JP2000087557A - 建物の建設システム - Google Patents

建物の建設システム

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JP2000087557A
JP2000087557A JP10261507A JP26150798A JP2000087557A JP 2000087557 A JP2000087557 A JP 2000087557A JP 10261507 A JP10261507 A JP 10261507A JP 26150798 A JP26150798 A JP 26150798A JP 2000087557 A JP2000087557 A JP 2000087557A
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JP
Japan
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roof frame
building
frame
column
roof
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JP10261507A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Wakizaka
達也 脇坂
Katsuyuki Ohata
勝之 大畠
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建物の形状および大きさに限定されることな
く、建設作業機械を取付けるための屋根架構を形成し、
かつ、該屋根架構を建物の設計変更にも容易に対応させ
る。 【解決手段】 構築しようとする建物架構10の上方に
配置されて、資材搬送用の建設作業機械12が設けられ
る屋根架構14を設ける。屋根架構14の外周部を、建
物架構10の周囲に位置して立設される仮設柱16にク
ライミング装置18を介して昇降可能に支持する。屋根
架構14の内側部を、建物架構10の本設柱20頂部に
下端が着脱自在に接続され、これの作動で屋根架構14
を上昇させる昇降支柱22を介して支持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、構築しようとする
建物架構の上方に屋根架構を配置して、この屋根架構に
資材搬送用の建設作業機械を設置し、該屋根架構を、建
物架構が工事進行によって高くなることに伴って上昇さ
せつつ構築するようにした建物の建設システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】中,高層ビルはRC造,S造,SRC造
などによって構築されるが、近年では該中,高層ビルは
自動化建設システムによって構築される傾向にある。こ
の自動化建設システムは、構築しようとする建物架構の
上方に、建設作業機械を設置する屋根架構を配置して、
この屋根架構を上昇しつつ建物架構を上方へと構築する
ようになっている。
【0003】上記屋根架構の支持方式は、特公平7−5
9831号公報(Int.Cl.E04B 1/35)に開示されるよう
に屋根架構の内側部を、昇降支柱を介して建物架構の本
設柱に支持する第1の方法と、特許第2671967号
公報(Int.Cl.E04G 21/14 )に開示されるように屋根架
構の外周部を、建物架構の周囲に立設した仮設柱にクラ
イミング装置を介して支持する第2の方法とが知られて
いる。
【0004】即ち、上記第1の方法では昇降支柱を複数
本用い、これによって屋根架構を上昇する際には、全て
の昇降支柱を伸長(屋根架構に対して下降)して屋根架
構を支持した状態で、1本づつ昇降支柱を順に短縮(上
昇)し、短縮(上昇)により形成されるスペース部分に
新たな本設柱単体を挿入して継ぎ足す。そして、継ぎ足
しにより全ての本設柱を延長した段階で、全ての昇降支
柱を一斉に延長(屋根架構に対して下降)することによ
り、上記屋根架構を上昇できるようになっている。ま
た、この場合の屋根架構は、建物架構の構築完了状態で
一体化されて最上階を構成するため、本設屋根架構とな
っている。
【0005】一方、上記第2の方法では複数本の仮設柱
によって屋根架構が支持されており、この屋根架構を上
昇する際には、全ての仮設柱に設けたクライミング装置
をそれぞれ同期して作動することにより、該屋根架構を
上昇できるようになっている。また、この場合の屋根架
構は、建物架構の構築完了後に地上まで降下して撤去さ
れるため、仮設屋根架構となっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来の建物の建設システムにあっては、昇降支柱を用い
て屋根架構を支持する第1の方法では、複数本の昇降支
柱により屋根架構の荷重を分担して支持するようになっ
ており、各昇降支柱は屋根架構の荷重分担の関係からそ
の配置構成が決定される。このため、昇降支柱を用いた
場合には、建物が設計変更された場合に、昇降支柱の荷
重分担を考慮して屋根架構を根本的に設計し直す必要が
あり、迅速な対応ができなくなってしまう。また、建物
架構の平面形状が複雑な場合には、それぞれの昇降支柱
に均等な荷重を分担させることが困難となり、どうして
もシンプルな形状の建物架構に限定されてしまう。
【0007】また、仮設柱およびクライミング装置を介
して屋根架構を支持する第2の方法では、屋根架構の外
周部が仮設柱に支持されるのみであるため、該屋根架構
は建物架構の平面形状に沿って形成しておけばよく、ま
た、その形状如何にかかわらず建物架構の周囲に設けた
上記仮設柱によって、屋根架構を安定的に支持すること
ができる。このため、建物を設計変更した場合や建物架
構を複雑な形状にした場合にも簡単に追従できるのであ
るが、どうしても仮設柱間のスパンは建物架構の一辺以
上となって大きくなるため、建物が非常に大きい場合に
は、屋根架構の補強を要し、屋根架構自体の重量のさら
なる増加を招く。これを避けようとすると、本方法を適
用することができる建物の大きさが限定されてしまうと
いう課題があった。
【0008】そこで、本発明はかかる従来の課題に鑑み
て成されたもので、建物の形状および大きさに限定され
ることなく、建設作業機械を取付けるための屋根架構を
形成し、かつ、該屋根架構を建物の設計変更にも容易に
対応させることができる建物の建設システムを提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の請求項1に示す建物の建設システムは、構
築しようとする建物架構の上方に配置されて、資材搬送
用の建設作業機械が設けられる屋根架構を設け、この屋
根架構の外周部を、上記建物架構の周囲に位置して立設
される仮設柱にクライミング装置を介して昇降可能に支
持するとともに、上記屋根架構の内側部を、上記建物架
構に着脱自在に設置され、これの昇降動作で屋根架構を
上昇させる昇降支柱で支持する。
【0010】また、本発明の請求項2に示す建物の建設
システムは、上記昇降支柱を、少なくとも本設柱単体の
長さ以上の昇降量を有する複数本で構成するとともに、
それぞれを上記屋根架構に、荷重伝達を可能としつつ上
下方向相対移動自在に取り付ける。
【0011】更に、本発明の請求項3に示す建物の建設
システムは、上記クライミング装置と上記昇降支柱とに
よる屋根架構の上昇動作を同期させる。
【0012】以上の構成になる本発明の建物の建設シス
テムの作用を以下述べると、請求項1では建物架構の上
方に屋根架構が配置されて、この屋根架構に設けられた
建設作業機械によって地上から揚重された資材を施工階
の目的場所に搬送して建て込む。そして、工事の進行に
伴ってその施工階が完了されると、屋根架構と仮設柱と
の間のクライミング装置、および昇降支柱を支持する昇
降支柱用クライミング装置を作動して屋根架構を上昇
し、更に構築完了された上記施工階の上層を新たな施工
階として工事を進行する。従って、このように施工階の
施工および屋根架構の上昇が繰り返えされることによ
り、建物架構は順次上方に延びることになる。
【0013】ところで、上記屋根架構は外周部が建物架
構周囲の仮設柱に支持されるとともに、該屋根架構の内
周部が昇降支柱を介して建物架構に支持されるので、該
屋根架構を略全域で荷重支持することができる。このた
め、建物架構周囲に設けられる仮設柱のスパンをより拡
大して、建物架構のより大型化を可能とし、かつ、仮設
柱により屋根架構の外周部が確実に支持されることによ
り、内側部の昇降支柱の荷重分担を緻密に均等化する必
要が無くなるため、建物架構の平面形状の複雑化を許容
するとともに、建物の設計変更による対応を容易にす
る。
【0014】また、請求項2では上記昇降支柱を、少な
くとも本設柱単体の長さ以上の昇降量を有する複数本で
構成するとともに、それぞれを上記屋根架構に、荷重伝
達を可能としつつ上下方向相対移動自在に取り付けるこ
とにより、これら昇降支柱で屋根架構の荷重を支持しつ
つ、この屋根架構を上昇させることができる。このと
き、いずれかの昇降支柱を屋根架構に対して本設柱単体
の高さ分だけ上昇し、この昇降支柱と本設柱との間に形
成されるスペースに新たな本設柱単体を増設し、この増
設した側の本設柱に、上昇させた上記昇降支柱を降ろし
て設置するという作業を各昇降支柱に対して順次繰り返
すことにより、本設柱の増設と、屋根架構の次の上昇作
業の準備を完了することができる。そして、昇降支柱で
屋根架構の荷重を支持した状態で該昇降支柱を上昇作動
することにより、屋根架構を上昇させることができ、こ
の上昇動作は施工階が工事完了される毎に繰り返され
る。
【0015】更に、請求項3では上記クライミング装置
と上記昇降支柱とによる屋根架構の上昇動作を同期させ
たので、屋根架構の外周部と内側部との上昇率が等しく
なって、屋根架構は水平状態を維持した状態で上昇され
る。そして、屋根架構の上昇時に、これの外周部と内側
部とを支持する仮設柱と昇降支柱両者に荷重負担させる
ことができるため、それぞれの支柱に過剰な荷重が作用
するのを防止できる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して詳細に説明する。図1,図2は本発明の建
物の建設システムの一実施形態を示し、図1は建設途中
にある建物架構の要部を示す正面図、図2は施工階の平
面図である。
【0017】本発明の建物の建設システムの基本構成
は、構築しようとする建物架構10の上方に配置され
て、資材搬送用の建設作業機械12が設けられる屋根架
構14を設け、この屋根架構14の外周部を、上記建物
架構10の周囲に位置して立設される仮設柱16にクラ
イミング装置18を介して昇降可能に支持するととも
に、上記屋根架構14の内側部を、上記建物架構10の
本設柱20頂部に下端が着脱自在に接続され、これの作
動で屋根架構14を上昇させる昇降支柱22を介して支
持する。
【0018】即ち、本実施形態の建物架構10は、図
1,図2に示すようにS造,SRC造またはRC造によ
って中,高層ビルとして構築され、自動化建設ステムに
よって施工される。この自動化建設システムでは構築し
ようとする上記建物架構10の周囲に、ポストと称され
る仮設柱16が適宜間隔をもって複数本が立設され、こ
の仮設柱16にクライミング装置18を介して屋根架構
14が昇降自在に取り付けられるようになっている。該
屋根架構14は本実施形態では仮設屋根架構として構築
され、建物架構10の建築完了後に撤去される。屋根架
構14は建物架構10の平面形状に沿って形成され、そ
の外周縁部は建物架構10より外方に所定量だけ突出
し、その突出する外周縁部に施工階24の外周を覆う外
周架構26が垂設される。
【0019】上記クライミング装置18は、上記仮設柱
16に固定および固定解除される上下1対の係脱部材1
8a,18bを備え、これら1対の係脱部材18a,1
8bを油圧ジャッキなどの伸縮部材18cによって間隔
変化しつつ交互に係脱することにより、仮設柱16を尺
取り状態で上下移動できるようになっている。従って、
上記クライミング装置18を介して屋根架構14を上昇
または下降することができ、上昇させる場合は上記仮設
柱16を上方に延長しつつ行われることになる。
【0020】また、上記仮設柱16は上記屋根架構14
の外周部を支持することになるが、この屋根架構14の
内側部を複数本の昇降支柱22によって支持するように
なっている。該昇降支柱22は建物架構10の本設柱2
0を適宜選択して、その選択した本設柱20頂部に昇降
支柱22の下端部が着脱自在に接続されるとともに、上
端部が上記屋根架構14に取り付けられる。昇降支柱2
2は、屋根架構14に荷重伝達を可能としつつ上下の相
対移動が自在となる構造となり、本実施形態では後述す
る昇降支柱用クライミング装置28に係合する昇降可能
な棒状体として構成されるが、これは油圧ジャッキまた
は油圧シリンダーのピストンロッドそのもの、歯車シス
テムに係合するラック付き昇降柱、あるいはスクリュー
ジャッキの軸としても構成することができる。
【0021】上記昇降支柱22は、少なくとも本設柱単
体20aの長さ以上の昇降量(上下移動量)を有する複
数本で構成され、これら複数の昇降支柱22を、本設柱
単体20aの半分の高低差が設けられるように第1支柱
群と第2支柱群とにグループ分けされる。上記本設柱2
0は、工事の進行に伴って所定長さに形成された本設柱
単体20aを順次継ぎ足しつつ1本の柱として構成され
るようになっており、本実施形態では該本設柱単体20
aは2階高分の長さに形成される。従って、上記昇降支
柱22も2階高分の昇降量(上下移動量)を得るよう
に、十分な長さに形成される。また、この場合、上記昇
降支柱22の第1支柱群と第2支柱群との間には1階高
分の高低差が設けられる。
【0022】上記昇降支柱22は屋根架構14を貫通し
ており、この貫通部分に設けられる昇降支柱用クライミ
ング装置28によって、昇降支柱22を荷重伝達を可能
としつつ上下の相対移動が可能となっている。該昇降支
柱用クライミング装置28は詳細には図示しないけれど
も、一定間隔に孔開けした昇降支柱22の孔に差し込ん
だピンを、屋根架構14上に設置した昇降用ジャッキの
上端に設けた昇降自在なクロスヘッドまたは屋根架構1
4のいずれかに交互に係合し、当該昇降用ジャッキを操
作することによって昇降支柱22を昇降させるものであ
り、昇降支柱22の下端を建物架構10に載置すること
によって屋根架構14の荷重を建物架構10により支持
できるようになっている。
【0023】上記クライミング装置18と上記昇降支柱
22とによる屋根架構14の上昇タイミングおよび上昇
速度がそれぞれ同期されるようになっている。即ち、上
記昇降支柱22は昇降支柱用クライミング装置28によ
りストローク途中にあっても停止することが可能である
ため、上記クライミング機構18の上昇速度に合わせて
該昇降支柱22の移動を調節することにより、それぞれ
を同期させるようになっている。
【0024】上記屋根架構14に設けられる建設作業機
械12としては、天井クレーン30およびジブクレーン
32などがあり、天井クレーン30は屋根架構14の下
側に設けられるとともに、ジブクレーン32は屋根架構
14の上側に設けられる。そして、天井クレーン30は
建物架構10の側方に設けた貨物リフト34で揚重され
る資材を受け取って、施工階24の目的位置まで搬送す
るようになっており、また、ジブクレーン32は仮設柱
16を上方に継ぎ足す際に利用するとともに、ジブクレ
ーン32および解体用小型クレーンの揚重を行うように
なっている。
【0025】以上の構成により本実施形態の建物の建設
システムにあっては、屋根架構14は構築途中にある建
物躯体10の最上部の施工階24上方に位置し、貨物リ
フト34で揚重した資材を屋根架構14に設けた天井ク
レーン30で搬送しつつ、施工階24の骨組みを仕上げ
ていく。そして、施工階24の工事が完了した段階で屋
根架構14を1階高分だけ上昇し、完了した該施工階2
4の上階を施工階24として工事を進行することにな
る。
【0026】上記屋根架構14の上昇は、クライミング
装置18および昇降支柱用クライミング装置28を作動
して行われるが、これらクライミング装置18および昇
降支柱用クライミング装置28による屋根架構14の上
昇タイミングおよび上昇速度はそれぞれ同期して行われ
る。つまり、クライミング装置18は、仮設柱16に対
して下方の係脱部材18bの固定状態を維持した状態
で、上方の係脱部材18aを固定解除し、そして、これ
ら上下係脱部材18a,18b間の伸縮部材18cを伸
長することにより、上記屋根架構14を1階高分だけ上
昇する。
【0027】一方、上記昇降支柱22は屋根架構14の
内側部において、建物架構10の本設柱20頂部に接続
されるようになっており、1階高分の高低差をもってグ
ループ分けされた第1,第2支柱群のうち、高位置にあ
る支柱群を本設柱20に支持しつつ、低位置にある支柱
群を屋根架構14に対して本設柱単体20aの高さ分だ
け上昇する。すると、これら上昇した支柱群と本設柱2
0との間にスペースが形成され、このスペースに新たな
本設柱単体20aを増設する。そして、この増設した側
の本設柱20に、上昇させた上記支柱群を若干下降して
接続(載置)することにより、上記屋根架構14の荷重
を全ての昇降支柱22によって本設柱20に支持させる
ことができる。このように全ての昇降支柱22による荷
重支持状態で、昇降支柱用クライミング装置28を介し
て全ての昇降支柱22に対して屋根架構14を1階高分
だけ上昇させる。
【0028】このように、クライミング装置18と昇降
支柱用クライミング装置28とによる屋根架構14の上
昇動作は、施工階24が工事完了される毎に繰り返され
ることになる。そして、クライミング装置18と昇降支
柱用クライミング装置28とによる屋根架構14の上昇
タイミングおよび上昇速度がそれぞれ同期されることに
より、屋根架構14の外周部と内側部との上昇率が等し
くなって、屋根架構14は水平状態を維持した状態で上
昇させることができる。また、屋根架構14の上昇時
に、これの外周部と内側部とを支持する仮設柱16と昇
降支柱22両者に荷重負担させることができるため、そ
れぞれの支柱に過剰な荷重が作用するのを防止して、そ
れぞれの支柱16,22の強度を十分に確保することが
できる。
【0029】また、屋根架構14は全ての昇降支柱22
で支持されることにより、個々の昇降支柱22が負担す
る荷重を低減し、延いては、昇降支柱22に過剰な強度
が要求されることなく軽量化を達成するとともに、全て
の昇降支柱22で支持されることにより屋根架構14を
安定的に上昇することができる。
【0030】ところで、上述したように屋根架構14の
外周部が建物架構10周囲の仮設柱16に支持されると
ともに、該屋根架構14の内周部が昇降支柱22を介し
て建物架構10の本設柱20に支持されるので、該屋根
架構14を略全域で荷重支持することができる。このた
め、建物架構10周囲に設けられる仮設柱16のスパン
をより拡大して、建物架構10のより大型化を可能とす
る。
【0031】また、仮設柱16により屋根架構10の外
周部が確実に支持されることにより、内側部の昇降支柱
22の荷重分担を緻密に均等化する必要が無くなるた
め、建物架構10の平面形状の複雑化を許容するととも
に、建物の設計変更により昇降支柱22の配置を変更せ
ざるを得ない場合にも、その配置の精度を低下させるこ
とができるため、設計変更による対応を容易にすること
ができる。
【0032】ところで、上記屋根架構14を仮設屋根架
構として構成し、建物架構10の構築が完了することに
より該屋根架構14は撤去されるが、この屋根架構14
の撤去は本実施形態では、まず屋根架構14から天井ク
レーン30、昇降支柱22,外周枠を除く屋根架構1
4、および外周架構26をジブクレーン32により撤去
し、さらにジブクレーン32を撤去して、該屋根架構1
4を外周枠のみとする。そして、クライミング装置18
を逆に作動して屋根架構14を仮設柱16に沿って下降
し、この屋根架構14が地上に下ろされた後に解体され
る。この解体にあたって、地上に降下する前の最上部に
屋根架構14がある場合は、この屋根下降14は内部分
のみを解体するため、高所における解体量が少なくて済
み、解体作業の安全性を向上することができる。
【0033】また、本実施形態では上記昇降支柱22を
図2に示したように、屋根架構14の中央部に一直線状
に配置した場合を開示したが、これに限ることなく該昇
降支柱22は屋根架構14の内側部をバランスを考慮し
て効果的に支持できる配置にすれば良く、例えば、それ
ぞれの昇降支柱22を多角形状の各頂点に対応する本設
柱20上に配置することもできる。さらには、昇降支柱
22の設置位置は、本設柱20上部とは限らず、建物架
構10の梁または建物架構10の梁の間に掛け渡される
仮設の梁の上部に設定することもできる。また、仮設柱
16にあっても屋根架構14の外周部を安定的に支持で
きるように複数本を配置すれば良い。
【0034】本実施形態では、屋根架構14を仮設とし
たが、本設としてもよい。また、屋根架構14を本設屋
根架構と仮設屋根架構の組み合わせとすることもでき
る。すなわち、特開平9−137506号公報に示され
ているように、屋根架構14の一部をこれまでに構築し
た建物架構10の上端と結合して最上階または本設屋根
として利用し、屋根架構14の周辺部などの本設架構と
しては不要である部分を切り離して撤去することも可能
である。
【0035】勿論、本実施形態では建物架構10の周囲
に配置される仮設柱16を用いた屋根架構14外周部の
支持、および昇降支柱22を用いた屋根架構14の内側
部の支持は、それぞれが有する本来の機能、つまり、工
期短縮,労務の削減,ユニット化により廃棄物を削減
し、かつ、作業環境を改善することができる。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように本発明の請求項1に
示す建物の建設システムにあっては、構築しようとする
建物架構の上方に配置され、資材搬送用の建設作業機械
が設けられる屋根架構の外周部を、上記建物架構の周囲
に位置して立設される仮設柱にクライミング装置を介し
て昇降可能に支持するとともに、上記屋根架構の内側部
を、上記建物架構に着脱自在に設置され、これの昇降動
作で屋根架構を上昇させる昇降支柱で支持したので、工
事の進行に伴ってその施工階が完了されることにより、
クライミング装置および昇降支柱用クライミング装置を
作動して屋根架構を上昇し、更に構築完了された上記施
工階の上層を新たな施工階として工事を進行することが
できる。
【0037】そして、上記屋根架構は外周部が建物架構
周囲の仮設柱に支持されるとともに、該屋根架構の内周
部が昇降支柱を介して建物架構に支持されるので、該屋
根架構を略全域で荷重支持することができる。このた
め、建物架構周囲に設けられる仮設柱のスパンをより拡
大して、建物架構のより大型化を可能とし、かつ、仮設
柱により屋根架構の外周部が確実に支持されることによ
り、内側部の昇降支柱の荷重分担を緻密に均等化する必
要が無くなるため、建物架構の平面形状の複雑化を許容
するとともに、建物の設計変更による対応を容易にする
ことができる。
【0038】また、本発明の請求項2に示す建物の建設
システムにあっては、上記昇降支柱を、少なくとも本設
柱単体の長さ以上の昇降量を有する複数本で構成すると
ともに、それぞれを上記屋根架構に、荷重伝達を可能と
しつつ上下方向相対移動自在に取り付けることにより、
これら昇降支柱で屋根架構の荷重を支持しつつ、この屋
根架構を上昇させることができる。このとき、いずれか
の昇降支柱を屋根架構に対して本設柱単体の高さ分だけ
上昇し、この昇降支柱と本設柱との間に形成されるスペ
ースに新たな本設柱単体を増設し、この増設した側の本
設柱に、上昇させた上記昇降支柱を降ろして設置すると
いう作業を各昇降支柱に対して順次繰り返すことによ
り、本設柱の増設と、屋根架構の次の上昇作業の準備を
完了することができる。そして、昇降支柱で屋根架構の
荷重を支持した状態で該昇降支柱を上昇作動することに
より、屋根架構を上昇させることができる。そして、屋
根架構は全ての昇降支柱で支持されるので、屋根架構を
安定的に上昇させることができる。
【0039】更に、本発明の請求項3に示す建物の建設
システムにあっては、上記クライミング装置と上記昇降
支柱用クライミング装置とによる屋根架構の上昇動作を
同期させたので、屋根架構の外周部と内側部との上昇率
が等しくなって、屋根架構は水平状態を維持した状態で
上昇される。そして、屋根架構の上昇時に、これの外周
部と内側部とを支持する仮設柱と昇降支柱両者に荷重負
担させることができるため、それぞれの支柱に過剰な荷
重が作用するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の建物の建設システムの一実施形態を示
す建設途中にある建物架構の要部正面図である。
【図2】本発明の建物の建設システムの一実施形態を示
す施工階の平面図である。
【符号の説明】
10 建物架構 12 建設作業機械 14 屋根架構 16 仮設柱 18 クライミング装置 20 本設柱 20a 本設柱単体 22 昇降支柱 30 天井クレーン 32 ジブクレーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E174 AA01 AA03 BA01 BA03 CA02 CA03 CA04 CA11 CA12 CA14 CA18 CA19 CA30 CA42 DA02 DA12 DA13 DA18 DA32 DA51 EA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構築しようとする建物架構の上方に配置
    されて、資材搬送用の建設作業機械が設けられる屋根架
    構を設け、この屋根架構の外周部を、上記建物架構の周
    囲に位置して立設される仮設柱にクライミング装置を介
    して昇降可能に支持するとともに、上記屋根架構の内側
    部を、上記建物架構に着脱自在に設置され、これの昇降
    動作で屋根架構を上昇させる昇降支柱で支持したことを
    特徴とする建物の建設システム。
  2. 【請求項2】 上記昇降支柱は、少なくとも本設柱単体
    の長さ以上の昇降量を有する複数本で構成するととも
    に、それぞれを上記屋根架構に、荷重伝達を可能としつ
    つ上下方向相対移動自在に取り付けたことを特徴とする
    請求項1に記載の建物の建設システム。
  3. 【請求項3】 上記クライミング装置と上記昇降支柱と
    による屋根架構の上昇動作を同期させたことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の建物の建設システム。
JP10261507A 1998-09-16 1998-09-16 建物の建設システム Pending JP2000087557A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016044470A (ja) * 2014-08-23 2016-04-04 大成建設株式会社 仮設柱の設置方法

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