JP2917197B2 - 光学センサ装置 - Google Patents

光学センサ装置

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JP2917197B2
JP2917197B2 JP30385293A JP30385293A JP2917197B2 JP 2917197 B2 JP2917197 B2 JP 2917197B2 JP 30385293 A JP30385293 A JP 30385293A JP 30385293 A JP30385293 A JP 30385293A JP 2917197 B2 JP2917197 B2 JP 2917197B2
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雅男 後藤
信広 本井
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現金処理機や光学読取
装置、あるいはカード/証書発行装置や複写機等におい
て、紙幣、帳票あるいはカードや証書、または用紙等の
紙葉類を光学的に検出する光学センサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、現金処理機や複写機等において
は、紙幣や用紙等の紙葉類の位置、外形、搬送速度等を
監視する必要がある。それ故これらの機器においては、
紙葉類を検出する装置として、発光素子と受光素子が紙
葉類の搬送位置に対向配置されたものがある。このよう
な発光素子と受光素子とからなる光学センサ装置を開示
したものとして、例えば特開平1−299143号公報
が挙げられる。上記公報によれば、発光素子を内蔵した
センサ装置と受光素子を内蔵したセンサ装置とがそれぞ
れ別部材に取付けられており、両センサ装置はセンサ駆
動回路と別々に接続されている。
【0003】また発光センサと受光センサを同一部材に
内蔵したセンサ装置として、例えば図5に示すものがあ
る。図5において、センサ装置1は、発光素子2と受光
素子3とから構成される。センサ装置1は、ガイド部材
4の孔5の位置に設けられている。ガイド部材4ともう
一つのガイド部材6により、紙葉類7の搬送路8を形成
する。紙葉類7が搬送路8に存在するとき、センサ装置
1の発光素子2から発せられた光が紙葉類7により反射
され、受光素子3に入光して紙葉類7を検出する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に開示される
センサ装置においては、2つのセンサ装置に対して別々
に配線が必要になるので、配線コードや配線のための部
品の点数が多くなり、配線構造が複雑になると共に、装
置が高価になるという問題があった。さらに、配線コー
ドや配線部品が増加することにより、センサ装置の交換
に時間が掛かると共に、断線による障害が発生しやす
く、それによる稼働率の低下を招くという問題があっ
た。
【0005】また、図5に示す従来例では、発光素子か
ら発せられた光が紙葉類に反射して受光素子に入光する
ので、受光センサの受光量は紙葉類の表面の状態により
左右される。例えば、紙葉類の表面が皺苦茶の状態で
は、光は乱反射し、散乱して受光量は少なくなる。他
方、センサの表面が汚れている場合や、紙粉がガイド部
材の孔から飛散してセンサ素子に付着しその光軸を遮っ
た場合も、受光量が少なくなる。そうした場合、紙葉類
を検出する際の受光量が少なくなって、最悪の場合に
は、紙葉類を検出できないという問題があった。
【0006】
【問題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、発光素子と受光素子を密閉し、発光素子の
光を透過する突出状に形成された第1の透光部と、受光
素子に入光する光を透過する突出状に形成された第2の
透光部とを有する密閉ケースと、2つの嵌挿孔を有し、
前記第1の透光部と前記第2の透光部とをこの2つの嵌
挿孔に嵌挿して前記密閉ケースを取付けるケース取付部
材と、前記密閉ケースに対向して配設され、前記第1の
透光部からの光を入光する突出状の入光部とこの入光し
た光を反射する入光側反射面とこの入光側反射面からの
光を反射する出光側反射面とこの出光側反射面からの光
を透過して前記第2の透光部に出光する突出状の出光部
とを有する反射体と、2つの嵌挿孔を有し、前記入光部
と前記出光部をこの2つの嵌挿孔に嵌挿して前記反射体
を取付け、前記ケース取付部材とで検出対象媒体の通過
路を形成する反射体取付部と、前記密閉ケースに具備さ
れ、発光素子および受光素子のリードと接続することに
よりこれら両素子を支持するコネクタとを設けたもので
ある。
【0007】前記第1の透光部の発光素子側および前記
第2の透光部の受光素子側を凸レンズ形状にしてもよ
い。
【0008】
【作用】上記構成を有する本発明によれば、密閉ケース
内に発光素子と受光素子とを内蔵したので、発光素子あ
るいは受光素子に紙粉や汚れが付着することはない。ま
た、密閉ケースに対向して反射体を配設することによ
り、発光素子と受光素子とを密閉ケースに内蔵すること
を可能にし、この密閉ケースに、発光素子および受光素
子のリードと接続することによりこれら両素子を支持す
るコネクタを設けたので、配線部品点数が少なくなる。
【0009】
【実施例】以下、本発明に係る実施例と図面にしたがっ
て説明する。なお各図面に共通する要素には同一の符号
を付す。
【0010】図1は本発明に係る実施例の光学センサ装
置を示す断面図、図2は実施例の光学センサ装置の密閉
ケースを示す斜視図、図3は実施例の光学センサ装置の
密閉ケースを底部から示す斜視図である。
【0011】本実施例の光学センサ装置10には、密閉
ケース11が設けられ、密閉ケース11に対向してプリ
ズム12が設けられる。密閉ケース11は、光を透過す
る合成樹脂等から形成されており、本体11aと蓋13
から構成される。蓋13は、本体11aに対して接着固
定されている。本体11aには、円柱状に突出した透光
部14、15が形成され、また側部に係止部16が形成
されている。透光部14、15の内側下面14a、15
aは、凸レンズ形状になっている。
【0012】密閉ケース11にはまた、コネクタ17が
設けられている。コネクタ17は、合成樹脂から形成さ
れ、密閉ケース11に取付けられたハウジング18と、
突起19が形成されたハウジング20とから構成され
る。ハウジング18は、密閉ケース11内に配置された
プラスチックケース21と、発光素子22および受光素
子23のそれぞれのリード24、25を支持しており、
ハウジング20の突起19を係止する切り欠き部26を
有する。ハウジング20には受部27が固定されてお
り、受部27には線28が接続されている。ハウジング
20をハウジング18の内部に挿入すると、リード2
4、25が受部27に挿通され、リード24、25と線
28が接続される。また、ハウジング20を所定位置ま
で挿入した時、ハウジング20の突起19がハウジング
18の切り欠き部26に軽くロックされる。
【0013】密閉ケース11内には、発光素子22およ
び受光素子23が配設され、両素子22、23はそれぞ
れのリード24、25とともに、プラスチックケース2
1に封入されている。プラスチックケース21は、合成
樹脂等からなり、発光素子22から発した光が通過する
発光透過部29が凸レンズ形状になっており、また、受
光素子23に入光する光が通過する受光透過部30も凸
レンズ形状になっている。発光透過部29および受光透
過部30のそれぞれのレンズ中心は、発光素子22およ
び受光素子23のそれぞれの光軸と一致している。ま
た、発光素子22の光軸は密閉ケース11の透光部14
の内側下面14aのレンズ中心と一致し、受光素子23
の光軸は密閉ケース11の透光部15の内側下面15a
のレンズ中心に一致する。なお、感度を向上させるため
に、上記発光素子22は指向性の狭い素子を使用し、受
光素子23は指向性の広い素子を使用している。
【0014】密閉ケース11は、透光部14、15が下
側搬送ガイド31に形成された孔32に嵌挿されること
により、搬送ガイド31に取付けられる。下側搬送ガイ
ド31に対向して上側搬送ガイド33が設けられてお
り、両搬送ガイド31、33により紙葉類34の搬送路
35が形成される。
【0015】上側搬送ガイド33にはプリズム12が取
付けられている。プリズム12は、入光部12aおよび
出光部12bが上側搬送ガイド33の孔36に嵌挿する
ことにより、取付けられる。入光部12aは密閉ケース
11の透光部14に対向し、出光部12bは透光部15
に対向する。プリズム12は、密閉ケース内の発光素子
22から出力され、図1における下方から入光された光
を、上側搬送ガイド33に沿ってプリズム12内を平行
に反射させる入光側反射面37と、この入光側反射面3
7に反射した反射光を再び反射して、密閉ケース11内
の受光素子23へ出光させる出光側反射面38とを有す
る。これらの両反射面37、38は、光を所定の方向に
反射するために所定の角度に傾斜させた構造になってい
る。
【0016】発光素子22は、フォトダイオードにより
構成されており、その指向特性は図1に示す角度θ1ま
で、光の放射強度が分布している。それ故、プリズム1
2に入光する光は、発光素子22から発光した光の一部
である。即ち、図1に示すθ2の部分はプリズム12に
入光しない。さらに、入光側反射面37および出光側反
射面38において、臨界角以下の光は全反射せずに透過
してしまうので、両反射面37、38に対する入射角度
θ3、θ4は、臨界角以上としなければならない。
【0017】密閉ケース11の発光透過部29を凸レン
ズ形状とすることにより、発光素子22から発光した光
が屈折され、集光される。さらにその光が透光部下面1
4aの凸レンズ形状により、屈折され、集光される。透
過部29の凸レンズ形状および透光部下面14aの凸レ
ンズ形状は、反射面37に達する光が平行光になるよう
に、その曲率が設定される。また出光側反射面38に反
射した光は、透光部下面15aの凸レンズ形状および受
光透過部30の凸レンズ形状により、屈折され、集光さ
れ、受光素子23に達する。透光部下面15aの凸レン
ズ形状および透過部30の凸レンズ形状は、受光素子2
3に達する光が平行光になるように、その曲率が設定さ
れる。これにより、発光素子22から発光された光は、
減衰することなく、受光素子23に入光できる。
【0018】なお本実施例では、反射面37、38に対
する入射角度θ3、θ4は、約45度に設定してあり、
プリズム12の材質をアクリルとした場合、臨界角は約
42度となり、入射角度θ3、θ4は臨界角以上にな
る。
【0019】図4実施例の検出回路を示す回路図であ
る。図4において、LEDは発光素子22、TR1は受
光素子23、R1は受光素子23の負荷抵抗、R2は発
光素子22の負荷抵抗を示す。図に40で示す部分は、
密閉ケース11の内部を示し、リードとしてコネクタ1
7に突出する部分41(図1)は、24、25および4
2の3本となり、従来に比較して1本少なくなってい
る。検出回路41は図示しない、駆動回路としての制御
部に接続されている。
【0020】次に本実施例の動作を説明する。発光素子
22から発光された光は、プラスチックケース21の発
光透過部29により屈折され、集光し、透光部14に入
光する。この透光部14によりさらに屈折、集光され
て、搬送路35を通過してプリズム12内に入光する。
そして入光側反射面37により、光は、プリズム12内
を出光側反射面38方向へ反射される。
【0021】入光側反射面37から反射された光は、出
光側反射面38により、密閉ケース11の透光部15方
向へ再び反射される。この透光部15により屈折、集光
され、さらに受光透過部30により屈折、集光されて、
受光素子23へ入光する。
【0022】以上のような発光、受光を行い、搬送路3
5内を搬送される紙葉類34の搬送状態を検出する。即
ち、紙葉類34が搬送されて、受光素子23とプリズム
12間または発光素子22とプリズム12間を通過する
と、受光素子23が受光する光量が変化する。このと
き、受光素子23の受光量の時間経過に伴う変化を測定
することにより、紙葉類34の位置、大きさ、あるいは
搬送速度等を検知できる。
【0023】発光素子22および受光素子23は、密閉
ケース11により密閉されているので、塵やホコリ、紙
粉等が発光素子22あるいは受光素子23に付着するの
を防止できる。密閉ケース11の透光部14、15の搬
送路35側には、紙葉類34の搬送により風圧が作用
し、または紙葉類34が直接作用し、ホコリや紙粉等が
溜まるおそれはない。
【0024】また線28に比較的大きな外力が加えられ
たとき、ハウジング20が弾性変形し、切り欠き部26
による突起19の係止が解除され、ハウジング20がハ
ウジング18から離脱する。これにより、線28に外力
が加えられても、線28が断線するおそれはない。
【0025】本発明は上記実施例に限定されるものでは
なく、種々の変形が可能である。例えば、プラスチック
ケース21は、発光素子22、受光素子23およびそれ
らのリード24、25を全体的に覆う形状でなくともよ
く、透過部29、30を支持できるものであればよい。
【0026】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明によれ
ば、発光素子と受光素子とを1つの密閉ケースに内臓し
たので、塵、ホコリあるいは紙粉等が発光素子あるいは
受光素子に付着することはなく、したがって、受光素子
の受光量が少なくなることはない。また素子のリードも
密閉ケースに内蔵したので、リードに金属物質が接触し
たり、油や水が付着したりするのを防止できる。
【0027】また密閉ケースに設けた突出状の第1、第
2の透光部、および、反射体に設けた突出状の入・出光
部を、ケース取付部材および反射体取付部材に設けた2
つの嵌挿孔にそれぞれ嵌挿するだけで簡単に取付けられ
る。しかも、密閉ケースを取付部材に取付けたことによ
り、制御部と接続するコードの本数が減少するととも
に、1個所からの配線を行えばよいので、配線用の部品
の点数が減少し、配線構造も簡単になる。したがって、
センサの取付け、交換を短時間に行うことができ、断線
による障害率も低下し、保守性に優れ、装置の稼働率が
良好に維持できる。さらに、発光・受光透過部およびこ
れらに対向する透光部をそれぞれ凸レンズ形状としたの
で、発光素子から発光された光は平行光となって減衰さ
れにくくなる。よって、紙葉類の表面の状態に左右され
ることなく良好に紙葉類を検出できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の光学センサ装置を示す断
面図である。
【図2】実施例の光学センサ装置の密閉ケースを示す斜
視図である。
【図3】実施例の光学センサ装置の密閉ケースを示す斜
視図である。
【図4】実施例の検出装置を示す回路図である。
【図5】従来のセンサ装置を示す説明図である。
【符号の説明】
10 光学センサ装置 11 密閉ケース 12 プリズム 14、15 透光部 17 コネクタ 21 プラスチックケース 22 発光素子 23 受光素子 24、25 リード 29、30 透過部 31、33 搬送ガイド 34 紙葉類
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G07D 7/00 G01B 11/00 G01V 8/14

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光素子と受光素子を密閉し、発光素子
    の光を透過する突出状に形成された第1の透光部と、
    光素子に入光する光を透過する突出状に形成された第2
    の透光部とを有する密閉ケースと、 2つの嵌挿孔を有し、前記第1の透光部と前記第2の透
    光部とをこの2つの嵌挿孔に嵌挿して前記密閉ケースを
    取付けるケース取付部材と、 前記密閉ケースに対向して配設され、前記第1の透光部
    からの光を入光する突出状の入光部とこの入光した光を
    反射する入光側反射面とこの入光側反射面からの光を反
    射する出光側反射面とこの出光側反射面からの光を透過
    して前記第2の透光部に出光する突出状の出光部とを有
    する反射体と、2つの嵌挿孔を有し、前記入光部と前記出光部をこの2
    つの嵌挿孔に嵌挿して前記反射体を取付け、前記ケース
    取付部材とで検出対象媒体の通過路を形成する反射体取
    付部と、 前記密閉ケースに具備され、発光素子および受光素子の
    リードと接続することによりこれら両素子を支持するコ
    ネクタとを設けたことを特徴とする光学センサ装置。
  2. 【請求項2】 前記発光素子と前記受光素子が取付けら
    れ、発光素子の光が透過する凸レンズ形状の第1の透過
    部と、受光素子に入光する光が透過する凸レンズ形状の
    第2の透過部を支持する支持部材を有する請求項1記載
    の光学センサ装置。
  3. 【請求項3】 前記密閉ケースの前記第1の透光部の下
    面を前記支持部材の前記第1の透過部に対向させて凸レ
    ンズ形状とし、前記密閉ケースの前記第2の透光部の下
    面を前記支持部材の前記第2の透過部に対向させて凸レ
    ンズ形状とする請求項2記載の光学センサ装置。
  4. 【請求項4】 前記支持部材は、前記発光素子とそのリ
    ードおよび前記受光素子とそのリードを封入した光透過
    性部材のケースである請求項2記載の光学センサ装置。
  5. 【請求項5】 前記光透過性部材は樹脂で形成した請求
    項4記載の光学センサ装置。
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