JP2000089275A - カメラ - Google Patents

カメラ

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JP2000089275A
JP2000089275A JP10256166A JP25616698A JP2000089275A JP 2000089275 A JP2000089275 A JP 2000089275A JP 10256166 A JP10256166 A JP 10256166A JP 25616698 A JP25616698 A JP 25616698A JP 2000089275 A JP2000089275 A JP 2000089275A
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cam
barrel
cylinder
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lens
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Mutsumi Naruse
睦己 成瀬
Toshihiko Isaki
敏彦 伊▲崎▼
Yukitaka Takeshita
幸孝 竹下
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡筒を小径化にすることでフイルム面の短辺
に入射する撮影光がカム筒の一部でケラレることを防止
する。 【解決手段】 カム筒32に一方向の回転で、撮影レン
ズ6をもった移動筒7を沈胴位置と被写体側に突出した
突出位置との間で進退させる。カム筒32には、移動筒
7の移動量に応じた変位をもち、且つ光軸6aを中心と
する回転方向に沿って連続して繋がったカム48をもっ
ている。カム筒32のフイルム面側は、カム48を残し
て切り欠いた一対の切り欠き部62,63が形成されて
いる。移動筒7が突出位置のときには、カム筒32が切
り欠き部62、63を矩形露光開口25の短辺25a,
25bに対峙する回転位置となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モータの駆動によ
りカム筒を回転させることで撮影レンズをもった移動筒
を光軸方向に移動させるカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】インスタントカメラは、大判の露光面を
もつフイルムユニットを装填するため、カメラボディの
輪郭が大きく、携帯性が非常に悪い。そこで、不使用時
に、撮影レンズを内蔵したレンズボードを前方に起立さ
せた起立位置からカメラボディの前面に倒伏させた倒伏
位置に折り畳めるようにした構造のものが提案されてい
る(特開平4−194829号公報等)。
【0003】しかしながら、この折り畳みタイプのもの
は、構造が複雑で組み立て難く、しかも部品点数が多く
なることから安価なインスタントカメラには採用しにく
い面がある。そこで、レンズ移動機構を設けて、不使用
時に、撮影レンズを有した移動筒を予め決められた焦点
距離の位置(撮影位置)からカメラボディ内に完全に収
納する沈胴位置に移動させることで、携帯性、及び組み
立て適性にも良好なインスタントカメラが望まれてい
る。
【0004】レンズ移動機構としては、周知のように、
機械補正式のズームレンズ装置で採用されているカム機
構が知られている。カム機構を用いる場合には、モー
タ、カム筒、及び直進ガイド部材等が必要となる。モー
タは、その駆動力でカム筒を光軸を中心として回転させ
るためのものであり、一般的にモータの正及び逆回転の
駆動を与えることでカム筒を一回転以内で回動させる。
カム筒には、光軸を中心とする回転量に対して移動筒を
沈胴位置と撮影位置との間で移動させる分の変位を持っ
たカム面が設けられている。カム面は、光軸を中心とす
る回転方向に沿った長さがカム筒の回動範囲に応じた長
さで形成され、一連に繋がっていない。移動筒には、そ
のカム面と固定の直進ガイド部材とに係合するカムピン
が設けられる。これにより、移動筒は、カム筒の回動に
よりカム面と直進ガイド部材との交差部にカムピンが誘
導されることで、回転止めされた状態で光軸方向に進退
する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】撮影レンズの画角は、
画面の対角線の長さと撮影レンズの焦点距離とで決ま
る。標準レンズは人間の目の視野と同じ画角となる焦点
距離をもったレンズであり、一般的に画面の対角線の長
さと略同じ値の焦点距離が設定される。インスタントカ
メラの場合には、前述したように、露光画面が大きいた
め、標準レンズを考慮した場合、35mmフイルムカメ
ラ用よりも長い焦点距離が設定される。このため、移動
筒の沈胴位置から撮影位置への移動量が長くなる。そし
て、移動筒の移動量が長いと、カム面の光軸方向に沿っ
た変位も長くなるため、カム筒の光軸方向に沿った長さ
を長くする必要がある。このように、カム筒の光軸方向
の長さが長くなると、カム筒の内部から物体側に繰り出
した撮影レンズとフイルム面との間を通る撮影光のう
ち、特に露光画面の対角線方向に向かう光がそのカム筒
の後端でケラレる恐れがある。そこで、撮影光がカム筒
でケラれないようにカム筒を大径にする必要があり、し
たがって、レンズ移動機構自体の大型化が避けられない
欠点があった。
【0006】本発明は、上記問題点を解決するためのも
ので、撮影光をケラないようにカム筒を小径にしてコン
パクト化を図ったカメラを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明のインスタントカメラは、モータの駆動力
が入力されることで光軸を中心として回転するカム筒
と、このカム筒に設けられ、光軸を中心とする回転方向
に沿って連続して繋がっており、且つその周方向のうち
の対峙する二位置に、前記移動筒を光軸方向に移動させ
る変位部をもったカムと、前記移動筒に設けられ、前記
カムに係合するカムピンと、を備え、前記カム筒は、フ
イルム面側に前記変位部を残して切り欠いて設けた一対
の切り欠き部が、突出位置のときに矩形の露光開口の短
辺に対峙する回転位置となるようにしたものである。
【0008】また、請求項2に記載の発明では、移動筒
を直進的にガイドする直進ガイド部材を設けている。こ
の直進ガイド部材にも移動筒のカムピンが係合する直進
ガイドを除いてフイルム面側を切り欠いた切り欠き部を
一対設けている。これら切り欠き部が露光開口の短辺に
対峙するように直進ガイド部材を固定したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明を実施したインスタントカ
メラ2は、図2に示すように、カメラボディが正面から
見て略横長矩形状となっており、また前面に鏡筒部5が
突出している。鏡筒部5の内部には、撮影レンズ6を組
み込んだ移動筒7が内蔵されている。
【0010】鏡筒部5の上部には、ストロボ発光窓8が
設けられている。インスタントカメラ2のグリップ部に
は、シャッタボタン9が設けられ、また、グリップ部と
は逆側にファインダー対物窓10が設けられている。ま
た、カメラボディの上面には、電源ボタン11、及びフ
イルム排出口12等が設けられている。フイルム排出口
12からは、現像中のフイルムユニットが排出される。
【0011】電源ボタン11をOFFに操作すると、移
動筒7が鏡筒部5の内部に収納されてインスタントカメ
ラ2が不使用状態となる。また、電源ボタン11をON
に操作すると、図3に示すように、移動筒7が被写体側
に向けて繰り出して、インスタントカメラ2が使用状態
となる。
【0012】インスタントカメラ2は、図4に示すよう
に、フイルムパック15が装填されるフイルムパック収
納室16が背面側に形成され、各種撮影機能部品が取り
付けられる本体基部17と、この本体基部17の周りを
覆う外カバー18とからなる。外カバー18には、フイ
ルムパック収納室16を開閉する板状の裏蓋19がヒン
ジを介して開閉自在に取り付けられている。
【0013】フイルムパック15は、箱形状に形成され
たプラスチック製のケース20と、このケース20の中
に複数枚が積層して収納されるフイルムユニット21と
から構成されている。フイルムユニット21は、感光層
及び受光層が層設された露光面22と、現像処理液を封
入した現像処理液ポッド23と、この現像処理液ポッド
23から露光面22の上に流し込まれて余った現像処理
液を捕捉して硬化させるトラップ部24とからなる。フ
イルムユニット21は、最後まで1枚のシートとして取
り扱うことができる長方形状をしたモノシートタイプと
なっている。フイルムパック収納室16の前面には、フ
イルムユニット21への露光範囲を決定する露光開口2
5が形成されている。露光開口25は、横長矩形の大判
サイズとなっている。
【0014】ケース20の上面には、撮影済のフイルム
ユニット21をケース20の外に排出するスリット形状
のフイルム出口26が設けられている。このフイルム出
口26は、フイルムパック15が未使用の際には、柔軟
性のある遮光シール(図示なし)によって塞がれてい
る。
【0015】また、本体基部17の上面には、一対の展
開ローラ27が組み込まれている。展開ローラ27は、
フイルムユニット21の現像液ポッド23を裂開して現
像ポッド23に内蔵された現像処理液を露光面22に拡
布する。
【0016】鏡筒部5には、レンズ移動機構28が組み
込まれている。レンズ移動機構28は、図1に示すよう
に、固定筒30、直進ガイド部材31、カム筒32、及
び移動筒7とから構成されている。カム筒32は、光軸
6aの方向の沿った長さが、移動筒7の光軸6aの方向
に沿った移動長以上の長さとなっており、外周に複数の
ガイドピン34が設けられている。カム筒32は、前記
ガイドピン34が固定筒30の内周に形成した環状のガ
イド溝35に沿ってガイドされることで、固定筒30の
内部で回転自在に支持される。カム筒32の外周には、
ギヤー部36が形成されている。このギヤー部36に
は、詳しくは後述するモータの一方向の回転駆動が伝達
される。これにより、カム筒32は、一方向へ向けて回
転する。
【0017】直進ガイド部材31は、移動筒7の回転止
めを行うためのものであり、細幅環状の枠37と一対の
突出片38,39とで構成されている。一対の突出片3
8,39は、枠37の周方向に沿った上及び下の位置に
それぞれ後方(フイルム面側)に向けて突出して設けら
れており、カム筒32の内部を通って本体基部17に固
定される。これらの突出片38,39には、移動筒7の
光軸6aの方向に沿った移動量に相当する長さの直進ガ
イド開口40,41がそれぞれ形成されている。直進ガ
イド部材37には、突出片38,39を除いてフイルム
面側を切り欠いた一対のきり欠き部38a,39aをも
っている。切り欠き部38a,39aは、露光画面25
の短辺25a,25bに対峙している。
【0018】移動筒7には、固定絞り、撮影レンズ6、
及びシャッタ機構等が組み込まれ、また外周に4個のカ
ムピン44〜47が突出して設けられている。カムピン
44〜47は、光軸6aを中心とする回転方向に沿って
等間隔の位置にそれぞれ配列されている。これらカムピ
ン44〜47のうち対向する一対のカムピン45,47
は、カム筒32の内面に設けたカム48に嵌合し、また
残りのカムピン44,46は、直進ガイド開口40,4
1を介してカム48に係合する。
【0019】カム48は、図5及び図6に示すように、
一対のカムピン45,47が係合する第1のカム面50
と、残りのカムピン44,46が係合する第2のカム面
51とから構成されている。第1のカム面50は、カム
筒32の回転方向に沿って環状に繋がっている。この第
1のカム面50は、カム筒32の90度分の回転ごと
に、移動筒7を鏡筒部5の内部に収納した沈胴位置と移
動筒7を鏡筒部5から被写体側に繰り出した突出位置と
の間で無限循環で移動させる。
【0020】さらに、第1のカム面50は、その周方向
のうちの対峙する二位置に移動筒7を光軸6aの方向に
移動させる変位部55,56を持っている。変位部5
5,56は、フイルム面側に向けて凸となる山型状とな
っており、その構成は第1の斜面部57、直線部58、
及び第2の斜面部59とからなる。第1の斜面部57
は、カム筒32の一方向への回転により移動筒7を撮影
位置から沈胴位置に向けて移動させる。直線部58は、
カム筒32の回転方向に沿って短い直線とされており、
移動筒7を沈胴位置に保持する。第2の斜面部59は、
移動筒7を沈胴位置から突出位置に向けて移動させる。
【0021】カム筒32のフイルム面側は、カム面50
の一対の変位部55,56の輪郭に沿って切り欠かれて
いる。これにより、カム筒32は、フイルム面側に一対
の変位部55,56に相似した花弁部60,61と、こ
れらの間の切り欠き部62,63とをもった形状となっ
ている。切り欠き部62,63は、その根元部分での円
周方向の長さが花弁部60,61よりも長くなってい
る。
【0022】第2のカム面51は、第1のカム面50と
同じ形状で、且つ第1のカム面50に対してカム筒32
の回転方向に90度分だけずれて形成されており、ま
た、カム筒32のフイルム面側の切り欠き部62,63
により、第1のカム面50の変位部55,56に相当す
る部分がそれぞれ無くなっている。したがって、第2の
カム面51には、一対のカムピン44,46がカム面5
1の外部との間で出入りするための出及び入口溝65〜
68がそれぞれ形成されている。一対のカムピン44,
46は、直進ガイド開口40,46に係合しているカム
ピンであるため、これらカムピン44,46が第2のカ
ム面51に係合してなくても、直進ガイド開口40,4
1への係合と、他方の一対のカムピン45,47と第1
のカム面50との係合とによって移動筒7を光軸6aに
対して傾けることなく支持することができる。
【0023】移動筒7が沈胴位置のときには、一対のカ
ムピン45,47が第1のカム面50のうちの図5に示
した位置の状態となり、かつ他方の一対のカムピン4
4,46が第2のカム面51の出口溝65,67から外
れて同図に示す位置の状態となる。この状態からカム筒
32が90度分だけ回転すると、移動筒7が突出位置に
移動され、このときには、一対のカムピン45,47が
第1のカム面50のうちの図6に示す位置に移動し、か
つ他方のカムピン44,46が入口溝66,68から入
って第2のカム面51,52の同図に示す位置に移動し
た状態となる。
【0024】インスタントカメラ2の駆動系は、図7に
示すように、単一のモータ70、レンズ駆動伝達機構7
1、フイルム駆動伝達機構72、及び駆動切り換え機構
73とから構成されている。フイルム駆動伝達機構72
は、ローラ駆動伝達機構74、一対の展開ローラ27、
クロー駆動伝達機構75、クロー部材78、及びフイル
ム系入力ギヤ76とから構成されている。
【0025】レンズ駆動伝達機構71は、レンズ系入力
ギヤ77を含むギヤ列で構成されており、回転駆動をカ
ム筒32のギヤ部36に伝達する。ローラ駆動伝達機構
74には、フイルム系入力ギヤ76から伝達される回転
駆動を利用して一対の展開ローラ27を回転させるギヤ
列である。クロー駆動伝達機構75は、フイルム系入力
ギヤ76から伝達される回転駆動を利用してクロー部材
78を一往復スライド移動させるギヤ列である。
【0026】駆動切り換え機構73は、太陽歯車80、
2つの遊星歯車81,82、及び腕板83とで構成され
ている。腕板83は、一端が太陽歯車80の中心軸に回
動自在に取り付けられている。遊星歯車81,82は、
大径ギヤと小径ギヤとからなり、これらは腕板83の他
端に設けた軸に一体に回転するように取り付けられてい
る。大径ギヤである遊星歯車81は、太陽歯車80に噛
合してその周りを公転しながら自転する。太陽歯車80
には、モータ70からの回転駆動が伝達される。
【0027】モータ70が正転駆動すると、太陽歯車8
0が同図に示す反時計方向に回転し、腕板83も同方向
に回転して一方の遊星歯車82をフイルム系入力ギヤ7
6から離し、他方の遊星歯車81をレンズ系入力ギヤ7
7に噛合させるレンズ駆動系伝達位置に駆動切り換え機
構73が切り換わる。また、モータ70が逆転駆動する
と、太陽歯車80とともに腕板83が同図に示す時計方
向に回転し、他方の遊星歯車81をレンズ系入力ギヤ7
7から離し、一方の遊星歯車82をフイルム系入力ギヤ
76に噛合させるフイルム駆動系伝達位置に駆動切り換
え機構73が切り換わる。
【0028】フイルム系入力ギヤ76とレンズ系入力ギ
ヤ77とは、太陽歯車80を挟んだ上下に配置されてい
る。したがって、モータ70が正転駆動したときには、
腕板83が遊星歯車81を重力方向に向けて公転させる
ため問題ないのに対し、モータ70が逆転駆動したとき
には、腕板83が遊星歯車81を重力に逆らって公転さ
せるため、スムーズに切り換わらない。そこで、腕板8
3の切り換わり範囲の略中央に、一歯ギヤ84を固定し
て配置し、腕板83の切り換わりの途中で遊星歯車82
をその一歯ギヤ84に噛合させて腕板83に公転力を付
加して重力に逆らう方向での切り換えがスムーズとなる
ように補助している。
【0029】モータ70の駆動は、ドライバー85を介
して制御部86により制御される。制御部86には、シ
ャッタボタン9、裏蓋開閉スイッチ87、及び電源ボタ
ン11等からの操作信号が入力されるとともに、クロー
検知機構88やレンズ位置検出機構89等からの信号も
入力される。クロー検知機構88は、クロー部材78が
一往復スライド移動するごとに、それを検知して制御部
86にモータ70の駆動を停止させる信号を送る。レン
ズ位置検出機構89は、移動筒7が沈胴位置、又は撮影
位置にそれぞれ移動したことを検出して制御部86にモ
ータ70の駆動を停止させる信号を送出する。
【0030】制御部86は、電源ボタン11がON又は
OFFに操作されることに応答してモータ70を正転駆
動させる。また、露光完了後には、モータ70を逆転駆
動する。裏蓋開閉スイッチ87は、裏蓋19の開閉状態
を検知してその旨を制御部86に伝達する。また、制御
部86は、裏蓋19が開かれた状態のときには電源ボタ
ン11のON、又はOFFの操作を無効にする。これに
より、裏蓋19が開かれたときにはモータ70の正転駆
動を禁止する。さらに制御部86は、裏蓋19が開かれ
た状態のときにはシャッタボタン9の操作も無効とす
る。これにより、裏蓋19が開かれたときには露光動
作、及び露光完了後のモータ70の逆転駆動も禁止され
る。
【0031】次に、上記実施形態の作用について説明す
る。インスタントカメラ2の不使用状態は、図2及び図
4に示すように、移動筒7が沈胴位置の状態となってい
る。また、沈胴位置のときには、移動筒7のカムピン4
4〜47が図5に示す位置にある。直進ガイド開口4
0,41に係合した一対のカムピン44,46は、第2
のカム面51の外にあり、また第1のカム面50に係合
する一対のカムピン45,47は、一対の変位部55,
56の直線部58に位置する。このとき、カム筒32の
花弁部60,61は、図4に示すように、露光画面25
の短辺25a,25bに対峙している。
【0032】撮影を行う前には、裏蓋19を開けてフイ
ルムパック15を装填する。裏蓋19を開けている間
は、電源ボタン11、及びシャッタボタン9の操作が無
効にされている。このため、誤った操作をしてもモータ
70が駆動されないから安全である。
【0033】撮影を行うときには、電源ボタン11をO
Nに操作する。電源ボタン11がONに操作されると、
制御部86は、裏蓋開閉スイッチ87、レンズ位置検出
機構89、及びクロー検知機構88を監視して、裏蓋1
9が閉じていること、また、移動筒7が沈胴位置に位置
していること、さらに、クロー部材78が初期位置に位
置していることを確認してから、モータ70を正転駆動
する。
【0034】モータ70の駆動は、駆動切り換え機構7
3の太陽歯車80に伝達され、図8に示したように、太
陽歯車80が反時計方向に回転する。太陽歯車80が反
時計方向に回転すると、腕板83が太陽歯車80と同じ
方向に回転するため、駆動切り換え機構73は、遊星歯
車81をレンズ系入力ギヤ77に噛合させたレンズ駆動
系伝達位置に切り換わる。これにより、モータ70の正
転駆動がレンズ駆動機構28だけに伝達される。
【0035】モータ70の駆動は、図1に示したカム筒
32のギヤ部36に伝達され、カム筒32が一方向に回
転される。カム筒32が回転すると、カム48の変位と
直進ガイド開口40,41との作用により、移動筒7が
回転止めされた状態で光軸6aの方向に沿って移動す
る。
【0036】移動筒7のカムピン44〜47は、沈胴位
置のときには図5に示した位置にある。カム筒32は、
モータ70の一方向の駆動が伝達されることで、同図に
おいて下方に向けて回転する。そして、図9に示すよう
に、カム筒32が沈胴位置からθ度分だけ回転すると、
第1のカム面50に係合する一対のカムピン45,47
が一対の変位部55,56の第2の斜面部59を下った
位置に移動するとともに、直進ガイド開口40,41に
係合する一対のカムピン44,46は、入口溝66,6
8から第2のカム面51に入り込む位置に移動する。こ
のとき、移動筒7は、同図に示すLの長さだけ光軸6a
の方向に沿って移動している。そして、カム筒32が沈
胴位置から90度分だけ回転すると、各カムピン44〜
47が図6に示した位置にそれぞれ移動し、移動筒7が
突出位置に移動される。
【0037】制御部86は、モータ70の正転駆動中
に、レンズ位置検出機構89から得られる信号を監視す
る。そして、移動筒7が突出位置に移動した旨の信号を
レンズ位置検出機構89から受けとることでモータ40
の正転駆動を停止する。これにより、移動筒7が突出位
置に移動し、撮影レンズ6が所定の被写体距離に合焦し
た状態となる。この状態では、図6に示したように、カ
ム筒32の花弁部60が直進ガイド開口40に、また花
弁部61が直進ガイド開口41にそれぞれ重なってい
る。したがって、図10及び図11に示すように、カム
筒32の切り欠き部62,63、及び直進ガイド部材3
1の切り欠き部38a,39aとがそれぞれ露光開口2
5の短辺25a,25bに対峙する位置となる。これに
より、露光開口25の対角線方向に向かう撮影光は、カ
ム筒32及び直進ガイド部材31の一部で遮られること
がなく、したがって、カム筒32及び直進ガイド部材3
7を小径にすることができる。
【0038】撮影は、ファインダで撮影範囲を確認し、
シャッタボタン9を押し込むと、測光が行われ、その測
光値に基づいて移動筒7に組み込まれたシャッタ機構が
作動する。なお、本実施形態のインスタントカメラ2で
は、移動筒7に組み込んだ固定小絞りと撮影レンズ6の
短焦点距離とでパンフォーカスを達成しているため、ピ
ント合わせが不要となっている。測光の結果、被写体の
輝度が低い場合には、レリーズ動作に応答してストロボ
発光窓8から被写体に向けて自動的にストロボ光が発光
される。撮影レンズ6を透過した被写体光は、露光開口
25を通ってフイルムユニット21の露光面22に露光
される。
【0039】制御部86は、シャッタ機構からレリーズ
動作完了信号を受け取った後に、モータ70を逆転駆動
させる。モータ70が逆転駆動すると、図12に示すよ
うに、太陽歯車80が時計方向に回転され、腕板83も
同じ方向に回転する。腕板83が時計方向に回転する
と、駆動切り換え機構73は、遊星歯車81をレンズ系
入力ギヤ77から離し、遊星歯車82をフイルム系入力
ギヤ76に噛合させたフイルム駆動系伝達位置に切り換
わる。このとき、腕板83は、重力方向に逆らって回転
するが、切り換わり途中で遊星歯車82が一歯ギヤ84
に噛合して腕板83の回転力が補助されるため、駆動切
り換え機構73の切り換えがスムーズに行える。これに
より、モータ70の逆転駆動がローラ駆動伝達機構74
とクロー駆動伝達機構75とにそれぞれ同時に伝達され
る。
【0040】クロー駆動伝達機構75は、モータ70か
らの一方向の駆動を利用してクロー部材78を一往復ス
ライド移動させて、ケース20の物体側にあるフイルム
ユニット21を上方のフイルム出口26に向けて掻き出
す。また、ローラ駆動伝達機構74は、モータ70から
の一方向の駆動を利用して一対の展開ローラ27を回転
させる。フイルム出口26から掻き出されたフイルムユ
ニット21は、回転する展開ローラ27にニップされ、
上方のフイルム排出口12に向けて搬送される。
【0041】この搬送中にフイルムユニット21の現像
処理液ポッド23が一対の展開ローラ27の押圧によっ
て裂開する。裂開した現像処理液ポッド23から流れ出
た現像処理液は、展開ローラ27の押圧によって下方の
露光面22に展開されながら、フイルム排出口12を通
ってインスタントカメラ2の外部に向けて排出される。
フイルムユニット21の全部が外部に排出された時点
で、クロー部材78の一往復のスライド移動が完了す
る。制御部86は、クロー検知機構88から得られる信
号を監視しており、クロー部材78の一往復のスライド
移動の完了に応答する信号をクロー検知機構88から受
け取ることで、モータ70の逆転駆動を停止する。
【0042】撮影を終了するときには、電源ボタン11
をOFFにする。電源ボタン11がOFFに操作される
と、制御部86は、これに応答してモータ70を正転駆
動する。このモータ70の駆動は駆動切り換え機構73
の太陽歯車80に伝達され、太陽歯車80とともに腕板
83が反時計方向に回転し、駆動切り換え機構73がレ
ンズ駆動系伝達位置に切り換わる。これにより、モータ
70の正転駆動がレンズ駆動伝達機構71を介してレン
ズ移動機構28に伝達される。
【0043】レンズ移動機構28にモータ70の駆動が
伝達されると、カム筒32が前述したと同じ方向に回転
し、カム48及び直進ガイド開口40,41との作用に
より、移動筒7が回転止めされた状態で後退され、カム
筒32が90度分だけ回転した時点で、移動筒7が沈胴
位置に移動した状態となる。制御部86は、レンズ位置
検出機構89から得られる信号を監視しており、移動筒
7が沈胴位置に移動した旨の信号をレンズ位置検出機構
89から受けとることでモータ70の正転駆動を停止す
る。これにより、インスタントカメラ2は、図2に示し
た不使用状態となる。
【0044】上記実施形態のレンズ移動機構28は、カ
ム筒32を一方向に向けて回転させることで移動筒7を
沈胴位置と撮影位置の間で繰り返して移動させるタイプ
としているが、本発明ではこれに限定することなく、両
方向に回転させるよう制御してもよい。また、上記実施
形態では、パンフォーカスとしているが、例えば、移動
筒7が突出位置のときに撮影レンズ6が近距離の被写体
に合焦するようにし、また、移動筒7を移動させるカム
48の軌跡の途中に、撮影レンズ6を遠距離の被写体に
合焦させる位置に移動筒7を案内する案内部を設け、外
部操作部の選択操作によってモータ70を駆動させて近
距離、又は遠距離の被写体に合焦させるゾーンフォーカ
スタイプとしてもよい。
【0045】上記実施形態では、カムピン44〜47の
うち、対向する一方のカムピン44,46と、他方の対
向するカムピン45,47とを直交方向に沿って配置し
ているが、本発明ではこれに限らず、一方のカムピン4
4,46と異なる回転位置に他方のカムピン45,47
を配置してもよい。この場合には、一対のカムピン同士
のずれに応じて第1のカム面50と第2のカム面51と
をずらして形成することになるため、カムピン44〜4
7をカム48及び直進ガイド開口40,41に係合させ
る移動筒7の向きが光軸6aを中心とする回転方向にお
いて一つに決まる。これにより、移動筒7の組み込みミ
スを確実に防止することができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のカメラ
は、移動筒を突出位置に移動させたときに、切り欠き部
が露光画面の短辺に対峙する回転位置にカム筒が回転す
るため、フイルム面との間で撮影光がカム筒によってケ
ラレることを確実に防止できる。これにより、カム筒を
小径にすることができ、したがって、レンズ移動装置と
ともにカメラ自体のコンパクト化を図ることができる。
請求項2に記載の発明では、移動筒を直進的にガイドす
る直進ガイド部材を設け、直進ガイド部材にも切り欠き
部を設けて撮影光のケラレを防止している。
【図面の簡単な説明】
【図1】レンズ移動機構の概略を示す分解斜視図であ
る。
【図2】不使用状態のインスタントカメラの外観を示す
斜視図である。
【図3】使用状態のインスタントカメラの外観を示す斜
視図である。
【図4】不使用状態のインスタントカメラの縦断面図で
ある。
【図5】カム筒を展開した展開図であり、移動筒が沈胴
位置のときに位置するカムピンを記載している。
【図6】カム筒を展開した展開図であり、移動筒が撮影
位置のときに位置するカムピンを記載している。
【図7】本発明のインスタントカメラの駆動系の概略を
示した斜視図である。
【図8】駆動切り換え機構をレンズ駆動系伝達位置に切
り換えた状態を示す要部断面図である。
【図9】カム筒を展開した展開図であり、移動筒を沈胴
位置から撮影位置に向けて移動途中のカムピンを記載し
ている。
【図10】使用状態のインスタントカメラの縦断面図で
ある。
【図11】使用状態のインスタントカメラの横断面図で
ある。
【図12】駆動切り換え機構をフイルム駆動系伝達位置
に切り換えた状態を示す要部断面図である。
【符号の説明】
2 インスタントカメラ 7 移動筒 15 フイルムパック 16 フイルムパック収納室 19 裏蓋 20 ケース 21 フイルムユニット 27 一対の展開ローラ 28 レンズ移動機構 31 直進ガイド部材 32 カム筒 38a,39a,62,63 切り欠き部 48 カム 55,56 変位部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹下 幸孝 埼玉県朝霞市泉水3丁目13番45号 富士写 真フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2H044 BD06 BD10 BE02 BE08 BF03 DB02 DD03 2H101 BB07 BB13

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズをもった移動筒をカメラボデ
    ィの内部に収納した沈胴位置とカメラボディから突出さ
    せた突出位置との間で移動させるカメラにおいて、 モータの駆動力が入力されることで光軸を中心として回
    転するカム筒と、このカム筒に設けられ、光軸を中心と
    する回転方向に連続して繋がっており、且つその周方向
    のうちの対峙する二位置に、前記移動筒を光軸方向に移
    動させる変位部をもったカムと、前記移動筒に設けら
    れ、前記カムに係合するカムピンと、を備え 前記カム筒は、フイルム面側に前記変位部を残して切り
    欠いて設けた一対の切り欠き部が、前記突出位置のとき
    に矩形の露光開口の短辺に対峙する回転位置となること
    を特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 撮影レンズをもった移動筒をカメラボデ
    ィの内部に収納した沈胴位置とカメラボディから突出さ
    せた突出位置との間で移動させるカメラにおいて、 モータの駆動力が入力されることで光軸を中心として回
    転するカム筒と、このカム筒に設けられ、光軸を中心と
    する回転方向に繋がっており、且つその周方向のうちの
    対峙する二位置に、前記移動筒を光軸方向に移動させる
    変位部をもったカムと、前記移動筒の外周に対向配置さ
    れ、前記カムに係合する一対のカムピンとその一対のカ
    ムピンとは異なる回転位置に対向配置された他方の一対
    のカムピンとの4つのカムピンと、前記他方の一対のカ
    ムピンが係合する直進ガイドを持った直進ガイド部材
    と、を備え、 前記カム筒は、フイルム面側に、前記変位部を残して切
    り欠いた切り欠き部が一対設けられ、前記突出位置のと
    きに前記切り欠き部が矩形の露光開口の短辺に対峙する
    回転位置となるとともに、前記直進ガイド部材は、前記
    直進ガイドを残してフイルム面側を切り欠いた一対の切
    り欠き部が前記露光範囲の短辺に対峙するように固定さ
    れることを特徴とするカメラ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007003971A (ja) * 2005-06-27 2007-01-11 Pentax Corp 撮像装置
JP2019124865A (ja) * 2018-01-18 2019-07-25 キヤノン株式会社 レンズ装置および撮像装置

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