JP4546606B2 - 破壊検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は現金自動支払機等への破壊行為を検出する破壊検出装置に関し、更に詳しくは金属製の現金自動預金支払機(ATM)、現金自動支払機(CD)、自動販売機、書類キャビネット等の筐体のパネル上に取付けてパネルへの破壊行為を振動もしくは光に基づいて検出する破壊検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
現金自動支払機、自動販売機や金庫などへの破壊行為は、ハンマ・バールなどによる殴打、バーナーによる焼き切り行為などがある。
従来、このような破壊行為に対し、現金自動支払機等の筺体内部に、振動検出装置や光(赤外線)検出装置を現金自動支払機等の筺体内側にそれぞれ配設し、破壊行為によって生じる振動や光を各検出装置にて検出し、この検出結果に基づいて警報を発するなどの対策が採られている。
すなわち、振動検出装置がハンマ・バール・電動ドリル等によって生じる振動を検出し、光検出装置がガスバーナー・電動カッター等によって生じる炎・火花などの光を検出していた。
従来の振動検出装置について、図12を参照し説明する。
従来の振動検出装置110は、現金自動支払機等の筺体パネル100に生じる振動を圧電振動板112に伝播させる振動板111と、振動板111からの振動を電圧変化として抽出する圧電振動板112と、圧電振動板112の電圧変化に基づいて破壊行為の有無を判定する電子回路113と、電子回路113での判定結果を外部に出力するための信号線114と、これらを収納するケース体115とから構成されていた。振動板111は、現金自動支払機の筺体パネル100に固着することで、筺体パネル100から伝わる振動を効率よく伝播させている。電圧振動板112は、振動板111と隙間なく密着されており、振動板111の振動をそのまま受けることができる。
そして、振動検出装置110は、バール等による破壊行為を、筺体パネル100から伝播される振動を、振動板111、圧電振動板112を介して検出し、電子回路113にて通常操作による振動とを区別した上で、信号線114から出力していた。
次に、従来の光検出装置について、図13、図14を参照して説明する。
図13は、従来の光検出装置の縦断面図である。
光検出装置120は、赤外線の変化量を電気的に検出する60度程度の視野角を有するフォトダイオード121と、フォトダイオード121の検出した赤外線量に応じた電圧に基づき現金自動支払機の筺体パネル100の破壊行為による火花の光等の有無を判定する電子回路122と、破壊行為による火花検出信号を外部に出力する信号線123とを具備していた。なお同図に示すdは、フォトダイオード121の検出エリアである。
4方向の検出エリアを確保するためには、4つのフォトダイオード121を、図14に示す如く配設した光検出装置120Aを用いていた。つまり、現金自動支払機等の筺体における一つの面に対するバーナー等による破壊行為を一つの光検出装置120Aにて検出するために、複数のフォトダイオード121毎の検出エリアを90度づつずらして全周を検出エリアdとしていた。
以上のように、振動検出装置110と光検出装置120,120Aとは別体であり、現金自動支払機における破壊行為の脅威がある箇所が、例えば筺体の4面に存在する場合は、各面に振動検出装置110と光検出装置120,120Aを夫々配設し、それぞれの信号線を警備装置やブザーなどに配線していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、現金自動支払機等は、配置スペースを極力小さくするために、小型化が図られている。従って、現金自動支払機等の筺体内部は、現金自動支払機能の必須機器を収納させるスペース以外のスペースが少なくなる傾向にある。そして、付加的な要素の強い振動検出装置や光検出装置の設置スペースは、それにつれて更に小さくなっている。
また、現金自動支払機・金庫などは、一般的に頑丈な構造の筺体パネルを使用している。このため、現金自動支払機等に対して、破壊行為がなされても、筺体パネルから振動検出部へ振動が伝播し難い。従って、振動検出装置の検出感度の向上が望まれている。検出感度の向上が望めないと、現金自動支払機によっては、確実に検出するため、より多くの振動検出装置を設置しなければならないが、設置スペースの確保が困難である。
また、光検出装置では、全方位の検出範囲を確保するために、4つの検出素子が必要となり、低コスト化が困難であるとともに、小型化が困難であるという課題がある。
更に、従来の現金自動支払機等の破壊行為を検出するためには、振動検出装置と光検出装置とを別々に設置しなければならず、それぞれの検出装置の設置スペースが必要であり、それぞれに配線も必要なことから、これらの設置スペースの確保が困難になってきているという問題点があった。
【0004】
そこで、第1の発明は、振動検出感度を向上することで、振動検出装置の設置する個数を減らすことを目的とする。
第2の発明は、光検出素子部を単一のフォトダイオードにて全周囲にわたる検出エリアを確保するとともに、小型化を図ることを目的とする。
第3の発明は、振動検出部と光検出素子部とを一体化して、現金自動支払機等に設置するセンサの個数を減らすことが可能な破壊検出センサの実現を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の本発明の破壊検出装置は、現金自動支払機等の筐体の内側に設置され、該筺体への破壊行為によって生じる光を検出する破壊検出装置であって、光を受光すると電圧の変化を生じる光検出素子部と、頂点が前記光検出素子部に指向する位置に配設された円錐状又は多角錐状の反射ミラーと、前記光検出素子部からの電圧に基づき破壊行為か否かを判定する光判定部とを有し、前記筺体を構成するパネルへの取付面に振動を検出する振動検出部を配置し、前記振動検出部の背部に前記パネルに平行方向からの光を検出する前記光検出素子部を配置し、前記反射ミラーの頂点の指向方向に対して垂直方向からの光が前記反射ミラーに入射することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1記載の破壊検出装置において、前記光検出素子部の上方及び側方を覆うケースを設け、前記ケースの上面内側に前記反射ミラーを配置し、前記ケースの側面全周を前記光検出素子部に入射する光を透過可能な材料にて構成したことを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項1に記載の破壊検出装置において、前記振動検出部が、前記パネルに生じる振動に応じて振動する振動板と、前記振動板の振動を電圧として検出する圧電振動板とを有し、前記圧電振動板からの電圧に基づき破壊行為か否かを判定する振動判定部を基盤に設け、前記基盤の一方の面側に前記光検出素子部を設け、前記基盤の他方の面側に前記振動板と前記圧電振動板とを配置したことを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項2に記載の破壊検出装置において、前記反射ミラーを、前記ケースと同一の樹脂にて一体成形した後にアルミニウム等のミラー材料を蒸着して構成したことを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項3に記載の破壊検出装置において、前記基盤に複数の前記光検出素子部を配置し、それぞれの前記光検出素子部の上方に前記反射ミラーを設けたことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施の形態による破壊検出装置は、光を受光すると電圧の変化を生じる光検出素子部と、頂点が光検出素子部に指向する位置に配設された円錐状又は多角錐状の反射ミラーと、光検出素子部からの電圧に基づき破壊行為か否かを判定する光判定部とを有し、筺体を構成するパネルへの取付面に振動を検出する振動検出部を配置し、振動検出部の背部にパネルに平行方向からの光を検出する光検出素子部を配置し、反射ミラーの頂点の指向方向に対して垂直方向からの光が反射ミラーに入射するものである。本実施の形態によれば、反射ミラーの頂点が光検出素子部に指向するように配置しているため、この光検出素子部は、切断光、または炎を筐体のパネルに対して平行な方向にも監視エリアを有することとなり、パネル上に発生した切断光、または炎を的確に検出できる。また、一つの破壊検出装置によって、現金自動支払機等の筺体パネルの振動を検出し、当該筺体パネルに平行する全周方向からの光を検出でき、更に、振動検出部と光検出素子部とを背中合せに構成したことにより薄型化を実現できる。すなわち、本発明によれば、限られた設置スペースしかない現金自動支払機等であっても、複数種類の破壊行為に対して小型化を図った一つの破壊検出装置の設置で済むので、破壊検出装置の設置スペースの省スペースかが可能になる。
【0007】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態において、光検出素子部の上方及び側方を覆うケースを設け、ケースの上面内側に反射ミラーを配置し、ケースの側面全周を光検出素子部に入射する光を透過可能な材料にて構成したものである。本実施の形態によれば、ケースの側面全周を光検出素子部に入射する光を透過可能な材料で構成しているため、パネルに対して平行の全方向に監視エリアを有することとなり、パネル上に発生した切断光、または炎をパネル上で360°という全方向に的確に検出できる。また、パネルに対して平行方向からの光のみを検出するので、現金自動支払機等に使用しているLED等の光が直接光検出素子部に入射するのを防ぐことができる。
【0008】
本発明の第3の実施の形態は、第1の実施の形態において、パネルに生じる振動に応じて振動する振動板と、振動板の振動を電圧として検出する圧電振動板とを有し、圧電振動板からの電圧に基づき破壊行為か否かを判定する振動判定部を基盤に設け、基盤の一方の面側に光検出素子部を設け、基盤の他方の面側に振動板と圧電振動板とを配置したものである。本実施の形態によれば、振動検出のための構成と光検出のための構成が、互いに背中合わせに構成されるので、破壊検出装置を薄型に構成できる。
【0009】
本発明の第4の実施の形態は、第2の実施の形態において、反射ミラーを、ケースと同一の樹脂にて一体成形した後にアルミニウム等のミラー材料を蒸着して構成したもので、また本発明の第5の実施の形態は、第3の実施の形態において、基盤に複数の光検出素子部を配置し、それぞれの光検出素子部の上方に反射ミラーを設けたものである。本発明の第5の実施の形態によれば、基盤上に障害物が介在しても、それぞれの光検出素子部の死角を補完しあい、パネル面に対して全方向に対する検出エリアを確保できる。
【0010】
【実施例】
図1は、本発明にかかる破壊検出装置を使用した警報システムの構成を示すブロック図である。
警報システムは、図示しない警備センタへ電話回路等を介して破壊行為を検出すると通報する警報装置12と、現金自動支払機の筺体内部に設置され破壊行為を検出する破壊検出装置とから構成され図示の如く信号線にて配線されている。
破壊検出装置には、警報装置12との通信機能を有する親機2と、警報装置12と直接に通信機能を有さない、親機2へ破壊検出を出力する子機3とがある。
親機2は、現金自動支払機の筺体パネルから伝播される振動を検出する振動検出部4と、検出した振動が破壊行為によるものか否かを判定する振動判定部5と、現金自動支払機内の赤外線等の光を検出する光検出素子部6と、検出した赤外線の光量から破壊行為によるものか否かを判定する光判定部7と、振動判定部5又は光判定部7が破壊行為を検出すると出力する出力部8と、親機2自体または子機3が検出した破壊行為を警報装置12に対して通知する通信部9とから構成されている。なお、この通信部9は、警報装置12へ通知する通信部9により構成される。親機2と警報装置12との通信方式はポーリング/セレクティング方式を採用している。
なお、各部には、図示していない電源から電力が供給されている。
また、子機3は、基本的に親機と同様の機能であるが、通信部9を有さない点と出力部8の出力先が親機2の通信部9である点が異なるだけであるので、詳細な説明は省略する。
【0011】
次に、警報システムの動作を説明する。
例えば、現金自動支払機に対して、ハンマによる殴打行為がなされた場合を説明する。ハンマにて筺体パネルを殴打すると、親機2の振動検出部4が筺体パネルから伝播する振動を検出する。振動検出部4は、検出した振動に応じた電圧を振動判定部5に出力する。振動判定部5では、この出力された電圧と、予め実験により定めた基準電圧とを比較する。この結果、出力された電圧が基準電圧より高いと破壊行為によるものと判定し、出力部8に対して破壊検出出力を行う。一方、出力された電圧が基準電圧より低いと破壊行為でないと判定し、この出力を行わない。
破壊検出出力を受けた出力部8は、通信部9へ破壊検出信号を出力する。通信部9では、警報装置12からのポーリング信号を受けると、出力部8から受けた破壊検出信号を受けた旨警報装置12へ送出する。
この破壊検出信号を受信した警報装置12では、図示しない警備センタへ電話回線等を介して通報するとともに、図示しないブザーを鳴動させる。これにより、現金自動支払機に対する破壊行為を警備センタへ通報するとともに、ブザー鳴動により周囲に注意を喚起することができる。
なお、光検出素子部6が光を検出した場合も同様の動作を行う。
また、子機3の振動検出部4又は光検出素子部6が破壊行為を検出すると、出力部8から親機2の通信部9を介して信号出力する点を除いて同様の動作を行う。
【0012】
次に、図2乃至図6を参照して、破壊検出装置の構造を説明する。
図2は破壊検出装置の縦断面図、図3は同装置の概略構成を示す斜視図、図4は同装置の振動検出部の概略構成を示す上面図である。
破壊検出装置は、光入射窓を側面全周に有するケース15内に、ケース15の上向に配設した円錐形状を有する反射ミラー19と、反射ミラー19の円錐形状の頂点が指向する位置に配置され、反射ミラー19にて反射して入射された光の受光量変化に応じて出力するフォトダイオード18と、筺体パネルの振動により振動する凹部16Aを有する振動板14と、振動板14の凹部16Aを覆うように接着された圧電振動板13と、フォトダイオード18及び圧電振動体13の検出した電圧に基づき破壊行為の有無の判定や通信処理等を行う電子回路を設けた基盤17と、警報装置12と通信を行うための信号線とを収納している。ここで、フォトダイオード18が光検出素子部6を構成するが、パネルを切断させるために用いられるガスバーナより発する炎、または電動カッターより発する切断光、即ち火花の中に存在する赤外線を検出することができる受光素子であれば、フォトダイオード以外にフォトトランジスタや焦電素子を用いることもできる。
また、振動板14と圧電振動板13とによって振動検出部4を構成する。なお、凹部16Aは、圧電振動板13よりも小径で圧電振動板13の中央に位置するように構成されている。凹部16Aを有する振動板14と、振動板14の凹部16Aを覆うように接着された圧電振動板13とにより空間が形成されている。
【0013】
ケース15の光入射窓は、少なくとも赤外線の透過性を有する材料で形成されており、本実施例ではポリカーボネート樹脂を使用している。このとき、ケース15全体をフォトダイオード18で検出する光を透過する材料で構成することで、ケース15の側方及び上方からの光を検出することができ、より広範囲な検出を実現することができる。ただし、ケース15全体を光透過性とせずに、上面を光不透過の材料や光不透過となるような処理を施すことで検出範囲を側方だけとすることもできる。またケース15の側方についても、必ずしも全面を光透過性とせず、1面、2面、又は3面だけ光透過性とすることもできる。このように一部を光不透過性とすることで、誤動作を生じる可能性のある光を遮断することができる。
反射ミラー19は、側面全周から入射される赤外線等の光をフォトダイオード18に集光するように、光学設計がなされている。本実施例では、図5(a)に示すような円錐形状のミラーを用いたが、図5(b)に示すような角錐形状のミラーやプリズムなど側面から入射される赤外線をフォトダイオード18に集光できるものであればよい。また、反射ミラー19は、ケース15と同一の樹脂によって円錐状又は多角錐状の部分を一体成形し、その円錐状又は多角錐状の部分に例えばアルミニウム等のミラー材料を蒸着して構成することができる。なお、この反射ミラー19は、別部材をケース15に取付けたものであってもよい。このとき、図5(b)に示す多角錐の反射ミラー19では、八角形以上であることが好ましく、八角形以上であれば自動支払機等の筐体のパネル面に対して平行の全方向に対して光を検出することができる。
振動板14は、現金自動支払機の筺体パネルに接着剤を固着させるアルミニウム板である。振動板14の素材は、これに限られるものではなく、スチール・ステンレス・樹脂・その他合金製でもよく、振動が伝わり易い素材が適宜選択される。
また、本実施例では、圧電振動板13は振動板14の凹部16Aを覆うように接合されているが、圧電振動板13が振動板14の凹部16Aを跨ぐように接合してもよい。なお、凹部16Aは、圧電振動板13側に設けてもよく、或いは圧電振動板13と振動板14との両方で凹部に相当する空間を形成するようにしてもよい。
更に、図2、及び図3に示す如く、振動検出のための構成と光検出のための構成が、互いに背中合わせに構成されるので、破壊検出装置を薄型に構成している。
【0014】
次に、振動検出装置の構成に相当する振動検出部・振動判定部及び出力部について説明する。
振動検出の原理を説明する。振動板14は、現金自動支払機の筺体パネルの振動に応じて振動する。この振動板14の振動が、圧電振動板13に伝播されるのである。振動板14の振動は、振動板14から圧電振動板13との接合面を介して伝播されるのであるが、振動板14と圧電振動板13間に形成される空間(凹部16A)の存在により、圧電振動板13が大きく撓むことができる。このため、従来のように空間のない場合(図12参照)に比して、同じ振動の場合に、圧電振動板13は、大きな電圧変化を検出することができる。即ち、振動に対する感度が大きくなるのである。
そして、振動検出部4にて検出された電圧は、プリント基板17の電子回路にある振動判定部5に出力される。振動判定部5は、現金自動支払機の破壊試験により実験的に得られた破壊行為検出のための基準電圧と比較する。この基準電圧より大きい電圧が入力されると、破壊行為と判定し、出力部8から通信部9へ出力することとなる。
本実施例では、振動検出部4において、振動板14に凹部16Aを設け、凹部16Aを覆うように圧電振動板13を振動板14に接合させて空間を形成させているが、振動板14と圧電振動板13との間に空間を設けることができれば他の方法を適用することが可能である。なお、本実施例では、圧電振動板13として、セラミック材に真鍮などを張り合わせて構成した圧電ブザーを用いている。理由は、他の圧電検出素子と比べて薄く形成されており、撓み易い。また、破壊検出装置自体を薄型に構成できる。
【0015】
次に、光検出装置に相当する光検出素子部・光判定部及び出力部について説明する。
光検出素子部6は、光入射窓・反射ミラー19及び光検出素子部であるフォトダイオード18から構成される。
図6に示すように、フォトダイオード18の上方に円錐状の反射ミラー19の頂点がフォトダイオード18に指向するように配置したことにより、本装置の設置時において、監視エリアAは現金自動支払機の筺体パネルと略平行な方向であって全周囲となる。従って、光検出装置が設置された現金自動支払機の筺体パネルで発生した炎Bは、監視エリアA内に存在することになる。この炎による光は反射ミラー19にて反射されてフォトダイオード18へ集光され入射する。すなわち、光検出装置は、頂点がフォトダイオード18に指向する円錐状の反射ミラー19をフォトダイオード18側から反射光が集光される距離だけ離して設置することで、側面全周からの赤外線を効率よく検出できる。
そして、フォトダイオードで構成される光検出素子部18にて検出された電圧は、プリント基板17の電子回路にある光判定部7に出力される。光判定部7は、現金自動支払機の破壊試験により実験的に得られた破壊行為検出のための基準電圧と比較する。この基準電圧より大きい電圧が入力されると、破壊行為と判定し、出力部8から通信部9へ出力することとなる。
なお、バーナーや電動カッターによって生じる炎や火花の光は、赤外線や紫外線を含んでいる。光検出素子部は、これらに含まれる任意の波長の光のみを検出するようにすれば、現金自動支払機にて使用しているLEDの光、及びトランジスタやトランスなどの発熱する部品などによる誤検出を防止することができる。
【0016】
図7、図8は振動検出部4の他の実施例である。
図7に示す実施例は、圧電振動板13の外周部を両面粘着テープなどの粘着材23で振動板14に取付けたものである。このとき、所定の厚さを持った粘着材23をリング状とすることにより圧電振動板13と振動板14との間に空間16Bを形成した。
図8に示す実施例は、振動板14の中央部分に、圧電振動板13より小径の凹部16Aによる空間を設け、そして圧電振動板13は、両面粘着テープなどの粘着材23によって、振動板14に取付けたものである。このとき、粘着材23をリング状に設けることで、空間16Bを形成した。
このように、圧電振動板13と振動板14との間に、凹部16Aまたは空間16Bを設け、或いは凹部16Aと空間16Bを併設して、圧電振動板13を振動板14に密着させないことにより、従来の圧電振動板13を振動板14の全面に固着させたもの(図12参照)とは異なり、凹部16Aまたは空間16B、或いは凹部16Aと空間16B部分に対向する圧電振動板13部分は撓みが生じやすくなり、振動検出レベルが向上する。
【0017】
図9は上記実施例による装置の親機2と子機3とを現金自動支払機に設置した状態を示す概略構成図、図10は同じく現金自動支払機に設置した状態の親機2の拡大構成図である。
図9に示すように、一つの親機2と複数の子機3を、現金自動支払機20の筐体を構成するそれぞれのパネル21の内面上に、両面粘着テープなどによって固着して設置する。なお図示はしないが親機2と子機3とは配線で電気的に接続している。ここで親機2及び子機3は、具体的には図2から図8を用いて説明した上記実施例の構造をしている。
上記のように設置することで、図9および図10に示すように筺体のパネル21面に対して平行、即ち筺体のパネル21面に平行なあらゆる方向に監視エリアAを形成することができる。
また、親機2および子機3は夫々が振動と光を検出することができるため、筐体のパネル21のいずれかを電動カッターまたはガスバーナで切断しようとした際には、パネル21に生じる振動か、またはパネル21上に発生した切断光または炎の少なくともいずれかを検出することができるから、パネル21の破壊を確実に速やかに検出し、外部に連絡することができ、内部の現金等の掠奪を未然に防止することができる。
なお、親機2及び子機3の筐体のパネル21上への固着は、接着剤等による接着、ビス等による固定のいずれであってもよく、接着による場合は振動検出部4がパネル21に与えられた振動によって離脱した際に、例えば振動検出部4の圧電振動板13の電子回路がオン状態となるスイッチを設けた構成として、振動を検出できない状態を警報装置12に報知するようにしてもよい。
【0018】
図11は本発明の他の実施例であり、プリント基板17上にフォトダイオード18を2個配置し、それぞれのフォトダイオード18の上方に反射ミラー19を設けた状態の概略構成を示す上面図である。
本実施例は、フォトダイオード18と反射ミラー19との距離を十分に確保できない場合に生じる問題、即ちケース15内のプリント基板17に例えばコンデンサのような電子部品を組込み設置したことにより、同じプリント基板17上に設置されるフォトダイオード18への光の入射が電子部品により阻げられることを防止するものである。図示のようにプリント基板17上に2個のフォトダイオード18を、障害物22が間に介在しないように並べて配置することで、それぞれのフォトダイオード18の死角を補完しあい、パネル21面に対して全方向に対する検出エリアを確保している。
なお、2個のフォトダイオード18は、障害物22を挟んで対角線状に配置してもよく、また2個より多いフォトダイオード18を用いてもよい。
勿論、現金自動支払機自体が壁内に埋設されて、現金自動支払機の前面のみが外部に露出している場合には親機2または子機3を前面のみに固定して使用してもよく、親機2の単独使用としてもよい。
【0019】
上記実施例から明らかなように、本装置は振動板14の上に圧電振動板13と、光検出素子部18を立体的に組込んだ構成のため、破壊検出装置全体の小型化および設置コストの低減化を図ることができる。
なお本発明の破壊検出装置の用途は、現金自動預金支払機のみに限定されるものではなく、現金自動支払機、自動販売機、書類キャビネットにも利用することができる。
【0020】
【発明の効果】
本発明によれば、圧電振動板と振動板との間に空間を形成しているため、従来の振動検出部とは異なり、振動を検出した際、圧電振動板にはたわみが生じ、振動検出レベルが向上する。
また本発明によれば、反射ミラーの頂点が光検出素子部に指向するように配置しているため、この光検出器は、切断光を前記筐体のパネルに対して平行な方向に監視エリアを有することとなり、パネル上に発生した切断光、または炎を的確に検出できる。
また本発明によれば、一つの破壊検出装置によって、現金自動支払機等の筺体パネルの振動を検出し、当該筺体パネルに平行する全周方向からの光を検出でき、更に、振動検出部と光検出素子部とを背中合せに構成したことにより薄型化を実現できる。すなわち、本発明によれば、限られた設置スペースしかない現金自動支払機等であっても、複数種類の破壊行為に対して小型化を図った一つの破壊検出装置の設置で済むので、破壊検出装置の設置スペースの省スペース化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例による破壊検出装置の機能を示すブロック図
【図2】 同実施例による破壊検出装置の縦断面図
【図3】 同装置の概略構成を示す斜視図
【図4】 同装置の振動検出部概略構成を示す上面図
【図5】 同実施例による検出器の光検出素子部に用いる円錐状又は多角錐状の反射ミラーを示す斜視図
【図6】 同実施例による検出器の光検出素子部を示す構成図
【図7】 他の実施例による振動検出部の縦断面図
【図8】 更に他の実施例による振動検出部の縦断面図
【図9】 本実施例による装置の親機2と子機3とを現金自動支払機に設置した状態を示す概略構成図
【図10】 同じく現金自動支払機に設置した状態の親機2の拡大構成図
【図11】 本発明の他の実施例による破壊検出装置の上面図
【図12】 従来の振動検出装置を示す構成図
【図13】 従来の光検出装置の縦断面図
【図14】 従来の4方向の検出エリア確保可能な光検出装置の上面図
【符号の説明】
2 親機
3 子機
4 振動検出部
5 振動判定部
6 光検出素子部
7 光判定部
8 出力部
9 通信部
13 圧電振動板
14 振動板
16A 凹部
16B 空間
18 フォトダイオード(光検出素子部)
19 反射ミラー
20 現金支払機
21 パネル
23 粘着材
A 監視エリア

Claims (5)

  1. 現金自動支払機等の筐体の内側に設置され、該筺体への破壊行為によって生じる光を検出する破壊検出装置であって、
    光を受光すると電圧の変化を生じる光検出素子部と、頂点が前記光検出素子部に指向する位置に配設された円錐状又は多角錐状の反射ミラーと、前記光検出素子部からの電圧に基づき破壊行為か否かを判定する光判定部とを有し、
    前記筺体を構成するパネルへの取付面に振動を検出する振動検出部を配置し、
    前記振動検出部の背部に前記パネルに平行方向からの光を検出する前記光検出素子部を配置し、
    前記反射ミラーの頂点の指向方向に対して垂直方向からの光が前記反射ミラーに入射することを特徴とする破壊検出装置。
  2. 前記光検出素子部の上方及び側方を覆うケースを設け、前記ケースの上面内側に前記反射ミラーを配置し、前記ケースの側面全周を前記光検出素子部に入射する光を透過可能な材料にて構成したことを特徴とする請求項1に記載の破壊検出装置。
  3. 前記振動検出部が、前記パネルに生じる振動に応じて振動する振動板と、前記振動板の振動を電圧として検出する圧電振動板とを有し、
    前記圧電振動板からの電圧に基づき破壊行為か否かを判定する振動判定部を基盤に設け、
    前記基盤の一方の面側に前記光検出素子部を設け、
    前記基盤の他方の面側に前記振動板と前記圧電振動板とを配置したことを特徴とする請求項1に記載の破壊検出装置。
  4. 前記反射ミラーを、前記ケースと同一の樹脂にて一体成形した後にアルミニウム等のミラー材料を蒸着して構成したことを特徴とする請求項2に記載の破壊検出装置。
  5. 前記基盤に複数の前記光検出素子部を配置し、それぞれの前記光検出素子部の上方に前記反射ミラーを設けたことを特徴とする請求項3に記載の破壊検出装置。
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