JP2000077645A - 固体撮像装置およびその製造方法 - Google Patents

固体撮像装置およびその製造方法

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JP2000077645A
JP2000077645A JP10242051A JP24205198A JP2000077645A JP 2000077645 A JP2000077645 A JP 2000077645A JP 10242051 A JP10242051 A JP 10242051A JP 24205198 A JP24205198 A JP 24205198A JP 2000077645 A JP2000077645 A JP 2000077645A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スミアの発生を抑制した固体撮像装置および
その製造方法を提供する。 【解決手段】 p型ウェル11に、光電変換部12と、
光電変換部12上のp型ウェル11の表層部に形成され
たp型拡散領域13と、p型ウェル11の表層部のp型
拡散領域13と離間させた領域に形成された電荷転送部
14と、電荷転送部14下に形成されたp型拡散領域1
5と、電荷転送部14上に絶縁膜16を介して形成され
た転送電極17とを形成し、更に、光電変換部12に接
し且つp型拡散領域15の下に位置する領域に、光電変
換部12よりも不純物濃度の高いn型拡散領域21を形
成し、p型拡散領域13と電荷転送部14との間に、p
型拡散領域13よりも不純物濃度の高いp型拡散領域2
2a、22bを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、CCD(charge c
oupled device)を用いた固体撮像装置およびその製造
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、固体撮像装置を構成する固体撮像
素子の小型化・高画素化が進み、その製造技術について
も微細化が要求されている。また、このような動向に伴
って感度および画質などの特性向上が課題となってい
る。
【0003】図5は、従来の固体撮像装置の画素部の構
造を示す断面図である。以下、図5に基づいて、従来の
固体撮像装置の構造について説明する。
【0004】半導体基板40に形成されたp型ウェル4
1内に、光電変換素子と電荷転送素子とが隣接するよう
に形成されている。光電変換素子と電荷転送素子は交互
に配列するように複数形成されており、1個の光電変換
素子と1個の電荷転送素子とによって1画素が構成され
ている。光電変換素子は、n型不純物拡散領域である光
電変換部42と、この光電変換部42上の半導体基板表
層部に形成された高濃度のp型拡散領域43とによって
構成されている。電荷転送素子は、n型不純物拡散領域
であって電荷転送時にチャンネル領域として機能する電
荷転送部44と、この電荷転送部44上に絶縁膜46を
介して形成された転送電極47とによって構成されてい
る。更に、電荷転送素子は、電荷転送部44の下端に接
するように形成されたp型拡散領域45を備えている。
また、電荷転送素子の上方には層間絶縁膜48を介して
遮光膜49が形成されており、電荷転送素子を入射光か
ら遮蔽してスミアの発生を抑制している。なお、遮光膜
49には、光電変換部42の上方には開口部が形成され
ている。更に、遮光膜49上には表面保護膜50が形成
されている。
【0005】上記の構造を有する固体撮像装置の動作に
ついて説明する。遮光膜49の開口部から入射した光
が、光電変換部42で信号電荷に変換され蓄積される。
読み出しゲート電極を兼ねた転送電極47に電圧を印加
すると、電荷転送部44からp型拡散領域45を経由し
て光電変換部42まで空乏層が広がり、p型拡散領域4
3と電荷転送部44との間の半導体基板表層部に読み出
しチャネルが形成される。光電変換部42に蓄積された
信号電荷は、この読み出しチャネルを経由して電荷転送
部44へ転送される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】p型拡散領域43表面
に入射する光の大部分が光電変換部42へ到達し、光電
変換部42において電荷を発生させる。しかし、入射光
の一部は、p型拡散領域43で電荷を発生させる。p型
拡散領域43で電荷が発生すると、半導体基板表面にお
いてp型拡散領域43から電荷転送部44に向かって電
荷密度に勾配が生じるため、電荷が拡散して電荷転送部
44へ流入することがあり、この電荷によってスミアが
発生するという問題があった。特に、従来の固体撮像装
置においては、p型拡散領域43がp型ウェル41およ
びp型拡散領域45に比べて高濃度であり、半導体基板
表面のポテンシャルがp型拡散領域43から電荷転送部
44に向かって高くなるため、電荷転送部44への電荷
の流入が助長されスミアが増大していた(図6のポテン
シャル分布図を参照)。
【0007】本発明は、スミアの発生を抑制した固体撮
像装置およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0008】
【発明が解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の固体撮像装置は、第1導電型の半導体基板
内に形成された第2導電型の光電変換部と、前記光電変
換部上の前記半導体基板の表層部に形成された第1導電
型の第1の拡散領域と、前記半導体基板の表層部の前記
第1の拡散領域と離間した領域に形成された第2導電型
の電荷転送部と、前記電荷転送部下に形成された第1導
電型の第2の拡散領域と、前記電荷転送部上に絶縁膜を
介して形成された転送電極とを備えた固体撮像装置であ
って、前記光電変換部に接し且つ前記第2の拡散領域下
に位置する領域に、前記光電変換部よりも不純物濃度の
高い第2導電型の第3の拡散領域が形成されており、前
記第1の拡散領域と前記電荷転送部との間に、前記第1
の拡散領域よりも不純物濃度の高い第1導電型の第4の
拡散領域が形成されていることを特徴とする。
【0009】このような構成にしたことにより、光電変
換部上のp型拡散領域と電荷転送部との間に高濃度のp
型拡散領域が形成されるため、光電変換部上のp型拡散
領域と電荷転送部との間にポテンシャル障壁を形成し、
光電変換部上のp型拡散領域で発生した電荷が電荷転送
部に流入してスミアとなることを抑制することができ
る。
【0010】光電変換部上のp型拡散領域から電荷転送
部への電荷の流入を抑制する手段としては、前述した従
来の固体撮像装置に、単に、p型拡散領域43と電荷転
送部44との間にp型拡散領域43よりも不純物濃度の
高いp型拡散領域を設けることも考えられる。しかし、
従来の固体撮像装置においては、読み出しチャネルがp
型拡散領域43と電荷転送部44との間の半導体基板表
層部、つまり、高濃度のp型拡散領域を形成すればよい
と考えられる領域に形成される。そのため、高濃度のp
型拡散領域を形成すると読み出しに高い電圧を要すると
いう不都合が生じる。
【0011】しかし、本発明の固体撮像装置によれば、
電荷転送部の下方に高濃度のn型拡散領域が形成されて
いるため、電荷転送部の下方に信号電荷を蓄積すること
ができる。このような構成にすることで、読み出しチャ
ネルを、電荷転送部の下方に基板面に対して略垂直方向
に形成することができるため、読み出し電圧が、光電変
換部上のp型拡散領域と電荷転送部との間に形成される
p型拡散領域の濃度には依存しない構造とすることがで
きる。よって、このp型拡散領域を高濃度としても読み
出し電圧の増大という不都合を生じない。
【0012】前記固体撮像装置においては、前記第4の
拡散領域の不純物濃度が、前記第2の拡散領域の不純物
濃度と異なることが好ましい。この好ましい例によれ
ば、第4の拡散領域の不純物濃度を高くしてスミアの発
生をより確実に抑制する一方で、第2の拡散領域を適度
な不純物濃度に保って読み出し電圧が増大することを回
避することができる。
【0013】前記目的を達成するため、本発明の固体撮
像装置の製造方法は、第1導電型の半導体基板内に第2
導電型の光電変換部を形成する工程と、前記半導体基板
の表層部に第1導電型の第1の拡散領域を前記光電変換
部上に位置するように形成する工程と、前記半導体基板
の表層部に第2導電型の電荷転送部を前記第1の拡散領
域から離間するように形成する工程と、第1導電型の第
2の拡散領域を前記電荷転送部下に位置するように形成
する工程と、前記電荷転送部上に絶縁膜を介して転送電
極を形成する工程とを含み、更に、前記光電変換部より
も不純物濃度の高い第2導電型の第3の拡散領域を、前
記光電変換部に接し且つ前記第2の拡散領域下に位置す
るように形成する工程と、前記第1の拡散領域よりも不
純物濃度の高い第1導電型の第4の拡散領域を、前記第
1の拡散領域と前記電荷転送部との間に位置するように
形成する工程とを含むことを特徴とする。
【0014】このような構成としたことにより、読み出
し電圧の増大という不都合を生じることなく、光電変換
部上のp型拡散領域で発生した電荷によるスミアを抑制
することができる固体撮像装置を製造することができ
る。
【0015】前記製造方法においては、前記第4の拡散
領域の不純物濃度を、前記第2の拡散領域の不純物濃度
と相違させることが好ましい。第4の拡散領域の不純物
濃度を高くしてスミアの発生をより確実に抑制する一方
で、第2の拡散領域の不純物濃度を適正に保って読み出
し電圧が増大することを回避した固体撮像装置とするこ
とができるからである。
【0016】また、前記製造方法においては、前記第2
の拡散領域を形成する工程が、前記半導体基板に、第1
導電型の不純物となるイオンを、100keV以上の加
速電圧で注入することにより実施されることが好まし
い。第2の拡散領域の濃度および形成位置を好適に制御
できるからである。
【0017】また、前記製造方法においては、前記第3
の拡散領域を形成する工程が、前記半導体基板に、第2
導電型の不純物となるイオンを、200keV以上、更
には300keV以上の加速電圧で注入することにより
実施されることが好ましい。第3の拡散領域の濃度およ
び形成位置を好適に制御できるからである。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の固体
撮像装置について説明する。
【0019】図1は、本発明の固体撮像装置の画素部の
構造の一例を示す断面図である。また、図2(a)〜
(c)は、図1に示す固体撮像装置における半導体基板
内のポテンシャル分布を示す図である。
【0020】半導体基板には1個の光電変換素子と1個
の電荷転送素子とによって構成される画素が二次元状に
配置されている。つまり、特定の方向に関していえば、
光電変換素子と電荷転送素子とが互いに隣接し、交互に
配列するように形成されている。各素子は、n型半導体
基板10内に形成されたp型ウェル11に形成されてい
る。p型ウェル11の不純物濃度は、特に限定するもの
ではないが、好ましくは1×1016cm-3以下に調整さ
れている。
【0021】電荷転送素子は、n型拡散領域である電荷
転送部14と、p型拡散領域15とを備えている。電荷
転送部14は半導体基板の表層部に形成され、その上方
には絶縁膜16を介して転送電極17が形成されてい
る。電荷転送部14は、通常、不純物濃度1×1016
5×1017cm-3程度、拡散深さ0.2〜0.5μm程
度が適当である。p型拡散領域15は電荷転送部14の
下方に形成されている。このp型拡散領域15には、電
荷蓄積時に電荷転送部14と後述するn型拡散領域21
の間にポテンシャル障壁を形成し得る程度の不純物濃度
が要求される。しかし、後述するように、p型拡散領域
15の濃度は読み出し電圧に影響し、不純物濃度が高す
ぎると読み出し電圧が増大するため好ましくない。よっ
て、p型拡散領域15の不純物濃度は、1×1015〜5
×1016cm-3程度とすることが好ましい。
【0022】光電変換素子は、n型拡散領域である光電
変換部12と、p型拡散領域13とを備えている。光電
変換部12は、半導体基板表層部に形成されたp型拡散
領域13によって、半導体基板の内部に完全に埋め込ま
れている。このような構造により、半導体基板表面で発
生する暗電流が光電変換部へ流入して蓄積されることを
抑制している。特に限定するものではないが、p型拡散
領域13の不純物濃度は、暗電流の流入を効果的に抑制
するため、通常5×1017〜1×1020cm-3程度に調
整される。また、拡散深さは0.2〜0.5μm程度が
適当である。光電変換部12の不純物濃度は、光電変換
を行える範囲であればよく、通常、1×1015〜5×1
16cm-3程度に調整される。また、光電変換部12
は、その拡散領域が広いほど感度を向上させることがで
きるため、1〜3μm程度の深さまで拡散させることが
好ましい。
【0023】更に、光電変換部12に接する領域にはn
型拡散領域21が形成されている。このn型拡散領域2
1は電荷転送部14の下方にまで延長しており、p型拡
散領域15の下端に接するように形成されている。n型
拡散領域21の不純物濃度は、光電変換部12よりも高
くなるように調整される。その結果、図2(b)に示す
ように、n型拡散領域21のポテンシャルが光電変換部
12よりも高くなり、光電変換部12で発生した電荷を
n型拡散領域21に移動させて蓄積することができる。
また、n型拡散領域21は光電変換部としても機能し、
遮光膜19の開口部から斜めに入射してn型拡散領域2
1に到達した光はこの領域で電荷に変換されて蓄積され
る。また、n型拡散領域21の不純物濃度を電荷転送部
14よりも高く調整すれば、p型拡散領域15で発生す
る電荷についてもn型拡散領域21に捕獲することがで
き、スミアの発生を低減することができる。以上のこと
から、n型拡散領域21の不純物濃度は、1×1016
7×1017cm-3程度の範囲で光電変換部12の不純物
濃度よりも高く調整することが好ましい。
【0024】また、光電変換素子と電荷転送素子との
間、具体的にはp型拡散領域13と電荷転送部14の間
の半導体基板の表層部に、p型拡散領域22a、22b
が形成されている。このp型拡散領域は、同一画素内に
形成されているp型拡散領域と電荷転送部との間(22
aの形成位置に相当する。)、および、隣接する別の画
素内に形成されているp型拡散領域と電荷転送部との間
(22bの形成位置に相当する。)のいずれに形成され
てもよいが、その両方に形成されることが好ましい。図
2(a)に示すように、p型拡散領域22a、22b
は、光電変換素子と電荷転送素子とを分離するためのポ
テンシャル障壁を形成し、p型拡散領域13で発生した
電荷が電荷転送部14に流入してスミアを発生させるこ
とを抑制する。p型拡散領域22a、22bの不純物濃
度は、電荷転送部への電荷流入を効果的に抑制するた
め、p型拡散領域13よりも高く、好ましくは1×10
18〜1×1021cm-3程度に調整される。また、拡散深
さは、好ましくは、p型拡散領域13および電荷転送部
14よりも深くなるように、0.2〜1.0μm程度に
調整される。
【0025】半導体基板上には、層間絶縁膜18を介し
て遮光膜19が形成されている。遮光膜19は、電荷転
送素子を覆うように形成されており、光電変換素子の上
方には開口が形成されている。この遮光膜19により、
電荷転送素子を入射光から遮蔽してスミアの発生を抑制
している。更に、遮光膜19の上方には半導体基板全面
を覆うように表面保護膜20が形成されている。
【0026】上記の構造を有する固体撮像装置の動作
を、図2のポテンシャル分布図を用いて簡単に説明す
る。なお、図2の点A〜Fは、図1中に示す点A〜Fに
各々対応するものである。遮光膜19の開口部から入射
した光は、光電変換部12で信号電荷に変換される。n
型拡散領域21の方が光電変換部12よりもポテンシャ
ルが高いので(図2(b))、この信号電荷はn型拡散
領域21に移動し蓄積される。また、斜め方向から入射
してn型拡散領域21に到達した光は、n型拡散領域2
1で信号電荷に変換されて蓄積される。つまり、信号電
荷は電荷転送部14の下方に蓄積されることになる。図
2(c)に示すように、電荷蓄積時には、p型拡散領域
15がポテンシャル障壁を形成するため、n型拡散領域
21から電荷転送部14への電荷移動は実質的に起こら
ない。読み出し時には、読み出し電極を兼ねた転送電極
17に電圧が印加されるため、図2(c´)に示すよう
に、電荷転送部14から空乏層が広がってp型拡散領域
15のポテンシャルを変化させ、n型拡散領域21と電
荷転送部14との間に形成されていたポテンシャル障壁
が消失する。その結果、n型拡散領域21に蓄積されて
いた電荷は、p型拡散領域15を経由して電荷転送部1
4へ読み出される。このように、本発明の固体撮像装置
において読み出しチャネルは、電荷転送部14の下方
に、基板表面に対して略垂直方向に形成される。よっ
て、本発明の固体撮像装置において読み出し電圧は、p
型拡散領域15の不純物濃度および拡散深さには依存す
るが、p型拡散領域22aの不純物濃度には依存しな
い。
【0027】本発明の固体撮像装置によれば、p型拡散
領域13と電荷転送部14との間にp型拡散領域22
a、22bが形成されているため、p型拡散領域13と
電荷転送部14との間にポテンシャル障壁を形成し、p
型拡散領域13で発生した電荷が電荷転送部14に流入
してスミアとなることを抑制することができる。また、
本発明の固体撮像装置においては、読み出し電圧はp型
拡散領域22aの濃度には依存しないため、読み出し電
圧の増大という不都合を生じることなく、p型拡散領域
22aを高濃度に調整することができる。そのため、p
型拡散領域13と電荷転送部14との間に形成されるポ
テンシャル障壁を大きく、例えば数十mV以上に設定し
て確実にスミアを抑制し、且つ、読み出しの低電圧化を
図ることも可能となる。
【0028】また、図5に示すような従来の固体撮像装
置では、読み出しチャネルがp型拡散領域43と電荷転
送部44との間の半導体基板表層部に形成されるため、
p型拡散領域45の形成位置のばらつき(イオン注入マ
スク合わせのばらつき)により、各画素の特性にばらつ
きが生じるという問題があった。しかし、本発明の固体
撮像装置によれば、電荷転送部14の下方にn型拡散領
域21が存在してさえいればよく、イオン注入マスク合
わせに対して、従来の固体撮像装置ほどの厳密さを要求
されない。
【0029】次に、本発明の固体撮像装置の製造方法に
ついて説明する。図3および図4は、本発明の固体撮像
装置の製造方法の一例を示す工程断面図である。なお、
この製造方法によって製造される固体撮像装置は、図1
に示すものと実質的に同様の構造を有するものである。
【0030】まず、n型シリコン基板10に、ホウ素な
どのp型不純物をイオン注入してp型ウェル11を形成
する(図3(a))。
【0031】この半導体基板表面にフォトレジストを用
いてマスクを形成した後、ホウ素などのp型不純物をイ
オン注入し、p型ウェル11内の所定の領域にp型拡散
領域15を形成する。このイオン注入は、好ましくは1
00keV以上、更に好ましくは200〜700keV
程度の加速電圧で実施する。また、ドーズ量は1×10
11〜5×1012cm-2程度が適当である。次に、新たに
マスクを形成した後、リンやヒ素などのn型不純物をイ
オン注入し、p型拡散領域15の表層部にn型拡散領域
である電荷転送部14を形成する(図3(b))。この
イオン注入は、p型拡散領域形成のためのイオン注入よ
りも小さい加速電圧、好ましくは20〜200keV程
度の加速電圧で実施する。また、ドーズ量は1×1012
〜5×1013cm-2程度が適当である。
【0032】次に、半導体基板表面にフォトレジストを
用いてマスクを形成した後、ホウ素などのp型不純物を
イオン注入し、p型ウェル12の表層部の電荷転送部1
4の端部に接する領域にp型拡散領域22a、22bを
形成する。このp型拡散領域は、好ましくは電荷転送部
14の両端に形成される。このイオン注入は、ドーズ量
5×1013〜5×1015cm-2程度、加速電圧10〜1
00keV程度で実施するのが適当である。
【0033】以上の工程においては、p型拡散領域22
a、22bとp型拡散領域15とを、一体化した1つの
領域として一度のイオン注入によって形成する方法も考
えられる。しかし、このような方法では、p型拡散領域
22a、22bとp型拡散領域15の不純物濃度を相違
させることができないので、読み出し電圧の増大を回避
しながらスミアの低減を図ることが困難となるため好ま
しくない。
【0034】次に、熱酸化によって、半導体基板表面に
シリコン酸化膜であるゲート絶縁膜16を形成する(図
3(c))。なお、ゲート酸化膜16の形成は、後述の
光電変換部およびn型拡散領域を形成した後に実施して
もよい。
【0035】次に、半導体基板表面にフォトレジストを
用いてマスクを形成した後、リンなどのn型不純物をイ
オン注入して、p型拡散領域15の下方にn型拡散領域
21を形成する。このイオン注入は、p型拡散領域15
形成のイオン注入よりも高い加速電圧200〜1500
keV程度で実施する。また、ドーズ量は5×1011
5×1013cm-2程度が適当である。次に、新たにマス
クを形成した後、リンなどのn型不純物をイオン注入す
ることにより、p型ウェル11内の電荷転送素子に隣接
する領域に、n型拡散領域21に接するように光電変換
部12を形成する(図4(d))。このとき、光電変換
部12とn型拡散領域21とを確実に接触させるため、
光電変換部12を形成するためのマスクは、その開口部
(イオンが注入される部分)が、半導体基板表面におい
てn型拡散領域21を形成するためのマスクの開口部が
形成されていた領域と若干(0.3μm以内とするのが
適当である。)重なるように形成することが好ましい。
このイオン注入は、形成される光電変換部12の不純物
濃度がn型拡散領域21よりも低くなるように、ドーズ
量1×1011〜1×1013cm-2程度で実施するのが適
当である。また、加速電圧は、200〜1500keV
程度とするのが適当である。
【0036】なお、以上の各イオン注入工程を実施する
順序は、特に限定するものではない。例えば、電荷転送
部14の形成をp型拡散領域15の形成の前に実施する
こともでき、光電変換部12の形成をn型拡散領域21
の形成の前に実施することもできる。また、光電変換部
12およびn型拡散領域21の形成を、電荷転送部1
4、p型拡散領域15およびp型拡散領域22a、22
bを形成する前に実施することもできる。
【0037】ゲート絶縁膜16を形成したシリコン基板
表面に、例えば、減圧CVD法によりポリシリコン膜を
形成し、このポリシリコン膜の一部をエッチングによっ
て除去することによって、電荷転送部14の上方に転送
電極17を形成する。続いて、このゲート電極17をマ
スクとしてホウ素などのp型不純物をイオン注入し、光
電変換部12の表層部にp型拡散領域13を形成する
(図4(e))。このイオン注入は、p型拡散領域13
の不純物濃度がp型拡散領域22a、22bよりも低く
なるように、ドーズ量1×1013〜2×1015cm-2
度で実施するのが適当である。また、加速電圧は10〜
100keV程度が適当である。
【0038】更に、層間絶縁膜18、光電変換部の上方
に開口部を有するようにパターニングされた遮光膜1
9、表面保護膜20を順に形成する(図4(f))。特
に限定するものではないが、例えば、層間絶縁膜18は
減圧CVD法によりホウ素およびリンをドープしたシリ
コン酸化膜(BPSG膜)を堆積することにより形成
し、遮光膜19はスパッタリング法によりアルミニウム
膜を堆積することにより形成し、表面保護膜20はプラ
ズマCVD法によって基板全面にシリコン窒化膜を堆積
してすることにより形成できる。
【0039】なお、上記の製造方法において、マスクの
形成、イオン注入、熱酸化、各種CDV法などは、基本
的に常法に従って実施することができる。
【0040】上記の製造方法によれば、本発明の固体撮
像装置のような、読み出し電圧の増大という不都合を生
じることなく、p型拡散領域で発生した電荷によるスミ
アを抑制することができる固体撮像装置を製造すること
ができる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の固体撮像
装置によれば、第1導電型の半導体基板内に形成された
第2導電型の光電変換部と、前記光電変換部上の前記半
導体基板の表層部に形成された第1導電型の第1の拡散
領域と、前記半導体基板の表層部の前記第1の拡散領域
から離間させた領域に形成された第2導電型の電荷転送
部と、前記電荷転送部下に形成された第1導電型の第2
の拡散領域と、前記電荷転送部上に絶縁膜を介して形成
された転送電極とを含み、更に、前記光電変換部に接し
且つ前記電荷転送部の下方に及ぶ領域に、前記光電変換
部よりも不純物濃度の高い第2導電型の第3の拡散領域
が形成され、前記第1の拡散領域と前記電荷転送部との
間に、前記第1の拡散領域よりも不純物濃度の高い第1
導電型の第4の拡散領域が形成されているため、光電変
換部上のp型拡散領域と電荷転送部との間にポテンシャ
ル障壁を形成し、このp型拡散領域で発生した電荷が電
荷転送部に流入してスミアとなることを抑制することが
できる。
【0042】また、本発明の製造方法によれば、第1導
電型の半導体基板内に第2導電型の光電変換部を形成す
る工程と、前記半導体基板の表層部に第1導電型の第1
の拡散領域を前記光電変換部上に位置するように形成す
る工程と、前記半導体基板の表層部に第2導電型の電荷
転送部を前記第1の拡散領域から離間するように形成す
る工程と、第1導電型の第2の拡散領域を前記電荷転送
部下に位置するように形成する工程と、前記電荷転送部
上に絶縁膜を介して転送電極を形成する工程とを含み、
更に、前記光電変換部よりも不純物濃度の高い第2導電
型の第3の拡散領域を、前記光電変換部に接し且つ前記
電荷転送部の下方に位置するように形成する工程と、前
記第1の拡散領域よりも不純物濃度の高い第1導電型の
第4の拡散領域を、前記第1の拡散領域と前記電荷転送
部との間に位置するように形成する工程とを含むため、
光電変換部上のp型拡散領域と電荷転送部との間にポテ
ンシャル障壁を形成し、このp型拡散領域で発生した電
荷によるスミアを抑制した固体撮像装置を製造すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の固体撮像装置の構造の一例を示す断
面図である。
【図2】 図1に示す固体撮像装置における半導体基板
内のポテンシャル分布を示す図である。
【図3】 本発明の固体撮像装置の製造方法の一例を説
明するための工程断面図である。
【図4】 本発明の固体撮像装置の製造方法の一例を説
明するための工程断面図である。
【図5】 従来の固体撮像装置の構造を示す断面図であ
る。
【図6】 図5に示す固体撮像装置における半導体基板
内のポテンシャル分布を示す図である。
【符号の説明】
10、40 n型半導体基板 11、41 p型ウェル 12、42 光電変換部 13、43 p型拡散領域 14、44 電荷転送部 15、45 p型拡散領域 16、46 ゲート絶縁膜 17、47 転送電極 18、48 層間絶縁膜 19、49 遮光膜 20、50 表面保護膜 21 n型拡散領域 22a、22b 高濃度のp型拡散領域

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1導電型の半導体基板内に形成された
    第2導電型の光電変換部と、前記光電変換部上の前記半
    導体基板の表層部に形成された第1導電型の第1の拡散
    領域と、前記半導体基板の表層部の前記第1の拡散領域
    から離間させた領域に形成された第2導電型の電荷転送
    部と、前記電荷転送部下に形成された第1導電型の第2
    の拡散領域と、前記電荷転送部上に絶縁膜を介して形成
    された転送電極とを備えた固体撮像装置であって、前記
    光電変換部に接し且つ前記第2の拡散領域下に位置する
    領域に、前記光電変換部よりも不純物濃度の高い第2導
    電型の第3の拡散領域が形成されており、前記第1の拡
    散領域と前記電荷転送部との間に、前記第1の拡散領域
    よりも不純物濃度の高い第1導電型の第4の拡散領域が
    形成されていることを特徴とする固体撮像装置。
  2. 【請求項2】 前記第4の拡散領域の不純物濃度が、前
    記第2の拡散領域の不純物濃度と異なる請求項1に記載
    の固体撮像装置。
  3. 【請求項3】 第1導電型の半導体基板内に第2導電型
    の光電変換部を形成する工程と、前記半導体基板の表層
    部に第1導電型の第1の拡散領域を前記光電変換部上に
    位置するように形成する工程と、前記半導体基板の表層
    部に第2導電型の電荷転送部を前記第1の拡散領域から
    離間するように形成する工程と、第1導電型の第2の拡
    散領域を前記電荷転送部下に位置するように形成する工
    程と、前記電荷転送部上に絶縁膜を介して転送電極を形
    成する工程とを含み、更に、前記光電変換部よりも不純
    物濃度の高い第2導電型の第3の拡散領域を、前記光電
    変換部に接し且つ前記第2の拡散領域下に位置するよう
    に形成する工程と、前記第1の拡散領域よりも不純物濃
    度の高い第1導電型の第4の拡散領域を、前記第1の拡
    散領域と前記電荷転送部との間に位置するように形成す
    る工程とを含むことを特徴とする固体撮像装置の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記第4の拡散領域の不純物濃度を、前
    記第2の拡散領域の不純物濃度と相違させる請求項3に
    記載の固体撮像装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2の拡散領域を形成する工程が、
    前記半導体基板に、第1導電型の不純物となるイオンを
    100keV以上の加速電圧で注入することにより実施
    される請求項3または4に記載の固体撮像装置の製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記第3の拡散領域を形成する工程が、
    前記半導体基板に、第2導電型の不純物となるイオンを
    200keV以上の加速電圧で注入することにより実施
    される請求項3〜5のいずれかに記載の固体撮像装置の
    製造方法。
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