JP2000080060A - 光学活性なシクロプロパンカルボン酸エステルの製造法 - Google Patents

光学活性なシクロプロパンカルボン酸エステルの製造法

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JP2000080060A JP10198644A JP19864498A JP2000080060A JP 2000080060 A JP2000080060 A JP 2000080060A JP 10198644 A JP10198644 A JP 10198644A JP 19864498 A JP19864498 A JP 19864498A JP 2000080060 A JP2000080060 A JP 2000080060A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学活性なシクロプロパンカルボン酸エステ
ルを提供すること。 【解決手段】 光学活性なビスオキサゾリン系配位子と
銅化合物より得られる銅錯体の存在下に、プロキラルな
オレフィン類とジアゾ酢酸エステル類とを反応させる光
学活性なシクロプロパンカルボン酸エステルの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学活性なシクロ
プロパンカルボン酸エステルの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】光学活性なシクロプロパンカルボン酸エ
ステルは医薬、農薬の中間体として重要な化合物であ
る。例えば、第一菊酸として知られている(+)−2,
2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロペニル)シ
クロプロパンカルボン酸は、合成ピレスロイド系殺虫剤
の酸成分を構成するものである。これまでに、合成的手
法により、光学活性シクロプロパンカルボン酸誘導体を
直接製造する方法としては、例えば、配位子として光学
活性ビス〔2−(4,5−ジフェニル−1,3−オキサ
ゾリニル)〕メタンを用いた不斉銅錯体の存在下に、プ
ロキラルなオレフィン類とジアゾ酢酸エステルを反応さ
せる方法(TetrahedronLett.,32,7373(1991))等が知られ
ている。しかしながら、この方法では配位子合成に使用
する原料が高価であることや、配位子合成法が複雑とい
う問題があり、工業的に有利な方法とはいえなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
銅化合物に安価な光学活性なアミノ酸を原料として、容
易な方法で製造し得るビスオキサゾリン化合物配位子を
作用させて得られる銅錯体存在下、光学活性なシクロプ
ロパンカルボン酸エステルの製造法を開発するべく鋭意
検討した結果、本発明に至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(1) (式中、Rは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基
を示す。)で示される光学活性なビスオキサゾリン系配
位子と銅化合物を反応させて得られる銅錯体の存在下
に、一般式(2) (式中、R1、R2、R3、R4は、同一または相異なり、
水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキ
ル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル
基またはアルコキシカルボニル基を示す。ただし、R1
とR2が同じ基を表わすときR3とR4は互いに異なる基
を表わす。)で示されるプロキラルなオレフィン類と一
般式(3) (式中、R5は炭素数1〜6のアルキル基、低級アルキ
ル基で置換されていてもよいシクロアルキル基、ベンジ
ル基またはアルキル基もしくはアルコキシ基で置換され
ていてもよいフェニル基を示す。)で示されるジアゾ酢
酸エステル類とを反応させることを特徴とする一般式
(4) (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、前記と同じ
意味を表わす。)で示される光学活性なシクロプロパン
カルボン酸エステルの製造法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明はプロキラルなオレフィン類(2)とジアゾ酢酸
エステル類(3)とを反応させるにあたり、銅化合物に
ビスオキサゾリン系配位子(1)を作用させて得られる
銅錯体を使用することを特徴とするものである。本発明
で用いられる銅化合物としては、例えばトリフロメタン
スルホン酸銅、酢酸銅、臭化銅、塩化銅などの1価また
は2価の銅化合物が挙げられ、好ましくはトリフルオロ
メタンスルホン酸銅(II)が挙げられる。これらはそれ
ぞれ単独または2種以上を混合して用いることができ
る。
【0006】光学活性なビスオキサゾリン系配位子
(1)の具体的化合物としては、ビス[2-[4(R)-フェニ
ル-2-オキサゾリン]]メタン、2,2−ビス[2-[4(R)-フェ
ニル-2-オキサゾリン]]プロパン、3,3-ビス[2-[4(R)-フ
ェニル-2-オキサゾリン]]ヘプタン等およびこれら化合
物の光学活性(R)が(S)である化合物が挙げられる。これ
らビスオキサゾリン系配位子(1)は公知の方法により
得ることができ、例えば、(R)−フェニルグリシノー
ルとマロン酸ジメチルとを反応させて、ジアミド化合物
にした後、塩化チオニルで塩素化し、水酸化ナトリウム
のエタノール−テトラヒドロフラン溶液を加えて反応さ
せることによりビス[2-[4(R)-フェニル-2-オキサゾリ
ン]]メタンが得られる(HELVETICA CHEMICA ACTA Vo
l. 74, 1991)。
【0007】本発明に用いられる銅錯体は、前記の銅化
合物に、ビスオキサゾリン系配位子(1)を反応させて
得ることができる。上記反応には通常溶媒が使用され、
かかる溶媒としては、例えば、塩化メチレン、1,2−
ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロン
ゲン化炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素等を挙げることができる。また、次の工程
で用いる原料のプロキラルなオレフィン類(2)を溶媒
として用いることもできる。溶媒の使用量は銅化合物に
対し、通常、10〜500重量倍である。
【0008】ビスオキサゾリン系配位子(1)の使用量
は、銅化合物に対し、通常、0.8〜5モル倍であり、
好ましくは1〜2モル倍である さらに、銅化合物にビスオキサゾリン系配位子(1)を
反応させるにあたっては、通常、アルゴン、窒素等不活
性ガスの雰囲気下で実施される。なお、上記反応におい
ては水が存在しない方が、反応収率の点で好ましい。上
記反応温度は特に限定されないが通常0〜50℃の範囲
で実施される。また、本発明においては、2価の銅化合
物を用いて錯体を調整する場合は、フェニルヒドラジン
等の還元剤で1価の銅化合物に還元しなくてもよい。か
くして、銅錯体が得られるが、銅錯体は単離してもよい
し、単離することなく、プロキラルなオレフィン類
(2)とジアゾ酢酸エステル類(3)との反応に、その
まま使用することができる。該銅錯体の使用量は、ジア
ゾ酢酸エステル類(3)に対し、銅化合物換算量で通
常、0.0001〜0.01当量倍であり、好ましくは、0.0005〜
0.01当量倍である。
【0009】本発明の原料化合物として用いられるジア
ゾ酢酸エステル(3)は、公知の方法で得ることがで
き、例えば、対応するアミノ酸エステル類をジアゾ化反
応に付し、次いでクロロホルム等のハロゲン化炭化水素
で抽出することにより得ることができる。必要に応じて
蒸留等により単離することができる。
【0010】ジアゾ酢酸エステル(3)の一般式におい
て、R5は炭素数1〜6のアルキル基、低級アルキル基
で置換されていてもよいシクロアルキル基、ベンジル基
またはアルキル基もしくはアルコキシ基で置換されてい
てもよいフェニル基を示し、R5の具体例としては、例
えば、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチ
ル、n−ヘキシル、l−メンチル、d−メンチル、ベン
ジル、シクロヘキシル、フェニル、m−メチルフェニ
ル、m−メトキシフェニル、3,5−ジメチルフェニ
ル、3,5−ジメトキシフェニル、4−メチル−2,6
−ジ−t−ブチルフェニルなどが挙げられる。
【0011】また、もう一方の原料であるプロキラルな
オレフィン類(2)の一般式において、R1、R2
3、R4は、同一または相異なり、水素原子、ハロゲン
原子で置換されていてもよいアルキル基、ハロゲン原子
で置換されていてもよいアルケニル基またはアルコキシ
カルボニル基を示し、具体的には、例えばプロペン、1
−ブテン、イソブチレン、2−メチル−2,4−ヘキサ
ジエン、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン、2
−クロロ−5−メチル−2,4−ヘキサジエン、2−フ
ルオロ−5−メチル−2,4−ヘキサジエン、1,1,
1−トリフルオロ−5−メチル−2,4−ヘキサジエ
ン、2−メトキシカルボニル−5−メチル−2,4−ヘ
キサジエン、1,1−ジフルオロ−4−メチル−1,3
−ペンタジエン、1,1−ジクロロ−4−メチル−1,
3−ペンタジエン、1,1−ジブロモ−4−メチル−
1,3−ペンタジエン、1−クロロ−1−フルオロ−4
−メチル−1,3ペンタジエン、1−フルオロ−1−ブ
ロモ−4−メチル−1,3ペンタジエン、1−フルオロ
−1,1−ジクロロ−4−メチル−2−ペンテン、1,
1,1−トリクロロ−4−メチル−3−ペンテン、1,
1,1−トリブロモ−4−メチル−3−ペンテン、2,
3−ジメチル−2−ペンテン、2−ブロモ−2,5−ジ
メチル−4−ヘキセン、2−クロロ−2,5−ジメチル
−4−ヘキセン等を例示することができる。好ましく
は、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエンが挙げら
れる。
【0012】プロキラルなオレフィン類(2)の使用量
は、ジアゾ酢酸エステル類(3)に対し、通常2モル倍
以上であり、好ましくは5〜50モル倍である。
【0013】本発明は、前記の銅錯体の存在下にプロキ
ラルなオレフィン類(2)とジアゾ酢酸エステル類
(3)とを反応させるものであるが、その具体的な方法
としては、例えば、前記のようにして得られた銅錯体と
プロキラルなオレフィン類(2)の混合物に、溶媒に溶
解させたジアゾ酢酸エステル類(3)を加える方法が挙
げられる。ここで溶媒としては、例えば、ジクロロメタ
ン、1,2−ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭
素等のハロゲン化炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、シク
ロヘキサン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエン、
キシレン等の芳香族炭化水素、酢酸メチル、酢酸エチル
等のエステル類が挙げられ、プロキラルなオレフィン類
(2)を溶媒として用いることもできる。また、これら
は混合して用いることもできる。溶媒の使用量は、ジア
ゾ酢酸エステル類(3)に対し、通常、2〜30重量
倍、好ましくは5〜20重量倍である。
【0014】プロキラルなオレフィン類(2)とジアゾ
酢酸エステル類(3)とを反応させる際には、通常、ア
ルゴン、窒素等不活性ガスの雰囲気下で実施される。な
お、上記反応においては水が存在しない方が、反応収率
の点で好ましい。上記反応温度は、特に限定されず、溶
媒を用いた場合には、該溶媒の沸点以下で実施すること
ができるが、通常、0〜100℃で、好ましくは5〜8
0℃で実施される。
【0015】上記反応で得られた光学活性なシクロプロ
パンカルボン酸エステル類(4)は、必要に応じ、蒸
留、カラムクロマトグラフィー等の通常の方法により単
離することができる。
【0016】本発明で得られる光学活性なシクロプロパ
ンカルボン酸エステル類(4)の具体的な化合物として
は、例えば、2−メチルシクロプロパンカルボン酸エス
テル、2,2−ジメチルシクロプロパンカルボン酸エス
テル、2,2−ジメチル−3−(2−メチル−1−プロ
ペニル)シクロプロパンカルボン酸エステル、2,2−
ジメチル−3−(2,2−ジクロロ−1−エテニル)シ
クロプロパンカルボン酸エステル、2,2−ジメチル−
3−(2,2,2−トリクロロエチル)シクロプロパン
カルボン酸エステル、2,2−ジメチル−3−(2,
2,2−トリブロモエチル)シクロプロパンカルボン酸
エステル、2,2−ジメチル−3−(2,2−ジブロモ
−1−エテニル)シクロプロパンカルボン酸エステル、
2,2−ジメチル−3−(2,2−ジフルオロ−1−エ
テニル)シクロプロパンカルボン酸エステル、2,2−
ジメチル−3−(2−フルオロ−2−クロロ−1−エテ
ニル)シクロプロパンカルボン酸エステル、2,2−ジ
メチル−3−(2−フルオロ−2−ブロモ−1−エテニ
ル)シクロプロパンカルボン酸エステル、2,2−ジメ
チル−3−(2−フルオロ−1−プロペニル)シクロプ
ロパンカルボン酸エステル、2,2−ジメチル−3−
(2−クロロ−1−プロペニル)シクロプロパンカルボ
ン酸エステル、2,2−ジメチル−3−(2−クロロ−
2,2,2−トリフルオロメチルエテニル)シクロプロ
パンカルボン酸エステル、2,2−ジメチル−3−(2
−メトキシカルボニル−1−プロペニル)シクロプロパ
ンカルボン酸エステル、2,2−ジメチル−3−(2−
クロロ−2−メチル)プロピルシクロプロパンカルボン
酸エステル、2,2−ジメチル−3−(2−ブロモ−2
−メチル)プロピルシクロプロパンカルボン酸エステ
ル、2,2−ジメチル−3−(1−プロペニル)シクロ
プロパンカルボン酸エステル等の光学活性体を挙げるこ
とができる。
【0017】ここで光学活性なシクロプロパンカルボン
酸エステル類(4)のエステル残基としては、例えば、
メチル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、i-ブチル、
t-ブチル、シクロヘキシル、メンチル、4−メチル−
2,6−ジt-ブチルフェニル等を挙げることができる。
【0018】かくして得られた光学活性なシクロプロパ
ンカルボン酸エステル類(4)は、公知の方法により脱
エステル化反応に付して、置換基R5が水素原子である
光学活性なシクロプロパンカルボン酸類に変換すること
ができる。その際、本発明の反応に従って製造した光学
活性なシクロプロパンカルボン酸エステル類(4)は単
離することなく脱エステル化反応に付すこともできる。
【0019】上記脱エステル化反応の方法は特に限定さ
れず、公知の方法に準拠して実施されるが、例えば、ア
ルカリ金属の水酸化物等で加水分解する方法、酸触媒存
在下、加熱により熱分解する方法等により実施すること
ができる。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、プロキラルなオレフィ
ン類(2)とジアゾ酢酸エステル類(3)とを反応させ
るに当たり、光学活性なビスオキサゾリンと銅化合物と
で調製した銅錯体を存在させることで、選択性よく光学
活性なシクロプロパンカルボン酸エステル(4)を製造
することができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでな
い。
【0022】(実施例1)窒素置換された50mlシュレ
ンク管にトリフルオロメタンスルホン酸銅18.05mg(0.0
5mmol)、ビス[2-[4(R)-フェニル-2-オキサゾリン]]メ
タン16.9mg(0.055mmol)、1,2-ジクロロエタン14ml加え
た後、室温にて10分攪拌した。この後2,5−ジメチル−
2,4−ヘキサジエン6.0g(55mmol)を添加した後,25℃に
てジアゾ酢酸エチル1.1g(10mmol)を2時間かけて滴下し
た。ジアゾ酢酸エチル滴下終了後,さらに1時間25℃に
て攪拌した。菊酸エチルエステルの生成量をガスクロマ
トグラフィーにより定量すると1.58gであり,ジアゾ酢
酸エチルに対する収率は80.5%,トランス/シス=72/28
であった。反応混合物より2,5-ジメチル−2,4−ヘキサ
ジエン(沸点51℃/30mmHg)を留去した後,濃縮液1gを分
取し、1規定水酸化ナトリウム水溶液10ml、エタノール
5mlを加え,100℃にて1時間攪拌しアルカリ加水分
解した。得られた菊酸をl−メントールと反応させ生成
するジアステレオマーエステルをガスクロマトグラフィ
ーで分析した。トランス体の光学純度は64%e.e.,シス体
の光学純度は39%e.e.であった。
【0023】(実施例2)反応溶媒を1,2-ジクロロエタ
ンの代わりに酢酸エチルを用いる以外は実施例1に準拠
して実施した。菊酸エチルのジアゾ酢酸エチルに対する
収率は、78.7%、トランス/シス=72/28、トランス体の
光学純度は65%e.e., シス体の光学純度は35%e.e.であ
った。
【0024】(実施例3)ジアゾ酢酸エチルの代わりに
ジアゾ酢酸t−ブチルを用い、実施例1に準拠して反応
を行った。菊酸t−ブチルの収量は 1.8gであり,収率
81.4%,トランス/シス=82/18であった。2,5-ジメチル-2,
4-ヘキサジエンを濃縮後、濃縮液を1g分取し、液体クロ
マトグラフィーで光学純度を測定した。トランス体の光
学純度は77%e.e.、シス体の光学純度は57%e.e.であっ
た。
【0025】(実施例4)ジアゾ酢酸エチルの代わりに
ジアゾ酢酸イソブチルを用い、実施例1に準拠して反応
を行った。菊酸イソブチルの収量は 1.2gであり,収率
54.4%、トランス/シス=76/24であった。光学純度の算出
方法は実施例1に準拠した。トランス体の光学純度は67
%e.e.、シス体の光学純度は31%e.e.であった。
【0026】(実施例5)ビス[2-[4(R)-フェニル-2-オ
キサゾリン]]メタンの代わりに、2,2−ビス[2-[4(R)-
フェニル-2-オキサゾリン]]プロパン18.4mg(0.055mmmo
l)を用いた以外は実施例1に準拠して反応を行った。菊
酸エチルエステルの生成量は1.55gであり、収率 78.8
%、トランス/シス=69/31であった。トランス体の光学
純度は67%e.e.、シス体の光学純度は21.8%e.e.であっ
た。
【0027】(比較例1)ビス[2-[4(R)-フェニル-2-オ
キサゾリン]]メタンの代わりに、ビス[2-[4(R)-イソプ
ロピル-2-オキサゾリン]]メタン13.1mg(0.055mmmol)を
用いた以外は実施例1に準拠して反応を行った。菊酸エ
チルエステルの生成量は1.28gであり、収率65.3%、トラ
ンス/シス=63/37であった。トランス体の光学純度は3
6.4%e.e.、シス体の光学純度は24.2%e.e.であった。
【0028】(比較例2)ビス[2-[4(R)-フェニル-2-オ
キサゾリン]]メタンの代わりに、 ヒ゛ス[2-[4(R)-t-ブチ
ル-2-オキサゾリン]]メタン 16.0mg(0.055mmmol)を用
いた以外は実施例1に準拠して反応を行った。菊酸エチ
ルエステルの生成量は1.29gであり、収率66.0%,トラン
ス/シス=66/34であった。トランス体の光学純度は14.9
%e.e.、シス体の光学純度は0.9%e.e.であった。
【0029】(比較例3)ビス[2-[4(R)-フェニル-2-オ
キサゾリン]]メタンの代わりに、2,2-ビス[2-[4(R)-メ
チル,5(S)-フェニル-2-オキサゾリン]]メタン18.39mg
(0.055mmmol)を用いた以外は実施例1に準拠して反応を
行った。菊酸エチルエステルの生成量は1.32gであり、
収率67.1%、トランス/シス=65/35であった。トランス
体の光学純度は32.2%e.e.、シス体の光学純度は18.4%e.
e.であった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) (式中、Rは水素原子または炭素数1〜3のアルキル基
    を示す。)で示される光学活性なビスオキサゾリン系配
    位子と銅化合物を反応させて得られる銅錯体の存在下
    に、一般式(2) (式中、R1、R2、R3、R4は、同一または相異なり、
    水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルキ
    ル基、ハロゲン原子で置換されていてもよいアルケニル
    基またはアルコキシカルボニル基を示す。ただし、R1
    とR2が同じ基を表わすときR3とR4は互いに異なる基
    を表わす。)で示されるプロキラルなオレフィン類と一
    般式(3) (式中、R5は炭素数1〜6のアルキル基、低級アルキ
    ル基で置換されていてもよいシクロアルキル基、ベンジ
    ル基またはアルキル基もしくはアルコキシ基で置換され
    ていてもよいフェニル基を示す。)で示されるジアゾ酢
    酸エステル類とを反応させることを特徴とする一般式
    (4) (式中、R1、R2、R3、R4およびR5は、前記と同じ
    意味を表わす。)で示される光学活性なシクロプロパン
    カルボン酸エステルの製造法。
  2. 【請求項2】銅化合物がトリフルオロメタンスルホン酸
    銅(II)である請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】一般式(2)で示されるプロキラルなオレ
    フィン類が、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエン
    である請求項1記載の製造法。
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