JP2000087049A - 天然ガス改質装置及びその改質方法 - Google Patents

天然ガス改質装置及びその改質方法

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JP2000087049A
JP2000087049A JP10256679A JP25667998A JP2000087049A JP 2000087049 A JP2000087049 A JP 2000087049A JP 10256679 A JP10256679 A JP 10256679A JP 25667998 A JP25667998 A JP 25667998A JP 2000087049 A JP2000087049 A JP 2000087049A
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gas
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Akira Ishida
明 石田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は天然ガス改質装置及びその改質方法
に関し、改質に伴うエネルギ消費の削減と、装置規模の
縮小と、改質率の向上を目的としてなされたものであ
る。 【解決手段】 二酸化炭素吸収剤及び天然ガス改質用触
媒を内面に保持した多数の気孔が設けられた蓄熱多孔体
と、該蓄熱多孔体に対し排気ガス及び天然ガスを相互に
混じり合わないように貫流させる貫流手段と、該気孔に
ついて排気ガスの通過と天然ガスの通過とを交互に切り
換える切換手段と、を有するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は天然ガス改質装置に
係り、特に、自動車や発電機等に使用する内燃機関の排
気ガスを利用して原料ガスの発熱量を増加させて燃費の
向上等を図る天然ガス改質装置及びその改質方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、排気ガスに含まれる二酸化炭素ガ
スを回収し、回収した該二酸化炭素ガスとメタンを主成
分とする天然ガスとを混合して反応させることで、水素
と一酸化炭素に変える改質処理が行われていた。
【0003】排気ガスから二酸化炭素ガスを得るには、
従来、吸着法、膜分離法又は化学反応分離法を用いてい
た。吸着法は、固体表面において二酸化炭素の吸着を行
うものである。二酸化炭素をできるだけ多く得るには、
固体表面積をできるだけ大きくするために吸着物質をで
きるだけ細かい粉状にするとともに、排気ガスを圧縮し
て低温で処理を行う必要があった。また、吸着した二酸
化炭素ガスを回収するためには、吸着物質を加熱して二
酸化炭素を取り出す必要があった。
【0004】膜分離法は、混合成分の透過性の異なる膜
を用いて混合気体中から二酸化炭素ガスを分離する技術
である。膜分離法を用いるには、排気ガスを高圧にして
処理を行う必要がある。化学反応分離法は、化学反応を
用いて二酸化炭素を分離する技術である。該技術は二酸
化炭素ガスを一旦金属酸化物内に吸収し、該金属酸化物
を加熱することによって二酸化炭素ガスを得るものであ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記吸着法
によって二酸化炭素ガスを得るには低温で吸着を行う必
要から、排気ガスを圧縮して冷却する必要があった。ま
た、一旦吸着された二酸化炭素ガスを回収するためには
吸着物質を加熱する必要があった。しかし、吸着は固体
表面でのみ行われるため、二酸化炭素を大量に得るには
大量の粉状の固着物質が必要となり装置規模が大きくな
るという問題点を有していた。
【0006】前記膜分離法によって二酸化炭素ガスを得
ようとするには、排気ガスを高圧にする必要があり、ま
た、該膜分離法による二酸化炭素の回収は時間がかかる
という問題点を有していた。前記化学反応分離法によっ
て、二酸化炭素ガスを分離回収するには、二酸化炭素を
一旦吸収した金属酸化物を加熱して二酸化炭素を取り出
す必要があった。
【0007】このように、従来法によって二酸化炭素を
得て天然ガスの改質を行うには、加熱や、低温処理や、
加圧のために、エネルギ消費を必要とするという問題点
を有していた。また、二酸化炭素を取り出すための加熱
処理工程を有したり、分離速度が遅かったりするため
に、処理に時間がかかるという問題点を有していた。ま
た、二酸化炭素ガスを回収する装置と、回収した二酸化
炭素ガスをメタンと混合させて触媒を用いてメタンと反
応して改質を行う装置とを各々必要とするために、装置
規模が大きくなるという問題点を有していた。
【0008】そこで、本発明は、以上の問題点を解決す
るためになされたものであり、その目的は、第1には、
加熱、冷却、加圧等の必要のない、エネルギの消費の小
さい、従って、効率性が高く、処理コストを削減するこ
とができる天然ガス改質装置及びその改質方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0009】第2には、工程数を削減することによっ
て、処理時間を短縮することができる天然ガス改質装置
及びその改質方法を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0010】第3には、処理に必要とする装置や空間を
削減することによって、装置規模の増大を防ぎ、従っ
て、製造コストを削減し、又、軽重量で自動車等の全体
の重量の増大を抑制することができる天然ガス改質装置
及びその改質方法を提供することを目的としてなされた
ものである。
【0011】第4には、改質率が高く、従って信頼性の
高い改質を行うことができる天然ガス改質装置及びその
改質方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。第5には、二酸化炭素ガスを効率的に吸収すること
によって、二酸化炭素の排出量を削減し、地球温暖化防
止にも寄与することができる天然ガス改質装置及びその
改質方法を提供することを目的としてなされたものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上の技術的課題を解決
するために、第一の発明は、二酸化炭素吸収剤及び天然
ガス改質用触媒を内面に保持した多数の気孔が設けられ
た蓄熱多孔体と、該蓄熱多孔体に対し排気ガス及び天然
ガスを相互に混じり合わないように貫流させる貫流手段
と、該気孔について該排気ガスの通過と該天然ガスの通
過とを相互に切り換える切換手段と、を有するものであ
る。
【0013】ここで、「蓄熱多孔体」は、セラミックス
又は金属等で形成される。セラミックスで形成するのが
好ましい。セラミックスの種類については、特に限定は
ないが、例えば、アルミナやコージライト等である。
「気孔」の数は、各気孔の内面積が一定の場合には、そ
の数が多ければ多い程ガスと接触する面積が増え、高い
改質率を達成することができる。好ましくは、気孔の開
口部の総面積が、蓄熱多孔体の底面積の約50%以上を
占めるのが適当である。「切換手段」は、蓄熱多孔体を
移動(回転移動、並進移動等を含む)させて切り換える
場合の他、通路を移動させたり、又は、切換弁等によっ
て、ガスの流れ自体を切り換える場合、又はこれらを組
み合わせた場合も含む。「交互」には、周期的に切り換
える場合も含む。
【0014】本発明によれば、排気ガスに含まれる二酸
化炭素を、前記二酸化炭素吸収剤が吸収したまま、該二
酸化炭素が天然ガス改質用触媒によって天然ガスと反応
することになる。従って、二酸化炭素ガスを吸収剤から
回収すための処理工程が必要ではないので、その分、処
理時間が短縮されるとともに、取り出すためのエネルギ
を省略することができる。また、二酸化炭素が吸収剤に
吸収されてから、触媒によって天然ガスと反応するまで
に殆ど二酸化炭素が移動する必要がないので処理が迅速
且つ効率的に行われることになる。さらに、1体の蓄熱
多孔体を高温の排気ガスと低温の天然ガスとが貫流する
ことによって、排気ガスの熱を天然ガスに移動させるこ
とにより熱効率の向上に寄与する。その際、蓄熱多孔体
に対する排気ガスの貫流と、天然ガスの貫流とは逆方向
であることが熱交換上好ましい。
【0015】第二の発明は、第一の発明において、前記
貫流手段は、排気ガスが通過する排気ガス用通路と、天
然ガスが通過する天然ガス用通路とを別個に有するもの
であり、前記蓄熱多孔体は、回転可能に設けられ、且
つ、該天然ガスが貫流する箇所と該排気ガスが貫流する
箇所とが異なるように該排気ガス用通路及び該天然ガス
用通路の途中に設けられたものであり、前記切換手段
は、該蓄熱多孔体を回転駆動する回転駆動部を有するも
のである。
【0016】ここで、気孔の貫通方向は回転軸方向に沿
って設ける。また、天然ガスの通過と排気ガスの通過と
の切換えを、蓄熱多孔体の回転駆動を行うことによって
実現するので構造を簡単化することができる。本発明に
よれば、簡単な構造で、確実に排気ガスの通過と天然ガ
スの通過との切換を実現することができる。
【0017】第三の発明は、第一の発明又は第二の発明
において、前記二酸化炭素吸収剤は、希土類酸化物、ア
ルカリ金属酸化物、及び/又はアルカリ土類金属酸化物
であるものである。ここで、希土類酸化物には、例え
ば、酸化セリウム(Ce2O3)等があり、アルカリ金属酸化
物には、例えば、酸化ナトリウム(Na2O) 等があり、ア
ルカリ土類金属酸化物には、例えば、酸化カルシウム(C
aO) 等がある。
【0018】第四の発明は、第一の発明又は第二の発明
において、前記天然ガス改質用触媒は、元素周期表のVI
II族及びIb族の金属と、希土類酸化物、アルカリ金属
酸化物、及び/又はアルカリ土類金属酸化物と、の混合
物である。
【0019】第五の発明は、二酸化炭素吸収剤及び天然
ガス改質用触媒を内面に保持した多数の気孔が設けられ
た蓄熱多孔体に対し、排気ガスと天然ガスとが混じり合
わないように貫流させるとともに、該気孔について該排
気ガスの通過と該天然ガスの通過とを交互に切り換える
ものである。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明に係る天然ガス改質装置及
びその改質方法の実施の形態について、図1及び図2の
図面に基づいて説明する。また、この実施の形態は特に
指定のない限り本発明を制限するものではない。
【0021】図1は実施の形態に係る天然ガス改質装置
の主要部を示すものである。図1に示すように、天然ガ
ス改質装置10は、前記蓄熱多孔体として、ガスが通過
可能な多数の気孔11が設けられ、アルミナ等のセラミ
ックスによって円柱状に形成され、その軸心に沿って回
転軸15を設けた回転可能な蓄熱セラミックス体12を
有する。該天然ガス改質装置10は、前記貫流手段とし
て、排気ガスが通過する排気ガス用通路13a,13b
と、天然ガス用通路14a,14bとを有する。該排気
ガス用通路13a,13b及び天然ガス用通路14a,
14bは、枠体(図示せず)に固定して設けられてい
る。
【0022】該蓄熱セラミックス体12は、該天然ガス
が貫流する箇所と該排気ガスが貫流する箇所とが異なる
ように、上流側排気ガス用通路13aと下流側排気ガス
用通路13bとの間、及び、下流側天然ガス用通路14
aと上流側天然ガス用通路14bとの間に挟まれるよう
に各通路の途中に設けられている。各通路の開口部は蓄
熱セラミックス体12の各面に近接して設けている。
【0023】該蓄熱セラミックス体12に近接して設け
られた開口部は、各々、該蓄熱セラミックス体12の各
面の約半分程度を、相互に重複することなく覆う大きさ
に形成して各開口部ができるだけ多数の気孔を含むよう
にする。排気ガス用通路13a,13bと天然ガス用通
路14a,14b内を流れる排気ガスと天然ガスとの流
れの向きは、熱交換を効率的に行うために逆方向に設定
する。また、前記気孔12の貫通方向と該蓄熱セラミッ
クス体12の回転軸の方向は、構造を簡単にするため平
行となるように設定する。ここで、該蓄熱セラミックス
体12のサイズは、例えば、直径及び厚みが約10cm
〜約1m程度のものである。また、気孔11のサイズ
は、約50μ〜約5mm程度のものである(図1の気孔
11は、図示のために大きく描いている)。
【0024】さらに、該天然ガス改質装置10は、該蓄
熱セラミックス体12を前記回転軸15を中心にして周
期的に回転駆動することによって、排気ガスの貫流と天
然ガスの貫流とを切り換える切換手段に相当する回転駆
動部(図示せず)が設けられている。本実施の形態で
は、例えば、約1〜60rpmの角速度で周期的に該蓄
熱セラミックス体12を回転するのが適当である。
【0025】該排気ガス用通路13a,13bと該天然
ガス用通路14a,14bとの間に設けられた蓄熱セラ
ミックス体12の両面近傍には、該通路間でのガスの混
入を防止するために、該通路間に割り込ませた遮蔽板
(図示せず)が前記枠体(図示せず)に固定して設けら
れている。
【0026】図2は、蓄熱セラミックス体12の一部
(図1のAで示す部分)を取り出して、気孔11を拡大
して示したものである。該気孔11の内面には、排気ガ
スに含有する二酸化炭素ガスを吸収するための吸収剤と
しての酸化セリウム(Ce2O3) 等の希土類酸化物を塗布し
た吸収剤層16が形成されている。また、該吸収剤層1
6内には、主としてメタンからなる天然ガスを改質する
ための触媒としての、Ni, Pt, Rh等の金属粒子17が懸
濁混合し、Ni-Ce2O3-Pt-Rhという触媒が担持されてい
る。該酸化セリウムは、吸収剤としても触媒としても機
能するものである。
【0027】続いて、本実施の形態に係る天然ガス改質
装置の動作について説明する。前記蓄熱セラミックス体
12が所定周期で回転する際に、上流側排気ガス用通路
13aには二酸化炭素を多く含む高温の排気ガスが流入
し、上流側天然ガス用通路14bには、主としてメタン
からなる未改質の天然ガスが流入する。該排気ガスは蓄
熱セラミックス体12の気孔11を貫流し、相対して設
けられた下流側排気ガス用通路13bへ流入する。その
際、排気ガス内に含有する二酸化炭素(CO2) は、蓄熱セ
ラミックス体12に保持された吸収剤層16の酸化セリ
ウム(Ce2O3) に吸収される。即ち、化学反応式 CO2+Ce2
O3→Ce2O3CO3で表される反応が生ずる。その際、高温の
排気ガスの熱は、蓄熱セラミックス体12によって奪わ
れ蓄積された後、天然ガスに移動する。従って、下流側
排気ガス用通路13bからは低温で二酸化炭素量の少な
い排気ガスが流れる。
【0028】一方、排気ガスが貫流して、二酸化炭素を
吸収した吸収剤層16をもつ気孔11は、蓄熱セラミッ
クス体12の回転によって、やがて、天然ガス用通路1
4a,bで覆われた領域に達する。該領域に達すると、
主としてメタン(CH4) からなる天然ガスは、排気ガスと
は逆の方向に、上流側天然ガス用通路14bから貫流
し、相対して設けられた下流側天然ガス用通路14aへ
流入する。その際、吸収剤層16に吸収された二酸化炭
素は、触媒中のNi粒子の働きによって、メタンと反応
し、一酸化炭素ガスと水素ガスを発生させて天然ガスを
改質することになる。即ち、化学反応式 Ce2O2CO3+ CH
4 →Ce2O3+2CO+2H2 で表される反応が生ずる。この反応
によって、下流側天然ガス用通路14aには、改質され
た天然ガスが流れるとともに、上流側排気ガスからの熱
が与えらるので、内燃機関の熱効率をより高めることが
できる。
【0029】また、この反応によって、二酸化炭素を吸
収した吸収剤層16から二酸化炭素が除去されるので、
吸収剤層16は二酸化炭素吸収前の状態に戻り、再び、
吸収剤として、二酸化炭素を吸収することが可能とな
る。該吸収剤層16を有する気孔11は、蓄熱セラミッ
クス体12の回転によって再び、排気ガス用通路13
a,bによって覆われた領域に到達し、以上の処理を繰
り返すことになる。
【0030】以上説明したように、本実施の形態によれ
ば、排気ガス中に含まれる二酸化炭素を吸収剤層16に
吸収したまま、回転式熱交換器を用いることによって、
天然ガスが貫流する位置に移動させ、触媒の働きによっ
て天然ガスの改質処理に利用することができる。従っ
て、従来のように二酸化炭素ガスの回収装置によって、
一旦回収した二酸化炭素ガスをタンクに貯溜し、パイプ
等によって該二酸化炭素を、改質を行う装置のタンクに
移送して天然ガスと混合して改質処理を行う場合に比較
して、1つの装置で、二酸化炭素の吸収と、天然ガスの
改質との双方を行うことができるので、装置規模を縮小
しコンパクト化することができる。
【0031】このように、本実施の形態によれば、回転
式熱交換器を用いることによって天然ガスと排気ガスの
貫流の切換えを行うことによって、容易、且つコンパク
トで簡単な構造を用いて天然ガスと排気ガスの貫流の切
換えを行うことができる。
【0032】また、一旦吸収した二酸化炭素ガスを吸収
剤から加熱等によって二酸化炭素ガスを回収する必要が
ないので、エネルギを節約することができるとともに、
二酸化炭素ガスの回収工程を必要としないので、改質処
理を全体的に迅速化することができる。
【0033】さらに、二酸化炭素の吸収と、二酸化炭素
と天然ガスとの反応がほぼ同一箇所で行われるため、二
酸化炭素ガスの移動のみに要するエネルギを必要とせ
ず、その点でもエネルギを節約することができる。ま
た、吸収された二酸化炭素は、その近傍にある触媒によ
って直ちに天然ガスとの反応に利用できるので、二酸化
炭素の改質を効率良く行うことができる。実際に、該実
施の形態を用いて、改質を行ったところ、改質率として
約94%という高い値が得られた。
【0034】これらの実施の形態は、本発明をより良く
理解させるために具体的に説明したものであって、別形
態を制限するものではない。したがって、発明の主旨を
変更しない範囲で変更可能である。例えば、以上の説明
では、吸収剤として、酸化セリウム(Ce2O3) を使用する
場合のみを説明したが、これに限定されるものではな
く、他の希土類酸化物や、アルカリ金属酸化物又はアル
カリ土類金属酸化物で置き換えたものであっても良く、
これらの物質を混合して用いたものでも良い。
【0035】また、以上の説明では、触媒として、Ni,P
t,Rhと酸化セリウムを用いた場合について説明したが、
これらに限定されるものではなく、他のVIII族及びIb
族、並びに、他の希土類酸化物、アルカリ金属酸化物又
はアルカリ土類金属酸化物を混合した物であっても良
い。
【0036】さらに、以上の説明では、蓄熱多孔体とし
て、回転可能な円柱状の蓄熱セラミックス体についての
み説明し、切換手段としては、回転可能な蓄熱セラミッ
クス体を回転駆動部によって回転駆動する構造について
のみ説明したが、これらに限定されるものではない。例
えば、蓄熱多孔体が固定され、該蓄熱多孔体を挟んだ共
通の1本の通路を設け、切換手段として切換弁を駆動す
ることによって、該蓄熱多孔体を貫流する排気ガスと天
然ガス自体を切り換えて該通路を流すようにするもので
あっても良い。又、蓄熱多孔体が固定され、切換手段と
しては排気ガス用通路及び天然ガス用通路を移動させる
ものであっても良い。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、第一の発明又は第
五の発明によれば、排気ガス中に含まれる二酸化炭素
を、吸収剤に吸収したまま、触媒を用いて天然ガスの改
質処理に利用することができる。従って、二酸化炭素の
吸収と、天然ガスの改質との処理を1つの装置で完結さ
せることができることになる。従って、各処理を別の装
置で行う場合に比較して装置規模を縮小しコンパクト化
且つ効率化することができる。
【0038】また、一旦吸収した二酸化炭素ガスを吸収
剤からを回収して、天然ガスと混合して改質処理を行う
ものではないので、二酸化炭素ガスの回収に必要なエネ
ルギを節約することができるとともに、二酸化炭素ガス
の回収工程を必要としないので、処理時間を短縮するこ
とができる。
【0039】さらに、二酸化炭素の吸収と、二酸化炭素
と天然ガスとの反応がほぼ同一箇所で行われるため、二
酸化炭素ガスの移動のみに要するエネルギを必要とせ
ず、その点でもエネルギを節約することができるととも
に、改質を効率的に行うことができるので改質率を向上
させることができる。
【0040】第二の発明によれば、排気ガスと天然ガス
が通過する通路を別個に設けるようにしたものである。
これによって、排気ガスと天然ガスの相互混入を確実に
防止することができる。また、蓄熱多孔体として、回転
式熱交換器を用いたものである。これによって、コンパ
クト且つ簡単な構造で天然ガスと排気ガスの貫流の切換
えを容易に且つ確実に行うことができる。
【0041】第三の発明又は第四の発明によれば、種々
の吸収剤又は種々の触媒を用いることによって、各種の
条件に応じた最適なものを選択することができるので、
多様な処理に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る天然ガス改質装置の
概要を示す斜視図
【図2】図1の一部切り取り拡大斜視図
【符号の説明】
10…本実施の形態に係る天然ガス改質装置 11…気孔 12…蓄熱セラミックス体(蓄熱多孔体) 13a,b…排気ガス用通路 14a,b…天然ガス用通路 15…回転軸 16…吸収剤層 17…金属粒子

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二酸化炭素吸収剤及び天然ガス改質用触
    媒を内面に保持した多数の気孔が設けられた蓄熱多孔体
    と、該蓄熱多孔体に対し排気ガス及び天然ガスを相互に
    混じり合わないように貫流させる貫流手段と、該気孔に
    ついて該排気ガスの通過と該天然ガスの通過とを交互に
    切り換える切換手段と、を有するものであることを特徴
    とする天然ガス改質装置。
  2. 【請求項2】 前記貫流手段は、排気ガスが通過する排
    気ガス用通路と、天然ガスが通過する天然ガス用通路と
    を別個に有するものであり、前記蓄熱多孔体は、回転可
    能に設けられ、且つ、該天然ガスが貫流する箇所と該排
    気ガスが貫流する箇所とが異なるように該排気ガス用通
    路及び該天然ガス用通路の途中に設けられたものであ
    り、前記切換手段は、該蓄熱多孔体を回転駆動する回転
    駆動部を有するものであることを特徴とする請求項1記
    載の天然ガス改質装置。
  3. 【請求項3】 前記二酸化炭素吸収剤は、希土類酸化
    物、アルカリ金属酸化物、及び/又はアルカリ土類金属
    酸化物であることを特徴とする請求項1又は2記載の天
    然ガス改質装置。
  4. 【請求項4】 前記天然ガス改質用触媒は、元素周期表
    のVIII族及びIb族の金属と、希土類酸化物、アルカリ
    金属酸化物、及び/又はアルカリ土類金属酸化物と、の
    混合物であることを特徴とする請求項1又は2記載の天
    然ガス改質装置。
  5. 【請求項5】 二酸化炭素吸収剤及び天然ガス改質用触
    媒を内面に保持した多数の気孔が設けられた蓄熱多孔体
    に対し、排気ガスと天然ガスとを混じり合わないように
    貫流させるとともに、該気孔について該排気ガスの通過
    と該天然ガスの通過とを交互に切り換えることを特徴と
    する天然ガス改質方法。
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