JP2000088985A - 高熱流束機器の壁構造及びそれに用いられる熱流調整シート - Google Patents

高熱流束機器の壁構造及びそれに用いられる熱流調整シート

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JP2000088985A
JP2000088985A JP10259669A JP25966998A JP2000088985A JP 2000088985 A JP2000088985 A JP 2000088985A JP 10259669 A JP10259669 A JP 10259669A JP 25966998 A JP25966998 A JP 25966998A JP 2000088985 A JP2000088985 A JP 2000088985A
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ceramic block
resistant ceramic
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graphite
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Yoshiomi Tada
良臣 多田
Toshiaki Sogabe
敏明 曽我部
Masatoyo Okazaki
正豊 岡崎
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Toyo Tanso Co Ltd
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Toyo Tanso Co Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/10Nuclear fusion reactors

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高熱流束機器における熱流調整シート等の高
温耐熱部材として、耐破損性に優れた黒鉛シートを提供
する。 【解決手段】 膨張黒鉛シートにポリイミド系樹脂を被
覆、含浸する事により、黒鉛シートに柔軟性をもたせ、
施工性に優れた黒鉛シートからなる熱流調整シートとす
る。また、ポリイミド系高分子フィルムを熱処理するこ
とにより柔軟性を有した黒鉛シートとし、同様に熱流調
整シートとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、核融合炉、半導体
製造装置、レーザーミラー、高温熱処理炉等の高熱流束
が付与され、強制冷却部材を有する構造物に用いられる
大型の高熱流束機器の壁構造及びそれに用いられる熱流
調整シートに関する。
【0002】
【従来の技術】核融合炉や、半導体製造装置、レーザー
ミラー、高温熱処理炉等の大型高熱流束機器の高熱流束
と接する部材には従来より、耐熱セラミックブロックが
使用されている。セラミックとは金属を含まない無機材
料全般のことであり、これら高熱流束面を構成する耐熱
セラミックブロックに求められる特性としては、例え
ば、核融合炉におけるプラズマに対してや、レーザーミ
ラーにおけるレーザーに対しての耐スパッタリング性
や、半導体製造装置や高温熱処理炉の高温雰囲気ガスに
対しての耐エッチング性や、高熱伝導性、高温での化学
安定性等がある。これらを満足する耐熱セラミックブロ
ックとして、黒鉛、炭化ケイ素、炭化チタン等があり、
中でも、高純度であり、スパッタリングによる消耗が少
なく、高温での機械的、熱的性質に優れる黒鉛材が広く
利用されている。その際、黒鉛材を銅や、アルミニウム
等の金属装置容器に密着し、装置容器の金属内部もしく
は外部を水等の流体により強制冷却が行われるのが一般
的である。銅やアルミニウムがいわゆるヒートシンクの
役割を果たし、黒鉛材の表面温度を下げ、損耗を少なく
するのがその目的である。
【0003】耐熱セラミックブロックと機器内壁の金属
との密着法には、代表的方法としてろう付け法がある。
この方法は、確実な密着性が得られるが、面積が広くな
ったり、複雑な形状を要求される場合には、接合の健全
性に問題が生じ、コストも高くなる。このろう付けによ
る接合においては、耐熱セラミックブロックが使用可能
範囲以上に損傷を受けた場合、金属部材を含めた装置ご
との交換が必要となる場合もある。この為、耐熱セラミ
ックブロックを頻繁に交換する必要がある場合は、特に
より交換の容易なボルト締めによる機械的な接合が行わ
れる。さらに、大型機器の場合は現場における取付施工
が行われるため、接合が容易なボルト締めによる機械的
接合が行われる。
【0004】このボルト締めによる機械的接合を行った
場合、ろう付けによる接合と異なり、耐熱セラミックブ
ロックと機器内壁の金属との接触熱抵抗が高くなり、そ
の結果、ヒートシンクによる十分な熱除去効果が得られ
ないという問題が生じる。この接触熱抵抗に影響を与え
る因子として、接触面のうねり、接触面圧、材質等があ
る。例えば、黒鉛材の場合は表面に細かい気孔等が残存
することが多く、これに加えて、固定される機器側の表
面にも機械加工による表面うねりがあると思われ、その
ため、耐熱セラミックブロックを機器に固定する時は、
表面うねりや粗さが熱接触抵抗に影響を与えているもの
と推測される。これは核融合炉などのプラズマ対向材と
して使用するような熱負荷が大きい場合、より顕著に現
れる。
【0005】さらに、大型機器の場合は、その取り付け
などの施工作業は現場において行われることが多く、そ
のため、取り扱いの容易性が望まれる。即ち、加工の容
易性、耐破損性に優れる等の特性が要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、この両者の密
着度合い、すなわち接触面積を調整する事により、接触
熱抵抗を調整することができ、且つ、可撓性を有する取
り扱いに容易なインサート材を両者間に挿入することが
特開昭61─73089に開示されている。ここには、
黒鉛材と金属との間にインサート材として軽金属、炭素
繊維または金属繊維の織成シートを挟み接触熱抵抗を下
げる技術が開示されている。このシートを使用すること
により、接触熱抵抗は、使用しない場合に比較し、約1
/10程度に小さくなっている。しかしながら、金属、
炭素繊維もしくは金属繊維を織成したシートは、その優
れた耐破損性から、現場での施工性に優れ、取り扱い
は、容易であるが、炭素繊維もしくは金属繊維を織成し
たシートであるため、現場の施工時に、その場で切り取
るなどの加工が困難であった。また、その表面の毛羽に
より、熱接触抵抗が大きくなる等の問題があった。
【0007】本発明者らは、高純度で、高温での熱的安
定性、可撓性に優れた黒鉛シートを用いることにより、
黒鉛材と金属との密着性を向上させかつ、黒鉛の有する
優れた熱伝導率を利用する事によりこれら問題を解決で
きると考え、鋭意検討を重ねた。しかしながら、黒鉛シ
ートは強度的に脆く、特に大型化、複雑化すると破損し
やすく、取り扱いが容易ではないという問題がある。そ
こで、本発明では、大型高温熱流束機器の高温熱流束に
接する耐熱セラミックブロックと、強制冷却部を有する
高温真空容器との間に、高温耐熱部材として、耐破損性
に優れた黒鉛シートを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明の請求項1
に記載の発明は、高熱流束面を構成する耐熱セラミック
ブロックと、前記耐熱セラミックブロックの裏面が密着
する強制冷却部材と、前記耐熱セラミックブロックを前
記強制冷却部材に対して所定面圧で取り付けるための緊
結部材と、前記耐熱セラミックブロックと前記強制冷却
部材との間に設けられた熱流調整シートと、を備えてな
る高熱流束機器の壁構造において、前記熱流調整シート
が、膨張黒鉛を主たる原料として製造したシートにポリ
イミド系高分子を含浸、被覆した黒鉛シートであること
を特徴とする高熱流束機器の壁構造である。
【0009】請求項2の発明は、高熱流束面を構成する
耐熱セラミックブロックと、前記耐熱セラミックブロッ
クの裏面が密着する強制冷却部材と、前記耐熱セラミッ
クブロックを前記強制冷却部材に対して所定面圧で取り
付けるための緊結部材と、前記耐熱セラミックブロック
と前記強制冷却部材との間に設けられた熱流調整シート
と、を備えてなる高熱流束機器の壁構造において、前記
熱流調整シートが、ポリイミド系高分子フィルムを熱処
理して得られる黒鉛シートであることを特徴とする高熱
流束機器の壁構造である。
【0010】請求項3の発明は、高熱流束面を構成する
耐熱セラミックブロックと、前記耐熱セラミックブロッ
クの裏面が密着する強制冷却部材と、前記耐熱セラミッ
クブロックを前記強制冷却部材に対して所定面圧で取り
付けるための緊結部材と、を備えてなる高熱流束機器の
壁構造において、前記耐熱セラミックブロックと前記強
制冷却部材との間に設けられる熱流調整シートであっ
て、膨張黒鉛を主たる原料として製造したシートにポリ
イミド系高分子を含浸、被覆した黒鉛シートで、その厚
みが0.1〜0.5mmであることを特徴とする熱流調
整シートである。
【0011】請求項4の発明は、高熱流束面を構成する
耐熱セラミックブロックと、前記耐熱セラミックブロッ
クの裏面が密着する強制冷却部材と、前記耐熱セラミッ
クブロックを前記強制冷却部材に対して所定面圧で取り
付けるための緊結部材と、を備えてなる高熱流束機器の
壁構造において、前記耐熱セラミックブロックと前記強
制冷却部材との間に設けられる熱流調整シートであっ
て、ポリイミド系高分子フィルムを熱処理して得られる
黒鉛シートで、その厚みが0.2〜0.5mmであるこ
とを特徴とする熱流調整シートである。
【0012】本発明に係る高熱流束機器の壁構造の概略
図を図1に、その断面図を図2に示す。前記したよう
に、高熱流束機器の壁構造は、強制冷却部5と、強制冷
却部5を有する真空容器壁3を、高熱流束より保護すべ
く高熱流束と接する耐熱セラミックブロック1と、これ
らの間に介装された耐熱材料からなる熱流調整シート2
と、これら耐熱セラミックブロック1と、熱流調整シー
ト2を、真空容器壁3に固定する緊結部材4によって構
成されている。
【0013】強制冷却部5は、耐熱セラミックブロック
1の高熱流束に接する面の温度を下げ、損耗を少なくす
るために、真空容器壁の金属内部若しくは外部に水等の
流体を流し、強制冷却を行っている。
【0014】高熱流束面を構成する耐熱セラミックブロ
ック1には、耐スパッタリング性、耐エッチング性、高
熱伝導性、高温での化学安定性等の特性が要求され、こ
れらを満足する耐熱セラミックブロック1として、黒
鉛、炭化ケイ素、炭化チタン等があり、中でも、高純度
であり、スパッタリングによる消耗が少なく、高温での
機械的、熱的性質に優れる黒鉛材が特に好ましい。
【0015】また、熱流調整シート2は、耐熱セラミッ
クブロック1の表面に残存する気孔などからなる微小な
表面粗さや、真空容器壁3の機械加工による表面のうね
りなどを吸収でき、接触伝熱面が均一になるように可撓
性を有しており、緊結部材4の締付力を調整することに
より、両者間の接触熱抵抗を調整できるようになってい
る。この緊結部材4には、容易に締付力を調整できるボ
ルト式のものが望ましい。
【0016】この熱流調整シート2としては、膨張黒鉛
を主たる原料として製造したシートにポリイミド系高分
子を含浸、被覆した黒鉛シート若しくは、ポリイミド系
高分子フィルムを熱処理して得られる黒鉛シートの2種
の内いずれかを使用することが望ましい。
【0017】第1の黒鉛シートは、一般的な可撓性黒鉛
シートの作製方法によるものでよい。すなわち、原料に
天然黒鉛、熱分解炭素、キッシュ黒鉛などの結晶化が進
んだ黒鉛を用いる。次にこの原料黒鉛を濃硫酸、硝酸等
の無機酸と濃硝酸、塩素酸カリウム、過マンガン酸カリ
ウム等の酸化剤の混酸に浸漬して黒鉛層間化合物とし、
この黒鉛層間化合物を急速に加熱することにより結合力
の弱い層間を膨張させ、膨張黒鉛とする。こうして得ら
れた膨張黒鉛を圧延加工することにより厚みが0.1〜
0.5mmのシートにする。このため、この状態のまま
では、層間が滑ることによりシート化されているだけで
あり、各層間の結合力は弱いままの状態である。このた
め、可撓性を有したシートになるわけであるが、逆に、
これが従来の黒鉛シートの脆さの原因にもなっていた。
従って、これにポリイミド、ポリカルボジイミド、ポリ
アミドイミドの内の少なくとも1種類以上のポリイミド
系高分子を含浸、被覆することにより、可撓性を損なう
ことなく、各層間の結合力が強化され、耐破損性を有し
た黒鉛シートとなる。
【0018】これら黒鉛シートからなる熱流調整シート
2の厚みが0.1mm以下の薄い場合は、緊結部材の締
付力による調整が困難となる。そのうえ、薄すぎるため
に、耐熱セラミックブロック1と真空容器壁3の両者間
に存在する表面粗さ、表面うねりを吸収しきれず、黒鉛
シートを使用する優位性が少なくなる。また、0.5m
m以上となると、厚くなりすぎ、本発明による効果の一
つである耐破損性が十分に発揮されず、また、耐熱セラ
ミックブロックの熱を効率的に伝達する事が難しくな
る。たとえば、核融合炉などで使用する場合、耐熱セラ
ミックブロックの温度が上昇し、プラズマによるブロッ
クのエロージョンが激しくなる。
【0019】前記のようにして従来の膨張黒鉛からなる
黒鉛シートにポリイミド、ポリカルボジイミド、ポリア
ミドイミドの内の少なくとも1種類以上のポリイミド系
高分子を含浸、被覆する事により、可撓性を損なうこと
なく、耐破損性に優れた黒鉛シートが得られ、現場にお
ける施工性が向上し、この黒鉛シートを介装させて耐熱
セラミックブロック1を機器内壁3に固定する際に、ボ
ルト等の緊結部材4を介して、機械的に取り付けること
が可能となり、断熱材の交換が容易に行えるようにな
る。さらに、緊結部材4の締付力を調整することによっ
て、耐熱セラミックブロック1と機器内壁3との密着性
が調整でき、接触熱抵抗の調整が容易に行える。
【0020】また、第2の黒鉛シートは、市販されてい
るポリイミド系高分子フィルムを所定の厚みになるよう
に何枚かを積層し、加圧、加熱成形する。次にこれを2
500℃以上の温度で熱処理することによって、黒鉛化
させ、黒鉛化シートとする。この方法では、シートの厚
みを容易に調節することが可能となり、厚みが0.2〜
0.5mmとする。
【0021】ポリイミド系高分子フィルムを熱処理、黒
鉛化処理を行うことにより、厚み0.1mm前後の黒鉛
シートの作製が可能となるが、厚みが0.1mm前後で
あると、破損しやすく、現場における施工性にやや難が
あるため、0.2mm以上のものが好ましい。また、
0.5mm以上となると、厚くなりすぎ、熱流調整特性
が十分に発揮されないため0.5mm以下が好ましい。
【0022】以下に実施例を示し、本発明を具体的に説
明する。
【0023】
【実施例】(実施例1)原料にりん状天然黒鉛を用い
た。次にこの原料黒鉛を濃硫酸と10%硝酸の混酸に1
0分間浸漬して黒鉛層間化合物とした。この黒鉛層間化
合物を昇温速度800℃/hで急速に加熱することによ
り結合力の弱い層間を膨張させ、膨張黒鉛とした。この
膨張黒鉛を圧延することにより1000×1000mm
で厚さ0.2mmの黒鉛シートを作製した。この黒鉛シ
ートを、デシケータ中で真空脱気処理を行いながら、ポ
リイミド樹脂(宇部興産(株)製、ユーピレックスUワ
ニス)を含浸、被覆した。その後、窒素ガス雰囲気下で
200℃、16時間の条件で樹脂の乾燥を行い、続けて
10℃/minの昇温速度で450℃で2時間熱処理を
行い、樹脂の硬化を行った。その後、不活性雰囲気下で
10℃/minで1000℃まで昇温し、熱処理を行っ
た。
【0024】次に、この黒鉛シートを、核融合炉の内壁
に用いる黒鉛材に近いサイズになるように、80×40
mmの大きさに切り出した。これら黒鉛シートを真空容
器壁に見立てた金属板に固定し、その際の耐破損性な
ど、取り扱いの容易さを含む施工性の度合いを調べた。
【0025】さらに、熱流調整特性を調べるために、実
施例1と同等の黒鉛材1を80×40×10mmに加工
し、銅板を80×40×20mmに加工し、内部にφ1
0mmのパイプを通し、これらを図3に示すように両者
間に0.2mmの黒鉛シートを挟み、図2に示すように
7kg・cmのトルクでボルト締めし、一体物とした。
銅板の内部を通るパイプには5m/minで冷却水を流
し、黒鉛ブロック表面に10MW/m2 の電子ビームを
1秒間照射し、その時の表面温度を赤外線温度計で測定
した。この時の温度は1400℃であった。
【0026】(実施例2)厚み25μmの市販のポリイ
ミド系高分子フィルム(カプトン、デュポン製)を10
枚重ねたものをホットプレス法により20kg/cm2
の圧力下、10℃/hの昇温時間で450℃まで昇温
し、1時間保持の条件で成形体を作製した。このフィル
ムが固着した成形体を、約200℃/hの昇温時間で、
3000℃で熱処理を行い、黒鉛化させ、厚み約0.2
mmの黒鉛シートを得た。
【0027】これら高分子フィルムから作製した黒鉛シ
ートを実施例1同様に、真空容器壁に見立てた金属板に
固定し、その際の耐破損性など、取り扱いの容易さを含
む施工性の度合いを調べた。
【0028】また、実施例1と同様にして、黒鉛ブロッ
クと銅板との間に前記高分子フィルムから作製した黒鉛
シートを挟み、電子ビームを照射し、黒鉛ブロックの表
面温度を測定した。表面温度は1350℃であった。
【0029】(比較例1)実施例1と同等の黒鉛材を同
様に加工し、同サイズに実施例1に使用した金属板を加
工し、これら両者間に1mmの純アルミニウムシートを
挟み、実施例1と同様にして電子ビームを照射し、表面
温度を測定した。表面温度は1700℃であった。
【0030】以上のように、本発明にかかる黒鉛シート
は、純アルミニウムシートをインサート材とした場合に
比べ、同様に電子ビームを照射した場合、その表面温度
は約20%下がり、熱流調整特性が向上させることがで
きる。
【0031】また、実施例1及び2の両者とも、耐破損
性に優れ、金属板への取り付け時に、破れること無く施
工が行えた。また、容易に所望の大きさへの加工をする
ことも行え、従来の黒鉛シートに比べ、大幅に作業性が
向上し、金属の織布シートと同等以上の施工性であっ
た。
【0032】
【発明の効果】加工性、耐破損性を改善した黒鉛シート
とすることにより、その黒鉛シートのもつ可撓性を利用
してインサート材として耐熱セラミックブロックと、真
空加熱装置の内壁との間に挿入し、その固定時にボルト
等の緊結部材の締付力を調整する事により、容易に面圧
が調整できるようになり、接触熱抵抗を調整することが
可能となる。また、高熱流束機器の内壁への取付施工も
容易となり、断熱材の交換作業が容易となるなど、作業
効率の向上の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐熱セラミックブロックの取り付け状態の斜視
概略図。
【図2】耐熱セラミックブロックの取り付け状態の断面
図。
【図3】本発明における実施例に係る、インサート材を
挟み込んだ黒鉛ブロックと金属板の組み立て概略図。
【図4】図3におけるボルトによる締め付け部の拡大
図。
【符号の説明】
1 耐熱セラミックブロック 2 熱流調整シート(黒鉛シート) 3 真空加熱装置壁 4 緊結部材 5 強制冷却部
フロントページの続き (72)発明者 岡崎 正豊 香川県三豊郡大野原町萩原850 東洋炭素 株式会社内 Fターム(参考) 4F100 AD11A AK49A BA01 EJ08 EJ42A GB41 GB90 JA20A JJ03 JK01 JK13 JK17 JL01 YY00A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高熱流束面を構成する耐熱セラミックブ
    ロックと、前記耐熱セラミックブロックの裏面が密着す
    る強制冷却部材と、前記耐熱セラミックブロックを前記
    強制冷却部材に対して所定面圧で取り付けるための緊結
    部材と、前記耐熱セラミックブロックと前記強制冷却部
    材との間に設けられた熱流調整シートと、を備えてなる
    高熱流束機器の壁構造において、前記熱流調整シート
    が、膨張黒鉛を主たる原料として製造したシートにポリ
    イミド系高分子を含浸、被覆した黒鉛シートであること
    を特徴とする高熱流束機器の壁構造。
  2. 【請求項2】 高熱流束面を構成する耐熱セラミックブ
    ロックと、前記耐熱セラミックブロックの裏面が密着す
    る強制冷却部材と、前記耐熱セラミックブロックを前記
    強制冷却部材に対して所定面圧で取り付けるための緊結
    部材と、前記耐熱セラミックブロックと前記強制冷却部
    材との間に設けられた熱流調整シートと、を備えてなる
    高熱流束機器の壁構造において、前記熱流調整シート
    が、ポリイミド系高分子フィルムを熱処理して得られる
    黒鉛シートであることを特徴とする高熱流束機器の壁構
    造。
  3. 【請求項3】 高熱流束面を構成する耐熱セラミックブ
    ロックと、前記耐熱セラミックブロックの裏面が密着す
    る強制冷却部材と、前記耐熱セラミックブロックを前記
    強制冷却部材に対して所定面圧で取り付けるための緊結
    部材と、を備えてなる高熱流束機器の壁構造において、
    前記耐熱セラミックブロックと前記強制冷却部材との間
    に設けられる熱流調整シートであって、膨張黒鉛を主た
    る原料として製造したシートにポリイミド系高分子を含
    浸、被覆した黒鉛シートで、その厚みが0.1〜0.5
    mmであることを特徴とする熱流調整シート。
  4. 【請求項4】 高熱流束面を構成する耐熱セラミックブ
    ロックと、前記耐熱セラミックブロックの裏面が密着す
    る強制冷却部材と、前記耐熱セラミックブロックを前記
    強制冷却部材に対して所定面圧で取り付けるための緊結
    部材と、を備えてなる高熱流束機器の壁構造において、
    前記耐熱セラミックブロックと前記強制冷却部材との間
    に設けられる熱流調整シートであって、ポリイミド系高
    分子フィルムを熱処理して得られる黒鉛シートで、その
    厚みが0.2〜0.5mmであることを特徴とする熱流
    調整シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008268191A (ja) * 2007-03-29 2008-11-06 Hitachi Chem Co Ltd プラズマ対向材およびその製造方法
US8329283B2 (en) 2007-11-09 2012-12-11 Ibiden Co., Ltd. Carbon-based composite material and producing method thereof

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