JP2000078827A - 無潤滑リニアパルスモ−タ - Google Patents

無潤滑リニアパルスモ−タ

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JP2000078827A
JP2000078827A JP10259433A JP25943398A JP2000078827A JP 2000078827 A JP2000078827 A JP 2000078827A JP 10259433 A JP10259433 A JP 10259433A JP 25943398 A JP25943398 A JP 25943398A JP 2000078827 A JP2000078827 A JP 2000078827A
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friction
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magnet
sliding
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良晴 白田
Kazuo Horikirigawa
一男 堀切川
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SHIRATA SEISAKUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シャフトと励磁コイル間の空隙の一定保持と摩
擦摺動機構部への回転モ−メントの作用防止を確実にな
すことができ、無潤滑でも低摩擦,低摩耗で小さな動作
エネルギ−にて軽快に安定した直進推力を得られるリニ
アパルスモ−タを提供する。 【解決手段】基台にシャフト(磁石)を固定配設し、シ
ャフトに遊嵌する励磁巻線を有するコイルボビンを取り
付けたガイドホルダ−を,ウッドセラミックスの上部及
び側部摩擦体を介してガイドレ−ルに摺動自在に嵌合
し、上部摩擦体とガイドレ−ル上面とがシャフトの中心
点を通る水平線上でその左右対称位置に配設されるよう
になした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、シャフト(磁石)
と励磁コイル間に発生する電磁推力を直進推力に変換し
て,各種の機械要素等の搬送やXYテ−ブル等に広く用
いられるリニアパルスモ−タに関するものである。 特
に,直進摺動機構の部材(素材)と構造に工夫を施し、
摩擦抵抗が小さく,耐摩耗性に優れ,安定した直進推力
を得るために必要なシャフト(磁石)と励磁コイル間の
空隙の一定保持と摺動機構に対する回転モ−メントの作
用の防止を容易・確実になすことができ,小さな動作エ
ネルギ−で軽快に安定した直進運動をなすことができ,
無潤滑油下等特殊環境の下でも充分に使用に耐える等使
用上好適な無潤滑リニアパルスモ−タに係るものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来のリニアパルスモ−タとしては、基
台に固定したシャフト(磁石)をガイドとして搬送部材
を載せたキャリッジをそれに沿って直進摺動させるもの
があった。 また,その直進摺動を、ボ−ルやコロやロ
−ラ−を介して転がり摺動させて行う、或は銅,アルミ
系,チタン系,マグネシウム系合金等の各種金属の合金
を素材とした摩擦体を介して摩擦摺動させて行ってい
た。
【0003】しかし斯かる場合には、前記摺動機構部の
素材の関係で、耐摩耗性に優れず,摩擦抵抗及びその係
数変動が比較的大きく,直進速度の増加に伴う摩擦振動
の抑制機能にも優れず,安定した好適な摩擦特性が得ら
れないため、安定した動作精度が得られず、運転に大き
な動作エネルギ−を要する。 また,潤滑油を必要とす
る関係上、その機能が低下するところや損なわれるとこ
ろでは使用が困難で、使用場所や条件に制約が伴う。更
に,構造上、安定した直進推力を得るために必要な,シ
ャフト(磁石)と励磁コイル間の空隙を常に所定の設定
値に調整・保持することが困難であり、また摺動機構部
に対する励磁コイルからの回転モ−メントの作用を確実
に防止することが困難であるため、そして機械的に脆い
性質を有するシャフトをガイドとして用いそれに直接荷
重をかけて運転しているため、使用に伴い直進推力にバ
ラツキが生じ、摺動機構部やシャフトに異常消耗や振動
や騒音が発生し、安定した動作精度が得られないという
種々の難点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術が有する摺動機構部の素材や構造に伴う種々の難点を
解消することを課題とする。 即ち,無潤滑油下におい
ても低摩耗,低摩擦の安定した好適な摩擦特性を有し、
安定した直進推力を得るために必要なシャフト(磁石)
と励磁コイル間の空隙の設定値への調整と保持を容易,
確実に行うことができ,且つシャフト(磁石)を摺動機
構部のガイドとせず摺動機構部(摩擦体)に対する励磁
コイルからの回転モ−メントの作用を確実に防止するこ
とができ、常に安定した動作精度が得られ、耐久性にも
優れる無潤滑リニアパルスモ−タを提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、先ず第1に、床面に据え付けた基台上面中
央部に長手方向に沿って支持枠を介してシャフト(磁
石)を適宜高さに固定配設し、そのシャフトの両側で基
台上面両側部の対称位置に長手方向に沿って側面外部に
V形切欠摺動面を形成した適宜高さの一対のガイドレ−
ルを前記V形切欠摺動面を外側にして固定配設し、前記
シャフトの外周面に励磁コイルを巻装したコイルボビン
を遊嵌し、そのコイルボビンの両端鍔部上面に機械要素
等の搬送部材を搭載するコ字形断面のガイドホルダ−を
固定配設するとともに、そのガイドホルダ−をその上部
下面と両側部内面に配設した木質系多孔質炭素材料のウ
ッドセラミックスからなる上部摩擦体と両側部摩擦体を
介して前記一対のガイドレ−ルの上部摺動面及び側面外
部のV形切欠摺動面に摺動自在に嵌合せしめたことを特
徴とするものである。ガイドホルダ−に配設する摩擦体
としては、前記ウッドセラミックスの代わりに、木質系
以外の植物の多孔質炭素材料を原材料としウッドセラミ
ックスと同様な製造方法で得られるその他の植物性セラ
ミックスを用いる場合もある。
【0006】第2に、シャフト(磁石)外周面と励磁コ
イルを筒体外面に巻装したコイルボビンの筒体内周面と
の間の空隙を所定の設定値に容易に調整し保持するた
め,且つ,前記上部摩擦体及び両側部摩擦体とガイドレ
−ルとを常に適度な接触圧力に調整し保持するために、
ガイドホルダ−の上部下面と両側部内面とに、上部摩擦
体と両側部摩擦体を、上部摺動部材,両側部摺動部材と
調整ネジとスプリングを介して夫々上下方向,側面左右
方向に位置移動可能及び負荷荷重に応じ揺動可能に配設
せしめたことを特徴とする。
【0007】第3に、ガイドホルダ−の上部下面に配設
し一対のガイドレ−ル上面に沿って摺動する上部摩擦体
に対し励磁コイルからの回転モ−メントが作用して直進
推力の安定性に影響が生ずるのを確実に防止するため
に、上部摩擦体がガイドホルダ−に対し上下位置移動可
能且つ接触圧力調整可能に配設されている点に加えて、
その上部摩擦体の下端摺動面をシャフト(磁石)の中心
点を通る水平線上でその中心点の左右対称位置に配置せ
しめるべく、基台上における一対のガイドレ−ルの上面
とシャフト(磁石)の中心点の高さを予め同一に設定し
たことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】別紙図面(図1乃至図11)に基
づき本発明実施の一例について説明する。
【0009】図1、図2、図3は、本発明に係る無潤滑
リニアパルスモ−タの一実施形態を示す縦断側面図、平
面図、縦断正面図である。 1は床面に据え付けた基台
で、その上面両側部に長手方向に沿って一対のガイドレ
−ル2,2が適宜高さに対向してネジ止め固定されてい
る。 ガイドレ−ル2,2は、上面に平坦水平面の上部
摺動面3,3を、側面外部にV形切欠を施した傾斜状の
側部摺動面4,4を有しており、その側部摺動面4,4
を外側にして所定間隔で対向配設されている。ガイドレ
−ル2,2間の中央部には、基台1の長さ方向両端部に
固定された支持枠5,5を介してシャフト(磁石)6が
基台1上に長手方向に沿って適宜高さに掛け渡されてい
る。 支持枠5,5にはシャフト挿通孔が形成されてお
り、シャフト(磁石)6はその両端部を前記挿通孔に挿
通しネジ止めにより固定配設される。 従って一対のガ
イドレ−ル2,2は、シャフト(磁石)6の中心点を中
点としてその左右対称位置に配設されている。 そして
実際には、ガイドレ−ル2,2の上部摺動面3,3とシ
ャフト(磁石)6の中心点の高さは基台1上において同
一高さに設定されている。 従ってガイドレ−ル2,2
の上部摺動面3,3は、シャフト(磁石)6の中心点を
通る水平線上でその中心点を中点として左右対称位置に
配置されている。 シャフト6の形状は、円筒形,角筒
形いずれでもよい。ガイドレ−ル2,2の材質は、非磁
性の鋼材が望ましく、SUS304の鋼材が適してい
る。
【0010】シャフト(磁石)6の外面には、長円筒外
周面に長手方向に沿って励磁コイル7を巻装したコイル
ボビン8が遊嵌されている。 その筒体両端部には中央
部にシャフト(磁石)挿通孔を有する方形状取り付け鍔
部が形成されており、このコイルボビン8の方形状両端
取り付け鍔部上面には、機械要素等の搬送部材を搭載す
る断面コ字形のガイドホルダ−9がネジ止め固定されて
いる。従って励磁コイル7を備えたコイルボビン8は、
ガイドホルダ−9の上面中央部下方に固定配設されてい
る。10は、ガイドホルダ−9上面に設けられた搬送部
材の取り付け部である。 ガイドホルダ−9の素材は、
アルミニウム又はその合金の押し出し成型品を加工した
ものを用いる。 コイルボビン8の素材は、電気的に絶
縁性である合成樹脂の成型品を用いるが、励磁コイルが
完全に絶縁処理されている場合には、軽合金を用いても
良い。
【0011】ガイドホルダ−9は、コイルボビン8を間
に挾んだその両側上部下面に配設した上部摩擦体11,
11と,両側部内面側に配設した両側部摩擦体12,1
2を介して、ガイドレ−ル2,2の上部摺動面3,3と
V形切欠の両側部摺動面4,4とに摺動可能に嵌合配設
されている。
【0012】上部摩擦体11,11と両側部摩擦体1
2,12は、自己潤滑作用を有する木質系多孔質炭素材
料を素材とするウッドセラミックスを用いている。 こ
のウッドセラミックスは、耐摩耗性,振動抑制機能,耐
久性に優れ,軽量で強靭で摩擦抵抗が極めて小さい等優
れた摩擦特性を有している。 実際には特に、木材等の
木質系多孔質炭素材料にフェノ−ル樹脂を含浸させた硬
質ガラス状炭素を約30パ−セント以上含有させ、これ
を真空炉で約800度C以上の温度にて焼成したものを
用いる。なお、このウッドセラミックスからなる摩擦体
の代わりに、竹,籾殻,米糠等の木質系以外の植物の多
孔質炭素材料を素材としてッドセラミックスと同様に炭
化焼成して形成されたその他の植物性セラミックスを用
いる場合もある。
【0013】上部摩擦体11,11と両側部摩擦体1
2,12は、ガイドホルダ−9に対し夫々上下,左右方
向に位置移動可能に且つ揺動可能したがって接触圧力調
整可能に配設されている。即ち,上部摩擦体11,11
は、上部摺動部材13,13の下面内部に一部が下方外
部に突出する状態で嵌着されており、上部摺動部材1
3,13は、調整ネジ14と圧縮バネ15とナットを介
してガイドホルダ−9の上部下面に上下位置移動可能に
且つ圧縮バネ15の存在により接触圧力調整可能従って
荷重に応じ適度に揺動可能に配設されている。 一方,
両側部摩擦体12,12は、三角形断面を有する側部摺
動部材16,16の傾斜側面に一部を側方外部に突出す
る状態で嵌着されており、側部摺動部材16,16は、
バネ座金を備えた取り付け調整ネジ17を介してガイド
ホルダ−9の両側部内面側に緊締・弛緩自在に配設され
ている。 そして取り付け調整ネジ17を完全に緩めた
ときには、側部摺動部材16,16は揺動可能状態とな
り、その背面をガイドホルダ−9の両側部に配設した押
し込みネジ18の先端部により支持される状態となる。
従って側面摺動部材16,16は、この取り付け調整ネ
ジ17の緊締・弛緩操作及び押し込みネジ18の押し込
み操作を介して、側面左右方向従ってガイドレ−ル2,
2のV形切欠を施した傾斜状側部摺動面4,4の方向に
向かって位置移動可能に且つ揺動可能従って接触圧力調
整可能に配設されている。
【0014】ガイドホルダ−9をガイドレ−ル2,2外
面に所定に嵌合セットする位置決め操作は、図8及び図
9の要領にて行う。
【0015】先ず取り付け調整ネジ17,17をネジ孔
を介し緊締して側面摺動部材16,16をガイドホルダ
−9の両側部内面側に密着させる。 すると,側面摺動
部材16,16に嵌着された側部摩擦体12,12とガ
イドレ−ル2,2の側部摺動面4,4との間には図8に
示すαの間隙が配されその間はフリ−となるので、上部
摺動部材13,13を調整ネジ14,14と圧縮バネ1
5,15とナット,ナットを介して上下位置を移動調整
し、上部摩擦体11,11の突出先端部をガイドレ−ル
2,2上面の上部摺動面3.3に摺動可能にそして適度
な接触圧力にて接触させる。 これにより、上部摩擦体
11,11は、上記ガイドレ−ルの上部摺動面3,3と
シャフト(磁石)6の中心点との同一高さ設定に基づ
き、シャフト(磁石)6の中心点を通る水平線X−X上
でその左右対称位置に配置されることとなる。そのた
め、動作時に上部摩擦体11,11に対し励磁コイル7
から回転モ−メントが作用するのが確実に防止され、ガ
イドレ−ル2,2に対するガイドホルダ−9の直線摺動
が円滑に安定してなされる。
【0016】次に調整ネジ17,17を適度に緩めて側
面摺動部材16,16をガイドホルダ−9の両側部内面
とネジ孔からフリ−な状態となし、コイルボビン8の両
端鍔部の中心点がシャフト(磁石)6の中心点を通る垂
直線Y−Y上に位置するように、押し込み調整ネジ1
8,18の押し込み操作量を調整して側部摺動部材1
6.16をガイドレ−ル2,2のV形切欠傾斜面の側部
摺動面4,4側に押し出し、側部摺動部材16,16に
嵌着された側部摩擦体12,12をこの側部摺動面4,
4に適度な接触圧力にて密接接触せしめる。このとき、
側部摺動部材16,16とガイドホルダ−9の両側部内
面との間には、図9に示す如く、βの間隙が配される。
従って、側面摺動部材16,16は、押し込み調整ネ
ジ18,18先端部との接触点を支点としてガイドレ−
ル2,2側から加えられる外力に対し揺動(傾動)自在
となり、荷重が適度に吸収緩和され、ガイドホルダ−9
に対し側面方向に無理な荷重がかかるのが防止される。
この点上部摩擦体11,11も調整ネジ14に備えら
れた圧縮バネ15の存在により外圧に対し適度に揺動可
能な状態となり、同様にガイドレ−ル2,2から上下方
向に無理な荷重がかかるのが吸収緩和される。前記の上
部摩擦体11,11の上下位置移動調整と側部摩擦体1
2,12の左右位置移動調整そして接触圧の調整によ
り、シャフト(磁石)6とコイルボビン8のシャフト挿
通孔との間の空隙従ってシャフト(磁石)6と励磁コイ
ル7との間の空隙が常に所定に設定調整される。
【0017】上記実施形態に係る無潤滑リニアパルスモ
−タを従来装置と比較してテストしたところ、図10及
び図11に示す如く極めて安定した摩擦特性が得られ
た。同図から分かるように、潤滑油を用いた従来装置で
は起動時及び運転時を通して摩擦係数が比較的高く
(0.2以上),振幅の大きな小刻みな摩擦変動があり
安定性に欠けるのに対し、本発明に係る装置では無潤滑
でも低摩擦(0.1乃至0.15以下)で摩擦変動もな
く安定している。 これは、ウッドセラミックスが自己
潤滑作用を有し摩擦係数が極めて小さいという摩擦特性
を持っているためである。 また図11から明らかなよ
うに、本発明に係る装置では、摩擦速度(摺動速度)が
増加するにつれて摩擦係数が僅かづつ増加する特性を示
しており、そのため従来装置と異なり摺動速度の増加に
伴う摩擦振動を抑制する機能にも充分に優れている。
更にウッドセラミックスの材質上、耐摩耗性,耐久性に
も優れている。
【0018】
【発明の効果】本発明は上記の構成となしたので、上述
の従来技術における摺動機構部の素材と構造に起因する
種々の難点を解消して、以下に示す特有の効果を奏す
る。
【0019】請求項1に係る発明では、従来装置と異な
り基台に固定したシャフト(磁石)をガイドとせず、上
部水平摺動面と側面外部V形切欠摺動面を有する一対の
ガイドレ−ルに対し機械要素等の搬送部材を搭載するコ
字形断面のガイドホルダ−をその上部下面と両側部内面
に配設した上部摩擦体と両側部摩擦体を介して摺動せし
めるようになし、ガイドホルダ−に搭載した搬送部材の
荷重は上部摩擦体で受け、左右方向への偏心荷重は両側
部摩擦体で受けるようになしたので、シャフト(磁石)
に対し外力が働き消耗や摩耗による悪影響が生ずるとい
う弊害を伴うことがないとともに、各部材の設定により
シャフト(磁石)と励磁コイルとの間の空隙を常に所定
に保持することができ、励磁コイルに発生する電磁推力
を安定して直進推力に変換することができる。そして、
前記摩擦体はウッドセラミックスを用いているのでその
特性上、従来装置と異なり、無潤滑でも起動時運転時を
問わず低摩擦で,耐摩耗性に優れ,安定した摩擦精度を
維持することができるとともに、摩擦速度(摺動速度)
の増加につれて摩擦係数が僅かづつ増加する性質を有し
ているので、直進摺動速度の増加に伴い発生する摩擦振
動を確実に抑制することができ、その結果,従来に比し
小さな動作エネルギ−でも軽快で安定した直進摺動を長
期に渡って維持することができ、耐久性並びに使用上好
適である。また,前記摩擦体の素材の特性上,騒音やガ
タツキの発生のおそれも少なく、機械的剛性の面でも問
題がなく、自己潤滑作用があり潤滑油を必要としないた
め温度制限や環境等の使用上の制約も伴わず、給油設備
やその維持・管理等の手間と費用を節約することがで
き、摺動機構等装置の全体構造も簡潔にすることができ
る等コストの低廉化を図ることができる。
【0020】請求項2に係る発明では、ガイドホルダ−
に配設する摩擦体として、ウッドセラミックスと同様な
摩擦特性を有する木質系以外の植物の多孔質炭素材料を
素材とする植物性セラミックスを用いたので、請求項1
に係る発明と同様な効果を有する。
【0021】請求項3に係る発明では、更にガイドホル
ダ−に配設した前記上部摩擦体と両側部摩擦体を夫々摺
動部材,調整ネジ,スプリング等を介して上下,左右位
置移動可能かつガイドレ−ルとの接触圧力調整自在とな
しているので、安定した直進推力を得るために必要なシ
ャフト(磁石)と励磁コイルとの間の空隙の所定の設定
値への調整(位置決め)及び保持を、従来装置と異なり
高精度な部材加工を要求されることなく、一層迅速,容
易,確実になすことができる。また,前記上部摩擦体及
び両側部摩擦体は負荷荷重に応じ適度に揺動可能に配設
されているので、摩擦振動を吸収しガイドホルダ−に無
理な荷重がかかることがなく、摺動面の摩耗量を非常に
小さくなすことができ、ガイドレ−ルに対し円滑,安定
した直進摺動をなすことができる。
【0022】請求項4に係る発明では、ガイドホルダ−
に搭載する搬送部材の荷重を一対の上部摩擦体で受け,
ガイドホルダ−に働く左右の揺れを両側部摩擦体で吸収
規制する構造に加えて、一対の上部摩擦体をシャフト
(磁石)の中心点を通る水平線上でその中心点の左右対
称位置に配設してガイドレ−ルと摺動せしめるようにな
したので、運転時に上部摩擦体に対し回転モ−メントの
作用が働くことがなく、更に安定した直進推力が得られ
る。 また,シャフト(磁石)と励磁コイルとの間の空
隙の設定値への位置決め調整並びに保持を、更に迅速,
容易,確実なものとなすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の一形態に係る無潤滑リニアパルス
モ−タの縦断側面図(図2のA−A断面図)である。
【図2】同上の平面図である。
【図3】同上の縦断正面図(図2のB−B断面図)であ
る。
【図4】コイルボビンの平面図である。
【図5】励磁コイルを巻装したコイルボビンの縦断正面
図である。
【図6】基台に対する一対のガイドレ−ルの取り付け説
明図である。
【図7】ガイドホルダ−に対する上部摩擦体,両側部摩
擦体及びコイルボビンの取り付け説明図である。
【図8】ガイドレ−ルに対する上部摩擦体と両側部摩擦
体の位置決め調整要領を示す調整開始時の説明図。
【図9】同上の調整完了後の説明図。
【図10】本発明と従来装置との摺動部の摩擦距離に対
する摩擦係数変化を示す摩擦特性の比較実験説明図であ
る。
【図11】同上の摩擦速度に対する摩擦係数変化を示す
摩擦特性の比較実験説明図である。
【符号の説明】
1 基台 2 ガイドレ−ル 3 上部摺動面 4 側部摺動面 5 支持枠 6 シャフト(磁石) 7 励磁コイル 8 コイルボビン 9 ガイドホルダ− 10 搬送部材取り付け部 11 上部摩擦体 12 側部摩擦体 13 上部摺動部材 14 調整ネジ 15 圧縮バネ 16 側部摺動部材 17 調整ネジ 18 押し込みネジ
フロントページの続き Fターム(参考) 3J104 AA44 AA64 AA69 AA74 AA76 BA53 BA55 CA11 DA05 DA12 EA07 5H641 BB10 BB14 GG03 GG08 GG10 GG11 GG12 HH02 HH05 JA02 JA09 JA18 JA19 JA20

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】床面に据え付けた基台上面中央部に長手方
    向に沿って支持枠を介してシャフト(磁石)を適宜高さ
    に固定配設し、そのシャフトの両側で基台上面両側部の
    対称位置に長手方向に沿って側面外部にV形切欠摺動面
    を形成した適宜高さの一対のガイドレ−ルを前記V形切
    欠摺動面を外側にして固定配設し、前記シャフトの外周
    面に、励磁コイルを筒体外面に巻装したコイルボビンを
    遊嵌し、そのコイルボビンの両端鍔部上面に機械要素等
    の搬送部材を搭載するコ字形断面のガイドホルダ−を固
    定配設するとともに、そのガイドホルダ−をその上部下
    面と両側部内面に配設した木質系多孔質炭素材料のウッ
    ドセラミックスからなる上部摩擦体と両側部摩擦体を介
    して前記一対のガイドレ−ルの上部摺動面及び側面外部
    のV形切欠摺動面に摺動自在に嵌合せしめたことを特徴
    とする無潤滑リニアパルスモ−タ。
  2. 【請求項2】ガイドホルダ−に配設する摩擦体として、
    木質系以外の植物の多孔質炭素材料を原材料としウッド
    セラミックスと同様な製造方法で得られるその他の植物
    性セラミックスを用いたことを特徴とする請求項1記載
    の無潤滑リニアパルスモ−タ。
  3. 【請求項3】シャフト(磁石)外周面と励磁コイルを筒
    体外面に巻装したコイルボビンの筒体内周面との間の空
    隙を所定の設定値に調整し保持せしめるとともに,上部
    摩擦体及び両側部摩擦体とガイドレ−ルとを常に適度な
    接触圧力に調整し保持するべく、ガイドホルダ−の上部
    下面と両側部内面とに、上部摩擦体と両側部摩擦体と
    を、上部摺動部材,両側部摺動部材と調整ネジとスプリ
    ングを介して夫々上下方向,側面左右方向に位置移動可
    能及び負荷荷重に応じ揺動可能に配設せしめたことを特
    徴とする請求項1又は請求項2記載の無潤滑リニアパル
    スモ−タ。
  4. 【請求項4】ガイドホルダ−の上部下面に上下位置移動
    可能に配設された上部摩擦体の下端摺動面を,シャフト
    (磁石)の中心点を通る水平線上でその中心点の左右対
    称位置に配置せしめて,上部摩擦体に対する励磁コイル
    に働く回転モ−メントの作用の防止を図るべく、基台上
    における一対のガイドレ−ルとシャフト(磁石)の中心
    点の高さを同一に設定したことを特徴とする請求項1,
    請求項2又は請求項3記載の無潤滑リニアパルスモ−
    タ。
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