JP2000077714A - Iii族窒化物半導体発光素子 - Google Patents

Iii族窒化物半導体発光素子

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JP2000077714A
JP2000077714A JP24741198A JP24741198A JP2000077714A JP 2000077714 A JP2000077714 A JP 2000077714A JP 24741198 A JP24741198 A JP 24741198A JP 24741198 A JP24741198 A JP 24741198A JP 2000077714 A JP2000077714 A JP 2000077714A
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nitride semiconductor
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Goro Shimaoka
五朗 島岡
Takashi Udagawa
隆 宇田川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 同一層内に屈折率(禁止帯)の異なる領域を
有する、埋め込み型レーザダイオードの発光層として好
適な III族窒化物半導体結晶層を簡便に構成できる技術
手段を提供する。 【解決手段】 III−V族化合物半導体層を素材とし、
それを構成する第V族元素を窒素で置換して III族窒化
物半導体層を得る方法にあって、選択的な領域に窒素置
換処理を施して、同一素材層内に窒素組成比(屈折率、
禁止帯幅)の異なる領域を内在させた III族窒化物半導
体層を発光層として利用して「埋め込み型」LDを得
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は III−V族化合物半
導体結晶層、特にAlGaAs成長層の砒素を窒素で置
換してなしたAlGaAsN結晶層を発光層として備え
る、短波長可視光を出射する「埋め込み」型のレーザー
ダイオードを構成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式AlA GaB InC1-DD
(A+B+C=1、0≦A,B,C≦1。記号Qは窒素
以外の第V族元素で、0<D≦1)で表記される III族
窒化物系半導体は、短波長可視光を放射する、或いは受
光する III族窒化物半導体光デバイス(device)
の構成材料として重用されている。
【0003】発光ダイオード(LED)やレーザダイオ
ード(LD)などの III族窒化物半導体発光素子では、
窒化ガリウム・インジウム(GaB InC N)や砒化窒
化ガリウム・インジウム(GaB InC As1-DD
などのインジウム(In)を含有する III族窒化物半導
体気相成長層が発光層として利用されている(例えば、
「Ricoh Technical Report」、
No.23(September、1997)、11〜
18頁参照)。発光層にヘテロ(hetero)接合
し、ダブルヘテロ(double hetero:D
H)構造の発光部を形成するクラッド(clad)層に
は、窒化アルミニウム・ガリウム(AlA GaB N)気
相成長層が使用されている(例えば、Appl.Phy
s.Lett.,64(13)(1994)、1687
〜1689頁参照)。
【0004】発光層並びにクラッド層を構成する III族
窒化物半導体気相成長層の成膜には、従来から有機金属
熱分解法(所謂、MOCVD法)、ハロゲン(halo
gen)或いはハイドライド(hydride)VPE
法或いは分子線エピタキシャル(MBE)法などの気相
成長法が利用されている。中でもMOCVD法は、 III
族窒化物半導体層の形成方法として一般的となっている
(例えば、特開平2−229476号公報明細書参
照)。
【0005】GaB InC N発光層と、AlA GaB
クラッド層とのDH構造からなる発光部を備えた、発光
素子用途の積層構造体の一例を図1に例示する。此処で
は、説明を簡単とするために、発光素子(LED)用途
の積層構造体の断面構造を模式的に掲げてある(上記の
Appl.Phys.Lett.参照)。
【0006】DH構造の発光部を構成する、下部クラッ
ド層(103)及び上部クラッド層(105)をなす窒
化アルミニウム・ガリウム混晶(AlA GaB N:A+
B=1,0≦A,B≦1)層の気相成膜に適する温度は
大凡約1000℃から約1100℃である。一方、発光
層(104)とする窒化ガリウム・インジウム混晶層
は、その易昇華性のために一般には約700〜約800
℃で成膜される。即ち、発光層と発光層に接合するクラ
ッド層とに適する気相成長温度には約300℃前後の差
異がある。従って、気相成長法により成膜した III族窒
化物半導体層を逐一積層させて発光部を構成する従来の
技法は、各層毎に数100℃の幅で成膜温度を変化させ
る必要がある煩雑なものとなっている(J.Cryst
al Growth,145(1994)、209〜2
13頁参照)。
【0007】成膜した III族窒化物半導体結晶層を逐一
積層させて構成される従来の発光部は、明瞭な劈開性を
呈しない六方晶で、且つ絶縁性のサファイア(α−Al
23 単結晶)からなる基板(101)上に配置される
のが通例である(例えば、J.Crystal Gro
wth,145(1994)、911〜917頁参
照)。発光部をなす III族窒化物半導体材料と基板のサ
ファイアとは、格子整合を果たす関係にはない。このた
め、従来に於いては、基板(101)と発光部との中間
に、双方の格子不整合性を緩和する目的で、AlA Ga
B N(A+B=1、0≦A,B≦1)などからなる緩衝
層(102)が挿入されるのが通例である(特開平4−
297023号公報明細書参照)。
【0008】緩衝層(102)は、一般に約400℃〜
約600℃の低温で成膜される(特開平2−22947
6号公報明細書参照)。この発光部を形成する際の下地
層ともなる低温緩衝層の成膜温度をも考慮すると、発光
素子用途の積層構造体を得るに必要とされる温度領域の
幅は、約400℃を越える広範囲に及ぶものとなってい
る(「光学」、第22巻第11号(1993)、670
〜675頁参照)。
【0009】この様に、気相成膜法を利用して、発光部
を構成する III族窒化物半導体層を逐一成膜させる必要
がある従来の発光部の構成技術は工程の冗長さを付随す
る煩雑なものとなっている。
【0010】発光素子としてのLDを都合良く構成する
には、発光層からの誘導放出される発光の位相(pha
se)を画一化するために、光共振面を正確に且つ精密
に形成することが重要である。通常、光共振面は基板及
び基板上に堆積された結晶層に本来備わっている劈開性
を利用して構成される。しかし、そもそも劈開性に乏し
いサファイアを基板としているが故に、従来の積層構造
体から高い収率をもって優れた平坦性や平滑性を有する
共振面を獲得するのは困難である。
【0011】よって、サファイア或いは同じく六方晶で
劈開性に乏しい炭化珪素(SiC)基板材料表面上に、
気相成長法による III族窒化物半導体結晶層を逐一、積
層させた積層構造体から発光素子を得る従来の技法に
は、次の如くの問題点がある。
【0012】第1の問題点は、気相成膜法により基板上
に逐一 III族窒化物半導体結晶層を積層して発光素子用
途の積層構造体を獲得するには、各層に対応して成膜温
度を頻繁に変化させる必要があるなど、成膜上の煩雑な
操作を必要とすることにある。
【0013】第2の問題点は、特にLDにとって問題と
なる点であって、劈開性の乏しい結晶材料を基板として
いるため、精度良く光共振面を作製出来ないことにあ
る。これより、位相の揃った誘導放出光、即ちレーザー
(laser)光が定常的に得られないことにある。
【0014】一方、窒素以外の第V族元素を構成元素と
する、複数の第V族元素を含んでなる III族窒化物半導
体結晶層を備えた発光素子も開示されている。従来のL
D用途の積層構造の一例には、導電性のGaAs単結晶
を基板として、構成元素として窒素(N)以外の第V族
元素として砒素(As)を含む III族窒化物半導体結晶
層を発光層として備えた積層構造系がある(上記の「R
icoh Technical Report」参
照)。
【0015】砒化ガリウム(GaAs)、リン化インジ
ウム(InP)及びリン化ガリウム(GaP)等の閃亜
鉛鉱結晶(zinc−blend)型の等軸立方単結晶
は、[011]結晶方向に明瞭な劈開性を呈するのが知
られている(生駒 俊明、生駒 英明共著、「化合物半
導体の基礎物性入門」(1991年9月10日初版、
(株)培風館発行)、3〜4頁参照)。従って、この様
な劈開性を有する半導体結晶を基板とする積層構造体か
らは、表面の平滑性に優れる光共振面を保有するLD
が、効率良く獲得できる利点がある。
【0016】GaB InC As1-DD (A+B+C=
1、0≦A,B,C≦1,0<D≦1)結晶層を発光層
とするLED或いはLD用途の従来の積層構造体にあっ
て、同発光層とヘテロ接合をなす上・下クラッド層に
は、リン化ガリウム・インジウム混晶(GaInP)層
が利用されている(上記の「Ricoh Techni
cal Report」参照)。
【0017】GaInP層は、閃亜鉛鉱型の等軸立方晶
の III−V族化合物半導体結晶である。立方晶系の結晶
には、六方晶ウルツ(wurtz)鉱型の III族窒化物
半導体との価電子帯のバンド構成の相違などから(上記
の「化合物半導体の基礎物性入門」、17頁参照)、低
抵抗のp形伝導層が容易に得られる特徴がある(特開平
2−275682号公報明細書参照)。即ち、pn接合
型の発光部が簡便に構成できる利点もある。
【0018】窒素に第V族構成元素として砒素(As)
を含む III族窒化物半導体結晶層は、従来もっぱら気相
成長法に依って成膜されている。しかし、従来の気相成
長技術に依る、この様な複数の第V族構成元素を含む I
II族窒化物半導体結晶層の成膜には、第V族構成元素の
組成比に関する重大な問題点が存在する。それは、大き
な非混和性のために窒素の組成比を大とする結晶層の気
相成膜が極めて困難なことにある(上記の「Ricoh
Technical Report」、12頁参
照)。MBE法で成膜したGaAs1-DD (0<D≦
1)気相成長膜を例にすれば、窒素組成比は最大でも1
0%未満である(J.Crystal Growth,
164(1996)、175〜179頁参照)。
【0019】例えば、GaAsN混晶の禁止帯幅は、窒
素組成比に対して特異的に変化することが知られている
(Mat.Res.Soc.Symp.Proc.,
ol.449(1997)、203〜208頁参照)。
それに依れば、2eVの禁止帯幅を有する、波長が約6
20nm未満の短波長の発光を得るには、少なくとも約
80%を越える窒素組成比が必要であることが教示され
ている。GaPN混晶の場合も同様で、窒素組成比に対
する禁止帯幅の特異な依存性から、波長を550nm未
満とする青色帯或いは緑色帯域の短波長光を得るには、
窒素組成比が約90%を越えるものであることが要求さ
れる(Appl.Phys.Lett.,60(20)
(1992)、2540〜2542頁)。
【0020】しかし、発光素子の製作上上記の如くの優
位点を有しながらも、従来の気相成膜技法では、この窒
素組成比に関する制限により、短波長可視レーザー光を
放射するLDの発光層として好適な、複数の第V族元素
を構成元素とする III族窒化物半導体結晶層は獲得し難
いのが実状である。
【0021】また、レーザーダイオード(LD)にあっ
ては、発光(発振)波長を制御する必要がある上に、発
振のモード(mode)の画一化を果たすのが重要であ
る。即ち、例えば、横モード(transverse
mode)に発振モードを画一化するための技法は、低
い発振しきい値電圧や固定された発振スポット(発光
点)を有する動作モードが安定したLDを得るに肝要な
技術となっている(寺本巌著、「半導体デバイス概論」
(1995年3月30日、(株)培風館発行)、126
〜127頁参照)。
【0022】横モード発振をより安定させるための技術
の例には、発光層の周囲に発光層よりも屈折率を小とす
る半導体材料を敷設する手段がある。所謂、発光部及び
その周辺の構造を、「埋め込み」型とする技術である
(上記の「半導体デバイス概論」、126〜127頁参
照)。他には、基板の表面に設けた溝部上に発光部を設
置するなどの手段により、横(水平)方向に、発振光の
基板による吸収の度合いに変化をもたせる技術がある
(上記の「半導体デバイス概論」、126〜127頁参
照)。
【0023】図2は、pn接合型DH構造の発光部を有
する、「埋め込み」型LDの基本的な構造を説明するた
めの断面模式図である。発光部は、導電性のGaAs単
結晶からなる基板(101)上に堆積される。発光部は
p形のGaAs層からなる発光層(104)と、それを
狭持する例えば、p形またはn形AlGaAs層からな
る上、下クラッド層((105)及び(103))から
構成されている。発光部上には、動作電流の流路を限定
し、発光層(104)へ集中して流入させるための電流
狭窄層(107)が積層される。
【0024】「埋め込み」型のLDに於ける構造上の特
徴は、発光部の周囲に横発振モードの安定化を期すため
に、”埋め込み”領域(108)が設けられていること
にある。”埋め込み”領域(108)は、発光層(10
4)内の発振スポット光の位置(109)を固定するた
めに、発光層よりも屈折率の小さい材料から構成されて
いる。
【0025】”埋め込み”領域(108)は、従来より
以下の技法に依って構成されている。(1)先ず、基板
(101)上に一旦、LD用途の積層構造体を構成する
各構成層((103)〜(107))を成膜する。
(2)その後、成膜した積層構造体の各構成層を除去す
る加工を施し、帯状などの特定の形状(領域)に発光部
を残存させる。(3)残存させた発光部等の周囲に、再
び、成膜により、”埋め込み”領域(108)を堆積層
で埋め込む。
【0026】概略を記しただけでも、”埋め込み”領域
を構築するには、少なくとも多段階の成膜操作が必須で
あるなど、冗長で且つ煩雑な工程を伴う欠点があった。
【0027】III族窒化物半導体結晶層の従来の一成膜
手法には、選択気相エピタキシャル法がある。この従来
法では、先ず積層を所望する表面領域以外の領域を二酸
化珪素(SiO2 )や窒化珪素(Si34 )などの絶
縁膜被膜で被覆する。次に、III族窒化物半導体層を、
被膜の有無に拘わらず、被堆積物の全面に堆積する操作
を行う。しかし、絶縁性被膜上には、 III族窒化物半導
体結晶層は、成長し難い。従って、絶縁性被膜による非
被覆領域に選択的に III族窒化物半導体結晶層が成長さ
れる。
【0028】この選択エピタキシャル成長法を利用すれ
ば、屈折率に分布を有する III族窒化物半導体層を備え
た、「埋め込み」型の III族窒化物半導体LDを構成で
きる可能性もある。例えば、発光部を形成する予定の領
域以外を先ず、絶縁膜で被覆し、発光部等の機能部を構
成する。然る後、発光部等の選択成長に供した絶縁膜を
排除する。次に、選択成長させた発光部等の領域表面を
改めて絶縁性被膜で被覆する。この状態で発光層よりも
屈折率を小とする物質からなる結晶層を成長させ、発光
部の周囲に「埋め込み」層を充填する。この選択エピタ
キシャル成長手段を介して、「埋め込み」型の III族窒
化物半導体LDを得ることも考慮される。
【0029】しかし、選択成長法を利用するとしても、
従来の堆積成膜法に依存する限り、発振モードの安定を
もたらす、「埋め込み」型の構成を備えたLD用途の積
層構造体を得るには、多段階の成膜工程を要する煩雑な
ものとなっていた。
【0030】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、
(1)成膜工程の煩雑性を回避でき、(2)高い窒素組
成比の結晶層をも簡便に構成できる技術手段をもって、
III族窒化物半導体結晶からなる発光層を構成する発明
を提示することにある。
【0031】さらに、(3)LDにあって、発振モード
の安定を果たす「埋め込み」型などの構造を得るため要
求される、屈折率に分布を側面方向に内包する III族窒
化物半導体発光層を備えた III族窒化物半導体からなる
発光部を備えた III族窒化物半導体発光素子を提供する
ことにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明では、屈折
率の異なる結晶を得るために、AlX GaY As1-UU
(0≦X≦1、X+Y=1、0<U≦1)からなる II
I族窒化物半導体結晶層を備えた III族窒化物半導体発
光素子であって、窒素組成比(U)を0.60以上0.
98以下とする第1の結晶からなる領域と、該第1の結
晶領域に並列して水平方向に隣接する、第1の結晶領域
よりは窒素組成比(U)が2%以上小さい第2の結晶か
らなる領域とを、同一層内に内在し、該AlX GaY
1-U U 結晶層を発光層として備えてなる III族窒化
物半導体発光素子とする。
【0033】特に、第2の結晶領域は第1の結晶領域を
構成するAlX GaY As1-UUよりも窒素組成比が
2%以上小であるAlX GaY As1-UU から構成さ
れていることを特徴とする III族窒化物半導体発光素子
を提供する。
【0034】
【発明の実施の形態】本発明では、発光層を水平(側
面)方向に互いに接合する第1及び第2の結晶領域とを
同一層内に内在する単一層から構成する。第1の領域は
発光領域からの発光を導波するために、第2の結晶領域
の側面に接合させる接合層として適用する。第2の結晶
領域は発光をもたらすために領域(発光領域)として適
用する。
【0035】窒素置換処理法に依れば、本発明の第1及
び第2の結晶領域は同一の素材から構成できる。本発明
では、一般式AlX GaY InZ As1-MM (0≦
X,Y,Z≦1、X+Y+Z=1、0≦M≦1)で表記
される III−V族化合物半導体成長層にあって、特に、
AlX GaY As(0≦X≦1、X+Y=1)成長層を
窒素置換処理を施して最適組成とする。第1に成膜が容
易であること、第2に劈開性を有し、尚且、伝導性の I
II−V族化合物半導体単結晶を基板として利用できるこ
と、更に、第3にほぼ格子整合系の積層構成が構築でき
ること。また、第4に結晶型が閃亜鉛鉱型の立方晶であ
るなどの理由により、pn接合構造が安定して構成でき
るなどの利点が付随しているからである。 III−V族化
合物半導体発光素子、特に、LDにあっては、格子の整
合性に基づく、優れた結晶性の III族窒化物半導体結晶
層からなる発光層及びそれを備えた発光部を如何に得る
かが良好な素子特性を得る上で重要である。
【0036】上記の利点を幾つかを有する III−V族化
合物半導体結晶素材には、この他GaY InZ Asが挙
げられる。例えば、劈開性を有するInP単結晶基板上
には、InPと格子整合を果たすGa0.47In0.53As
層が成膜できる。本発明の窒素置換処理は、 III族元素
の組成比に然したる変化を及ぼさないため、この様な高
いインジウム組成比(Z)のGaY InZ As成長層を
素材として、従来の気相成長法では成膜が困難とされた
高インジウム組成比のインジウム含有 III族窒化物半導
体結晶層が得られる利点がある。しかし、GaY InZ
Asにあって、InPとの格子整合を果たす III族構成
元素の組成は、上記の如く唯一の値に限定される。これ
は、アルミニウム組成比(X)の如何に拘わらず、良好
な格子整合性を有するヘテロ接合系が得られるGaAs
/AlX GaY Asの優位性に比較すれば、より精密な
組成制御技術が要求され、高度な成膜技術が必須であ
る。
【0037】インジウム(In)を構成元素として含む
GaY InZ Asは、AlX GaYAs(0≦X≦1、
X+Y=1)に比較すれば禁止帯幅が小さい。本発明
は、窒素置換処理により窒素組成比を増加させて禁止帯
幅を増大させ、短波長可視光を放射するに適する発光層
及びそれを備えた発光部を獲得することを趣旨としてい
る。従って、禁止帯幅が小さい素材を禁止帯幅が大きい
結晶層に変換するには、高い置換効率をもたらす窒素置
換処理が必要とされ、自ずと高温での加熱操作などの過
酷な条件設定が要求される場合があり、工程上簡便性を
欠く場合がある。
【0038】また、AlX GaY InZ P(0≦X,
Y,Z≦1、X+Y+Z=1)も一例として挙げられ
る。この3元(X=0)或いは4元(X,Y,Z≠0)
多元混晶層は、GaAsと格子整合する。しかし、この
様なリン(P)を含有する III−V族化合物半導体成長
層は、リン(P)に関する化学量論的な均衡性を維持す
ることの難しさから、MBE(分子線エピタキシャル)
法では安定的に成膜しにくいなどの難点がある。即ち、
有用な成膜方法が限定される。それに加え、MOCVD
(有機金属熱分解気相成長)法でこの多元混晶を成膜す
るに際しても、GaAsに格子整合する組成比に各構成
比を精密に制御するには、高度の精密制御技術が必要と
される。従って、気相成長或いは液相成長(LPE)の
何れの成長手段よっても簡便に格子整合系のヘテロ接合
構成が得られるGaAs/AlX GaY As系に比較す
れば、成膜の容易さから判断しても格別に顕著な優位性
はない。
【0039】砒素(As)を窒素(N)で置換するに
は、例えば、素材を窒素原子を含む雰囲気中で加熱し
て、第V族元素の揮散に因る空位を発生させつつ、その
空位を窒素で置換させる熱処理手段(窒素置換処理手
段)によって達成できる。素材とするAlX GaY As
に窒素置換処理を施して、短波長可視光を放射するに適
するAlX GaY As1-UU からなる発光層を得る場
合にあっては、達成すべき窒素原子による置換効率(即
ち、得るべき窒素組成比)は、その処理手段に拘わら
ず、帰結される III族窒化物半導体結晶(AlX GaY
As1-UU )の禁止帯幅を基に決定する。例えば、窒
素置換処理によりGaAs成長層から青緑帯域の短波長
可視光を放射するに適するGaAs1-UU (0<U≦
1)結晶層を獲得するに際しては、目標とする窒素置換
効率(窒素組成比(U))は、GaN−GaAs混晶系
に於ける禁止帯幅の曲折(ボウイング)を考慮すれば約
85%(0.85)となる。
【0040】AlX GaY Asにあって、素材の禁止帯
幅がより大きければ、同一の窒素置換効率下でより短波
長の発光が帰結される。即ち、AlX GaY Asにあっ
て、アルミニウム組成比(X)を大とする素材からは、
同一の窒素置換効率下で、より禁止帯幅を大とするAl
X GaY As1-UU 結晶層を得ることができる。Al
X GaY As素材にあって、最大の禁止帯幅を有する砒
化アルミニウム(AlAs)では、60%以上の窒素置
換効率をもってすれば、赤色系から近紫外帯に及ぶ発光
をもたらす発光領域、即ち、第2の結晶領域が構成でき
る。
【0041】第2の結晶領域を、AlAs素材を構成す
るAsの全量を窒素で置換した、即ち窒素置換効率を1
00%とした窒化アルミニウム(AlN)から構成する
ことは避ける。後述する様に、第1の結晶領域は第2の
結晶領域での発光を導波するために、禁止帯幅がより高
く、屈折率のより小さなAlX GaY As1-UU 結晶
から構成する必要がある。第2の結晶領域をAlNから
構成するものとすると、それに接合する第1の結晶領域
を構成するに見合う物質を、AlAsを素材として構成
するのは無理となる。100%を越える理論上不可能な
窒素置換効率が要求されるからである。従って、AlA
sを素材として第2の結晶領域を構成する場合は、窒素
置換効率の上限は、第1の結晶領域との屈折率及び禁止
帯幅の関係から約98%である。第2の結晶領域(発光
領域)を構成するための素材としては、アルミニウムは
必須の構成成分ではなく、アルミニウムを含有しないG
aAsを素材としても構成できる。
【0042】第1並びに第2の結晶領域の構成物質間の
屈折率の差異は、大きくとも数%程度の差異があれば充
分である。この程度の屈折率の差異をもたらすには窒素
置換効率にほぼ比例し、窒素組成比にして約1%程度で
ある。2%以上の窒素組成比の相違があれば、発光を閉
じ込める或いは導波する作用が発揮される。例えば、屈
折率がnとなる様に窒素置換処理を施した第2の結晶領
域と、それに接合する屈折率をnより2%以上小とする
第1の結晶領域とを一層内に内在する単一の結晶層は、
発光層として優位に利用できる。第1の領域と第2の領
域とは、急峻な界面をもって接合しているのが望まし
い。接合界面の乱雑な不明瞭さは、界面での屈折率の急
峻な変化を妨げ、光の閉じ込め効率などを低下させる不
具合を招く。
【0043】加熱処理法に於いて、第1の結晶領域と第
2の結晶領域との屈折率の差異は、各々の領域に対する
窒素置換効率の差異をもって付与することができる。窒
素置換効率を向上させるには、加熱処理温度を高温とす
ることによって達成される。また、含窒素物質を含む雰
囲気内での窒素置換処理を施す以前に、AlX GaY
s層を、水素などから構成される還元性雰囲気中に暴露
すれば、窒素置換効率を総じて向上させることができ
る。水素分子或いは水素原子を含むフラグメントとAl
X GaY As成長層との表面反応を介して、表面よりの
砒素(As)の脱離が進行し、Asの空孔の濃度を増加
できるからである。
【0044】例えば、p形GaAs気相成長層で、As
原子を窒素原子で置換する窒素置換処理を施して、屈折
率(換言すれば禁止帯幅)の相違する第1並びに第2の
結晶領域からなる接合構成を内在する、p形のGaNU
AsV (U+V=1、0≦U,V≦1)発光層を得る場
合を例にして説明する。図3に、同一成長層内の水平方
向に屈折率(禁止帯幅)の分布を内在するp形のGaN
U AsV 発光層を提供するための概略の工程例を、断面
模式図をもって示す。
【0045】先ず、素材としてのマグネシウム(Mg)
或いは亜鉛(Zn)をドーピングしたp形GaAs成長
層(110)をMOCVD法等の気相成長法により成長
させる。次に、p形GaAs成長層(110)の全面
を、二酸化珪素(SiO2 )からなる被膜(111)で
被覆する(図3(a))。屈折率の小さな所望の領域、
即ち第1の結晶領域(112)に限り、他の屈折率の大
きな領域である第2の結晶領域(113)に比し、被膜
の膜厚を薄くしておく(図3(b))。次に、被膜(1
11)を介して、成長層(110)の全面に、質量数を
14とする1価の窒素イオンからなるビーム(114)
を照射して、イオン注入を施す。被膜(111)がより
薄いと、窒素イオンが透過する率が高いため、第1の結
晶領域を形成する予定の領域(112)に在るGaAs
層内には窒素原子が他の領域(113)よりも多量とな
り、As原子が窒素原子で置換される確率が高くなる。
質量数を28とする窒素分子イオンを利用する際には、
同一の質量数である珪素イオン(28Si+ )を質量分離
法より分離しておけば、p形層(110)のn形層への
変化をより確実に抑制できる(図3(c))。イオン注
入後、被膜(111)を除去する(図3(d))。然る
後、窒素イオンの注入により、成長層(110)内に発
生した注入損傷の回復を兼ねて、高純度アンモニア気流
中で成長層(110)を熱処理する。これより、As原
子を窒素で置換してなる III族窒化物半導体結晶層を得
る。
【0046】上記の一例は、一般にスルー注入と称され
る、注入イオンの侵入を妨げる媒体を介してイオン注入
を施す手段に於いて、被窒素置換処理層に窒素置換処理
の効率を変化させた領域、即ち、屈折率を異にする領域
を内在させる一手段である。
【0047】より簡便性を勘案すれば、窒素を含む雰囲
気内での単純な熱処理法が、屈折率の相違する第1及び
第2の結晶領域が水平方向で接合する発光層を獲得する
一手段として例示できる。例えば、上例と同じくGaA
sに窒素置換処理を施してGaNU AsV (U+V=
1、0≦U,V≦1)混晶発光層を得る場合を例にして
説明する。この場合、屈折率の大きな所望の第2の領域
を二酸化珪素膜等で被覆する。発光領域となすために他
の領域よりも屈折率を小とする必要がある第1の結晶領
域は、被覆せずに表面を露呈しておく。この特定領域へ
の被膜を冠した状態で、アンモニアなどの雰囲気内で熱
処理を施す。被膜を冠した領域(第2の結晶領域)で
は、窒素置換がさほど進行せず、GaAs若しくは窒素
組成比が小さいGaNU AsV となる。一方、被覆され
ていない領域(第1の結晶領域)では、窒素置換処理が
進行し、この領域では限定的にGaAsのGaNU As
V (U+V=1、0≦U,V≦1)混晶への変換が進行
する。これより、同一層内に窒素組成比を異にする、従
って、屈折率を異にする第1及び第2の結晶領域を内在
した発光層を得ることができる。即ち、従来技術では、
選択エピタキシャル成長法に依存せざるをえなかった、
屈折率の分布を一層内に有する結晶層が、選択マスキン
グ(masking)技術を利用して、選択された領域
に限定して窒素置換処理を及ぼす本発明に依れば簡便に
得られる。
【0048】例えば、選択マスキング技術を利用して窒
素置換処理を施せば、帯状の第2の結晶領域と、帯状の
第2の結晶領域の側壁に接合して設けた、屈折率が2%
以上小さな第1の結晶領域とからなる、ストライプレー
ザーに適する発光層を得ることができる。
【0049】窒素置換効率は、例えば、2次イオン質量
分析法(英略称:SIMS)またはオージェ(Auge
r)電子分光法(英略称:AES)をもって定量的に分
析されるAsと窒素原子との信号強度比を基に測り知れ
る。また、フォトルミネッセンス(英略称:PL)の発
光波長を基に求められる。例えば、GaNAs混晶にあ
っては、発光波長に対応する禁止帯幅と窒素組成比との
既知の対応から、窒素組成比が求められる(Mat.R
es.Soc.Symp.Proc.,Vol.449
(1997)、203〜208頁参照)。
【0050】素材に、n形不純物或いはp形不純物を多
量に含む環境下で窒素置換処理を施工しない限り、素材
が元来有する伝導形が変換されるのは希有である。例え
ば、p形のAlX GaY As(X+Y=1、0≦X≦
1)素材を窒素置換処理する際に、例えば、n形の金属
性不純物に加え、酸素(O2 )や水分(H2 O)などに
ついて精製された高純度のアンモニア中で熱処理を施せ
ば、伝導形に変遷を来すことなく、p形のAlX GaY
U AsV (X+Y=1、0≦X≦1,U+V=1、0
≦U≦1)層を得ることができる。
【0051】この素材の伝導形が不変である利点を利用
すれば、派生して発光層に限らず、発光層を挟持してp
n接合型ダブルヘテロ(DH)構造発光部を構成でき
る。AlX GaY As(0≦X≦1、X+Y=1)素材
から、p形或いはn形AlX GaY As1-UU (0<
U≦1)クラッド層を形成するには、発光層を構成する
結晶材料に対して望ましくは約0.1エレクトロンボル
ト(eV)以上、好ましくは約0.3eV以上に大きな
禁止帯幅を有する様に窒素置換処理を施す。禁止帯幅の
差異が0.3eVとなれば、発光層への「光の閉じ込
め」を果たすに充分となるからである。GaAs1-U
U (0<U≦1)では、約0.3eVの禁止帯幅の差異
は、窒素置換効率にして約3%に対応する。例えば、発
光層をGaAs素材から変換したGaAs0.200.80
すれば、クラッド層には、窒素置換効率を83%とした
GaAs0.170.83を用いる。
【0052】クラッド層は、ガリウム(Ga)を必須の
構成成分としたAlX GaY As(Y≠0、X+Y=
1)素材から構成する必要は必ずしも無い。一方、アル
ミニウム組成比(X)が約0.45を越えると、AlX
GaY As混晶は直接遷移型より間接遷移型に移行する
(赤崎 勇編著、「 III−V族化合物半導体」(199
4年5月20日初版、(株)培風館発行)、186頁参
照)。このバンド構造の変化に伴い、低抵抗のp形伝導
層が安定して得難くなる。従って、pn接合型のDH構
造発光部の構成を意図した場合、アルミニウム組成比を
0.45未満とするAlX GaY As素材をp形クラッ
ド層の素材とするのが好ましい。特に、n形及びp形不
純物のドーピングが安定して果たせるアルミニウム組成
比(X)を0.40以下とするAlX GaY Asが好ま
しいクラッド層の素材である。
【0053】クラッド層は、AlX GaY As素材に均
一な効率をもって窒素置換処理を及ぼしたほぼ単一の窒
素組成比(U)のAlX GaY As1-UU から構成で
きる。また、発光層の構成と同じく窒素組成比を相違す
る領域を平面的に内在したAlX GaY As1-UU
ら構成できる。例えば、互いに窒素組成比を異にする、
従って禁止帯幅を異にする第1及び第2の結晶領域を内
在する発光層について、各々の結晶領域に対応して、好
ましくは0.3eVを上回る禁止帯幅の領域を内在する
単一のAlX GaY As1-UU 層からクラッド層を構
成する。また、特に高い効率をもって窒素置換処理を施
したために、高抵抗を呈することとなった結晶領域を内
在するAlX GaY As1-UU 層は、LDの電流狭窄
層として利用できる。
【0054】窒素置換処理は、素材を成膜した後に逐
一、施すことができる。また、 III族窒化物半導体発光
部を構成するための素材を順次積層した後、一括して窒
素置換処理を施すこともできる。或いはまた、発光部上
にオーミック電極を形成するためのコンタクト層或いは
電流狭窄層などを形成し、積層構造体の全体を構築した
後に、全般的に窒素置換処理を施すことも出来る。
【0055】同一層内に設ける屈折率(禁止帯幅)を異
にする領域は2つの領域に限定されるものではない。何
れにしても屈折率(禁止帯幅)を層内に内在する各結晶
層を重層させれば、「埋め込み」構造型LD用途の積層
構造体が簡便に構成できる。この積層構造体に常套手段
により、動作電流を入・出力を担うオーミック(Ohm
ic)性の正・負両電極を配置すればLD等の発光素子
が構成できる。
【0056】
【作用】第1の結晶領域は、第2の結晶領域から出射さ
れる発光を導波する作用を有し、第2の結晶領域は発光
作用を呈する。この様に禁止帯幅の異なる結晶材料から
なる領域を平面的に並列して内在し、従って、層内の水
平方向に屈折率の分布を有する単一の III族窒化物半導
体結晶層は、埋め込み型LDの発光層として作用させる
ことができる。
【0057】特に、第2の結晶領域に対して窒素組成比
を2%以上に小さな結晶材料から構成した第1の結晶領
域は、発光を第2の結晶領域(発光領域)内により確実
に閉じ込める作用を発揮する。
【0058】
【実施例】以下、本発明の内容を具体例をもって詳細に
説明する。本実施例では、pn接合型DH構造発光部を
構成するp形AlGaAs、n形GaAs及びn形Al
GaAs各素材に窒素置換処理を施した III族窒化物半
導体層からなる発光部を備えた III族窒化物半導体LD
を例にして説明する。図5にLDの平面構造を模式的に
示す。図6に、図5の破線A−A’に沿った断面の模式
図を示す。
【0059】[011]方向に角度にして2゜傾斜(オ
フ)させて切り出した{001}−珪素(Si)ドープ
GaAs単結晶を基板(101)とした。基板には、光
デバイス用途として、特に転位密度(EPD)が約10
3 cm-2未満と小さく、且つ低抵抗のn形伝導を呈する
SiドープGaAs単結晶を選択して使用した。
【0060】基板上には、トリメチルガリウム((CH
33 Ga)/アルシン(AsH3:10%AsH3
90%水素混合ガス)/水素(H2 )反応系を利用し
た、一般的な常圧(大気圧)MOCVD法により、70
0℃でSiをドープしたn形GaAs緩衝層を(10
2)を積層した。n形GaAs層のキャリア濃度は、3
×1018cm-3とし、層厚は約2μmとした。Siのド
ーピング源としては、体積濃度にして約10ppmのジ
シラン(SiH4 )を含む水素ガスを利用した。
【0061】緩衝層(102)上には、Siをドープし
たn形Al0.20Ga0.20As層を下部クラッド層(10
3)として積層した。成膜温度は、緩衝層の場合と同じ
く700℃とした。アルミニウム源には、トリメチルア
ルミニウム((CH33 Al)を用いた。キャリア濃
度は、1×1018cm-3とし、層厚は約0.3μmとし
た。Siのドーピング源には、上記のジシラン−水素混
合ガスを使用した。
【0062】n形の下部クラッド層(103)上には、
キャリア濃度を約2×1016cm-3とする硫黄(S)を
ドーピングしてなるn形砒化ガリウム(GaAs)から
なるn形発光層(104)を700℃で積層した。層厚
は、約0.1μmとした。キャリア濃度は約7×1016
cm-3 とした。
【0063】発光層(104)の成膜を終了した後、基
板温度を700℃に維持したままで、キャリア濃度を約
2×1018cm-3とし、層厚が約0.1μmの亜鉛(Z
n)をドーピングしたp形砒化アルミニウム・ガリウム
混晶(Al0.20Ga0.80As)層を上部クラッド層(1
05)として積層させた。亜鉛源には、体積濃度にして
約100ppmのジエチル亜鉛((CH32 Zn)を
含む水素ガスを利用した。
【0064】pn接合型DH構造発光部は、上記の III
−V族化合物半導体素材からなるn形下部クラッド層
(103)、n形発光層(104)及びp形上部クラッ
ド層(105)から構成した。この発光部は、上記の如
く成膜温度を700℃と一定に保ち構成した。以上の成
膜操作により、本発明の窒素置換処理の対象とする、 I
II−V族化合物半導体からなるLD用途の積層構造体
(30)を得た。図4に積層構造体(30)の構造を断
面図として模式的に示す。
【0065】III−V族化合物半導体から構成した積層
構造体(30)の形成を終了した後、MOCVD成長炉
内に、キャリアガスとした水素ガスを流通させたまま
で、冷却速度を意識的に調整することなく、また、中
途、一定温度で保持することなく、自然放冷により室温
迄冷却した。降温してMOCVD炉内に流通させるガス
種を水素よりアルゴン(Ar)に変換した後、積層構造
体(30)をMOCVD成長炉内より取り出した。
【0066】次に、積層構造体(30)の最表面の全面
を、通常のプラズマCVD法により形成した、アンドー
プの二酸化珪素(SiO2 )被膜(115)で被覆し
た。SiO2 被膜(115)の膜厚は約150ナノメー
タ(nm)とした。然る後、一般的なフォトリソグラフ
ィー技術を利用して、SiO2 被膜にパターン加工を施
した。このパターン加工とそれに続く弗化アンモニウム
(NH4 F)水溶液を用いた湿式エッチング加工によ
り、SiO2 被膜を幅2μmの帯状の領域に残存させ
た。これより、幅2μmのストライプ状の領域以外の領
域では、積層構造体(30)の最表層のp形クラッド層
(105)の表面が露呈する状況とした。
【0067】表面のSiO2 被膜(115)を帯状に残
存する加工を施した後、積層構造体(30)を熱処理用
途の加熱炉内に載置した。炉内に雰囲気構成ガスとして
のアルゴンを流通させながら、積層構造体の温度を室温
より700℃へ昇温した。700℃に到達した後、熱処
理炉内へのアルゴンガスの供給を停止し、代わって高純
度水素ガスを毎分1リットルの流量で供給した。その
後、700℃で25分間に亘り、上記のSiO2 膜を被
着させたままの状態で積層構造体(30)を水素気流中
に曝露した。
【0068】水素雰囲気に曝し始めてから正確に25分
間を経過した後、熱処理炉内に流通させるガスを水素ガ
スからアンモニア(NH3 )ガスへバルブ(弁)操作に
より瞬時に切り換えた。温度を700℃に維持しなが
ら、上記のSiO2 膜(115)を被着した積層構造体
(30)をアンモニア雰囲気内に放置した。これによ
り、幅2μmの帯状の領域以外の領域(120)にあ
る、 III−V族化合物半導体素材層((102)〜(1
05))の砒素(As)構成元素を窒素原子で置換する
第1の窒素置換処理を施した。この第1の窒素置換処理
により積層構造体(30)の各構成(素材)層((10
2)〜(105))の一部領域を選択的に III族窒化物
半導体層に変換して、各素材層(102)〜(105)
の内部に第1の結晶領域(102a)〜(105a)を
構成した。
【0069】次に、アンモニアの流量を毎分1リットル
に維持したままで、第1の窒素置換処理をもって第1の
結晶領域((102a)〜(105a))を形成した積
層構造体(30)を700℃から自然放冷に任せて降温
した。降温中途約500℃に至る迄アンモニアガスは継
続して流通させた。その後、アンモニアガスの流通を停
止し、代わりにアルゴンガスを流通させた。室温に自然
冷却される迄アルゴンガスの供給を継続した。
【0070】冷却後、積層構造体(30)の表面に帯状
に設けた第1の窒素置換処理に於けるマスキング材のS
iO2 被膜を、弗化アンモニウム水溶液によりエッチン
グして除去した。その後、再び積層構造体(30)の最
表面全面を膜厚を150nmとするSiO2 被膜(11
5)で被覆した。然る後に、上記の第1の窒素置換処理
から除外した幅2μmの帯状の領域に限り、今度はSi
2 被膜(115)をエッチングして除去し、ストライ
プ状の開口部(116)を設けた。開口幅を2μmとす
る帯状の開口部(116)のみに於いて、積層構造体
(30)の最表層である上部クラッド層(105)の表
面が露呈する状況とした。
【0071】表面を帯状のSiO2 膜で被覆した積層構
造体(30)を熱処理用途の加熱炉内に再び載置した。
炉内に雰囲気構成ガスとしてのアルゴンを流通させなが
ら、積層構造体(30)の温度を室温より680℃へ昇
温した。680℃に到達した後、熱処理炉内へのアルゴ
ンガスの供給を停止し、代わりに高純度水素ガスを毎分
1リットルの流量で供給した。その後、680℃で15
分間に亘り、積層構造体(30)を水素気流中に曝露し
た。
【0072】正確に15分間を経過した後、熱処理炉内
に流通させるガスを水素ガスからアンモニア(NH3
ガスへバルブ(弁)操作により瞬時に切り換えた。温度
を700℃に維持しながら、積層構造体(30)をアン
モニア雰囲気内に放置した。これにより、幅2μmの帯
状の限定された領域(121)について、この領域(1
21)の III−V族化合物半導体素材層((103)〜
(105))に対し、選択的に構成元素の砒素(As)
を窒素原子で置換する第2の窒素置換処理を施した。第
1の窒素置換処理の対象とした領域(120)以外の領
域、即ち、第2の窒素置換処理の対象とする領域(12
1)に在る各層((103)〜(105))の内部に第
2の結晶領域((103b)〜(105b))を第1の
結晶領域((103a)〜(105a))に並列させて
設けた。
【0073】次に、アンモニアの流量を毎分1リットル
に維持したままで、第1の窒素置換処理を終了した積層
構造体(30)を680℃から自然放冷に任せて降温し
た。降温中途約600℃に至る迄アンモニアガスは継続
して流通その後、アンモニアガスの流通を停止し、代わ
りにアルゴンガスを流通させた。室温に自然冷却される
迄、アルゴンガスの供給を継続した。
【0074】以上の如く、処理温度を相違する第1及び
第2の熱処理により、積層構造体を構成する III−V族
化合物半導体気相成長層を III族窒化物半導体結晶層に
変換した。第1の熱処理条件は、窒素置換処理が積層構
造体(30)の最表層であるp形クラッド層(10
5)、発光層(104)、下部クラッド層(103)、
素材及び緩衝層(102)の中途に波及する様に設定し
たものである。一方、第2の熱処理は、最表層(10
5)から下部クラッド(103)の中途に至る迄、窒素
置換処理が及ぶ様に条件を設定した。即ち、第1の熱処
理は、第2のそれに比較すれば最表層(105)の表面
からより深部へ窒素置換処理が及ぶ条件で実施した。こ
の第1及び第2の窒素置換処理をもって、同一層内に第
1の結晶領域に並列して存在し、その領域の側壁と接合
をなす第2の結晶領域とを形成した。
【0075】GaAs及びアルミニウム組成比を20%
(0.20)とするAl0.20Ga0. 80As気相成長層に
ついて、別途、熱処理による窒素置換処理を施した結果
を基に判断すれば、700℃では砒素(As)原子の総
量に於ける窒素置換効率は、86%であった。680℃
では83%であった。窒素置換効率は、室温でのフォト
ルミネッセンス発光の中心波長から禁止帯幅を算出し、
求められた禁止帯幅と窒素組成比の既知の対応から決定
した(Mat.Res.Soc.Symp.Pro
c.,Vol.449(1997)、203〜208頁
参照)。
【0076】これより、第1の窒素置換処理の対象とし
た領域(120)にある、GaAs素材層(104)は
GaAs0.170.83(104a)層に、また、Al0.20
Ga0.80As層((103)及び(105))は、Al
0.20Ga0.80As0.170.83層((103a)及び(1
05a))に変換されたものとなった。一方、第2の窒
素置換処理の対象とした領域(121)にあるGaAs
層(104)は、GaAs0.140.86(104b)層に
変換されたものとなった。また、Al0.20Ga0.80As
層((103)及び(105))は、Al0.20Ga0.80
As0.140.86層((103b)及び(105b))に
変換されたものとなった。
【0077】従って、 III−V族化合物半導体層を素材
として、第1及び第2の窒素置換のための熱処理によっ
て、窒素置換処理の効率(窒素組成比)が3%程相違す
る領域を内在する III族窒化物半導体結晶層を得た。発
光層(104)は、第1の熱処理により窒素組成比を8
6%とする第1の結晶領域(104a)と、第2の熱処
理により窒素組成比を83%とする第2の結晶領域(1
04b)とを同一結晶層に内在する III族窒化物半導体
結晶層となした。また、第2の結晶領域(104b)
は、第1の結晶領域(104a)よりも屈折率が約3%
大となる窒素置換処理が施されている。上部及び下部ク
ラッド層素材((105)及び(103))についても
同様に、同一結晶層内に窒素組成比を相違する領域
((105a)、(105b)及び(103a)、(1
03b))を内在した III族窒化物半導体結晶層に変換
した。
【0078】第1の窒素置換処理を対象とした領域(1
20)、即ち第1の結晶領域を「埋め込み」領域とし
て、また、第2の結晶領域(121)を「発光領域」と
してLD20を作製した。LDへの素子化は第2の窒素
置換処理の対象とする領域を限定するするためのSiO
2 膜(115)を上部クラッド層(105)表面上に残
存させた状態から開始した。先ず、積層構造体(30)
の表面に酸化膜(115)を冠した状態で、亜鉛(Z
n)を重量にして約5%含む金(Au)−亜鉛(Zn)
合金被膜を通常の真空蒸着法により被着した。この約2
μmの厚さの被膜をp形電極(117)とした。p形電
極(117)を構成するAu−Zn被膜は、SiO2
膜(115)が除去された開口部(116)では、上部
クラッド層(105b)の表面にオーミック接触し、そ
の他の領域では、SiO2 被膜(115)の表面に付着
するものとなった。即ち、残存させたSiO2 被膜(1
15)は、発光部に動作電流を集中して流通させるため
の電流狭窄作用を発揮させるための電流阻止層として残
存させて利用した。帯状の開口部(116)の上方に相
当する領域には、更にAuからなる真空蒸着膜(11
8)を重層させた。これより開口部(116)の上部の
周辺の領域に限り、ストライプ状に膜厚を厚くしたp形
電極(117)を構成した。
【0079】n形電極(119)は、基板(101)に
導電性のn形GaAs単結晶を利用している優位性か
ら、基板(101)の裏面側に設けた。n形電極(11
9)は、ゲルマニウム(Ge)を重量にして約5%含む
Au−Ge合金を、基板の裏面全面に真空蒸着させて構
成した。
【0080】GaAs基板(101)が元来有する劈開
性を利用して、各側面を[011]結晶劈開面とする、
長さが230μmで幅を140μmのLDチップとなし
た。チップの長手方向に対向する劈開面は光共振面とし
て利用した。
【0081】試作したLDを銅製のヒートシンクに載置
した。ヒートシンクはペルチェ効果素子を利用して約7
0ケルビン(K)に冷却した。p形、n形両オーミック
電極((117)及び(119))間に動作電流を通流
した。10ミリアンペア(mA)未満の低電流領域で、
青色系の発光が認められた。約2キロアンペア(KA)
/cm2 を越える電流密度で、波長を約470nmとす
る青(青緑)系色のレーザー光が発振した。また、発振
スポットの顕著な転移も認められず、発振モードも安定
したものとなった。
【0082】
【発明の効果】本発明では、成膜が容易な III−V族化
合物半導体結晶層からなる素材に窒素置換処理を施して
III族窒化物半導体層を獲得するものであって、次のよ
うな効果がもたらされる。(1)煩雑な成膜操作を必要
とせずに III族窒化物半導体結晶層が簡便に形成できる
効果がある。(2)窒素置換処理は素材を構成する半導
体層の伝導形に変化を及ぼさない。従ってp形の低抵抗
III−V族化合物半導体成長層を素材としてp形の III
族窒化物半導体層が簡便に形成できる効果がある。
(3)よって、これよりpn接合構造が簡便に構成でき
る効果がある。(4)GaAs/AlGaAs等の略格
子整合系重層構造体を素材とすれば、格子不整合に基ず
くミスフィット転位などの結晶欠陥密度の少ない接合系
が簡便に構成できる。
【0083】特に選択的な領域に窒素置換処理を及ぼす
技術手段に依れば、同一層内に屈折率或いは禁止帯幅を
異にする結晶領域を内在する III族窒化物半導体結晶層
を得ることができる。即ち、同一層内に屈折率(換言す
れば、禁止帯幅)の異なる領域を内在する、所謂、屈折
率に分布を有する結晶層が、従来の煩雑な選択エピタキ
シャル成長法に依らずに簡便に構成できる優位性があ
る。
【0084】また、ちなみに、GaAsの屈折率は3.
6であり、GaNのそれは2.5である(寺本 巌著、
「半導体デバイス概論」(1995年3月30日初版、
(株)培風館発行)、28頁参照)。即ち、屈折率に
0.4程度の差異しか生じないAlAs−GaAs接合
系に比し(赤崎 勇編著、「 III−V族化合物半導体」
(1994年5月20日初版、(株)培風館発行)、1
50頁、表7.2参照)、GaAs−GaN及びGaA
s−AlN混晶系では、窒素組成比によって大凡、倍の
広い範囲で屈折率を制御し、差異を付与できる優位性が
ある。
【0085】特に、窒素組成比の異なる第1及び第2の
結晶領域を単一層に内在する III族窒化物半導体結晶層
は、発光領域へ光を閉じ込めるに充分な屈折率の分布が
付与されているために、埋め込み型のLDの発光層とし
て好都合に用いることができる。この構成からなる III
族窒化物半導体層を発光層とすれば、発振モードが安定
した「埋め込み」型LDが構成できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】DH構造からなる発光部を備えた従来の積層構
造体を例示する断面模式図である。
【図2】pn接合型DH構造の発光部を有する、「埋め
込み」型LDの基本的な構造を説明するための断面模式
図である。
【図3】屈折率の分布を内在するp形のGaNU AsV
混晶層を提供するための概略の工程例を示す断面模式図
である。
【図4】実施例のLD用途の積層構造体の構造を模式的
に示す断面図である。
【図5】実施例のLDの構造を示す平面模式図である。
【図6】実施例のLDの断面構造を示す模式図である。
【符号の説明】
(10) DH構造発光部 (20) 「埋め込み」型レーザダイオードの発光部 (30) 積層構造体 (101) 基板 (102) 緩衝層 (103) 下部クラッド層 (104) 発光層 (105) 上部クラッド層 (106) コンタクト層 (107) 電流狭窄層 (108) 埋め込み領域 (109) 発振スポットの位置 (110) p形GaAs成長層 (111) SiO2 被膜 (112) 屈折率の小さな領域 (113) 屈折率の大きな領域 (114) 窒素イオンビーム (115) SiO2 被膜 (116) 開口部 (117) p形オーミック電極 (118) Au真空蒸着膜 (119) n形オーミック電極 (120) 第1の結晶領域 (121) 第2の結晶領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F041 AA22 AA42 CA03 CA04 CA33 CA34 CA35 CA36 CA37 CA39 CA49 CA53 CA57 CA63 CA64 CA65 CA66 CA71 CA73 CA74 CA85 CB12 FF01 5F073 AA04 AA12 AA21 AA45 BA05 BA06 CA04 CA17 CB02 CB17 CB19 DA02 DA04 DA05 DA06 DA14 DA16 DA22 DA32 DA35 EA02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 AlX GaY As(0≦X≦1、X+Y
    =1)からなる III−V族化合物半導体成長層の砒素
    (As)の一部若しくは全てを窒素で置換してなした、
    AlX GaY As1-UU (0≦X≦1、X+Y=1、
    0<U≦1)からなる III族窒化物半導体結晶層を備え
    た III族窒化物半導体発光素子であって、窒素組成比
    (U)を0.60以上0.98以下とする第1の結晶領
    域と、該第1の結晶領域に並列して水平方向に隣接す
    る、第1の結晶領域よりは窒素組成比(U)が2%以上
    小さい第2の結晶領域とを同一層内に内在し、該AlX
    GaYAs1-UU 結晶層を発光層として備えてなる II
    I族窒化物半導体発光素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011029612A (ja) * 2009-06-24 2011-02-10 Toyoda Gosei Co Ltd Iii族窒化物半導体発光素子

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