JP2000084027A - 浴水循環装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 循環流体への空気の混入量を適切に調節で
き、押圧およびマッサージ効果を的確に向上できる浴水
循環装置を得る。 【解決手段】 浴水１０等の流体を循環し吹出ユニット
４の吹出口から吹き出す前記流体に空気を混入する機構
を有する浴水循環装置において、前記流体の循環量の制
御と独立して空気の混入量を任意に調節する空気流量調
節手段５を備えた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、浴水循環装置、
特に浴水等の流体を循環し吹出口から吹き出す前記流体
に空気を混入する機構を有する浴水循環装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の浴水循環装置は図４に示すように
構成されている。８は浴水循環装置本体であり、浴槽９
内には浴水１０を吸い上げる吸込口１と浴水１０を還元
する吹出口４が設けられている。なお、吹出口４は電磁
弁１３と配管７でつながれており、電磁弁１３の開放，
遮断の動作により配管６にて吹出口を有する吹出ユニッ
ト４へ導かれる浴水１０を浴槽９へ還元する際に気泡を
混入，停止する能力を備える。また、浴水１０の循環経
路には循環の動力源であるポンプ１２と浴水１０を加熱
保温するヒーター３が設けられ、各々を配管６にて連結
し、図中矢印Ａ方向に前記浴水１０を循環している。

【０００３】図４に示す浴水循環装置の作用，動作につ
いて説明する。浴槽９に利用者が入浴し、浴水循環装置
８を運転することにより、浴水１０は吸込口１から吸い
込まれ、前述の経路を経て吹出ユニット４の吹出口から
吐出する。この際、電磁弁１３を動作させ開放状態とす
ると、吹出ユニット４の吹出口からの吐出水流は気泡を
含んだ状態となる。このような状態において、吹出ユニ
ット４の吹出口を人体１１の背中や腰などの適宜の部位
に近づけておくことにより、浴水１０の吐出による押
圧、もしくは浴水１０と気泡の混合流体の吐出による押
圧によって人体１１が刺激されマッサージ効果を呈す
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来の浴水循環装置
は、以上のように構成されていたので、次のような不具
合点があった。すなわち、吹出ユニット４の吹出口から
の流体の吐出による押圧によって行われる人体のマッサ
ージにおいて、その押圧のコントロールは、ポンプ１２
の流量の制御および、電磁弁１３の開放，遮断による気
泡の混入有無によることになる。

【０００５】ところが、前者のポンプの流量の強弱のみ
では、流量の差異を２倍程度としても、人体の押圧の体
感変化は２倍とならず、差異を感じにくい。一方、後者
の気泡の混入の有無は、同じ浴水の流量であっても、人
体への体感押圧に著しい変化が見られる。

【０００６】上述の体感の差異にもかかわらず、従来の
浴水循環装置は、ポンプ１２の流量の制御（例えば強・
中・弱など）は比較的細かな設定がなされているのに対
して、気泡の混入に係わる電磁弁１３の動作は、入浴す
る人の好みで一度動作させるだけで、気泡混入のまま、
もしくは、混入しないまま、の状態であり、マッサージ
効果の向上には不具合であった。

【０００７】また、これら従来の浴水循環装置８では人
体１１へのマッサージのための押圧力アップのため、ポ
ンプ１２を大出力化する方向の発展が進められており、
機器の大型化，高コスト化の度合いに対して、マッサー
ジ効果の拡大が伴わないなどの問題点もあった。

【０００８】この発明は、循環流体への空気の混入量を
適切に調節でき、押圧およびマッサージ効果を的確に向
上できる浴水循環装置を得ようとするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】第１の発明に係る浴水循
環装置では、浴水等の流体を循環し吹出口から吹き出す
前記流体に空気を混入する機構を有する浴水循環装置に
おいて、前記流体の循環量の制御と独立して空気の混入
量を任意に調節する空気流量調節手段を備えたものであ
る。

【００１０】第２の発明に係る浴水循環装置では、前記
流体を浴槽内に吹き出すための吹出口を有する吹出ユニ
ットと、前記吹出ユニットに前記流体を供給するための
循環用配管と、前記吹出ユニットに混入用空気を供給す
る空気混入用配管とを備え、前記空気混入用配管を介し
て前記吹出ユニットに供給される空気の混入量を前記流
体の循環量の制御と独立して任意に調節する空気流量調
節手段を前記空気混入用配管に設けたものである。

【００１１】

【発明の実施の形態】実施の形態１．この発明の実施の
形態について、以下、図面にしたがってその作用と共に
説明する。なお、従来例と同一部分または相当部分は同
一符号を付している。図１は、この発明による浴水循環
装置を示す実施の形態の説明図である。図において、１
は吸込口、２は流体循環動力源となるポンプ、３はヒー
ター、４は吹出口を有する吹出ユニットである。ここ
で、ポンプ２は従来例のポンプよりも小型低出力となっ
ている。

【００１２】５は図２に詳細を示す空気流量調節機構で
あり、駆動部５ａ，シャフト５ｂ，弁５ｃ，空気吸入口
５ｄ，空気排出口５ｅから構成されており、駆動部５ａ
と弁５ｃはシャフト５ｂにより連結されていて、駆動部
５ａの図中矢印Ｄ方向の上下動作の度合いに連動して弁
５ｃが上下動する。なお、空気の流入は空気吸入口５ｄ
から入り弁５ｃと空気量調節機構５本体との隙間を通
り、空気排出口５ｅに至る図中矢印Ｃ方向の経路によっ
てなされるが、弁５ｃの動作によりその流量は無段階に
制御可能である。

【００１３】そして、空気の流量は上述のように空気量
調節機構５のシャフト５ｂをアナログ的に変化させる以
外でも、たとえばシャフト５ｂの図中矢印Ｄ方向への単
位時間あたりの往復動作回数を変更することでデジタル
的にも制御可能である。

【００１４】また、図３は従来例にもある吹出口を有す
る吹出ユニット４を断面で表現した図であり、浴水入り
口４ａ，空気入り口４ｂ，ディフューザー部４ｃより構
成され、浴水１０は吹出口を有する吹出ユニット４へ浴
水入り口４ａから流入し、ディフューザー４ｃで流速を
高められて周囲に負圧を生成し、その負圧により空気入
り口４ｂから空気を吸い込み図中矢印Ｇ方向に気泡を混
合した浴水として吐出する。

【００１５】次に、上記構成の作用について説明する。
浴水１０を吸込口１から吸い込み、吹出ユニット４の吹
出口から気泡を混入するなどして還元する基本的な循環
動作は従来例と全く同一である。ここで、気泡混入の
際、従来の電磁弁１３による空気通路の開放，遮断の動
作ではなく、図２における駆動部５ａによる弁５ｃの無
段階な動作により、空気の流量を調節することが出来る
ので、浴水１０に混入する気泡の量を任意に変更でき
る。これにより、同一流量であっても人体１１への押圧
を大きく変化させることが可能となる。したがって、従
来例のポンプ１２よりも小型低出力のポンプ２であって
も押圧およびマッサージ効果に遜色の無い装置を得るこ
とが出来る。

【００１６】この発明による実施の形態によれば、駆動
部５ａによる弁５ｃの無段階な動作により空気の流量を
調節することが出来るので、浴水１０に混入する気泡の
量を任意に変更できる。これにより、同一流量であって
も人体１１への押圧を大きく変化させることが可能とな
る。したがって、従来例のポンプ１２よりも小型低出力
のポンプ２であっても押圧およびマッサージ効果に遜色
の無い装置を得ることが出来る。

【００１７】

【発明の効果】第１の発明によれば、流体の循環量の制
御と独立して空気の混入量を任意に調節する空気流量調
節手段を備えたので、循環流体への空気の混入量を適切
に調節でき、押圧およびマッサージ効果を的確に向上で
きる浴水循環装置を得ることができる。

【００１８】第２の発明によれば、空気混入用配管を介
して吹出ユニットに供給される空気の混入量を流体の循
環量の制御と独立して任意に調節する空気流量調節手段
を空気混入用配管に設けたので、循環流体への空気の混
入量をさらに適切に調節でき、押圧およびマッサージ効
果を的確に向上できる浴水循環装置を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 この発明による浴水循環装置を示す説明図で
ある。

【図２】 この発明による浴水循環装置の空気流量調節
機構の詳細図である。

【図３】 吹出口の断面拡大図である。

【図４】 従来の浴水循環装置の説明図である。

【符号の説明】

１ 吸込口、２ ポンプ、３ ヒーター、４ 吹出口、
４ａ 浴水入り口、４ｂ 空気入り口、４ｃ ディフュ
ーザー、５ 空気流量調節機構、５ａ 駆動部、５ｂ
シャフト、５ｃ弁、５ｄ 空気吸入口、５ｅ 空気排出
口、６ 配管、７ 配管、８ 浴水循環装置、９ 浴
槽、１０ 浴水、１１ 人体、１２ ポンプ、１３ 電
磁弁。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴水等の流体を循環し吹出口から吹き出
   す前記流体に空気を混入する機構を有する浴水循環装置
   において、前記流体の循環量の制御と独立して空気の混
   入量を任意に調節する空気流量調節手段を備えたことを
   特徴とする浴水循環装置。
2. 【請求項２】 前記流体を浴槽内に吹き出すための吹出
   口を有する吹出ユニットと、前記吹出ユニットに前記流
   体を供給するための循環用配管と、前記吹出ユニットに
   混入用空気を供給する空気混入用配管とを備え、前記空
   気混入用配管を介して前記吹出ユニットに供給される空
   気の混入量を前記流体の循環量の制御と独立して任意に
   調節する空気流量調節手段を前記空気混入用配管に設け
   たことを特徴とする請求項１に記載の浴水循環装置。