JP2000087710A - 動電式バルブ駆動装置の制御方法及び装置 - Google Patents

動電式バルブ駆動装置の制御方法及び装置

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JP2000087710A
JP2000087710A JP10281161A JP28116198A JP2000087710A JP 2000087710 A JP2000087710 A JP 2000087710A JP 10281161 A JP10281161 A JP 10281161A JP 28116198 A JP28116198 A JP 28116198A JP 2000087710 A JP2000087710 A JP 2000087710A
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lift
moving coil
engine
timing
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Noriomi Miyoshi
紀臣 三好
Jo Otsubo
城 大坪
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Fuji Oozx Inc
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Fuji Oozx Inc
Fuji Valve Co Ltd
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    • F01LCYCLICALLY OPERATING VALVES FOR MACHINES OR ENGINES
    • F01L9/00Valve-gear or valve arrangements actuated non-mechanically
    • F01L9/20Valve-gear or valve arrangements actuated non-mechanically by electric means
    • F01L9/21Valve-gear or valve arrangements actuated non-mechanically by electric means actuated by solenoids
    • F01L2009/2115Moving coil actuators
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Valve Device For Special Equipments (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Magnetically Actuated Valves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バルブタイミングやリフトを、エンジンの運
転状態に対応して最適に制御し、全運転領域に亘ってエ
ンジン性能を向上させる。 【解決手段】 エンジンの運転状態を検出する各種セン
サ群27〜31と、このセンサ群よりの出力信号に基づ
いてエンジンの運転状態を判別する運転状態判別手段3
3と、エンジンの運転状態に対応して予め最適のバルブ
タイミング及びリフトに設定されたバルブタイミング・
リフトパターンメモリ34と、現在のバルブ3の位置を
検出するバルブ位置検出手段13と、このバルブ位置検
出手段13よりのバルブ位置信号と前記バルブタイミン
グ・リフトパターンメモリ34より選択されたバルブ位
置信号とを比較し、これら2つの信号が一致するよう
に、ムービングコイル13に対する電流値を制御する比
較手段36とを設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関における
吸、排気バルブを、電気的に開閉させるようにした、動
電式バルブ駆動装置の制御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常のエンジンのバルブ駆動系は、カム
シャフト、ロッカアーム(又はタペット)、バルブスプ
リング、及びスプリングリテーナを主要部として構成さ
れ、クランク軸により駆動されるカムシャフトのカムの
回転力を、ロッカアームを介してバルブに伝達すること
により、その開閉運動がなされるようになっている。
【0003】一般にエンジンの出力性能や燃費等は、
吸、排気効率に大きく左右され、それが高い程、シリン
ダ内のガス交換が円滑に行われて性能は向上する。しか
し、自動車用のエンジンは、回転領域が広いため、全運
転領域に亘ってエンジン性能を高めるのは難しく、高速
性能を重視すると、低速性能が犠牲となり、またその反
対に低速性能を重視すると、高速性能が低下する。
【0004】この問題に対処するには、高速時には、
吸、排気バルブのリフト量を大として、吸、排気効率を
高めるとともに、オーバーラップ領域の大きい高速重視
型のバルブタイミングとし、また燃焼状態が不安定とな
り易い低速時には、リフト量を小として強いスワール等
が形成されるようにし、かつオーバーラップ領域の小さ
いバルブタイミングとすることが望ましい。
【0005】最近、このような要求を満たすものとし
て、低速性能と高速性能とを両立させる動弁機構、すな
わち、低速用と高速用の2つのバルブタイミング及びリ
フトを有する可変バルブタイミング・リフト機構を組込
んだエンジンが実用化されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この可変バル
ブタイミング・リフト機構も、上述したカムシャフトを
駆動源とする機械的な動弁機構と基本的には同じであ
り、従って、このような動弁機構が本来的に有している
性能低下要因、すなわち、機械的損失やカムに対するバ
ルブの追従性等による性能低下要因を取り除くことはで
きない。
【0007】また、バルブタイミングやリフトは、カム
の位相やプロフィールにより決定されるため、それらを
エンジンの全運転領域に亘って変化させることは不可能
であり、従って、せいぜい上記低速用と高速用の2つの
バルブタイミング及びリフトに設定せざるを得ないのが
実情である。
【0008】このような問題を解決するものとして、通
常のカムシャフトによる機械的なバルブ駆動方式に代え
て、磁力によりバルブを開閉するようにした電磁式のバ
ルブ駆動装置が種々提案されている(例えば、特開平1
0−37726号公報、特開平10−141028号公
報参照)。
【0009】しかし、従来の電磁式のバルブ駆動装置
は、単に電磁石の吸引力によりバルブを開閉するように
したものが殆どであるため、バルブの着座音が大きく、
かつバルブ駆動時の応答性も悪い。また、バルブタイミ
ングやリフトの制御領域が小さいため、エンジンのあら
ゆる運転状態に対応した最適なバルブタイミング及びリ
フトを得るのが難しく、全運転領域に亘ってエンジン性
能を向上させるのには限界がある。
【0010】さらに、バルブ側に可動鉄芯(又は可動
片)を有しているため、バルブ開閉時の慣性質量が大き
くなって、制御時の応答性や信頼性に欠ける。
【0011】本願出願人は、上記従来の電磁式バルブ駆
動装置が有している諸問題を解決するために、バルブ
を、ボイスコイルモータと称される電磁アクチュエータ
により駆動するようにした動電式バルブ駆動装置を案出
している。
【0012】これは、バルブの軸部に、その軸線方向に
沿って巻回したムービングコイルを固着するとともに、
このムービングコイルの内側又は外側に、磁束がムービ
ングコイルの巻き軸線と直交する方向に生成されるよう
にした磁石を固定的に設け、ムービングコイルに通電し
た際に、これを軸方向に移動させる力、すなわちフレミ
ングの左手の法則による力を利用して、バルブを駆動す
るものである。
【0013】この動電式バルブ駆動装置は、バルブタイ
ミング及びリフトの制御領域が大きいという利点を有し
ているが、エンジンのあらゆる運転状態に対応して、い
かに最適なバルブタイミング及びリフトに制御するかが
課題として残されていた。
【0014】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、バルブタイミングやリフトを、エンジンの運転状態
に対応して、最適に制御することにより、全運転領域に
亘ってエンジン性能を向上させうるようにした、動電式
バルブ駆動装置の制御方法及び装置を提供することを目
的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の動電式バルブ駆
動装置の制御方法によると、上記課題は、次のようにし
て解決される。 (1)バルブの軸部に設けられたムービングコイルと、
磁束がムービングコイルの巻き軸線と直交する方向に生
成されるように固定的に設けられた磁石とを備え、前記
ムービングコイルに通電することによりこれを軸方向に
移動させて、吸、排気バルブを開閉させるようにした動
電式バルブ駆動装置の制御方法であって、各種センサに
よりエンジンの運転状態を判別し、その運転状態に最適
のバルブタイミング及びリフトを、予め設定しておいた
バルブタイミング・リフトパターン群より、各バルブ毎
に選択するとともに、その選択したバルブ位置信号と現
在のバルブ位置信号とを比較し、これら2つの信号が一
致するように、前記ムービングコイルに通電してバルブ
を開閉させる。
【0016】(2)上記(1)項において、現在のバルブ
位置信号を、バルブが閉じている状態において、常に閉
位置を示すように修正する。
【0017】(3)上記(1)または(2)項において、バ
ルブの全閉位置を、バルブが開弁される直前位置又は、
バルブが閉弁されてから次に開弁されるまでの間のリフ
トの最下限位置において検出する。
【0018】また、本発明の動電式バルブ駆動装置の制
御装置によると、上記課題は、バルブの軸部に設けられ
たムービングコイルと、磁束がムービングコイルの巻き
軸線と直交する方向に生成されるように固定的に設けら
れた磁石とを備える動電式バルブ駆動装置の制御装置で
あって、エンジンの運転状態を検出する各種センサ群
と、このセンサ群よりの出力信号に基づいてエンジンの
運転状態を判別する運転状態判別手段と、エンジンの運
転状態に対応して予め最適のバルブタイミング及びリフ
トに設定されたバルブタイミング・リフトパターンメモ
リと、現在のバルブの位置を検出するバルブ位置検出手
段と、このバルブ位置検出手段よりのバルブ位置信号と
前記バルブタイミング・リフトパターンメモリより選択
されたバルブ位置信号とを比較し、これら2つの信号が
一致するように、前記ムービングコイルに対する電流値
を制御する比較手段とを備えることにより解決される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を、図面に
基づいて説明する。図1は、動電式バルブ駆動装置(A)
と、本発明の制御装置(B)を示している。まずバルブ駆
動装置(A)の構成を詳細に説明する。シリンダヘッド
(1)に圧入されたバルブガイド(2)には、耐熱鋼製の吸
気又は排気バルブ(以下、バルブという)(3)の軸部(3
a)が上下に摺動可能として保持され、その下端の傘部(3
b)は、吸気又は排気ポート(1a)の開口端に圧入されたバ
ルブシート(4)と当接して、ポート(1a)を密閉しうるよ
うになっている。
【0020】シリンダヘッド(1)の上面には、バルブ
(3)と同軸をなす円筒形のブラケット(5)の下端が、ボ
ルト(6)により固着され、その上端部内には、磁性体よ
りなる、例えば鉄糸のヨーク(7)が嵌合され、その外周
面に向かって螺挿した複数のボルト(6)により固定され
ている。
【0021】ヨーク(7)は、その中心に上下に貫通する
給気孔(8)を有し、かつ径方向の中央部には、下端が開
口する円環状の作動空間(9)が、バルブ(3)と同心的に
形成されている。
【0022】上記作動空間(9)内における外側の内周面
には、径方向の外側をN極、内側をS極(又はその反
対)とした筒形の永久磁石(10)が、その内周面と作動空
間(9)の内側の内周面との間に所要の隙間が形成される
ようにして固着されている。
【0023】エンジンバルブ(3)におけるブラケット
(5)内に位置している軸部(3a)の上端部の小径部(3c)に
は、有底円筒形をなすバルブ駆動体(11)の底板(11a)
が、小径部(3c)の上端部の雄ねじ部に螺着したナット(1
2)により固定されている。
【0024】バルブ駆動体(11)の薄肉とした筒状ボビン
部(11b)(図1においては図示略)の外周面には、図2
に拡大して示すように、ムービングコイル(13)が、巻き
始めを下端部として、軸方向に巻回することにより、偶
数層(実施例では2層)に巻回されている。なお、偶数
層巻きとするのは、コイル(13)の両端末がボビン(11b)
の下端部にくるようにして、後記する端子への接続を容
易とするためである。ボビン部(11b)及びムービングコ
イル(13)は、上記作動空間(9)内に形成された、永久磁
石(10)とヨーク(7)との間の隙間に、それらと干渉しな
い若干の隙間を設けて収容されている。
【0025】ムービングコイル(13)は、図2に示すよう
に、ガラス又はカーボン繊維(14)により覆ったのち、エ
ポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて形成され、ボ
ビン(11b)に一体的に固着されている。
【0026】バルブ駆動体(11)の材質は、バルブ(3)の
開閉時の慣性質量を小とするために、アルミニウム合金
等の軽金属又は硬質合成樹脂等により形成するのが好ま
しい。
【0027】上記永久磁石(10)とムービングコイル(13)
とにより、ボイスコイルモータと称される電磁アクチュ
エータが構成される。すなわち、ムービングコイル(13)
を巻回したボビン(11b)が収容された隙間には、ムービ
ングコイル(13)の巻き軸線と直交する放射方向の磁束が
生成されるため、ムービングコイル(13)に通電すると、
このムービングコイル(13)には、フレミングの左手の法
則による力が発生し、この力は、バルブ駆動体(11)にこ
れを軸方向に移動する力として作用する。
【0028】従って、ムービングコイル(13)に流れる電
流値及びその方向を制御することにより、バルブ(3)を
上下方向に任意に移動させることができる。
【0029】シリンダヘッド(1)の上面に載置された座
金(15)と、バルブ駆動体(11)における底板(11a)の下面
に当接させた硬質のばね受け(16)との間には、圧縮コイ
ルばね(17)が縮設され、バルブ(3)は、常時上向きに付
勢されている。圧縮コイルばね(17)の上端部は、底板(1
1a)の下端外周縁に下向連設された環状片(11c)により、
横方向に位置ずれするのが防止されている。
【0030】なお、上記圧縮コイルばね(17)は、ムービ
ングコイル(13)への非通電時において、バルブ(3)の自
重やバルブ駆動体(11)及びそれに巻回したムービングコ
イル(13)等の質量により、バルブ(3)が下降してしまう
のを防止し、閉弁位置に保持するためのものである。従
って、そのばね定数は、通常のエンジンの動弁機構に用
いられているバルブスプリングよりもかなり小さくてよ
い。
【0031】上記ヨーク(7)の中心に穿設した給気孔
(8)内の下端部には、バルブ位置検出用の電極(18)が固
定的に取付けられ、この電極(18)内には、バルブ(3)に
おける軸部(3a)の上端に上向き連設された小径のセンサ
軸(鉄芯)(3d)が無接触状態で位置している。これら電極
(18)とセンサ軸(3d)とにより、静電容量型のバルブ位置
検出手段を構成しており、ヨーク(7)とセンサ軸(3d)と
の相対位置を検知することにより、バルブ(3)の上下方
向の変位量を検出することができる。
【0032】図2に示すように、ムービングコイル(13)
の各端末部(13a)(13a)は、それぞれバルブ駆動体(11)の
基部外周面に下向き連設された案内片(19)を挿通して、
それに圧入固着した1対のターミナルピン(20)(一方の
ものは図示略)に接続されている。
【0033】ターミナルピン(20)と、ブラケット(5)に
取付けられた入力端子(21)のターミナルピン(22)とは、
可撓性と弾性を有する例えばリン青銅等の金属リード板
(23)により接続され、金属リード板(23)は、バルブ駆動
体(11)が上下に変位した際、案内片(19)と入力端子(21)
に形成した案内片(21a)とに密接しながらローリング変
形するようになっている。
【0034】ヨーク(7)の給気孔(8)には、その上端に
螺着したコネクタ(24)及びそれに接続したエアパイプ(2
5)を介して、冷却用の圧縮空気が供給され、給気孔(8)
内に流入した圧縮空気は、バルブ駆動体(11)におけるボ
ビン部(11b)の内周面とヨーク(7)との隙間、及びムー
ビングコイル(13)の外周面と永久磁石(10)の内周面との
間の隙間を通ってブラケット(5)内に流入し、その周壁
に形成した複数の通気孔(26)より外部に排出される。こ
の際の空気の流通過程において、電極(18)やムービング
コイル(13)等が冷却され、それらが過熱するのが防止さ
れる。なお、上記圧縮空気は、エンジンを動力とするエ
アポンプ又はエアタンク等より供給することができる。
【0035】次に、図1に示すブロック図を参照して、
上記動電式バルブ駆動装置(A)の制御装置(B)及びそれ
による制御要領について説明する。エンジンや車両に取
付けられた、クランク角基準位置センサ及び気筒判別セ
ンサを含むクランク角センサ(27)、エンジンの回転速度
センサ(28)、スロットル開度センサ(29)、車速センサ(3
0)、加・減速度センサ(31)等の各種センサ群、及び図示
しない他の各種のセンサにより、エンジンの運転状態を
検出し、得られた電気信号は、マイクロコンピュータに
おけるCPU(32)の運転状態判別部(33)に入力される。
【0036】CPU(32)は、図3に示すように、エンジ
ンの運転状態に対応した最適のバルブタイミング・リフ
トパターンを、〜nまでマップ化して予め設定して、
これを、例えばROM等に記憶させたバルブタイミング
・リフトパターンメモリ(34)と、このメモリ(34)より、
上記運転状態判別部(33)に基づいて決定された最適のバ
ルブタイミングとリフトを選択するバルブタイミング・
リフトパターン選択部(35)とを有している。
【0037】上記バルブタイミング・リフトパターンメ
モリ(34)より選択して呼び出された電気信号は、バルブ
(3)の最適な位置信号として比較器(36)に入力される。
この比較器(36)には同時に、バルブ駆動装置(A)に設け
たバルブ位置検知手段、すなわち電極(18)より出力され
たバルブ位置信号が、バルブ位置検出器(37)により電気
信号に変換されて入力される。
【0038】比較器(36)において、バルブタイミング・
リフトパターンメモリ(34)より呼び出されたバルブ位置
信号と、電極(18)による現在のバルブ位置信号とが比較
演算され、バルブ(3)は、2つの位置信号に差が生じな
いように駆動される。すなわち、2つの位置信号が一致
するように、入力端子(21)に接続された増幅器(38)を介
して、ムービングコイル(13)に流れる電流値とその方向
をフィードバック制御し、ムービングコイル(13)及びこ
れと一体をなすバルブ駆動体(11)を上下動させれば、バ
ルブ(3)は、バルブタイミング・リフトパターンメモリ
(34)より選択した通りの最適なタイミング及びリフトで
駆動される。
【0039】なお、上記バルブ位置検出器(37)には、バ
ルブ(3)の全閉位置からの正確なリフト量を得るため
に、バルブ(3)が閉じている状態において、その上限位
置を検出し、常に閉位置を示すように修正(リセット)す
る全閉位置補正手段が含まれており、バルブ(3)の熱膨
張や弁フェースの摩耗等により現在位置に誤差が生じる
ことのないようにしてある。
【0040】また、バルブ位置検出器(37)では、バルブ
(3)の全閉位置、すなわちバルブ(3)が閉じている状態
の位置を、図6のリフト線図に示すように、バルブ(3)
が開弁される直前位置(a)、又は、バルブ(3)が閉弁さ
れて次に開弁されるまでの間のリフトの最下限位置(b)
において検出するようにしてある。
【0041】このようにすると、図6に示すように、万
一バルブ(3)が閉弁直後にバウンシングして開いたとし
ても、開弁直前の(a)部ではバウンシングは収まって完
全に閉じており、またバウンシングが続いたとしても、
その途中におけるリフトの最下限位置(b)部では完全に
閉じているため、バウンシングの影響を受けることはな
く、バルブ(3)の完全な閉位置を基準として、バルブタ
イミングやリフトを正確に決定することができる。
【0042】多気筒エンジンにおいて、上記制御装置
(B)は、各気筒の個々の吸、排気バルブ(3)毎に個別に
設けられ、各吸、排気バルブ(3)を独立して駆動するよ
うになっている。
【0043】以上説明したように、上記動電式バルブ駆
動装置(A)は、バルブ(3)の軸端に固着したムービング
コイル(13)を軸方向に移動させて、バルブ(3)を駆動す
るようにしているため、従来の電磁石による吸引力を利
用したバルブ駆動装置のように、可動部であるバルブ
(3)側に質量のある鉄芯等を設ける必要はない。従っ
て、バルブ開閉時の慣性質量が小さくなって、バルブの
着座騒音を小さくしうるとともに、応答性や信頼性も高
まる。
【0044】また、ムービングコイル(13)に流す電流値
及び方向を制御するだけで、バルブタイミングやリフト
を任意に調整しうるので、従来の電磁石式のものに比し
て、その制御領域は大幅に拡大する。
【0045】さらに、バルブ(3)を常時閉側に付勢する
圧縮コイルばね(17)を備えているので、始動キースイッ
チをオフとしてエンジンを停止した後の惰性回転や電気
系の故障などにより、ムービングコイル(13)への給電が
中断された際等において、バルブ(3)とピストンとが干
渉するのを防止することができる。
【0046】ヨーク(7)の中心に給気孔(8)を穿設し、
この給気孔(8)に導入した圧縮空気を、永久磁石(10)と
ムービングコイル(13)との間の隙間を通過させて、ブラ
ケット(5)の通気孔(26)より外部に排出するようにして
いるため、ムービングコイル(13)が空気により直接冷却
され、その温度上昇を抑えることができる。
【0047】また、バルブ(3)の位置検出用の電極(18)
は、給気孔(8)内に設けられているため、効果的に冷却
され、バルブ(3)が排気側であっても、その軸端のセン
サ軸(3d)による輻射熱の影響を受けることがない。
【0048】ムービングコイル(13)を偶数層巻きとし
て、その両端末を同一端に位置するようにしてあるの
で、ターミナルピン(20)や入力端子(21)への接続が容易
となる。また、ムービングコイル(13)は、ガラス又はカ
ーボン繊維(14)に覆われ、さらにエポキシ樹脂等を含浸
して硬化させてあるため、引張りや曲げ強度が高く、か
つ振動にも耐えうる。
【0049】ムービングコイル(13)側のターミナルピン
(20)と、入力端子(21)側のターミナルピン(22)とを、可
撓性と弾性を有する金属リード板(23)により接続し、バ
ルブ駆動体(11)が上下動した際にローリング変形しうる
ようにしてあるため、金属リード板(23)が破断してムー
ビングコイル(13)への給電が断たれる恐れはない。
【0050】上述した実施例の制御装置(B)によりバル
ブ駆動装置(A)を制御すると、エンジンのあらゆる運転
状態を想定して予め設定しておいた最適なバルブタイミ
ングとリフトをもってバルブ(3)を開閉させうるので、
制御領域が大幅に拡大され、エンジンの全運転領域に亘
って、出力性能や燃費性能、排気ガス性能等は向上させ
られる。
【0051】また、バルブ(3)の閉弁時のリフトパター
ンを、図3に示すように、なだらかとなるように設定し
ておけば、バルブ(3)の着座時の緩衝作用により、着座
騒音を低減させることができる。
【0052】さらに、吸気側のバルブ(3)自身により、
混合気の吸入量を制御することも可能となり、スロット
ルバルブを廃止することができる。減速時に、排気側の
バルブ(3)のリフトが極小となるように制御すれば、排
気ブレーキの作用により、制動効果を高めうる。
【0053】上記動電式バルブ駆動装置(A)において、
永久磁石(10)は、ムービングコイル(13)の内側に配設し
てもよい。また、エンジンのキースイッチをオフとした
後、ムービングコイル(13)をバルブ(3)の閉方向に移動
させうる予備電源を設けることがある。
【0054】エンジンの配置、例えば水平対向エンジン
等に適用する際には、圧縮コイルばね(17)を省略するこ
ともある。
【0055】上記動電式バルブ駆動装置(A)において
は、バルブ位置検出手段として、磁気による影響のな
い、電極(18)とセンサ軸(3d)とよりなる静電容量型の変
位センサを用いているが、他の渦電流型等の変位センサ
を用いることもできる。
【0056】また、電極(18)により、バルブ(3)の軸端
部の変位を検知するようにしているが、例えば図4に示
すように、バルブ駆動体(11)の下端部に金属製の検知片
(39)を取付け、この上下方向の変位を、シリンダヘッド
(1)に設けた磁気(近接)センサ(40)等により検知し、バ
ルブ(3)の変位を間接的に検出するようにしてもよい。
【0057】上記のような検出手段の代わりに、図5に
略示するように、レーザ等の発光部(41)と受光部(42)と
からなる光学式の変位センサを用いてバルブ(3)の変位
を検知したり、図示は省略するが、超音波を軸端に向か
って送波して、バルブ(3)の変位を直接検知するように
してもよい。電磁アクチュエータを構成している永久磁
石(10)は、電磁石であってもよい。
【0058】ムービングコイル(13)等を冷却する空気の
流通路は、上記ヨーク(7)の中心に給気孔(8)を穿設す
る代わりに、例えばムービングコイル(13)の直上のヨー
ク(7)に複数の給気孔を穿設したり、あるいは、ブラケ
ット(5)に給、排気孔を設けて、ブラケット(5)内の熱
気を排出するようにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】(a) 請求項1記載の発明の制御方法に
よれば、エンジンの運転状態に適したバルブタイミング
とリフトを、予め最適に設定しておいたパターン群より
選択してバルブを開閉しうるので、制御領域が大きく、
エンジンの全運転領域に亘って、出力や燃費性能を向上
させることができる。
【0060】(b) 請求項2記載の発明によれば、バル
ブタイミングやリフトを、常にバルブが閉じている状態
を基準として決定されるので、バルブの熱膨脹や弁フェ
ース等の摩耗により全長が変化したとしても、バルブタ
イミングやリフトに誤差が発生することはない。
【0061】(c) 請求項3記載の発明によれば、バル
ブが閉弁後にバウンシングしても、その影響を受けるこ
とはなく、バルブの完全な閉位置を基準として、バルブ
タイミングやリフトを正確に決定することができる。
【0062】(d) 請求項4記載の発明の制御装置によ
れば、エンジンのあらゆる運転状態に対応して、ムービ
ングコイルをコンピュータ制御し、バルブを確実に開閉
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制御装置を示すブロック図と、それに
より制御される動電式バルブ駆動装置の中央縦断正面図
である。
【図2】バルブ駆動体とそれに巻回したムービングコイ
ルの詳細を示す要部の拡大縦断面図である。
【図3】バルブタイミングとリフトの制御パターンの一
例を示す説明図である。
【図4】バルブの変位を検知する手段の変形例を示す要
部の拡大縦断面図である。
【図5】同じく、バルブの変位を光学的に検知する手段
の他の変形例を示す概略図である。
【図6】バルブの閉弁位置の検出位置を示すバルブのリ
フト線図である。
【符号の説明】
(1)シリンダヘッド (1a)ポート (2)バルブガイド (3)バルブ (3a)軸部 (3b)傘部 (3c)小径部 (3d)センサ軸 (4)バルブシート (5)ブラケット (6)ボルト (7)ヨーク (8)給気孔 (9)作動空間 (10)永久磁石 (11)バルブ駆動体 (11a)底板 (11b)ボビン部(筒部) (11c)環状片 (12)ナット (13)ムービングコイル (13a)端末部 (14)ガラス又はカーボン繊維 (15)座金 (16)ばね受け (17)圧縮コイルばね(付勢手段) (18)電極 (19)案内片 (20)(22)ターミナルピン (21)入力端子 (23)金属リード板 (24)コネクタ (25)エアパイプ (26)通気孔 (27)クランク角センサ (28)回転速度センサ (29)スロットル開度センサ (30)車速センサ (31)加・減速度センサ (32)CPU (33)運転状態判別部 (34)バルブタイミング・リフトパターンメモリ (35)バルブタイミング・リフトパターン選択部 (36)比較器 (37)バルブ位置検出器 (38)増幅器 (39)検知片 (40)磁気センサ (41)発光部 (42)受光部 (A)動電式バルブ駆動装置 (B)制御装置
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16K 31/06 310 F16K 31/06 310A Fターム(参考) 3G084 AA03 BA23 DA01 DA02 DA04 EA09 EB08 EB12 EB24 FA00 FA05 FA10 FA33 FA38 3G092 AA11 DA03 EB06 FA01 FA06 FA24 HA06Z HE01Z HE03Z HF21Z 3G301 HA06 JA01 JA02 LA00 LA07 NB04 NC08 PA11Z PE01Z PE03Z PF01Z 3H106 DA07 DA13 DA23 DA26 DB02 DB12 DB28 DB32 DC02 DC17 DD03 EE04 GC29 KK17

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バルブの軸部に設けられたムービングコ
    イルと、磁束がムービングコイルの巻き軸線と直交する
    方向に生成されるように固定的に設けられた磁石とを備
    え、前記ムービングコイルに通電することによりこれを
    軸方向に移動させて、吸、排気バルブを開閉させるよう
    にした動電式バルブ駆動装置の制御方法であって、 各種センサによりエンジンの運転状態を判別し、その運
    転状態に最適のバルブタイミング及びリフトを、予め設
    定しておいたバルブタイミング・リフトパターン群よ
    り、各バルブ毎に選択するとともに、その選択したバル
    ブ位置信号と現在のバルブ位置信号とを比較し、これら
    2つの信号が一致するように、前記ムービングコイルに
    通電してバルブを開閉させることを特徴とする動電式バ
    ルブ駆動装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 現在のバルブ位置信号を、バルブが閉じ
    ている状態において、常に閉位置を示すように修正する
    ことを特徴とする請求項1記載の動電式バルブ駆動装置
    の制御方法。
  3. 【請求項3】 バルブの全閉位置を、バルブが開弁され
    る直前位置又は、バルブが閉弁されてから次に開弁され
    るまでの間のリフトの最下限位置において検出すること
    を特徴とする請求項1または2記載の動電式バルブ駆動
    装置の制御方法。
  4. 【請求項4】 バルブの軸部に設けられたムービングコ
    イルと、磁束がムービングコイルの巻き軸線と直交する
    方向に生成されるように固定的に設けられた磁石とを備
    える動電式バルブ駆動装置の制御装置であって、 エンジンの運転状態を検出する各種センサ群と、このセ
    ンサ群よりの出力信号に基づいてエンジンの運転状態を
    判別する運転状態判別手段と、エンジンの運転状態に対
    応して予め最適のバルブタイミング及びリフトに設定さ
    れたバルブタイミング・リフトパターンメモリと、現在
    のバルブの位置を検出するバルブ位置検出手段と、この
    バルブ位置検出手段よりのバルブ位置信号と前記バルブ
    タイミング・リフトパターンメモリより選択されたバル
    ブ位置信号とを比較し、これら2つの信号が一致するよ
    うに、前記ムービングコイルに対する電流値を制御する
    比較手段とを備えることを特徴とする動電式バルブ駆動
    装置の制御装置。
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DE69906636T DE69906636T2 (de) 1998-07-15 1999-01-05 Verfahren und Einrichtung zum Steuern eines elektrischen Ventileinstellgeräts

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