JP2000082987A - アンテナの指向性制御方法及びその装置 - Google Patents

アンテナの指向性制御方法及びその装置

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JP2000082987A
JP2000082987A JP10269603A JP26960398A JP2000082987A JP 2000082987 A JP2000082987 A JP 2000082987A JP 10269603 A JP10269603 A JP 10269603A JP 26960398 A JP26960398 A JP 26960398A JP 2000082987 A JP2000082987 A JP 2000082987A
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  • Variable-Direction Aerials And Aerial Arrays (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 端末からの接続要求信号に基づき端末の方向
を求め、この方向に対して不要輻射を含む電波エリアが
存在しないヌル点を向け、通信を可能とする。 【解決手段】 アレイアンテナ2より受信された端末Z
からの接続要求信号をアダプティブアレイ14及びパラ
メータ推定器15に供給する。パラメータ推定器15は
アダプティブアレイ14の出力とアンテナ2から供給さ
れた信号とにより、端末Zの方向の情報を検出し、メモ
リ16に一時記憶する。次に、既に指向性エリアを設け
ている端末Aからの信号がアレイアンテナ2より受信さ
れ、信号合成器17に供給される。信号合成器17は端
末Aの信号とメモリ16に記憶されている端末Zの情報
とを合成し、端末Aに対する指向性エリアを変更するこ
となく端末Zの方向に対し電波が存在しないアンテナ指
向性のヌル点を向ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、SDMA(Space
Divison Multiple Access)通信システムに関し、アン
テナ指向性の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、PHS(Personal Handy-phone Sy
stem)が普及し始めている。PHSの通信方式として
は、1フレーム(5ms)に送信受信の夫々4スロット
(1スロット:625μs)からなるフレームを基本単
位としたTDMA(Time Division Multiple Access)方
式が採用されており、「第二世代コードレス電話システ
ム」として標準化がなされている。
【0003】このPHSは、同期確立の制御手順の際に
U波測定処理を行っている。U波測定については、PH
Sの規格である第二世代コードレス電話システム標準規
格RCR STD−28(発行:(社)電波産業会)に詳
しく開示されているので、ここでは図5の処理シーケン
スフローに基づき簡単に説明する。まず、PHS端末か
らCチャネルを用いてリンクチャネル確立要求信号を基
地局に対し送信する。PHS基地局は、空きチャネル
(空きTチャネル)を検出し(キャリアセンス)、Cチ
ャネルを用いて空きTチャネルを指定するリンクチャネ
ル割当信号をPHS端末側に送信する。PHS端末側で
は、PHS基地局から受信したリンクチャネル情報に基
づき、指定されたTチャネルにある一定以上のパワーの
信号が受信されていないか測定(U波測定)し、一定の
パワー以上の信号が検出されない場合、即ち他のPHS
基地局が使用していない場合には、指定されたTチャネ
ルを用いて同期バースト信号を基地局に送信し、同期確
立を完了する。また、指定されたTチャネルに、ある一
定以上のパワーの信号が検出されていた場合、即ち使用
中の場合には、PHS端末は再度リンクチャネル確立要
求信号から制御手順を繰り返すこととなる。
【0004】また、近年、PHSや携帯電話等の移動通
信システムの無線基地局として、アレイアンテナを用い
たアダプティブアレイ(adaptive array)無線基地局が
考えられている。この様なアダプティブアレイ無線基地
局の動作原理については、例えば下記の文献に説明され
ている。 B. Widrow, et al.:"Adaptive Antenna Systems," Pro
c. IEEE, Vol.56, No.12, pp.2143-2159 (Dec. 1967). S. P. Applebaum:"Adaptive Arrays", IEEE Trans. An
tennas & Propag., Vol.AP-24, No.5, pp.585-598 (Sep
t. 1976). O. L. Frost, III:"Adaptive Least Squares Optimiza
tion Subject to Linear Equality Constraints, "SEL-
70-055, Technical Report, No.6796-2, InformationSy
stem Lab., Stanford Univ. (Aug. 1970). B. Widrow and S. D. Stearns:"Adaptive Signal Proc
essing," Prentice-Hall, Englewood Cliffs (1985). R. A. Monzingo and T. W. Miller:"Introduction to
Adaptive Arrays," Jone Wiley & Sons, New York (198
0). J. E. Hudson:"Adaptive Array Principles," Peter P
eregrinus Ltd., London (1981). R. T. Compton, Jr.:"Adaptive Antennas - Concepts
and Performance," Prentice-Hall, Englewood Cliffs
(1988). E. Nicolau and D. Zaharia:"Adaptive Arrays," Else
vier, Amsterdam (1989). このアダプティブアレイ無線基地局の概念図を図6に示
す。このアダプティブアレイは所定方向への指向性を有
するため、移動端末の方向へ電波エリアの指向性を向け
ることによりノイズや波形歪みのない信号を得るように
したものである。
【0005】しかし、現在のPHS基地局や、アダプテ
ィブアレイを用いたPHS基地局では、PHS基地局を
中心とした所定範囲内、例えば、PHS基地局を中心と
した半径500mのエリアで3端末しか利用できない
(図6参照)という問題を有していた。この問題に対
し、SDMA(Space Divison Multiple Access)通信
技術を用いたものが考えられている。SDMAとは、同
一セル内で同一チャネルを複数のユーザに割り当て、チ
ャネルの利用効率をあげる方式で、3素子アダプティブ
アレーを用いたSDMA方式の呼損率特性 信学技法
A.P97-214,RCS97-252, MW97-197(1998-02)(発行:(社)
電子情報通信学会)等に詳しく開示されているので詳細
な説明は省略する。また、SDMA方式は、PDMA
(Path Division Multiple Access )方式とも称され
る。このSDMA通信技術を、アダプティブアレイを用
いたPHS基地局に用いることにより、1つのSDMA
−PHS基地局71で複数のPHS端末を収容すること
が可能となる(図7参照)。
【0006】しかし、実際にはアダプティブアレイを用
いた場合、一方向の指向性だけを代表して概念図化して
みると(図8)、指定方向(主方向)へ電波エリアの指
向性を向けることが出来るが、それと同時に、指定方向
へ指向性を向けた電波エリアから派生する不要輻射(副
方向への指向性電波エリア)も生じる。例えば、73a
の指向性を作り出すと、ハッチング領域で示す73b、
73cへの不要輻射が生じることとなる。
【0007】ここで、PHS端末Aが指向性エリア73
aでTチャネルを使用して通信を行っているときに、不
要輻射の発生領域73cに、PHS端末Zが入りPHS
通信を行おうとした場合(図9参照)、PHS端末Zは
PHS端末Aが使用しているTチャネルとは時刻と周波
数が異なるCチャネルを用いてリンクチャネル確立要求
信号をSDMA−PHS基地局71に対し送信する。こ
の時、図9の様に基地局から見たPHS端末AとPHS
端末Zの方向差が十分大きな場合、たとえPHS端末A
とPHS端末Zが同じチャネルを使用してSDMA−P
HS基地局71と信号を送受信しても、SDMA−PH
S基地局71はそれぞれの端末に対し、相互干渉を抑圧
できる指向性エリアを形成するため、SDMA−PHS
基地局71は、PHS端末Zに対してCチャネルを用い
て通信チャネルを、PHS端末Aが使用しているTチャ
ネルと同一のTチャネルに指定するリンクチャネル割当
信号を送信する。PHS端末Zでは、SDMA−PHS
基地局71から受信したリンクチャネル情報に基づき、
指定されたTチャネルのU波測定、つまり、指定された
Tチャネルに一定以上のパワーの信号が受信されていな
いか測定する。この時、PHS端末Zが位置する場所に
はPHS端末A方向に向けられた指向性電波の不要輻射
電波73cが存在するため、指定されたTチャネルにお
いて、所定値以上のパワーの信号が検出されるため、P
HS端末Zは同期バースト信号を送信することができ
ず、PHS端末ZとSDMA−PHS基地局71とのP
HS通信が不可能となるという問題点を有する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
に鑑みてなされたものであり、SDMA−PHS基地局
が指向性エリアを形成している状態で、異なる方向のP
HS端末からのリンクチャネル確立要求信号(接続要求
信号)が到来した場合、該PHS端末の方向を求め、該
方向に対して不要輻射を含む電波エリアが存在しないア
ンテナ指向性のヌル方向を向けることにより、SDMA
−PHS基地局が指向性エリアを形成している状態で
も、異なる方向のPHS端末との通信を可能とする制御
方法及び装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、請求項1で
は、指向性を有するアンテナを備えた装置の制御方法に
於いて、端末より接続要求があった場合に、該端末方向
にアンテナ指向性のヌル点を向けることを特徴とする。
請求項2では、指向性を有するアンテナを備えた装置の
制御方法に於いて、一方の端末に対して指向性電波エリ
アを形成している状態で、異なる他方向の端末からの接
続要求があった場合に、前記一方の端末の通信品質を所
定レベル以上に保ち、前記異なる他方の端末の方向にア
ンテナ指向性のヌル点を向けることを特徴とする。
【0010】請求項3では、請求項1及び請求項2に於
いて、前記指向性を有するアンテナを備えた装置は、P
HS基地局であること特徴とする。請求項4では、請求
項3に於いて、前記端末は、PHS端末であること特徴
とする。請求項5では、指向性を有するアンテナと、該
アンテナから受信した信号に基づき該信号を発信した装
置の位置方向を検出する検出手段と、該検出手段により
検出された信号発信装置の方向にアンテナ指向性のヌル
点を向ける制御を行う制御手段とを設けたことを特徴と
する。
【0011】請求項6では、指向性を有するアンテナ
と、該アンテナから受信した接続要求信号に基づき該接
続要求信号を発信したPHS端末装置の位置方向を検出
する検出手段と、該検出手段により検出された信号発信
装置の方向にアンテナ指向性のヌル点を向ける制御を行
うアンテナ制御手段と、該アンテナ制御手段によりアン
テナ指向性のヌル点を向けた前記PHS端末装置とPH
S通信制御を行うPHS通信制御手段とを設けたことを
特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図1乃至
図4に基づいて説明する。図1は、従来例でも示したよ
うに、SDMA−PHS基地局1(以下SDMA基地局
と称す)がPHS端末A方向(主方向)に対して指向性
電波エリア3aを形成している状態で、それと同時に発
生する不要輻射エリア3b、3c(副方向への指向性電
波エリア)にPHS端末Zが入りPHS通信を行おうと
する場合の模式図である。図2は、SDMA基地局1の
機能ブロック図であり、n本のアンテナ#1、#2、#
3、#4、…#nからなるアレイアンテナ2(本実施の
形態では4本とする)と、アレイアンテナ2からの入力
信号がCチャネル信号の場合には後述するスイッチSW
13b側に、入力信号がTチャネル信号の場合には後述
する信号合成器側に高速切換え可能なスイッチSW13
aと、アレイアンテナ2からの入力信号がCチャネル信
号の場合にはスイッチSW13aと後述するアダプティ
ブアレイ14を、入力信号がTチャネル信号の場合には
後述する信号合成器と後述するアダプティブアレイ14
を接続する高速切換え可能なスイッチSW13bと、T
チャネル信号と後述するメモリ16に格納されている情
報とを合成する信号合成器17と、Cチャネルの情報若
しくは信号合成器17から出力される情報から端末から
送信された信号を抽出するアダプティブアレイ14と、
Cチャネルの情報とアダプティブアレイ14から出力さ
れる情報とから応答ベクトルを求めるパラメータ推定器
15と、パラメータ推定器15から出力される情報を一
時格納するメモリ16により構成されている。尚、図示
していないが、アレイアンテナ2とスイッチSW13と
の間にA/D変換器が設けられている。
【0013】SDMA基地局1からの指向性電波エリア
3aから派生する不要輻射エリア3cに入ってきたPH
S端末Zが通話を開始しようとすると、PHS端末Zか
らSDMA基地局1に対しCチャネルを用いてリンクチ
ャネル確立要求信号(接続要求信号)を送信する。SD
MA基地局1では、Cチャネル信号を受信する場合には
スイッチSW13がアダプティブアレイ14側に接続さ
れ、アレイアンテナ2を介してCチャネル信号をアダプ
ティブアレイ14に供給する。尚、アレイアンテナ2か
ら出力される信号線はアンテナ夫々に設けられており、
アンテナがn本の場合、アダプティブアレイ14に供給
される信号線、パラメータ推定器15に供給される信号
線、信号合成器17に供給される信号線はn本となる。
本実施の形態では、アレイアンテナ2は4本であるため
信号線は4本となる。
【0014】まず、PHS端末ZからのCチャネル信号
をScZ(t)とすると、第1のアンテナ#1でのCチ
ャネル受信信号Xc1(t)は、次式の様に表される。 Xc1(t)=a1×Scz(t)+n1(t) ここで、a1は、後述するようにリアルタイムで変化す
る係数である。次に、第2のアンテナ#2でのCチャネ
ル受信信号Xc2(t)は、次式の様に表される。
【0015】 Xc2(t)=a2×Scz(t)+n2(t) ここで、a2も同様にリアルタイムで変化する係数であ
る。次に、第3のアンテナ#3でのCチャネル受信信号
Xc3(t)は、次式の様に表される。 Xc3(t)=a3×Scz(t)+n3(t) ここで、a3も同様にリアルタイムで変化する係数であ
る。
【0016】次に、第4のアンテナ#4でのCチャネル
受信信号Xc4(t)は、次式の様に表される。 Xc4(t)=a4×Scz(t)+n4(t) ここで、a4も同様にリアルタイムで変化する係数であ
る。同様に、n本のアンテナがあった場合、第nのアン
テナ#nでのCチャネル受信信号Xcn(t)は、次式
の様に表される。
【0017】 Xcn(t)=an×Scz(t)+nn(t) ここで、anも同様にリアルタイムで変化する係数であ
る。上記係数a1、a2、a3、a4、…、anは、PHS
端末Zからの電波信号に対し、アレイアンテナ2を構成
するアンテナ#1、#2、#3、#4、…、#nのそれ
ぞれの相対位置が異なるため(本実施の形態では、各ア
ンテナ同士は互いに、電波信号の波長の5倍、即ち1m
程度の間隔をあけて配されている)、それぞれのアンテ
ナでの受信信号強度及び受信信号位相に差が生じること
を表している。各PHS端末は移動しているため、これ
らの係数はリアルタイムで変化する。また、上記n1
2、n3、n4、…、nnは各アンテナ及び受信回路で発
生する雑音である。
【0018】それぞれのアンテナで受信されたXc1
Xc2、Xc3、Xc4は、アダプティブアレイ14に供
給され、PHS端末ZからのCチャネル信号であるSc
Z(t)が求められ出力される。また、アンテナで受信
されたXc1、Xc2、Xc3、Xc4は、パラメータ推定
器15にも供給され、アダプティブアレイ14からの出
力信号と、受信信号Xc 1、Xc2、Xc3、Xc4との相
関値C1、C2、C3、C4を計算することにより、次式に
より各アンテナのアレイ応答ベクトルを求めることがで
きる。
【0019】
【数1】
【0020】これにより、パラメータ推定器15から、
各アンテナにおけるアレイ応答ベクトルa1、a2
3、a4が求められ、出力される。パラメータ推定器1
5から出力されるアレイ応答ベクトルa1、a2、a3
4は、メモリ16に供給され、一時格納される。次
に、SDMA基地局1は、Cチャネルを用いてリンクチ
ャネル確立要求信号を送信してきたPHS端末Zに対
し、接続可能なTチャネルを指定するリンクチャネル割
当信号をCチャネルを用いてPHS端末Zに送信する。
この時、SDMA基地局1は、PHS端末Aが使用して
いるTチャネルと同一のTチャネルで且つ同一の周波数
を指定しているものとする。
【0021】PHS端末Zは、SDMA基地局1から受
信したリンクチャネル情報に基づき、指定されたTチャ
ネルのU波測定、つまり、指定されたTチャネルにおい
て一定以上のパワーの信号が受信されていないか測定す
る。この時、PHS端末Zが位置する場所にはPHS端
末A方向に向けられた指向性電波の不要輻射電波が存在
するため、指定されたTチャネルに、所定値以上のパワ
ーの信号が検出でき、同期バースト信号を送信できない
状態となる。つまりこの時、PHS端末AはPDMA基
地局1と既に接続されているので、Tチャネルを用いて
通信を行っている。
【0022】PDMA基地局1では、Tチャネル信号を
受信する場合にはスイッチSW13が信号合成器17側
に接続され、アレイアンテナ2を介してTチャネル信号
を信号合成器17に供給する。まず、PHS端末Aから
のTチャネル信号をStA(t)とすると、第1のアン
テナ#1でのTチャネル受信信号Xt1(t)は、次式
の様に表される。
【0023】 Xt1(t)=b1×StA(t)+n1(t) ここで、b1は、後述するようにリアルタイムで変化す
る係数である。次に、第2のアンテナ#2でのTチャネ
ル受信信号Xt2(t)は、次式の様に表される。 Xt2(t)=b2×StA(t)+n2(t) ここで、b2も同様にリアルタイムで変化する係数であ
る。
【0024】次に、第3のアンテナ#3でのTチャネル
受信信号Xt3(t)は、次式の様に表される。 Xt3(t)=b3×StA(t)+n3(t) ここで、b3も同様にリアルタイムで変化する係数であ
る。次に、第4のアンテナ#4でのTチャネル受信信号
Xt4(t)は、次式の様に表される。
【0025】 Xt4(t)=b4×StA(t)+n4(t) ここで、b4も同様にリアルタイムで変化する係数であ
る。同様に、n本のアンテナがあった場合、第nのアン
テナ#nでのTチャネル受信信号Xtn(t)は、次式
の様に表される。 Xtn(t)=bn×Stz(t)+nn(t) ここで、bnも同様にリアルタイムで変化する係数であ
る。
【0026】上記係数b1、b2、b3、b4、…、b
nは、PHS端末Aからの電波信号に対し、アレイアン
テナ2を構成するアンテナ#1、#2、#3、#4、
…、#nのそれぞれの相対位置が異なるため、それぞれ
のアンテナでの受信信号強度及び受信信号位相に差が生
じることを表している。各PHS端末は移動しているた
め、これらの係数はリアルタイムで変化する。また、上
記n1、n2、n3、n4、…、nnは各アンテナ及び受信
回路で発生する雑音である。
【0027】それぞれのアンテナで受信されたXt1
Xt2、Xt3、Xt4は、信号合成器17に供給され
る。信号合成器17は、メモリ16に一時格納されてい
た各アンテナにおけるPHS端末Zのアレイ応答ベクト
ルa1、a2、a3、a4と、メモリ16に予め内部で作成
され記憶されているPHS端末Zの擬似的なTチャネル
信号Stz(t)とにより、各アンテナに於ける擬似的
なPHS端末ZからのTチャネル情報を生成し、アンテ
ナ2で受信されたPHS端末AのTチャネル受信信号X
1、Xt2、Xt3、Xt4と合成し、次式で表される各
アンテナでのPHS端末AとPHS端末Zとの合成信号
Xt1’、Xt2’、Xt3’、Xt4’としてアダプティ
ブアレイ14に供給される。尚、メモリ16には、送信
されてくると予測されるPHS端末ZのTチャネル信号
Stz(t)を予め内部で作成し記憶しているものとす
る。
【0028】まず、第1のアンテナ#1での合成信号X
1’(t)は、次式の様に表される。 Xt1’(t)=b1×StA(t)+a1×StZ(t)
+n1(t) 次に、第2のアンテナ#2での合成信号Xt2’(t)
は、次式の様に表される。
【0029】Xt2’(t)=b2×StA(t)+a2×
StZ(t)+n2(t) 次に、第3のアンテナ#3での合成信号Xt3’(t)
は、次式の様に表される。 Xt3’(t)=b3×StA(t)+a3×StZ(t)
+n3(t) 次に、第4のアンテナ#4での合成信号Xt4’(t)
は、次式の様に表される。
【0030】Xt4’(t)=b4×StA(t)+a4×
StZ(t)+n4(t) 同様に、n本のアンテナがあった場合、第nのアンテナ
#nでの合成信号Xt n’(t)は、次式の様に表され
る。 Xtn’(t)=bn×StA(t)+an×StZ(t)
+nn(t) これにより、アダプティブアレイ14に入力される合成
信号Xt1’(t)、Xt2’(t)、Xt3’(t)、
Xt4’(t)は、PHS端末Zからの入射信号b1×S
A(1)、b2×StA(1)、b3×StA(1)、b4
×StA(1)とPHS端末Aからの入射信号a1×St
z(1)、a2×Stz(1)、a3×Stz(1)、a4×
Stz(1)と雑音信号の合成信号となる。
【0031】この合成信号は、PHS基地局が指定した
Tチャネルにおいて、通話中のPHS端末Zに加えて、
実際にはTチャネルで電波を送信していないPHS端末
Zからの電波が入射した場合の信号が加えられている。
アダプティブアレイアンテナを例えばRLS(Recursiv
e Least Square)アルゴリズムで動作させた場合、所望
信号には主方向の指向性を向け、干渉信号にはヌル点を
形成する。
【0032】よって、アダプティブアレイ14は、PH
S端末AとPHS端末Zとの合成信号を用いて指向性を
制御するため、図3に示す様に、PHS端末A方向(主
方向)に対する指向性を調整し、PHS端末Aに対する
通信品質を所定レベル以上に保つよう指向性電波エリア
を維持したまま、不要輻射(副方向への指向性電波エリ
ア)も含めて、PHS端末Z方向に対し電波が飛んでい
ないアンテナ指向性のヌル点αを向ける。
【0033】これにより、U波測定を行うPHS端末Z
が位置するところにはSDMA基地局1から送信される
電波が一定レベル以下になり、PHS端末ZにおけるU
波測定が正常に完了でき、Tチャネルを使用する同期バ
ースト信号の送信以降の処理が可能となる。そしてSD
MA基地局1は、TチャネルにおいてPHS端末Zから
送信された同期バースト信号を含む信号を受信し、この
同期バースト信号を抽出するように指向性制御を行うこ
とにより、PHS端末Z方向に指向性エリア4aを形成
することができ、PHS端末ZとSDMA基地局1はT
チャネルを使用して通信することが出来るようになる
(図4参照)。
【0034】
【発明の効果】本発明を用いると、接続要求があった端
末方向にアンテナ指向性のヌル点を向けることができる
ため、端末とアンテナを備えた装置との接続が容易とな
る。また、既に接続している端末の通信品質を所定レベ
ル以上に保ちながら、異なる他方の端末の方向にアンテ
ナ指向性のヌル点を向けることができるため、接続して
いる端末の通信を妨害することなく、異なる方向の端末
とアンテナを備えた装置との接続が容易となる。
【0035】また、1つのPHS基地局で複数のPHS
端末を収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】SDMA基地局がPHS端末A方向(主方向)
に対して指向性エリアを形成している状態で、それと同
時に発生する不要輻射エリア(副方向への指向性電波エ
リア)にPHS端末Zが入りPHS通信を行おうとする
場合の模式図である。
【図2】本発明のSDMA基地局の一実施の形態を示す
機能ブロック図である。
【図3】PHS端末Aに対する指向性制御を調整し、P
HS端末Z方向に対し電波が飛んていないアンテナ指向
性のヌル点αを向けた状態の一実施の形態を説明する模
式図である。
【図4】PHS端末AとPHS端末Zとに対してそれぞ
れ指向性エリアを形成した状態の一実施の形態を説明す
る模式図である。
【図5】PHSの同期確立の際のU波測定の処理シーケ
ンスフローチャートである。
【図6】アダプティブアレイ無線基地局の概念図であ
る。
【図7】SDMA通信技術をアダプティブアレイ無線基
地局に用いた場合の概念図である。
【図8】アダプティブアレイを用いた場合の一方向の指
向性を示す概念図である。
【図9】SDMA基地局がPHS端末A方向(主方向)
に対して指向性エリアを形成している状態で、それと同
時に発生する不要輻射エリア(副方向への指向性電波エ
リア)にPHS端末Zが入りPHS通信を行おうとする
場合の模式図である。
【符号の説明】
1 SDMA−PHS基地局 2 アレイアンテナ 3a 端末A方向指向性電波エリア 3b、3c 端末A方向指向性電波の不要輻射エリ
ア 13a、13b スイッチSW 14 アダプティブアレイ 15 パラメータ推定器 16 メモリ 17 信号合成器 α アンテナ指向性のヌル点 A、Z PHS端末

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 指向性を有するアンテナを備えた装置の
    制御方法に於いて、 端末より接続要求があった場合に、該端末方向にアンテ
    ナ指向性のヌル点を向けることを特徴とするアンテナの
    指向性制御方法。
  2. 【請求項2】 指向性を有するアンテナを備えた装置の
    制御方法に於いて、 一方の端末に対して指向性電波エリアを形成している状
    態で、異なる他方向の端末からの接続要求があった場合
    に、前記一方の端末の通信品質を所定レベル以上に保
    ち、前記異なる他方の端末の方向にアンテナ指向性のヌ
    ル点を向けることを特徴とするアンテナの指向性制御方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1及び請求項2に於いて、 前記指向性を有するアンテナを備えた装置は、PHS基
    地局であること特徴とするアンテナの指向性制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に於いて、 前記端末は、PHS端末であること特徴とするアンテナ
    の指向性制御方法。
  5. 【請求項5】 指向性を有するアンテナと、 該アンテナから受信した信号に基づき該信号を発信した
    装置の位置方向を検出する検出手段と、 該検出手段により検出された信号発信装置の方向にアン
    テナ指向性のヌル点を向ける制御を行う制御手段とを設
    けたことを特徴とするアンテナの指向性制御装置。
  6. 【請求項6】 指向性を有するアンテナと、 該アンテナから受信した接続要求信号に基づき該接続要
    求信号を発信したPHS端末装置の位置方向を検出する
    検出手段と、 該検出手段により検出された信号発信装置の方向にアン
    テナ指向性のヌル点を向ける制御を行うアンテナ制御手
    段と、 該アンテナ制御手段によりアンテナ指向性のヌル点を向
    けた前記PHS端末装置とPHS通信制御を行うPHS
    通信制御手段とを設けたことを特徴とするアンテナの指
    向性制御装置。
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