JP2007205679A - 蓄冷器式冷凍機 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は冷凍温度域が30K前後の蓄冷器式冷凍機に関し、熱交換の損失を低減しつつ、かつ装置構成の簡単化を図ることを課題とする。
【解決手段】シリンダー22Aと、シリンダー22A内で往復運動する剛体よりなる一台のディスプレーサー23と、記シリンダー22Aとディスプレーサー23との間に形成された複数の膨張空間31,32と、この膨張空間31,32とディスプレーサー23内に形成された空間室33とを連通する吹き出し通路34と、シリンダー22Aの外周位置に設けられた一つの冷却ステージ39とを設ける。
【選択図】図3

Description

本発明は蓄冷器式冷凍機に係り、特に冷凍温度域が30K前後の蓄冷器式冷凍機に関する。
一般に、蓄冷器式冷凍機は、冷凍温度が40K以上である単段式のものと、冷凍温度を20K以下の極低温としうる2段式(特許文献1参照)のものがある。20K以下の極低温を実現するのに2段式を用いるのは、特に冷凍温度を20K以下とした場合には輻射熱シールドが必要となるためと、一段では蓄冷器の熱交換効率に限界があることによる。
図1は、従来の一例である単段式の蓄冷器式冷凍機1Aを示している。シリンダー2の内部にはディスプレーサー3がシリンダー向に往復移動可能に配設されている。また、シリンダー2の下端部には冷却ステージ12が配設されている。
ディスプレーサー3の内部には蓄冷材4が配設されている。このディスプレーサー3の図中上部にはガス流通孔9が形成されると共に、下部にはガス流通孔10が形成されている。よって、ガス供給装置5から供給されるヘリウム等の作動ガスは、このガス流通孔9,10を通ってディスプレーサー3の下端とシリンダー2の底面との間に形成される膨張室11に供給される。
また、ガス供給装置5はコンプレッサー7,吸気弁V1,及び排気弁V2とにより構成されている。ディスプレーサー3が下死点にある時、コンプレッサー7で生成された高圧の作動ガスは、吸気弁V1を開弁すると共に排気弁V2を閉弁することによりガス流路8を介してシリンダー2の内部に供給される。これにより、シリンダー2内の圧力は上昇する。
この状態において、モータMを駆動することによりディスプレーサー3を上死点まで上動させる。これにより高圧の作動ガスは、ガス流通孔9、蓄冷材4、及びガス流通孔10を通り膨張室11内に進入する。続いて、吸気弁V1を閉弁すると共に排気弁V2を開弁する。これにより、膨張室11内の作動ガスは膨張し、これに伴い寒冷が発生する。
続いて、モータMを駆動してディスプレーサー3を再び下死点まで移動させる。これにより、膨張した作動ガスは、ガス流通孔10、蓄冷材4、ガス流通孔9、及びガス流路8を通り、再びガス供給装置5に回収される。以上のサイクルを繰り返し行うことにより、膨張室11では寒冷を発生し、冷却ステージ12が30K程度に冷却される。
一方、図2は従来の一例である2段式の蓄冷器式冷凍機1Bを示している。上部に位置する第1段目シリンダー12Aの内部には第1段目ディスプレーサー13Aが図中上下方向に往復移動可能に配設されている。
第1段目ディスプレーサー13Aの内部には蓄冷材14Aが配設されている。また、第1段目ディスプレーサー13Aの図中上部にはガス流通孔18Aが形成されると共に、下部にはガス流通孔19Aが配設されている。よって、ガス供給装置5から第1段目ディスプレーサー13A内に流入した冷媒ガスは、このガス流通孔18A,19Aを通り、第1段目ディスプレーサー13Aと第1段目ディスプレーサー13Bとの間に形成される第1段目膨張室11Aに供給される。第1段目シリンダー12Aの第1段目膨張室11Aの外周には、フランジ状の第1段目冷却ステージ13が設けられている。
この第1段目ディスプレーサー13Aの下部には、接続金具15(自在継ぎ手等)を介して第2段目ディスプレーサー13Bが接続されている。
第2段目ディスプレーサー13Bは、第2段目シリンダー12Bの内部で図中上下方向に往復移動可能に配設されている。第2段目ディスプレーサー13Bの内部には蓄冷材14Bが配設されている。また、第2段目ディスプレーサー13Bの図中上部にはガス流通孔18Bが形成されると共に、下部にはガス流通孔19Bが形成されている。
よって、ガス供給装置5から供給される作動ガスは、ガス流通孔18A、蓄冷材14A、ガス流通孔19A、を介して第1段目膨張室11Aに至り、更にガス流通孔18B、蓄冷材14B、ガス流通孔19Bを介して第2段目膨張室11Bに流入する。第2段目シリンダー12Bの第2段目膨張室11Aの外周には、フランジ状の第2段目冷却ステージ14が設けられている。
また、第1段目ディスプレーサー13Aには軸部材Sが設けられており、この軸部材Sはクランク機構6を介してモータMに接続されている。よって、モータMが駆動すると、クランク機構6により第1段目ディスプレーサー13A及び第2段目ディスプレーサー13Bは図中上下方向に往復移動する。
ガス供給装置5は、第1及ディスプレーサー13A,13Bが下死点に位置している状態で吸気弁V1を開弁すると共に排気弁V2を閉弁するよう構成されている。これにより、コンプレッサー7で生成された高圧の作動ガスは、ガス流路8を介して第1及び第2段目シリンダー12A,12Bの内部に供給される。
この状態でモータMを駆動して、第1及び第2段目ディスプレーサー13A,13Bを上動させた上で、吸気弁V1を閉弁すると共に排気弁V2を開弁する。これにより、第1及び第2段目膨張室11A,11B内の作動ガスは膨張し、これにより寒冷が発生する。次に、モータMを駆動して、第1及び第2段目ディスプレーサー13A,13Bを下動させ、各シリンダー12A,12Bで膨張した作動ガスをガス供給装置5に回収させる。以上のサイクルを繰り返し行うことにより、第1段目膨張室11の外周位置に配設された第1の冷却ステージ13では40K程度の冷却を行うことができ、第2段目膨張室11Bの外周位置に配設された第2の冷却ステージ14では20K以下の冷却を行うことができる。
特開平06−159828号公報
ここで、上記した単段式の蓄冷器式冷凍機1A及び2段式の蓄冷器式冷凍機1Bの冷凍性能について説明する。まず、単段式の蓄冷器式冷凍機1Aに注目すると、熱交換の温度効率を98%とした場合、室温を300K、冷凍温度を30Kとすると、(300-30)×(1-0.98)=5.4K分が損失となる。
この損失は、30Kという低温での冷凍負荷となる。一定の冷凍を発生するために必要な動力仕事は、冷凍温度が低くなるほど指数的に増加するため、この損失はかなり重い負荷となる。
一方、2段式の蓄冷器式冷凍機1Bの場合には、1段目の第1段目膨張室11Aで生成される温度を80Kとすると、その1段目における損失は、(300-80)×(1-0.98)=4.4Kの損失となる。また、2段目の第2段目膨張室11Bで生成される温度を30Kとすると、その2段目における損失は、(80-30)×(1-0.98)=1.0Kの損失となる。
これらの損失を動力仕事として換算すると、動力仕事は冷凍温度に反比例するとして、その大きさは(温度損失)×(高温/冷凍温度)となる。従って、それぞれの動力損失を比較的な値でみると、単段式の蓄冷器式冷凍機1Aでは5.4K×(300/30)=54であり、2段式の蓄冷器式冷凍機1Bでは4.4×(300/30)+1.0×(80/30)=19.2となり、同じ冷凍温度30Kの冷凍機でも、2段式と比較して単段式の損失が大きいことが分かる。よって、熱交換の損失を小さくするためには、2段式の蓄冷器式冷凍機の方が単段式の蓄冷器式冷凍機に比べて有利である。
しかしながら、2段式の蓄冷器式冷凍機は、図2を用いて説明したように、シリンダーについては第1段目シリンダー12Aと第2段目シリンダー12Bが必要となり、ディスプレーサーについても第1段目ディスプレーサー13Aと第2段目ディスプレーサー13Bとが必要となる。更に、第1段目ディスプレーサー13Aと第2段目ディスプレーサー13Bとを接続金具15により接続する必要がある。このように、2段式の蓄冷器式冷凍機は単段式の蓄冷器式冷凍機に比べて構造が複雑で、また製品コストも高価なものになるという問題点がある。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、単段式冷凍機の熱交換の損失を低減しつつ、かつ装置構成が2段式と比較して簡単化しうる単段式の蓄冷器式冷凍機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
請求項1記載の発明に係る蓄冷器式冷凍機は、
シリンダーと、
該シリンダー内で往復運動する、剛体よりなる一台のディスプレーサーと、
前記シリンダーと前記ディスプレーサーとの間に形成された複数の膨張空間と、
該膨張空間と、前記ディスプレーサー内に形成された作動ガスが流れる空間室とを連通する連通穴と、
前記シリンダーの外周位置に設けられた一つの冷却ステージとを有することを特徴とするものである。
上記発明によれば、シリンダー内に剛体よりなる一台のディスプレーサーを配設し複数の膨張空間を形成しているため、部品点数の増加を伴うことなく複数の膨張空間を形成することができる。よって、2段式の蓄冷器式冷凍機のようなディスプレーサー構成に比べて製作が容易となり、また製品コストの低減を図ることができる。
また、複数の膨張空間は連通穴を介してディスプレーサー内に形成された作動ガスが流れる空間室と連通しているため、複数の膨張室内において作動ガスの一部を膨張させ寒冷を発生させることが可能となる。このように、単段式の構造でありながら複数の膨張室内において寒冷の発生を行えることにより、中間温度までの熱交換損失が補償され、中間温度以下へはその損失を持ち込まない構造とすることができる。よって、従来の単段式の蓄冷器式冷凍機に比べて冷凍性能を高めることができる。
また、請求項2記載の発明は、
請求項1記載の蓄冷器式冷凍機において、
前記シール部材に替えて、前記ディスプレーサーの外周に螺旋溝パターンを形成したことを特徴とするものである。
また、請求項3記載の発明は、
請求項1記載の蓄冷器式冷凍機において、
前記ディスプレーサーの上部には、シール部材を設け、下部には螺旋溝パターンを設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、製作が容易になると共に、製品コストの低減を図ることができる。また、従来の単段式の蓄冷器式冷凍機に比べて冷凍性能を高めることが可能となる。
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面と共に説明する。
図3は本発明の第1実施例である蓄冷器式冷凍機20Aを示している。ヘリウム等の作動ガスを用い、蓄冷材を収容した蓄冷器を有する蓄冷器式冷凍機としては、ギフォードマクマホン(GM)サイクル冷凍機、(逆)スターリングサイクル冷凍機等が知られている。
本実施例では、ギフォードマクマホン(GM)冷凍機を例にとって説明するものとする。このGM冷凍機は、大略するとヘリウムガス圧縮機からのガス流路を弁を用いて制御し、膨張空間でヘリウムガスを膨張させることによって寒冷を得る構成とされている。
また、蓄冷器式冷凍機は、冷凍温度が40K以上である単段式のものと、冷凍温度を20K以下の極低温としうる2段式(特許文献1参照)のものがある。本実施例に係る蓄冷器式冷凍機20Aは、単段式の蓄冷器式冷凍機である(以下、蓄冷器式冷凍機20Aという)。
蓄冷器式冷凍機20Aは、大略するとシリンダー22A、ディスプレーサー23、蓄冷材24、ガス供給装置25、及び冷却ステージ39等により構成されている。ガス供給装置25を構成するコンプレッサー27は、作動ガス(ヘリウムガス)を約2MPa程度に圧縮する。この高圧の作動ガスは、吸気弁V1を開弁し、排気弁V2を閉弁することにより、ガス流路28を介してシリンダー22A内に供給される。
シリンダー22Aは、ステンレス等の熱伝導率が低く、気密性の高い剛性材料で形成されている。本実施例に係る蓄冷器式冷凍機20Aは、単段式の蓄冷器式冷凍機であるため、シリンダー22Aも一つのみ配設された構成とされている。また、シリンダー22Aの外形は、円筒形状とされている。
このシリンダー22Aの内部には、ディスプレーサー23が図中上下方向に往復移動可能な構成で収納されている。このシリンダー22Aとディスプレーサー23との間には、シール部材として機能するスリッパーシール50が設けられている。
ディスプレーサー23の上部からは軸部材Sが上方に延在し、駆動用モータMに結合したクランク機構26と結合している。従って、モータMが回転すると、この回転はクランク機構26により軸部材Sの上下運動に変換され、これによりディスプレーサー23はシリンダー22A内を往復移動する。
また、前記のように本実施例に係る蓄冷器式冷凍機20Aは、シリンダー22A内に一台のディスプレーサー23が配設された構成とされている。ここで、ディスプレーサー23の構造に注目すると、ディスプレーサー23は剛体を一体的に形成したものであり、上半部23Aと下半部23Bとにより構成されている。上半部23Aは直径がL1であり、ディスプレーサー23の高温側(図中上側)に位置している。また、下半部23Bは直径がL2であり、ディスプレーサー23の低温側(図中下側)に位置している。
この上半部23Aの直径L1は、下半部23Bの直径L2よりも大きく(L1>L2)設定されている。よって、本実施例で用いるディスプレーサー23は、上半部23Aと下半部23Bとの境界部分に段差部35を有した段付き構造となる。なお、本実施例では、ディスプレーサー23に一つの段差部35のみが形成される構成としたが、段差部が複数形成される構成とすることも可能である。
更に、上半部23Aと下半部23Bは、一体的な構成とされている。従って、ディスプレーサー23が上半部23Aと下半部23Bとよりなる構成としても、2段式の蓄冷器式冷凍機(図2参照)に比べて製作が容易となり、また製品コストの低コスト化を図ることができる。
また、前記したシリンダー22Aの内部において、ディスプレーサー23の前記した段差部35と対向する位置には、段部44が形成されている。これにより、シリンダー22Aの内部において、ディスプレーサー23の段差部35と、シリンダー22Aの段部44との間には、空間部(以下、この空間部を中間膨張室32という)が形成される。この中間膨張室32は、ディスプレーサー23がシリンダー22A内で移動することにより、その容積が変化する。
また、シリンダー22Aの内部において、その底面とディスプレーサー23の底面との間には膨張室31が形成される。この膨張室31も、ディスプレーサー23がシリンダー22A内で移動することによりその容積が変化する。
また、本実施例は単段式の蓄冷式単段冷凍機20Aであるため、冷却ステージ39は一つのみ配設されている(なお、冷却ステージには複数に分割されたものも存在するが、このようなものであっても実質的には一つの冷却ステージである)。この冷却ステージ39は、シリンダー22Aの膨張室31の外周位置及びシリンダー22Aの底部を覆うように配設されている。後述するように、膨張室31で発生する寒冷により冷却ステージ39は冷却される。
また、ディスプレーサー23の内部には、空間室33が形成されている。この空間室33は、ディスプレーサー23の上部に形成されたガス流通孔29によりガス流路28と接続された構成とされている。また、空間室33はディスプレーサー23の底部に形成されたガス流通孔30により膨張室31と連通した構成とされている。更に、空間室33と前記した中間膨張室32との間には、吹き出し通路34(連通穴)が形成されている。
上記のようにガス流通孔29,30及び吹き出し通路34が接続された空間室33の内部には、金属メッシュが複数積層された構造を有する蓄冷材24が収納される。本実施例では、空間室33は円筒形状を有しており、上半部23Aから下半部23Bにかけて連続的に形成された構成とされている。この構成とすることにより、空間室33に蓄冷材24を収納する時、当該蓄冷材24の装着処理及び装着される蓄冷材24の調整処理を容易に行うことができる。
ディスプレーサー23を構成する下半部23Bの外周位置に注目すると、下半部23Bの外周には前記したスリッパーシール50と同様に、シリンダー22Aとディスプレーサー23Aとの間をシールする機能を奏する螺旋溝パターン38が形成されている。このように、下半部23Bの外周に螺旋溝パターン38を形成することにより、下半部23Bとシリンダー22Aの内周面との間に介在する作動ガスの流れが安定化し、これに伴い後述する膨張室31で発生する寒冷の損失が抑制され、冷却温度の安定化を図ることができる。
次に、上記構成とされた蓄冷器式冷凍機20Aの動作について説明する。
いま、モータMの駆動により、ディスプレーサー23がシリンダー22A内の最下位置(この最下位置を下死点という)にあるとする。この状態において、ガス供給装置25の吸気弁V1を開弁すると共に排気弁V2を閉弁すると、コンプレッサー27で生成された高圧の作動ガスはガス流路28を介してシリンダー22Aの内部に供給される。これにより、シリンダー22A内の圧力は上昇する。
この状態において、モータMによりディスプレーサー3をシリンダー22A内の最上位置(この最上位置を上死点という)まで上動させる。これにより高圧の作動ガスは、ガス流通孔29、空間室33内の蓄冷材24、及びガス流通孔30を通り膨張室31内に流入する。
この際、本実施例に係る蓄冷器式冷凍機20Aは、シリンダー22Aとディスプレーサー23との間に中間膨張室32が形成されており、この中間膨張室32は吹き出し通路34により空間室33と連通した構成とされている。従って、空間室33内に流入した作動ガスの一部は、中間膨張室32内に流入する。
続いて、吸気弁V1を閉弁すると共に排気弁V2を開弁する。これにより、膨張室31内の作動ガス、及び中間膨張室32内の作動ガスは膨張し、これに伴い各膨張室31,32で寒冷が発生する。
このように本実施例では、ディスプレーサー23とシリンダー22Aとの間に膨張室31と中間膨張室32との複数(二つ)の膨張室を形成し、この中間膨張室32に吹き出し通路34を介して作動ガスの一部が供給される構成としたことにより、膨張室31よりも高温側の位置(略中央位置)において寒冷を発生させることが可能となる。
このように、膨張室31よりも高温側に位置する中間膨張室32で寒冷を発生させることにより、蓄冷器式冷凍機20Aは単段式でありながら、中間温度までの熱交換損失が補償され、中間温度以下へはその損失を持ち込まない構造とすることができる。よって、本実施例の蓄冷器式冷凍機20Aによれば、従来の単段式の蓄冷器式冷凍機(図1参照)に比べて冷凍性能を高めることが可能となり、効率よく膨張室31内で寒冷を発生させることができる。膨張室31内で発生する寒冷により、シリンダー22Aの膨張室31の外周位置に配設された冷却ステージ39は30K程度に冷却が行われる。
上記のように各膨張室31,32で発生した寒冷により冷凍処理が行われると、モータMを駆動してディスプレーサー3を再び下死点まで移動させる。これにより、膨張室31内の作動ガスは、ガス流通孔30、空間室33内の蓄冷材24、ガス流通孔29、及びガス流路28を通り、再びガス供給装置5のコンプレッサー27に回収される。
またこれと同時に、中間膨張室32の作動ガスは、吹き出し通路34を通り空間室33に流入し、空間室33内の蓄冷材24、ガス流通孔29、及びガス流路28を通りコンプレッサー27に回収される。各膨張室31,32で膨張した作動ガスは冷却されているため、この冷却された作動ガスが蓄冷材24を通過する際、蓄冷材24は冷却処理が行われる。
次の吸気工程で供給される作動ガスは、蓄冷材24を通る際に冷却される。そして、このように冷却された作動ガスが上記のように膨張することにより寒冷が発生するため、更に冷却が進む。定常状態においては、中間膨張室32が例えば80K程度の温度に保たれ、膨張室31の温度は30K程度の温度に保たれる。
図4は、本発明の第2実施例を示している。なお、図4及び後の説明に用いる図5,6において、図3に示した構成と同一構成については同一符号を付してその説明を省略するものとする。
前記した第1実施例に係る蓄冷器式冷凍機20Aは、ディスプレーサー23内に形成される空間室33を円筒形状とし、高温側から低温側まで全て均一の内径とした構成とされていた。このため、空間室33内に収納される蓄冷材24も、上下方向にわたり均一な直径寸法の形状とされていた。
これに対して本実施例に係る蓄冷器式冷凍機20Bは、シリンダー22Bを段付き構造としたことを特徴とするものである。即ち、シリンダー22Bの段部44の形成位置と対応する外周面に外部段差部37を形成した構成としている。この構成とすることにより、シリンダー22Bの軽量化及び材料費の低減を図ることができる。
図5は、本発明の第3実施例である蓄冷式冷凍機20Cを示している。前記した第1実施例に係る蓄冷器式冷凍機20Aは、シール部材として上半部23Aにスリッパーシール50を設けると共に、下半部23Bの外周に螺旋溝パターン38を形成した構成とした。これに対して本実施例に係る蓄冷式冷凍機20Cは、上半部23Aにスリッパーシール50を設けると共に、下半部23Bにもスリッパーシール51を設けたことを特徴とするものである。
更に、図6は本発明の第4実施例である蓄冷式冷凍機20Dを示している。本実施例に係る蓄冷式冷凍機20Dは、下半部23Bにシール部材として機能する螺旋溝パターン38Aを設けると共に、上半部23Aにもシール部材として機能する螺旋溝パターン38Aを設けたことを特徴とするものである。上記のように、シール部材は特に種類を限定されるものではなく、種々のものが適用でき、また種々のシール部材を組み合わせた構成としてもよい。
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、GM式冷凍機に限らず、スターリング冷凍機やその他の蓄冷器を用いた冷凍機に本発明を適用することが可能である。その他、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
図1は、従来の一例である単段式GM冷凍機を示す断面図である。 図2は、従来の一例である2段式GM冷凍機を示す断面図である。 図3は、本発明の第1実施例である蓄冷器式冷凍機を示す断面図である。 図4は、本発明の第2実施例である蓄冷器式冷凍機を示す断面図である。 図5は、本発明の第3実施例である蓄冷器式冷凍機を示す断面図である。 図6は、本発明の第4実施例である蓄冷器式冷凍機を示す断面図である。
符号の説明
20A〜20D 蓄冷器式冷凍機
22A,22B シリンダー
23,40 ディスプレーサー
23A,40A 上半部
23B,40B 下半部
24,24A,24B 蓄冷材
25 ガス供給装置
31 膨張室
32 中間膨張室
33 空間室
33A 第1の空間室
33B 第2の空間室
34 吹き出し通路
35 段差部
37 外部段差部
M モータ
S 軸部材
V1 吸気弁
V2 排気弁

Claims (3)

  1. シリンダーと、
    該シリンダー内で往復運動する、剛体よりなる一台のディスプレーサーと、
    前記シリンダーと前記ディスプレーサーとの間に形成された複数の膨張空間と、
    該膨張空間と、前記ディスプレーサー内に形成された作動ガスが流れる空間室とを連通する連通穴と、
    前記シリンダーと前記ディスプレーサーとの間をシールするシール部材と、
    前記シリンダーの外周位置及び底面位置の少なくとも一方に設けられた一つの冷却ステージと
    を有することを特徴とする蓄冷器式冷凍機。
  2. 前記シール部材に替えて、前記ディスプレーサーの外周に螺旋溝パターンを形成したことを特徴とする請求項1記載の蓄冷器式冷凍機。
  3. 前記ディスプレーサーの上部には、シール部材を設け、下部には螺旋溝パターンを設けたことを特徴とする請求項1記載の蓄冷器式冷凍機。
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