JP2000088385A - 極低温冷凍機 - Google Patents

極低温冷凍機

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JP2000088385A
JP2000088385A JP10256197A JP25619798A JP2000088385A JP 2000088385 A JP2000088385 A JP 2000088385A JP 10256197 A JP10256197 A JP 10256197A JP 25619798 A JP25619798 A JP 25619798A JP 2000088385 A JP2000088385 A JP 2000088385A
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piston
regenerator
cylinder
pressure
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JP10256197A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Kurihara
利行 栗原
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2309/00Gas cycle refrigeration machines
    • F25B2309/006Gas cycle refrigeration machines using a distributing valve of the rotary type

Landscapes

  • Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディスプレーサ(22)の重量を軽減し、ディ
スプレーサ(22)の往復動に起因する加振力を小さくし
て、極低温冷凍機(R)の振動を低減する。 【解決手段】 シリンダ(2)内にディスプレーサ(2
2)と蓄冷器(24)とを設け、ガス圧駆動式のGM冷凍
機を形成する。蓄冷器(24)の第1及び第2蓄冷部(24
a,24b)を、それぞれ円筒状に形成する。そして、第1
蓄冷部(24a)をシリンダ(2)の大径部(2a)に、第2
蓄冷部(24b)をシリンダ(2)の小径部(2b)にそれぞ
れ挿入固定する。ディスプレーサ(22)を、第1及び第
2ピストン部(22a,22b)によって構成する。各ピスト
ン部(22a,22b)を中空円筒状に形成し、ディスプレー
サ(22)を軽量化する。この第1ピストン部(22a)を
第1蓄冷部(24a)の内側に設け、第2ピストン部(22
b)を第2蓄冷部(24b)の内側に設ける。また、各ピス
トン部(22a,22b)の内部を真空にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シリンダ内を往復
動するディスプレーサを備え、ヘリウム等の作動ガスの
膨張によって極低温レベルの寒冷を発生させる極低温冷
凍機に関し、特に、ディスプレーサの往復動に起因する
振動の抑制対策に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、極低温冷凍機としては、GM
(ギフォード・マクマホン)冷凍機がよく知られてい
る。このGM冷凍機は、サイモン膨張という原理によっ
て寒冷を発生させるものである。
【0003】具体的に、GM冷凍機は、図10に示すよ
うに、シリンダ(a)と、ディスプレーサ(b)と、蓄冷
器(c)とを備えている。シリンダ(a)は、円筒状に形
成されて両端が閉鎖されている。ディスプレーサ(b)
は、円柱状に形成されてシリンダ(a)に挿入される一
方、シリンダ(a)とディスプレーサ(b)との間の隙間
はシールされている。そして、このディスプレーサ
(b)は、シリンダ(a)内の閉空間を上方の上部空間と
下方の膨張室とに区画している。また、ディスプレーサ
(b)は、駆動機構によって駆動されてシリンダ(a)内
を往復動するように構成されている。シリンダ(a)内
の上部空間と膨張室とは、蓄冷器(c)を介して配管接
続されている。この蓄冷器(c)には、蓄冷材が充填さ
れている。更に、上部空間と蓄冷器(c)との間には、
高圧バルブ(e)を介して圧縮機(d)の吐出側が、低圧
バルブ(f)を介して圧縮機(d)の吸入側が共に接続さ
れている。
【0004】上記GM冷凍機は、以下の動作を行って寒
冷を発生させている。先ず、ディスプレーサ(b)が下
死点にある状態で高圧バルブ(e)を開き、シリンダ
(a)内の上部空間に高圧の作動ガスを導入する。次
に、高圧バルブ(e)を閉じてディスプレーサ(b)を引
き上げると、上部空間の作動ガスは配管を通って膨張空
間へと流れる。その際、作動ガスは蓄冷器(c)におい
て蓄冷材と接触して冷却されるため、膨張室には低温の
作動ガスが流入する。ディスプレーサ(b)が上死点に
達すると、低圧バルブ(f)を開く。この状態で、膨張
室の低温の作動ガスは、膨張室外部の作動ガスに対して
押し出し仕事をする。このため、膨張室内の作動ガス温
度が更に低下して、寒冷が発生する。その後、ディスプ
レーサ(b)が下降し、膨張室内の作動ガスが排出され
る。その際、極低温の作動ガスが蓄冷器(c)内を流れ
て蓄冷材を冷却する。
【0005】また、GM冷凍機には、特開平10−12
2682号公報に開示されているように、ディスプレー
サの内部に蓄冷器を設けるようにしたものが知られてい
る。この種の冷凍機では、ディスプレーサの内部空間に
蓄冷材を充填して蓄冷器を構成する一方、ディスプレー
サには、蓄冷器とシリンダ内の上部空間とに連通する連
通路と、蓄冷器とシリンダ内の膨張室とに連通する連通
路とを形成している。これによれば、単にシリンダ内に
上部空間と膨張室とを区画形成するのみであったディス
プレーサの内部空間を有効に利用することができ、冷凍
機を大幅に小型化することが可能となる。
【0006】また、上記公報には、作動ガスの圧力差に
よってディスプレーサを駆動する、いわゆるガス圧駆動
式のGM冷凍機が開示されている。この種の冷凍機で
は、冷凍機に給排気される高圧作動ガスの圧力と低圧作
動ガスの圧力の中間圧力となる中間圧室を形成し、該中
間圧室の内圧と、高圧及び低圧の作動ガス圧力との圧力
差を利用してディスプレーサを往復駆動するように構成
されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、この種
の冷凍機を運転すると、シリンダ内でディスプレーサが
往復動する。そして、このディスプレーサが、従来は中
実に構成されているため重量が重く、重いディスプレー
サの往復動に起因して加振力が発生し、冷凍機が振動す
るという問題がある。
【0008】また、上記のディスプレーサ内部に蓄冷器
を設けた冷凍機では、シリンダ内において蓄冷器と一体
のディスプレーサが往復動する。一方、蓄冷器の蓄冷材
としては、銅メッシュや鉛玉を用いるのが一般的である
ため、蓄冷材の重量が嵩むこととなる。従って、この場
合にはディスプレーサの重量がかなり増大し、ディスプ
レーサの往復動に起因する加振力も増大するため、冷凍
機の振動が大きくなるという問題があった。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、ディスプレーサの重
量を軽減し、ディスプレーサの往復動に起因する加振力
を小さくすることによって、冷凍機の振動を低減するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、ディスプレー
サの軽量化を図り、これによってディスプレーサの往復
動に起因する加振力を小さくするようにしたものであ
る。
【0011】具体的に、本発明が講じた第1の解決手段
は、シリンダ(2)と、該シリンダ(2)の内部に膨張室
(30,31)を区画形成すると共に、該シリンダ(2)内を
往復動して膨張室(30,31)への作動ガスの給排気を行
うディスプレーサ(22)と、蓄冷材を備え、該蓄冷材と
上記膨張室(30,31)へ給排気される作動ガスとが互い
に熱交換を行う蓄冷器(24)とを備え、上記膨張室(3
0,31)へ供給された作動ガスの膨張によって極低温レベ
ルの寒冷を発生させる極低温冷凍機を前提としている。
【0012】そして、上記蓄冷器(24)には、ディスプ
レーサ(22)と別体に形成される別体型蓄冷部(24a,24
b)を設ける一方、上記ディスプレーサ(22)には、中
空に形成され、且つ内部における対流の発生を抑制する
ように構成された中空ピストン部(22a,22b)を設ける
ものである。
【0013】また、本発明が講じた第2の解決手段は、
上記第1の解決手段において、ディスプレーサ(22)
は、複数のピストン部(22a,22b)を有して、シリンダ
(2)の内部に複数の膨張室(30,31)を区画形成し、蓄
冷器(24)は、複数の蓄冷部(24a,24b)を有し、上記
シリンダ(2)内の各膨張室(30,31)と、上記ディスプ
レーサ(22)の各ピストン部(22a,22b)と、上記蓄冷
器(24)の各蓄冷部(24a,24b)とによって複数の冷却
ステージ(ST1,ST2)を形成するようにする。
【0014】その一方、少なくとも最終段の冷却ステー
ジ(ST2)の蓄冷部(24b)を別体型蓄冷部(24b)に構
成し、少なくとも最終段の冷却ステージ(ST2)のピス
トン部(22b)を中空ピストン部(22b)に構成するもの
である。
【0015】また、本発明が講じた第3の解決手段は、
上記第1又は第2の解決手段において、中空ピストン部
(22a,22b)の内部には、軽量な充填材(61)を充填す
るものである。
【0016】また、本発明が講じた第4の解決手段は、
上記第1又は第2の解決手段において、中空ピストン部
(22a,22b)の内部を、真空に構成するものである。
【0017】また、本発明が講じた第5の解決手段は、
上記第4の解決手段において、中空ピストン部(22a,22
b)を、柱状に形成して先端側で膨張室(30,31)に臨む
ように構成する一方、上記中空ピストン部(22a,22b)
の内部には、横断面に設けられて、該ピストン部(22a,
22b)の基端側から先端側への輻射による熱侵入を低減
する遮蔽板(55a,55b)を設けるものである。
【0018】また、本発明が講じた第6の解決手段は、
上記第2の解決手段において、最終段の冷却ステージの
ピストン部(22b)を、柱状に形成して先端部(64)が
最終段の冷却ステージの膨張室(31)に臨むように構成
すると共に、内部には先端側の先端空間(62)と基端側
の基端空間(63)とを区画形成する。そして、上記先端
空間(62)を真空に構成する一方、上記基端空間(63)
には軽量な充填材(61)を充填するものである。
【0019】また、本発明が講じた第7の解決手段は、
シリンダ(2)と、複数のピストン部(22a,22b)を有し
て、上記シリンダ(2)の内部に複数の膨張室(30,31)
を区画形成すると共に、該シリンダ(2)内を往復動し
て膨張室(30,31)への作動ガスの給排気を行うディス
プレーサ(22)と、それぞれが蓄冷材を備える複数の蓄
冷部(24a,24b)を有し、該蓄冷部(24a,24b)の蓄冷材
と、上記膨張室(30,31)へ給排気される作動ガスとが
互いに熱交換を行う蓄冷器(24)とを備え、上記膨張室
(30,31)へ供給された作動ガスの膨張によって極低温
レベルの寒冷を発生させるように構成される一方、上記
シリンダ(2)内の各膨張室(30,31)と、上記ディスプ
レーサ(22)の各ピストン部(22a,22b)と、上記蓄冷
器(24)の各蓄冷部(24a,24b)とによって複数の冷却
ステージが形成される多段の極低温冷凍機を前提として
いる。
【0020】そして、少なくとも最終段の冷却ステージ
の蓄冷部(24b)をディスプレーサ(22)と別体に形成
し、最終段の冷却ステージのピストン部(22b)を、柱
状に形成されて先端側の先端部(64)と基端側の基端部
(65)とより成り、先端側で最終段の冷却ステージの膨
張室(31)に臨むように構成し、上記先端部(64)を軽
量な材料によって中実に形成する一方、上記基端部(6
5)を中空に形成し内部に軽量な充填材(61)を充填す
るものである。
【0021】−作用−上記第1の解決手段では、高圧の
作動ガスをシリンダ(2)内に導入し、この高圧作動ガ
スをディスプレーサ(22)の動きによって膨張室(30,3
1)へ導入する。その際、作動ガスは蓄冷器(24)の蓄
冷材(25a,25b)と熱交換して冷却されるため、膨張室
(30,31)には低温の作動ガスが流入する。膨張室(30,
31)に供給された作動ガスは膨張して更に温度が低下
し、これによって極低温レベルの寒冷が発生する。その
後、ディスプレーサ(22)の動きによって、膨張室(3
0,31)内の作動ガスが排出される。その際、極低温の作
動ガスが蓄冷器(24)内を流れて蓄冷材(25a,25b)を
冷却する。そして、極低温冷凍機は、以上の動作を繰り
返して冷凍運転を行う。
【0022】一方、上記蓄冷器(24)は、ディスプレー
サ(22)と別体の別体型蓄冷部(24a,24b)を備えてい
る。また、ディスプレーサ(22)は、中空の中空ピスト
ン部(22a,22b)を備え、軽量に構成されている。この
中空ピストン部(22a,22b)は、内部における対流の発
生を抑制するように構成されている。これによって、該
中空ピストン部(22a,22b)内での対流に起因する膨張
室(30,31)への熱侵入を阻止するようにしている。
【0023】また、上記第2の解決手段では、シリンダ
(2)内の各膨張室(30,31)と、ディスプレーサ(22)
の各ピストン部(22a,22b)と、蓄冷器(24)の各蓄冷
部(24a,24b)とによって複数の冷却ステージ(ST1,ST
2)を形成する。各冷却ステージ(ST1,ST2)の膨張室
(30,31)へはピストン部(22a,22b)の往復動によって
作動ガスが給排気され、各冷却ステージ(ST1,ST2)の
膨張室(30,31)で作動ガスが膨張する。これによっ
て、各冷却ステージ(ST1,ST2)の膨張室(30,31)にお
いて所定温度レベルの寒冷が発生する。その一方、少な
くとも最終段の冷却ステージ(ST2)において、蓄冷部
(24b)が別体型蓄冷部に構成され、ピストン部(22b)
が中空ピストン部に構成される。
【0024】また、上記第3の解決手段では、中空ピス
トン部(22a,22b)内部に軽量な充填材(61)が充填さ
れる。そして、中空ピストン部(22a,22b)内部では、
充填材(61)によって内部でのガス等の流動が阻止さ
れ、これによって中空ピストン部(22a,22b)内での対
流の発生が抑制される。従って、中空ピストン部(22a,
22b)内部に、作動ガスとして一般に用いられるヘリウ
ムガスやその他のガスが存在する状態であっても、中空
ピストン部(22a,22b)内での対流が抑制される。
【0025】また、上記第4の解決手段では、中空ピス
トン部(22a,22b)の内部空間が密閉空間に構成され
て、中空ピストン部(22a,22b)内が真空にされる。こ
のため、中空ピストン部(22a,22b)の内部には、作動
ガスとして一般に用いられるヘリウムガスをはじめ何れ
の物質もほとんど存在せず、中空ピストン部(22a,22
b)内での対流の発生が抑制される。
【0026】また、上記第5の解決手段では、内部が真
空にされた中空ピストン部(22a,22b)に遮蔽板(55a,5
5b)を設け、基端側から先端側への輻射による熱侵入を
低減するようにしている。つまり、中空ピストン部(22
a,22b)の先端側は、膨張室(30,31)に臨んでいるた
め、中空ピストン部(22a,22b)の基端側よりも低温で
ある。一方、中空ピストン部(22a,22b)は、中空に形
成されて真空にされている。従って、中空ピストン部
(22a,22b)内での対流に起因する基端側から先端側へ
の熱侵入は阻止されるものの、輻射による先端側への熱
侵入は依然として存在する。
【0027】ここで、輻射による伝熱量は、基端側の温
度:T1と先端側の温度:T2とにより定まる。より正確に
言うと、伝熱量は、各温度の4乗の差:T14-T24に比例
する。これに対して、中空ピストン部(22a,22b)内部
の横断面に遮蔽板(55a,55b)を設けた場合、この遮蔽
板(55a,55b)の温度:T3は、基端温度:T1と先端温
度:T2との中間の値となる。そして、この場合における
輻射による先端部(64)への入熱量は、遮蔽板温度:T3
と先端温度:T2とによって定まる。この時、T1>T3>T2
であることから、T14-T24>T34-T24の関係が成り立つ。
従って、上記遮蔽板(55a,55b)を設けることによっ
て、中空ピストン部(22a,22b)の先端側への輻射によ
る熱侵入が低減する。
【0028】また、上記第6の解決手段では、最終段の
冷却ステージ(ST2)のピストン部(22b)内部には、先
端空間(62)と基端空間(63)とが区画形成される。こ
の先端空間(62)は真空にされ、基端空間(63)には軽
量な充填材(61)が充填されている。そして、基端空間
(63)では、充填材(61)によって内部でのガス等の流
動が阻止され、これによって基端空間(63)内での対流
の発生が抑制される。従って、この基端空間(63)内に
ヘリウムガス等が存在していても、充填材(61)によっ
て対流が抑制される。一方、先端空間(62)は、密閉空
間に構成されて真空にされており、これによって先端空
間(62)内での対流の発生が抑制される。従って、基端
空間(63)よりも低温となる先端空間(62)の内部に
は、ヘリウムガスをはじめ何れの物質もほとんど存在し
ない状態となる。
【0029】また、上記第7の解決手段では、高圧の作
動ガスをシリンダ(2)内に導入し、この高圧作動ガス
をディスプレーサ(22)の動きによって膨張室(30,3
1)へ導入する。その際、作動ガスは蓄冷器(24)の蓄
冷材(25a,25b)と熱交換して冷却されるため、膨張室
(30,31)には低温の作動ガスが流入する。膨張室(30,
31)に供給された作動ガスは膨張して更に温度が低下
し、これによって極低温レベルの寒冷が発生する。その
後、ディスプレーサ(22)の動きによって、膨張室(3
0,31)内の作動ガスが排出される。その際、極低温の作
動ガスが蓄冷器(24)内を流れて蓄冷材(25a,25b)を
冷却する。そして、極低温冷凍機は、以上の動作を繰り
返して冷凍運転を行う。
【0030】また、シリンダ(2)内の各膨張室(30,3
1)と、ディスプレーサ(22)の各ピストン部(22a,22
b)と、蓄冷器(24)の各蓄冷部(24a,24b)とによって
複数の冷却ステージ(ST1,ST2)を形成する。各冷却ス
テージ(ST1,ST2)の膨張室(30,31)へはピストン部
(22a,22b)の往復動によって作動ガスが給排気され、
各冷却ステージ(ST1,ST2)の膨張室(30,31)で作動ガ
スが膨張する。これによって、各冷却ステージ(ST1,ST
2)の膨張室(30,31)において所定温度レベルの寒冷が
発生する。
【0031】一方、最終段の冷却ステージ(ST2)の蓄
冷部(24b)は、ディスプレーサ(22)と別体に形成さ
れている。また、最終段の冷却ステージ(ST2)のピス
トン部(22b)は、先端側の先端部(64)と基端側の基
端部(65)とにより形成される。この先端部(64)は軽
量な材料によって中実に形成される一方、基端部(65)
は中空に形成されて内部に軽量な充填材(61)が充填さ
れており、これによってディスプレーサ(22)が軽量に
構成される。そして、上記基端部(65)内の充填材(6
1)によって、基端部(65)内部における対流の発生を
抑制し、この対流に起因する基端側から先端側への熱侵
入を阻止するようにしている。また、最終段の冷却ステ
ージ(ST2)の膨張室(31)に臨んで基端部(65)より
も低温となる先端部(64)が、中実に形成される。
【0032】
【発明の効果】従って、上記第1の解決手段によれば、
中空の中空ピストン部(22a,22b)を設けることによっ
てディスプレーサ(22)の軽量化を図り、ディスプレー
サ(22)の往復動により生じる加振力を小さくすること
によって、冷凍機の振動を低減することができる。
【0033】ここで、単に中空の中空ピストン部(22a,
22b)をディスプレーサ(22)に設けたのでは、該中空
ピストン部(22a,22b)の内部で対流が生じ、この対流
によってシリンダ(2)内の膨張室(30,31)への熱侵入
が生じる。これに対して、本解決手段では、中空ピスト
ン部(22a,22b)内部での対流の発生を抑制しているた
め、上述のような膨張室(30,31)への熱侵入が抑制さ
れ、冷凍機に充分な冷凍能力を発揮させることができ
る。この結果、弊害を生じることなくディスプレーサ
(22)の軽量化を図り、冷凍機の振動を低減することが
可能となる。
【0034】また、上記第2の解決手段では、少なくと
も最終段の冷却ステージ(ST2)の蓄冷部(24b)を別体
型蓄冷部に構成している。従って、従来より知られた蓄
冷部をディスプレーサの内部に設ける構造とする場合に
比して、冷凍機の最終段の冷却ステージ(ST2)を構成
する部分は、やや大型化してしまう。しかしながら、最
終段の冷却ステージ(ST2)を構成する部分は、より高
温側の他の冷却ステージ(ST1)を構成する部分よりも
通常は小型である。このため、最終段の冷却ステージ
(ST2)を構成する部分がやや大型化しても、冷凍機全
体としては、依然として小型に維持することができる。
【0035】また、上記第3の解決手段によれば、中空
ピストン部(22a,22b)内部にガスが存在する場合であ
っても、対流に起因する膨張室(30,31)への熱侵入を
確実に阻止することができる。このため、中空ピストン
部(22a,22b)内に作動ガスの流入を許容する構造とす
ることによって、中空ピストン部(22a,22b)の構成を
簡素化できる。
【0036】つまり、シリンダ(2)内には高圧の作動
ガスが導入されるため、中空ピストン部(22a,22b)の
内部と外部とで圧力差が生じる。従って、中空ピストン
部(22a,22b)には、この圧力差に耐え得るように所定
の耐圧強度を与える必要がある。これに対して、作動ガ
スの流入を許容することによって、中空ピストン部(22
a,22b)内外の圧力差を縮小することができる。この結
果、中空ピストン部(22a,22b)の耐圧強度を下げるこ
とができ、これによって中空ピストン部(22a,22b)の
構成を簡素化することが可能となる。
【0037】また、上記第4の解決手段によれば、中空
ピストン部(22a,22b)内を真空にして何れの物質もほ
とんど存在しない状態としているため、該中空ピストン
部(22a,22b)を最も軽量に構成することができる。こ
の結果、ディスプレーサ(22)の軽量化を確実に図るこ
とができ、冷凍機の振動を低減することができる。
【0038】また、上記第5の解決手段によれば、遮蔽
板(55a,55b)によって中空ピストン部(22a,22b)の先
端側への熱侵入を確実に低減することができる。この結
果、膨張室(30,31)への熱侵入を低減することがで
き、冷凍機に充分な冷凍能力を発揮させることができ
る。また、上述のようにシリンダ(2)内には高圧の作
動ガスが導入されるため、中空ピストン部(22a,22b)
内を真空にすると、中空ピストン部(22a,22b)内外で
の圧力差が大きくなる。従って、中空ピストン部(22a,
22b)に大きな耐圧強度を与える必要が生じる。これに
対して、遮蔽板(55a,55b)を中空ピストン部(22a,22
b)の横断面に設けているため、この遮蔽板(55a,55b)
によって中空ピストン部(22a,22b)の耐圧強度を大き
くすることができる。この結果、中空ピストン部(22a,
22b)の重量増加を最低限に抑えつつ、中空ピストン部
(22a,22b)に充分な耐圧強度を与えることができる。
【0039】また、上記第6の解決手段によれば、最終
段の冷却ステージ(ST2)のピストン部(22b)における
先端空間(62)の内部を、ヘリウムガス等の作動ガスが
存在しない状態とすることができる。
【0040】ここで、最終段の冷却ステージ(ST2)の
膨張室(31)に臨む上記ピストン部(22b)の先端付近
は絶対温度10K程度の極低温状態となっており、ピス
トン部(22b)の先端空間(62)も同様に極低温状態と
なっている。一方、このような極低温状態では、ヘリウ
ムガス等の作動ガスの密度は常温時に比べて非常に大き
くなる。このため、上記先端空間(62)への作動ガスの
出入りを許容する構造とした場合、上記ピストン部(22
b)の製作は最も容易となるものの、以下のような問題
が生じるおそれがある。
【0041】つまり、上記先端空間(62)への作動ガス
の出入りを許容すると、該先端空間(62)に極低温状態
の作動ガスを溜め込む必要が生じ、冷凍機の運転開始時
における作動ガスの充填圧力を増加させなければならな
い。また、上記先端空間(62)へ出入りする作動ガスの
量も該作動ガスの密度の増加に伴って増加するため、冷
凍機の性能低下を招くおそれがある。これに対して、本
解決手段では、上記先端空間(62)を真空としているた
め、上述のような問題を回避しつつ、ディスプレーサ
(22)の軽量化を確実に図ることができる。
【0042】また、上記第7の解決手段では、最終段の
冷却ステージ(ST2)のピストン部(22b)において、基
端部(65)を中空に形成して内部に軽量な充填材(61)
を充填すると共に先端部(64)を軽量な材料で中実に形
成している。これによって、ディスプレーサ(22)の軽
量化を図り、ディスプレーサ(22)の往復動により生じ
る加振力を小さくすることによって、冷凍機の振動を低
減することができる。
【0043】また、上記最終段のピストン部(22b)の
基端部(65)内部にガスが存在する場合であっても、対
流に起因する膨張室(31)への熱侵入を確実に阻止する
ことができる。このため、上記第3の解決手段と同様
に、基端部(65)内に作動ガスの流入を許容することに
よって、基端部(65)に要求される耐圧強度を下げるこ
とができ、基端部(65)の構成を簡素化できる。
【0044】また、上述のように最終段の冷却ステージ
(ST2)の膨張室(31)は極低温状態であり、上記最終
段のピストン部(22b)の先端部(64)も極低温状態と
なる。これに対して該先端部(64)を中実に形成してい
るため、この先端部(64)内にヘリウムガス等は存在せ
ず、上記第6の解決手段と同様に、作動ガスの密度の増
大に起因する運転開始時における充填圧力の増加や冷凍
機の性能低下の問題を確実に防ぐことができる。更に、
本解決手段では、先端部(64)を中実体によって構成し
ているため、上記最終段のピストン部(22b)の構成を
簡素化することができる。
【0045】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0046】図1に示すように、本実施形態の極低温冷
凍機(R)は、モータヘッド(1)とシリンダ(2)とを
有し、シリンダ(2)内におけるヘリウムガス(作動ガ
ス)の膨張によって寒冷を発生させるガス圧駆動式のG
M(ギフォード・マクマホン)冷凍機である。すなわ
ち、極低温冷凍機(R)は密閉状のモータヘッド(1)
と、該モータヘッド(1)の上面に気密状に連設され、
上側の大径部(2a)及び下側の小径部(2b)からなる大
小2段構造のシリンダ(2)とを備えている。
【0047】上記モータヘッド(1)の側面には高圧ガ
ス入口(4)とその下側に位置する低圧ガス出口(5)と
が形成され、高圧ガス入口(4)は圧縮機(図示せず)
の吐出側に高圧配管(4a)を介して、また低圧ガス出口
(5)は同圧縮機の吸入側に低圧配管(5a)を介してそ
れぞれ接続されている。
【0048】モータヘッド(1)の内部には、上記高圧
ガス入口(4)に連通するモータ室(6)と、該モータ室
(6)の下側に位置し且つ内部空間が上端にてモータ室
(6)に連通する上下方向の貫通孔からなる装着孔(7)
と、この装着孔(7)の周囲に位置する略環状の空間か
らなる中間圧室(8)とが形成されている。
【0049】また、モータヘッド(1)のシリンダ(2)
との境界部分にはシリンダ(2)上端(基端)の閉塞部
材を構成するバルブステム(9)が嵌挿されている。こ
のバルブステム(9)は、上記装着孔(7)に気密嵌合さ
れたバルブシート部(9a)と、シリンダ(2)の大径部
(2a)の内径よりも小径に形成され、このシリンダ大径
部(2a)内の上部に同心に突出するピストン支持部(9
b)と、上記中間圧室(8)の下壁を構成するフランジ部
(9c)とを備えている。そして、バルブシート部(9a)
の上面と装着孔(7)の壁面とで囲まれる空間により、
高圧ガス入口(4)とモータ室(6)を介して連通するバ
ルブ室(10)が形成されている。
【0050】上記バルブステム(9)には、図3及び図
4にも示すように、第1ガス流路(12)と第2ガス流路
(14)とが貫通形成されている。上記第1ガス流路(1
2)は、上半部が2股状に分岐され且つ上記バルブ室(1
0)をシリンダ(2)内に連通させている。また、該第1
ガス流路(12)は、その途中にてキャピラリ管(15)を
介して上記中間圧室(8)に常時連通されている。上記
第2ガス流路(14)は、一端が該第1ガス流路(12)に
後述するロータリバルブ(35)の低圧ポート(37)を介
して連通すると共に、他端が上記低圧ガス出口(5)に
モータヘッド(1)に形成した低圧通路(13)を介して
連通している。そして、上記両ガス流路(12,14)は、
バルブ室(10)に臨むバルブステム(9)のバルブシー
ト(9a)上面において、第2ガス流路(14)にあっては
バルブステム(9)中心部に、分岐された第1ガス流路
(12,12)にあっては該第2ガス流路(14)に対して対
称な位置にそれぞれ開口されている。
【0051】上記モータヘッド(1)のバルブ室(10)
内には、上記バルブモータ(39)により回転駆動される
ロータリバルブ(35)が設けられている。このロータリ
バルブ(35)は、シリンダ(2)内に高圧ヘリウムガス
を供給する高圧開弁状態と、シリンダ(2)内のヘリウ
ムガスを排出する低圧開弁状態とに交互に切り換わるよ
うに構成されている。つまり、このロータリバルブ(3
5)の切換動作によって、上記第1ガス流路(12)を通
じて、高圧開弁状態では上記高圧ガス入口(4)に連通
するバルブ室(10)とシリンダ(2)内部とが連通し、
低圧開弁状態では上記低圧ガス出口(5)に連通する低
圧通路(13)とシリンダ(2)内部とが連通するように
なされている。
【0052】具体的に、上記ロータリバルブ(35)の下
面中心部にはバルブモータ(39)の出力軸(39a)が回
転一体に係合されている。また、バルブ(35)上面とモ
ータ(39)との間にはスプリング(図示せず)が縮装さ
れている。そして、このスプリングのばね力とバルブ室
(10)の高圧ヘリウムガスの圧力とによって、ロータリ
バルブ(35)下面をバルブステム(9)のバルブシート
部(9a)上面に対し一定の押圧力で押し付けるようにし
ている。
【0053】上記ロータリバルブ(35)の下面には、図
2に示すように、一対の高圧ポート(36,36)と、低圧
ポート(37)とが形成されている。上記高圧ポート(3
6,36)は、上記ロータリバルブ(35)の半径方向に対向
する外周縁から中心方向に所定長さだけ切り込んで形成
されている。また、上記低圧ポート(37)は、該高圧ポ
ート(36,36)に対してロータリバルブ(35)の回転方
向(同図で矢印にて示す方向)に略90°の角度間隔を
あけて配置され、ロータリバルブ(35)下面の中心から
外周縁近傍に向かって直径方向に切り欠いてなる有端凹
溝状に形成されている。そして、上記ロータリバルブ
(35)は、その下面がバルブステム(9)上面に圧接さ
れた状態でバルブモータ(39)により回転駆動され、こ
れによって上述の高圧開弁状態と低圧開弁状態とに切り
換わるようにされている。
【0054】具体的に、図3に示すように、ロータリバ
ルブ(35)が回転して、その下面の高圧ポート(36,3
6)の内端がそれぞれバルブステム(9)のバルブシート
部(9a)上面に開口する第1ガス流路(12)の2つの開
口端に合致したときには、高圧開弁状態となって、上記
第1ガス流路(12)を通じて、上記高圧ガス入口(4)
に連通するバルブ室(10)とシリンダ(2)内部とが連
通し、シリンダ(2)内に高圧のヘリウムガスが導入さ
れる。また、図4に示すように、バルブシート部(9a)
上面に開口する第2ガス流路(14)に央部にて常時連通
する低圧ポート(37)の両外端がそれぞれ上記第1ガス
流路(12)の両開口端に合致したときには、低圧開弁状
態となって、上記第1ガス流路(12)を通じて、上記低
圧ガス出口(5)に連通する低圧通路(13)とシリンダ
(2)内部とが連通し、シリンダ(2)内のヘリウムガス
が排出される。
【0055】一方、上記シリンダ(2)内には、第1及
び第2ピストン部(22a,22b)を有するディスプレーサ
(22)と、第1及び第2蓄冷部(24a,24b)を有する蓄
冷器(24)とが設けられている。そして、上記シリンダ
(2)の大径部(2a)内に形成された第1段膨張室(3
0)と、上記第1ピストン部(22a)と、第1蓄冷部(24
a)とによって第1段冷却ステージ(ST1)を形成すると
共に、上記シリンダ(2)の小径部(2b)内に形成され
た第2段膨張室(31)と、上記第2ピストン部(22b)
と、第2蓄冷部(24b)とによって第2段冷却ステージ
(ST2)を形成するようにしている。
【0056】また、上記シリンダ(2)の大径部(2a)
内の下端部には、底壁を有する略カップ形状のスラック
ピストン(17)が、その内側面を上記バルブステム
(9)のピストン支持部(9b)に摺動案内せしめた状態
で往復動可能に外嵌合されている。このスラックピスト
ン(17)底壁の中心部には、大径の中心孔(18)が貫通
形成され、周縁角部にはスラックピストン(17)内外を
連通する複数の連通孔(19,19,…)が形成されている。
【0057】上記シリンダ(2)の内部は、上記スラッ
クピストン(17)によって、該スラックピストン(17)
の下方の下側圧力室(29)と、上方の上側圧力室(20)
とがそれぞれ区画形成されている。この上側圧力室(2
0)は、上記モータヘッド(1)内の中間圧室(8)にオ
リフィス(21)を介して常時連通され、高圧及び低圧の
ヘリウムガスの中間圧力に設定されている。これに対し
て、下側圧力室(29)は、上記ロータリバルブ(35)の
切り換え動作によって、高圧開弁状態では高圧のヘリウ
ムガスのガス圧となり、低圧開弁状態では高圧のヘリウ
ムガスのガス圧となる。そして、この上側圧力室(20)
のガス圧と下側圧力室(29)のガス圧との圧力差によっ
てスラックピストン(17)に往復動の駆動力が付与さ
れ、このスラックピストン(17)とディスプレーサ(2
2)とを連結してディスプレーサ(22)を往復動させる
ように構成されている。
【0058】上記シリンダ(2)は、第1ヒートステー
ション部(41)と、第2ヒートステーション部(42)と
を備えている。この第1ヒートステーション部(41)
は、略円筒状に形成されると共に、下端部から鍔状に突
出する鍔部(41a)を備えている。そして、該第1ヒー
トステーション部(41)は、シリンダ(2)の大径部(2
a)の下端部に位置して、内周面が該大径部(2a)の外
周面に密着するように設けられている。第2ヒートステ
ーション部(42)は、略円筒状に形成されると共に、下
端側は円形の底板(42a)によって閉鎖されている。こ
の底板(42a)の外周部は、鍔状に突出している。そし
て、該第2ヒートステーション部(42)は、シリンダ
(2)の小径部(2b)の下端側を閉塞するように設けら
れている。
【0059】上記シリンダ(2)の小径部(2b)内に
は、第2蓄冷部(24b)が挿入固定されている。この第
2蓄冷部(24b)は、樹脂系の材料から成り、側壁部(2
6b)を備えて円筒状に形成されている。この第2蓄冷部
(24b)の側壁部(26b)は中空に形成されており、該側
壁部の内部空間には小球状の蓄冷材(25b)が多数充填
されている。また、第2蓄冷部(24b)の側壁部(26b)
には、上部通路(27b)と下部通路(28b)とが形成され
ている。該上部通路(27b)は、一端が上記側壁部(26
b)の上端面に開口し、他端が上記側壁部(26b)の内部
空間に連通している。該下部通路(28b)は、一端が上
記側壁部(26b)の下端部における内周面に開口し、他
端が上記側壁部(26b)の内部空間に連通すると共に、
通路(28b)内のヘリウムガスが上記第2ヒートステー
ション部(42)の内周面と接触して流れるように構成さ
れている。
【0060】そして、上記第2蓄冷部(24b)は、上記
シリンダ(2)の小径部(2b)の内側に挿入され、接着
によってシリンダ(2)に固定されている。また、該第
2蓄冷部(24b)の上端面に当接する円環状の押え板(5
1a)が設けられ、この押え板(51b)によって、第2蓄
冷部(24b)が上記小径部(2b)の長手方向へ移動する
のを阻止するようにしている。
【0061】上記第2蓄冷部(24b)の側壁部(26b)に
充填される蓄冷材(25b)は、鉛又は各種の磁性蓄冷材
のうちの何れか1種類又は複数種類の物質によって構成
されている。この磁性蓄冷材としては、ホルミウム銅
(HoCu2)、ホルミウム2アルミニウム(Ho2Al)、エル
ビウム3ニッケル(Er3Ni)、エルビウムコバルト(Er3
Co)等の物質が知られている。そして、例えば、側壁部
(26b)の内部空間に、ホルミウム銅(HoCu2)から成る
小球状の蓄冷材のみを充填してもよいし、内部空間の下
から順にホルミウム銅(HoCu2)から成る蓄冷材と、エ
ルビウム3ニッケル(Er3Ni)から成る蓄冷材と、鉛か
ら成る蓄冷材とを層状に充填するようにしてもよい。
【0062】また、上記シリンダ(2)の大径部(2a)
内には、第1蓄冷部(24a)が挿入固定されている。こ
の第1蓄冷部(24a)は、上記第2蓄冷部(24b)とほぼ
同様に構成されており、上記大径部(2a)の内径に対応
して外径が拡大され、これに伴って内径も拡大されてい
る点を除けば、第2蓄冷部(24b)と同様に構成されて
いる。
【0063】即ち、上記第1蓄冷部(24a)は円筒状に
形成され、中空の側壁部(26a)内部には銅メッシュか
ら成る蓄冷材(25a)が充填されている。また、該側壁
部(26a)には、第2蓄冷部(24b)の側壁部(26b)と
同様に、上部通路(27a)と下部通路(28a)とが形成さ
れている。そして、第1蓄冷部(24a)は、上記シリン
ダ(2)の大径部(2a)の内側に挿入され、接着によっ
てシリンダ(2)に固定されると共に、該第1蓄冷部(2
4a)の上端面に当接する円環状の押え板(51a)によっ
て、該大径部(2a)の長手方向への移動を阻止されてい
る。
【0064】上記シリンダ(2)には、本発明の特徴と
するディスプレーサ(22)が設けられている。このディ
スプレーサ(22)は、第1ピストン部(22a)と、該第
1ピストン部(22a)の下端に移動一体に結合された第
2ピストン部(22b)とを備え、上記第1及び第2蓄冷
部(24a,24b)の内側に往復動自在に挿入されている。
そして、このディスプレーサ(22)によって、シリンダ
(2)内におけるスラックピストン(17)下方におい
て、上から順に上記下側圧力室(29)、第1段及び第2
段膨張室(30,31)が区画形成されている。
【0065】上記第2ピストン部(22b)は、上記第2
蓄冷部(24b)の内径に対応して小径に形成された中空
円筒によって構成されている。また、該第2ピストン部
(22b)は、ステンレスやチタン合金等の金属製の部材
を溶接により組み立てたものであって、密閉容器状に形
成されている。そして、この第2ピストン部(22b)の
内部は真空にされ、これによって、該内部空間における
対流の発生を防止し、第2ピストン部(22b)の上端部
から上記第2段膨張室(31)に臨む下端部への熱侵入を
阻止するようにしている。
【0066】更に、第2ピストン部(22b)の内部空間
には、3枚の遮蔽板(55b)が設けられている。該遮蔽
板(55b)は、第2ピストン部(22b)の横断面に、互い
に所定の等間隔を存して設けられている。そして、この
遮蔽板(55b)によって、第2ピストン部(22b)の耐圧
強度を確保すると共に、第2ピストン部(22b)の上端
側(基端側)から下端側(先端側)への輻射による熱侵
入を低減するようにしている。
【0067】また、上記第1ピストン部(22a)は、上
記第1蓄冷部(24a)の内径に対応して大径に形成され
た中空円筒によって構成されている。そして、この第1
ピストン部(22a)は、上記第2ピストン部(22b)と直
径が異なるのみで、その他は第2ピストン部(22b)と
同様に構成されている。即ち、第1ピストン部(22a)
は、密閉容器状に形成されて内部が真空にされると共
に、内部空間には互いに所定の間隔を存して3枚の遮蔽
板(55a)が設けられている。
【0068】更に、上記第1及び第2蓄冷部(24a,24
b)には、それぞれ樹脂から成るリング状の内側シール
(53a,53b)が設けられている。具体的に、第2内側シ
ール(53b)は、第2蓄冷部(24b)の上端部の内周面に
取り付けられている。そして、この第2内側シール(53
b)によって、第2ピストン部(22b)の外周面と第2蓄
冷部(24b)の内周面とをシールするようにしている。
また、第1内側シール(53a)は、第1蓄冷部(24a)の
上端部の内周面に取り付けられている。そして、この第
1内側シール(53a)によって、第1ピストン部(22a)
の外周面と第1蓄冷部(24a)の内周面とをシールする
ようにしている。尚、ここでは各蓄冷部(24a,24b)に
それぞれ内側シール(53a,53b)を取り付けるようにし
たが、各ピストン部(22a,22b)の外周面にそれぞれ内
側シール(53a,53b)を取り付けるようにしてもよい。
【0069】また、上記ディスプレーサ(22)の第1ピ
ストン部(22a)上端には、円柱状に形成された係止片
(33)が一体に突設されている。この係止片(33)は、
上部が上記スラックピストン(17)底壁の中心孔(18)
を貫通してスラックピストン(17)内部に所定寸法だけ
延びると共に、その上端部にはスラックピストン(17)
底壁に係合するフランジ状の係止部(33a)が一体に形
成されている。
【0070】そして、スラックピストン(17)の上昇移
動時には、スラックピストン(17)が所定ストロークだ
け上昇した時点でその底壁上面とディスプレーサ(22)
下面とが当接し、ディスプレーサ(22)がスラックピス
トン(17)に駆動されて上昇開始するように構成される
一方、スラックピストン(17)の下降移動時には、スラ
ックピストン(17)が所定ストロークだけ下降した時点
でその底壁下面と係止片(33)の係止部(33a)とが係
合し、ディスプレーサ(22)がスラックピストン(17)
に駆動されて下降開始するように構成されている。即
ち、ディスプレーサ(22)が所定ストロークの遅れをも
ってスラックピストン(17)に追従移動するように構成
されている。
【0071】また、上記第1ガス通路(12)と第1蓄冷
部(24a)とは、スラックピストン(17)に複数形成さ
れた連通孔(19,19,…)及び下側圧力室(29)を介して
連通するように構成されている。
【0072】−運転動作− 次に、極低温冷凍機(R)の運転動作について説明す
る。
【0073】極低温冷凍機(R)におけるシリンダ(2)
内の圧力が低圧であって、スラックピストン(17)とデ
ィスプレーサ(22)とが下降端位置にある状態から説明
する。
【0074】先ず、バルブモータ(39)に駆動されてロ
ータリバルブ(35)が回転し、このロータリバルブ(3
5)の高圧ポート(36,36)がバルブステム(9)上面の
第1ガス流路(12)の両開口端に合致して、ロータリバ
ルブ(35)が高圧側に開く高圧開弁状態となる。その一
方、圧縮機から吐出された高圧ヘリウムガスが、高圧ガ
ス入口(4)及びモータ室(6)を介してバルブ室(10)
に供給されている。従って、ロータリバルブ(35)が高
圧開弁状態となると、上記高圧ヘリウムガスは、該ロー
タリバルブ(35)の高圧ポート(36,36)、第1ガス流
路(12)及びスラックピストン(17)の連通孔(19)を
通じてスラックピストン(17)下方の下側圧力室(29)
に導入されると共に、更にこの下側圧力室(29)から、
順次蓄冷器(24)の各蓄冷部(24a,24b)を通って各膨
張室(30,31)に導入される。また、膨張室(30,31)に
導入される高圧ヘリウムガスは、各蓄冷部(24a,24b)
において蓄冷材(25a,25b)と接触し、該蓄冷材(25a,2
5b)と熱交換して冷却される。
【0075】一方、上記スラックピストン(17)下側の
下側圧力室(29)のガス圧が、中間圧室(8)に連通し
ている上側の上側圧力室(20)よりも高くなると、両圧
力室(20,29)間の圧力差によってスラックピストン(1
7)が上昇する。このスラックピストン(17)の上昇ス
トロークが所定値に達したときに、該スラックピストン
(17)の底壁上面とディスプレーサ(22)上端における
係止片(33)の係止部(33a)とが係合する。このた
め、ディスプレーサ(22)は、圧力変化に対し遅れを持
ってスラックピストン(17)により引き上げられ、この
ディスプレーサ(22)の上昇移動によって、第1ガス流
路(12)から膨張室(30,31)へ高圧ヘリウムガスが送
り込まれる。その後、上記ロータリバルブ(35)が閉
じ、上記ディスプレーサ(22)が上昇端位置に達する。
【0076】続いて、ロータリバルブ(35)の低圧ポー
ト(37)が上記バルブステム(9)上面の第1ガス流路
(12)の開口端に合致して、ロータリバルブ(35)が低
圧側に開く低圧開弁状態となる。これによって、上記各
膨張室(30,31)内のヘリウムガスがサイモン膨張して
温度降下を生じる。つまり、ロータリバルブ(35)が低
圧開弁状態となると、低圧ガス出口(5)及び低圧ガス
配管(5a)を介して、第1ガス流路(12)と圧縮機の吸
入側とが連通し、シリンダ(2)内からヘリウムガスが
排出される。その際、各膨張室(30,31)内のヘリウム
ガスは、膨張室(30,31)外部のヘリウムガスに対して
押し出し仕事をすることによって温度降下する。これに
よって、第1ヒートステーション部(41)が所定温度レ
ベル(例えば、絶対温度70K程度)に、また第2ヒー
トステーション部(42)が第1ヒートステーション部
(41)よりも低い温度レベル(例えば、絶対温度10K
程度)にそれぞれ冷却される。
【0077】膨張して低温状態となったヘリウムガス
は、蓄冷器(24)の各蓄冷部(24a,24b)を通って上記
下側圧力室(29)内に戻る。その際、各蓄冷部(24a,24
b)において蓄冷材(25a,25b)と接触し、各蓄冷材(25
a,25b)を冷却しながら自身が常温まで暖められる。そ
して、この常温のヘリウムガスは、さらに下側圧力室
(29)内のガスと共に第1ガス流路(12)、バルブ(3
5)の低圧ポート(37)、低圧通路(13)及び低圧ガス
出口(5)を通って圧縮機に吸入される。
【0078】また、このガス排出に伴って上記下側圧力
室(29)内のガス圧が低下し、該下側圧力室(29)内の
ガス圧と、中間圧室(8)に連通している上側圧力室(2
0)との圧力差によってスラックピストン(17)が下降
する。このスラックピストン(17)の底壁下面がディス
プレーサ(22)の上面に当接した後は該ディスプレーサ
(22)が押圧されて下降し、このディスプレーサ(22)
の下降移動により膨張室(30,31)内のガスが冷凍機
(R)外に排出される。
【0079】その後、ロータリバルブ(35)が閉じ、デ
ィスプレーサ(22)が下降端位置まで下降移動し、膨張
室(30,31)内のガスが排出されて最初の状態に戻る。
以上によりディスプレーサ(22)の動作の1サイクルが
終了して、以後は上記と同様な動作が繰り返され、各ヒ
ートステーション(41,42)の温度が極低温レベルに維
持される。
【0080】上述のように、本実施形態の極低温冷凍機
(R)では、ほぼ常温のヘリウムガスをシリンダ(2)内
に導入し、第1段膨張室(30)において70K程度の寒
冷を、第2段膨張室(31)において10K程度の寒冷を
発生させるようにしている。従って、上記ディスプレー
サ(22)の上端側(基端側)と下端側(先端側)との間
には、相当の温度差がある。このため、中空に形成され
た各ピストン部(22a,22b)の内部にヘリウムガス等が
存在すると対流が生じ、この対流によって上端側から下
端側への熱侵入が生ずる。これに対し、本実施形態で
は、各ピストン部(22a,22b)の内部を真空にしている
ため対流は生じず、この対流に起因する熱侵入は発生せ
ず、各膨張室(30,31)への熱侵入が阻止される。
【0081】また、中空の各ピストン部(22a,22b)内
部を真空にすると、対流による熱侵入は阻止できるもの
の、輻射による熱侵入は依然として存在する。これに対
して、本実施形態では、各ピストン部(22a,22b)内部
に3枚の遮蔽板(55a,55b)を設けて、輻射による熱侵
入を低減するようにしている。
【0082】つまり、遮蔽板(55a,55b)を設けない場
合、輻射により侵入する熱量は、各ピストン部(22a,22
b)の上端と下端との温度差によって決まる。一方、本
実施形態では、各ピストン部(22a,22b)の上下方向に
3枚の遮蔽板(55a,55b)を設けている。この遮蔽板(5
5a,55b)の温度は各ピストン部(22a,22b)の上端温度
と下端温度との間の値となり、最も下方に位置する遮蔽
板(55a,55b)の温度が最も低くなる。各ピストン部(2
2a,22b)下端へ侵入する熱量は、各ピストン部(22a,22
b)における下端部温度と最下方の遮蔽板温度との差に
よって決まるため、遮蔽板(55a,55b)の設置により温
度差が縮小し、輻射による各ピストン部(22a,22b)下
端への熱侵入が低減される。
【0083】−実施形態1の効果− 本実施形態1によれば、ディスプレーサ(22)の各ピス
トン部(22a,22b)を中空に形成することによって、デ
ィスプレーサ(22)の軽量化を図ることができる。この
結果、ディスプレーサ(22)の往復動により生じる加振
力を小さくすることができ、冷凍機の振動を低減するこ
とができる。
【0084】また、各ピストン部(22a,22b)の内部を
真空にすることによって、各ピストン部(22a,22b)内
部での対流の発生を抑制することができ、この対流に起
因する膨張室(30,31)への熱侵入を抑制することがで
きる。また、各ピストン部(22a,22b)の内部に遮蔽板
(55a,55b)を設けることによって、輻射による膨張室
(30,31)への熱侵入を低減することができる。この結
果、膨張室(30,31)への熱侵入を確実に低減すること
ができ、冷凍機に充分な冷凍能力を発揮させることが可
能となる。
【0085】また、遮蔽板(55a,55b)を設けることに
よって各ピストン部(22a,22b)の耐圧強度を向上させ
ることができる。この結果、各ピストン部(22a,22b)
の過大な重量増加を招くことなく、確実に各ピストン部
(22a,22b)の耐圧強度を向上させることが可能とな
る。
【0086】
【発明の実施の形態2】本発明の実施形態2は、上記実
施形態1において、ディスプレーサ(22)の構成を変更
したものである。つまり、上記実施形態1が、ディスプ
レーサ(22)の各ピストン部(22a,22b)を中空に形成
し、該ピストン部(22a,22b)の内部を真空にしたのに
代えて、本実施形態では、中空の各ピストン部(22a,22
b)内部に軽量な充填材(61)を充填している。従っ
て、本実施形態におけるディスプレーサ(22)以外の部
分の構成は、上記実施形態1と同様である。以下、ディ
スプレーサ(22)の構成のみについて説明する。
【0087】図5に示すように、本実施形態のディスプ
レーサ(22)は、上記実施形態1と同様に、第1及び第
2ピストン部(22a,22b)によって構成されている。
【0088】上記第2ピストン部(22b)は、ステンレ
スやチタン合金等の金属や、フェノール樹脂等の樹脂か
ら成り、第2蓄冷部(24b)の内径に対応した小径の中
空円筒に形成されている。この第2ピストン部(22b)
内部には、作動ガスであるヘリウムガスが存在すると共
に、軽量な材料から成る充填材(61)が充填されてい
る。具体的に、この充填材(61)は、グラスウール、ウ
ールフェルト、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、エポキ
シ樹脂から成る発泡体、FRP等によって構成されてい
る。
【0089】そして、第2ピストン部(22b)に小さな
孔を設け、第2ピストン部(22b)の内部へのヘリウム
ガスの出入りを僅かに許容することによって、第2ピス
トン部(22b)内の圧力をサイクルの高低圧の約中間圧
に保持し、内外の圧力差を削減して第2ピストン部(22
b)に要求される耐圧強度を小さくする一方、内部に存
在するヘリウムガスの流動を上記充填材(61)によって
阻止するようにしている。
【0090】また、第2ピストン部(22b)の内部空間
には、3枚の補強板(56b)が設けられている。該補強
板(56b)は、第2ピストン部(22b)の横断面に、互い
に所定の等間隔を存して設けられている。そして、この
補強板(56b)によって、第2ピストン部(22b)の耐圧
強度を確保するようにしている。
【0091】上記第1ピストン部(22a)は、上記第1
蓄冷部(24a)の内径に対応して大径に形成された中空
円筒によって構成されている。そして、この第1ピスト
ン部(22a)は、上記第2ピストン部(22b)と直径が異
なるのみで、その他は第2ピストン部(22b)と同様に
構成されている。即ち、第1ピストン部(22a)の内部
には、ヘリウムガスが存在すると共に、軽量な充填材
(61)が充填されている。また、第1ピストン部(22
a)の内部には、互いに所定の間隔を存して3枚の補強
板(56a)が設けられている。
【0092】−運転動作− 本実施形態の極低温冷凍機(R)は、上記実施形態1と
同様の動作を行い、第1及び第2ヒートステーション
(41,42)を所定の温度レベルに維持する。
【0093】また、本実施形態においても、ディスプレ
ーサ(22)の各ピストン部(22a,22b)における上端側
(基端側)と下端側(先端側)との間には、相当の温度
差が生じる。これに対し、本実施形態の各ピストン部
(22a,22b)の内部にはヘリウムガスが存在するが、こ
のヘリウムガスの流動は充填材(61)によって阻止され
る。従って、各ピストン部(22a,22b)の内部では対流
は生じず、この対流に起因する各膨張室(30,31)への
熱侵入が阻止される。
【0094】−実施形態2の効果− 本実施形態2によれば、ディスプレーサ(22)の各ピス
トン部(22a,22b)を中空に形成することによって、デ
ィスプレーサ(22)の軽量化を図ることができる。この
結果、ディスプレーサ(22)の往復動により生じる加振
力を小さくすることができ、冷凍機の振動を低減するこ
とができる。
【0095】また、各ピストン部(22a,22b)の内部に
充填材(61)を設けることによって、各ピストン部(22
a,22b)内部での対流の発生を抑制することができ、こ
の対流に起因する膨張室(30,31)への熱侵入を抑制す
ることができる。更に、各ピストン部(22a,22b)の内
部には充填材(61)が詰まっているため、輻射による膨
張室(30,31)への熱侵入をほぼ皆無とすることができ
る。この結果、膨張室(30,31)への熱侵入を確実に低
減することができ、冷凍機に充分な冷凍能力を発揮させ
ることが可能となる。
【0096】また、各ピストン部(22a,22b)の内部へ
のヘリウムガスの出入りを僅かに許容し、各ピストン部
(22a,22b)内外の圧力差を縮小することによって、各
ピストン部(22a,22b)に要求される耐圧強度を小さく
することができる。この結果、各ピストン部(22a,22
b)の構成を簡素化することができ、ディスプレーサ(2
2)の軽量化を一層確実に図ることができる。
【0097】
【発明の実施の形態3】本発明の実施形態3は、上記実
施形態2において、ディスプレーサ(22)の構成を変更
したものである。つまり、上記実施形態2が、ディスプ
レーサ(22)の各ピストン部(22a,22b)内部に充填材
(61)を設けるのに代えて、本実施形態では、第2ピス
トン部(22b)の先端部(64)分の内部を真空にしてい
る。従って、本実施形態におけるディスプレーサ(22)
以外の部分の構成は、上記実施形態2と同様である。以
下、ディスプレーサ(22)の構成のみについて説明す
る。
【0098】図6に示すように、本実施形態のディスプ
レーサ(22)は、上記実施形態2と同様に、第1及び第
2ピストン部(22a,22b)によって構成されている。そ
して、第1ピストン部(22a)は、上記実施形態2と同
様に構成されている。
【0099】また、第2ピストン部(22b)は、上記実
施形態2と同様に、小径の中空円筒に形成されて、内部
には3枚の補強板(56b)が設けられている。この補強
板(56b)によって、第2ピストン部(22b)の内部空間
は、4つの空間に区画されている。そして、この4つの
空間のうち、第2ピストン部(22b)の上端側(基端
側)の2つの空間が基端空間(63)に、下端側(先端
側)の2つの空間が先端空間(62)にそれぞれ構成され
ている。
【0100】上記第2ピストン部(22b)の基端空間(6
3)には、上記実施形態2と同様に、ヘリウムガスが存
在すると共に、軽量な充填材(61)が設けられている。
一方、第2ピストン部(22b)の先端空間(62)は、真
空にされている。従って、該先端空間(62)には、ヘリ
ウムガスをはじめ何れの物質もほとんど存在しない状態
となっている。
【0101】−運転動作− 本実施形態の極低温冷凍機(R)は、上記実施形態2と
同様の動作を行い、第1及び第2ヒートステーション
(41,42)を所定の温度レベルに維持する。
【0102】また、冷凍機(R)の運転中において、デ
ィスプレーサ(22)の第1ピストン部(22a)内部、及
び第2ピストン部(22b)の基端空間(63)では、充填
材(61)によってヘリウムガスの流動を阻止することに
よって対流の発生が抑制される一方、第2ピストン部
(22b)の先端空間(62)では、真空にすることによっ
て対流の発生が抑制される。従って、各ピストン部(22
a,22b)の内部では対流は生じず、この対流に起因する
各膨張室(30,31)への熱侵入が阻止される。
【0103】−実施形態3の効果− 本実施形態3によれば、上記実施形態2で得られる効果
に加えて、以下のような効果を得ることができる。
【0104】冷凍機(R)の運転中において、上記第2
ピストン部(22b)の先端空間(62)は、絶対温度10
K程度の極低温状態となっている。一方、このような極
低温状態では、作動ガスであるヘリウムガスの密度は常
温時に比べて非常に大きくなる。このため、上記先端空
間(62)へのヘリウムガスの出入りを許容する構造とし
た場合、上記ピストン部(22b)の製作は最も容易とな
るものの、以下のような問題が生じるおそれがある。
【0105】つまり、上記先端空間(62)へのヘリウム
ガスの出入りを許容すると、該先端空間(62)に極低温
状態のヘリウムガスを溜め込む必要が生じ、冷凍機の運
転開始時におけるヘリウムガスの充填圧力を増加させな
ければならない。また、上記先端空間(62)へ出入りす
る作動ガスの流量も該ヘリウムガスの密度の増加に伴っ
て増加するため、冷凍機の性能低下を招くおそれがあ
る。これに対して、本実施形態では、上記先端空間(6
2)を真空としているため、上述のような問題を回避し
つつ、ディスプレーサ(22)の軽量化を確実に図ること
ができる。
【0106】
【発明の実施の形態4】本発明の実施形態4は、上記実
施形態3において、ディスプレーサ(22)の第2ピスト
ン部(22b)の構成を変更したものである。つまり、上
記実施形態3が、ディスプレーサ(22)の第2ピストン
部(22b)内部に先端空間(62)を形成し、この先端空
間(62)を真空にしたのに代えて、本実施形態では、第
2ピストン部(22b)の先端部(64)分の内部を中実体
によって構成している。従って、本実施形態における第
2ピストン部(22b)以外の部分の構成は、上記実施形
態2と同様である。以下、第2ピストン部(22b)の構
成のみについて説明する。
【0107】図7に示すように、本実施形態の第2ピス
トン部(22b)は、二つの部材、即ち先端部(64)と基
端部(65)とによって構成されている。この基端部(6
5)は、上記実施形態2の第2ピストン部(22b)の長さ
をほぼ半分にしたものであって、小径の中空円筒に形成
されて、内部には1枚の補強板(56b)が設けられてい
る。また、基端部(65)の内部にはヘリウムガスが存在
すると共に、軽量な充填材(61)が設けられている。一
方、先端部(64)は、上記基端部(65)と同じ直径及び
長さの円柱であって、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
FRP等の軽量な材料によって形成されている。
【0108】そして、上記実施形態3では第2ピストン
部(22b)の先端空間(62)を真空にしたのに対して、
本実施形態では第2ピストン部(22b)の先端部分であ
る先端部(64)を中実に形成し、これによって第2ピス
トン部(22b)の先端部分にヘリウムガス等が存在しな
いようにしている。
【0109】従って、本実施形態によれば、上記実施形
態3と同様の効果を得ることができる。また、第2ピス
トン部(22b)の先端部(64)を中実体によって構成し
ているため、第2ピストン部(22b)の構成をより簡素
化することができる。
【0110】
【発明のその他の実施の形態】本発明は、上記の各実施
形態について、以下のような構成としてもよい。
【0111】(第1の変形例)上記実施形態1では、デ
ィスプレーサ(22)を構成する第1及び第2ピストン部
(22a,22b)の両方を中空に形成して、内部を真空にす
るようにしている。これに対して、図8に示すように、
第2ピストン部(22b)だけを中空に形成して内部を真
空にする一方、第1ピストン部(22a)の内部に第1蓄
冷部(24a)を設けるようにしてもよい。
【0112】即ち、第1ピストン部(22a)を、シリン
ダ(2)の大径部(2a)に対応して大径に形成し、該大
径部(2a)の内部において往復動するように構成する。
また、上記第1ピストン部(22a)には、樹脂から成る
リング状の第1シール(52)を上端部に取り付け、該第
1シール(52)によって第1ピストン部(22a)の外周
面と大径部(2a)の内周面との間をシールするようにし
ている。尚、ここでは第1ピストン部(22a)に第1シ
ール(52)を取り付けるようにしたが、大径部(2a)の
内周面の所定位置に第1シール(52)を取り付けるよう
にしてもよい。
【0113】また、上記第1ピストン部(22a)には所
定の内部空間を形成する一方、この内部空間には銅メッ
シュから成る蓄冷材(25a)を充填し、該内部空間を第
1蓄冷部(24a)に構成する。この第1ピストン部(22
a)の内部空間は、該第1ピストン部(22a)の下端部に
多数形成された連通孔(23,23,…)を介して上記第1段
膨張室(30)に常時連通されている。
【0114】更に、本変形例では、ディスプレーサ(2
2)の第1ピストン部(22a)に取り付けられた係止片
(33)の構成を変更している。具体的に、該第1ピスト
ン部(22a)上端には、管状の係止片(33)が一体に突
設されている。この係止片(33)の上端部には、上記実
施形態1と同様に、スラックピストン(17)底壁に係合
するフランジ状の係止部(33a)が一体に形成されてい
る。そして、この管状の係止片(33)を介して、第1ピ
ストン部(22a)の内部空間と上記第1ガス通路(12)
と連通させている。
【0115】本変形例では、シリンダ(2)の小径部(2
b)内において、ディスプレーサ(22)の第2ピストン
部(22b)の周囲に蓄冷器(24)の第2蓄冷部(24b)が
配置されている。従って、従来より知られた第2ピスト
ン部の内部に第2蓄冷部を設ける構成とした場合に比べ
ると、上記小径部(2b)の直径が大きくなるおそれがあ
る。しかしながら、本変形例の場合であっても、依然と
して該小径部(2b)は大径部(2a)よりも小径に形成さ
れているため、冷凍機(R)を全体として小型に維持す
ることができる。
【0116】(第2の変形例)上記第1の変形例は、上
記実施形態1についての変形例であるが、この変形例を
上記実施形態2に適用してもよい。つまり、上記実施形
態2では、ディスプレーサ(22)を構成する第1及び第
2ピストン部(22a,22b)の両方を中空に形成して、内
部に充填材(61)を設けるようにするのに代えて、第2
ピストン部(22b)だけを中空に形成して内部に充填材
(61)を設ける一方、第1ピストン部(22a)の内部に
第1蓄冷部(24a)を設けるようにしてもよい。
【0117】(第3の変形例)上記第1及び第2の変形
例では、第2蓄冷部(24b)を円筒状に形成してシリン
ダ(2)の小径部(2a)に挿入固定するようにしてい
る。これに対して、図9に示すように、第2蓄冷部(24
b)をシリンダ(2)の外部に設けるようにしてもよい。
【0118】本変形例の第2蓄冷部(24b)は、シリン
ダ(2)の小径部(2a)よりもやや小径に形成された円
筒容器状のケーシング(70)を備え、このケーシング
(70)内に小球状の蓄冷材(25b)を多数充填して形成
されている。尚、この蓄冷材(25b)は、上記各実施形
態と同様に構成されている。そして、上記ケーシング
(70)は、シリンダ(2)の小径部(2a)の側方に並べ
て設けられる一方、ケーシング(70)の内部空間は、そ
の上端部が第1段膨張室(30)と、その下端部が第2段
膨張室(31)とそれぞれ接続管(71)を介して連通して
いる。また、本変形例の第2ヒートステーション部(4
2)は、平板状に形成されて、シリンダ(2)の小径部
(2a)の底部から第2蓄冷部(24b)のケーシング(7
0)の底部に亘って設けられている。
【0119】本変形例では、シリンダ(2)の小径部(2
b)の外部に第2蓄冷部(24b)を設けているため、第2
段冷却ステージ(ST2)の構成部分はやや大型化する。
しかしながら、本変形例の場合、第2段冷却ステージ
(ST2)の構成部分は、第1段冷却ステージ(ST1)の構
成部分や、モータヘッド(1)よりも小型であるため、
冷凍機(R)を全体として小型に維持することができ
る。
【0120】(第4の変形例)上記各実施形態及び各変
形例では、2つの冷却ステージ(ST1,ST2)を有する2
段の極低温冷凍機(R)としたが、1つの冷却ステージ
を有する単段の極低温冷凍機としてもよく、また、多段
の極低温冷凍機において冷却ステージを3つ以上設ける
ようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る極低温冷凍機の側方断面図で
ある。
【図2】ロータリバルブの拡大斜視図である。
【図3】ロータリバルブの高圧開弁状態を示す拡大斜視
図である。
【図4】ロータリバルブの低圧開弁状態を示す拡大斜視
図である。
【図5】実施形態2に係る極低温冷凍機の要部を示す側
方断面図である。
【図6】実施形態3に係る極低温冷凍機の要部を示す側
方断面図である。
【図7】実施形態4に係る極低温冷凍機の要部を示す側
方断面図である。
【図8】第1の変形例に係る極低温冷凍機の側方断面図
である。
【図9】第3の変形例に係る極低温冷凍機の側方断面図
である。
【図10】従来の極低温冷凍機の概略構成図である。
【符号の説明】
(2) シリンダ (22) ディスプレーサ (22a) 第1ピストン部 (22b) 第2ピストン部 (24) 蓄冷器 (24a) 第1蓄冷部 (24b) 第2蓄冷部 (30) 第1段膨張室 (31) 第2段膨張室 (55a) 遮蔽板 (55b) 遮蔽板 (61) 充填材 (62) 先端空間 (63) 基端空間 (64) 先端部 (65) 基端部 (ST1) 第1段冷却ステージ (ST2) 第2段冷却ステージ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ(2)と、 該シリンダ(2)の内部に膨張室(30,31)を区画形成す
    ると共に、該シリンダ(2)内を往復動して膨張室(30,
    31)への作動ガスの給排気を行うディスプレーサ(22)
    と、 蓄冷材を備え、該蓄冷材と上記膨張室(30,31)へ給排
    気される作動ガスとが互いに熱交換を行う蓄冷器(24)
    とを備え、 上記膨張室(30,31)へ供給された作動ガスの膨張によ
    って極低温レベルの寒冷を発生させる極低温冷凍機にお
    いて、 上記蓄冷器(24)は、ディスプレーサ(22)と別体に形
    成される別体型蓄冷部(24a,24b)を備える一方、 上記ディスプレーサ(22)は、中空に形成され、且つ内
    部における対流の発生を抑制するように構成された中空
    ピストン部(22a,22b)を備えていることを特徴とする
    極低温冷凍機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の極低温冷凍機において、 ディスプレーサ(22)は、複数のピストン部(22a,22
    b)を有して、シリンダ(2)の内部に複数の膨張室(3
    0,31)を区画形成し、 蓄冷器(24)は、複数の蓄冷部(24a,24b)を有し、 上記シリンダ(2)内の各膨張室(30,31)と、上記ディ
    スプレーサ(22)の各ピストン部(22a,22b)と、上記
    蓄冷器(24)の各蓄冷部(24a,24b)とによって複数の
    冷却ステージ(ST1,ST2)を形成する一方、 少なくとも最終段の冷却ステージ(ST2)の蓄冷部(24
    b)が別体型蓄冷部(24b)に構成され、 少なくとも最終段の冷却ステージ(ST2)のピストン部
    (22b)が中空ピストン部(22b)に構成されていること
    を特徴とする極低温冷凍機。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の極低温冷凍機にお
    いて、 中空ピストン部(22a,22b)の内部には、軽量な充填材
    (61)が充填されていることを特徴とする極低温冷凍
    機。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の極低温冷凍機にお
    いて、 中空ピストン部(22a,22b)の内部は、真空に構成され
    ていることを特徴とする極低温冷凍機。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の極低温冷凍機において、 中空ピストン部(22a,22b)は、柱状に形成されて、先
    端側で膨張室(30,31)に臨むように構成される一方、 上記中空ピストン部(22a,22b)の内部には、横断面に
    設けられて、該ピストン部(22a,22b)の基端側から先
    端側への輻射による熱侵入を低減する遮蔽板(55a,55
    b)が設けられていることを特徴とする極低温冷凍機。
  6. 【請求項6】 請求項2記載の極低温冷凍機において、 最終段の冷却ステージのピストン部(22b)は、柱状に
    形成されて、先端部(64)が最終段の冷却ステージの膨
    張室(31)に臨むように構成されると共に、内部には先
    端側の先端空間(62)と基端側の基端空間(63)とが区
    画形成され、 上記先端空間(62)は真空に構成される一方、上記基端
    空間(63)には軽量な充填材(61)が充填されているこ
    とを特徴とする極低温冷凍機。
  7. 【請求項7】 シリンダ(2)と、 複数のピストン部(22a,22b)を有して、上記シリンダ
    (2)の内部に複数の膨張室(30,31)を区画形成すると
    共に、該シリンダ(2)内を往復動して膨張室(30,31)
    への作動ガスの給排気を行うディスプレーサ(22)と、 それぞれが蓄冷材を備える複数の蓄冷部(24a,24b)を
    有し、該蓄冷部(24a,24b)の蓄冷材と、上記膨張室(3
    0,31)へ給排気される作動ガスとが互いに熱交換を行う
    蓄冷器(24)とを備え、 上記膨張室(30,31)へ供給された作動ガスの膨張によ
    って極低温レベルの寒冷を発生させるように構成される
    一方、 上記シリンダ(2)内の各膨張室(30,31)と、上記ディ
    スプレーサ(22)の各ピストン部(22a,22b)と、上記
    蓄冷器(24)の各蓄冷部(24a,24b)とによって複数の
    冷却ステージが形成される多段の極低温冷凍機におい
    て、 少なくとも最終段の冷却ステージの蓄冷部(24b)は、
    ディスプレーサ(22)と別体に形成され、 最終段の冷却ステージのピストン部(22b)は、柱状に
    形成されて先端側の先端部(64)と基端側の基端部(6
    5)とより成り、先端側で最終段の冷却ステージの膨張
    室(31)に臨むように構成され、 上記先端部(64)は軽量な材料によって中実に形成され
    る一方、上記基端部(65)は中空に形成されて内部に軽
    量な充填材(61)が充填されていることを特徴とする極
    低温冷凍機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117489563A (zh) * 2023-12-05 2024-02-02 上海优尊真空设备有限公司 一种改进型低温泵

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