JP2000084388A - 攪拌装置および攪拌方法 - Google Patents

攪拌装置および攪拌方法

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JP2000084388A
JP2000084388A JP10259919A JP25991998A JP2000084388A JP 2000084388 A JP2000084388 A JP 2000084388A JP 10259919 A JP10259919 A JP 10259919A JP 25991998 A JP25991998 A JP 25991998A JP 2000084388 A JP2000084388 A JP 2000084388A
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stirring
revolving
container
cylindrical body
cylindrical
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JP10259919A
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English (en)
Inventor
Satoru Amari
悟 甘利
Toshiyuki Murakami
俊之 村上
Kazuo Hikawa
一雄 氷川
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Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
Original Assignee
Kurabo Industries Ltd
Kurashiki Spinning Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 攪拌容器の公転および自転の両方を利用して
効率的な攪拌を行うことができるとともに、装置自体の
大型化を招くこともない攪拌装置および攪拌方法を提供
する。 【解決手段】 まず攪拌対象を円筒状容器50に入れ、次
に、この円筒状容器50を、一定の公転軸を中心として公
転し当該円筒状容器よりも大径で有底の公転円筒体50内
に配置する。円筒状容器50を有底公転円筒体40とともに
公転させるとともに、当該容器周壁と公転円筒体周壁と
の摩擦によって円筒状容器50を自転させて、円筒状容器
50の公転および自転の両方の作用によって容器内の攪拌
対象を攪拌する。装置が有する回転駆動機構は回転モー
タ20を1つだけであるが、攪拌容器50は公転および自転
の両方を行う。つまり、装置自体はコンパクトである
が、遊星式攪拌方法と同様に効率の高い攪拌を達成する
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に、印刷用イン
キ等の数十万センチポアズを超える高粘度の液体に適用
される攪拌装置および攪拌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より攪拌装置としては、プロペラの
ごとき羽根部材を容器内で回転させて攪拌を行う「羽根
式」のものと、容器内に何らの部材も挿入することなく
容器自体の回転を利用して攪拌を行う「無羽根式」のも
のとがある。「羽根式」の攪拌装置では、攪拌後に羽根
部材を洗浄する必要がある上、所望の色彩を得るために
複数色のインキを混合する際に要求される微妙な各色混
合割合が容器内への羽根部材の出し入れによって悪影響
を受ける等、不利益が多い。したがって、一般的には、
「羽根式」よりも「無羽根式」の方が有利であると考え
られる。
【0003】そして、容器自体の回転を利用する「無羽
根式」の攪拌装置として次の2つのタイプのものが知ら
れている。1つは図1に示したような「公転」を利用す
るものであり、もう1つは図2に示したような「公転」
および「自転」の両方を利用するものである。
【0004】図1に示したものは、一般的に「揺動式」
と呼ばれており、攪拌対象を封入した攪拌容器1を支点
を中心として軸心A回りに回動させるものである。図2
に示したものは、一般的に「遊星式」と呼ばれており、
攪拌容器2は、公転軸B回りに回動するだけでなく、自
身の軸心(自転軸)Cを中心とした自転をも伴う。攪拌効
果としては、当然のことながら、「公転」だけでなく
「自転」をも行う「遊星式」の攪拌装置の方が効率的で
あって優れている。
【0005】ところが、「遊星式」の攪拌装置において
は、「公転」および「自転」の両方を行うための2つの
駆動機構が必要となり、装置が大型化するという問題が
ある。駆動源を1つにすることは可能ではあるが、その
場合であっても、駆動源からの駆動力を2系統に分割し
別系統のギア列を利用して攪拌容器を操作する必要があ
り、装置の大型化は避けることができない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明が
解決すべき技術的課題は、攪拌容器の公転および自転の
両方を利用して効率的な攪拌を行うことができるととも
に、装置自体の大型化を招くこともない攪拌装置および
攪拌方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段・作用・効果】本発明は、上
記課題を有効に解決するために創案されたものであり、
以下の特徴を備える攪拌装置および攪拌方法を提供する
ものである。
【0008】すなわち、本発明の攪拌装置においては、
装置本体に固定した回転モータの出力シャフトに、該出
力シャフトと直角方向に延びるクランクが固定されてい
る。このクランクの一端には「小径の円筒状攪拌容器を
収容する大径で有底の公転円筒体」が回転可能に連結さ
れている。しかし、この公転円筒体は、装置本体に対し
ては回転不可能となるように当該装置本体に連結されて
いる。
【0009】上記構成を有する本発明の装置において
は、出力シャフトとともに回転するクランクの一端に公
転円筒体が固定されているため、公転円筒体は、出力シ
ャフトの軸心を公転軸として公転する。さらに、公転円
筒体は、クランクに対しては回転可能とされているが、
装置本体に対しては回転不可能であるので、装置本体に
対する姿勢をほぼ一定に保ちつつ、出力シャフトの軸心
を公転軸として公転する。
【0010】有底の公転円筒体は、自身よりも小径の円
筒状攪拌容器を収容している。したがって、当該攪拌容
器は、公転円筒体とともに公転するとともに、遠心力に
よって公転円筒体の周壁内面に押し付けられる。そし
て、容器の周壁外面と公転円筒体の周壁内面との摩擦に
よって、攪拌容器は、公転円筒体の周壁内面上を転がる
ようにして自転する。すなわち、攪拌容器は、公転円筒
体とともに公転し、かつ自身の軸心周りに自転する。
【0011】したがって、攪拌容器内に収容されたイン
キ等の攪拌対象は、公転および自転の両方の作用によっ
て図2に示した従来の遊星式攪拌装置と同様に効率良く
攪拌される。しかも、装置が有する回転駆動機構として
は、クランクを回転させるための回転モータ1つだけで
ある。攪拌容器の自転は、公転する公転回転体と攪拌容
器との間における摩擦力を利用して実現している。この
ため、当該自転を達成するために特に駆動機構を設ける
必要はなく、したがって、装置の大型化を招くことなく
効率の高い攪拌を達成することができる。
【0012】上記本発明の装置においては、攪拌容器が
公転円筒体の周壁内面上を転がる際には、攪拌容器底面
が公転円筒体の底壁面上を滑ることとなる。したがっ
て、公転円筒体の底壁には、当該底壁に対する円筒状攪
拌容器の摩擦を低減する摩擦低減要素を設けることが好
ましい。摩擦低減要素としては、例えば、ボールキャス
タを配置することや、底壁の表面全体をプラスチック面
とすること、または、底壁表面から突出する多数のプラ
スチック製突起を設けること等が考えられる。プラスチ
ックとしては、摩擦抵抗の小さいフッ素樹脂が好まし
い。
【0013】なお、上記のような摩擦低減要素は、攪拌
装置の公転円筒体側に設ける代わりに、当該公転円筒体
に収容される攪拌容器の底壁裏面に設けることもでき
る。
【0014】本発明の装置においては、公転円筒体の回
転軸を、回転モータの出力シャフト側へ向かって傾斜さ
せてもよい。かかる構成を採用した場合には、公転円筒
体はその公転中常に出力シャフト側に(すなわち、公転
軸側に)傾斜することとなる。したがって、攪拌容器に
作用する遠心力は、「当該攪拌容器を公転円筒体の周壁
に押し付ける力」と「同容器を公転円筒体の底壁に押し
付ける力」との2つの成分を有することとなる。したが
って、公転円筒体の公転中に、その中に収容された攪拌
容器が公転円筒体外に飛び出すことが有効かつ効果的に
防止できる。
【0015】攪拌容器の飛出し防止は、公転円筒体の周
壁を上方に向かうにつれて小径となるテーパ状に形成す
ることによっても達成できる。すなわち、この場合に
は、公転円筒体の回転軸を回転モータの出力シャフト側
へ向かって傾斜させなくても(言いかえると、公転円筒
体の回転軸と出力シャフトの軸心とが平行であって
も)、公転円筒体周壁のうち公転軸外側に位置する部分
が常に出力シャフト側に傾斜することとなり、上記と同
様に、攪拌容器が円筒体外に飛び出すことを有効かつ効
果的に防止できる。
【0016】本発明においては、既に説明したように、
摩擦力によって攪拌容器が公転円筒体周壁内面上を転が
る。したがって、攪拌容器の周壁には、公転円筒体の周
壁内面との間の摩擦を高める摩擦要素を設けることが好
ましい。そのような摩擦要素としては、例えば、ゴム製
のOリングやシート等が考えられる。また、攪拌容器の
周壁外面および公転円筒体の周壁内面に歯車のように噛
み合う凹凸を設け、その噛合いを利用して攪拌容器を自
転させることもできる。このような噛合いも、広義に
は、摩擦を利用したものと考えることができる。
【0017】なお、公転円筒体の周壁を上述のようにテ
ーパ状とする場合には、攪拌容器の周壁も、それに対応
させて、上方に向かうにつれて小径となるテーパ状に形
成することが好ましい(ただし、必ずしもそのようにす
る必要はない)。
【0018】本発明の攪拌容器は、当該容器内に直接攪
拌対象(高粘度インキ等)が入れられるものであってもよ
いが、「外周壁および底壁を含む容器本体」と「当該本
体内に着脱可能に固定されるアダプタ容器」とで構成さ
れることが好ましい。この場合、攪拌対象は、アダプタ
容器を介して攪拌容器内に収容されることとなる。係る
構成を採用した場合には、複数のアダプタ容器を用意す
ることによって、一々攪拌容器を洗浄することなく多く
の別個の攪拌作業を連続して行うことができる。
【0019】また、本発明により、以下の特徴を備えた
攪拌方法が提供される。すなわち、本発明の攪拌方法
は、「攪拌対象を円筒状容器に入れ」、「この円筒状容
器を、一定の公転軸を中心として公転し当該円筒状容器
よりも大径で有底の公転円筒体内に配置し」、「円筒状
容器を有底公転円筒体とともに公転させるとともに、当
該容器周壁と公転円筒体周壁との摩擦によって円筒状容
器を自転させる」、ものである。この方法によれば、公
転円筒体を回転させるための駆動機構を1つ設けるだけ
で、円筒状容器に公転および自転の両方を与えることが
でき、両者の相乗効果によって攪拌対象を有効に攪拌で
きる。
【0020】換言すると、従来2つの駆動機構が必要と
された遊星式攪拌方法(図2参照)と同様の優れた攪拌効
果を、だだ1つの駆動機構しか有しない装置によって達
成することができるのである。すなわち、コンパクトな
攪拌装置によって優れた攪拌効果を達成できる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を添付の図面を
参照して以下に詳細に説明する。図3は、本発明の一実
施形態に係る攪拌装置を概略的に示す側面図である。こ
の装置は、装置本体10に固定した回転モータ20と公転円
筒体40とをクランク30を介して連結してなる。
【0022】すなわち、装置本体10に設けたフレーム11
に回転モータ20が固定されており、その出力シャフト21
がフレーム11の上面側に突出している。出力シャフト21
にはこれに直交して延在するクランク30が固定されてお
り、クランク30は、出力シャフト21とともに回転する。
クランク30の一端31には、後述する公転円筒体40が連結
されている。つまり、出力シャフト21が回転すると、公
転円筒体40は、出力シャフト21の軸心Dを公転軸として
公転する。なお、クランク30の他端には、公転円筒体40
の安定した公転を実現するためのバランスウェイト32が
設けられている。
【0023】公転円筒体40は、円筒状の周壁43と円板状
の底壁41とを含む有底の円筒体である。底壁41の中心か
らは軸柱42が下方に突出しており、この軸柱42がクラン
ク30の一端31にベアリング(図示せず)等を介して回転可
能に連結されている。したがって、公転円筒体40は、ク
ランク30に対しては回転可能となっている。しかしなが
ら、公転円筒体40は、スプリング材13によって、装置本
体10に設けたプレート12に連結されているため、装置本
体10に対しては回転不可能となっている。
【0024】したがって、回転モータ20の回転に伴って
クランク30が回転するとき、公転円筒体40は、装置本体
10に対する姿勢をほぼ一定に保ったまま、公転軸D回り
に公転することができる。これを概略的に示したのが図
4である。図4は、作動中の攪拌装置を上方側から見た
状態を示す概略説明図である。公転円筒体40は、公転軸
D(出力シャフト21の軸心と一致する)回りに公転する
間、装置本体に対しては殆ど回転しないことが理解でき
る。
【0025】有底の公転円筒体40内には、図3に示した
ように、それよりも小径の円筒状攪拌容器50が配置され
る。公転円筒体40が公転すると、当然に攪拌容器50もそ
れに伴って公転する。また、攪拌容器50は遠心力の作用
によって、公転円筒体周壁43の内面に圧接する。そし
て、攪拌容器50の周壁外面と公転円筒体周壁43の内面と
の間に作用する摩擦力によって、攪拌容器は、公転円筒
体周壁43の内面上を転がるようにして自転する。図6は
これを説明するものである。
【0026】図6において、矢印aは、公転円筒体40の
公転方向を示している。図6では、公転円筒体40の公転
半径は矢印aの半径と等しくなるが、実際の公転半径
は、図3から分かるように出力シャフト21の軸心Dと公
転円筒体40の軸心Eとの間の距離に等しく、図6に示し
たものよりも小さくなる。つまり、図6においては、公
転円筒体40の公転時における攪拌容器50の挙動を分かり
易く説明するために、実際よりも公転半径を大きく描い
ているのである。
【0027】公転円筒体40が矢印a方向に公転すると、
公転円筒体40の周壁内面に圧接する攪拌容器50は摩擦力
の作用によって、自身の軸心Fを中心として矢印bの方
向に自転する。図6中において攪拌容器50上に示した黒
点51は、攪拌容器50上の特定の一点の位置を示すもので
あり、攪拌容器50が公転円筒体40の周壁内面上を転がっ
ている様子を示すものである。この図から分かるよう
に、公転円筒体40が公転することによって、攪拌容器50
には公転および自転の2つの回転が生じることとなる。
【0028】なお、攪拌容器50の自転を効率的に発生さ
せるためには、公転中の公転円筒体40が装置本体10に対
するその向きをまったく変えないこと、すなわち、公転
円筒体40が装置本体10に対してまったく回転しないこと
が理想的である。ところが、図4に示したように公転円
筒体40を一本のスプリング材13のみで装置本体に連結す
る場合には、僅かではあるが、公転円筒体40が装置本体
に対して回転することとなる。そこで、図5に概略的に
示したように、四方から延びる4本のスプリング材14に
よって公転円筒体40を装置本体に連結することが好まし
い。スプリング材の数は、これらの他にも、2本または
3本、あるいは5本以上とすることも勿論可能である。
【0029】図7は、公転円筒体40および攪拌容器50の
みを取り出して説明するものである。既に説明したよう
に、攪拌容器50は、公転円筒体周壁43の内面上を転が
る。このとき、攪拌容器底面53は、公転円筒体40の底壁
41の表面上を滑ることとなる。したがって、その際の滑
り摩擦を低減するために、公転円筒体底壁41にはボール
キャスタ45が配置されており、これによって当該底壁41
に対する状攪拌容器50の摩擦を低減している。このよう
な摩擦低減要素としては、ボールキャスタ45を配置する
他にも、底壁表面全体をプラスチック面としたり、多数
のプラスチック製突起を設けることが考えられる。プラ
スチックとして、摩擦抵抗の小さいフッ素樹脂が好まし
い。
【0030】攪拌容器50は、円筒状の周壁52と円板状の
底壁53とからなる容器本体に蓋54を取りつけて構成され
ている。周壁52の周囲には、公転円筒体周壁43の内面と
の間に生じる摩擦抵抗を高めるためのゴム製のOリング
55が設けられている。このように摩擦抵抗を高めること
によって、攪拌容器50および公転円筒体40の両周壁間の
スベリを防止して、攪拌容器50を効果的に自転させるこ
とができる。このような摩擦要素としては、Oリング55
の他にもゴム製シートを採用してもよい。また、攪拌容
器50の周壁外面および公転円筒体40の周壁内面に歯車の
ように噛み合う凹凸部を設け、その噛合いを利用して攪
拌容器を自転させることもできる。
【0031】図8は、攪拌容器50の変形例を示してい
る。この攪拌容器60は、円筒状の周壁62と円板状の底壁
63とからなる容器本体と、当該容器本体内に着脱可能に
固定されるアダプタ容器70とで構成される。なお、周壁
62の周囲には、攪拌容器50の場合と同様にOリング65が
設けられている。
【0032】図7の攪拌容器50においてはインキ等の攪
拌対象を攪拌容器50に直接入れて攪拌するが、図8の例
では、予め攪拌対象を入れたアダプタ容器70を容器本体
に取り付けて攪拌する。複数色のインキを混ぜ合わせて
所望の色のインキを作る場合には、作るインキの色によ
って異なるインキ配合割合が要求される。このような場
合にもし図7の攪拌容器50を使用するとすれば、各攪拌
作業が終了する度に攪拌容器50を洗浄することが必要と
なる。しかし、図8の攪拌容器60を採用し、複数のアダ
プタ容器70を用意すれば、一々攪拌容器を洗浄すること
なく、別個の多数の攪拌作業を連続的に行うことがで
き、有利である。
【0033】図9は、本発明に係る攪拌装置の変形例を
示している。図3の攪拌装置においては、公転円筒体40
の公転軸(すなわち、出力シャフト21の軸心)Dと回転軸
Eとは、互いに平行であった。これに対して、図9の攪
拌装置においては、公転円筒体40’の回転軸E’が回転
モータの出力シャフト側へと、すなわち、公転軸D’側
へと傾斜し、両軸が角度αをなして交わる。この角度α
の具体的な数値は、円筒状攪拌容器50’、公転円筒体4
0’、およびクランク30’の寸法等によって変わってく
るが、一例としては、1.5〜3°程度が好ましい。1.5°
よりも小さい場合には公転中に攪拌容器50’が公転円筒
体40’の外へ飛び出し易く、反対に、3°よりも大きい
場合には攪拌容器50’の自転が円滑でなくなる。
【0034】図9の攪拌装置においては、公転円筒体4
0’はクランクの一端31’に対して回転可能に連結され
ているので、公転円筒体40’はその公転中常に出力シャ
フト側に(すなわち、公転軸D’側に)傾斜することとな
る。したがって、攪拌容器50’に作用する遠心力Fは、
攪拌容器50’が公転円筒体の周壁43’に及ぼす圧接力f
1と、攪拌容器50’を公転円筒体の底壁に押し付ける押
圧力f2と、の2つの分力に分かれる。この結果、攪拌
容器50’が公転円筒体40’の公転中に外に飛び出すこと
を効果的に防止することができる。
【0035】なお、図9の攪拌装置が図3の攪拌装置と
異なる点は、公転円筒体40’の回転軸E’が傾斜してい
ることだけであり、他の構成は同じである。
【0036】以上のような公転円筒体の飛出し防止は、
図10に示したように、周壁が上方に向かうにつれて小径
となるようなテーパ状に構成された公転円筒体40’’を
採用することによっても達成できる。勿論この場合に
は、公転円筒体40’’の回転軸E’’と出力シャフト
(図示せず)の回転軸D’’とは、互いに平行にしておけ
ばよく、図9の場合のように傾斜させる必要はない。
【0037】図10に示したようなテーパ状の公転円筒体
40’’を採用する場合には、その中に収容する攪拌容器
も、その周壁を上方に向かうにつれて小径となるテーパ
状に構成することが好ましい。ただし、図3および図9
に示したような、一定直径の攪拌容器を使用することも
差し支えない。
【0038】以上に説明した各実施形態においては、摩
擦低減要素としてのボールキャスタ45は公転円筒体の底
壁に設けていたが、そのような構成に代えて、当該底壁
と接触する攪拌容器底壁裏面53a、63aに摩擦低減要素
を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の揺動式攪拌方法を説明する概略図であ
る。
【図2】 従来の遊星式攪拌方法を説明する概略図であ
る。
【図3】 本発明の攪拌装置を示す側面図である。
【図4】 図3の攪拌装置における公転円筒体の公転の
様子を装置上方側から見て示す概略図である。
【図5】 公転円筒体の装置本体への連結方法の一例を
示す説明図である。
【図6】 図3の装置において、公転円筒体が公転する
際における、その内部に収容された攪拌容器の挙動を説
明する模式図である。
【図7】 図3から公転円筒体および攪拌容器を取り出
して説明する説明図である。
【図8】 攪拌容器の変形例を示す説明図である。
【図9】 本発明に係る攪拌装置の変形例を示す側面図
である。
【図10】 公転円筒体の変形例を示す説明図である。
【符号の説明】
1、2 攪拌容器 10 攪拌装置本体 11 フレーム 12 プレート 13、14 スプリング材 20 回転モータ 21 出力シャフト 30、30’ クランク 31、31’ クランクの一端 32 バランスウェイト 40、40’、40’’ 公転円筒体 41 底壁 42 軸柱 43、43’ 周壁 45 ボールキャスタ 50、50’、60 攪拌容器 51 攪拌容器上の任意の一点 52、62 周壁 53、63 底壁 53a、63a 底壁裏面 54 蓋 55、65 Oリング 70 アダプタ容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 氷川 一雄 大阪府寝屋川市下木田町14番5号 倉敷紡 績株式会社技術研究所内 Fターム(参考) 4G036 AA26

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 装置本体(10)に固定した回転モータ(20)
    の出力シャフト(21)に、該出力シャフトと直角方向に延
    びるクランク(30)が固定されており、 小径の円筒状攪拌容器(50)を収容する大径で有底の公転
    円筒体(40)が、上記クランクの一端(31)に回転可能に連
    結されるとともに、装置本体(10)に対しては回転不可能
    に当該装置本体に連結されていることを特徴とする、攪
    拌装置。
  2. 【請求項2】 上記公転円筒体の底壁(41)には、当該底
    壁に対する円筒状攪拌容器(50)の摩擦を低減する摩擦低
    減要素(45)が設けられていることを特徴とする、請求項
    1記載の攪拌装置。
  3. 【請求項3】 上記公転円筒体(40’)の回転軸(E’)が
    回転モータの出力シャフト(21)側へ向かって傾斜してい
    ることを特徴とする、請求項1または2記載の攪拌装
    置。
  4. 【請求項4】 上記公転円筒体(40’’)の周壁は、上方
    に向かうにつれて小径となるテーパ状に形成されている
    ことを特徴とする、請求項1または2記載の攪拌装置。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4記載の攪拌装
    置の公転円筒体内に配置される円筒状攪拌容器(50、60)
    であって、その底壁裏面(53a、63a)には、公転円筒体
    底壁表面に対する摩擦を低減する摩擦低減要素が設けら
    れていることを特徴とする、攪拌容器。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3または4記載の攪拌装
    置の公転円筒体内に配置される円筒状攪拌容器(50)であ
    って、その周壁には、上記公転円筒体の周壁内面との間
    の摩擦を高める摩擦要素(55)が設けられていることを特
    徴とする、攪拌容器。
  7. 【請求項7】 請求項4記載の攪拌装置の公転円筒体内
    に配置される円筒状攪拌容器であって、その周壁は上方
    に向かうにつれて小径となるテーパ状に形成されてお
    り、かつ、該周壁には、上記公転円筒体の周壁内面との
    間の摩擦を高める摩擦要素が設けられていることを特徴
    とする、攪拌容器。
  8. 【請求項8】 外周壁(62)および底壁(63)を含む容器本
    体と、当該本体内に着脱可能に固定されるアダプタ容器
    (70)とを含むことを特徴とする、請求項5、6または7
    記載の攪拌容器。
  9. 【請求項9】 攪拌対象を円筒状容器(50)に入れ、 この円筒状容器(50)を、一定の公転軸を中心として公転
    し当該円筒状容器よりも大径で有底の公転円筒体(40)内
    に配置し、 円筒状容器(50)を有底公転円筒体(40)とともに公転させ
    るとともに、当該容器周壁と公転円筒体周壁との摩擦に
    よって円筒状容器を自転させ、 円筒状容器の公転および自転の両方の作用によって容器
    内の攪拌対象を攪拌することを特徴とする、攪拌方法。
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