JP3582054B2 - 無潤滑リニアパルスモ−タ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、磁石を配設せるシャフトと励磁コイル間に発生する電磁推力を直進推力に変換して,各種の機械要素等の搬送やXYテーブル等に広く用いられるリニアパルスモータに関するものである。 特に,直進摺動機構の部材(素材)と構造に工夫を施し、摩擦抵抗が小さく,耐摩耗性に優れ,安定した直進推力を得るために必要な磁石を配設せるシャフトと励磁コイル間の空隙の一定保持と摺動機構に対する回転モーメントの作用の防止を容易・確実になすことができ,無潤滑油下等特殊環境の下でも充分に使用に耐える等使用上好適な無潤滑リニアパルスモータに係るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のリニアパルスモータとしては、基台に固定した磁石を配設せるシャフトをガイドとして搬送部材を載せたキャリッジをそれに沿って直進摺動させるものがあった。 また,その直進摺動を、ボールやコロやローラーを介して転がり修道させて行う、或いは銅,アルミ系,チタン系,マグネシウム系合金等の各種金属の合金を素材とした摩擦体を介して摩擦摺動させて行っていた。
【0003】
しかし斯かる場合には、前記摺動機構部材の素材の関係で、耐摩耗性に優れず,摩擦抵抗及びその係数変動が比較的大きく,直進速度の増加に伴う摩擦振動の抑制機能にも優れず,安定した好適な摩擦特性が得られないため、安定した動作精度が得られず,運転に大きな動作エネルギーを要する。 また,潤滑油を必要とする関係上、その機能が低下するところや損なわれるところでは使用が困難で、使用場所や条件に制約が伴う。
更に,構造上、安定した直進推力を得るために必要な磁石を配設せるシャフトと励磁コイル間の空隙を常に所定の設定値に調整・保持することが困難であり、また摺動機構部に対する励磁コイルからの回転モーメントの作用を確実に防止することが困難であるため、そして機械的に脆い性質を有する前記シャフトをガイドとして用いそれに直接荷重をかけて運転しているため、使用に伴い直進推力にバラツキが生じ、摺動機構部やシャフトに異常消耗や振動や騒音が発生し、安定した動作精度が得られないという種々の難点を有していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術が有する摺動機構部の素材や構造に伴う種々の難点を解消することを課題とする。 即ち,無潤滑油下においても低摩耗,低摩擦の安定した好適な摩擦特性を有し、安定した直進推力を得るために必要な磁石を配設せるシャフトと励磁コイル間の空隙の設定値への調整と保持を容易,確実に行うことができ,且つそのシャフトを摺動機構部のガイドとせず摺動機構部(摩擦体)に対する励磁コイルからの回転モーメントの作用を確実に防止することができ、常に安定した動作精度が得られ、耐久性にも優れる無潤滑リニアパルスモータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために本発明は、先ず第1に、 床面に据え付けた基台上面中央部に長手方向に沿って支持枠を介して磁石を配設せるシャフトを適宜高さに固定配設し、そのシャフトの両側で基台上面両側部の対称位置に長手方向に沿って側面外部にV形切欠摺動面を形成した適宜高さの一対のガイドレールを前記V形切欠摺動面を外側にして固定配設し、前記シャフトの外周面に、励磁コイルを筒体外面に巻装したコイルボビンを遊嵌し、そのコイルボビンの両端鍔部上面に機械要素等の搬送部材を搭載するコ字形断面のガイドホルダーを固定配設するとともに、そのガイドホルダーをその上部下面と両側部内面に配設した木質系多孔質炭素材料のウッドセラミックスからなる上部摩擦体と両側部摩擦体を介して前記一対のガイドレールの上部摺動面及び側面外部のV形切欠摺動面に摺動自在に嵌合せしめている。
ガイドホルダーに配設する摩擦体としては、前記ウッドセラミックスの代わりに、木質系以外の植物の多孔質炭素材料を原材料としウッドセラミックスと同様な製造方法で得られるその他の植物性セラミックスを用いる場合もある。
【0006】
第2に、磁石を配設せるシャフト外周面と励磁コイルを筒体外面に巻装したコイルボビンの筒体内周面との間の空隙を所定の設定値に容易に調整し保持するため,且つ,前記上部摩擦体及び両側部摩擦体とガイドレールとを常に適度な接触圧力に調整し保持するために、ガイドホルダーの上部下面と両側部とに、上部摩擦体と両側部摩擦体とを、上部摺動部材,両側部摺動部材と調整ネジとスプリングを介して夫々上下方向,側面左右方向に位置移動可能及び負荷荷重に応じ揺動可能に配設せしめている。
【0007】
第3に、ガイドホルダーの上部下面に配設し一対のガイドレール上面に沿って摺動する上部摩擦体に対し励磁コイルからの回転モーメントが作用して直進推力の安定性に影響が生ずるのを確実に防止するために、上部摩擦体がガイドホルダーに対し上下位置移動可能且つ接触圧力調整可能に配設されている点に加えて、その上部摩擦体の下端摺動面を磁石を配設せるシャフトの中心点を通る水平線上でその中心点の左右対称位置に位置せしめるべく、基台上における一対のガイドレールの上面と前記シャフトの中心点の高さを予め同一に設定せしめている。
【0008】
【発明の実施の形態】
別紙図面(図1乃至図11)に基づき本発明実施の一例について説明する。
【0009】
図1、図2、図3は、本発明に係る無潤滑リニアパルスモータの一実施形態をします縦断側面図、平面図、縦断正面図である。 1は床面に据え付けた基台で、その上面両側部に長手方向に沿って一対のガイドレール2,2が適宜高さに対向してネジ止め固定されている。 ガイドレール2,2は、上面に平坦水平面の上部摺動面3,3を、側面外部にV形切欠を施した傾斜状の側部摺動面4,4を有しており、その側部摺動面4,4を外側にして所定間隔で対向配設されている。
ガイドレール2,2間の中央部には、基台1の長さ方向両端部に固定された支持枠5,5を介して磁石を配設せるシャフト6が基台1上に長手方向に沿って適宜高さに掛け渡されている。 支持枠5,5にはそのシャフト6の挿通孔が形成されており、シャフト6はその両端部を前記挿通孔に挿通しネジ止めにより固定配設される。 従って一対のガイドレール2,2は、シャフト6の中心点を中点としてその左右対称位置に配置されている。 そして実際には、ガイドレール2,2の上部摺動面3,3とシャフト6の中心点の高さは基台1上において同一高さに設定されている。 従ってガイドレール2,2の上部摺動面3,3は、シャフト6の中心点を通る水平線上でその中心点を中点として左右対称位置に配置されている。 シャフト6の形状は、円筒形,角筒形いずれでもよい。ガイドレール2,2の材質は、非磁性の鋼材が望ましく、SUS304の鋼材が適している。
【0010】
前記シャフト6の外面には、長円筒外周面に長手方向に沿って励磁コイル7を巻装したコイルボビン8が遊嵌されている。 その筒体両端部には中央部にシャフト6の挿通孔を有する方形状取り付け鍔部が形成されており、このコイルボビン8の方形状両端鍔部上面には、機械要素等の搬送部材を搭載する断面コ字形のガイドホルダー9がネジ止め固定されている。従って励磁コイル7を備えたコイルボビン8は、ガイドホルダー9の上面中央部下方に固定配設されている。10は、ガイドホルダー9上面に設けられた搬送部材の取り付け部である。 ガイドホルダー9の素材は、アルミニウム又はその合金の押し出し成型品を加工したものを用いる。 コイルボビン8の素材は、電気的に絶縁性である合成樹脂の成型品を用いるが、励磁コイル7が完全に絶縁処理されている場合には、軽合金を用いても良い。
【0011】
ガイドホルダ−9は、コイルボビン8を間に挾んだその両側上部下面に配設した上部摩擦体11,11と,両側部内面側に配設した両側部摩擦体12,12を介して、ガイドレ−ル2,2の上部摺動面3,3とV形切欠の両側部摺動面4,4とに摺動可能に嵌合配設されている。
【0012】
上部摩擦体11,11と両側部摩擦体12,12は、自己潤滑作用を有する木質系多孔質炭素材料を素材とするウッドセラミックスを用いている。 このウッドセラミックスは、耐摩耗性,振動抑制機能,耐久性に優れ,軽量で強靭で摩擦抵抗が極めて小さい等優れた摩擦特性を有している。 実際には特に、木材等の木質系多孔質炭素材料にフェノ−ル樹脂を含浸させた硬質ガラス状炭素を約30パ−セント以上含有させ、これを真空炉で約800度C以上の温度にて焼成したものを用いる。
なお、このウッドセラミックスからなる摩擦体の代わりに、竹,籾殻,米糠等の木質系以外の植物の多孔質炭素材料を素材としてッドセラミックスと同様に炭化焼成して形成されたその他の植物性セラミックスを用いる場合もある。
【0013】
上部摩擦体11,11と両側部摩擦体12,12は、ガイドホルダ−9に対し夫々上下,左右方向に位置移動可能に且つ揺動可能したがって接触圧力調整可能に配設されている。
即ち,上部摩擦体11,11は、上部摺動部材13,13の下面内部に一部が下方外部に突出する状態で嵌着されており、上部摺動部材13,13は、調整ネジ14と圧縮バネ15とナットを介してガイドホルダ−9の上部下面に上下位置移動可能に且つ圧縮バネ15の存在により接触圧力調整可能従って荷重に応じ適度に揺動可能に配設されている。 一方,両側部摩擦体12,12は、三角形断面を有する側部摺動部材16,16の傾斜側面に一部を側方外部に突出する状態で嵌着されており、側部摺動部材16,16は、バネ座金を備えた取り付け調整ネジ17を介してガイドホルダ−9の両側部内面側に緊締・弛緩自在に配設されている。 そして取り付け調整ネジ17を完全に緩めたときには、側部摺動部材16,16は揺動可能状態となり、その背面をガイドホルダ−9の両側部に配設した押し込みネジ18の先端部により支持される状態となる。従って側面摺動部材16,16は、この取り付け調整ネジ17の緊締・弛緩操作及び押し込みネジ18の押し込み操作を介して、側面左右方向従ってガイドレ−ル2,2のV形切欠を施した傾斜状側部摺動面4,4の方向に向かって位置移動可能に且つ揺動可能従って接触圧力調整可能に配設されている。
【0014】
ガイドホルダ−9をガイドレ−ル2,2外面に所定に嵌合セットする位置決め操作は、図8及び図9の要領にて行う。
【0015】
先ず取り付け調整ネジ17,17をネジ孔を介し緊締して側面摺動部材16,16をガイドホルダー9の両側部内面側に密着させる。 すると,側面摺動部材16,16に嵌着された側部摩擦体12,12とガイドレール2、2の側部摺動面4,4との間には図8に示すαの間隙が配されその間はフリーとなるので、上部摺動部材13,13を調整ネジ14,14と圧縮バネ15、15とナットを介して上下位置を移動調整し、上部摩擦体11,11の突出先端部をガイドレール2,2上面の上部摺動面3,3に摺動可能にそして適度な接触圧力にて接触させる。 これにより、上部摩擦体11,11は、上記ガイドレールの上部摺動面3,3と磁石を配設せるシャフト6の中心点との同一高さ設定に基づき、シャフト6の中心点を通る水平線X−X上でその左右対称位置に配置されることとなる。
そのため、動作時に上部摩擦体11,11に対し励磁コイル7から回転モーメントが作用するのが確実に防止され、ガイドレール2,2に対するガイドホルダー9の直線運動が円滑に安定してなされる。
【0016】
次に調整ネジ17,17を適度に緩めて側面摺動部材16,16をガイドホルダー9の両側部内面とネジ孔からフリーな状態となし、コイルボビン8の両端鍔部の中心点が前記シャフト6の中心点を通る垂直線Y−Y上に位置するように、押し込み調整ネジ18,18の押し込み操作量を調整して側部摺動部材16,16をガイドレール2,2のV形切欠傾斜面の側部摺動面4,4側に押し出し、側部摺動部材16,16に嵌着された側部摩擦体12,12をこの側部摺動面4,4に適度な接触圧力にて密接接触せしめる。このとき、側部摺動部材16,16とガイドホルダー9の両側部内面との間には、図9に示す如く、βの間隙が配される。 従って、側部摺動部材16,16は、押し込み調整ネジ18,18先端部との接触点を支点としてガイドレール2,2側から加えられる外力に対し揺動(傾動)自在となり、荷重が適度に吸収緩和され、ガイドホルダー9に対し側面方向に無理な荷重がかかるのが防止される。 この点上部摩擦体11,11も調整ネジ14に備えられた圧縮バネ15の存在により外圧に対し適度に揺動可能な状態となり、同様にガイドレール2,2から上下方向に無理な荷重がかかるのが吸収緩和される。
前記の上部摩擦体11、11の上下位置移動調整と側部摩擦体12,12の左右位置移動調整そして接触圧の調整により、磁石を配設せるシャフト6とコイルボビン8のシャフト挿通孔との間の空隙従ってシャフト6と励磁コイル7との間の空隙が常に所定に設定調整される。
【0017】
上記実施形態に係る無潤滑リニアパルスモ−タを従来装置と比較してテストしたところ、図10及び図11に示す如く極めて安定した摩擦特性が得られた。
同図から分かるように、潤滑油を用いた従来装置では起動時及び運転時を通して摩擦係数が比較的高く(0.2以上),振幅の大きな小刻みな摩擦変動があり安定性に欠けるのに対し、本発明に係る装置では無潤滑でも低摩擦(0.1乃至0.15以下)で摩擦変動もなく安定している。 これは、ウッドセラミックスが自己潤滑作用を有し摩擦係数が極めて小さいという摩擦特性を持っているためである。 また図11から明らかなように、本発明に係る装置では、摩擦速度(摺動速度)が増加するにつれて摩擦係数が僅かづつ増加する特性を示しており、そのため従来装置と異なり摺動速度の増加に伴う摩擦振動を抑制する機能にも充分に優れている。 更にウッドセラミックスの材質上、耐摩耗性,耐久性にも優れている。
【0018】
【発明の効果】
本発明は上記の構成となしたので、上述の従来技術における摺動機構部の素材と構造に起因する種々の難点を解消して、以下に示す特有の効果を奏する。
【0019】
請求項1に係る発明では、先ず初めに,従来装置と異なり基台に固定した磁石を配設せるシャフトをガイドとせず,上部水平摺動面と側面外部にV形切欠摺動面を有する一対のガイドレールに対し機械要素等の搬送部材を搭載するコ字形断面のガイドホルダーをその上部下面と両側部内面に配設した上部摩擦体と両側部摩擦体を介して摺動せしめるようになし、ガイドホルダーに搭載した搬送部材の荷重は上部摩擦体で受け、左右方向への偏心荷重は両側部摩擦体で受けるようになしたので、前記磁石を配設せるシャフトに対し外力が働き消耗や摩耗による悪影響が生ずるという弊害を伴うことがないとともに、各部材の設定により前記シャフトと励磁コイルとの間の空隙を常に所定に保持することができ、励磁コイルに発生する電磁推力を安定して直進推力に変換することができる。
そして、前記摩擦体はウッドセラミックスを用いているのでその特性上,従来装置と異なり,無潤滑でも起動時運転時を問わず低摩擦で,耐摩耗性に優れ,安定した摩擦精度を維持することができるとともに、摩擦速度(摺動速度)の増加につれて摩擦係数が僅かずつ増加する性質を有しているので,直進摺動速度の増加に伴い発生する摩擦振動を確実に防止することができ、その結果,従来に比し小さな動作エネルギーでも軽快で安定した直進摺動を長期に渡って維持することができ、耐久性並びに使用上好適である。
また,前記摩擦体の素材の特性上,騒音やガタツキの発生のおそれも少なく、機械的剛性の面でも問題がなく、自己潤滑作用があり潤滑油を必要としないため温度制限や環境等の使用上の制約も伴わず、給油設備やその維持・管理等の手間と費用を節約することができ、摺動機構等装置の全体構造も簡潔にすることができる等コストの低廉化を図ることができる。
【0020】
また請求項1に係る発明では、次にガイドホルダーに配設した前記上部摩擦体と両側部摩擦体を夫々摺動部材,調整ネジ,スプリング等を介して上下,左右位置移動可能かつガイドレールとの接触圧力調整自在となしているので、安定した直進推力を得るために必要な磁石を配設せるシャフトと励磁コイルとの間の空隙の所定の設定値への調整(位置決め)及び保持を,従来装置と異なり高精度な部材加工を要求されることなく、一層迅速,容易,確実になすことができる。
そして,前記上部摩擦体及び両側部摩擦体は、負荷荷重に応じ適度に揺動可能に配設されているので、摩擦振動を吸収しガイドホルダーに無理な荷重がかかることがなく、摺動面の摩耗量を非常に小さくなすことができ、ガイドレールに対し円滑,安定した直進摺動をなすことができる。
【0021】
請求項2に係る発明では、ガイドホルダーに配設する摩擦体として,ウッドセラミックスと同様な摩擦特性を有する木質系以外の植物の多孔質炭素材料を素材とする植物性セラミックスを用いたので、請求項1に係る発明と同様な効果を有する。
【0022】
請求項3に係る発明では、ガイドホルダーに搭載する搬送部材の荷重を一対の上部摩擦体で受け,ガイドホルダーに働く左右の揺れを両側部摩擦体で吸収規制する構造に加えて,一対の上部摩擦体を磁石を配設せるシャフトの中心点を通る水平線上でその中心点の左右対称位置に配設してガイドレールと摺動せしめるようになしたので、運転時に上部摩擦体に対し回転モーメントの作用が働くことがなく、更に安定した直進推力が得られる。 また,前記シャフトと励磁コイルとの間の空隙の設定値への位置決め調整並びに保持を,更に迅速,容易,確実なものとなすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施の一形態に係る無潤滑リニアパルスモ−タの縦断側面図(図2のA−A断面図)である。
【図2】同上の平面図である。
【図3】同上の縦断正面図(図2のB−B断面図)である。
【図4】コイルボビンの平面図である。
【図5】励磁コイルを巻装したコイルボビンの縦断正面図である。
【図6】基台に対する一対のガイドレ−ルの取り付け説明図である。
【図7】ガイドホルダ−に対する上部摩擦体,両側部摩擦体及びコイルボビンの取り付け説明図である。
【図8】ガイドレ−ルに対する上部摩擦体と両側部摩擦体の位置決め調整要領を示す調整開始時の説明図。
【図9】同上の調整完了後の説明図。
【図10】本発明と従来装置との摺動部の摩擦距離に対する摩擦係数変化を示す摩擦特性の比較実験説明図である。
【図11】同上の摩擦速度に対する摩擦係数変化を示す摩擦特性の比較実験説明図である。
【符号の説明】
1 基台
2 ガイドレール
3 上部摺動面
4 側部摺動面
5 支持枠
6 磁石を配設せるシャフト
7 励磁コイル
8 コイルボビン
9 ガイドホルダー
10 搬送部材取り付け部
11 上部摩擦体
12 側部摩擦体
13 上部摺動部材
14 調整ネジ
15 圧縮バネ
16 側部摺動部材
17 調整ネジ
18 押し込みネジ

Claims (3)

  1. 床面に据え付けた基台上面中央部に長手方向に沿って支持枠を介して磁石を配設せるシャフトを適宜高さに固定配設し、そのシャフトの両側で基台上面両側部の対称位置に長手方向に沿って側面外部にV形切欠摺動面を形成した適宜高さの一対のガイドレールを前記V形切欠摺動面を外側にして固定配設し、前記シャフトの外周面に、励磁コイルを筒体外面に巻装したコイルボビンを遊嵌し、そのコイルボビンの両端鍔部上面に機械要素等の搬送部材を搭載するコ字形断面のガイドホルダーを固定配設するとともに、そのガイドホルダーをその上部下面と両側部内面に配設した木質系多孔質炭素材料のウッドセラミックスからなる上部摩擦体と両側部摩擦体を介して前記一対のガイドレールの上部摺動面及び側面外部のV形切欠摺動面に摺動自在に嵌合せしめ、且つ、前記シャフト外周面と励磁コイルを筒体外面に巻装したコイルボビンの筒体内周面との間の空隙を所定の設定値に調整し保持せしめるとともに,上部摩擦体及び両側部摩擦体とガイドレールとを常に適度な接触圧力に調整し保持するべく、ガイドホルダーの上部下面と両側部とに、上部摩擦体と両側部摩擦体とを、上部摺動部材,両側部摺動部材と調整ネジとスプリングを介して夫々上下方向,側面左右方向に位置移動可能及び負荷荷重に応じ揺動可能に配設せしめたことを特徴とする無潤滑リニアパルスモータ。
  2. ガイドホルダーに配設する摩擦体として、木質系以外の植物の多孔質炭素材料を原材料としウッドセラミックスと同様な製造方法で得られるその他の植物性セラミックスを用いたことを特徴とする請求項1記載の無潤滑リニアパルスモータ。
  3. ガイドホルダーの上部下面に上下位置移動可能に配設された上部摩擦体の下端摺動面を,磁石を配設せるシャフトの中心点を通る水平線上でその中心点の左右対称位置に配置せしめて,上部摩擦体に対する励磁コイルに働く回転モーメントの作用の防止を図るべく、基台上における一対のガイドレールと前記シャフトの中心点の高さを同一に設定したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の無潤滑リニアパルスモータ。
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