JP2000084480A - 屋根材再塗装方法 - Google Patents
屋根材再塗装方法Info
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- JP2000084480A JP2000084480A JP25681698A JP25681698A JP2000084480A JP 2000084480 A JP2000084480 A JP 2000084480A JP 25681698 A JP25681698 A JP 25681698A JP 25681698 A JP25681698 A JP 25681698A JP 2000084480 A JP2000084480 A JP 2000084480A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 再塗装後、長期間塗膜付着性を維持し、熱、
雨水などの環境因子による塗膜剥離を効果的に抑制する
ことができるようにする。 【解決手段】 既設のセメント系屋根材1の旧塗膜2面
およびセメント基材層4にシーラー3を含浸させた後、
上塗り塗料6を塗装するようにしている。
雨水などの環境因子による塗膜剥離を効果的に抑制する
ことができるようにする。 【解決手段】 既設のセメント系屋根材1の旧塗膜2面
およびセメント基材層4にシーラー3を含浸させた後、
上塗り塗料6を塗装するようにしている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、屋根材再塗装方
法に関するものである。
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、セメント硬化体と塗膜とからなる
セメント系屋根材の再塗装方法としては、ブラシや高圧
洗浄水などにより旧塗膜を除去してセメント系基材層を
露出させる下地処理を行った後、基材補強のためにシー
ラー処理を実施し、下塗りおよび上塗り塗装を実施して
いる。
セメント系屋根材の再塗装方法としては、ブラシや高圧
洗浄水などにより旧塗膜を除去してセメント系基材層を
露出させる下地処理を行った後、基材補強のためにシー
ラー処理を実施し、下塗りおよび上塗り塗装を実施して
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の屋根材再塗装方法は、下地処理後によって塗
膜層がほぼ完全に除去できる場合には有効であるが、下
地処理後も塗膜層がほぼ完全に残っているような場合
や、剥離部と未剥離部が混在しているような場合には、
塗り替え後、旧塗膜と新塗膜との界面での剥離が生じた
り、旧塗膜に劣化によるチョーキングなどが発生してい
る場合には、旧塗膜の凝集破壊により新塗膜が旧塗膜と
一緒に塗膜剥離したり、基材表面の強度の低下などによ
り、旧塗膜ごと基材破壊による塗膜剥離が発生するとい
う問題が生じる。
うな従来の屋根材再塗装方法は、下地処理後によって塗
膜層がほぼ完全に除去できる場合には有効であるが、下
地処理後も塗膜層がほぼ完全に残っているような場合
や、剥離部と未剥離部が混在しているような場合には、
塗り替え後、旧塗膜と新塗膜との界面での剥離が生じた
り、旧塗膜に劣化によるチョーキングなどが発生してい
る場合には、旧塗膜の凝集破壊により新塗膜が旧塗膜と
一緒に塗膜剥離したり、基材表面の強度の低下などによ
り、旧塗膜ごと基材破壊による塗膜剥離が発生するとい
う問題が生じる。
【0004】そこで、本発明の目的は、上記の問題点を
解消し、再塗装後、長期間塗膜付着性を維持し、熱、雨
水などの環境因子による塗膜剥離を効果的に抑制するこ
とのできる屋根材再塗装方法を提供することにある。
解消し、再塗装後、長期間塗膜付着性を維持し、熱、雨
水などの環境因子による塗膜剥離を効果的に抑制するこ
とのできる屋根材再塗装方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載された発明では、既設のセメント系
屋根材の旧塗膜面およびセメント基材層にシーラーを含
浸させた後、上塗り塗料を塗装することを特徴としてい
る。
に、請求項1に記載された発明では、既設のセメント系
屋根材の旧塗膜面およびセメント基材層にシーラーを含
浸させた後、上塗り塗料を塗装することを特徴としてい
る。
【0006】このように構成された請求項1にかかる発
明によれば、既設のセメント系屋根材の旧塗装面にシー
ラーを含浸させた後、上塗り塗料を塗装することによ
り、塗膜密着性を長期に維持する再塗装ができる。
明によれば、既設のセメント系屋根材の旧塗装面にシー
ラーを含浸させた後、上塗り塗料を塗装することによ
り、塗膜密着性を長期に維持する再塗装ができる。
【0007】請求項2に記載された発明では、旧塗膜表
層におけるシーラー層の積層膜厚を5μm以下とするこ
とを特徴としている。
層におけるシーラー層の積層膜厚を5μm以下とするこ
とを特徴としている。
【0008】このように構成された請求項2にかかる発
明によれば、既設のセメント系屋根材の旧塗装面にシー
ラーを塗布し、旧塗装表面に5μm以上シーラー層を積
層させないようにセメント基材層まで含浸させた後、上
塗り塗料を塗装することにより、塗膜密着性をより長期
に維持する再塗装ができる。
明によれば、既設のセメント系屋根材の旧塗装面にシー
ラーを塗布し、旧塗装表面に5μm以上シーラー層を積
層させないようにセメント基材層まで含浸させた後、上
塗り塗料を塗装することにより、塗膜密着性をより長期
に維持する再塗装ができる。
【0009】
【発明の実施の形態1】以下、本発明の具体的な実施の
形態1について、図示例と共に説明する。
形態1について、図示例と共に説明する。
【0010】図1は、この発明の実施の形態1を示すも
のである。
のである。
【0011】この実施の形態1のものでは、セメント系
屋根材1の再塗装時に、旧塗膜2の表層よりシーラー3
をセメント基材層4まで含浸させ、旧塗膜2の上に積層
するシーラー3の積層部5の膜厚を5μm以下にして、
上塗り塗料6を塗装することにより、長期に塗膜付着性
を維持することが可能としている。また、部分的にセメ
ント基材層4が露出している場合も、上記手段により同
様の効果が得られる。
屋根材1の再塗装時に、旧塗膜2の表層よりシーラー3
をセメント基材層4まで含浸させ、旧塗膜2の上に積層
するシーラー3の積層部5の膜厚を5μm以下にして、
上塗り塗料6を塗装することにより、長期に塗膜付着性
を維持することが可能としている。また、部分的にセメ
ント基材層4が露出している場合も、上記手段により同
様の効果が得られる。
【0012】含浸させるシーラー3は、主剤と硬化剤と
からなる2液硬化型の溶剤系シーラーもしくは主剤およ
び硬化剤の分子量が10000以下の2液硬化型のエマ
ルジョンシーラーが好ましい。シーラー3の樹脂成分と
してはアクリル系、シリコンアクリル系、アクリルウレ
タン系、エポキシ系樹脂などが使用できる。シーラー3
はセメント系屋根材1の旧塗膜2表面にスプレーによる
吹き付けやハケ、ローラーによる塗布などにより、旧塗
膜2表層へのシーラー3の積層部5の膜厚が5μm以下
となり、塗膜剥離部および旧塗膜2を透過したセメント
基材層4のシーラー含浸層7が、セメント基材層4の成
形法により含浸量は変るが、セメント基材層4表面より
10〜500μm形成されるように塗布する。より好ま
しくは、シーラー含浸層7が20〜300μmである。
からなる2液硬化型の溶剤系シーラーもしくは主剤およ
び硬化剤の分子量が10000以下の2液硬化型のエマ
ルジョンシーラーが好ましい。シーラー3の樹脂成分と
してはアクリル系、シリコンアクリル系、アクリルウレ
タン系、エポキシ系樹脂などが使用できる。シーラー3
はセメント系屋根材1の旧塗膜2表面にスプレーによる
吹き付けやハケ、ローラーによる塗布などにより、旧塗
膜2表層へのシーラー3の積層部5の膜厚が5μm以下
となり、塗膜剥離部および旧塗膜2を透過したセメント
基材層4のシーラー含浸層7が、セメント基材層4の成
形法により含浸量は変るが、セメント基材層4表面より
10〜500μm形成されるように塗布する。より好ま
しくは、シーラー含浸層7が20〜300μmである。
【0013】シーラー塗装の場合、固形分塗布量として
1〜25g/m2塗布することが好ましく、より好まし
くは、2.5〜15g/m2である。この際、塗布量が
少なすぎるとシーラー含浸層7が薄くなり、旧塗膜2お
よびセメント基材層4表面の脆弱層の補強硬化が発現せ
ず、また、多すぎるとシーラー3が旧塗膜2およびセメ
ント基材層4内に含浸しきれずに旧塗膜2表層に積層
し、上塗り塗料6の旧塗膜2へのアンカー性および塗着
面の表面積を低下させるため、塗膜付着性が低下する。
1〜25g/m2塗布することが好ましく、より好まし
くは、2.5〜15g/m2である。この際、塗布量が
少なすぎるとシーラー含浸層7が薄くなり、旧塗膜2お
よびセメント基材層4表面の脆弱層の補強硬化が発現せ
ず、また、多すぎるとシーラー3が旧塗膜2およびセメ
ント基材層4内に含浸しきれずに旧塗膜2表層に積層
し、上塗り塗料6の旧塗膜2へのアンカー性および塗着
面の表面積を低下させるため、塗膜付着性が低下する。
【0014】上塗り塗料6の種類および膜厚は上塗り塗
膜の成膜性に問題を及ぼさない限り、種類および塗布量
に制限はないが、旧塗膜2との付着性を考慮した場合、
上塗り塗料6はシーラー3層および旧塗膜2に含浸する
溶剤系が有効であり、好ましくは、2液硬化型の溶剤系
上塗り塗料6を使用することが良い。
膜の成膜性に問題を及ぼさない限り、種類および塗布量
に制限はないが、旧塗膜2との付着性を考慮した場合、
上塗り塗料6はシーラー3層および旧塗膜2に含浸する
溶剤系が有効であり、好ましくは、2液硬化型の溶剤系
上塗り塗料6を使用することが良い。
【0015】このように、既設のセメント系屋根材1の
旧塗装面にシーラー3を塗布し、旧塗膜2表面に5μm
以上シーラー3層を積層させないようにセメント基材層
4まで含浸させた後、上塗り塗料6を塗装することによ
り、塗膜密着性を長期に維持する再塗装ができる。
旧塗装面にシーラー3を塗布し、旧塗膜2表面に5μm
以上シーラー3層を積層させないようにセメント基材層
4まで含浸させた後、上塗り塗料6を塗装することによ
り、塗膜密着性を長期に維持する再塗装ができる。
【0016】
【実施例A】以下に、上記実施の形態1の実施例を説明
する。 (実施例1)プレス機によりプレス成形されたセメント
基材層4表面と60μmのアクリルエマルジョン塗膜層
よりなるセメント系屋根材1について、10年間屋外曝
露を実施した製品について再塗装を実施した。
する。 (実施例1)プレス機によりプレス成形されたセメント
基材層4表面と60μmのアクリルエマルジョン塗膜層
よりなるセメント系屋根材1について、10年間屋外曝
露を実施した製品について再塗装を実施した。
【0017】上記のセメント系屋根材1について、旧塗
膜2表面を高圧洗浄処理により清掃を実施し約24時間
室温にて乾燥させた後、2液硬化型の溶剤系アクリルシ
ーラー3を、旧塗膜2表面へシーラー3が積層しないよ
う(5μm以下)に粘度と塗布量を調整し、旧塗膜2お
よびセメント基材層4のみにシーラー含浸層7を形成
し、セメント基材層4へのシーラー3の含浸深さが50
〜100μmになるようにハケにて塗布した。
膜2表面を高圧洗浄処理により清掃を実施し約24時間
室温にて乾燥させた後、2液硬化型の溶剤系アクリルシ
ーラー3を、旧塗膜2表面へシーラー3が積層しないよ
う(5μm以下)に粘度と塗布量を調整し、旧塗膜2お
よびセメント基材層4のみにシーラー含浸層7を形成
し、セメント基材層4へのシーラー3の含浸深さが50
〜100μmになるようにハケにて塗布した。
【0018】約24時間室温にて保持乾燥した後、黒色
の2液硬化型型の溶剤系アクリル塗料をハケにて乾燥後
の塗膜にして60μmとなるように上塗り塗料6として
塗布乾燥し、再塗装セメント系屋根材1を得た。
の2液硬化型型の溶剤系アクリル塗料をハケにて乾燥後
の塗膜にして60μmとなるように上塗り塗料6として
塗布乾燥し、再塗装セメント系屋根材1を得た。
【0019】再塗装された上記のセメント系屋根材1に
ついて、ASTM−C66A法に従って水中凍結水中融
解を200サイクル実施し、凍結融解試験後の塗膜の付
着性を外嵌観察により評価した。
ついて、ASTM−C66A法に従って水中凍結水中融
解を200サイクル実施し、凍結融解試験後の塗膜の付
着性を外嵌観察により評価した。
【0020】また、塗膜の初期付着性の評価は、テープ
剥離試験(評価用粘着テープ:セキスイ製 #600)
によっても行った。 (実施例2〜6)実施例1と同様のセメント系屋根材1
について、2液溶剤系シリコンアクリルシーラー(実施
例2)、2液溶剤系アクリルウレタンシーラー(実施例
3)、2液溶剤系エポキシシーラー(実施例4)、2エ
マルジョン系アクリルシーラー(実施例5)、2エマル
ジョン系エポキシシーラー(実施例6)を用いて実施例
1と同仕様の試料を作成し、その上に実施例1と同様の
上塗り塗膜を形成した。これらについて、実施例1と同
様の評価を行った。 (実施例7〜12)実施例1〜6のシーラー塗装をした
ものについて、約24時間室温にて乾燥保持した後、黒
色の常温硬化型のアクリルエマルジョン塗料をハケにて
乾燥後の塗膜にして60μmとなるように上塗り塗料6
として塗布乾燥したものについて、実施例1と同様の評
価を行った。 (比較例1〜5)実施例1と同様のセメント系屋根材1
に対し、シーラー塗布無し(比較例1)のものと、旧塗
膜2表層に2液硬化型型のアクリルシーラー(比較例
2)、シリコンアクリルシーラー(比較例3)、アクリ
ルウレタンシーラー(比較例4)、エポキシシーラー
(比較例5)のシーラー3について、含浸量以上のシー
ラー3を過剰に塗布し、旧塗膜2表層に形成する膜厚が
約30μmのものをそれぞれ作製し、その上に実施例1
と同様の上塗り塗膜を形成した。これらについて、実施
例1と同様の評価を行った。 (比較例6、7)実施例1と同様のセメント系屋根材1
に対し、1液エマルジョン系アクリルシーラーについ
て、旧塗膜2表層の膜厚が30μm(比較例6)、およ
び5μm(比較例7)になるように塗布したものを作製
し、その上に実施例1と同様の上塗り塗膜を形成した。
これらについて、実施例1と同様の評価を行った。 (比較例8〜14)比較例1のシーラー塗装をしていな
いものと比較実施例2〜7のシーラー塗装をしたものに
ついて、約24時間室温にて乾燥保持した後、黒色の1
液常温硬化型のアクリルエマルジョン塗料をハケにて乾
燥後の塗膜にして60μmとなるように上塗り塗料6と
して塗布乾燥したものについて、実施例1と同様の評価
を行った。
剥離試験(評価用粘着テープ:セキスイ製 #600)
によっても行った。 (実施例2〜6)実施例1と同様のセメント系屋根材1
について、2液溶剤系シリコンアクリルシーラー(実施
例2)、2液溶剤系アクリルウレタンシーラー(実施例
3)、2液溶剤系エポキシシーラー(実施例4)、2エ
マルジョン系アクリルシーラー(実施例5)、2エマル
ジョン系エポキシシーラー(実施例6)を用いて実施例
1と同仕様の試料を作成し、その上に実施例1と同様の
上塗り塗膜を形成した。これらについて、実施例1と同
様の評価を行った。 (実施例7〜12)実施例1〜6のシーラー塗装をした
ものについて、約24時間室温にて乾燥保持した後、黒
色の常温硬化型のアクリルエマルジョン塗料をハケにて
乾燥後の塗膜にして60μmとなるように上塗り塗料6
として塗布乾燥したものについて、実施例1と同様の評
価を行った。 (比較例1〜5)実施例1と同様のセメント系屋根材1
に対し、シーラー塗布無し(比較例1)のものと、旧塗
膜2表層に2液硬化型型のアクリルシーラー(比較例
2)、シリコンアクリルシーラー(比較例3)、アクリ
ルウレタンシーラー(比較例4)、エポキシシーラー
(比較例5)のシーラー3について、含浸量以上のシー
ラー3を過剰に塗布し、旧塗膜2表層に形成する膜厚が
約30μmのものをそれぞれ作製し、その上に実施例1
と同様の上塗り塗膜を形成した。これらについて、実施
例1と同様の評価を行った。 (比較例6、7)実施例1と同様のセメント系屋根材1
に対し、1液エマルジョン系アクリルシーラーについ
て、旧塗膜2表層の膜厚が30μm(比較例6)、およ
び5μm(比較例7)になるように塗布したものを作製
し、その上に実施例1と同様の上塗り塗膜を形成した。
これらについて、実施例1と同様の評価を行った。 (比較例8〜14)比較例1のシーラー塗装をしていな
いものと比較実施例2〜7のシーラー塗装をしたものに
ついて、約24時間室温にて乾燥保持した後、黒色の1
液常温硬化型のアクリルエマルジョン塗料をハケにて乾
燥後の塗膜にして60μmとなるように上塗り塗料6と
して塗布乾燥したものについて、実施例1と同様の評価
を行った。
【0021】その結果、以下の表が得られた。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】 上記各表により、再塗装後、長期間塗膜付着性を維持
し、熱、雨水などの環境因子による塗膜剥離を効果的に
抑制することができることが実際に確認された。
し、熱、雨水などの環境因子による塗膜剥離を効果的に
抑制することができることが実際に確認された。
【0024】
【発明の実施の形態2】図2は、この発明の実施の形態
2を示すものである。
2を示すものである。
【0025】この実施の形態2のものでは、セメント系
屋根材1の再塗装時に、エアーガンなどを使用して、高
圧空気により屋根面の清掃と付着性の低下している塗膜
の除去を実施し、高圧空気による下地処理後に残ってい
る旧塗膜2の表層より含浸系シーラー3をセメント基材
層4まで含浸させることにより、長期に亘り上塗り塗膜
の付着性を維持することを可能としている。
屋根材1の再塗装時に、エアーガンなどを使用して、高
圧空気により屋根面の清掃と付着性の低下している塗膜
の除去を実施し、高圧空気による下地処理後に残ってい
る旧塗膜2の表層より含浸系シーラー3をセメント基材
層4まで含浸させることにより、長期に亘り上塗り塗膜
の付着性を維持することを可能としている。
【0026】このように、再塗装するセメント系屋根材
1を高圧空気により清掃および付着性の低下した塗膜を
除去し、旧塗装面にシーラー3を塗布しセメント基材層
4まで含浸することにより、高圧空気により除去されな
かった旧塗膜2およびセメント基材層4を同時に強化し
た後、上塗り塗料6を塗装することにより、下地処理に
時間を要せず、塗膜密着性を長期に維持する再塗装がで
きる。
1を高圧空気により清掃および付着性の低下した塗膜を
除去し、旧塗装面にシーラー3を塗布しセメント基材層
4まで含浸することにより、高圧空気により除去されな
かった旧塗膜2およびセメント基材層4を同時に強化し
た後、上塗り塗料6を塗装することにより、下地処理に
時間を要せず、塗膜密着性を長期に維持する再塗装がで
きる。
【0027】なお、上記以外については、前記実施の形
態と同様の構成を備えており、同様の作用・効果を得る
ことができる。
態と同様の構成を備えており、同様の作用・効果を得る
ことができる。
【0028】
【実施例B】以下に、上記実施の形態2の実施例を説明
する。 (実施例1、2)プレス機によりプレス成形されたセメ
ント基材層1表面と60μmのアクリルエマルジョン塗
膜層よりなるセメント系屋根材1について、10年間屋
外曝露を実施した製品について再塗装を実施した。
する。 (実施例1、2)プレス機によりプレス成形されたセメ
ント基材層1表面と60μmのアクリルエマルジョン塗
膜層よりなるセメント系屋根材1について、10年間屋
外曝露を実施した製品について再塗装を実施した。
【0029】空気圧6Kgf/cm2の高圧空気をエア
ーガンにて、旧塗装面に噴射し、屋根面の清掃および浮
いている旧塗膜2を除去する下地処理を実施し、1棟当
たりに必要な下地処理時間を算出し作業性を評価した。
ーガンにて、旧塗装面に噴射し、屋根面の清掃および浮
いている旧塗膜2を除去する下地処理を実施し、1棟当
たりに必要な下地処理時間を算出し作業性を評価した。
【0030】上記のセメント系屋根材1について、2液
硬化型の溶剤系アクリルシーラーを、旧塗膜2表面へシ
ーラー3が積層しないよう(5μm以下)に粘度と塗布
量を調整し、旧塗膜2およびセメント基材層4のみにシ
ーラー含浸層7を形成し、セメント基材層4へのシーラ
ー3の含浸深さが100μmになるようにハケにて塗布
した。
硬化型の溶剤系アクリルシーラーを、旧塗膜2表面へシ
ーラー3が積層しないよう(5μm以下)に粘度と塗布
量を調整し、旧塗膜2およびセメント基材層4のみにシ
ーラー含浸層7を形成し、セメント基材層4へのシーラ
ー3の含浸深さが100μmになるようにハケにて塗布
した。
【0031】約24時間室温にて保持乾燥した後、黒色
の2液硬化型型の溶剤系アクリル塗料をハケにて乾燥後
の塗膜にして60μmとなるように上塗り塗料6として
塗布乾燥し、再塗装セメント系屋根材1を得た。
の2液硬化型型の溶剤系アクリル塗料をハケにて乾燥後
の塗膜にして60μmとなるように上塗り塗料6として
塗布乾燥し、再塗装セメント系屋根材1を得た。
【0032】再塗装された上記のセメント系屋根材1に
ついて、ASTM−C66A法に従って水中凍結水中融
解を200サイクル実施し、塗膜の付着性を評価した。
ついて、ASTM−C66A法に従って水中凍結水中融
解を200サイクル実施し、塗膜の付着性を評価した。
【0033】また、塗膜の初期付着性の評価は、テープ
剥離試験(評価用粘着テープ:セキスイ製 #600)
によっても行った。 (比較例1、2)実施例1と同様のセメント系屋根材1
について、下地処理を実施しない方法(比較例1)と、
ブラシ掛けと高圧洗浄を実施する方法(比較例2)にお
いて、実施例1と同じ含浸シーラー処理を実施した後、
実施例1と同様の上塗り塗膜を形成した。これらについ
て実施例1と同様の評価を行った。 (比較例3、4)実施例1と同様のセメント系屋根材1
について、比較例1、比較例2の下地処理を行ったもの
について、実施例1の含浸シーラー処理を実施せずに、
実施例1と同様の上塗り塗膜を形成した。これらについ
て実施例1と同様の評その結果、以下の表が得られた。
剥離試験(評価用粘着テープ:セキスイ製 #600)
によっても行った。 (比較例1、2)実施例1と同様のセメント系屋根材1
について、下地処理を実施しない方法(比較例1)と、
ブラシ掛けと高圧洗浄を実施する方法(比較例2)にお
いて、実施例1と同じ含浸シーラー処理を実施した後、
実施例1と同様の上塗り塗膜を形成した。これらについ
て実施例1と同様の評価を行った。 (比較例3、4)実施例1と同様のセメント系屋根材1
について、比較例1、比較例2の下地処理を行ったもの
について、実施例1の含浸シーラー処理を実施せずに、
実施例1と同様の上塗り塗膜を形成した。これらについ
て実施例1と同様の評その結果、以下の表が得られた。
【0034】
【表3】
【0035】
【表4】 上記各表により、下地処理に時間を要せずに、再塗装し
た塗膜の付着性を長期間維持できることが実際に確認さ
れた。
た塗膜の付着性を長期間維持できることが実際に確認さ
れた。
【0036】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1の発
明によれば、既設のセメント系屋根材の旧塗装面にシー
ラーを含浸させた後、上塗り塗料を塗装することによ
り、塗膜密着性を長期に維持する再塗装ができる。
明によれば、既設のセメント系屋根材の旧塗装面にシー
ラーを含浸させた後、上塗り塗料を塗装することによ
り、塗膜密着性を長期に維持する再塗装ができる。
【0037】また、請求項2の発明によれば、既設のセ
メント系屋根材の旧塗装面にシーラーを塗布し、旧塗装
表面に5μm以上シーラー層を積層させないようにセメ
ント基材層まで含浸させた後、上塗り塗料を塗装するこ
とにより、塗膜密着性をより長期に維持する再塗装がで
きる、という実用上有益な効果を発揮し得る。
メント系屋根材の旧塗装面にシーラーを塗布し、旧塗装
表面に5μm以上シーラー層を積層させないようにセメ
ント基材層まで含浸させた後、上塗り塗料を塗装するこ
とにより、塗膜密着性をより長期に維持する再塗装がで
きる、という実用上有益な効果を発揮し得る。
【図1】本発明の実施の形態1にかかる再塗装セメント
系屋根材の断面図である。
系屋根材の断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1にかかる再塗装のフロー
チャートである。
チャートである。
1 セメント系屋根材 2 旧塗膜 3 シーラー 4 セメント基材層 6 上塗り塗料
Claims (2)
- 【請求項1】既設のセメント系屋根材の旧塗膜面および
セメント基材層にシーラーを含浸させた後、上塗り塗料
を塗装することを特徴とする屋根材再塗装方法。 - 【請求項2】旧塗膜表層におけるシーラー層の積層膜厚
を5μm以下とすることを特徴とする請求項1記載の屋
根材再塗装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25681698A JP2000084480A (ja) | 1998-09-10 | 1998-09-10 | 屋根材再塗装方法 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP25681698A JP2000084480A (ja) | 1998-09-10 | 1998-09-10 | 屋根材再塗装方法 |
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JP (1) | JP2000084480A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001342219A (ja) * | 2000-06-01 | 2001-12-11 | Clariant Polymer Kk | 合成樹脂エマルジョン、およびそれを用いた塗膜塗り替え用シーラー組成物 |
-
1998
- 1998-09-10 JP JP25681698A patent/JP2000084480A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001342219A (ja) * | 2000-06-01 | 2001-12-11 | Clariant Polymer Kk | 合成樹脂エマルジョン、およびそれを用いた塗膜塗り替え用シーラー組成物 |
JP4700167B2 (ja) * | 2000-06-01 | 2011-06-15 | 日本合成化学工業株式会社 | 合成樹脂エマルジョン、およびそれを用いた塗膜塗り替え用シーラー組成物 |
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