JP6413162B2 - 溶融炉の保温材、溶融炉の保温材の製造方法、および、溶融炉の保温方法 - Google Patents
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Description
前記窯業系サイディング材は、不燃性または準不燃性の建築用の外壁材であり、ケイ酸カルシウム等を含有するポルトランドセメント等から製造される。前記窯業系サイディング材は、所望の形状または大きさに切削加工されて、建築用の外壁として用いられる。
そして、前記切削屑は、有効に活用されることなく、埋立処理によって廃棄されていた。
また、例えば、前記切削屑が粉状に構成されるもの(切削粉)である場合には搬送時に粉塵となって飛散するおそれがあり、その取扱いが煩雑であった。
即ち、本発明によれば、窯業系サイディング材を切削加工するときに生じる切削屑を、埋立処理せずに有効に活用することができ、また、溶融炉への投入作業を容易に行うことができる。
以下において、溶融炉は電気溶融炉であるものとして説明する。
また、溶融炉の保温材1では、粒状に構成されてなることから粉塵となって飛散することがなく、粉状に構成されるものに比べて取扱い(例えば、溶融炉への投入作業)が容易となる。
なお、溶融炉に投入するときに粉塵となって飛散することを防止するにあたって、溶融炉の保温材1の粒径は、0.5mm以上であることが好ましい。
溶融炉の保温材1は、前記造粒された後に所定の期間(約一週間)乾燥されてなる。
また、切削屑が撹拌造粒によって粒状に構成される、溶融炉の保温材1では、圧縮されずに粒状に構成されることから、圧縮造粒(例えば、ブリケッティングマシン)によって粒状に構成されるものに比べて少量の切削屑で構成したものによって、溶湯面を覆うようにして溶湯面からの熱放散を抑制することができる。したがって、溶融炉の保温材1によれば、圧縮造粒によって粒状に構成されるものに比べて安価に溶融炉の保温を行うことができる。
粒状であったものが粉状になりにくい強度の溶融炉の保温材1をとするにあたって、切削屑とバインダ(水)との重量比が切削屑:バインダ=1:0.4(±15%)の関係を満たすことが好ましい。所定のバインダ(水)は、例えば、10kgの切削屑に対して、4kg投入される。
前記撹拌造粒する工程(ステップS11)を行った後、ステップS12に移行する。
また、溶融炉の保温材1の製造方法では、粒状に構成されてなることから粉塵となって飛散することがなく、粉状に構成されるものに比べて取扱い(例えば、溶融炉への投入作業)が容易となる溶融炉の保温材1を製造することができる。
また、窯業系サイディング材を切削加工するときに生じる切削屑(切削粉)を撹拌造粒する撹拌造粒する工程(ステップS11)を備える、溶融炉の保温材1の製造方法では、圧縮されずに粒状に構成されることから、溶融炉の保温材1を、例えば、圧縮造粒によって粒状に構成されるものに比べて少量の切削屑で構成したものによって、溶湯面を覆うようにして溶湯面からの熱放散を抑制することができるものとすることができる。したがって、溶融炉の保温材1の製造方法によれば、溶融炉の保温材1を、圧縮造粒によって粒状に構成されるものに比べて、安価に溶融炉の保温を行うことができるものとすることができる。
前記粉砕する工程(ステップS10)を行った後、ステップS11に移行する。
図5に示すように、溶融炉の保温方法は、溶融炉の保温材1を溶融炉に投入する工程(ステップS20)を備える。
溶融炉の保温材1を溶融炉に投入する工程(ステップS20)では、例えば、溶融炉の保温材1を10kg毎に袋詰めしたものを、100袋分、溶融炉に投入する。
このようにして投入された溶融炉の保温材1は、溶湯面を覆うようにして溶湯面からの熱放散を抑制する。
なお、溶融炉の保温材1を溶融炉に投入する工程(ステップS20)では、溶融炉の保温材1は、作業員によって溶融炉に投入されてもよく、また、投入装置を用いて溶融炉に投入してもよい。
また、溶融炉の保温方法では、窯業系サイディング材を切削加工するときに生じる切削屑を粒状に構成してなる溶融炉の保温材1を溶融炉の保温材1として用いることから、切削屑を埋立処理することなく溶融炉の保温に用いることができ、切削屑を有効に活用することができる。
Claims (4)
- 溶融炉に投入されて溶湯面を覆うようにして溶湯面からの熱放散を抑制する溶融炉の保温材であって、
窯業系サイディング材を切削加工するときに生じる切削屑を粒状に構成してなるものであり、
前記切削屑は、切削粉で構成され、バインダが練りこまれるようにして撹拌造粒されて粒径が0.5mm以上に構成される、
溶融炉の保温材。 - 前記バインダは水であり、
前記切削屑と前記バインダとの重量比が、切削屑:バインダ=1:0.34〜0.46の関係を満たす、
請求項1に記載の溶融炉の保温材。 - 溶融炉に投入されて溶湯面を覆うようにして溶湯面からの熱放散を抑制する溶融炉の保温材の製造方法であって、
窯業系サイディング材を切削加工するときに生じる切削屑を撹拌造粒によって粒状に構成する工程と、
前記撹拌造粒によって粒状に構成された切削屑を乾燥する工程と、を備え、
前記切削屑を撹拌造粒によって粒状に構成する工程においては、前記切削屑は、切削粉で構成され、バインダが練りこまれるようにして撹拌造粒されて粒径が0.5mm以上に構成され、前記バインダは水であり、前記切削屑と前記バインダとの重量比が、切削屑:バインダ=1:0.34〜0.46の関係を満たすものとされる、
溶融炉の保温材の製造方法。 - 溶融炉の温度を一定範囲の温度に保持する溶融炉の保温方法であって、
請求項1または請求項2のいずれか一項に記載の溶融炉の保温材、または、請求項3に記載の溶融炉の保温材の製造方法によって製造された溶融炉の保温材を溶融炉に投入する工程を備える、
溶融炉の保温方法。
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