JP2000087777A - ハイブリッド車両およびその制御方法 - Google Patents

ハイブリッド車両およびその制御方法

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JP2000087777A JP10276515A JP27651598A JP2000087777A JP 2000087777 A JP2000087777 A JP 2000087777A JP 10276515 A JP10276515 A JP 10276515A JP 27651598 A JP27651598 A JP 27651598A JP 2000087777 A JP2000087777 A JP 2000087777A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パラレルハイブリッド車両が停車中にモータ
MG1でエンジンのモータリングを行った場合に、反力
トルクによって車両が移動することを回避する。 【解決手段】 エンジン、モータMG1、モータMG2
および車軸をプラネタリギヤを介して結合する。通常
は、エンジンおよびモータMG1から出力された動力を
モータMG2で補償して要求動力を車軸から出力する。
一方、車両が停車中にエンジンのモータリングが指示さ
れた場合には、モータMG2の制御を車軸の回転数に基
づくフィードバック制御に切り替える。こうすることに
より、エンジンが自立運転を開始するまでの期間におけ
る車軸の回転数の平均値をほぼ値0にすることができ、
車両が移動することを回避できる。停車中にモータMG
1で負荷を与えてエンジンを停止する場合もモータMG
2をフィードバック制御して、車両の移動を回避する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンと、該エ
ンジンの出力軸にトルクを出力すれば該トルクに比例し
たトルクが車軸にも出力される状態で設けられた第1の
電動機と、車軸に機械的に結合された第2の電動機とを
有するハイブリッド車両およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、エンジンと電動機とを備えるハイ
ブリッド車両が提案されている。かかるハイブリッド車
両としては種々の構成が提案されており、その一つにパ
ラレル・ハイブリッド車両がある。パラレル・ハイブリ
ッド車両では、エンジンの動力および電動機の動力の双
方を車軸に伝達可能である。パラレル・ハイブリッド車
両の構成例を図1に示す。
【0003】図1のハイブリッド車両では、エンジン1
50と、電動機MG1,MG2とが備えられている。三
者は、プラネタリギヤ120を介して機械的に結合され
ている。プラネタリギヤ120は、遊星歯車とも呼ばれ
以下に示すそれぞれのギヤに結合された3つの回転軸を
有している。プラネタリギヤ120を構成するギヤは、
中心で回転するサンギヤ121、サンギヤの周辺を自転
しながら公転するプラネタリピニオンギヤ123、さら
にその外周で回転するリングギヤ122である。プラネ
タリピニオンギヤ123はプラネタリキャリア124に
軸支されている。図1のハイブリッド車両では、エンジ
ン150はプラネタリキャリア124に結合されてい
る。電動機MG1はサンギヤ121に結合されている。
電動機MG2はリングギヤ122に結合されている。リ
ングギヤ122はチェーンベルト129により車軸11
2に結合されている。
【0004】かかる構成を有するハイブリッド車両で
は、エンジンから出力された動力がプラネタリギヤ12
0で2つに分配される。その一部は機械的な動力として
車軸112に伝達される。残余の部分は電動機MG1で
電力として回生される。両者の分配比率は、プラネタリ
ギヤ120のギヤ比に基づいて定まる。上記ハイブリッ
ド車両では、車軸112の回転数が要求された回転数に
一致するような割合で動力を分配する。かかる分配の結
果、車軸112に伝達されたトルクが要求値に満たない
場合には、電動機MG2から不足分のトルクを出力す
る。電動機MG2の駆動には、電動機MG1で回生され
た電力が用いられる。
【0005】かかる作用により、ハイブリッド車両はエ
ンジンから出力された動力を、車軸112に要求された
トルクおよび回転数からなる動力に変換して走行するこ
とができる。また、ハイブリッド車両では、電動機MG
2の動力を利用してエンジンを停止したまま走行するこ
ともできる。
【0006】さらに、車両が停止中および走行中のいず
れの状態においても、電動機MG1からトルクを出力し
てエンジンをモータリングし、始動することもできる。
電動機MG1を駆動してエンジンをモータリングすれ
ば、その反力トルクがプラネタリギヤ120を通じて車
軸112に伝達される。ハイブリッド車両は、電動機M
G2からこの反力を相殺するトルクを出力する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のハイブ
リッド車両では、エンジンをモータリングする際に、電
動機MG2で、上述の反力トルクを完全には相殺できな
かった。これには種々の原因が考えられる。例えば、電
動機MG1へのトルク指令値と、実際に出力されるトル
クとの誤差である。また、電動機MG1やエンジンの慣
性によるトルク損失も影響する。さらに、電動機MG1
の制御と電動機MG2の制御との間の遅れも大きく影響
する。
【0008】相殺されなかった反力トルクは車軸に出力
される。車両が停車状態にある場合にかかるトルクが車
軸に出力されれば、車軸を前進方向または後進方向に回
転させる。従来のハイブリッド車両において、停車中に
エンジンを始動した場合の車軸の回転を図12に示す。
図12は、上段にエンジンの回転数の時間的な変化を示
し、下段に車軸の回転数の時間的な変化を示している。
図示する通り、時間t1において、エンジンの始動が開
始されるとエンジンの回転数は電動機MG1から出力さ
れるトルクによって増加する。エンジンの始動に適した
所定の回転数rsに達すると、燃料の噴射および点火が
行われ、エンジンの回転数はやがて値rsで安定する。
車軸の回転数は時間t1でエンジンのモータリングが開
始されると、相殺されなかった反力トルクによって図1
2中の領域A1に示す通り回転する。図示する通り、回
転数は激しく変化するが、ほとんどの時刻で前進方向の
回転を生じている。従って、エンジンが自立運転を開始
するまでの期間で平均をとれば、車軸の回転数は前進方
向に偏った値となる。
【0009】停車中にブレーキの踏み込みが浅い場合に
は、かかる現象に基づき、車両が前進する可能性があ
る。場合によっては後進する可能性もある。また、シフ
トレバーをパーキングポジションに入れた場合であって
も、車軸がロックされるまでの期間には、車両が移動す
る可能性がある。その他、運転者の誤操作によって、シ
フトレバーがパーキングポジションに入っていない状態
で、ブレーキを解放した場合にも、車両が移動する可能
性がある。いずれにしても、停車中には運転者が予期し
ないトルクによって車両が移動する可能性を回避してお
くことが望ましい。
【0010】上述の課題は、電動機MG1によりエンジ
ンを停止する場合にも生じる。例えば車両が停車中にエ
ンジンを運転してバッテリの充電を行っている場合を考
える。ハイブリッド車両はバッテリが十分に充電されれ
ばエンジンの運転を停止する。エンジンの停止は、燃料
の噴射および点火を中止するとともに、電動機MG1か
ら制動トルクを出して回転数を低下させる。この制動ト
ルクの反力が車軸に出力されるため、モータMG2で反
力を相殺する必要がある。従来は、エンジンの始動時と
同様、かかる反力を完全に相殺できていなかった。
【0011】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであり、いわゆるパラレルハイブリッド車両
において、停車中にエンジンの始動または停止が行われ
た場合に、その反力トルクを相殺し、車両の移動を未然
に防ぐハイブリッド車両およびその制御方法を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
記課題を解決するために、本発明では以下の構成を採っ
た。本発明のハイブリッド車両は、エンジンと、該エン
ジンの出力軸にトルクを出力すれば該トルクに比例した
トルクが車軸にも出力される状態で設けられた第1の電
動機と、車軸に機械的に結合された第2の電動機とを有
するハイブリッド車両であって、前記エンジンの始動お
よび停止を指示する指示手段と、該指示を受けて前記第
1の電動機を制御して前記エンジンを始動または停止す
るための所定のトルクを出力するトルク付加手段と、車
両が停車状態であるか否かを判定する判定手段と、前記
車軸の回転数を検出する回転数検出手段と、停車状態に
おいて前記エンジンの始動または停止が指示された場合
には、値0を前記車軸の回転数の目標値とするフィード
バック制御により前記第2の電動機の目標トルクを設定
するフィードバック設定手段と、前記第2の電動機を制
御して該設定された目標トルクを出力する運転手段とを
備えることを要旨とする。
【0013】かかるハイブリッド車両では、停車状態に
おいてエンジンの始動または停止が行われる場合には、
車軸の回転数が値0となるように第2の電動機をフィー
ドバック制御する。従って、停車状態において、車軸が
回転を始めても、それを制動するトルクを第2の電動機
から出力することができる。この結果、本発明のハイブ
リッド車両によれば、停車状態においてエンジンの始動
または停止が行われる際に、車両が運転者の意図に反し
て前進または後進をすることを抑制することができる。
【0014】通常、ハイブリッド車両では、第2の電動
機は車軸に出力されるトルクを要求トルクに一致させる
ための役割を担っている。従って、第2の電動機はエン
ジンおよび第1の電動機から車軸に出力されるトルクと
要求トルクとの差分を出力するように制御される。ハイ
ブリッド車両の運転者はアクセルの踏み込み量を調節す
ることにより、要求トルクを調節し、結果として所望の
車速で車両を運転する。運転者は車速を要求値として入
力する手段を持たないのが通常である。このため、従来
では、車軸の回転数に基づくフィードバック制御を第2
の電動機に適用することは全く考慮されていなかった。
【0015】ところが、エンジンおよび第1の電動機か
ら車軸に出力されるトルクを厳密に求め、相殺すること
は困難である。停車状態において車軸に出力される反力
トルクを厳密に相殺しようとすれば、数多くのセンサを
設け、複雑な制御を実行することが要求される。
【0016】本発明者は、停車状態であれば車速の要求
値が値0であるとみなすことができる点に気付き、上記
ハイブリッド車両を発明するに至った。車速の目標値、
即ち車軸の目標回転数が与えられることによって、従来
では考慮すらされていなかったフィードバック制御を第
2の電動機に適用する点に想到したのである。この結
果、本発明のハイブリッド車両では、エンジンおよび第
1の電動機から車軸に出力されるトルクに基づいて第2
の電動機のトルクを設定するよりも簡易な手段により確
実に車両の移動を抑制することができる。
【0017】もちろん、フィードバック制御を適用する
以上、車軸の回転を厳密に値0にすることはできない。
但し、フィードバック制御におけるゲインの設定によっ
ては、車軸の回転数を非常に小さく抑制することが可能
である。また、所定の期間内の車軸の回転数の平均値を
値0にすることが可能である。この結果、運転者の予期
しないトルクによって車両が移動することを回避するこ
とができる。
【0018】なお、停車状態とは車両を停車しておくべ
き状態をいう。車両が厳密に停止している場合のみには
限られない。例えば、上記ハイブリッド車両において、
第2の電動機をフィードバック制御しているときは、車
軸の回転が生じているため、厳密には停車中とは言えな
い。本明細書では、かかる状態も含めて停車状態と呼ぶ
ものとする。
【0019】本発明のハイブリッド車両においては、前
記車軸に出力すべき要求トルクを入力する入力手段と、
前記エンジンおよび第1の電動機から出力されるトルク
を補償して前記要求トルクを出力し得る値を前記第2の
電動機の目標トルクに設定する開ループ設定手段とを備
え、停車状態において前記エンジンの始動または停止が
指示された場合には、前記前記フィードバック設定手段
を選択し、その他の場合には前記開ループ設定手段を選
択して第2の電動機の目標トルクを設定する選択手段と
を備えるものとすることが望ましい。
【0020】こうすれば、停車状態において車両の移動
が生じる可能性がある場合には、第2の電動機をフィー
ドバック制御することによって、適切にその移動を回避
することができる。その他の場合には、第2の電動機を
従来と同様の手法によって制御することにより、要求さ
れたトルクを車軸から出力して走行することができる。
【0021】また、本発明のハイブリッド車両におい
て、前記車軸に出力すべき要求トルクを入力する入力手
段と、前記エンジンおよび第1の電動機から出力される
トルクを補償して前記要求トルクを出力し得る値を前記
第2の電動機の目標トルクに設定する開ループ設定手段
とを備え、前記フィードバック制御手段は、停車状態に
おいて前記エンジンの始動または停止が指示された場合
には、値0を前記車軸の回転数の目標値とするフィード
バック制御により前記開ループ設定手段により設定され
た目標トルクを修正して第2の電動機の目標トルクを設
定する手段であるものとすることもできる。
【0022】かかるハイブリッド車両では、エンジンお
よび第1の電動機から出力されるトルクに基づいて第2
の電動機の目標トルクを設定した上で、フィードバック
制御による修正を施す。フィードバック制御では、反力
トルクを相殺するための誤差に当たる部分を修正する。
反力トルクを相殺可能となる第2電動機の出力トルクは
前記開ループ設定手段により設定される値に近い。上記
ハイブリッド車両では、この値に近い範囲で誤差に相当
するトルクをフィードバック制御により修正することが
できるため、より適切にハイブリッド車両が移動するこ
とを回避することができる。
【0023】なお、前記開ループ設定手段は、前記エン
ジンおよび第1の電動機の慣性によるトルクの損失をも
考慮して前記目標トルクを設定する手段であるものとす
ることが望ましい。
【0024】エンジンの始動または停止のためのトルク
を第1の電動機から出力している状態では、エンジンお
よび第1の電動機の回転数は急激に変化する。一般に、
回転数が変化する場合には、回転数の変化率と慣性能率
の積に相当するトルクの損失が生じる。上記手段では、
エンジンおよび第1の電動機の慣性によるトルクの損失
をも考慮することにより、より適切に第2電動機の目標
トルクを設定することができる。この結果、より適切に
ハイブリッド車両が移動することを回避できる。
【0025】本発明のハイブリッド車両の構成として
は、例えば、3つの回転軸を有するプラネタリギヤを備
え、該プラネタリギヤのそれぞれの回転軸に、前記エン
ジン、第1の電動機、および車軸が結合された構成とす
ることができる。また、前記第1の電動機は、相対的に
回転可能な対ロータ電動機であり、該対ロータ電動機の
一方のロータには前記エンジンが結合され、他方のロー
タには前記車軸が結合された構成とすることもできる。
【0026】さらに、いずれか単一の車軸からのみ動力
を出力する構成ではなく、前記第1の電動機が設けられ
た車軸と、前記第2の電動機が結合された車軸とは異な
る車軸であり、それぞれの車軸に結合された車輪から動
力を出力することにより4輪駆動可能な構成とすること
もできる。当然、動力調整装置および電動発電機を一方
の車軸に結合された構成とした上で、更に他の車軸に電
動発電機を結合して4輪駆動可能な構成を採るものとし
ても構わない。
【0027】前者では、第1の電動機によりエンジンを
始動または停止するためのトルクを出力すると、プラネ
タリギヤを介して一部のトルクが車軸に出力される。後
者では、対ロータ電動機としての構成を有する第1の電
動機からエンジンにトルクを出力すれば、対ロータ電動
機を構成するロータ間の作用反作用の原理に基づいて車
軸に反力トルクが出力される。従って、これらの構成
に、本発明を適用すれば、かかる場合における車両の移
動を適切に回避することができる。
【0028】また、本発明は以下に示すハイブリッド車
両の制御方法の発明として構成することもできる。即
ち、エンジンと、該エンジンの出力軸にトルクを出力す
れば該トルクに比例したトルクが車軸にも出力される状
態で設けられた第1の電動機と、車軸に機械的に結合さ
れた第2の電動機とを有するハイブリッド車両の制御方
法であって、(a)前記エンジンの始動および停止を指
示を受けて前記第1の電動機を制御して前記エンジンを
始動または停止するための所定のトルクを出力する工程
と、(b)車両が停車状態であるか否かを判定する工程
と、(c)前記車軸の回転数を検出する工程と、(d)
停車状態において前記エンジンの始動または停止が指示
された場合には、値0を前記車軸の回転数の目標値とす
るフィードバック制御により前記第2の電動機の目標ト
ルクを設定する工程と、(e)前記第2の電動機を制御
して該設定された目標トルクを出力する工程とを備える
ハイブリッド車両の制御方法である。
【0029】かかる制御方法によれば、先にハイブリッ
ド車両の発明で説明した作用に基づき、停車状態におい
て車両が移動することを適切に回避することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を実施
例に基づいて説明する。 (1)実施例の構成:はじめに、本発明の実施例として
のハイブリッド車両の構成を説明する。図1はこのハイ
ブリッド車両の動力を出力する動力系統の構成を示す説
明図である。動力系統に備えられたエンジン150は通
常のガソリンエンジンであり、クランクシャフト156
を回転させる。エンジン150の運転はEFIECU1
70により制御されている。EFIECU170は内部
にCPU、ROM、RAM等を有するワンチップ・マイ
クロコンピュータであり、CPUがROMに記録された
プログラムに従い、エンジン150の燃料噴射量その他
の制御を実行する。
【0031】動力系統には、他にモータMG1,MG2
が備えられている。モータMG1,MG2は、同期電動
機として構成され、外周面に複数個の永久磁石を有する
ロータ132,142と、回転磁界を形成する三相コイ
ル131,141が巻回されたステータ133,143
とを備える。ステータ133,143はケース119に
固定されている。モータMG1,MG2のステータ13
3,143に巻回された三相コイル131,141は、
それぞれ駆動回路191,192を介してバッテリ19
4に接続されている。駆動回路191,192は、各相
ごとにスイッチング素子としてのトランジスタを2つ1
組で備えたトランジスタインバータである。駆動回路1
91,192は制御ユニット190に接続されている。
制御ユニット190からの制御信号によって駆動回路1
91,192のトランジスタがスイッチングされるとバ
ッテリ194とモータMG1,MG2との間に電流が流
れる。モータMG1,MG2はバッテリ194からの電
力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作するこ
ともできるし(以下、この走行状態を力行と呼ぶ)、ロ
ータ132,142が外力により回転している場合には
三相コイル131,141の両端に起電力を生じさせる
発電機として機能してバッテリ194を充電することも
できる(以下、この走行状態を回生と呼ぶ)。
【0032】エンジン150とモータMG1,MG2は
それぞれプラネタリギヤ120を介して機械的に結合さ
れている。プラネタリギヤ120は、サンギヤ121,
リングギヤ122,プラネタリピニオンギヤ123を有
するプラネタリキャリア124から構成されている。本
実施例のハイブリッド車両では、エンジン150のクラ
ンクシャフト156はダンパ130を介してプラネタリ
キャリア軸127に結合されている。ダンパ130はク
ランクシャフト156に生じる捻り振動を吸収するため
に設けられている。モータMG1のロータ132は、サ
ンギヤ軸125に結合されている。モータMG2のロー
タ142は、リングギヤ軸126に結合されている。リ
ングギヤ122の回転は、チェーンベルト129を介し
て車軸112および車輪116R,116Lに伝達され
る。
【0033】ハイブリッド車両の運転全体は制御ユニッ
ト190により制御されている。制御ユニット190
は、EFIECU170と同様、内部にCPU、RO
M、RAM等を有するワンチップ・マイクロコンピュー
タである。制御ユニット190はEFIECU170と
接続されており、両者は種々の情報を伝達し合うことが
可能である。制御ユニット190は、エンジン150の
制御に必要となるトルク指令値や回転数の指令値などの
情報をEFIECU170に送信することにより、エン
ジン150の運転を間接的に制御することができる。ま
た、駆動回路191,192のスイッチングを制御する
ことにより、モータMG1,MG2の運転を直接制御す
ることができる。制御ユニット190はこうして、動力
出力装置全体の運転を制御している。かかる制御を実現
するために制御ユニット190には、種々のセンサ、例
えば、運転者によるアクセルの踏み込み量を検出するた
めのアクセルペダルポジションセンサ165、シフトレ
バーの位置を検出するシフトポジションセンサ167、
バッテリ194の充電状態を検出するためのバッテリセ
ンサ196、および車軸112の回転数を知るためのセ
ンサ144などが設けられている。リングギヤ軸126
と車軸112は機械的に結合されているため、本実施例
では、車軸112の回転数を知るためのセンサ144を
リングギヤ軸126に設け、モータMG2の回転を制御
するためのセンサと共通にしている。
【0034】(2)基本的動作:かかるハイブリッド車
両の基本的な動作を説明するために、まずプラネタリギ
ヤ120の動作について説明する。プラネタリギヤ12
0は、上述した3つの回転軸のうち、2つの回転軸の回
転数およびトルク(以下、両者をまとめて回転状態とよ
ぶ)が決定されると残余の回転軸の回転状態が決まると
いう性質を有している。各回転軸の回転状態の関係を次
式(1)に示す。
【0035】 Nr=(1+ρ)Nc−ρNs; Nc=(Nr+ρNs)/(1+ρ); Ns=(Nc−Nr)/ρ+Nc; Ts=ρ/(1+ρ)×Tc; Tr=1/(1+ρ)×Tc …(1)
【0036】ここで、Ns,Tsはサンギヤ軸125の
回転数およびトルク、Nr,Trはリングギヤ軸126
の回転数およびトルク、Nc,Tcはプラネタリキャリ
ア軸127の回転数およびトルクである。また、ρは次
式で表される通り、サンギヤ121とリングギヤ122
のギヤ比である。ρ=サンギヤ121の歯数/リングギ
ヤ122の歯数
【0037】本実施例のハイブリッド車両は、プラネタ
リギヤ120の作用に基づいて、種々の状態で走行する
ことができる。例えば、ハイブリッド車両が走行を始め
た比較的低速な状態では、エンジン150を停止したま
ま、モータMG2を力行することにより車軸112に動
力を伝達して走行する。同様にエンジン150をアイド
ル運転したまま走行することもある。
【0038】ハイブリッド車両が所定の速度に達する
と、制御ユニット190はモータMG1を力行して出力
されるトルクによってエンジン150をモータリングし
て始動する。このとき、モータMG1の反力トルクがプ
ラネタリギヤ120を介してリングギヤ122にも出力
される。制御ユニット190はこの反力トルクを相殺し
つつ要求動力を車軸112から出力するようにモータM
G2の運転を制御する。
【0039】エンジン150が運転している状態では、
その動力を種々の回転数およびトルクの回転状態に変換
して車軸112から出力し、走行する。エンジン150
を運転してプラネタリキャリア軸127を回転させる
と、上式(1)を満足する条件下で、サンギヤ軸125
およびリングギヤ軸126が回転する。リングギヤ軸1
26の回転による動力はそのまま車輪116R,116
Lに伝達される。サンギヤ軸125の回転による動力は
モータMG1で電力として回生することができる。一
方、モータMG2を力行すれば、リングギヤ軸126を
介して車輪116R,116Lに動力を出力することが
できる。エンジン150からリングギヤ軸126に伝達
されるトルクが不足する場合にはモータMG2を力行す
ることによりトルクをアシストする。モータMG2を力
行するための電力にはモータMG1で回生した電力およ
びバッテリ149に蓄えられた電力を用いる。制御ユニ
ット190は車軸112から出力すべき要求動力に応じ
てモータMG1,MG2の運転を制御する。
【0040】本実施例のハイブリッド車両は、エンジン
150を運転したまま後進することもできる。エンジン
150を運転すると、プラネタリキャリア軸127は前
進時と同方向に回転する。このとき、モータMG1を制
御してプラネタリキャリア軸127の回転数よりも高い
回転数でサンギヤ軸125を回転させると、上式(1)
から明らかな通り、リングギヤ軸126は後進方向に反
転する。制御ユニット190は、モータMG2を後進方
向に回転させつつ、その出力トルクを制御して、ハイブ
リッド車両を後進させる。
【0041】プラネタリギヤ120は、リングギヤ12
2が停止した状態で、プラネタリキャリア124および
サンギヤ121を回転させることが可能である。従っ
て、車両が停止した状態でもエンジン150を運転する
ことができる。例えば、バッテリ194の残容量が少な
くなれば、エンジン150を運転し、モータMG1を回
生運転することにより、バッテリ194を充電すること
ができる。車両が停止しているときにモータMG1を力
行すれば、そのトルクによってエンジン150をモータ
リングし、始動することができる。このとき、制御ユニ
ット190はモータMG2を制御して、モータMG1の
反力トルクを相殺する。
【0042】(3)トルク制御処理:次に、本実施例に
おけるトルク制御処理について説明する。トルク制御処
理とは、エンジン150およびモータMG1、MG2を
制御して、要求されたトルクおよび回転数からなる動力
を車軸112から出力する処理をいう。本実施例におけ
るトルク制御処理のフローチャートを図2に示す。この
ルーチンは制御ユニット190内のCPU(以下、単に
CPUという)によって、タイマ割り込みにより所定時
間毎に繰り返し実行される。
【0043】トルク制御ルーチンが開始されると、CP
Uは最初に走行状態判定処理を実行する(ステップS1
0)。先に説明した通り、本実施例のハイブリッド車両
は、エンジン150、モータMG1,MG2を種々の状
態で運転して、走行することができる。三者の運転状態
は、ハイブリッド車両の走行状態に応じて使い分けられ
る。かかる使い分けをするために、CPUはトルク制御
ルーチンが開始されると、車両の走行状態を判定する。
【0044】図3に走行状態判定処理ルーチンのフロー
チャートを示す。この処理では、CPUは、シフトポジ
ションを入力する(ステップS20)。シフトポジショ
ンは図1に示したシフトポジションセンサ167で検出
することができる。本実施例では、シフトポジションと
して、駐車時に使用するPレンジ、前進走行時に使用す
るDレンジ、Bレンジ、後進時に使用するRレンジ、お
よびニュートラルが用意されている。同時にCPUは車
速、アクセルペダルポジションおよびバッテリ194の
残容量Schを入力する(ステップS20)。
【0045】次に、CPUは以下の手順で車両の走行状
態を判断する。まず、シフトポジションがPレンジであ
るか否かを判定する(ステップS30)。また、アクセ
ル全閉であり、かつ車速が所定の速度V1よりも小さい
か否かを判定する(ステップS35)。ステップS30
およびS35の条件のうち一方を満たしていれば、停車
状態であると判定する(ステップS40)。判定結果は
走行状態を示す所定のフラグに停車状態であることを意
味するコードを入力することにより記憶される。
【0046】所定の速度V1は車両が停車していると見
て差し支えない程度の微速に予め設定されている。シフ
トポジションのみならず、アクセルペダルポジションお
よび車速をも用いて停車中であるか否かを判定すること
により、Dレンジ、Bレンジなどのシフトポジションで
ブレーキを踏んで停車している場合も含めて停車状態か
否かの判定を行うことができる。
【0047】次にCPUはバッテリ194の残容量Sc
hが所定の容量CH1よりも小さいか否かを判定する
(ステップS45)。所定の容量CH1はバッテリ19
4の充電状態の適正な範囲を表す最小値である。容量C
H1はバッテリ194に充電可能な容量や電動機MG
1,MG2による発電能力及び電力の消費量を考慮して
設定可能である。残容量Schが所定の容量CH1より
も小さい場合には、バッテリ194を充電する必要があ
ることを意味している。従って、CPUはエンジン15
0が運転中であるか否かを判定し(ステップS50)、
エンジン150が運転していない場合には、その始動を
指示する(ステップS55)。エンジン始動の指示は所
定のフラグに記憶される。
【0048】一方、残容量Schが所定の容量CH1以
上である場合には、CPUは残容量Schが所定の容量
CH2よりも大きいか否かを判定する(ステップS6
0)。所定の容量CH2はバッテリ194の充電状態の
適正な範囲を表す最大値である。容量CH2も容量CH
1と同様の事項を考慮して設定可能である。残容量CH
2が所定の容量CH2よりも大きい場合には、満充電の
状態にあると判定して、充電を中止する。このため、C
PUはエンジン150が停止中であるか否かを判定し
(ステップS65)、エンジン150が停止していない
場合には、その停止を指示する(ステップS70)。エ
ンジン停止の指示は所定のフラグに記憶される。以上の
処理によって車両の走行状態を特定すると、CPUは走
行状態判定処理ルーチンを終了し、トルク制御ルーチン
に戻る。
【0049】実際には、走行状態判定処理ルーチンで
は、他にも種々の走行状態を判定している。例えば、エ
ンジン150を運転せずに走行するEV走行や後進モー
ドでの走行などの判定も行っている。かかる判定処理の
詳細については説明を省略する。なお、エンジン150
の始動及び停止についてもバッテリ194の残容量Sc
hのみならず、エンジン150の水温に基づき、暖機を
行うか否かの判定をも行うものとしてもよい。
【0050】走行状態が判定されると、CPUは車軸1
12の目標回転数Nd*、目標トルクTd*を設定する
(ステップS100)。目標回転数Nd*およびトルク
Td*は、現在の車速やアクセルの踏み込み量などに応
じて設定される。車両が停車状態であると判定された場
合には、目標回転数Nd*は値0となる。その他の場合
には、目標回転数Nd*は現在の車速に応じた回転数と
なる。こうして設定された目標回転数Nd*およびトル
クTd*に基づいて、CPUはエンジン150の要求動
力Pe*を設定する(ステップS110)。エンジン1
50の要求動力Pe*は、車両の走行状態に応じて異な
る。走行状態は、走行状態判定処理で設定されたフラグ
に記憶されたコードによって検出することができる。車
両が停車中やEV走行中の場合は、車軸112の目標回
転数Nd*およびトルクTd*に関わらずエンジン15
0の要求動力Pe*は基本的には値0となる。但し、か
かる場合であってもバッテリ194を充電する必要が生
じた場合には、エンジン150の要求動力Pe*として
充電に要する動力が設定される。
【0051】ハイブリッド車両が通常走行している場合
には、エンジン150の要求動力Pe*は、車軸112
の目標回転数Nd*、トルクTd*の積で求められる走
行動力と、バッテリ194から充放電される電力と、補
機の駆動に要する電力との総和により求められる。例え
ば、バッテリ194から余剰の電力を放電する必要があ
る場合には、エンジン150への要求動力Pe*をその
分減少させることができる。また、エアコンなどの補機
を動作させる場合には、走行動力の他に補機用の電力に
相当する動力をエンジン150から余分に出力する必要
がある。
【0052】こうしてエンジン150への要求動力Pe
*が設定されるとCPUはエンジン150の運転ポイン
ト、即ち目標回転数Ne*、目標トルクTe*を設定す
る(ステップS120)。エンジン150の運転ポイン
トは、基本的には運転効率が最もよくなる運転ポイント
をマップから選択することにより設定される。
【0053】図4にエンジン150の運転ポイントと運
転効率の関係を示す。図中の曲線Bは、エンジン150
が運転可能な回転数およびトルクの限界値を示してい
る。図4においてα1%、α2%等で示される曲線は、
それぞれエンジン150の効率が一定となる等効率線で
あり、α1%、α2%の順に効率が低くなっていくこと
を示している。図4に示す通り、エンジン150は比較
的限定された運転ポイントで効率が高く、その周囲の運
転ポイントでは徐々に効率が低下していく。
【0054】図4中、C1−C1、C2−C2、および
C3−C3で示されている曲線は、エンジン150から
出力される動力が一定の曲線であり、エンジン150の
運転ポイントは要求動力に応じてこれらの曲線上で選択
することになる。C1−C1、C2−C2、C3−C3
の順に要求動力が低い状態を示している。例えば、エン
ジン150への要求動力Pe*が曲線C1−C1で表さ
れる動力に相当する場合、エンジン150の運転ポイン
トは、曲線C1−C1上で運転効率が最も高くなるA1
点に設定される。同様にC2−C2曲線上ではA2点
に、C3−C3曲線上ではA3点で運転ポイントを選択
する。曲線C1−C1,C2−C2,C3−C3上にお
ける、エンジン150の回転数と運転効率の関係を図5
に示す。なお、図5中の曲線は、説明の便宜上、図4中
の3本を例示しているが、要求出力に応じて無数に引く
ことができる曲線であり、エンジン150の運転ポイン
トA1点等も無数に選択することができるものである。
このようにエンジン150の運転効率の高い点をつなぐ
ことにより描いた曲線が図4中の曲線Aであり、これを
動作曲線と呼ぶ。
【0055】エンジン150の要求動力Pe*が値0で
ある場合、エンジン150は停止またはアイドル走行状
態となる。例えばハイブリッド車両が停車状態である場
合、モータMG2からの動力のみで走行する場合、降坂
時などがかかる走行状態に該当する。エンジン150が
停止するかアイドル運転となるかについては、種々の条
件に基づいて設定される。例えば、エンジン150の暖
機が必要と判断された場合には、エンジン150はアイ
ドル運転される。
【0056】以上の処理により設定されたエンジン15
0の運転ポイントに基づいて、CPUはモータMG1の
目標回転数N1*,トルクT1*を設定する(ステップ
S130)。エンジン150、即ちプラネタリキャリア
軸127の目標回転数N1*と、車軸112つまりリン
グギヤ軸126の目標回転数Nd*が設定されているた
め、上式(1)によって、サンギヤ軸125つまりモー
タMG1の目標回転数N1*を設定することができる。
【0057】モータMG1の目標トルクT1*の設定
は、ハイブリッド車両の走行状態に応じて異なる。ハイ
ブリッド車両が停車中である場合やEV走行している場
合には、モータMG1の目標トルクT1*は値0とな
る。エンジン始動時、つまりモータMG1でエンジン1
50をモータリングするとき、エンジン150の回転数
が自立運転に適した所定の回転数に達するまでは、モー
タMG1の目標トルクT1*は開ループ制御によって予
め定められた値に設定される。
【0058】エンジン150が自立運転している状態で
は、モータMG1の目標トルクT1*は基本的にはいわ
ゆる比例積分制御によって設定される。モータMG1の
現在の回転数と、上述の目標回転数N1*との偏差に基
づいて目標トルクT1*を設定するのである。現在の回
転数が目標回転数N1*よりも低い場合には目標トルク
T1*は正のトルクとなるし、逆の場合には負のトルク
となる。トルクT1*を設定する際に用いられるゲイン
は、実験などにより設定可能である。
【0059】CPUは以上の処理で設定されたエンジン
150の運転ポイントおよびモータMG1の運転ポイン
トに基づいてモータMG2の運転ポイント、つまり目標
回転数N2*、目標トルクT2*を設定する(ステップ
S200)。ハイブリッド車両が停車状態であると判定
された場合には、モータMG2の目標回転数N2*は値
0となる。その他の場合には、モータMG2の目標回転
数N2*はリングギヤ軸126の目標回転数Nd*と等
しい。
【0060】目標トルクT2*は車軸112への目標ト
ルクTd*およびモータMG1からの反力トルクなどに
基づいて、MG2目標トルク設定処理ルーチンにより設
定される。この設定処理ルーチンのフローチャートを図
6に示した。この処理では、CPUは車両が停車状態で
あるか否かを判定する(ステップS505)。車両が停
車状態である場合には、さらにエンジン150の始動ま
たは停止が指示されているか否かを判定する(ステップ
S510)。後述する通り、これらの判定結果に応じて
モータMG2の制御方法が大きく相違するからである。
【0061】車両が停車状態であるという条件と、エン
ジン150の始動または停止が指示されているという条
件の両者が満たされている場合には、モータMG2の目
標トルクN2*をフィードバック制御により設定する。
その他の場合、即ち上述の2つの条件のうち少なくとも
一方が満たされていない場合には、いわゆる開ループ制
御により目標トルクN2*を設定する。
【0062】最初にモータMG2の目標トルクN2*を
開ループ制御により設定する場合について説明する。こ
の場合には、CPUは車軸に出力すべき目標トルクTd
*を入力する(ステップS515)。このトルクはトル
ク制御ルーチンのステップS100において、アクセル
の踏み込み量に基づいて設定された値に等しい。次に、
MG1の反力トルクとしてリングギヤ軸126に出力さ
れるトルクstepを求める(ステップS210)。エ
ンジン150が運転している場合、トルクstepはエ
ンジン150からリングギヤ軸126に出力されるトル
クと言い換えることもできる。トルクstepは、先に
示した式(1)において、サンギヤ軸125のトルクT
sにモータMG1の出力トルクT1*を代入、またはプ
ラネタリキャリア軸127のトルクTcにエンジン15
0の出力トルクTe*を代入することによって算出する
ことができる。
【0063】次に、CPUはこれらのトルクTd*、s
tepの差分、つまり「Td*−step」によってモ
ータMG2の目標トルクT2*を設定する(ステップS
215)。エンジン150およびモータMG1が停止し
ている場合、即ちEV走行に相当する場合には、モータ
MG2の目標トルクT2*は車軸の目標トルクTd*と
等しくなる。さらに、車両が停止している場合には、当
然ながら、モータMG2の目標トルクT2*は値0とな
る。
【0064】次に、モータMG2の目標トルクをフィー
ドバック制御によって設定する場合について説明する。
ステップS205およびS210での判定条件を双方と
もに満足している場合に適用される方法である。フィー
ドバック制御によって目標トルクT2*を設定する場合
には、CPUは車軸の回転数Nd*を入力する(ステッ
プS230)。そして、この回転数Nd*に基づいて目
標トルクT2*を設定する(ステップS235)。本実
施例では、いわゆる比例積分制御によって目標トルクT
2*を設定している。つまり、回転数Nd*にゲインk
1を乗じた項と、回転数Nd*を時間積分して結果値に
ゲインk2を乗じた項との和によって目標トルクT2*
を設定する。本来、比例積分制御では、車軸の回転数N
d*とその目標値との偏差に基づいて目標トルクT2*
を設定する。ここでは、停車状態であり、回転数の目標
値が値0であるから、回転数Nd*を直接用いて目標ト
ルクを設定しているのである。
【0065】車軸の回転数Nd*が正の値、つまり前進
方向の値である場合には、モータMG2の目標トルクは
その回転を制動すべく負の値となる。逆に車軸の回転数
Nd*が負の値、つまり後進方向の値である場合には、
モータMG2のトルクはその回転を制動すべく正の値と
なる。それぞれの符号で出力されるトルクの大きさは、
回転数Nd*の絶対値等に応じて異なる値となる。この
ように、本実施例では、フィードバック制御で目標トル
クT2*を設定する際には、車軸の回転数Nd*のみを
参照して設定しており、モータMG1およびエンジン1
50から出力されているトルクは参照していない。
【0066】上述のゲインk1,k2は車軸の回転数N
d*を目標値0に収束させるために適切な値を実験また
は解析によって種々、設定することができる。また、回
転数Nd*に基づくフィードバック制御により上記目標
トルクT2*を設定する方法として、本実施例で提示し
た方法に回転数Nd*の微分項を加えるものとしてもよ
いし、本実施例で提示した方法からいずれかの項を省略
しても構わない。回転数Nd*に基づくフィードバック
制御で目標トルクT2*を設定するものであれば、当
然、比例積分制御以外の種々の方法を適用することもで
きる。
【0067】以上の処理により、モータMG2の目標ト
ルクT2*を設定すると、CPUは設定された目標トル
クT2*がモータMG2が出力可能な最大トルクTli
mよりも大きいか否かを判定する(ステップS24
0)。最大トルクTlimを超える場合には目標トルク
T2*を最大トルクTlimに補正する(ステップS2
45)。
【0068】こうして設定された運転ポイントに従っ
て、CPUはモータMG1,MG2およびエンジン15
0の運転を制御する(ステップS210)。モータMG
1,MG2の制御は設定された目標回転数と目標トルク
とに応じて各モータの三相コイル131,141に印加
する電圧が設定され、現時点での印加電圧との偏差に応
じて、駆動回路191,192のトランジスタのスイッ
チングを行うのである。同期モータを制御する方法につ
いては、周知であるため、ここでは詳細な説明を省略す
る。
【0069】エンジン150についても、設定された運
転ポイントで運転するための制御処理は周知であるた
め、ここでは説明を省略する。但し、実際にエンジン1
50の制御を行うのはEFIECU170である。従っ
て、トルク制御ルーチンでのステップS700における
処理では、制御ユニット190からEFIECU170
にエンジン150の運転ポイント等の必要な情報を送信
する処理が行われる。かかる情報を送信することにより
制御ユニット190のCPUは間接的にエンジン150
の運転を制御する。以上の処理によって本実施例のハイ
ブリッド車両は、走行状態に応じて適切な動力を車軸1
12から出力して走行することができる。
【0070】以上で説明した本実施例のハイブリッド車
両によれば、停車状態においてエンジン150の始動ま
たは停止が指示された場合に、車両の移動を抑制するこ
とができる。かかる場合の車軸の回転数が変化する様子
を図7に示す。図7の上段にはエンジン150の回転数
の時間的変化を示し、下段には車軸の回転数の時間的変
化を示す。図示する通り、時間t1においてエンジン1
50の始動が指示されると、モータMG1から出力され
るトルクによってエンジン150の回転数が増加する。
このとき、図7の下段に示す通り、車軸は振動する。か
かる振動は、各時刻においてモータMG1から出力され
るトルクを完全には相殺しきれないことにより生じる。
【0071】但し、本実施例のハイブリッド車両によれ
ば、図7の領域A2に示す通り、車軸の回転は前後方向
に周期的に生じている。図12に示した従来技術による
制御結果と比較すれば、その差異は顕著である。本実施
例のハイブリッド車両では、車軸の回転が前後方向に周
期的に生じることにより、その平均値はほぼ値0とな
る。従って、停車状態においてエンジン150の始動ま
たは停止が開始されても、運転者の予期しないトルクに
よって車両が前進または後進することを回避できる。
【0072】図7から明らかな通り、車軸の回転数に基
づく、フィードバック制御でモータMG2の目標トルク
T2*を設定する以上、車軸の回転数を厳密に値0に維
持することはできない。しかし、車軸の回転数の変動範
囲はフィードバック制御におけるゲインの設定次第で調
節可能である。
【0073】(4)第2実施例:次に第2実施例として
のハイブリッド車両について説明する。第2実施例とし
てのハイブリッド車両のハードウェア構成は、第1実施
例と同様である(図1参照)。また、トルク制御ルーチ
ンの内容も第1実施例と概ね同じである(図2参照)。
第2実施例では、モータMG2の目標トルク設定処理ル
ーチンにおいて、モータMG2の目標トルクT2*をフ
ィードバック制御により設定する部分の内容が第1実施
例と一部相違する。
【0074】第2実施例におけるMG2目標トルク設定
処理ルーチンの内容を図8に示す。ここでは、フィード
バック制御によってモータMG2の目標トルクT2*を
設定する部分のみを示す。第1実施例において、図6中
のステップS230、S235に相当する部分である。
第1実施例で説明した通り、車両が停車状態であるとい
う条件と、エンジン150の始動または停止が指示され
ている条件の両者を満足している場合に実行される処理
である。
【0075】第2実施例では、モータMG2の目標トル
クT2*を設定するために、まず車軸の回転数Nd*お
よびモータMG1の回転数N1を入力する(ステップS
230,S231)。この処理は第1実施例の場合と同
様である。次に、CPUはMG1,エンジン150から
の反力トルクstepの算出を行う(ステップS23
2)。トルクstepは、基本的には、先に示した式
(1)において、サンギヤ軸125のトルクTsにモー
タMG1の出力トルクT1*を代入、またはプラネタリ
キャリア軸127のトルクTcにエンジン150の出力
トルクTe*を代入することによって算出することがで
きる。
【0076】エンジン150を始動または停止する指示
が出されている場合には、モータMG1の出力トルクは
予め定めたテーブルに基づいて開ループ制御により設定
されている。かかるテーブルの例を図9に示す。図示す
る通り、エンジン150を始動する場合には、モータM
G1のトルクは所定の変化率で始動用の所定値まで増加
し、その後該所定値で一定となる。エンジン150を停
止する場合には、モータMG1のトルクは所定の変化率
で負の所定値まで減少し、その後、該所定値で一定とな
る。本実施例では、上式(1)のサンギヤ軸127のト
ルクTsとして、こうして設定された所定値を代入す
る。
【0077】さらに、本実施例では、モータMG1の慣
性によるトルク損失も考慮して反力トルクstepを求
めている。モータMG1から出力されたトルクは、上式
(1)に従って車軸に出力される他、モータMG1の回
転数を変化させるのに使われる。モータMG1の回転数
の変化に使われるトルクは、回転数の変化率βとモータ
MG1の慣性能率I1との積に等しい。モータMG1の
慣性能率は既知である。回転数の変化率は、ステップS
231で入力した回転数と、前回に目標トルク設定処理
ルーチンが実行された時点でのモータMG1の回転数と
に基づいて算出することができる。
【0078】本実施例では、以上の2点を考慮して、反
力トルクstepを次式(2)に基づいて設定してい
る。 step=T1*/ρ−I1・β …(2)
【0079】次にCPUはモータMG2の目標トルクT
2*を次式(3)の通り設定する。 T2*=−step+k3・Nd+k4・∫(Nd)dt …(3) 右辺の第1項は、モータMG1およびエンジン150か
らの反力トルクを相殺するためのトルクに相当する。右
辺第2項、第3項は、このトルクを車軸の回転数Ndに
基づくフィードバック制御により修正する部分に相当す
る。右辺第2項、第3項は比例積分制御の考え方に基づ
いて設定されている。k3,k4はそれぞれゲインであ
る。これらの値は、上述の反力トルクstepをほぼ相
殺して車軸の回転数を概ね値0にすることができるよう
に、実験または解析によって設定することができる。
【0080】もちろん、上式(3)中のフィードバック
制御に基づく修正項には、さらに回転数Ndの微分項を
含むものとしてもよいし、これらの項のいずれかを省略
するものとしてもよい。さらに比例積分制御とは別の考
え方によるフィードバック制御を適用するものとしても
よい。
【0081】以上で説明した第2実施例のハイブリッド
車両によれば、第1実施例と同様、車両が停車状態にお
いてエンジン150の始動または停止がなされた場合
に、運転者の予期しないトルクによって車両が移動する
ことを回避することができる。車両の移動を回避するた
めのトルクは、モータMG1およびエンジン150から
車軸に出力される反力トルクに近い値であることは確か
である。第2実施例のハイブリッド車両では、反力トル
クを相殺するためのトルクを一旦求めた上で、フィード
バック制御によって、該トルクを修正する。しかも、第
2実施例では、上式(2)に示す通り、モータMG1の
慣性によって損失するトルクをも考慮した上で、上記反
力トルクを算出するため、より適切にモータMG2の目
標トルクT2*を設定することができる。こうすること
によって、より適切にモータMG2の目標トルクT2*
を設定することができ、ハイブリッド車両の移動を回避
することができる。
【0082】なお、図6のステップS220においてモ
ータMG1、エンジン150からの反力トルクを求める
際にも、上式(2)を適用するものとしてもよい。ま
た、モータMG1の慣性によるトルク損失を考慮するの
に代えて、先に示した式(1)に基づいて算出されたト
ルクに所定の比例係数を乗じるなどして修正するものと
してもよい。
【0083】本発明を適用するハイブリッド車両の構成
としては、図1に示した構成の他、種々の構成が可能で
ある。第1の変形例としての構成を図10に示す。この
ハイブリッド車両では、プラネタリギヤ120およびモ
ータMG1に代えて、クラッチモータCMを備える。ク
ラッチモータとは、相対的に回転可能なインナロータ2
02およびアウタロータ204を備える対ロータ電動機
である。図10に示す通り、インナロータ202はエン
ジン150のクランクシャフト156に結合され、アウ
タロータ204は車軸112に結合されている。アウタ
ロータ204には、スリップリング206を介して電力
が供給される。アウタロータ204側の軸にはモータM
G2も結合されている。その他の構成は、図1で示した
ハイブリッド車両と同様である。
【0084】エンジン150から出力された動力は、ク
ラッチモータCMを介して車軸112に伝達することが
できる。クラッチモータCMは、インナロータ202と
アウタロータ204との間に電磁的な結合を介して動力
を伝達する。この際、アウタロータ204の回転数がイ
ンナロータ202の回転数よりも低ければ、両者の滑り
に応じた電力をクラッチモータCMで回生することがで
きる。逆に、クラッチモータCMに電力を供給すれば、
インナロータ202の回転数を増速して車軸112に出
力することができる。エンジン150からクラッチモー
タCMを介して出力されたトルクが車軸112から出力
すべき要求トルクと一致しない場合には、モータMG2
で補償することができる。また、クラッチモータを力行
すれば、エンジン150をモータリングして始動するこ
とができる。モータリング時には、インナロータ202
とアウタロータ204間での作用・反作用の原理に基づ
き、反力トルクが車軸側に出力される。この反力トルク
はモータMG2で相殺することができる。従って、第2
の変形例のハイブリッド車両においても、本発明を適用
することができる。
【0085】さらに、本実施例のハイブリッド車両では
エンジン150,モータMG1,MG2から構成される
動力系統が前車軸112に備えられている構成とした。
これに対し、モータMG2を後車軸に結合した構成を採
用するものとしてもよい。かかる構成の例を図11に示
す。図示する通り、モータMG1およびエンジン150
はプラネタリギヤ120を介して前車軸112に結合さ
れ、モータMG2は後車軸112Rに結合されている。
かかる構成であっても、エンジン150をモータリング
する際の反力トルクを後車軸に結合されたモータMG2
で相殺することができる。従って、本発明をモータMG
2の制御に適用することができる。
【0086】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内におい
て、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。例え
ば、上記実施例では、ソフトウェアにより種々の制御を
実行しているが、これらをハードウェアによって実現す
るものとしても構わない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としてのハイブリッド車両の概
略構成を示す構成図である。
【図2】トルク制御ルーチンのフローチャートである。
【図3】走行状態判定処理ルーチンのフローチャートで
ある。
【図4】エンジンの運転ポイントと運転効率との関係を
示すグラフである。
【図5】要求動力一定の場合の、エンジン回転数と運転
効率との関係を示すグラフである。
【図6】MG2目標トルク設定処理ルーチンのフローチ
ャートである。
【図7】本実施例のハイブリッド車両における回転数の
変化の様子を示したグラフである。
【図8】第2実施例としてのモータMG2目標トルク設
定処理ルーチンの一部の処理内容を示すフローチャート
である。
【図9】エンジン始動および停止時のトルク設定を示す
説明図である。
【図10】本実施例のハイブリッド車両の第1の変形構
成例を示す説明図である。
【図11】本実施例のハイブリッド車両の第2の変形構
成例を示す説明図である。
【図12】従来のハイブリッド車両における回転数の変
化の様子を示したグラフである。
【符号の説明】
112…車軸 116R,116L…車輪 119…ケース 120…プラネタリギヤ 121…サンギヤ 122…リングギヤ 123…プラネタリピニオンギヤ 124…プラネタリキャリア 125…サンギヤ軸 126…リングギヤ軸 127…プラネタリキャリア軸 129…チェーンベルト 130…ダンパ 131…三相コイル 132…ロータ 133…ステータ 141…三相コイル 142…ロータ 143…ステータ 144…センサ 149…バッテリ 150…エンジン 156…クランクシャフト 165…アクセルペダルポジションセンサ 167…シフトポジションセンサ 190…制御ユニット 191,192…駆動回路 194…バッテリ 202…インナロータ 204…アウタロータ 206…スリップリング MG1,MG2…モータ CM…クラッチモータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02D 29/02 321 F02D 29/02 321A F02N 11/04 F02N 11/04 D 11/08 11/08 V H02P 9/04 H02P 9/04 L

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンと、該エンジンの出力軸にトル
    クを出力すれば該トルクに比例したトルクが車軸にも出
    力される状態で設けられた第1の電動機と、車軸に機械
    的に結合された第2の電動機とを有するハイブリッド車
    両であって、 前記エンジンの始動および停止を指示する指示手段と、 該指示を受けて前記第1の電動機を制御して前記エンジ
    ンを始動または停止するための所定のトルクを出力する
    トルク付加手段と、 車両が停車状態であるか否かを判定する判定手段と、 前記車軸の回転数を検出する回転数検出手段と、 停車状態において前記エンジンの始動または停止が指示
    された場合には、値0を前記車軸の回転数の目標値とす
    るフィードバック制御により前記第2の電動機の目標ト
    ルクを設定するフィードバック設定手段と、 前記第2の電動機を制御して該設定された目標トルクを
    出力する運転手段とを備えるハイブリッド車両。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のハイブリッド車両であっ
    て、 前記車軸に出力すべき要求トルクを入力する入力手段
    と、 前記エンジンおよび第1の電動機から出力されるトルク
    を補償して前記要求トルクを出力し得る値を前記第2の
    電動機の目標トルクに設定する開ループ設定手段とを備
    え、 停車状態において前記エンジンの始動または停止が指示
    された場合には、前記前記フィードバック設定手段を選
    択し、その他の場合には前記開ループ設定手段を選択し
    て第2の電動機の目標トルクを設定する選択手段とを備
    えるハイブリッド車両。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のハイブリッド車両であっ
    て、 前記車軸に出力すべき要求トルクを入力する入力手段
    と、 前記エンジンおよび第1の電動機から出力されるトルク
    を補償して前記要求トルクを出力し得る値を前記第2の
    電動機の目標トルクに設定する開ループ設定手段とを備
    え、 前記フィードバック制御手段は、停車状態において前記
    エンジンの始動または停止が指示された場合には、値0
    を前記車軸の回転数の目標値とするフィードバック制御
    により前記開ループ設定手段により設定された目標トル
    クを修正して第2の電動機の目標トルクを設定する手段
    であるハイブリッド車両。
  4. 【請求項4】 請求項2または請求項3記載のハイブリ
    ッド車両であって、 前記開ループ設定手段は、前記エンジンおよび第1の電
    動機の慣性によるトルクの損失をも考慮して前記目標ト
    ルクを設定する手段であるハイブリッド車両。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のハイブリッド車両であっ
    て、 3つの回転軸を有するプラネタリギヤを備え、 該プラネタリギヤのそれぞれの回転軸に、前記エンジ
    ン、第1の電動機、および車軸が結合されたハイブリッ
    ド車両。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のハイブリッド車両であっ
    て、 前記第1の電動機は、相対的に回転可能な対ロータ電動
    機であり、 該対ロータ電動機の一方のロータには前記エンジンが結
    合され、他方のロータには前記車軸が結合されたハイブ
    リッド車両。
  7. 【請求項7】 前記第1の電動機が設けられた車軸と、
    前記第2の電動機が結合された車軸とは異なる車軸であ
    り、それぞれの車軸に結合された車輪から動力を出力す
    ることにより4輪駆動可能な請求項1記載のハイブリッ
    ド車両。
  8. 【請求項8】 エンジンと、該エンジンの出力軸にトル
    クを出力すれば該トルクに比例したトルクが車軸にも出
    力される状態で設けられた第1の電動機と、車軸に機械
    的に結合された第2の電動機とを有するハイブリッド車
    両の制御方法であって、(a)前記エンジンの始動およ
    び停止を指示を受けて前記第1の電動機を制御して前記
    エンジンを始動または停止するための所定のトルクを出
    力する工程と、(b)車両が停車状態であるか否かを判
    定する工程と、(c)前記車軸の回転数を検出する工程
    と、(d)停車状態において前記エンジンの始動または
    停止が指示された場合には、値0を前記車軸の回転数の
    目標値とするフィードバック制御により前記第2の電動
    機の目標トルクを設定する工程と、(e)前記第2の電
    動機を制御して該設定された目標トルクを出力する工程
    とを備えるハイブリッド車両の制御方法。
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