよく、走査ラ
インを容易にバーコードに合わせることができるのであ
る。そのため、バーコード読み取り作業効率を向上させ
ることができる。
【0022】また、請求項3に示すように、光路変更手
段は、読取対象が読み取りに最適な距離にあるとき、走
査範囲の両端部を走査する光であって、読み取りに用い
られない光が、当該両端部を除く走査範囲内の同一範囲
を走査するように、走査手段によって出射される光の進
行方向を変更するよう構成することも考えられる。
【0023】この場合、走査範囲の各端部を走査する光
が、走査範囲の両端部を除く範囲内の同一範囲を走査す
るように反射する。このとき、走査範囲と光量との関係
は、図2(c)に示す如くとなる。図2(c)では、上
述した同一範囲が、中央部(記号Fで示した範囲)に設
定されている。つまり、この範囲は、光路変更手段を介
して照射される光と、読み取りのために照射される光と
で3重に走査されることになる。つまり、従来の走査範
囲の中で相対的に大きな両端部の光量が、記号Fで示し
た範囲に足されることになる。従って、この範囲におけ
る光量は、すくなくとも従来と比べて3倍以上となる。
その結果、走査ラインに極めて明るく映し出される部分
が出現し、走査ラインの視認性のさらなる向上が図られ
るため、バーコード読み取り作業効率を向上させること
ができる。ここで、上述した同一範囲は、両端部を除く
走査範囲のどこに設定してもよいが、図2(c)に示し
たように、走査範囲の中央部(記号Fで示した範囲)に
設定することが好ましい。中央部に設定すれば、利用者
は、読み取りを行う際、走査ラインの明るい部分をバー
コードの中央部に合わせることによって、走査ラインを
バーコードに容易に合わせることができるからである。
このようにすれば、バーコード読み取り効率のさらなる
向上が期待できる。
【0024】なお、上述した光路変更手段は、ミラーを
用いて構成することも考えられるし、あるいは、ガラス
やプラスチックなどのプリズムを用いて構成することも
考えられる。特に、プラスチックのプリズムを用いて構
成すれば、装置が軽量化される点で有利である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面を参照して説明する。図1は、バーコード読
取装置(以下「スキャナ」という。)10の概略構成を
示す説明図である。ここでは、特にスキャナ10から外
部のバーコードラベル20へレーザ光が照射される様子
が示されている。なお、バーコードラベル20からの反
射光の集光の様子については煩雑になることを避けるた
め省略した。
【0026】図1に示すように、本実施形態のスキャナ
10は、バーコード読み取り用のレーザ光を出射するレ
ーザダイオード11と、レーザダイオード11から出射
され、コレクトミラー12にて反射されたレーザ光を、
スキャナ10の外部に出射させる走査ミラー13と、走
査ミラー13によって走査されるレーザ光の一部を反射
する「光路変更手段」としてのミラー14と、上述した
走査ミラー13及びコレクトミラー12を介して集光さ
れるバーコードラベル20からの反射光を受光するフォ
トダイオード16と、上述した走査ミラー13を振動さ
せるミラー振動部15と、レーザダイオード11を点灯
し、フォトダイオード16からの信号を取り込み、さら
に、ミラー振動部15を制御する電気回路部17とを備
えている。なお、レーザダイオード11、コレクトミラ
ー12、走査ミラー13、ミラー振動部15及び電気回
路部17が、「走査手段」に相当する。
【0027】なお、走査ミラー13を振動させるミラー
振動部15の構成は周知であるため詳しい説明は省略す
るが、例えば、ミラー振動部15は、走査ミラー13を
支持すると共に支軸を中心として回転可能な支持部材、
この支持部材を支軸を中心とした円周方向に振動させる
ための駆動コイル及び磁石を備える。ここで支持部材に
は板バネが当接されており、支持部材は、駆動コイルと
磁石の相互作用と、板バネの弾性力とによって、平衡位
置を中心として上述した円周方向に振動するという具合
である。
【0028】さて、スキャナ10では、図1に示すよう
に、レーザダイオード11からレーザ光が出射される
と、このレーザ光は、コレクトミラー12を介して走査
ミラー13に入射し、更に走査ミラー13にて反射され
てスキャナ10外部に出射される。このとき、走査ミラ
ー13は、上述したミラー振動部15によって振動させ
られるため、レーザダイオード11からのレーザ光は、
走査ミラー13の振幅により決まる角度範囲内に順次反
射される。すなわち、レーザ光は、読取対象であるバー
コードラベル20を所定方向に往復するように照射され
る。図1中には、レーザ光が往復して照射される範囲を
走査範囲Aとして示した。このとき、バーコードラベル
20でレーザ光が反射することで、バーコードラベル2
0には記号Bで示す走査ラインが映し出される。
【0029】読取対象からの反射光は、その表面にて様
々な方向に反射されるが、その反射光の内、スキャナ1
0の走査ミラー13に戻ってきた光は、走査ミラー13
によってコレクトミラー12方向に反射され集光されて
フォトダイオード16により受光される。つまり、スキ
ャナ10外部にレーザ光を出射させた際、その出射方向
にある読取対象でレーザ光が反射されると、その反射光
の一部がフォトダイオード16に入射するのである。そ
して、その反射光が、バーコードラベル20に印刷され
たバーコードからのものであれば、すなわち走査ライン
上にバーコードがあれば、フォトダイオード16からの
出力信号は、バーコードのバーの幅及び間隔に応じて変
化し、フォトダイオード16からの出力信号の変化パタ
ーンから、バーコードとして記録された情報を読み取る
ことができる。つまり、電気回路部17は、フォトダイ
オード16からの出力信号を取り込み、取り込んだ出力
信号を二値化信号に変換し、さらに、この二値化信号に
対してデコード処理を行うのである。
【0030】ところで、走査ミラー13の振動は、板バ
ネの弾性力に基いているので、基本的には単振動であ
り、走査ミラー13の運動速度は振動の中心付近で最も
速く、振動の両端に近付くにつれ遅くなり、両端では0
となる。そのため、走査ミラー13の振動により走査範
囲Aを往復走査するレーザ光の走査速度も、走査範囲A
の中央付近で最も速く、走査範囲Aの両端に近づくほど
遅くなり、両端では0となる。図4(a)に示す如くで
ある。そのため、従来、図1に示すような走査範囲Aの
両端部Cでは、電気回路部17の特性などによる誤読が
多く、フォトダイオード16から出力信号が変換された
二値化信号を取り込まないようにしたり、あるいは取り
込んでもデコード処理を行わないようにしていた。すな
わち、走査範囲Aの両端部Cに照射されるレーザ光はバ
ーコードの読み取りに用いられないようになっていた。
【0031】本実施形態のスキャナ10では、機構上照
射されるが読み取りに用いられない光がある点に着目
し、ミラー14を設けた。このミラー14は、走査ミラ
ー13によって走査範囲Aの両端部C方向へ反射された
レーザ光を、走査範囲Aの両端部Cを除く範囲内へ反射
する。図1中では記号Dで示した範囲へ反射している。
【0032】次に、本実施形態のスキャナ10の発揮す
る効果を説明する。なお、ここでの説明に対する理解を
容易にするために、従来の問題点を簡単に説明してお
く。読取対象を往復走査するバーコード読取装置では、
レーザ光の反射によって読取対象面に走査ラインが視認
される。そこで利用者は、バーコードの読み取りを行う
際、この走査ラインをバーコードに合わせるように、バ
ーコード読取装置の向きや読取対象までの距離を調整す
ることになる。
【0033】ところが、このようなバーコード読取装置
を比較的明るい場所で使用する場合には、上述した走査
ラインの視認性が低下し、バーコードに対して的確に走
査ラインを合わせることが困難になるため、バーコード
の読み取り作業の効率が低下するという問題があった。
【0034】また、読取口近傍から数十cm(例えば、
30〜50cm)離れたバーコードを読み取ることがで
きるいわゆる大深度バーコード読取装置においては、読
取対象までの距離が大きくなることによって、走査ライ
ンの視認性が低下する。そのため、比較的明るい場所で
使用する場合と同様に、バーコードに的確に走査ライン
を合わせることが困難になり、バーコードの読み取り作
業の効率を低下させてしまう。
【0035】これに対して、本実施形態のスキャナ10
では、ミラー14を設けることによって、走査範囲Aの
両端部Cへ向けて走査ミラー13にて反射されたレーザ
光を、走査範囲Aの両端部Cを除く範囲内へ反射する。
図1中では記号Dで示す範囲へ反射している。これによ
って、走査ラインの視認性が向上し、バーコードに対し
的確に走査ラインを合わせることが容易になるため、バ
ーコードの読み取り作業効率の低下を防止することがで
きる。
【0036】ここでミラー14の作用によって走査ライ
ンの視認性が向上することを、図3に示した従来のバー
コード読取装置(以下「スキャナ」という。)100と
比較して説明する。ところで、走査ラインは、走査ミラ
ー13によってレーザダイオード11からのレーザ光が
順次バーコードラベル20に照射され、その反射光によ
って視認されるのであるが、線分として視認されるの
は、人間が網膜を通じて入力される光エネルギーに対し
一種の時間積分を行うからである。すなわち、走査範囲
を往復するように照射されるレーザ光の走査速度が速い
と、人間の目には走査ラインとして映るのである。従っ
て、走査ラインの視認性を考える場合、光束(エネルギ
ー量)の時間積分値である光量を考えればよい。
【0037】そこでまず、ミラー14を備えない従来の
スキャナ100が読取対象面に映し出す走査ラインにつ
いて考える。なお、スキャナ100においては、ミラー
14以外の構成については、上述した本実施形態のスキ
ャナ10と同様であるため、構成についての説明は省略
する。
【0038】図4(b)に、スキャナ100の走査範囲
Aと光量との関係を示した。光量は、光束の時間積分値
であるため、走査速度が小さくなる走査範囲Aの両端部
では大きくなる。従って、このとき、走査ラインは、両
端部が相対的に明るく、中央部が相対的に暗い線分とし
て見えることになる。
【0039】これに対して、本実施形態のスキャナ10
が読取対象面に映し出す走査ラインについて考える。こ
の場合、図1に示したように、走査ミラー13にて走査
範囲Aの両端部Cへ向けて反射されたレーザ光が、ミラ
ー14によって走査範囲Aの記号Dで示す部分へ照射さ
れている。
【0040】従って、走査範囲Aの記号Dで示す範囲
は、読み取りのために出射されたレーザ光と、ミラー1
4によって反射されたレーザ光とで2重に走査されるこ
とになる。すなわち、走査範囲Aと光量との関係は、図
2(a)に示す如くなる。つまり、図4(b)の両端部
Cにおける相対的に大きな光量が、図2(a)において
は、記号Dで示す範囲に足された形となる。従って、記
号Dで示す範囲は、従来と比べて少なくとも2倍以上の
光量となり、走査ライン上に極めて明るい部分が出現す
ることになる。これによって、走査ラインの視認性が高
まり、比較的明るい場所であっても、また、読取対象ま
での距離が比較的大きくても、新たな光源を設けること
なく、バーコードの読み取り作業効率の低下を防止する
ことができる。
【0041】以上、本発明はこのような実施形態に何等
限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範
囲において種々なる形態で実施し得る。 (1)例えば、上記実施形態では、ミラー14にて反射
されるレーザ光は、走査範囲Aの両端部Cを除く部分へ
反射するとして、特に、どの部分へ反射するかについて
は特に限定しなかったが、例えば、バーコードラベル2
0に対し、光学系の特性から読み取りに最適な距離にス
キャナ10を配置したときに、走査範囲Aの両端部Cを
除く範囲内の両端へ反射するようにしてもよい。この場
合、走査範囲Aと光量との関係は、図2(b)に示す如
くである。すなわち、上述したのと同様の理由により、
記号Eで示す部分の光量は従来と比較して少なくとも2
倍以上となる。そして、この記号Eで示す範囲が、読み
取り可能な走査範囲の両端を示すことになる。つまり、
利用者は、読み取らせようとするバーコードがこの明る
く映し出される走査ラインの両端で挟まれるようにバー
コード読取装置の向きを調整すれば、走査ラインを容易
にバーコードに合わせることができるのである。従っ
て、バーコード読み取り作業効率を向上させることがで
きる。
【0042】また、バーコードラベル20に対し、同様
に光学系の特性から読み取りに最適な距離にスキャナ1
0を配置した場合に、走査範囲Aの両端部Cを除く範囲
内の同一範囲がミラー14からのレーザ光で走査される
ようにしてもよい。例えばこの同一範囲は走査範囲の中
央部に設定することが考えられる。この場合、走査範囲
Aと光量との関係は、図2(c)に示す如くである。す
なわち、走査範囲Aの記号Fで示す範囲は、ミラー14
からのレーザ光と、読み取りのために照射されるレーザ
光とによって、3重に走査されることになる。従って、
記号Fで示した部分の光量は、従来と比べて少なくとも
3倍以上となる。その結果、走査ラインの視認性のさら
なる向上を図ることができ、バーコード読み取り作業効
率を向上させることができる。また、上述した同一範囲
を中央部に設定すれば、利用者は、読み取りを行おうと
する際、走査ラインの明るい範囲をバーコードの中央に
合わせることによって、バーコードに対して走査ライン
を容易に合わせることができる。このようにすれば、バ
ーコード読み取り作業効率のさらなる向上を期待でき
る。
【0043】(2)また、上記実施形態では、「光路変
更手段」として2枚のミラー14を用いたが、この2枚
のミラー14に代え、1個のプリズムを用いて構成する
こともできる。図5は、別実施形態のバーコード読取装
置(以下「スキャナ」という。)30を示す概略構成図
である。スキャナ30は、上記実施形態のスキャナ10
のミラー14の代わりにプリズム31を読取口付近に配
置したものであり、他の構成についてはスキャナ10と
同様である。
【0044】プリズム31は、略直方体形状であり、レ
ーザ光が外部へ出射される面に連接する4つの面のう
ち、光の走査方向に略垂直な面に光の出射方向に向かっ
て広がる傾斜面31aを設けた。この傾斜面31aによ
って、図5に示すように、走査ミラー13にて走査範囲
の両端部へ向けて反射されたレーザ光が全反射され、当
該両端部を除く走査範囲内の記号Gで示す範囲へ照射さ
れる。このような構成では、例えばプラスチック素材の
プリズムを利用すると、軽量化という点で有利である。
また、ここでは光を反射させているが、当然、光を屈折
させるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のバーコード読取装置の概略構成を示
す説明図である。
【図2】走査ラインの視認性を説明するためのグラフで
ある。
【図3】従来のバーコード読取装置の概略構成を示す説
明図である。
【図4】走査速度と走査ラインの視認性を説明するため
のグラフである。
【図5】別実施形態のバーコード読取装置の概略構成を
示す説明図である。
【符号の説明】
10,30,100…バーコード読取装置 11…レーザダイオード 12…コレク
トミラー 13…走査ミラー 14…ミラー 15…ミラー振動部 16…フォト
ダイオード 17…電気回路部 31…プリズ
ム 20…バーコードラベル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動機構を用い、読取対象を所定方向に
    往復走査するように、バーコード読み取り用の光を出射
    する走査手段を備え、 前記読取対象からの反射光を受光し、バーコードとして
    記録された情報を読み取るバーコード読取装置におい
    て、 前記往復走査する範囲の端部を走査する光であって、読
    み取りに用いられない光が、当該端部を除く走査範囲内
    を走査するように、前記走査手段によって出射される光
    の進行方向を変更する光路変更手段を備えることを特徴
    とするバーコード読取装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のバーコード読取装置に
    おいて、 前記光路変更手段は、前記読取対象が読み取りに最適な
    距離にあるとき、前記走査範囲の両端部を走査する光で
    あって、読み取りに用いられない光が、当該両端部を除
    く前記走査範囲内の両端を走査するように、前記走査手
    段によって出射される光の進行方向を変更するよう構成
    されていることを特徴とするバーコード読取装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のバーコード読取装置に
    おいて、 前記光路変更手段は、前記読取対象が読み取りに最適な
    距離にあるとき、前記走査範囲の両端部を走査する光で
    あって、読み取りに用いられない光が、当該両端部を除
    く前記走査範囲内の同一範囲を走査するように、前記走
    査手段によって出射される光の進行方向を変更するよう
    構成されていることを特徴とするバーコード読取装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のバーコ
    ード読取装置において、 前記光路変更手段を、ミラーにて構成したことを特徴と
    するバーコード読取装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載のバーコ
    ード読取装置において、 前記光路変更手段を、プリズムにて構成したことを特徴
    とするバーコード読取装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6827270B2 (en) 2000-06-02 2004-12-07 Tohoku Ricoh Co., Ltd Bar code reader having a rotatory optical deflector and a rotation position detector

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6827270B2 (en) 2000-06-02 2004-12-07 Tohoku Ricoh Co., Ltd Bar code reader having a rotatory optical deflector and a rotation position detector
US7150401B2 (en) 2000-06-02 2006-12-19 Tohoku Ricoh Co., Ltd. Bar code reader

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