JP2000089518A - 静電潜像現像用被覆キャリア、静電潜像現像剤および画像形成方法 - Google Patents

静電潜像現像用被覆キャリア、静電潜像現像剤および画像形成方法

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JP2000089518A
JP2000089518A JP26068298A JP26068298A JP2000089518A JP 2000089518 A JP2000089518 A JP 2000089518A JP 26068298 A JP26068298 A JP 26068298A JP 26068298 A JP26068298 A JP 26068298A JP 2000089518 A JP2000089518 A JP 2000089518A
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particles
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JP26068298A
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English (en)
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Naotaka Mukoyama
尚孝 向山
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Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温高湿環境下で、トナーの電荷分布をシャ
ープに維持することによりトナーの飛散、或いは感光体
へのキャリア付着を抑制し、カブリがなく画像抜けのな
い良好な画像を安定して形成することができる静電潜像
現像用被覆キャリア、これを用いた静電潜像現像剤およ
び画像形成方法を提供する。 【解決手段】 磁性体芯粒子上に被覆層を有する静電潜
像現像用被覆キャリアにおいて、前記磁性体芯粒子が5
μmを超えるグレイン径を有するLi−フェライトから
なり、かつ前記磁性体芯粒子の空気透過法で測定される
比表面積S1 と、前記磁性体芯粒子が球形であると仮定
した時の比表面積S2 と、の比が1.0≦S1 /S2
1.7を満足し、さらに、前記被覆層が樹脂微粒子およ
び金属酸化物微粒子を含有することを特徴とする静電潜
像現像用被覆キャリア。〔S2 =6000/ρd
(ρ:比重、d:磁性体芯粒子の平均粒径)〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法において静電潜像の現像に用いられる静電潜像現
像用被覆キャリア、静電潜像現像剤およびその画像形成
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法は、感光体に帯電性を与える
帯電工程、感光体に静電潜像を形成させる露光工程、静
電潜像をトナーで現像する現像工程、現像された像を紙
等の支持体に転写する転写工程、転写像を紙に定着させ
る定着工程、感光体に残存したトナーを除去する清掃工
程からなる。上記電子写真法に用いられる現像剤として
は、トナーのみからなる一成分系現像剤と、トナーとキ
ャリアからなる二成分系現像剤の2種類が挙げられる
が、帯電制御が容易で、現像剤の寿命、信頼性等の点か
ら二成分系現像剤が広く用いられている。
【0003】二成分系現像剤に用いられるキャリアの役
割としては、摩擦帯電によるトナーへの電荷付与、トナ
ーの感光体への搬送等が挙げられるが、特に、所望の極
性および帯電量をトナーに付与することが良好な画像を
得る観点から重要となる。
【0004】また、キャリアは、一般に磁性体芯粒子表
面に樹脂等の被覆層を有する被覆キャリアと、被覆層を
有しない非被覆キャリアとに大別される。しかし、現像
剤の長寿命化やトナーの帯電制御がより容易である等の
点で被覆キャリアの方が優れており、これまでに様々な
被覆キャリアが提案されてきた。被覆キャリアの帯電特
性、電気特性は、磁性体芯粒子上に設けた被覆層の特性
だけでなく、磁性体芯粒子の形状およびその表面性にも
依存し、これらの点に基づき被覆キャリアの特性を改善
する試みもなされてきた。
【0005】例えば、特開平1−88557号には、磁
性体芯粒子表面上に、該表面にある凹凸を埋め尽くす導
電性樹脂組成物であるアンダーコーティング層を設け、
かつこの層上に、1×105 〜1×1020[Ωcm]の
体積固有抵抗を有する樹脂からなるトップコーティング
層を設けた被覆キャリアが提案されている。
【0006】また、特開平7−43953号には、表面
に凹部を有する多孔性鉄粉の凹部に導電性物質を充填
し、その表面にフッ素樹脂、ポリアミドイミド樹脂また
はエポキシ樹脂からなるコーティング剤が設けられた被
覆キャリアが提案されている。
【0007】感光体ドラム上に形成された静電潜像の現
像剤として用いられるトナー粒子の電荷分布は、キャリ
ア表面の材料構成に左右されるが、上記公報に記載の被
覆キャリアは、表面の凹部に導電性物質が局所的に分布
しているためにトナーとの攪拌時に電荷分布が広くなり
やすく、特に、導電性物質の割合の多い部分と接触した
トナーの帯電量は低下しやすくなるため、高湿下でのト
ナー飛散やかぶりを生ずる原因となりやすい。
【0008】さらに、特開平8−44118号には、熱
硬化性樹脂を主体とした、熱可塑性樹脂、ワックスを少
量含有する樹脂コート層を磁性体芯粒子の凹部を充填す
るように設けられ、かつその表面における被覆率が0.
1〜60%である部分被覆層を有する、部分被覆キャリ
アが記載されている。しかし、上記キャリアは部分被覆
構造を採用しており、この構造に起因して、特に、樹脂
コート厚のうすい部分ではトナーが固着しやすくなる結
果、トナーの電荷分布が広い不均一な分布になりやす
い。さらに、樹脂コート厚のうすい部分では電気抵抗が
低下しやすいため、一旦、帯電したトナーの電荷がキャ
リア表面の樹脂コート厚の薄い低抵抗部位を介して徐々
にリークし、トナーの帯電量が低下する結果、現像機内
でトナーが飛散したり、被転写体の紙表面上にカブリを
生ずることになる。
【0009】また、現像時には、キャリア内に樹脂コー
ト厚の薄い部分を介して感光体表面の電荷と逆極性の電
荷が注入されやすくなり、感光体の表面電荷との間でク
ーロン力を生じ、キャリアが感光体表面に付着する現
象、いわゆるキャリア付着が起こる。この現象を生ずる
場合には、画像面にキャリアが付着したり、転写工程で
キャリアが紙等の支持体上に転写されず、白抜けが発生
し、致命的な画像欠陥を引き起こす原因となる。特に、
電荷の漏洩が増大する高湿環境下では、上記現象が顕著
となり、カブリがなく画像欠陥のない良好な画像を形成
することは困難であった。
【0010】一方、特開平9−146308号には、キ
ャリアの磁性体芯粒子として0.2〜10μmのグレイ
ン径(焼結一次粒子径)を有する磁性粒子を用いること
により感光体の画像流れを防止することができることが
記載されている。上記キャリアを用いることにより、特
に、高温高湿環境下での感光体の画像流れは防止できる
が、磁性体芯粒子表面に設ける被覆層の構成、または用
いるキャリアの形状によっては、トナー粒子に適切な帯
電量を付与することが困難となり、安定してカブリのな
い現像性能を得ることができない。
【0011】上述のように種々の検討がなされているも
のの、未だ、満足のいく長寿命で電荷分布のシャープ
な、即ち、現像時のトナーの飛散や感光体へのキャリア
付着のないキャリアは得られていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、常温
常湿環境下はもとより、高温高湿環境下においても、ト
ナーの電荷分布をシャープに維持することによりトナー
の飛散、或いは感光体へのキャリア付着を抑制し、カブ
リがなく画像抜けのない良好な画像を安定して形成する
ことができる静電潜像現像用被覆キャリア、これを用い
た静電潜像現像剤および画像形成方法を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、磁性体芯
粒子上に被覆層を有してなる静電潜像現像用被覆キャリ
アにおいて、用いる磁性体芯粒子の表面形状(表面性)
に着目し鋭意検討を重ねた結果、特定の条件範囲を満た
す表面性を有し、かつこの芯粒子表面に特定の被覆層を
設けた磁性粒子をキャリアの芯粒子として用いることに
より、高温高湿の電荷の漏洩しやすい環境下においても
トナーの電荷分布をシャープに維持し、現像時における
トナーの飛散や感光体へのキャリア付着を大幅に抑制す
ることができることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。
【0014】即ち、前記目的は、以下の静電潜像現像用
皮膜キャリア、静電潜像現像剤およびその画像形成方法
により達成される。磁性体芯粒子上に被覆層を有する静
電潜像現像用被覆キャリアにおいて、前記磁性体芯粒子
が、5μmを超えるグレイン径を有し、かつ前記磁性体
芯粒子の空気透過法で測定される比表面積S1 [cm2
/g]と、前記磁性体芯粒子が球形であると仮定した時
の比表面積S2 [cm2 /g]と、の比(S1 /S2
が下記式を満足し、さらに前記被覆層が、樹脂微粒子お
よび金属酸化物微粒子を分散して有することを特徴とす
る静電潜像現像用被覆キャリア。 1.0≦S1 /S2 ≦1.7 但し、S2 =6000/ρd(ρ:比重[g/c
3 ]、d:磁性体芯粒子の平均粒径[μm])を表
す。
【0015】ここで、上記静電潜像現像用被覆キャリア
の磁性体芯粒子は、Li−フェライトからなることが好
ましい態様である。また、上記電潜像現像用被覆キャリ
アの被覆層に用いる金属酸化物微粒子は、カップリング
剤処理されていることが好ましい。
【0016】これらの静電潜像現像用被覆キャリアの磁
性体芯粒子表面に設ける被覆層の被覆量は、形成される
静電潜像現像用被覆キャリアの全重量に対して2.0〜
10重量%であることが好ましい。
【0017】本発明の静電潜像現像剤Pは、上記静電潜
像現像用被覆キャリアの少なくとも1種と、トナー粒子
と、を含有することを特徴とする。
【0018】本発明の画像形成方法は、感光体に帯電を
与える帯電工程、感光体に静電潜像を形成させる露光工
程、静電潜像をトナーとキャリアとを含有してなる現像
剤で現像する現像工程、現像された像を紙等の支持体に
転写する転写工程、転写像を紙に定着させる定着工程か
らなる画像形成方法において、前記現像工程に用いる現
像剤が、上記静電潜像現像剤Pであることを特徴とす
る。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の静電潜像現像用被
覆キャリア、静電潜像現像剤および画像形成方法につい
て詳細に説明する。本発明の静電潜像現像用被覆キャリ
アでは、磁性体芯粒子のグレイン径が5μmを超えるも
のを使用する。ここで、磁性体芯粒子は、フェライト等
の磁性微粒子を一定の条件下で焼結して得られる微粒子
結合体であり、そのグレイン径とは、磁性体芯粒子を構
成する該芯粒子表面に凸状に存在する各磁性微粒子間の
距離を意味する。このグレイン径が小さい場合、磁性体
芯粒子表面に多数の磁性微粒子が存在して大きな凹凸が
形成されているため全表面積は大きくなり、逆に、上記
グレイン径が大きい場合、表面には凸部を形成する磁性
微粒子は比較的少なく、凹凸の浅い滑らかな表面性を有
するため全表面積は小さくなる。
【0020】特に、磁性体芯粒子のグレイン径が5μm
以下では、磁性体芯粒子表面に被覆層として樹脂を被覆
しても芯粒子表面に多数の凹凸を有するため、樹脂が磁
性体芯粒子の凹部に入り込んでしまい、凸部が十分に被
覆できずに露出した状態となるため好ましくない。その
結果、キャリア表面にできた未被覆部を介して、感光体
表面の電荷と逆極性の電荷が注入されやすくなり、感光
体へのキャリア付着が生じ易くなる。従って、上記のよ
うにグレイン径は5μmを超えるものである必要があ
り、理論上は凹凸のない平滑面に近い粒子となる径を有
していることが好ましいが、被覆層が強固に磁性体芯粒
子に付着する点から20μm以下、さらには、10μm
以下であることがより好ましい。
【0021】上記磁性体芯粒子のグレイン径は、電子顕
微鏡により無作為に磁性体芯粒子を200個選び取り、
キャリア1個当りの平均グレイン径を画像解析装置ルー
ゼックス(ニレコ社製)により測定することができる。
【0022】また、本発明の静電潜像現像用被覆キャリ
アの磁性体芯粒子として、空気透過法で測定される、磁
性体芯粒子の比表面積S1 [cm2 /g]と、前記磁性
体芯粒子が球形であると仮定した時の比表面積S2 [c
2 /g(理論値)]と、の比(S1 /S2 )が、1.
0〜1.7の範囲にある磁性体芯粒子を使用する。上記
2 は、芯粒子表面が平滑な球であると仮定したときの
最小比表面積を表すため、S1 /S2 値が1.0に近く
なるほど、その磁性体芯粒子の形状は完全な球形に近い
ことを意味する。また、S1 /S2 値が1.7を超える
場合には、磁性体芯粒子の形状が多数の凸部を有する不
定形となりやすく、上記のように樹脂を用いて被覆層を
形成する際に全体を被覆することが困難となり、感光体
へのキャリア付着やトナー粒子の電荷分布の広がりを生
ずることとなり好ましくない。
【0023】従って、磁性体芯粒子のS1 /S2 値は、
被覆層と磁性体芯粒子との密着性、被覆性を良好なもの
とする観点から、1.2〜1.6の範囲にあることが好
ましく、1.4〜1.6の範囲にあることがより好まし
い。さらに、S1 /S2 値は、上記数値範囲のいずれか
の下限値または後述の実施例で採用したS1 /S2 値の
いずれかの値を下限とし、上記数値範囲のいずれかの上
限値または後述の実施例で採用したS1 /S2 値のいず
れかの値を上限とする数値範囲も好ましい。
【0024】本発明における磁性体芯粒子の空気透過法
で測定した比表面積S1 は、粉体比表面積測定装置SS
−100(島津製作所(株)製)を用いて、JIS R
5201に基づき測定することができる。また、本発
明における磁性体芯粒子を完全な球と仮定した場合の理
論値である比表面積S2 は、磁性体芯粒子の比重および
その平均粒径から算出することができる。ここで、磁性
体芯粒子の平均粒径は、コールターマルチタイザーII
(コールター社製)により測定して得られた粒径〔μ
m〕をいい、以下、「磁性体芯粒子の平均粒径」はすべ
てこの値を示す。
【0025】さらに、本発明の静電潜像現像用被覆キャ
リアの磁性体芯粒子表面には、樹脂を主成分とする被覆
層を設ける。この被覆層の樹脂中には、樹脂微粒子およ
び金属酸化物微粒子とを分散して含有させる。単に、樹
脂のみを用いて被覆された被覆層と比較して、電荷を効
果的に発生させ、漏洩による低下を回復、維持すること
ができ、その結果、電荷分布のシャープなトナーを構成
することができる。
【0026】上記のように、本発明のキャリア中に金属
酸化物微粒子を含有させることにより、電荷の漏洩が発
生した場合でも過度のキャリア抵抗低下に起因して生ず
る感光体へのキャリア付着を大幅に抑制することができ
る。さらに、樹脂微粒子を共存させることによって、外
部からの機械的圧力に対する膜強度を付与することがで
きる。従って、長期にわたりカブリのない安定した画像
を提供することができる。
【0027】被覆層に用いる樹脂としては、キャリアの
被覆層として利用され得る公知の樹脂から選択して用い
ることができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アク
リル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテー
ト、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポ
リ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエ
ーテルまたはポリビニルケトン等のポリビニルまたはポ
リビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体;スチレン−アクリル酸共重合体;オルガノシロキサ
ン結合からなるストレートシリコン樹脂またはその変性
品;ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、
ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレ
ン等のフッ素樹脂;ポリエステル;ポリウレタン;ポリ
カーボネート;フェノール樹脂;尿素−ホルムアルデヒ
ド樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ベンゾグアナ
ミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂等のアミノ樹
脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0028】被覆層に用いる樹脂の被覆量としては、本
発明の静電潜像現像用被覆キャリア全重量に対し2.0
〜10重量%であることが好ましく、3.0〜8.0重
量%であることがより好ましい。被覆量が、2.0重量
%未満ではキャリア表面に磁性体芯粒子が露出して、感
光体表面の電荷と逆極性の電荷に帯電されキャリア付着
を生じやすくなり、10重量%を超えるとキャリアの流
動性が大幅に低下し、トナー粒子と均一に帯電させるこ
とが困難となるため好ましくない。
【0029】上記被覆層中に分散する樹脂微粒子として
は、熱可塑性樹脂粒子、熱硬化性樹脂粒子のいずれも用
いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポ
リエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹
脂;、ポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニト
リル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、
ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカ
ルバゾール、ポリビニルエーテルおよびポリビニルケト
ン等のポリビニルまたはポリビニリデン系樹脂;塩化ビ
ニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重
合体;オルガノシロキサン結合からなるストレートシリ
コン樹脂またはその変性品;ポリテトラフルオロエチレ
ン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリク
ロロトリフルオロエチレン等のフッ素樹脂;ポリエステ
ル;ポリウレタン;ポリカーボネート等が挙げられる。
【0030】熱硬化性樹脂としては、例えば、尿素−ホ
ルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、
ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂等
のアミノ樹脂;エポキシ樹脂等が挙げられる。
【0031】上記のうち、樹脂微粒子を添加することに
より、キャリアの機械的圧力に対する表面膜強度を向上
させる観点から、比較的硬度を向上させやすい熱硬化性
樹脂粒子を用いることが好ましく、特に架橋した樹脂微
粒子を用いることがより好ましい。
【0032】上記樹脂微粒子の平均粒径は、0.1〜2
μmの範囲にあることが好ましく、0.2〜1μmの範
囲にあることがより好ましいが、0.5〜1μmの範囲
にあることが最も好ましい。平均粒径が0.1μm未満
であると被覆層での分散性が非常に悪く、2μmを超え
ると、被覆層自体が薄層であるため、被覆層から脱落を
生じやすくなり、安定した帯電性を得ることができな
い。
【0033】樹脂微粒子は、通常、被覆層中に用いる樹
脂の全重量に対して1〜50重量%の範囲で使用するこ
とが好ましく、5〜30重量%の範囲で使用することが
より好ましいが、5〜20重量%の範囲で使用すること
が最も好ましい。
【0034】上記被覆層中に分散する金属酸化物微粒子
としては、公知の金属酸化物微粒子を使用することがで
きる。具体的には、酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸
化アルミニウム、硫酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、
チタン酸カリウム、チタン酸バリウム、チタン酸ストロ
ンチウム粉末等の金属酸化物微粒子等を単独、或いは、
それらの混合物として使用することができるが、中で
も、絶縁性の高いシリカが好ましい。
【0035】金属酸化物微粒子の平均粒径は、10nm
〜1μmであることが好ましく、10nm〜100nm
であることがより好ましいが、20nm〜80nmであ
ることが最も好ましい。
【0036】また、金属酸化物微粒子は、通常、被覆層
中に用いる樹脂の全重量に対して1〜80重量%の範囲
で使用することが好ましく、5〜50重量%の範囲で使
用することがより好ましいが、10〜30重量%の範囲
で使用することが最も好ましい。
【0037】本発明の静電潜像現像用被覆キャリアにお
いては、上記金属酸化物微粒子がカップリング剤により
処理されていることが好ましい。金属酸化物微粒子の処
理に用いるカップリング剤としては、シランカップリン
グ剤、チタンカップリング剤、アルミニウム系カップリ
ング剤、ジルコニウム系カップリング剤等の公知のもの
を使用することができる。しかし、シランカップリング
剤のうち、特に、ジメチルジクロロシラン処理された金
属酸化物微粒子を用いると、被覆層が磁性体芯粒子上に
密着して形成されるため、感光体へのキャリア付着を効
果的に防止することができる点で好ましい。
【0038】上記カップリング剤の処理量は、金属酸化
物微粒子の重量に対し1〜80重量%が好ましく、2〜
50重量%がより好ましいが、10〜40重量%が最も
好ましい。
【0039】本発明の静電潜像現像用被覆キャリアの磁
性体芯粒子に用いる磁性粒子としては、フェライト粉、
鉄粉、マグネタイト粉、Ni−Fe合金、Co−Fe合
金、Al−Fe合金等の、焼結により得られる公知のい
かなる磁性体芯粒子を使用することができるが、任意の
グレイン径が得られやすいという観点から、Li−フェ
ライトが特に好ましい。
【0040】本発明に係る上記磁性体芯粒子は、磁性体
芯粒子原材料を粉砕・混合・乾燥した後に、さらに粉砕
し、700〜1000℃の温度で仮焼成し、さらに粉砕
した後造粒し、1100〜1400℃の温度で焼成する
ことにより、前述の本発明における特定の磁性体芯粒子
を形成することができる。
【0041】本発明の静電潜像現像用被覆キャリアの粒
度分布は、遠心分離式の分級機、慣性方式の分級機また
は篩による選別により、所望の粒度分布に合わせること
ができる。本発明の静電潜像現像用被覆キャリアの粒径
としては、10〜100μmが好ましく、20〜50μ
mがより好ましい。上記キャリアの粒径が10μm未満
であるとトナー及びキャリア間の付着力が高くなり、現
像時の画像形成に用いられるトナー量が減少してしま
い、100μmを超えると現像剤粒子の全表面積が著し
く低下して帯電の立ち上がりが遅くなるため好ましくな
い。
【0042】前記被覆層を磁性体芯粒子表面に形成する
代表的な方法としては、被覆層形成用原料溶液(溶剤中
に前記の樹脂、樹脂微粒子、金属酸化物微粒子を含有す
る。)を用い、例えば、(1)磁性体芯粒子の粉末を被
覆層形成用原料溶液中に浸漬する浸漬法、(2)被覆層
形成用原料溶液をキャリア芯粒子表面に噴霧するスプレ
ー法、(3)磁性体芯粒子を流動エアーにより浮遊させ
た状態で被覆層形成用原料溶液を噴霧する流動床法、
(4)ニーダーコーター中で磁性体芯粒子と被覆層形成
用原料溶液を混合し、溶剤を除去するニーダーコーター
法等が挙げられる。中でも、本発明においては(4)ニ
ーダーコーター法が、特に好ましく用いられる。
【0043】本発明の静電潜像現像用被覆キャリアは、
トナー粒子と混合して2成分系現像剤として用いられ
る。用いるトナー粒子は、結着樹脂と着色剤とを含有し
てなり、該結着樹脂中に着色剤を分散させたものであ
る。
【0044】トナー粒子に使用する結着樹脂としては、
スチレン、クロロスチレン等のスチレン類;エチレン、
プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィ
ン類;酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のビニルエステル
類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ドデシル、ア
クリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等
のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチ
ルエーテル等のビニルエーテル類;ビニルメチルケト
ン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケト
ン等のビニルケトン類等の単独重合体または共重合体を
挙げることができる。さらに、ポリエステル、ポリウレ
タン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹
脂、変性ロジン、パラフィンワックス類等も好適に挙げ
ることができる。
【0045】トナー粒子に用いる着色剤としては、カー
ボンブラック、アニリンブラック、アニリンブルー、カ
ルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブル
ー、ヂュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレ
ンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイト
グリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガ
ル等の代表的なものを挙げることができる。
【0046】上記の結着樹脂および着色剤以外のトナー
粒子成分としては、サリチル酸金属塩、含金属アゾ化合
物、ニグロシン、四級アンモニウム塩等の帯電制御剤、
低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン、ワッ
クス等のオフセット防止剤等の公知成分を添加して用い
ることができる。上記オフセット防止剤としては、特
に、重量平均分子量500〜5000の上記低分子量ポ
リプロピレンが有効である。
【0047】トナー粒子の製造は、まず上記トナー粒子
成分を配合し、バンバリーミキサー、ニーダーコータ
ー、CMミキサーエクストルーダー等を用いて、混合、
溶融混練し、粉砕分級することにより製造することがで
き、そのトナー粒子の平均粒径は約30μm以下が好ま
しく、3〜20μmの範囲のものがより好ましい。
【0048】さらに、トナー粒子成分として、シリカ、
チタニア、アルミナ等の流動化剤、ポリスチレン微粒
子、ポリメチルメタクリレート微粒子、ポリフッ化ビニ
リデン微粒子等のクリーニング助剤又は転写助剤等の外
添剤も用いることができる。上記流動化剤としては、平
均粒径が5〜30nmの疎水性シリカが特に有効であ
る。
【0049】本発明の静電潜像現像用被覆キャリア及び
これを用いた静電潜像現像剤を用いた画像形成に使用す
る装置としては、公知の静電潜像記録装置を使用するこ
とができる。本発明の静電潜像現像用被覆キャリアとト
ナーとを含有する静電潜像現像剤を用いて画像形成する
画像形成方法について、図2に示す現像装置を備えた図
1に示す画像形成装置により説明する。図1において、
1は潜像担持体としての感光体ドラムであり、この感光
体ドラム1は導電性材料からなる円筒部材1aの表面に
薄層な感光体層1bを形成したものである。感光体ドラ
ム1の周囲にはその回転方向に沿って、帯電器2と、露
光手段3と、円筒部材からなる現像剤担持体11を感光
体ドラム1に対面させて固定した現像装置4と、転写前
コロトロン6と、剥離コロトロン7と、クリーナー8
と、光除電器9と、からなる電子写真記録手段が配設さ
れている。なお、10は記録用紙である。
【0050】この画像記録装置において、感光体ドラム
1は図示しない駆動手段によって矢印方向に回転駆動さ
れる。次に、この装置を用いた画像形成方法について説
明する。まず、除電器2により感光体ドラム1の表面を
一様に帯電する。続いて、レーザー光により画像部分の
露光を行って感光体ドラム1上に静電潜像を形成し、現
像装置4によりこの潜像をトナー現像することにより顕
像化する。この際、現像剤担持体11には、図示しない
現像バイアス用の電源によって現像バイアス電圧が印加
される。さらに、感光体ドラム1上に形成されたトナー
像は、記録用紙10上に転写コロトロン6による帯電に
よって転写される。その後、この記録用紙10は剥離コ
ロトロン7の帯電により感光体ドラム1の表面から剥離
され、図示しない定着器へと搬送される。トナー像の記
録用紙10上への定着が終わると画像記録は終了する。
なお、トナー像の転写および記録用紙10の剥離工程が
終了した感光体ドラム1の表面はクリーナー8によって
残留トナーが清掃された後、光除電器9からの露光によ
り残留電荷が除電され、次の画像記録工程に備える。
【0051】上記の現像装置4は図2に示す構造を有し
ている。即ち、現像装置4は現像剤が収容される現像ハ
ウジング15の感光体ドラム1との対向部位に現像用開
口16を設けて、この現像用開口16に面して現像ロー
ル12を配設した構造を有しており、そして前記現像ロ
ール12は矢印方向へ回転する現像剤担持体11と、図
示しない両端部軸と、により構成されている。
【0052】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらによって制限されるものではな
い。尚、以下実施例中の「部」及び「%」は、それぞれ
「重量部」、「重量%」を表す。 <トナーの作製> ・スチレン/n−ブチルメタクリレート共重合体 ・・・100部 (共重合比80/20) ・カーボンブラック ・・・ 6部 (商品名:モーガルL(キャボット社製)) 上記組成の混合物をエクストルーダーで混練し、体積粉
砕方式の粉砕機で粉砕した後、風力式分級機で細粒、粗
粒を分級し、平均粒径9μmの黒色トナー粒子を得た。
この黒色トナー粒子にシリカ(商品名:R972,日本
アエロジル社製)を0.4wt%ヘンシェルミキサーで
添加して黒色トナーを得た。
【0053】<静電潜像現像用被覆キャリアの作製> (実施例1)磁性微粒子として、Li−フェライト微粒
子を使用し、該微粒子を900℃で仮焼成し、さらに粉
砕した後造粒し、1170℃の温度で焼成することによ
りLi−フェライト磁性体芯粒子A(d=48μm,ρ
=4.5g/cm3 ,S1 =410cm2 /g,S1
2 =1.48,グレイン径=8.5μm) を得た。こ
こで、dは磁性体芯粒子の粒径、ρは磁性体芯粒子の真
比重、S1 は空気透過法で測定された磁性体芯粒子の比
表面積、S2 は磁性体芯粒子が球形であると仮定した時
の比表面積を表す。以下、同様とする。
【0054】次に、下記組成の混合物を1時間スターラ
ーで分散し、被覆層形成液を調製した。 ・トルエン ・・・ 15部 ・スチレン/メチルメタクリレート共重合体 ・・・ 3.5部 (共重合比20/80;重量平均分子量7万) ・架橋ナイロン樹脂粒子 ・・・ 0.6部 (平均粒径:0.5mm) ・ジメチルジクロロシラン処理シリカ ・・・ 2.5部 (平均粒径:20nm) 上記より得られた被覆層形成液と、前記Li−フェライ
ト磁性体芯粒子A100重量部と、を真空脱気型ニーダ
ーに入れ、温度50℃下で30分撹拌した後、減圧して
トルエンを留去して、被覆層の形成された本発明の静電
潜像現像用被覆キャリアAを得た。
【0055】<キャリアの電気抵抗の測定>常温・常湿
下で、上記より得られた本発明の静電潜像現像用被覆キ
ャリアAの粒子を、断面積8×10-3〔m2 〕の容器内
に高さ約1mm程度の量を入れ、タッピングした後、詰
められた粒子上から5×10-1〔kg/m2 〕の荷重を
かけ、荷重と底面電極との間に106 (V/m)の電界
が生じる電圧を印加した時の電流値を測定し、電気抵抗
値を算出した。上記より算出した静電潜像現像用被覆キ
ャリアAの電気抵抗値は、1012.8(Ωm)であった。
以下の実施例および比較例で得られた被覆キャリアにつ
いても、上記同様の方法により電気抵抗値を求めた。こ
の結果を、以下の表1に示す。
【0056】(実施例2)磁性微粒子として、Li−フ
ェライト微粒子を使用し、該微粒子を900℃で仮焼成
し、さらに粉砕した後造粒し、1320℃の温度で焼成
することにより、Li−フェライト磁性体芯粒子B(d
=45μm,ρ=4.5g/cm3 ,S1=465cm
2 /g,S1 /S2 =1.57,グレイン径=7.2μ
m) を得た。上記実施例1で用いたLi−フェライト磁
性体芯粒子Aに代えて、上記より得られたLi−フェラ
イト磁性体芯粒子Bを用いた以外、実施例1と同様にし
て本発明の静電潜像現像用被覆キャリアBを得た。実施
例1と同様にして静電潜像現像用被覆キャリアBの電気
抵抗値を測定し、上記結果と併せて以下の表1に示す。
【0057】(実施例3)磁性微粒子として、Li−フ
ェライト微粒子を使用し、該微粒子を900℃で仮焼成
し、さらに粉砕した後造粒し、1230℃の温度で焼成
することにより、Li−フェライト磁性体芯粒子C(d
=48μm,ρ=4.5g/cm3 ,S1=467cm
2 /g,S1 /S2 =1.68,グレイン径=5.3μ
m) を得た。上記実施例1で用いたLi−フェライト磁
性体芯粒子Aに代えて、上記より得られたLi−フェラ
イト磁性体芯粒子Cを用いた以外、実施例1と同様にし
て本発明の静電潜像現像用被覆キャリアCを得た。実施
例1と同様にして静電潜像現像用被覆キャリアCの電気
抵抗値を測定し、上記結果と併せて以下の表1に示す。
【0058】(実施例4)磁性微粒子として、実施例1
で用いたLi−フェライト磁性体芯粒子Aを使用し、ジ
メチルジクロロシラン処理シリカに代えて、未処理シリ
カを用いた以外、実施例1と同様にして本発明の静電潜
像現像用被覆キャリアDを得た。実施例1と同様にして
静電潜像現像用被覆キャリアDの電気抵抗値を測定し、
上記結果と併せて以下の表1に示す。
【0059】(実施例5)磁性微粒子として、マグネタ
イト微粒子を使用し、該微粒子を900℃で仮焼成し、
さらに粉砕した後造粒し、1280℃の温度で焼成する
ことにより、マグネタイト磁性体芯粒子D(d=44μ
m,ρ=5.0g/cm3 ,S1 =447cm2 /g,
1 /S2 =1.64,グレイン径=6.1μm) を得
た。上記実施例1で用いたLi−フェライト磁性体芯粒
子Aに代えて、上記より得られたマグネタイト磁性体芯
粒子Dを用いた以外、実施例1と同様にして本発明の静
電潜像現像用被覆キャリアEを得た。実施例1と同様に
して静電潜像現像用被覆キャリアEの電気抵抗値を測定
し、上記結果と併せて以下の表1に示す。
【0060】(比較例1)磁性微粒子として、Cu−Z
n系フェライト微粒子を使用し、該微粒子を600℃で
仮焼成し、さらに粉砕した後造粒し、1130℃の温度
で焼成することにより、Cu−Zn系フェライト磁性体
芯粒子E(d=51μm,ρ=5.1g/cm3 ,S1
=388cm2 /g,S1 /S2 =1.68,グレイン
径=4.8μm) を得た。上記実施例1で用いたLi−
フェライト磁性体芯粒子Aに代えて、上記より得られた
Cu−Zn系フェライト磁性体芯粒子Eを用いた以外、
実施例1と同様にして静電潜像現像用被覆キャリアFを
得た。実施例1と同様にして静電潜像現像用被覆キャリ
アFの電気抵抗値を測定し、上記結果と併せて以下の表
1に示す。
【0061】(比較例2)磁性微粒子として、Mnフェ
ライト微粒子を使用し、該微粒子を600℃で仮焼成
し、さらに粉砕した後造粒し、1470℃の温度で焼成
することにより、Mnフェライト磁性体芯粒子F(d=
49μm,ρ=4.8g/cm3 ,S1 =411cm2
/g,S1 /S2 =1.73,グレイン径=6.2μ
m) を得た。上記実施例1で用いたLi−フェライト磁
性体芯粒子Aに代えて、上記より得られたCu−Zn系
フェライト磁性体芯粒子Fを用いた以外、実施例1と同
様にして静電潜像現像用被覆キャリアGを得た。実施例
1と同様にして静電潜像現像用被覆キャリアGの電気抵
抗値を測定し、上記結果と併せて以下の表1に示す。
【0062】(比較例3)上記実施例1で用いたLi−
フェライト磁性体芯粒子Aに代えて、上記実施例2で用
いたLi−フェライト磁性体芯粒子Bを用い、また、実
施例1で用いた架橋ナイロン樹脂粒子およびジメチルジ
クロロシラン処理シリカを用いなかった以外、実施例1
と同様にして静電潜像現像用被覆キャリアHを得た。実
施例1と同様にして静電潜像現像用被覆キャリアHの電
気抵抗値を測定し、上記結果と併せて以下の表1に示
す。
【0063】
【表1】
【0064】<静電潜像現像剤の調製>上記実施例1〜
5および比較例1〜3の静電潜像現像用被覆キャリアA
〜Hのそれぞれ100重量部を、前記より得られたトナ
ー6重量部と混合して8種類の静電潜像現像剤A〜Hを
調製した。
【0065】上記静電潜像現像剤A〜Hを用い、電子写
真複写機(商品名:Vivace555,富士ゼロック
ス(株)製)により、常温常湿(22℃、55%R
H)、高温高湿(30℃、85%RH)の環境下で、3
0000枚のコピーテストを行った。
【0066】<キャリア付着の評価>感光体上に付着し
たキャリアを下記基準にしたがい目視により相対評価を
行った。その評価結果を以下の表2に示す。 ○:感光体上へのキャリア付着なし。 △:感光体上へのキャリア付着が多少あるが実使用上問
題ない。 ×:感光体上へのキャリア付着が目立つ。
【0067】<カブリの評価>コピー後の地肌部の白色
性を、下記基準にしたがい目視により相対評価を行っ
た。その結果を以下の表2に示す。 ○:カブリなし。 △:カブリが多少発生しているが実使用上問題ない。 ×:カブリが目立つ。
【0068】<トナー飛散の評価>複写機内のトナーの
飛散量を下記基準にしたがい目視により相対評価を行っ
た。その評価結果を以下の表2に示す。 ○:トナー飛散なし。 △:トナー飛散が多少あるが実使用上問題ない。 ×:トナー飛散が目立つ。
【0069】上記評価結果を総合して、上記評価内容に
おいて全く×のなかったものを○、一つでも×のあった
ものを×として総合評価の指標とした。この評価結果を
上記結果と併せて以下の表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】上記表1及び2に示す実施例1〜5より明
らかなように、本発明に規定する磁性体芯粒子を用い、
かつ樹脂微粒子及び金属酸化物微粒子を含有する被覆層
を設けた本発明の静電潜像現像用被覆キャリアA〜E
は、十分な表面電気抵抗を有しており、また、この静電
潜像現像用被覆キャリアA〜Eをトナー粒子と混合して
作製した静電潜像現像剤A〜Eを用いることにより、感
光体へのキャリア付着を低減することができ、かつ装置
内のトナー飛散や紙表面のカブリの発生を大幅に抑制す
ることができた。一方、本発明に規定する磁性体芯粒
子、樹脂微粒子、金属酸化物微粒子を用いなかった静電
潜像現像用被覆キャリアF〜Hは、表1の通り十分な表
面電気抵抗を有するものの、高温高湿環境下のみなら
ず、常温常湿環境下においても感光体へのキャリア付着
が多く、装置内におけるトナー飛散や紙表面にカブリを
生じ、満足のいく良好な画像を形成することができなか
った。
【0072】
【発明の効果】本発明の静電潜像現像用被覆キャリアお
よびこれを用いた静電潜像現像剤によれば、常温常湿環
境下はもとより高温高湿環境下においても、トナーの電
荷分布をシャープに維持することによりトナーの飛散、
或いは感光体へのキャリア付着を抑制し、カブリがなく
画像抜けのない良好な画像を安定して形成することがで
きる。また、本発明の画像形成方法によれば、感光体へ
のキャリア付着や装置内のトナー飛散による汚れ、装置
への障害を抑制することができ、カブリがなく画像抜け
のない良好な画像を安定して形成することができる。
【0073】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成方法に用いる静電潜像記録装
置の概略断面図である。
【0074】
【図2】静電潜像記録装置内に配設された現像装置の断
面概略図である。
【0075】
【符号の説明】
1 潜像担持体 1a 導電性円筒部材 1b 感光体層 2 帯電器 3 露光手段 4 現像装置 6 転写前コロトロン 7 剥離コロトロン 8 クリーナー 9 光除電器 10 記録用紙 11 現像剤担持体 12 現像ロール 15 現像ハウジング 16 現像用開口

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体芯粒子上に被覆層を有する静電潜
    像現像用被覆キャリアにおいて、 前記磁性体芯粒子が、5μmを超えるグレイン径を有
    し、かつ前記磁性体芯粒子の空気透過法で測定される比
    表面積S1 [cm2 /g]と、前記磁性体芯粒子が球形
    であると仮定した時の比表面積S2 [cm2 /g]と、
    の比(S1 /S2)が下記式を満足し、 さらに、前記被覆層が、樹脂微粒子および金属酸化物微
    粒子を含有することを特徴とする静電潜像現像用被覆キ
    ャリア。 1.0≦S1 /S2 ≦1.7 但し、S2 =6000/ρd(ρ:比重[g/c
    3 ]、d:磁性体芯粒子の平均粒径[μm])を表
    す。
  2. 【請求項2】 請求項1で得られる静電潜像現像用被覆
    キャリアと、トナー粒子と、を含有することを特徴とす
    る静電潜像現像剤。
  3. 【請求項3】 感光体に帯電を与える帯電工程、感光体
    に静電潜像を形成させる露光工程、静電潜像をトナーと
    キャリアとを含有してなる現像剤で現像する現像工程、
    現像された像を紙等の支持体に転写する転写工程、転写
    像を紙に定着させる定着工程からなる画像形成方法にお
    いて、 前記現像工程に用いる現像剤が、請求項2の静電潜像現
    像剤であることを特徴とする画像形成方法。
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