JP2000079380A - アスベスト廃棄物の無害化処理方法およびその装置 - Google Patents

アスベスト廃棄物の無害化処理方法およびその装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アスベスト廃棄物を無害化処理して溶融炉に
供給できるようにする。 【解決手段】 集荷された廃アスベスト材を、破砕機1
にかけて細かくし、これに接着機能を有する有機または
無機材料あるいはその両方を添加して混練11し、その混
練物を加圧による造粒機13に送ってペレット状に形成す
る。造粒にあたっての加圧とそれにともなう加温作用
で、添加した有機・無機材料がバインダーとして働き、
破砕された廃アスベスト材は接着、固化し、廃アスベス
ト材の安定したペレット化が図れる。溶融炉にはこのペ
レットを供給して溶融処理することになる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防音や耐熱用等として
建築物などに使用されていたアスベストの廃棄物を無害
化するための処理方法及びその装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】建築物の改築、解体等にあたっては、建
築廃材が多量に排出されるが、それら建築廃材中にはア
スベストの含まれていることが多い。アスベストは、天
然に産する繊維状の鉱物で、耐酸性、耐アルカリ性、耐
熱性、絶縁性や機械的強度に優れており、加工もし易い
ため、古くから工業材料や建築材料として広く使用され
てきた。しかしながら、アスベストは微小な針状結晶組
織のため、人が吸引した場合、その一部が体内に残留し
て、肺ガン等の健康障害の原因になるといわれている。
そこで、近年では、建築廃材中などのアスベストの無害
化処理が大きな問題となってきている。
【0003】また、建築廃材中のアスベスト材には、建
築材料として使用されたロックウ−ルも一部混入するこ
ともある。ロックウ−ルは、岩石あるいは製鉄等の副産
物である鉱滓を主原料とするものであるが、アスベスト
のような針状結晶ではないため、人体に害を及ぼすこと
は少ないが、解体現場からは大量に排出されることか
ら、その処分に困っているのが現状である。
【0004】アスベスト廃棄物(廃アスベスト材)の処
分方法としては、従来、廃アスベスト材はこれをビニー
ル袋に入れ飛散しない状態にして或はコンクリート化し
て地中に埋め立てたり、電気炉等で溶融処理する方法が
採られている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】しかし、廃アスベス
ト材の埋め立てによる方法では、多額な経費と広大な処
理場、埋立場所を確保する必要がある。しかも、そのま
ま埋め立てた場合は、土地開発等によりアスベストが地
表に露出することになれば、再び飛散することになり、
また、コンクリート化して埋め立てても、アスベストは
鉱物繊維のまま変質せずに存在するため、地表に露出す
ればコンクリートだけが次第に風化し、劣化して、時を
経てアスベストが飛散するという問題が生ずる。
【0006】アスベスト材を溶融処理する方法は、上記
のような埋め立てによる問題を解決し、溶融、固化によ
って無害化を図ろうとするものであるが、それを行うに
は、アスベスト材を袋詰めしたり、コンクリートなどで
塊状に固めるといった前段での処理が必要であり、溶融
或はその前段工程でのアスベストの飛散防止や減容化対
策が大変で、設備が複雑で大型のものとなり、多大な経
費を要し、或は溶融効率が低下したり、溶融負荷が過大
となって処理が困難であるといった問題がある。
【0007】本発明は、廃アスベスト材の無害化処理に
おける従来の問題点を解決するためになされたもので、
廃アスベスト材に有機材料または無機材料をバインダー
として添加し、混練、造粒によりペレット化することに
より溶融工程までの飛散防止を図るとともに、溶融処理
が短時間で確実、効率的に行えるようにした、新規なア
スベスト廃棄物を無害化する処理法およびその装置を提
供しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、廃アスベ
スト材のより確実な無害化を図るためには、溶融処理す
ることが必要であるとの認識から、その研究を重ねてき
たが、溶融処理を行うにあたっても、その過程において
廃アスベスト材の無害化(飛散防止)の処理が不可欠で
あることから、廃アスベスト材のペレット化が効果的で
あり、そのペレット化には、有機材料または無機材料が
適度の接着機能を有し、かつ、溶融処理において溶融炉
の負荷が少なくてすむことに着目し、廃アスベスト材に
有機材料または無機材料を添加して、造粒することを見
出し、本発明を形成するに至った。
【0009】すなわち、請求項1の処理方法は、廃アス
ベスト材を細かく破砕し、この破砕アスベストに、バイ
ンダーとなる有機材料を添加して混練し、この混合物を
加圧造粒によってペレット化することを特徴とするもの
である。
【0010】また、請求項2の処理方法は、廃アスベス
ト材を細かく破砕し、この破砕アスベストに、バインダ
ーとなる無機材料を添加して混練し、この混合物を加圧
造粒によってペレット化することを特徴とするものであ
る。
【0011】また、請求項3の処理装置は、廃アスベス
ト材を所要の細片に破砕する破砕機1と、破砕されたア
スベスト材とこれに添加した有機材料または無機材料と
を混練するミキサー11と、混練に際し水分を供給する
加水装置12と、上記混練物を所要の大きさに加圧形成し
てペレットとする造粒機13とを有することを特徴とする
ものである。
【0012】
【発明の実施の形態】 本発明による廃アスベスト材の
処理方法は、廃アスベスト材の溶融処理が効果的に行い
得るように、廃アスベスト材を主材料として、これに有
機材料または無機材料をバインダーとして加え、混練、
造粒によって、廃アスベスト材の無害的なペレットに形
成する。
【0013】廃アスベスト材は、様々な形状、大きさの
ものが回収、集荷されるので、まず、これを細片化する
必要がある。この工程では、廃アスベスト材を破砕機に
かけてすりつぶし、ほぼ30〜40mm以下の細片(破砕アス
ベスト)とする。破砕にあたっては、アスベストの微粉
の飛散を防ぐため、自動密閉装置を設ける等、投入口や
投入方法に工夫をほどこすようにする。破砕されたアス
ベストは、サイクロン等により分級され、粗大のものは
再度破砕機に戻される。ついで、この破砕アスベストを
主材料とし、これに、バインダーとなる有機材料または
無機材料と水分を添加して混練する。
【0014】 上記の有機材料としては、接着能力を有
するもので、価格が安く容易に入手できるものを選定す
るのが好ましい。例えば、米ヌカ、フスマ、酒カス、オ
カラ、ミカンのほし皮や、発酵装置より生成される肥
料、飼料、土壌改良材等が挙げられる。これらの有機材
料は、適度の粘性と接着性を有し、混練した廃アスベス
ト材を造粒成形によってペレット化するのに適している
とともに、造粒にあたって機械の損耗が少なく 、しか
も、溶融炉において容易に燃焼してほぼ無害であり、溶
融炉への負荷を 増大させないですむので好適である。
この有機材料も、大きな形状のものは、破砕や截断等の
手段によって造粒が可能な大きさ(細粒等)のものとす
る。
【0015】 また、有機材料としては、上記の天然性
材料のほかに有機合成材料を使用することができる。こ
の場合は、粘着効果の高いものを選定することが必要で
あるとともに、価格も割高となることから、少ない添加
量で効果のある材料の選定が好ましい。例えば、セルロ
−ス誘導体、ポリビニルアルコ−ル(PVA)が挙げら
れる。なお、ここでいうセルロ−ス誘導体の中にはカル
ボキシメチルセルロ−ス(CMC)やメチルセルロ−ス
(MC)等が含まれる。
【0016】破砕アスベストに対する天然性有機材料の
添加割合は、破砕アスベスト 100に対し10〜20%の重量
比とするのがよい。また、水分は、混練が均一的に行わ
れることと、 次工程での造粒が適格に行えるように、含
水率10〜30%に調整する。含水率が10%より小さい場合
は、混練する両材料の結合が不足してペレット化がむず
かしくなり、また、含水率が30%を超える場合には、混
練物のフローが悪くなり、造粒機内への付着とブリッジ
が発生し易くなる。なお、混練する破砕アスベスト、有
機材料とも、それらの中に金属片や石などの異物が混入
していると、造粒にあたってその機械を損傷することが
多いので、あらかじめ除去しておくのがよい。
【0017】また、有機合成材料として、ポリビニルア
ルコ−ルを使用する場合の破砕アスベストとの添加割合
は、破砕アスベスト100 に対し0.2 〜1%の重量比とす
るのがよい。この場合は、破砕アスベスト100 に対し20
〜30重量比の水と混合し、1〜3.3 %濃度の水溶液とし
て使用する。また、有機合成材料として、カルボキシメ
チルロ−ス(CMC)を使用した場合は、破砕アスベス
ト100 に対し0.05〜0.1 %の重量比とするのがよい。こ
の場合も破砕アスベスト100 に対し20〜30重量比の水と
混合し、0.16〜0.33%濃度の水溶液として使用する。な
お、CMCは水に溶解し粘着性を有するまでに時間がか
かるため、充分に均一混練を行うことが必要である。
【0018】本発明では、上記有機材料に代わるバイン
ダ−として無機材料を用いることができる。無機系のバ
インダ−は有機系のものと比較すると造粒の際のコスト
や作業面においては劣っている面があるが、アスベスト
を溶融する際、炉内の熱効率を低下させないことが最も
重要なポイントになる。無機材料には溶融中原型をでき
るだけ長く維持できるというプラス面がある。溶融炉に
はアスベスト造粒物だけでなく、他の廃棄物も一緒に連
続投入に近い状態で投入されるケースも多く、炉内温度
も200〜300℃の状態であることが多い。
【0019】バインダ−として無機材料を使用したもの
は、有機材料を使用したものより溶融効率の点で優れて
いる。溶融工程における電気炉は、1日運転を停止すれ
ば、内部温度は外気温度近くになるが、連続投入に近い
状態では常に200 〜300 ℃位になっているため、有機材
料では投入後即熱分解し、その結果炉内に飛散したアス
ベストが断熱効果を生み、他の廃棄物の溶融の妨げにな
る。その点、無機材料の場合は1000℃位まで溶けないの
で、アスベストや他の廃棄物の両方の溶融は確実に行え
るようになる。
【0020】上記の無機材料としては、接着機能に優れ
たものを選定するのが好ましい。例えば、天然に存在す
る粘土鉱物である、モンモリロナイト、ベントナイト、
酸性白土、活性白土等のうちの少なくとも1種を含む材
料、或は、それらとポルトランドセメント、早強セメン
トとの配合による材料が好適である。セメントを配合し
たものでは粘性ばかりでなく強度的にも優れたものとな
る。なお、この配合比は造粒物に要求される強度、サイ
ズ、さらには造粒機内部の洗浄等を考慮して重量比を決
定する。例えば、無機材料の破砕アスベストに対する添
加割合は、破砕アスベスト100 に対し5〜15%の重量比
とし、また、水の添加量は、破砕アスベスト100 に対し
20〜30%の重量比とする。
【0021】上記の破砕アスベストと有機・無機材料も
しくは有機材料または無機材料との混練物はフィーダを
介して造粒機に送られる。造粒機としては、押し出し式
のものや型押し式のものが多く使用されているが、この
場合は混練物に強い加圧力を有する押し出し式のものを
使用するのがよい。この造粒機よりは棒状となったペレ
ット素材が連続して押し出されるので、これを所要の長
さづつに切断可能な装置を使用し、ペレット成形品を得
るのである。この造粒にあたっては、その際の摩擦熱に
より成形品の温度は60℃前後になる。造粒機に供給され
た混練物は、この熱と水分の作用で有機・無機成分がバ
インダー効果を発揮し、ペレットの品質をさらに良好な
ものにする。その後は上記ペレット成形品を冷却処理し
て締め固め、ペレット間の附着を防ぎ、かつペレットの
膨張によるクラックを防ぐようにする。造粒にあたって
熱の生じにくい型押し式の造粒機を使用する場合には、
加温を施こす必要がある。
【0022】破砕アスベストと有機または無機材料のバ
インダ−とで得られたペレット成形品は、アスベストの
飛散の生じないものとなっているので、そのままの状態
で次の溶融炉に直接投入される。溶融炉では1400℃近く
で加熱、溶融される。それにより、アスベストの針状結
晶はなくなり、完全な無害化が達成される。溶融された
アスベストは水等で冷却され、結晶化した溶融スラグと
なる。この溶融スラグは建材の骨材や路盤材に広く利用
することができる。
【0023】次に、本発明処理法を実施する装置の一実
施例について図1を参照して説明する。図において、1
はアスベスト廃材の破砕機で、搬入された廃アスベスト
材は、ホッパー2に投入されて破砕機にかけられる。破
砕機1の型式としては、ハンマーミル、ロールミル、ク
ラッシャー等各種のものが適用できる。その際、除鉄マ
グネットなど金属片を除去する機能のあるものを使用す
るのが好ましい。
【0024】破砕機1で細片に破砕、すりつぶしされた
破砕アスベストは、破砕機1より管路等の密閉コンベヤ
3によりサイクロン4に送入されて分級される。所要細
片となった破砕アスベストは、それより管路5により貯
留槽6に投入される。
【0025】他方、上記破砕アスベストと混合されるバ
インダ−(有機・無機材料)は粉状のものや粒状のもの
はそのまま、形状の大きなものは所要の大きさに破砕さ
れて受入槽7に投入され、それよりコンベヤ8により供
給槽9に送られる。この供給槽9よりは、バインダ−の
供給フィーダ10によって、貯留槽6に投入される破砕ア
スベストの投入量に適合する量のバインダ−が配合槽6
に投入される。したがって、配合槽6には、破砕アスベ
ストとバインダ−とが所定の割合で貯められることにな
る。
【0026】配合槽6の下端にある出口と接続して横型
等の混合ミキサー11が設けられており、破砕アスベスト
と有機または無機材料は、均一的に混練されるが、その
際、加水機12より所要量の水分が噴霧され、混練物の含
水率を調整できるようになっている。
【0027】上記の混練物は、次段に設置された造粒機
13に送入される。造粒機13には押し出し式と型押し式等
があるが、この場合は、連続した造粒に適した押し出し
式のものを使用するのがよいが、しかし、これに限定さ
れるものではない。押し出し式の造粒機13は、一例とし
て、多数の押し出し孔を備えた回転するダイの中に、ダ
イに軽く内接しながら回転するロールが設けられた構造
のもので、ダイの中に送入された混練物が、ダイとロー
ルの間に導かれて、ロールのプレス作用によりダイの押
し出し孔より棒状に連続して押し出され、それが、ダイ
の外側に設けられたカッターによって所要の長さづつに
切断され、ペレットとされるのである。
【0028】 この造粒化の工程では、押し出しの際の
摩擦熱と水分によって、有機・無機成分がバインダーと
なり、破砕アスベストと有機・無機材料とが分離しない
ように結合されることになる。そして、造粒機13を出た
ペレットは、次に設けられた冷却槽14に送られて常温ま
で冷却されるようになっている。冷却槽14には吸引ブロ
ワー15が設けられており、ペレット化の過程で細粒、粉
粒となったものは吸引ブロワー15で集塵機16に送られた
後、再び管路17によって破砕機1のホッパ2へと戻され
ることになる。そして、冷却槽14で冷却の終えたペレッ
トは系外に取り出される。取り出されたアスベストと有
機・無機材料との結合によるペレットは、溶融炉に投入
され溶融処理されることになる。
【0029】
【実施例】次に本発明の試験例について説明する。 (1)試験例1 試験の概要 ο供試材料 アスベスト材:廃アスベスト材に代り、既製のアスベス
ト板(サイズ縦横70mm前後、厚さ20mm前後)を手作業で
40mm×40mm×20mm程度の破砕アスベストとした。
これを主材料とした。 有機材料 :米ヌカ
及び乾燥したみかんの皮 o混練と造粒 混練と造粒
は、混合ミキサーと押出し式の造粒機との直結型であ
る、米国のカリフォルニアペレットミル社製CPMペレ
ットミル(30HP、処理能力70〜 300kg/s、ダイ孔10m
φ)を使用した。混練は破砕アスベスト 100重量部に対
し米ヌカ10重量部、みかんの皮10重量部、水20重量部の
割合(混練物含水率約15%)で行った。造粒機のダイよ
り押し出された混練物は約20mm長さに自動的に截断さ
れ、ペレットとなった。 試験の結果 上記の造粒テストでは、その開始後数分で摩擦熱によ
り、ダイより出たペレットの温度は約70℃となってお
り、破砕アスベストに有機材料と水を加えたことにより
成形性が良好でありしかも材料の接着、固化も良好であ
った。また、ダイの孔が10mm径であれば、破砕アスベス
トのサイズは40mm以下とすれば問題のないことがわかっ
た。ダイの孔径が小さくなれば、それに応じてアスベス
ト材を細かく砕く必要があると思われる。
【0030】(2)試験例2 試験の概要 ο供試材料 アスベスト材:廃アスベスト材に代り、既製のアスベス
ト板(サイズ縦横70mm前後、厚さ20mm前後)を手作業で
40mm×40mm×20mm程度の破砕アスベストとした。
これを主材料とした。 有機系材料 :CM
C o混練と造粒 混練と造粒は、混合ミキサーと押出
し式の造粒機との直結型である、米国のカリフォルニア
ペレットミル社製CPMペレットミル(30HP、処理能力
70〜 300kg/s、ダイ孔10mφ)を使用した。混練は破
砕アスベスト 100重量部に対し、CMC0.1重量部、水3
0重量部の割合(混練物含水率約30%)で行った。造粒
機のダイより押し出された混練物は約20mm長さに自動的
に截断され、ペレットとなった。 試験の結果 上記造粒テストでは、材料の接着、固化及び成形性は、
試験例1とほぼ同様であった。
【0031】(3)試験例3 試験の概要 ο供試材料 アスベスト材:廃アスベスト材に代り、既製のアスベス
ト板(サイズ縦横70mm前後、厚さ20mm前後)を手作業で
40mm×40mm×20mm程度の破砕アスベストとした。これを
主材料とした。 無機材料 :ポルトランド早強セメントとベントナイ
トを各50%づつの配合とした。 o混練と造粒 混練と造粒は、混合ミキサーと押出し式の造粒機との直
結型である、米国のカリフォルニアペレットミル社製C
PMペレットミル(30HP、処理能力70〜 300kg/s、ダ
イ孔10mφ)を使用した。混練は破砕アスベスト 100重
量部に対し無機材料12重量部、水30重量部の配合(A
例)と、破砕アスベスト100 重量部に対し無機材料5重
量部、水30重量部の配合(B例)との2例について行っ
た。造粒機のダイより押し出された混練物は約20mm長さ
に自動的に截断され、ペレットとなった。 試験の結果 上記造粒テストでは、A例では、バインダ−(無機系材
料)の接着力が強く、ダイスの孔詰りが生じやすく、機
械に負荷がかかり過ぎるきらいがあった。また、B例で
は、A例に比べ流動性があり、ダイスよりの押し出しが
円滑に行われ、機械に負担がかからないが、バインダ−
力が弱く、ペレットとなった製品の強度が弱い点が問題
となった。この試験結果から、アスベスト材に対するバ
インダ−の配合率により造粒の難易とペレット製品の強
度が左右されることがわかった。したがって、アスベス
ト材に対する無機材料のバインダ−の配合率は、A例と
B例とのほぼ中間の7.5 重量部程度とするのが好適であ
ると考えられる。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、破砕し
た廃アスベスト材に、接着機能を有する有機材料をバイ
ンダーとして添加、混練し、造粒によりペレット化する
ものであるから、破砕により細片化、粉、粒化したアス
ベスト材は、有機材料により接着し合って飛散すること
のないペレットに造粒されることになる。したがって、
その後の溶融処理にあたっても、貯蔵、運搬、炉への供
給が無害的に行えることになる。そして、溶融処理で
は、添加されている有機材料は容易に焼失するため、溶
融炉の負荷が少なくてすみ、アスベストの経済的な溶融
処理ができることになる。
【0033】また、無機材料をバインダーとして用いた
場合は、天然性の有機材料をバインダーとした場合と比
べ若干コストは高くなるが、上記効果に加え、粘着性が
大で溶融後の製品の強度も大となる。
【0034】また、廃アスベスト材をペレット化する処
理装置は、従来市販されている破砕機、ミキサー、造粒
機を利用して構成することができるとともに、アスベス
トの飛散防止手段も比較的容易であり、設備費が安価で
すむことになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 破砕機 2 ホッパ 4 サイクロン 6 配合槽 7 有機物受入槽 9 有機物供給槽 11 ミキサー 12 加水機 13 造粒機 14 冷却槽 15 吸引ブロワー 16 集塵機

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃アスベスト材を細かく破砕し、この破
    砕アスベストに、バインダーとなる有機材料を添加して
    混練し、この混合物を加圧造粒によってペレット化する
    ことを特徴とする、アスベスト廃棄物の無害化処理方
    法。
  2. 【請求項2】 廃アスベスト材を細かく破砕し、この破
    砕アスベストに、バインダーとなる無機材料を添加して
    混練し、この混合物を加圧造粒によってペレット化する
    ことを特徴とする、アスベスト廃棄物の無害化処理方
    法。
  3. 【請求項3】 廃アスベスト材を所要の細片に破砕する
    破砕機と、破砕されたアスベスト材とこれに添加した有
    機材料または無機材料とを混練するミキサーと、混練に
    際し水分を供給する加水装置と、上記混練物を所要の大
    きさに加圧成形してペレットとする造粒機とを有するこ
    とを特徴とする、アスベスト廃棄物の無害化処理装置。
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