JP2000078692A - 圧電振動体 - Google Patents

圧電振動体

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JP2000078692A
JP2000078692A JP10244307A JP24430798A JP2000078692A JP 2000078692 A JP2000078692 A JP 2000078692A JP 10244307 A JP10244307 A JP 10244307A JP 24430798 A JP24430798 A JP 24430798A JP 2000078692 A JP2000078692 A JP 2000078692A
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vibration
piezoelectric
vibrating
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JP10244307A
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Shinichiro Kitanishi
真一路 北西
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 振動変位を最大に得られ、振動伝達効率の低
下を抑えることができる圧電振動体を提供するものであ
る。 【解決手段】 本発明は、少なくとも両端部に固定脚部
23、23を有する短冊状金属振動板21に圧電振動素子22を
設けた固定振動体2 と、両端部に振動錘部13、13を有す
る短冊状金属振動板21に圧電振動素子12を設けた可動振
動体とを、記両振動体1 、2 の長手方向を略中央部で結
合スペーサ部材3 を介して結合した圧電振動体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯用電話機、ポ
ケットベル、モバイルコンピュータ等の情報伝達端末の
着信を知らせる装置として使用される圧電振動体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来の情報伝達端末の着信を知らせる装
置に使用される振動発生装置(バイブレータ)として、
電磁式が多用されている。即ち、電磁モータのシャフト
に偏心錘部を接合して構成されている。呼び出し時には
電磁モータのシャフトに設けた偏心錘部が、シャフトと
協動して回転する。これにより、電磁モータ全体が振動
する。この振動を情報伝達端末の利用者に知らせるもの
である(特開平3−270771号公報)。
【0003】また、ダイナミックスピーカを利用して、
スピーカのマグネットとヨークを振動させてバイブレー
タに用いることも提案されている(特開平10−661
94号公報)。
【0004】しかしながら、従来のバイブレータでは、
コイルが必須の構成部材であるため、電磁ノイズの発生
を防止することができなかった。そのため、バイブレー
タの近辺の電磁環境を悪化させることになる。
【0005】また、特に、電磁モータを用いたバイブレ
ータにおいては、コイルに流れる駆動電流が大きく、こ
れに伴い消費電流の増大により、 情報伝達端末の連続
通話可能時間や待ち受け時間が短くなってしまう。
【0006】さらに、電磁モータを間欠回転させるため
に、駆動電流をオンオフを繰り返すと、立ち上がり時に
ラッシュ電流が流れる。これにより、情報伝達端末にお
いて、電源電池の電圧降下を起し、通信機器の受信感度
を低下させてしまうという問題があった。
【0007】このようなコイルを用いずにバイブレータ
を構成するために、振動源に圧電素子を用いることが考
えられる。
【0008】圧電素子を用いたバイブレータおける圧電
振動体の基本構成を図7に示す。図において、圧電振動
体は、短冊状の金属振動板71と、2つの圧電振動素子
72、73とから構成されている。尚、圧電振動素子
は、分極されて屈曲振動可能な圧電基板の両面に振動電
極を被着形成されている。
【0009】そして、金属振動板の一方端部(固定端)
寄りの両主面に、72、73が熱硬化性エポキシ樹脂な
どの導電接着剤により貼着され、その結果、バイモルフ
型の圧電素子を構成する。
【0010】また、金属振動板71の固定端は、バイブ
レータのケースシングや基板などに固定され、金属振動
板71の他方端部(自由端)は、例えば錘部74が取着
されている。
【0011】そして、基板等に固定した状態に、圧電振
動素子に交流駆動信号を印加して、共振周波数付近で金
属振動板71の他端側(自由端側)を振動させるもので
ある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、圧電振
動素子72、73を用いた圧電振動体では、コイルを用
いることによる電磁ノイズの発生、消費電流の増大化、
通信動作の不安定化を解消できる。
【0013】しかし、上述の圧電振動体の構成で、充分
な報知機能(振動力)を得るためには金属振動板71の
長さを長くし、また、錘部74の重量を重くする必要が
ある。この結果、振動発生装置全体としては、大型化し
てしまう。
【0014】尚、圧電振動体全体を大型化せずに、金属
振動板71に大きな振幅を得るために、金属振動板71
の厚みを薄くするか、または金属振動板71の材料を、
柔らかい材料とすることが考えられる。しかし、この場
合、金属振動板71の振動によって生じた力が、金属振
動板71の固定端で減衰してしまい、この振動力が基板
やハウジング等に充分に伝達しにくくなる。
【0015】しかし、固定端部75の振動の損失や減衰
が生じないように金属振動板71を強固に固定する必要
があるが、金属振動板71を薄くしたり、金属振動板7
1を柔らかくすると、それに伴い支持部の剛性も低くな
ってしまい振動力を伝えられない。
【0016】また、金属振動板71の剛性を保ったまま
で振動変位を増大するために高い電圧を加えて振動変位
を増大させることも考えられるが、圧電振動素子72、
73を構成する圧電セラミック基板にかかる機械的な応
力が増大し、また、圧電振動素子72、73の耐電圧特
性の限界を越えると圧電セラミックの破壊が発生してし
まう。
【0017】本発明は上述の問題に鑑みて案出されたも
のであり、その目的は、振動変位を最大に得られ、振動
伝達効率の低下を抑えることができる圧電振動体を提供
するものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、両端部に固定
脚部を有する短冊状金属振動板に圧電振動素子を貼着し
た固定振動体と、両端部に振動錘部を有する短冊状金属
振動板に圧電振動素子を貼着した可動振動体とを、結合
スペーサ部材を介して前記両振動体の長手方向略中央部
で結合したことを特徴とする圧電振動体。
【0019】動体である。
【0020】
【作用】本発明では、振動源として圧電振動素子を用い
ているため、従来のように振動源にコイルを用いること
により発生していた電磁ノイズ、消費電流の増大化、ラ
ッシュ電流による電圧降下などの問題を解決できる。
【0021】また、可動振動体の圧電振動素子が屈曲振
動することにより、その両端部の振動錘部が振動して、
上下方向に加速度が発生する。この加速度による力が可
動振動体の中央部に集中して、結合スペーサ部材を介し
て固定振動体に伝達する。
【0022】そして、固定振動体自身の屈曲振動によっ
て発生する力と、可動振動体から伝達される力が合成さ
れ、圧電振動体全体、特に、可動振動体の両端部に配置
した振動錘部の振動を増幅させることができる。これに
より、圧電振動体全体の振動力が大きくなり、感度の高
い圧電振動体となる。
【0023】例えば、可動振動体が下に凸状に屈曲振動
した時に、固定振動体は、上に凸状に屈曲振動するよう
にすれば、可動振動体の振動錘部には上向きの加速度が
発生する。この時、結合スペーサ部材を介して、固定振
動体に圧電振動体全体を持ち上げる力が発生する。そし
て、固定振動体は、結合スペーサ部材を介して加速度の
発生により生じた振動力をさらに持ち上げるようとする
力を発生する。この両者が合成されて可動振動体の振動
錘部の変位がさらに上方向に増幅される。
【0024】また、逆に可動振動体が上に凸状に屈曲振
動した時に、両振動錘部には下向きの加速度が発生し、
この力と、固定振動体が下に凸状に屈曲振動して、可動
振動体を下側に引っ張る力とが合成されて可動振動体の
振動錘部の変位がさらに下方向に増幅される。これよ
り、可動振動体の両端に設けた振動錘部の振幅を非常に
大きく変位させることができる。
【0025】特に、可動振動体と固定振動体とが、結合
スペーサ部材を介して振動錘部の振動方向と同一の方向
に接合されているため、可動振動体の振動錘部による振
動力が安定して固定振動体に伝達される。
【0026】しかも、固定振動体の両側は固定脚部とな
っているため、この固定脚部に増幅された振幅によって
生じた振動力が、基板やハウジングなどの外部に安定的
に伝わる。
【0027】また、可動振動体、固定振動体が、独立し
て屈曲振動するため、圧電素子にかかる機械的応力を、
錘部の振幅量に比較して非常に小さくすることができ
る。従って、振動変位を最大に得られ、振動伝達効率の
低下を抑えることができ、耐圧特性の優れた圧電振動体
となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の圧電振動体を図面
に基づいて説明する。
【0029】図1は、本発明の圧電振動体の外観斜視図
であり、図2はその側面図であり、図3は例えば+電位
の駆動電位を与えた状態の概略図であり、図4は、例え
ば、例えば−電位の駆動電位を与えた状態の概略図であ
る。
【0030】圧電振動体は、2つの圧電振動体、即ち、
可動振動体1、固定振動体2及び結合スペーサ部材3、
基板4とから主に構成されている。
【0031】可動振動体1は、短冊状の金属振動板11
と、金属振動板11の上面側主面の中央部に貼着された
短冊状の圧電振動素子12と、金属振動板11の両端部
に取着された錘部13、13とを有している。
【0032】固定振動体2は、短冊状の金属振動板21
と、金属振動板21の下面側主面の中央部に貼着された
短冊状の圧電振動素子22と、金属振動板21の両端部
に下方に延びるL字状の固定脚部23、23とを有して
いる。
【0033】結合スペーサ部材3は、可動振動体1の下
面の略中央部(振動支持部)と、固定振動体2の状面の
略中央部(振動支持部)とを結合するように両者を強固
に一体化している。これにより、可動振動体1と固定振
動体2とが強固に結合され、且つ両者の間で所定振動空
間を形成する。
【0034】基板4は、例えばセラミックやガラスエポ
キシ材料などからなり、固定振動体2の固定脚部23、
23を強固に支持するものである。そして、この基板4
の表面には、可動振動体1や固定振動体2の圧電振動素
子12、22に所定交流駆動信号を供給する電子部品を
含む駆動回路が形成されている。
【0035】可動振動体1 の金属振動板11は、例え
ば、リン青銅、バネ鋼、ステンレス鋼、鉄−ニッケル合
金、カーボンファイバーなどで形成され、例えば、上述
の金属振動板11の形状は、長辺が20mm、幅4m
m、厚み0.1mm以下の短冊状となっている。これら
の金属振動板11において、高い弾性限界、靱性及びヤ
ング率が5000kgf/mm2 以上の材料が好まし
い。尚、金属振動板11の厚みは1.0mm以下とする
ことが好ましい。それ以上であると、振動体の剛性が高
くなり、そのため振動の周波数が高く、振動が小さくな
ってしまう。
【0036】そして、金属振動板11の上面の中央部に
は、図示していないがエポキシ、アクリル系樹脂などか
ら成る導電性接着剤とによって接合されている。
【0037】可動振動体1 の圧電振動素子12は、例え
ば、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTiO3 )、チタ
ン酸鉛(PbTiO3 )、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb
ZrTiO3 )チタン酸バリウム(BaTiO3 )等の
圧電セラミックや圧電性結晶などからなる圧電基板12
aと、該圧電基板の両主面に形成された振動電極12
b、12cとから構成されている。この圧電振動素子1
2は、可動振動体1の金属振動板11を屈曲振動させ、
もって錘部13、13を上下方向に変位させるものであ
る。圧電基板12aは、例えば屈曲振動モードを示すよ
うに分極処理が施されており、例えば、長辺が10m
m、幅4mm、厚み30〜50μm程度である。また、
振動電極12b、12cは、Agを主成分とする導体膜
であり、その厚みは、1〜10μm程度である。尚、可
動振動体1の上面側に形成された振動電極12bは露出
しており、下面側に形成された振動電極12cは導電性
接着剤を介して電気的に接続されている。
【0038】この圧電振動素子12への駆動信号は、駆
動回路と振動電極12bとを、弾性を有するワイヤや基
板と可動振動体1が上側に最大振幅した時に追随できる
程度の余裕を持たせたリード線(図示せず)によって接
続することにより行われる。尚、振動電極12cを金属
振動板11を介して駆動回路と接続しておけば、振動電
極12b、12c間に所定駆動交流信号を供給すること
ができる。また、金属振動板11にも弾性を有するワイ
ヤや最大振幅に追随できる程度の余裕を持たせたリード
線で接続してもよい。
【0039】可動振動体1 の錘部13、13は、金属振
動板11の両端に配置されており、錘部13、13は例
えば、タングステン、鉄等で構成されており、金属振動
板11の形状によって異なるが1つの錘部の重量が0.
3〜1.5gとなっている。この錘部13、13は、金
属振動板11の両端部の下面にエポキシ系やアクリル系
などの接着剤を介して取着されている。尚、錘部13、
13は、金属振動板11の両端部の両主面を挟持するよ
うに取着してもよいし、また上面のみに取着しても構わ
ない。
【0040】このような可動振動体1の圧電振動素子1
2に駆動交流信号を供給することにより、結合スペーサ
部材3が取着される振動支持部を支点として、上下方向
に屈曲振動が発生する。これにより、金属振動板11の
両端部は、錘部13、13が取着された自由端として、
特に、錘部13、13が大きく振れることになる。
【0041】固定振動体2の金属振動板21は、上述し
たように、例えば、リン青銅、バネ鋼、ステンレス鋼、
鉄−ニッケル合金、カーボンファイバーなどで形成され
ている。そして、その形状は、例えば長辺が10mm、
幅4mm、厚み0.1mm以下となっている。そして、
金属振動板11の両端は、下向きに折り曲げ処理された
固定脚部23、23となっている。
【0042】そして、2つの固定脚部23、23に挟ま
れた金属振動板21の下面には、圧電振動素子22が上
述の導電性接着材を介して強固に貼着されている。
【0043】また、金属振動板21の固定脚部23、2
3は、金属振動板21の両端から下向きに延びる支持部
23a、23aと、この支持部23a、23aの下端で
基板4の表面と接合する接合部23b、23bを有して
いる。この接合部23a、23aと基板4とをエポキシ
やアクリルなどの導電性接着剤を介して、また半田を介
して接合される。また、スポット溶接などにより強固に
接合している。尚、このように導通が得られる接合手段
の場合には、固定脚部23、23を駆動回路の他方電位
の配線パターンと接続させることが望ましい。
【0044】固定振動体2の圧電振動素子22は、上述
した圧電振動素子12と同様、圧電基板22aと、該圧
電基板の両主面に形成された振動電極22b、22cと
から構成されている。この圧電振動素子22は、固定振
動体2の金属振動板21を屈曲振動させるものである。
そして、圧電基板22aは、例えば屈曲振動モードを示
すように分極処理が施されており、例えば、長辺が10
mm、幅4mm、厚み30〜50μm程度である。ま
た、振動電極22b、22cは、Agを主成分とする導
体膜であり、その厚みは、1〜10μm程度である。
尚、固定振動体2の上面側に形成された振動電極22b
は導電性接着剤を介して金属振動板21に電気的に接続
されており、下面側に形成された振動電極22cは露出
している。
【0045】この圧電振動素子22への駆動信号は、駆
動回路と振動電極22cとを、弾性を有するワイヤや固
定振動体2が上側に最大振幅した時に追随できる程度の
余裕を持たせたリード線(図示せず)によって接続する
ことにより行われる。尚、振動電極22bを金属振動板
21を介して駆動回路と接続しておけば、振動電極22
b、22c間に所定駆動交流信号を供給することができ
る。尚、金属振動板21にも弾性を有するワイヤーや最
大振幅に追随できる程度の余裕を持たせたリード線を接
続してもよい。
【0046】ここで、金属振動板21の両端部は、固定
脚部23、23となっているため、支持部23a、23
aは若干長手方向に変位するものの、実質的に固定端と
なる。従って、2つの固定脚部23、23間の金属振動
板21が圧電振動素子22の屈曲振動でもって、金属振
動板21の中央部が最大 振幅となる。
【0047】結合スペーサ部材3は、可動振動体1の下
面の略中央部と、固定振動体2の上面の略中央部との間
に配置され、両者を強固に一体化されている。尚、この
結合スペーサ部材3により可動振動体1と固定振動体2
との間で振動空間を形成している。結合スペーサ部材3
は、金属振動板11、21と同種の材料や鉄、ステンレ
ス、タングステンなどから成り、金属振動板11、21
の長手方向の略中央部の全幅に渡って形成されている。
この結合スペーサ部材の厚みは0.5〜2.5mm程度
となっている。結合スペーサ部材3の固定は、導電性を
有するエポキシ樹脂等での接着したり、圧電振動素子1
2、22を避ける位置でスポット溶接したり、一方の金
属振動板11の長辺側面に折り曲げによってスペーサ部
材となる延出片を設け、この延出片を他方の金属振動板
11の長辺側面に係合するようにしても構わない。
【0048】上述の実施例で重要なことは、可動振動体
1側の圧電振動素子12と固定振動体2側の圧電振動素
子22とが、互いに逆方向に屈曲振動を起こすように、
圧電振動素子12を金属振動板11の上面に、圧電振動
素子22を金属振動板21の下面に夫々貼着することで
ある。
【0049】上述実施例の場合には、金属振動板11、
21及び結合スペーサ部材3が夫々導通している。従っ
て、同一交流駆動信号を供給した場合には、圧電振動素
子12、22に印加される電位の方向は逆方向となる。
このような場合には、圧電振動素子12、22の分極方
向を、夫々同一方向にすればよい。
【0050】これは、同一交流駆動信号を用い、且つ金
属振動板11、21を信号供給に用いているためであ
り、金属振動板11、21と結合スペーサ部材3との接
合を絶縁させて行う場合には、圧電振動素子12、22
への電界の印加方向、圧電振動素子12の分極方向を考
慮して、圧電振動素子12、22を、互いに反発しあう
屈曲振動が発生するように設定する。
【0051】本発明の圧電振動体を3つの状態を用い
て、錘部13、13振幅動作及び基板4に及ぼす振動を
説明する。
【0052】まず、駆動交流信号を何も与えていな状態
では、図1に示すとおりである。
【0053】図3は、例えば+電位の駆動電位を与えた
状態では、可動振動体1の圧電振動素子12は下に凸の
屈曲振動が発生する。同時に、固定振動体2の圧電振動
素子22は上に凸の屈曲振動が発生する。
【0054】まず、可動振動体1では、金属振動板11
の長手方向の中央部が振動支点であるため、金属振動板
11の両端部の錘部13、13は上に撥ね上げられる。
この時の両錘部13、13の加速度によって生じる力が
合成され、振動支点である結合スペーサ部材3を介して
固定振動体2に伝わる。
【0055】また、固定振動体2の金属振動板21で
は、両端が固定脚部23、23となっているため、金属
振動板21は、長手方向の中央部を上方向に押し上げる
ようと振動する。この押し上げる力は、金属振動板21
の中央部に配置した結合スペーサ部材3に伝わることに
なる。この可動振動体1側の錘部13、13の加速度の
発生によって生じた力と、固定振動体2の上向きの力
が、特に結合スペーサ部3を介して増幅されるように合
成される。
【0056】従って、圧電振動体全体からすれば、この
合成された力により、可動振動体1の錘部13、13は
さらに上方向に向かって変位しようとする振動力が得ら
れることになる。これにより、錘部13、13の変位が
基板4から最も離れるようになる。
【0057】逆に図4に示すように、例えば−電位の駆
動電位を与えた状態では、可動振動体1の圧電振動素子
12は上に凸の屈曲振動が発生する。同時に、固定振動
体2の圧電振動素子22は下に凸の屈曲振動が発生す
る。
【0058】まず、可動振動体1では、金属振動板11
の両端部の錘部13、13は下に向かって変位する。こ
の時の両錘部13、13の加速度によって生じる力が合
成され、振動支点である結合スペーサ部材3を介して固
定振動体2に伝わる。
【0059】また、固定振動体2の金属振動板21で
は、金属振動板21が長手方向の中央部を下方向に下げ
ようと振動する。この下向き力は、金属振動板21の中
央部に配置した結合スペーサ部材3に伝わることにな
る。この可動振動体1側の錘部13、13の加速度の発
生によって生じた力と、固定振動体2の下向きの力が、
特に結合スペーサ部3を介して増幅され、錘部13、1
3をさらに下向きに変位させようとする。
【0060】従って、圧電振動体全体からすれば、この
合成された力により、可動振動体1の錘部13、13は
さらに上方向に向かって変位しようとする振動力が得ら
れることになる。
【0061】この繰り返しにより、錘部13、13は、
大きく上下方向に振幅することになり、基板4を介して
外部に与えられる振動力は非常に大きくなる。
【0062】通常、固定振動体自体では固定強度が強
く、共振周波数も高いため、振動が伝わりやすく、人体
に感じやすい周波数である100〜150Hz程度の振
動にするためには、重い錘部を付けなければならない。
ところが、固定振動体2には重い錘部に相当する可動振
動体1が取り付けられていることになるため、その共振
周波数を低下することがきる。
【0063】さらに可動振動体1、固定振動体2の共振
周波数は同期して振動し、同一周波数となり、これによ
り錘部13、13を一つの共振周波数で動作させて、大
きな振動・振幅とすることができる。
【0064】また、錘部13、13の振動方向に対し、
結合スペーサ部材3、固定脚部23、23が常に同じ方
向で振動が伝わるため、振動の伝達損失が少なく、伝達
効率が向上する。
【0065】また、錘部13、13の振幅が、従来の圧
電振動体の錘部の振動変位と同じとした場合、圧電振動
素子12、22は、それぞれ独立しているため動作して
いるため、錘部13、13の変位の1/2程度の曲げ応
力ですみ、圧電振動素子12、22の破壊に対しても有
利に働くことになる。
【0066】また、金属振動板11、21が圧電振動素
子12、22の屈曲振動によるため、従来のようなコイ
ルを用いた場合に比較して、消費電流が少なく、ラッシ
ュ電流の発生が一切ない。
【0067】図5は、本発明の他の実施例を示す。
【0068】図5では、2つの固定振動体51、52が
十字状に一体化している。この交差部分で結合スペーサ
部材3を介して可動振動体1を配置している。
【0069】この実施例では両固定振動体51、52の
両端部には固定脚部51a、51a、52a、52aが
形成されて、基板4に強固により強固に固定される。こ
れにより、固定振動体51、52の強度及び振動をさら
に向上できる。
【0070】また、本発明の固定振動体の固定脚部と基
板とに構成される領域に可動振動体を挿通し、結合スペ
ーサ部材によって、可動振動体を固定振動体を釣り下げ
る結合しても構わない。
【0071】
【発明の効果】以上のように、固定振動体と可動振動体
と結合スペーサ部材とからなり、両端部が固定された固
定振動体の振動と、両端が錘部を有して自由端となる可
動振動体の振動とが、結合スペーサ部材で合成されるこ
とになるため、錘部を大きく上下方向に変位させること
ができる。
【0072】しかも、結合スペーサ部材、固定脚部の振
動伝達方向が、同一方向で伝わるため、可動振動体及び
固定振動体で発生する各振動力を伝達損失を抑えること
ができ、錘部の上下方向による振動を安定して外部に供
給できる。
【0073】しかも、振動源が圧電振動素子であるた
め、ノイズの発生がなく、低消費電流の圧電振動体とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧電振動体の外観斜視図である。
【図2】本発明の圧電振動体の側面図である。
【図3】例えば+電位の駆動電位を与えた状態の概略図
である。
【図4】例えば−電位の駆動電位を与えた状態の概略図
である。
【図5】本発明の他の実施例を示す斜視図である。
【図6】従来の圧電振動体の斜視図である。
【符号の説明】
1・・・可動振動体 2・・・固定振動体 3・・・結合スペーサ部材 4・・・基板 13、13・・・錘部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両端部に固定脚部を有する短冊状金属振
    動板に圧電振動素子を貼着した固定振動体と、 両端部に振動錘部を有する短冊状金属振動板に圧電振動
    素子を貼着した可動振動体とを、結合スペーサ部材を介
    して前記両振動体の長手方向略中央部で結合したことを
    特徴とする圧電振動体。
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