JP2000087978A - 軸受装置 - Google Patents

軸受装置

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JP2000087978A
JP2000087978A JP10258806A JP25880698A JP2000087978A JP 2000087978 A JP2000087978 A JP 2000087978A JP 10258806 A JP10258806 A JP 10258806A JP 25880698 A JP25880698 A JP 25880698A JP 2000087978 A JP2000087978 A JP 2000087978A
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直樹 森村
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Tadashi Mitarai
匡 御手洗
Keisuke Murakami
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    • H01L2224/42Wire connectors; Manufacturing methods related thereto
    • H01L2224/47Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process
    • H01L2224/48Structure, shape, material or disposition of the wire connectors after the connecting process of an individual wire connector
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸受装置において、かしめ部による抜け抗力を
向上させること。 【解決手段】転がり軸受2を外嵌装着した軸体1の自由
端をかしめて、転がり軸受2を抜け止め固定した軸受装
置Aにおいて、かしめ部3の外端面において変形起点Y
側から外周縁までの領域が、少なくとも2つの異なる曲
率曲線を連接した複合曲面に設定されている。このよう
な形状のかしめ部3を得るにあたっては、例えば軸体1
の自由端をかしめる過程で内輪21側への押圧力を調整
する必要がある。そのために、かしめ部3のほぼ全域を
内輪21の外端面に対してほぼ均等に押し付けることが
可能になって、軸方向厚みを可及的に厚くできるように
なる。このため、モーメント荷重を受けたときでもかし
め部3が内輪21側から離れにくくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軸体に転がり軸受
を装着してなる軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の軸受装置の一例として、
図6に示すような車両用ハブユニットがある。
【0003】図例の車両用ハブユニットBは、軸体とし
てのハブホイール80の軸部81に複列外向きアンギュ
ラ玉軸受82を外嵌装着し、この軸部81の自由端をロ
ーリングかしめにより径方向外向きに膨出変形させて、
この膨出変形したかしめ部85を軸受82の内輪84の
外端面に対して押し付けることによってハブホイール8
0に軸受82を抜け止め固定するようになっている。
【0004】なお、かしめ部85は、図7に示すよう
に、その外端面の全体が丸みを帯びた曲面形状になって
いる。このかしめ部85の外端面の曲面は、単一の曲率
半径r0からなる。
【0005】上記ハブホイール80における軸部81の
円筒形自由端を図8に示すようなかしめ治具90を用い
てローリングかしめする。このとき、かしめ治具90の
先端を軸部81にあてがい、かしめ治具90を一点鎖線
O回りに一定角度θでローリングさせる。これにより、
軸部81の自由端が径方向外向きに膨出変形されること
になり、この膨出変形したかしめ部85により内輪84
が抜け止めされるようになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例では、かし
め部85の外端面が単一の曲率半径r0からなる曲面に
されているが、このような従来のかしめ部85では、か
しめ過程の初期から最終近くまでほぼ一定の押圧力でか
しめている。
【0007】このようなかしめ形態とする場合、かしめ
部85の径方向途中部分については内輪84側に対して
押し付けにくいために、部分的に離れた状態になりやす
いなど、抜け荷重に対する抗力つまり抜け抗力が不足す
る結果になりやすい。そのため、特にモーメント荷重を
受けたときなど、かしめ部85の外周縁側が内輪84か
ら離れやすくなる。
【0008】したがって、本発明は、軸受装置におい
て、かしめ部による抜け抗力を向上させることを目的と
する。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明にかかる
軸受装置は、軸体に転がり軸受を外嵌装着し、この軸体
の自由端側をローリングかしめにより径方向外向きに膨
出変形させて、この膨出変形したかしめ部を転がり軸受
の内輪の外端面に対して押し付けることによって軸体に
転がり軸受を抜け止め固定したもので、前記かしめ部の
外端面において変形起点側から外周縁までの領域が、少
なくとも2つの異なる曲率曲線を連接した複合曲面に設
定されている。
【0010】請求項2の発明にかかる軸受装置は、上記
請求項1の複合曲面の各曲面の曲率半径が、外径側のも
のほど大きくなるように設定されているこのような本発
明でのかしめ部は、例えばかしめ過程で内輪側への押圧
力を調整することによって得られる特有の形状になって
いるから、特に請求項2のように設定すれば、かしめ部
のほぼ全域を内輪の外端面に対してほぼ均等に押し付け
ることが可能になるとともに、軸方向厚みを従来例に比
べて厚くできるようになっていると言える。このため、
抜け抗力を従来例に比べて増大できることになり、特に
モーメント荷重を受けたときでもかしめ部が内輪側から
離れにくくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の詳細を図面に示す実施形
態に基づいて説明する。ここでは、軸受装置として車両
用ハブユニットを例に挙げる。
【0012】図1ないし図3は本発明の一実施形態にか
かり、図1は、車両用ハブユニットの縦断側面図、図2
は、かしめ部の拡大図、図3は、かしめ形態を説明する
ための工程図である。
【0013】図中、Aは軸受装置としての車両用ハブユ
ニットの全体を示しており、1は軸体としてのハブホイ
ール、2は転がり軸受としての複列外向きアンギュラ玉
軸受、3はかしめ部である。
【0014】ハブホイール1は、図示しない車輪が取り
付けられる環状板部11と、複列外向きアンギュラ玉軸
受2が外装されるとともに、軸端に複列外向きアンギュ
ラ玉軸受2を固定するためのかしめ部3が形成される軸
部12とを備えている。
【0015】複列外向きアンギュラ玉軸受2は、軸部1
2の小径外周面12aに外嵌される単一軌道を有する内
輪21と、二列の軌道溝を有する単一の外輪22と、二
列で配設される複数の玉23と、二つの冠形保持器2
4,25とを備えており、前述のハブホイール1の軸部
12の大径外周面12bを一方内輪とする構成になって
いる。なお、外輪22の外周には、径方向外向きのフラ
ンジ26が設けられており、このフランジ26を介して
図示しない車軸ケースなどに非回転に取り付けられる。
【0016】この実施形態では、ハブホイール1の軸部
12のかしめ部3の形状に特徴がある。
【0017】つまり、図2に示すように、かしめ部3の
外端面において変形起点Y側から外周縁までの領域が、
3つの異なる曲率半径r1,r2,r3の曲線を連接し
た複合曲面に設定されている。前述の3つの曲率半径r
1,r2,r3の大小関係としては、例えば外径側の曲
面の曲率半径ほど大きく、つまりr1<r2<r3とす
るのが好ましい。
【0018】次に、上述したかしめ部3の形成方法につ
いて説明する。まず、ハブホイール1の軸部12の小径
部12aに対して内輪21を例えば圧入により外嵌装着
してから、軸部12の自由端を、従来技術での説明に利
用した図8に示すようなかしめ治具90を用いてローリ
ングかしめする。このとき、かしめ治具90の先端を軸
部12にあてがい、かしめ治具90を一点鎖線O回りに
ローリングさせるのであるが、かしめ全工程の初期段階
から最終段階までを、3段階に分けて、図3(a)ない
し(c)に示すように、第1段階から第3段階までの各
段階の進行にしたがいローリング角度θ1〜θ3をθ1
>θ2>θ3と順次小さく設定するように調整してい
る。これにより、軸部12の自由端が径方向外向きに膨
出変形されつつ、各段階においてかしめ部3の外端面の
曲率半径がr1,r2,r3と順次変化することにな
り、図2に示すような複合曲面からなる外端面形状のか
しめ部3が得られる。
【0019】このように、かしめ過程での各段階におい
て押圧力を順次弱める方向に調整しているから、かしめ
部3の軸方向圧縮量を極力抑えながら内輪21の外端面
に対するかしめ部3の当接部位全域をほぼ均等に押し付
けることができるようになり、かしめ部3の全体の軸方
向厚みが従来例に比べて厚くできる。したがって、この
ようなかしめ形態で得られるかしめ部3では、複列外向
きアンギュラ玉軸受2の抜け抗力を従来よりも増大させ
ることができる。
【0020】なお、本発明は上記実施形態のみに限定さ
れるものではなく、種々な応用や変形が考えられる。
【0021】(1) 上記実施形態では、かしめ部3の
外端面を複合曲面とするためにローリングかしめのロー
リング角度を調節するようにしているが、図4に示すよ
うなローリングかしめ治具90′を用いることができ
る。図4に示すローリングかしめ治具90′は、上記図
2に示すようなかしめ部3を得る場合のものであり、そ
の先端の凸部91の外周に環状陥没部92を設け、この
環状陥没部92の内底面を例えば3つの曲率半径r1,
r2,r3からなる複合曲面に形成した形状になってい
る。このローリングかしめ治具90′を用いて図8に示
すような形態で一定角度θでローリングかしめする。こ
の場合、ローリングかしめの最終段階で環状陥没部92
の内底面の形状がかしめ部3の外端面に転写されること
になる。
【0022】(2) 上記実施形態あるいは上記(1)
の実施形態において、かしめ部3の外周縁側をかしめ過
程の最後にそれまでの過程よりも強く押圧することによ
り、図5に示すように外周縁側を丸くした形状のかしめ
部3を得るようにしてもよい。この場合、かしめ過程の
最終段階で途中過程よりも強く押圧するので、かしめ部
3の外周縁側の軸方向厚みhが上記実施形態よりも薄く
なるものの、かしめ部3の外周縁がかしめ直後にスプリ
ングバックして離れる現象を発生させにくい形態とする
ことができる。そのため、複列外向きアンギュラ玉軸受
2の抜け抗力を上記実施形態よりも増大させることが可
能になる。
【0023】(3) 上記実施形態では、かしめ部3の
外端面を3つの複合曲面としているが、2つの複合曲面
や3つ以上の複合曲面とすることができる。
【0024】(4) 上記実施形態では、軸受装置とし
て車両用ハブユニットを例に挙げたが、例えば自動車な
どのスライドドアのガイドローラやその他の軸受装置全
般とすることができる。
【0025】
【発明の効果】請求項1,2の発明では、かしめ部の外
端面の形状を工夫することにより、内輪の外端面に対し
てかしめ部の当接部位全域をほぼ均等な強さで押圧させ
た形態としながら、軸方向厚みを可及的に厚くするよう
にしているから、かしめ部による抜け抗力を従来よりも
増大できるようになる。そのため、特にモーメント荷重
を受けたときでもかしめ部が内輪側から離れにくくな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の車両用ハブユニットの縦
断側面図
【図2】図1のかしめ部の拡大図
【図3】図1のかしめ部のかしめ形態を説明するための
工程図
【図4】本発明の他のかしめ形態で用いるローリングか
しめ治具の縦断側面図
【図5】本発明の他の実施形態で、図2に対応する図
【図6】従来例の車両用ハブユニットの縦断側面図
【図7】図6のかしめ部の拡大図
【図8】ローリングかしめ形態を示す説明図
【符号の説明】
A 車両用ハブユニット 1 ハブホイール 12 ハブホイールの軸部 2 複列外向きアンギュラ玉軸受 21 軸受の内輪 3 かしめ部 r1〜r3 かしめ部の外端面(複合曲面)各部の
曲率半径
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 戸田 一寿 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 (72)発明者 御手洗 匡 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 (72)発明者 村上 啓款 大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋 精工株式会社内 Fターム(参考) 3J101 AA03 AA32 AA43 AA54 AA62 AA72 BA53 BA64 BA77 DA20 FA31 FA44 GA02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸体に転がり軸受を外嵌装着し、この軸体
    の自由端側をローリングかしめにより径方向外向きに膨
    出変形させて、この膨出変形したかしめ部を転がり軸受
    の内輪の外端面に対して押し付けることによって軸体に
    転がり軸受を抜け止め固定した軸受装置であって、 前記かしめ部の外端面において変形起点側から外周縁ま
    での領域が、少なくとも2つの異なる曲率曲線を連接し
    た複合曲面に設定されている、ことを特徴とする軸受装
    置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の軸受装置において、前記
    複合曲面の各曲面の曲率半径が、外径側のものほど大き
    くなるように設定されている、ことを特徴とする軸受装
    置。
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