JP2000085340A - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP2000085340A
JP2000085340A JP10254020A JP25402098A JP2000085340A JP 2000085340 A JP2000085340 A JP 2000085340A JP 10254020 A JP10254020 A JP 10254020A JP 25402098 A JP25402098 A JP 25402098A JP 2000085340 A JP2000085340 A JP 2000085340A
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opening
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フット用エアミックスドア37a、37bの
上流側に別のドア26、45を配置するものにおいて、
所望の上下吹出温度差が得られるようにする。 【解決手段】 フェイス開口部20、21およびデフロ
スタ開口部19への空調風の温度を調整するフェイス・
デフロスタ用エアミックスドア26と、フット開口部2
2への空調風の温度を調整するフット用エアミックスド
ア37a、37bとを備え、フェイス・デフロスタ用エ
アミックスドア26および吹出モード切替ドア45をフ
ット用エアミックスドア37a、37bの上流側に配置
し、バイレベルモードの上下吹出温度差がフットモード
時よりも拡大するように、上記の両エアミックスドア2
6、37a、37bの操作位置を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷風と温風の風量
割合の調整により吹出空気温度を制御する、いわゆるエ
アミックスタイプの車両用空調装置において、特に、バ
イレベルモード等における車室内への上下吹出温度を独
立に制御可能なものに関する。
【0002】
【従来の技術】本発明者は先に、特願平10−4387
3号の出願において、車室内への上下吹出温度を独立に
制御可能な車両用空調装置を提案している。この先願の
装置においては、車室内の上方側へ空調風を吹き出すフ
ェイス吹出開口部およびデフロスタ吹出開口部に対応し
て第1エアミックスチャンバー部および第1エアミック
スドアを設けるとともに、車室内の下方側(乗員足元
側)へ空調風を吹き出すフット吹出開口部に対応して第
2エアミックスチャンバー部および第2エアミックスド
アを設けている。
【0003】このように、フェイス・デフロスタ側通風
路およびフット側通風路で、それぞれ独立にエアミック
スチャンバー部およびエアミックスドアを設けることに
より、フェイス・デフロスタ側およびフット側の双方の
圧損低減を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記先願の装
置では、フット用の第2エアミックスチャンバー部およ
び第2エアミックスドアの上流側に、フェイス・デフロ
スタ用の第1エアミックスドアおよび吹出モード切替ド
アが配置されているので、これら第1エアミックスドア
および吹出モード切替ドアの操作位置の影響を受けて、
フット側吹出温度の制御が乱れることが分かった。
【0005】このことを具体例に基づいて説明すると、
デフロスタ吹出開口部とフット吹出開口部の両方から
空調風を吹き出すフットモードは一般に冬季に用いら
れ、窓ガラスの防曇性と足元の暖房感の両方を確保する
必要があるので、上下吹出温度差は小さい方が好まし
い。これに対して、フェイス吹出開口部とフット吹出開
口部の両方から空調風を吹き出すバイレベルモードは一
般に春秋の中間期に用いられ、上下吹出温度差をフット
モードより拡大して、頭寒足熱による快適な空調フィー
リングを得ることが要求される。
【0006】しかるに、上記先願の装置では、フェイス
・デフロスタ用の第1エアミックスドアおよび吹出モー
ド切替ドアの操作位置の影響を受けて、バイレベルモー
ドで所望の上下吹出温度差が得られないという不具合が
生じる。 バイレベルモードとして、フェイス側とフット側の風
量割合を例えば7:3〜3:7の範囲で多段階に変化さ
せる多段バイレベルモードを設定する場合は、吹出モー
ド切替ドアの操作位置を変化させて上下の風量割合を変
化させるのであるが、その場合、吹出モード切替ドアが
フット側の第2エアミックスドアの上流側に位置してい
るので、吹出モード切替ドアの操作位置の変化によりフ
ット側吹出温度が変化し、適正な上下吹出温度差を維持
できないという不具合が生じる。
【0007】冬期では日射高度が低いため、暖房域で
あるにもかかわらず、乗員の上半身に日射が当たって温
熱感を感じるときがある。この場合は吹出モードをバイ
レベルモードとしてフェイス吹出温度を低下させて上半
身の温熱感を解消する必要がある。そこで、フェイス・
デフロスタ用の第1エアミックスドアの操作位置を低温
側に移動させると、加熱用熱交換器で加熱される温風量
が減少して、フット側の第2エアミックスチャンバーへ
の温風供給量が減少するので、フット吹出温度が低下
し、足元の暖房感が不足するという不具合が生じる。
【0008】本発明は上記点に鑑みてなされたもので、
車室内への上下吹出温度を独立に制御可能であって、フ
ット用エアミックスドアの上流側に別のドアを配置する
車両用空調装置において、所望の上下吹出温度差が得ら
れるようにすることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、加熱用熱交換器(16)
を通過する温風と加熱用熱交換器(16)をバイパスす
る冷風との風量割合を調整して、フェイス吹出開口部
(20、21)およびデフロスタ吹出開口部(19)へ
の空調風の温度を調整するフェイス・デフロスタ用エア
ミックスドア(26)と、加熱用熱交換器(16)を通
過する温風と加熱用熱交換器(16)をバイパスする冷
風との風量割合を調整して、フット吹出開口部(22)
への空調風の温度を調整するフット用エアミックスドア
(37a、37b)とを備え、フェイス・デフロスタ用
エアミックスドア(26)がフット用エアミックスドア
(37a、37b)の空気流れ上流側に配置されてお
り、フェイス吹出開口部(20、21)とフット吹出開
口部(22)の両方から同時に空調風を吹き出すバイレ
ベルモードと、デフロスタ吹出開口部(19)とフット
吹出開口部(22)の両方から同時に空調風を吹き出す
フットモードが設定可能になっており、バイレベルモー
ドにおける上下吹出温度差がフットモードにおける上下
吹出温度差よりも拡大するように、フェイス・デフロス
タ用エアミックスドア(26)およびフット用エアミッ
クスドア(37a、37b)の操作位置を決定する制御
手段(S170、S190、S210)を有することを
特徴としている。
【0010】これによると、フェイス・デフロスタ用エ
アミックスドア(26)がフット用エアミックスドア
(37a、37b)の空気流れ上流側に配置されていて
も、上記制御手段によりバイレベルモードの上下吹出温
度差を確実にフットモード時よりも拡大でき、頭寒足熱
の快適なバイレベルモードを実現できる。請求項2記載
の発明のように、フェイス吹出開口部(20、21)、
デフロスタ吹出開口部(19)およびフット吹出開口部
(22)への空調風の流れを制御する吹出モード切替ド
ア(45)を備え、この吹出モード切替ドア(45)を
フット用エアミックスドア(37a、37b)の空気流
れ上流側に配置する構成とすることができる。
【0011】また、請求項3記載の発明では、請求項2
において、バイレベルモード時に、フェイス吹出開口部
(20、21)からの吹出風量と、フット吹出開口部
(22)からの吹出風量との風量割合を吹出モード切替
ドア(45)の操作位置により変更可能になっており、
制御手段(S170、S190、S210)は、バイレ
ベルモードにおける上下の吹出風量割合に応じてフェイ
ス・デフロスタ用エアミックスドア(26)およびフッ
ト用エアミックスドア(37a、37b)の操作位置を
決定することを特徴としている。
【0012】これによると、バイレベルモード時の上下
の吹出風量割合の変更に対応して、両エアミックスドア
(26)、(37a、37b)の操作位置を補正するこ
とにより、上下の吹出風量割合の変更にかかわらず、上
下の吹出温度差を良好に維持できる。また、請求項4記
載の発明では、車室内への目標吹出温度(TAO)が低
温側から高温側へ上昇するにつれて、フェイス吹出開口
部(20、21)から空調風を吹き出すフェイスモー
ド、バイレベルモード、およびフットモードを順次切替
可能になっており、目標吹出温度(TAO)が所定値以
上で、かつ、日射量が所定値以上であるときは、バイレ
ベルモードを目標吹出温度(TAO)の高温側へ拡大し
て日射補正領域(Z)を設定するようになっており、こ
の日射補正領域(Z)を設定したときは、制御手段(S
170、S190、S210)により、日射量の増加に
応じてフット用エアミックスドア(37a、37b)の
操作位置を最大暖房側へ補正し、フェイス・デフロスタ
用エアミックスドア(26)の操作位置を最大冷房側へ
補正することを特徴としている。
【0013】これによると、日射補正領域(Z)の設定
時に、日射量が増加すると、フェイス側吹出空気温度を
低下させて、乗員の上半身の温熱感を解消でき、これと
同時に、フット側吹出空気温度を上昇させて、足元の暖
房感を充分確保できる。従って、冬季の日射時において
も、頭寒足熱による快適な空調フィーリングを得ること
ができる。
【0014】また、請求項5記載の発明では、加熱用熱
交換器(16)を通過する温風と加熱用熱交換器(1
6)をバイパスする冷風との風量割合を調整して、フッ
ト吹出開口部(22)への空調風の温度を調整するフッ
ト用エアミックスドア(37a、37b)を備え、この
フット用エアミックスドア(37a、37b)の空気流
れ上流側に別のドア(26、45)が配置されており、
フット用エアミックスドア(37a、37b)の操作位
置を、空気流れ上流側に配置された別のドア(26、4
5)の操作位置に応じて補正する補正手段(S170、
S190、S210)を有することを特徴としている。
【0015】これによると、空気流れ上流の別のドアの
操作位置による、フット側吹出空気温度の乱れを補正手
段により抑制して、所望の上下吹出温度差を得ることが
できる。請求項6記載の発明のように、上記別のドア
(26、45)を、フィルム状膜状部材で構成すれば、
別のドアの設置スペースを効果的に縮小でき、車両用空
調装置全体の体格を小型化できる。
【0016】上記別のドアは、具体的には、請求項7記
載のように、加熱用熱交換器(16)を通過する温風と
加熱用熱交換器(16)をバイパスする冷風との風量割
合を調整して、フェイス吹出開口部(20、21)およ
びデフロスタ吹出開口部(19)への空調風の温度を調
整するフェイス・デフロスタ用エアミックスドア(2
6)であり、また、請求項8記載のように、フェイス吹
出開口部(20、21)、デフロスタ吹出開口部(1
9)およびフット吹出開口部(22)への空調風の流れ
を制御する吹出モード切替ドア(45)である。
【0017】なお、上記括弧内の符号は、後述する実施
形態記載の具体的手段との対応関係を示すものであっ
て、請求項1、3、4の制御手段、および請求項5の補
正手段は具体的には図11のフローチャートのステップ
S170、S190、S210にて構成することができ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図に基
づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に基づく車
両用空調装置の全体構成を示している。図1の車両用空
調装置は、大別して送風機ユニット1と、空調ユニット
2との2つの部分から構成されており、図1では図作成
上の便宜から、車両前後方向において、空調ユニット2
の前方側に送風機ユニット1を配置する状態を示してい
るが、実際は、空調ユニット2の側方(車両左右方向)
に送風機ユニット1をオフセット配置している。
【0019】すなわち、空調ユニット2は車室内前部の
計器盤下方のうち、車両左右方向の中央部に配置するセ
ンター置きレイアウトであり、一方、送風機ユニット1
は空調ユニット2の側方である助手席前方の位置にオフ
セット配置される。但し、送風機ユニット1を車室内で
なく、エンジンルーム内に設置するレイアウトを採用す
る場合は、図1に示す通り、空調ユニット2の前方側に
送風機ユニット1を配置することが可能となる。
【0020】送風機ユニット1はその上部に内外気切替
箱3を有し、この内外気切替箱3には外気導入口4と、
内気導入口5、6と、連動操作される2つの内外気切替
ドア7、8が備えられている。そして、内外気切替箱3
の底部には、上記導入口4〜6から導入された空気の塵
埃、悪臭等を除去して清浄化するフィルタ9が配設され
ている。
【0021】送風機ユニット1の下部に、送風機10が
配置され、この送風機10には遠心多翼ファンからなる
送風ファン11と、この送風ファン11を回転駆動する
モータ12と、送風ファン11を収容している渦巻き状
のスクロールケース13とを有する周知の構成である。
スクロールケース13の上部にはフィルタ9を通過した
空気を吸入する吸入口13aが開口している。また、ス
クロールケース13の空気出口部は空調ユニット2の最
前部に連通され、空調ユニット2の最前部に空気を送り
込むようになっている。
【0022】次に、空調ユニット2について説明する
と、樹脂製の空調ケース14を有し、この空調ケース1
4は例えば、車両前後方向の面で複数に分割成形された
分割体を適宜のクランプ等の締結手段にて一体に連結し
たものである。この空調ケース14の最前部の開口部に
上記スクロールケース13の空気出口部が接続される。
従って、送風機ユニット1内の送風ファン11を作動す
ることによって空調ケース14内に空気が流入する。
【0023】空調ケース14内には、その空気上流側か
ら順に蒸発器15、ヒータコア16が直列に配列されて
いる。この蒸発器15は、図示しない圧縮機、凝縮器、
減圧手段とともに周知の冷凍サイクルを構成するもの
で、空調ケース14内の空気を冷却する冷却用熱交換器
である。また、ヒータコア16は、内部を流れる温水
(エンジン冷却水)を熱源として空調ケース14内の空
気を加熱する加熱用熱交換器であって、周知のごとく温
水が流れる偏平チューブとこの偏平チューブに接合され
たコルゲートフィンとから構成される熱交換用コア部を
有している。
【0024】ヒータコア16に温水(エンジン冷却水)
を循環させる温水回路16aには温水弁16bが設置さ
れ、この温水弁16bは前席側の最大冷房時には全閉状
態となり、ヒータコア16へのエンジン冷却水の流れを
遮断する。空調ユニット2内において車両前方側の部位
に、蒸発器15は空気が車両後方へ向かって流れるよう
に配置されている。ここで、蒸発器15は空調ケース1
4内の通風路の全領域を横切るように車両前後方向寸法
の小さい形態で配置されている。これに対し、ヒータコ
ア16は蒸発器15の車両後方側の部位において空気が
車両後方へ向かって流れるように車両前後方向寸法の小
さい形態で配置されている。
【0025】ここで、ヒータコア16は空調ケース14
内の通風路の下方側の所定部位のみを横切るように配置
され、ヒータコア16の上部および下部にはそれぞれヒ
ータコア16をバイパスして冷風を流す第1バイパス路
17および第2バイパス路18が形成されている。空調
ケース14の空気下流端には複数の吹出開口部19〜2
3が形成されており、この各吹出開口部19〜23の下
流側に、さらに、空調風を車室内の所定場所に向けて吹
き出させるための吹出ダクト(図示せず)が接続され
る。
【0026】このうち、デフロスタ吹出開口部19は空
調ケース14の上面部に設けられ、デフロスタダクト
(図示せず)を介して空調風を車両フロント窓ガラス内
面に向けて吹き出すためのデフロスタ吹出口(図示せ
ず)に連通する。また、フェイス吹出開口部20とサイ
ドフェイス吹出開口部21は、空調ケース14の後面部
の上方側に設置されるもので、フェイス吹出開口部20
は図1の紙面垂直方向(車両左右方向)において中央部
に配置され、サイドフェイス吹出開口部21はこのフェ
イス吹出開口部20の左右両側にオフセット配置され
る。
【0027】フェイス吹出開口部20は、フェイスダク
ト(図示せず)を介して、空調風を前席中央の乗員上半
身に向けて吹き出すセンターフェイス吹出口に連通す
る。また、サイドフェイス吹出開口部21は、サイドフ
ェイスダクト(図示せず)を介して、空調風を前席サイ
ドガラスまたは前席乗員の左右両サイドの上半身に向け
て吹き出すサイドフェイス吹出口に連通する。
【0028】また、フット吹出開口部22は、空調ケー
ス14の後面部の下側寄りの左右両側に設置されるもの
で、フットダクト(図示せず)を介して、空調風を運転
席側乗員の足元部に向けて吹き出す運転席側フット吹出
口(図示せず)、および空調風を助手席側乗員の足元部
に向けて吹き出すため助手席側フット吹出口(図示せ
ず)に連通する。
【0029】また、後席用吹出開口部23は、後席用ダ
クト(図示せず)を介して、空調風を後席乗員足元に向
けて吹き出すための後席フット吹出口(図示せず)およ
び空調風を後席乗員の上半身に向けて吹き出すための後
席フェイス吹出口(図示せず)に連通する。一方、空調
ケース14内には、第1駆動軸24と第1従動軸25が
空調ケース14に対して回転自在に支持されている。こ
の第1駆動軸24および第1従動軸25にはフィルム状
の膜状部材からなるフェイス・デフロスタ用の第1エア
ミックスドア26の両端が固定および巻回されている。
このエアミックスドア26の膜状部材は、具体的には、
ポリエチレン樹脂のごとく可撓性、強度に優れた樹脂製
フィルム部材にて構成されている。
【0030】そして、このエアミックスドア26は、第
1駆動軸24とヒータコア16の側面と中間ガイド軸2
7と第1従動軸25とによって、ヒータコア16を通る
温風通路28と、ヒータコア16をバイパスする第1バ
イパス路17とをそれぞれ横切るようにして、一定の張
力が付与された状態で空調ケース14内の上下方向に摺
動可能に配置されている。
【0031】上記第1駆動軸24はステップモータ等の
駆動手段によって駆動され、この第1駆動軸24の回転
は図示しない回転伝達機構を介して第1従動軸25にも
伝達される。なお、この回転伝達機構は、周知の機構で
あるので、その説明は省略する。また、エアミックスド
ア26を構成する膜状部材には空気を通過させるための
複数の開口部(図示せず)が形成されており、上記駆動
手段により第1駆動軸24を正逆両方向に回転させて上
記開口部を任意の位置で停止させることによって、上記
各通路17、28を通る空気量が調節される。
【0032】また、空調ケース14には、ヒータコア1
6の空気下流側に下方から斜め上方に立ち上がる壁面2
9が形成されており、この壁面29によりヒータコア1
6の空気下流側から上方へ向かう温風通路30が形成さ
れている。そして、空調ケース14内部で、ヒータコア
16の上方部位に、第1バイパス路17を通過した冷風
と温風通路28、30を通過した温風とを混合する第1
エアミックスチャンバー部31が形成されている。この
第1エアミックスチャンバー部31で冷温風が混合され
て、所定温度の空調風となり、この空調風はデフロスタ
吹出開口部19またはフェイス吹出開口部20、21に
向かう。
【0033】ところで、ヒータコア16の空気下流側に
形成された壁面29のうち、ヒータコア16の直後に位
置する部位(ヒータコア16の熱交換用コア部の領域内
の直後の部位)には、フット用温風開口部32a、32
bと後席用温風開口部33が開口している。このフット
用温風開口部32a、32bと後席用温風開口部33は
図1の紙面垂直方向にオフセット配置されるもので、具
体的には図2(a)(図1のA矢視図)に示すように、
空調ケース14の車両左右方向の中心側に後席用温風開
口部33を配置し、この開口部33の左右両側にフット
用温風開口部32a、32bを配置している。
【0034】従って、フット用温風開口部32a、32
bと後席用温風開口部33は空調ケース14の車両左右
方向の中心線Bに対して左右対称の配置となっている。
なお、図2(a)の2点鎖線160は、ヒータコア16
の熱交換用コア部の左右方向(車両幅方向)の端部を示
している。図2(b)は図1のC矢視図で、車両左右方
向において上記した2つのフット用温風開口部32a、
32bと同一位置に2つのフット用冷風開口部34a、
34bが設けてある。この2つのフット用冷風開口部3
4a、34bはともに第2バイパス路18に連通し、こ
の第2バイパス路18からの冷風を後述の第2エアミッ
クスチャンバー部36a、36bに導入するものであ
る。
【0035】2つのフット用冷風開口部34a、34b
の中間部位の上方には後席用温風開口部33からの温風
が流れる後席用温風通路35が区画形成されている。こ
の後席用温風通路35の左側には、左側フット用温風開
口部32aからの温風と左側フット用冷風開口部34a
からの冷風とを混合する左側の第2エアミックスチャン
バー部36aが形成され、後席用温風通路35の右側に
は、右側フット用温風開口部32bからの温風と右側フ
ット用冷風開口部34bからの冷風とを混合する右側の
第2エアミックスチャンバー部36bが形成されてい
る。
【0036】そして、フット用温風開口部32a、32
bとフット用冷風開口部34a、34bとの間には、そ
れぞれフット用の第2エアミックスドア37a、37b
が配置されている。この2枚のフット用エアミックスド
ア37a、37bは平板状のドアであって、回転軸38
を中心として一体に回動して、フット用第2エアミック
スチャンバー部36a、36bに流入する冷風と温風の
風量割合を調整するものである。
【0037】左右の第2エアミックスチャンバー部36
a、36bにおいて冷温風が混合されて所定温度の空調
風となり、この空調風が空調ケース14の左右両側に配
置された左右2つのフット吹出開口部22に流れる。フ
ット用第2エアミックスドア37a、37bとフェイス
・デフロスタ用の第1エアミックスドア26はともに吹
出空気温度の制御手段をなすものであるが、デフロスタ
吹出開口部19、フェイス吹出開口部20、およびサイ
ドフェイス吹出開口部21からの吹出空気温度(すなわ
ち車室内上方側吹出空気温度)と、フット吹出開口部2
2からの吹出空気温度(すなわち車室内下方側吹出空気
温度)とを独立に制御可能とするために、フット用の第
2エアミックスドア37a、37bをフェイス・デフロ
スタ用の第1エアミックスドア26と独立に操作可能に
してある。
【0038】そのため、フット用の第2エアミックスド
ア37a、37bの回転軸38は適宜のリンク機構等を
介して独立の駆動手段(ステップモータ等)に連結さ
れ、この駆動手段(ステップモータ等)によって駆動さ
れる。また、第2バイパス路18の最も下流側(車両後
方側)の部位には後席用冷風通路39が連通しており、
この後席用冷風通路39と前記した後席用温風通路35
の下流側(車両後方側)の合流部に後席用エアミックス
チャンバー部40が形成されている。ここで、後席用エ
アミックスチャンバー部40は、ヒータコア16を通過
する温風流れ方向の延長方向に後席用温風通路35を介
して位置している。
【0039】そして、上記両通路35、36の合流部に
は後席用エアミックスチャンバー部40に流入する冷風
と温風の風量割合を調整する1枚の後席用エアミックス
ドア41が配置されている。この後席用エアミックスド
ア41も平板状のドアであって、回転軸42を中心とし
て回動するものである。この後席用エアミックスドア4
1は、フェイス・デフロスタ用の第1エアミックスドア
26およびフット用第2エアミックスドア37a、37
bとは別の駆動手段(ステップモータ等)によって独立
に回動操作される。後席用エアミックスチャンバー部4
0において冷温風が混合されて所定温度の空調風とな
り、この空調風が後席用吹出開口部23に流れる。
【0040】さらに、空調ケース14内には、第2駆動
軸43と第2従動軸44が、空調ケース14に対して回
転自在に支持されている。この第2駆動軸43および第
2従動軸44には、フィルム状の膜状部材からなる吹出
モード切替ドア45の両端が固定および巻回されてい
る。ここで、吹出モード切替ドア45もエアミックスド
ア26と同様に可撓性に富んだ樹脂フィルム部材からな
る。
【0041】第2駆動軸43および第2従動軸44との
間の中間部位には中間ガイド軸46、47が配置されて
おり、この中間ガイド軸46、47は、空調ケース14
の内壁面に沿って吹出モード切替ドア45を屈曲させ
て、吹出モード切替ドア45の移動をガイドする。この
中間ガイド軸46、47および前述の中間ガイド軸27
は、膜状部材からなるドア45、26の移動を円滑にす
るために回転自在な構成としてもよいが、中間ガイド軸
46、47、27を樹脂製の空調ケース14と一体成形
して(すなわち、回転不能な構成として)もよい。
【0042】そして、吹出モード切替ドア45は、第2
駆動軸43と中間ガイド軸46、47と第2従動軸44
とによって、前記各吹出開口部19、20、21、フッ
ト用温風開口部32a、32bおよび後席用温風開口部
33の空気上流側壁面と対向するようにして一定の張力
が付与された状態で配置され、この壁面に沿って移動す
るようになっている。
【0043】上記第2駆動軸43はステップモータ等の
独立の駆動手段によって駆動され、この第2駆動軸43
の回転は図示しない回転伝達機構を介して第2従動軸4
4にも伝達される。また、吹出モード切替ドア45を構
成する膜状部材には、空気を通過させるための開口部
(図示せず)が複数形成されており、上記駆動手段によ
り第2駆動軸43を正逆両方向に回転させて複数の開口
部を任意の位置で停止させることによって、この開口部
と前記各吹出開口部19、20、21、フット用温風開
口部32a、32bおよび後席用温風開口部33との連
通、遮断を切り替えることにより、吹出モードが切替え
られる。
【0044】なお、第2バイパス路18はヒータコア1
6の下方部に形成されるため、蒸発器15で発生するド
レーン水(凝縮水)を排出する排水路を兼ねている。す
なわち、空調ケース14の底面の最も低い部位に排水パ
イプ48を形成し、この排水パイプ48に向かって徐々
に下がる傾斜面49を蒸発器15の空気出口側の底部と
排水パイプ48との間に形成し、この傾斜面49上をド
レーン水が流れるようにするとともに、この傾斜面4
9、排水パイプ48上方の空間を第2バイパス路18と
して形成している。
【0045】次に、上記構成において本実施形態の作動
を説明する。図3〜図6は前席側の吹出モード別の空気
流れを示すもので、図中、白抜き矢印は冷風を示し、細
点付きの矢印は温風を示す。 「フェイス(FACE)モード」図3はフェイスモード
を示し、吹出モード切替ドア45の開口部によってフェ
イス吹出開口部20とサイドフェイス吹出開口部21が
開口されるが、デフロスタ吹出開口部19およびフット
用温風開口部32a、32bはともに吹出モード切替ド
ア45の膜部によって閉塞される。
【0046】また、フェイスモードでは吹出空気温度の
設定が低温側になっているので、フット用の第2エアミ
ックスドア37a、37bがフット用冷風開口部34
a、34bを全閉する位置に操作されている。従って、
フット吹出開口部22は空調ケース14内の通風路に対
して遮断した状態となり、閉塞状態にある。この状態
で、送風機ユニット1の送風ファン11を作動させる
と、内外気切替箱3を通して吸入された空気(内気また
は外気)がまず蒸発器15において冷却除湿されて、冷
風となり、この冷風は次にフェイス・デフロスタ用第1
エアミックスドア26の開口部位置に応じて、ヒータコ
ア16をバイパスする第1バイパス路17とヒータコア
16を通る温風通路28とに分岐される。
【0047】但し、最大冷房時には第1エアミックスド
ア26が第1バイパス路17を全開して、温風通路28
を全閉するので、冷風の全量が第1バイパス路17およ
び第1エアミックスチャンバー部31を通過してフェイ
ス吹出開口部20およびサイドフェイス吹出開口部21
を経て、さらにフェイス吹出口およびサイドフェイス吹
出口から車室内の乗員上半身に向かって吹き出す。ま
た、最大冷房時には温水弁16bが全閉状態となり、ヒ
ータコア16への温水流入を阻止する。
【0048】このとき、図3の白抜き矢印に示すよう
に、蒸発器15の下流側から第1バイパス路17、第1
エアミックスチャンバー部31を経てフェイス吹出開口
部20およびサイドフェイス吹出開口部21に向かって
冷風がほぼ直線的に最短距離を流れるので、曲がりによ
る圧損がほとんどなく、空調ケース14内での圧損が小
さくなる。また、フェイス吹出開口部20、21をフッ
ト吹出開口部22から離れて形成できるので、フェイス
吹出開口部20、21の開口面積をフット吹出開口部2
2によって妨げられることなく大きく設計できる。これ
により、フェイスモード時の圧損を低減して冷風の風量
を増大でき、冷房能力を向上できる。
【0049】車室内への冷風吹出温度を調整する温度制
御時には、第1エアミックスドア26が第1バイパス路
17を開くと同時に、温風通路28も一部開放する位置
に操作される。そのため、図3に示すように、温風通路
28を通過した温風が温風通路30を上昇して第1エア
ミックスチャンバー部31に至る。ここで、温風が第1
バイパス路17を通過した冷風と混合して所定温度の冷
風となり、この温度調整された冷風がフェイス吹出開口
部20およびサイドフェイス吹出開口部21を経て車室
内の乗員上半身に向かって吹き出す。
【0050】「バイレベル(B/L)モード」図4はバ
イレベルモードを示しており、吹出モード切替ドア45
の開口部によってフェイス吹出開口部20とサイドフェ
イス吹出開口部21が開口されると同時に、フット用温
風開口部32a、32bが開口される。しかし、デフロ
スタ吹出開口部19は吹出モード切替ドア45の膜部に
よって閉塞される。
【0051】従って、フェイス吹出開口部20とサイド
フェイス吹出開口部21から車室内の車室内の乗員上半
身に向かって空調風を吹き出すと同時にフット吹出開口
部22から前席側の乗員足元に向かって空調風を吹き出
すことができる。つまり、第1エアミックスチャンバー
部31にて温風と冷風とを混合して所定温度の空調風と
し、この空調風をフェイス吹出開口部20とサイドフェ
イス吹出開口部21から吹き出させることができる。
【0052】また、フット吹出開口部22側において
は、フット用冷風開口部34a、34bから第2エアミ
ックスチャンバー部36a、36bに流入する冷風と、
フット用温風開口部32a、32bから第2エアミック
スチャンバー部36a、36bに流入する温風との風量
割合を、2枚のフット用エアミックスドア37a、37
bの開度により調整することにより、左右の第2エアミ
ックスチャンバー部36a、36bにおいて冷温風が混
合されて所定温度の空調風となり、この空調風がフット
吹出開口部22から前席側の乗員足元に向かって吹き出
す。
【0053】ここで、フェイス側の温度調整手段である
第1エアミックスドア26の開口部位置と、フット用第
2エアミックスドア37a、37bの開度とをそれぞれ
専用の駆動手段にて独立に調整することにより、バイレ
ベルモード時の上下の吹出温度を乗員の好みに応じた温
度に独立に設定できる。 「フット(FOOT)モード」図5はフットモードを示
しており、吹出モード切替ドア45の開口部によってデ
フロスタ吹出開口部19とサイドフェイス吹出開口部2
1が小開度だけ開口されると同時に、フット用温風開口
部32a、32bが大開度で開口される。しかし、フェ
イス吹出開口部20は吹出モード切替ドア45の膜部に
よって閉塞される。
【0054】ここで、第1エアミックスチャンバー部3
1にて温風と冷風とを混合して所定温度となった空調風
がデフロスタ吹出開口部19とサイドフェイス吹出開口
部21から吹き出す。また、フット用エアミックスドア
37a、37bの開度により第2エアミックスチャンバ
ー部36a、36bにおいて冷温風が混合されて所定温
度となった空調風がフット吹出開口部22から前席側の
乗員足元に向かって吹き出す。
【0055】フットモード時に最大暖房状態を設定する
ときは、エアミックスドア26によって第1バイパス路
17が全閉され、温風通路28が全開となる。これと同
時に、フット用エアミックスドア37a、37bがフッ
ト用冷風開口部34a、34bを全閉するので、フット
吹出開口部22には温風通路28からの温風のみがフッ
ト用温風開口部32a、32b、および第2エアミック
スチャンバー部36a、36bを通過して流入する。
【0056】このとき、ヒータコア16直後からフット
用温風開口部32a、32b、および第2エアミックス
チャンバー部36a、36bを通過して温風がほぼ直線
的に最短距離を流れるので、曲がりによる圧損がほとん
どなく、空調ケース14内での圧損が小さくなる。ま
た、フット吹出開口部22の開口面積もフェイス吹出開
口部20、21によって妨げられることなく大きく設計
できる。これにより、フットモード時の圧損を低減して
温風の風量を増大でき、暖房能力を向上できる。
【0057】なお、フットモードでは、デフロスタ吹出
開口部19とサイドフェイス吹出開口部21から吹き出
す空調風の風量は約20%程度であり、一方、フット吹
出開口部22から吹き出す空調風の風量は約80%程度
である。ここで、デフロスタ吹出開口部19とサイドフ
ェイス吹出開口部21から吹き出す空調風の風量を約5
0%程度まで増大し、一方、フット吹出開口部22から
吹き出す空調風の風量は約50%程度まで減少させるフ
ット・デフロスタモード(F/D)モードをフットモー
ドとは別に設定してもよい。
【0058】「デフロスタ(DEF)モード」図6はデ
フロスタモードを示しており、吹出モード切替ドア45
の開口部によってデフロスタ吹出開口部19とサイドフ
ェイス吹出開口部21が開口されるが、フット用温風開
口部32a、32bおよびフェイス吹出開口部20はと
もに吹出モード切替ドア45の膜部によって閉塞され
る。また、フット用エアミックスドア37a、37bが
フット用冷風開口部34a、34bを全閉するので、フ
ット吹出開口部22は空調ケース14内の通風路に対し
て遮断した状態となり、閉塞状態にある。
【0059】従って、第1エアミックスチャンバー部3
1にて温風と冷風とを混合して所定温度となった空調風
がデフロスタ吹出開口部19とサイドフェイス吹出開口
部21のみから吹き出す。次に、図7〜図9は後席用吹
出開口部23への空調風の温度調整作用を説明するもの
であって、前席側の吹出モードが上述の図3〜図6のい
ずれのモードにあっても、吹出モード切替ドア45はそ
の開口部によって後席用温風開口部33を常に全開して
いる。従って、この後席用温風開口部33を通じて後席
用温風通路35は常にヒータコア16直後の部位に連通
している。
【0060】一方、後席用冷風通路39は第2バイパス
路18に直接連通しているので、後席用温風通路35か
らの温風量と、後席用冷風通路39からの冷風量との割
合を後席用エアミックスドア41の開度により調整する
ことにより、後席用エアミックスチャンバー部40にお
いて所定温度の空調風を得ることができる。図7は最大
冷房(MAX COOL)モードであり、後席用エアミ
ックスドア41が後席用温風通路35を全閉し、後席用
冷風通路39を全開している状態である。従って、後席
用吹出開口部23には後席用冷風通路39からの冷風の
みが流れ、最大冷房能力を発揮できる。
【0061】図8は冷風と温風を混合するエアミックス
(A/M)モード、すなわち中間温度制御状態であり、
後席用エアミックスドア41が後席用温風通路35およ
び後席用冷風通路39の両方をともに開口する中間開度
の位置に操作されて、中間温度の空調風を得る状態にあ
る。図9は最大暖房(MAX HOT)モードであり、
後席用エアミックスドア41が後席用温風通路35を全
開し、後席用冷風通路39を全閉している状態である。
従って、後席用吹出開口部23には後席用温風通路35
からの温風のみが流れ、最大暖房能力を発揮できる。
【0062】後席用吹出開口部23に流れる空調風の温
度を制御する後席用エアミックスドア41は、前席側の
フェイス・デフロスタ用の第1エアミックスドア26お
よびフット用第2エアミックスドア37a、37bと独
立に開度を調整するようになっているので、車室内の前
後に吹き出す空調風の温度を独立に制御できる。ところ
で、本実施形態による上記の作動は、具体的には、図1
0に示す空調用電子制御装置(ECU)50により各種
空調機器を自動制御することにより行われる。図10の
電気制御ブロック図において、ECU50はマイクロコ
ンピュータ等から構成されるもので、送風機ユニット1
および空調ユニット2に装備される各種空調機器を予め
設定されたプログラムに従って制御するものである。な
お、ECU50は、自動車のエンジンのイグニッション
スイッチ(図示せず)がオンされたときに、車載バッテ
リー(図示せず)から電源が供給される。
【0063】ECU50には周知のセンサ群51からの
センサ信号、車室内前方の計器盤部に設置される空調用
の前席側操作パネル52、および車室内後席側に設置さ
れる空調用の後席側操作パネル53からの操作信号が入
力される。センサ群51としては、周知のごとく車室外
温度(外気温)を検出する外気温センサ54、車室内温
度(内気温)を検出する内気温センサ55、車室内への
日射量を検出する日射センサ56、蒸発器15吹出空気
温度を検出する蒸発器後温度センサ57、ヒータコア1
6への温水温度を検出する水温センサ58等が設けられ
る。
【0064】前席側操作パネル52には、前席側温度設
定器59、前席側風量設定器60、前席側吹出モード設
定器61、内外気モード設定器62等が設けられ、一
方、後席側操作パネル53には後席側温度設定器63、
後席側吹出モード設定器64等が設けられる。次に、E
CU50により制御される各種空調機器の駆動手段とし
て、内外気切替ドア7、8の駆動用モータ66、送風フ
ァン11の駆動用モータ12、フェイス・デフロスタ用
第1エアミックスドア26を移動させる第1駆動軸24
の駆動用モータ68、フット用第2エアミックスドア3
7a、37bの駆動用モータ69、後席用エアミックス
ドア41の駆動用モータ70、吹出モード切替ドア45
を移動させる第2駆動軸43の駆動用モータ71、温水
弁16bの駆動用モータ72等が設けられている。
【0065】次に、上記したECU50による具体的制
御例を図11のフローチャートに基づいて説明する。な
お、図11のフローチャートでは説明の簡略化のため
に、空調制御の主要部である前席側の制御についてのみ
説明し、後席側の制御の説明は省略している。図11の
制御ルーチンは、前席側操作パネル52の前席側風量設
定器(風量スイッチ)60の投入あるいは空調オートス
イッチの投入により起動し、ステップS100でタイマ
ー、フラグ等の初期化を行ってから、ステップS110
で図10のセンサ群51からのセンサ信号および操作パ
ネル52、53からの操作信号等を読み込む。
【0066】次に、ステップS120で目標吹出空気温
度TAOを算出する。この目標吹出空気温度TAOは、
車室内を前席側温度設定器59により設定された前席側
設定温度に維持するために必要な目標温度であって、外
気温、内気温、車室内への日射量および前席側設定温度
に基づいて算出される。TAOの具体的な算出式は周知
であるので、説明を省略する。
【0067】次に、ステップS130で目標送風機電圧
を図12のマップにより目標吹出空気温度TAOに基づ
いて決定する。この目標送風機電圧は送風機10の駆動
用モータ12への印加電圧であり、この目標送風機電圧
のレベルを上下させることにより、送風機10の回転
数、すなわち、送風機10の風量を調整できる。なお、
図12のマップは予め設定され、ECU50のマイクロ
コンピュータのROMに記憶されているものであり、以
下の図13〜図16のマップも同様にROMに記憶され
ている。
【0068】次に、ステップS140で吹出モードを図
13のマップにより目標吹出空気温度TAOに基づいて
決定する。なお、デフロスタ(DEF)モードは、図1
3のマップによらず、前席側操作パネル52に設けられ
た前席側吹出モード設定器61の手動操作にて設定され
る。図13のマップにおいて、日射補正必要領域Zと
は、TAOの高温領域(すなわち冬期の暖房領域)で、
かつ、日射があるときに、吹出モードとしてバイレベル
(B/L)モードの設定範囲を拡大する領域である。す
なわち、TAOの高温領域であっても日射がないとき
は、バイレベルモードの上限をTAO=TAO1として
いるが、TAOの高温領域で、かつ、日射があるとき
は、バイレベルモードの上限をTAO=TAO2 まで拡
大しており、このバイレベルモードの設定範囲の拡大領
域が日射補正必要領域Zである。
【0069】この日射補正必要領域ZはTAOの高温領
域であるため、フット(FOOT)吹出温度を高める必
要があるが、その反面、冬期の低高度の日射によって乗
員が上半身に温熱感を感じるので、フェイス(FAC
E)側の吹出空気温度を低下させないと、乗員に対して
快適な空調フィーリングを与えることができない。そこ
で、TAOの高温領域で、かつ、日射があるときは、バ
イレベルモードを上記日射補正必要領域Zの範囲まで拡
大するように図13のマップを補正する。
【0070】次に、ステップS150で仮のエアミック
ス(A/M)ドア開度SWを次の数式1にて決定する。
【0071】
【数1】SW=(TAO−TE)/(TW−TE) 但し、TEは蒸発器15直後の吹出空気温度であり、T
Wはヒータコア16に流入する温水の温度である。次
に、ステップS160で、吹出モードがフェイス(FA
CE)モードまたはデフロスタ(DEF)モードである
か判定する。吹出モードがフェイス(FACE)モード
またはデフロスタ(DEF)モードであるときは、先に
図3、6で作動説明したように、フット用の第2エアミ
ックスドア37a、37bは作動せず、フット用冷風開
口部34a、34bを全閉する位置に操作されたまま
で、フット吹出開口部22からの空気吹出はない。
【0072】従って、フェイス(FACE)モードまた
はデフロスタ(DEF)モードであるときは、フット用
第2エアミックスドア37a、37bの開度制御を行う
必要がないので、ステップS160から直接ステップS
220に進み、ステップS130で算出した目標送風機
電圧の制御出力を送風機駆動用モータ12に加える。次
に、ステップS230に進み、ステップS150で決定
した、仮のエアミックス(A/M)ドア開度SWに対応
した制御出力をそのまま、フェイス・デフロスタ用第1
エアミックスドア26の駆動用モータ68に加える。
【0073】次に、ステップS240に進み、ステップ
S140で決定した吹出モードに対応した制御出力を吹
出モード切替ドア45の駆動用モータ71に加える。以
上のように、フェイス(FACE)モードまたはデフロ
スタ(DEF)モードであるときは、通常通りの空調自
動制御が行われる。一方、吹出モードがバイレベル(B
/L)モード、フット(FOOT)モードあるいはフッ
トデフロスタ(F/D)モードであるときはステップS
160からステップS170に進み、図14のマップに
よりフェイス・デフロスタ用第1エアミックスドア26
の開度SWFAおよびフット用第2エアミックスドア37
a、37bの開度SWFOを決定する。
【0074】すなわち、図14の破線は仮のエアミッ
クスドア開度SWであり、これに対し、はバイレベル
(B/L)モード時のドア開度を決定する特性であり、
またはフット(FOOT)モードおよびフットデフロ
スタ(F/D)モード時のドア開度を決定する特性であ
る。このドア開度特性、に基づくドア開度決定の一
例を述べると、いま、仮のエアミックスドア開度SW=
SW1 であるとすると、バイレベルモードであれば、S
FA=SW1 、SWFO=SW2 (SW2 >SW 1 )と決
定する。また、フット(あるいはフットデフロスタ)モ
ードであれば、SWFA=SW1 、SWFO=SW3 (SW
3 <SW1 )と決定する。
【0075】ここで、バイレベルモード時のドア開度特
性は、仮のエアミックスドア開度SWの特性よりも
急峻に立ち上がる特性であるので、基準となる仮のエア
ミックスドア開度SWに対してフット用ドア開度SWFO
を最大暖房側(HOT側)に補正(開度増加)すること
ができ、これにより、フット吹出空気への温風量を増加
してバイレベルモード時での上下吹出温度差を拡大でき
る。
【0076】なお、バイレベルモード時にフット用ドア
開度SWFOを基準となる仮のエアミックスドア開度SW
と同一値に固定し、その代わりに、フェイス・デフロス
タ用ドア開度SWFAを最大冷房側(COOL側)に補正
(開度減少)するようにしてもよい。これによっても、
フェイス吹出空気への冷風量を増加して、バイレベルモ
ード時での上下吹出温度差を拡大できる。
【0077】一方、フットモード(あるいはフット・デ
フロスタモード)時のドア開度特性は、仮のエアミッ
クスドア開度SWの特性よりも緩やかに立ち上がる特
性であるので、基準となる仮のエアミックスドア開度S
Wに対してフット用ドア開度SWFOを最大冷房側(CO
OL側)に補正(開度減少)することができ、これによ
り、フット吹出空気への温風量を減少させる。従って、
フットモード(フット・デフロスタモード)時はバイレ
ベルモード時に比して上下吹出温度差を縮小できる。
【0078】なお、フットモード(フット・デフロスタ
モード)時において、フット用ドア開度SWFOを基準と
なる仮のエアミックスドア開度SWと同一値に固定し、
その代わりに、フェイス・デフロスタ用ドア開度SWFA
を最大暖房側(HOT側)に補正(開度増加)するよう
にしてもよい。これによれば、デフロスタ吹出空気への
温風量を増加して、フットモード(フット・デフロスタ
モード)時での上下吹出温度差をバイレベルモード時よ
り縮小できる。
【0079】以上のように、図14のマップによるエア
ミックスドア開度SWFO、SWFAの補正により、バイレ
ベルモード時での上下吹出温度差をフットモード(ある
いはフット・デフロスタモード)時よりも拡大でき、バ
イレベルモード時の空調フィーリングを向上できる。次
に、ステップS180にてバイレベル(B/L)モード
か判定し、バイレベル(B/L)モードであれば、ステ
ップS190にて図15のマップによりフェイス・デフ
ロスタ用エアミックスドア開度SWFAおよびフット用エ
アミックスドア開度SWFOをさらに補正する。
【0080】図15のマップにおいて、破線は図14
のマップにおけるバイレベル(B/L)モード時のドア
開度を決定する特性であり、そして、実線はバイレベ
ル(B/L)モードの中で、フェイス吹出開口部20、
21からの風量大のモードAにおけるドア開度特性であ
り、実線はバイレベル(B/L)モードの中で、フェ
イス吹出開口部20、21からの風量小のモードBにお
けるドア開度特性である。従って、モードAの風量>モ
ードBの風量の関係になっている。
【0081】次に、図15のマップによる開度補正の技
術的意義を具体的に説明すると、本実施形態では、バイ
レベル(B/L)モード時に、吹出モード切替ドア45
の操作位置を段階的あるいは連続的に変更して、フェイ
ス吹出開口部20、21の開口面積とフット吹出開口部
22への温風開口部32a、32bの開口面積とを段階
的(あるいは連続的)に変更することより、上下の吹出
風量の割合を多段階(あるいは連続的)に変更するよう
になっている。
【0082】ここで、フェイス吹出開口部20、21の
開口面積を大にしてフェイス吹出空気の風量を増大した
モードAの場合は、フット吹出開口部22への温風開口
部32a、32bの開口面積が絞られ、フット吹出空気
への温度調整用温風量が減少して、上下吹出温度差が縮
小しようとする。そこで、フェイス吹出空気の風量大の
モードAの場合は、図15のの特性により、フェイス
吹出空気の風量小のモードBの場合に比して、フット用
エアミックスドア開度SWFOを、例えば、SWFO=SW
4 →SW5 へ最大暖房側(HOT側)へ補正(開度増
加)することにより、フット吹出空気温度を必要温度ま
で上昇させて、所定の上下吹出温度差を確保することが
できる。
【0083】ここで、SWFO=SW4 に固定し、その代
わりに、フェイス・デフロスタ用エアミックスドア開度
SWFAを、最大冷房側(COOL側)へ補正(開度減
少)することにより、フェイス吹出温度を引き下げて、
所定の上下吹出温度差を確保するようにしてもよい。一
方、フェイス吹出空気の風量小のモードBの場合は、フ
ット吹出開口部22への温風開口部32a、32bの開
口面積が増大してフット吹出空気への温度調整用温風量
が増大するので、上下吹出温度差が拡大しようとする。
【0084】そこで、フェイス吹出空気の風量小のモー
ドBの場合は、図15のの特性により、フット用エア
ミックスドア開度SWFOを、例えば、SWFO=SW4
SW 6 へ最大冷房側(COOL側)へ補正(開度減少)
することにより、フット吹出空気温度の過度な上昇を抑
制して所定の上下吹出温度差を維持することができる。
ここで、フット用エアミックスドア開度SWFOをSW4
に固定し、その代わりに、フェイス・デフロスタ用エア
ミックスドア開度SWFAを最大暖房側(HOT側)へ補
正(開度増加)することにより、フェイス吹出温度を引
き上げて、所定の上下吹出温度差を確保するようにして
もよい。
【0085】次に、ステップS200にてバイレベルモ
ードが日射補正領域Zにあるか判定する。この判定は前
述の図13に示すように、TAOが所定値TAO1 以上
であって、かつ、車室内への日射量が所定値以上である
かによって判定する。そして、バイレベルモードが日射
補正領域ZにあるときはステップS210に進み、図1
6のマップによりフェイス・デフロスタ用エアミックス
ドア開度SW FAおよびフット用エアミックスドア開度S
FOをさらに補正する。
【0086】この図16のマップによるドア開度の補正
は、冬期日射時における上下独立温度制御の補正を行う
ためである。すなわち、冬期に、車室内の乗員の上半身
に日射が当たるとき、その日射量の増加に応じてフェイ
ス・デフロスタ用のエアミックスドア開度SWFAを最大
冷房側(COOL側)へ補正するとともに、フット用エ
アミックスドア37a、37bの操作位置を最大暖房側
(HOT側)へ補正する。
【0087】ここで、フェイス・デフロスタ用エアミッ
クスドア26の操作位置を最大冷房側に変更すると、フ
ット吹出開口部22への温風開口部32a、32bの開
口面積が絞られ、フット吹出空気への温度調整用温風量
が減少するが、本実施形態によれば、フット用エアミッ
クスドア37a、37bの操作位置を最大暖房側に補正
することにより、フット吹出空気温度の低下を防止でき
る。
【0088】従って、冬期日射時に上部側の吹出温度の
みを低下させて乗員頭部側の火照り感を解消しつつ、足
元の暖房感を確保でき、空調フィーリングを向上でき
る。 (他の実施形態)なお、上記の実施形態では、前席側の
フェイス・デフロスタ用第1エアミックス手段として、
フィルム状膜状部材からなるエアミックスドア26を用
い、また、前席側の吹出モード切替手段として、フィル
ム状膜状部材からなる吹出モード切替ドア45を用いて
いるが、これらの膜状部材からなるドア26、45の代
わりに、1枚あるいは複数枚の板状のドアを使用するこ
とができる。
【0089】また、逆に、板状のフット用エアミックス
ドア37a、37bおよび後席用エアミックスドア41
をフィルム状膜状部材からなるドアに置換することも可
能である。また、上記の実施形態では、前席側のフェイ
ス・デフロスタ用第1エアミックスドア26およびフッ
ト用エアミックスドア37a、37bに対して、後席用
エアミックスドア41の開度を独立に調整できるように
して、空調風の温度を車室前後でも独立に制御できるよ
うにしているが、後席用吹出開口部23、後席用エアミ
ックスドア41等の後席側機構をすべて廃止し、前席側
機構のみを備える車両用空調装置に本発明を適用しても
よいことはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における全体構成を示す概
要断面図である。
【図2】(a)は図1のA矢視図、(b)は図1のC矢
視図である。
【図3】図1の空調ユニットのフェイスモードの説明図
である。
【図4】図1の空調ユニットのバイレベルモードの説明
図である。
【図5】図1の空調ユニットのフットモードの説明図で
ある。
【図6】図1の空調ユニットのデフロスタモードの説明
図である。
【図7】図1の空調ユニットの後席側最大冷房モードの
説明図である。
【図8】図1の空調ユニットの後席側エアミックスモー
ドの説明図である。
【図9】図1の空調ユニットの後席側最大暖房モードの
説明図である。
【図10】本発明の一実施形態における電気制御部のブ
ロック図である。
【図11】本発明の一実施形態における電気制御部の作
動を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態における目標送風機電圧
の制御マップの説明図である。
【図13】本発明の一実施形態における吹出モードの制
御マップの説明図である。
【図14】本発明の一実施形態におけるフット用エアミ
ックスドアおよびフェイスデフロスタ用エアミックスド
アの開度補正のための制御マップの説明図である。
【図15】同エアミックスドアの開度補正のための制御
マップの説明図である。
【図16】同エアミックスドアの開度補正のための制御
マップの説明図である。
【符号の説明】
14…空調ケース、15…蒸発器(冷却用熱交換器)、
16…ヒータコア(加熱用熱交換器)、17…第1バイ
パス路、18…第2バイパス路、19…デフロスタ吹出
開口部、20、21…フェイス吹出開口部、22…フッ
ト吹出開口部、26…フェイス・デフロスタ用エアミッ
クスドア、32a、32b…フット用温風開口部、37
a、37b…フット用エアミックスドア、45…吹出モ
ード切替ドア。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空調風を冷却する冷却用熱交換器(1
    5)と、 前記冷却用熱交換器(15)の下流側に設置され、空調
    風を加熱する加熱用熱交換器(16)と、 空調風を車室内乗員の上半身側に向かって吹き出すフェ
    イス吹出開口部(20、21)と、 空調風を車室内乗員の足元部に向かって吹き出すフット
    吹出開口部(22)と、 空調風を車両窓ガラス内面に向かって吹き出すデフロス
    タ吹出開口部(19)と、 前記加熱用熱交換器(16)を通過する温風と前記加熱
    用熱交換器(16)をバイパスする冷風との風量割合を
    調整して、前記フェイス吹出開口部(20、21)およ
    び前記デフロスタ吹出開口部(19)への空調風の温度
    を調整するフェイス・デフロスタ用エアミックスドア
    (26)と、 前記加熱用熱交換器(16)を通過する温風と前記加熱
    用熱交換器(16)をバイパスする冷風との風量割合を
    調整して、前記フット吹出開口部(22)への空調風の
    温度を調整するフット用エアミックスドア(37a、3
    7b)とを備え、 前記フェイス・デフロスタ用エアミックスドア(26)
    が前記フット用エアミックスドア(37a、37b)の
    空気流れ上流側に配置されており、 前記フェイス吹出開口部(20、21)と前記フット吹
    出開口部(22)の両方から同時に空調風を吹き出すバ
    イレベルモードと、前記デフロスタ吹出開口部(19)
    と前記フット吹出開口部(22)の両方から同時に空調
    風を吹き出すフットモードが設定可能になっており、 前記バイレベルモードにおける上下吹出温度差が前記フ
    ットモードにおける上下吹出温度差よりも拡大するよう
    に、前記フェイス・デフロスタ用エアミックスドア(2
    6)および前記フット用エアミックスドア(37a、3
    7b)の操作位置を決定する制御手段(S170、S1
    90、S210)を有することを特徴とする車両用空調
    装置。
  2. 【請求項2】 前記フェイス吹出開口部(20、2
    1)、前記デフロスタ吹出開口部(19)および前記フ
    ット吹出開口部(22)への空調風の流れを制御する吹
    出モード切替ドア(45)を備え、 前記吹出モード切替ドア(45)が前記フット用エアミ
    ックスドア(37a、37b)の空気流れ上流側に配置
    されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空
    調装置。
  3. 【請求項3】 前記バイレベルモードにおいて、前記フ
    ェイス吹出開口部(20、21)からの吹出風量と、前
    記フット吹出開口部(22)からの吹出風量との風量割
    合を前記吹出モード切替ドア(45)の操作位置により
    変更可能になっており、 前記制御手段(S170、S190、S210)は、前
    記バイレベルモードにおける上下の吹出風量割合に応じ
    て前記フェイス・デフロスタ用エアミックスドア(2
    6)および前記フット用エアミックスドア(37a、3
    7b)の操作位置を決定することを特徴とする請求項2
    に記載の車両用空調装置。
  4. 【請求項4】 車室内への目標吹出温度(TAO)が低
    温側から高温側へ上昇するにつれて、前記フェイス吹出
    開口部(20、21)から空調風を吹き出すフェイスモ
    ード、前記バイレベルモード、および前記フットモード
    を順次切替可能になっており、 前記目標吹出温度(TAO)が所定値以上で、かつ、日
    射量が所定値以上であるときは、前記バイレベルモード
    を前記目標吹出温度(TAO)の高温側へ拡大して日射
    補正領域(Z)を設定するようになっており、 前記日射補正領域(Z)を設定したときは、前記制御手
    段(S170、S190、S210)により、日射量の
    増加に応じて前記フット用エアミックスドア(37a、
    37b)の操作位置を最大暖房側へ補正し、前記フェイ
    ス・デフロスタ用エアミックスドア(26)の操作位置
    を最大冷房側へ補正することを特徴とする請求項1ない
    し3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。
  5. 【請求項5】 空調風を冷却する冷却用熱交換器(1
    5)と、 前記冷却用熱交換器(15)の下流側に設置され、空調
    風を加熱する加熱用熱交換器(16)と、 空調風を車室内乗員の上半身側に向かって吹き出すフェ
    イス吹出開口部(20、21)と、 空調風を車室内乗員の足元部に向かって吹き出すフット
    吹出開口部(22)と、 空調風を車両窓ガラス内面に向かって吹き出すデフロス
    タ吹出開口部(19)と、 前記加熱用熱交換器(16)を通過する温風と前記加熱
    用熱交換器(16)をバイパスする冷風との風量割合を
    調整して、前記フット吹出開口部(22)への空調風の
    温度を調整するフット用エアミックスドア(37a、3
    7b)とを備え、 前記フット用エアミックスドア(37a、37b)の空
    気流れ上流側に別のドア(26、45)が配置されてお
    り、 前記フット用エアミックスドア(37a、37b)の操
    作位置を、前記空気流れ上流側に配置された別のドア
    (26、45)の操作位置に応じて補正する補正手段
    (S170、S190、S210)を有することを特徴
    とする車両用空調装置。
  6. 【請求項6】 前記別のドア(26、45)は、フィル
    ム状膜状部材で構成されていることを特徴とする請求項
    5に記載の車両用空調装置。
  7. 【請求項7】 前記別のドアは、前記加熱用熱交換器
    (16)を通過する温風と前記加熱用熱交換器(16)
    をバイパスする冷風との風量割合を調整して、前記フェ
    イス吹出開口部(20、21)および前記デフロスタ吹
    出開口部(19)への空調風の温度を調整するフェイス
    ・デフロスタ用エアミックスドア(26)であることを
    特徴とする請求項5または6に記載の車両用空調装置。
  8. 【請求項8】 前記別のドアは、前記フェイス吹出開口
    部(20、21)、前記デフロスタ吹出開口部(19)
    および前記フット吹出開口部(22)への空調風の流れ
    を制御する吹出モード切替ドア(45)であることを特
    徴とする請求項5または6に記載の車両用空調装置。
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CN112628862A (zh) * 2020-12-23 2021-04-09 青岛海尔空调器有限总公司 立柜式空调内机及空调器

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