JP2000076214A - 分散処理システム及びその協調方法 - Google Patents
分散処理システム及びその協調方法Info
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Abstract
計算機(インテリジェントデバイス)により構成される
分散処理システムにおいて、システム構成を変更した場
合の、各計算機の設定値の変更等に要する労力を軽減す
る。 【解決手段】 ネットワーク600を介して接続された
複数のインテリジェントデバイス(光センサ601、6
02、604及び加工機械603)により構成される分
散処理システムにおいて、光センサ602をB区間61
1からD区間613に移動させた場合、光センサ602
は、D区間611を表す識別子が設定されると、この識
別子を含んだ検索メッセージをネットワークを介して送
信することにより、D区間613に設置されている同種
の光センサ604を探し出し、設定パラメータ等を光セ
ンサ604から取得し、同じ区間内の光センサ604と
協調して処理を実行する。
Description
り一連の処理を実行する分散処理システムに関し、特
に、計算機の設置位置によって、計算機が実行する処理
が異なる分散処理システムに関する。
により一連の処理を分散して処理する分散処理システム
においては、各計算機で実行されるプログラムは、シス
テム内の状況に応じて互いに連携をとって処理を実行す
る。このような計算機の分散処理の方法は、例えば、特
開平5−347626号公報(特公平7−22290号
公報)に開示されている。また、このような分散処理シ
ステムにおける高信頼化のための計算機の多重化方式
は、例えば、特開平9−212209号公報に開示され
ている。
制御システムなどのように制御対象が存在する制御シス
テムでは、制御装置の置かれる場所によって、制御対象
や処理内容が変化する。
御システムに対して、従来の分散処理システムを適用し
ようとした場合、従来の分散処理システムでは、各計算
機は、処理内容と計算機の設置場所を関係づけて管理し
ていないので、計算機の設置場所が変わり、当該計算機
の制御対象が変わった場合には、プログラマや生産現場
の作業員などがプログラムの変更や設定値の変更などを
行い、計算機の処理内容を変更する必要があった。
進歩による計算機のダウンサイジング化により、計算機
を内蔵した持ち運び可能な小型の装置(インテリジェン
トデバイス)が普及し、処理が大型の計算機から多数の
インテリジェントデバイスに分散するとともに、インテ
リジェントデバイス(計算機)の移動が頻繁に発生する
ようになってきている。その結果、インテリジェントデ
バイスの移動に伴うプログラムや設定値の変更により、
プログラマや生産現場の作業員の負担が急速に増大して
きている。
ス等の設置場所の移動等、システム構成を変更する際の
プログラマや現場の作業者等の負担を削減することがで
きる分散処理システム及びその協調方法を提供すること
にある。
処理システムは、複数の計算機により一連の処理を実行
する分散処理システムであって、第1の計算機は、計算
機の設置場所に関する識別子を含むメッセージを送信す
る手段を備え、第2の計算機は、前記識別子に基づい
て、メッセージを選択受信する手段を備えることを特徴
とする。なお、ここでの計算機には、例えば、制御機器
等を制御している計算機や、制御機器と計算機により構
成され、所定の処理を行うインテリジェントデバイス等
が該当する。
調方法は、複数の計算機により一連の処理を実行する分
散処理システムの協調方法であって、第1の計算機が、
計算機の設置場所に関する識別子を含むメッセージを送
信し、第2の計算機が、前記識別子に基づいて、メッセ
ージを選択受信することを特徴とする。
ッセージは、更に、前記計算機が制御する装置に関する
識別子を含むようにしてもよい。
複数の計算機により一連の処理を実行する分散処理シス
テムにおいて、前記複数の計算機の内の少なくとも一つ
の計算機は、設置されている場所が変わったときに、例
えば、周囲に設置されている、他の計算機を探し出す手
段と、当該他の計算機から、必要なデータを読み出す手
段とを備え、読み出されたデータに基づいて、設定を変
更して処理を実行することを特徴とする。
出す手段は、設置された場所を表す位置情報を、例え
ば、ネットワークを介して、送信する手段を備え、当該
位置情報を受信する計算機は、受信した位置情報と自計
算機が設置された場所の位置情報とを比較する手段と、
位置情報が一致した場合に応答を送信する手段とを備え
るようにしてもよい。
イスは、複数のインテリジェントデバイスにより一連の
処理を実行する分散処理システムにおけるインテリジェ
ントデバイスであって、設置されている場所が変わった
ときに、例えば、周囲に設置されている、他のインテリ
ジェントデバイスを探し出す手段と、当該他のインテリ
ジェントデバイスから、必要なデータを読み出す手段と
を備え、読み出されたデータに基づいて、設定を変更し
て処理を実行することを特徴とする。
所に関する位置情報を管理する位置情報管理手段と、当
該位置情報管理手段を参照して、設置されている場所が
変わった否かを判断する手段とを更に備えるようにして
もよい。
ムの協調方法は、複数の計算機により一連の処理を実行
する分散処理システムの協調方法であって、計算機の設
置されている場所が変わったときに、例えば、周囲に設
置されている、他の計算機を探し出すステップと、当該
他の計算機から、必要なデータを読み出すステップと、
読み出されたデータに基づいて、設置場所が変わった計
算機の設定を変更して処理を実行するステップとを備え
ることを特徴とする。なお、必要なデータには、例え
ば、制御機器の設定パラメータや、計算機の通信設定
や、計算機が実行するプログラムなどが該当する。
出すステップは、計算機が設置された場所を表す位置情
報を登録するステップと、登録された位置情報を、例え
ば、ネットワークを介して、他の計算機に送信するステ
ップと、送信された位置情報を他の計算機が受信するス
テップと、受信した位置情報と自計算機が設置された場
所の位置情報とを比較するステップと、位置情報が一致
した場合に、応答を送信するステップと、最初に位置情
報を送信した計算機がこの応答を受信するステップとを
備えるようにしてもよい。更に、前記位置情報が一致し
た場合、送信する応答に、自機が制御する装置に関する
情報を付与するようにしてもよい。
現在設置されている場所に関する情報と過去に設置され
ていた場所に関する位置情報を管理し、過去と現在の場
所に関する情報を比較することにより、設置場所が移動
したか否かを判断するようにしてもよい。また、探し出
した計算機が制御する制御機器の種類を確認するステッ
プを更に有するようにしてもよい。
イスは、複数の装置が接続され、各装置から受け取った
データを送信するインテリジェントデバイスであって、
各装置毎に位置コードを登録する手段と、各装置から受
け取ったデータを格納する格納手段と、登録された位置
コードが同じ装置から受け取ったデータを、前記格納手
段の同じ領域に書き込む手段と、前記格納手段に格納さ
れたデータを、例えば、周期的にネットワークに、送信
する手段とを備えることを特徴とする。
トデバイスは、計算機と、装置のインプット・アウトプ
ットデータのインターフェースとなるI/Oモジュール
により構成されるインテリジェントデバイスであって、
前記I/Oモジュールは、位置コードを設定する手段
と、設定された位置コードを付与して、前記装置からの
データを前記計算機に送信する手段とを備え、前記計算
機は、各I/Oモジュールから受信したデータを格納す
る格納手段と、同じ位置コードが付与されているデータ
を、前記格納手段の同じ領域に上書きする手段と、前記
格納手段に格納されたデータを(例えば、ネットワーク
に)送信する手段とを備えることを特徴とする。
置コードと、前記格納手段のデータを格納する領域との
関係を管理するテーブルを更に有し、当該テーブルに基
づいて、I/Oモジュールから受け取ったデータを格納
する領域を判断するようにしてもよい。
て、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
ムの概要を示す図である。同図に示すように、本システ
ムは、ネットワーク100に接続された複数の計算機1
01、102、103等から構成される。本システムで
は、各計算機が、ネットワーク100を介してメッセー
ジを授受することによって全体として処理を行う。各計
算機は、演算を行うマイクロプロセッサおよびデータを
蓄積するための記憶装置を内蔵する。なお、ここでは、
ネットワークとしてバス型のネットワークを利用した場
合を示したが、これに限らず、任意の形態のネットワー
クでよく、また、無線などの通信手段を用いてメッセー
ジを授受するようにしてもよい。
1の分散処理システムについて説明する。
ェントデバイス200を説明する図である。本システム
では、複数のインテリジェントデバイス200がネット
ワーク100を介して接続され、所定の処理を行う。
200の内部構成を示す図である。同図に示すように、
インテリジェントデバイス200は、計算機210と制
御機器220とを備える。すなわち、インテリジェント
デバイス200とは、演算機能とI/O機能の両方を備
えたデバイスであり、例えば、光センサ、アラーム装
置、分岐タップ、バーコードリーダ、インバータ、イン
テリジェントブロックI/O等の種類がある。
トデバイス200内の計算機210は、トランシーバ2
01と、通信プロセッサ202と、ROM(不揮発性メ
モリ)203と、RAM(揮発性メモリ)204と、マ
イクロプロセッサ205と、外部I/O入出力インター
フェース206とを備える。
トランシーバ201を介してメッセージを受信する。受
信したメッセージは、通信プロセッサ202にて処理さ
れる。通信プロセッサ202は、所定の通信プロトコル
を処理する機能を持ち、受信したメッセージの内容を判
断する。
行うためにマイクロプロセッサ205が実行するプログ
ラムや、各種処理に必要なデータ等を格納する不揮発性
の記憶装置である。RAM204は、マイクロプロセッ
サ205がプログラムを実行するのに一時的に使用する
データ等を記憶する揮発性の記憶装置である。外部I/
O入出力インターフェース206は、外部のI/O(イ
ンプット/アウトプット)とのデータのやり取りを制御
するものである。マイクロプロセッサ205は、外部I
/O入出力インターフェース206を介して、計算機2
20に接続された制御機器220との間で制御データの
受け渡しを行う。
200の具体例として光センサ250を示す図である。
同図(b)に示す光センサ250においては、制御機器
220が、光センサ250の前を物体が通り過ぎたのを
赤外線などにより検知し、計算機210が、制御機器2
20の制御およびネットワーク100を介した他のイン
テリジェントデバイスとの通信を行う。
イクロプロセッサ205がプログラムの実行を開始し、
物体の検出処理を行う。そして、制御機器220にて物
体を検知すると、物体を検知したことを示すデータが外
部I/O入出力インターフェース206を介してマイク
ロプロセッサ205に渡される。マイクロプロセッサ2
05は、制御機器220から物体を検知したことを示す
データを受け取ると、通信プロセッサ202とトランシ
ーバ201を介してネットワーク100に物体を検知し
たことを知らせるメッセージを送信する。
が設置されている場所を示す位置情報を管理する位置情
報管理テーブルを備えている。図3(a)は、各インテ
リジェントデバイスが管理する位置情報管理テーブル3
00の構成例を示す図である。同図に示すように、位置
情報管理テーブル300は、「過去の位置」301及び
「現在の位置」302のそれぞれについて、「位置名
称」欄303及び「位置ID」欄304を備えている。
位置名称欄303には、過去又は現在のインテリジェン
トデバイスの設置位置の位置名称が登録される。位置I
D欄304には、インテリジェントデバイスが設置され
る場所に対して予め決められている位置IDが格納され
る。このテーブルにより、各インテリジェントデバイス
は、現在の設置場所を知ることができる。また、過去の
位置の位置IDと現在の位置の位置IDとを比較するこ
とにより、インテリジェントデバイスが移動したか否か
の判断が行える。
は、内蔵した制御機器220を制御するのに必要なパラ
メータ情報を管理する制御機器管理テーブルを備える。
図3(b)は、制御機器管理テーブル350の構成例を
示す図である。同図に示すように、制御機器管理テーブ
ル350は、制御機器の種類を示す「制御機器種別」3
51と制御機器を制御するための「パラメータ」352
により構成される。制御機器種別351は、制御機器の
「名称」353と制御機器の種類を示す「ID」354
より構成され、パラメータ352は、パラメータの「名
称」353とパラメータの「値」354により構成され
る。図3(b)の例の場合、制御機器種別351は、
「光センサ」であり、「ID/値」欄354には、光セ
ンサを示すID(=1)が格納されている。また、パラ
メータ352は、光センサの場合には、「反応距離」
(=50cm)と「検査条件」(=1)の2つが存在す
る。「反応距離」は、センサが反応する最大距離の値で
ある。「検査条件」は、センサの前に通常物体があるか
ないか、つまり新しい物体が現れたのを検知したときに
データを送信するのか、それとも、センサの前に存在し
ている物体がなくなったのを検知したときにデータを送
信するのかを設定するためのものである。例えば、前者
の場合には1、後者の場合には0を設定する。
な適用例を示す図である。同図に示すように、本システ
ムは、ネットワーク450で接続された光センサ40
2、403、405、411と、アラーム装置406、
407、408とから構成されている。これらの光セン
サ及びアラーム装置は、図2(a)に示したようなイン
テリジェントデバイスであり、ネットワーク450を介
して通信を行う。
420が流れており、コンベア400の横に設置された
光センサ402、403、405等は、加工品420が
正常に流れているか、すなわち、途中で引っかかってい
ないかをチェックしている。同図の加工品421は、コ
ンベアに引っかかった状態を示している。
1、コンベアC区間432、コンベアD区間433の3
つの区間に分けられている。そして、各区間には、予め
決められた位置IDが、それぞれ割り当てられている。
かりやすい曲線部分を有しており、特に重点的に監視し
なければらない場所であるため、光センサが壊れても大
丈夫なように2つの光センサ402と光センサ403を
使って同じ場所を監視している。コンベアB区間431
には、アラーム装置406も設置されている。アラーム
装置406は、加工品がコンベアB区間431において
引っかかったことが検知されると、そのことをアラーム
音とランプ点灯により作業員等に知らせる。
が監視しており、加工品がコンベアC区間432におい
て引っかかったことが検知されると、アラーム装置40
7が、そのことを作業員等に通知する。また、コンベア
D区間433は、光センサ405が監視しており、加工
品がコンベアD区間433において引っかかったことが
検知されると、アラーム装置408が、そのことを作業
員等に知らせる。
用していて、次のような状況になったことを考える。す
なわち、光センサ411が監視しているコンベアC区間
では、過去に加工品が引っかかったことがない。一方、
光センサ402と光センサ403が監視しているコンベ
アB区間431では、加工品が頻繁に引っかかり、2つ
の光センサで監視しているにも関わらず、光センサのト
ラブルにより加工品が引っかかったのを検出できない場
合があった。そこで、過去に加工品が引っかかったこと
のないコンベアC区間432に設置された光センサ41
1を、トラブルが頻発しているコンベアB区間431に
移動して、コンベアB区間431の監視を強化する場合
を考える。
光センサ及びアラーム装置間でのメッセージの授受の様
子を表す図である。同図に示すように、各光センサがネ
ットワーク上に流すメッセージ520は、内容コード5
21と、位置ID522と、制御機器種別523と、デ
ータ524とから構成される。但し、データ524につ
いては、メッセージの種類によってない場合もある。
表すデータである。位置ID522は、メッセージを送
信したインテリジェントデバイスの設置場所(この場
合、コンベアB区間)を表すデータである。制御機器種
別523は、メッセージを送信したインテリジェントデ
バイスの制御機器の種別(この場合は、光センサ)を表
すデータである。データ524は、メッセージを送信し
たインテリジェントデバイスの制御機器が検出したデー
タ等を表す。
った光センサ502、503とアラーム装置506の動
作について説明する。光センサ502と光センサ503
は、共に、コンベアB区間431を監視しており、正常
時には、正常な制御データであることを表す内容コード
521と、位置情報管理テーブル300に登録された現
在の位置ID(この場合、コンベアB区間を表わす位置
ID)522と、制御機器管理テーブル350に登録さ
れた制御機器種別ID523をデータ524に付与して
ネットワークにブロードキャストする。
は、加工品が一定時間以上、光センサの前に存在するの
を検知すると、加工品が引っかかったと認識し、異常発
生を知らせるメッセージ(以下、異常通知メッセージと
いう)であることを示す内容コード521と、コンベア
B区間を表わす位置ID522と、光センサであること
を表わす制御機器種別523と、データ524とからな
るメッセージをネットワーク500にブロードキャスト
する。
0にブロードキャストされたメッセージの中から、コン
ベアB区間に設置された光センサが送信する異常通知メ
ッセージをネットワーク500より選択受信し、該当す
るメッセージを受信するとアラームを発する。これによ
り、アラーム装置506は、光センサ502と光センサ
503より送信された異常通知メッセージを受信し、ア
ラームを発することができる。
てきた光センサ511の動作について説明する。光セン
サ511は、コンベアC区間432よりコンベアB区間
431に設置位置が変更されると、まず、コンベア区間
B431を表す位置IDが登録され、位置情報管理テー
ブル300に保持される。
バイスへ位置情報を登録する方法を説明する図である。
インテリジェントデバイス751へ位置情報を登録する
には、様々な方法が考えられる。
接続された外部入力装置770を使って登録することが
考えられる。この場合、作業員が、インテリジェントデ
バイス751にハンディーターミナルやパーソナルコン
ピュータなどの外部入力装置770を接続して位置情報
を登録する。また、別の方法として、インテリジェント
デバイス751が通信を開始する前に、外部入力装置7
70から自動的に位置情報を取得するようにしてもよ
い。この場合、外部入力装置770は、例えば、衛星情
報の受信装置であり、外部入力装置770にて受信した
緯度と経度の値をインテリジェントデバイス751が読
み込む。インテリジェントデバイス751は、読み込ん
だ緯度と経度の組、例えば、(50度55分、34度3
0分)といった値を外部入力装置770から受信して、
これに基づいて、適当な位置ID(例えば、50553
430)及び位置名称を生成し、位置情報管理テーブル
300に登録する。また、ネットワーク750を介し
て、ワークステーションやパーソナルコンピュータのよ
うな入力装置を備えた計算機760によって位置情報を
登録するようにしてもよい。
光センサ511は、コンベアB区間431において監視
処理を開始する。そして、加工品が引っかかったのを認
識すると、光センサ502及び503と同様に、異常発
生メッセージであることを示す内容コード521と、コ
ンベアB区間を表わす位置ID522と、光センサであ
ることを表わす制御機器種別523と、データ524と
からなるメッセージをネットワークにブロードキャスト
する。アラーム装置506は、光センサ511より送信
された異常通知メッセージを受信すると、アラームを発
する。アラーム装置506は、位置ID522をもとに
メッセージの選択受信を行っているため、他の区間に接
続された光センサが送信した異常通知メッセージを受信
しても、誤ってアラームは発することはない。
に含まれる、内容コード521と、位置ID522と、
制御機器種別523とに基づいて処理を実行しており、
メッセージを送信した光センサがどれであるかを特に意
識していない。このため、新しくコンベアB区間431
を監視する光センサが追加されてもアラーム装置506
には影響がなく、アラーム装置506の設定変更やプロ
グラムの追加・変更を行う必要がない。同様に、光セン
サ502と光センサ503に関しても変更は必要ない。
このように、既存の設備の変更無しに光センサ511を
コンベアB区間431に移動することができ、異常検出
を強化することが可能になる。
は、ネットワークに接続されたインテリジェントデバイ
スが、位置IDを含むメッセージをネットワークにブロ
ードキャストし、ネットワークに接続された他のインテ
リジェントデバイスが位置IDをもとにメッセージを選
択受信することにより、デバイスの移動や追加によりシ
ステム構成が変わっても、このデバイスの位置IDの設
定を変更するのみで容易にシステム構成を変更できる。
これにより、従来多くの設定変更やプログラムの変更を
伴っていたデバイスの追加・変更によるシステム構成の
変更を簡単なパラメータ変更のみで行うことができ、プ
ログラマやシステムエンジニアの負担が大幅に軽減で
き、作業時間も短縮できる。
2の分散処理システムについて説明する。
バイスの位置IDを変更するだけで、簡単にデバイスの
追加・変更が行え、システム構成の変更が容易に行える
システムを示した。第2のシステムでは、インテリジェ
ントデバイスが新たに設置された場合に、設置された場
所の周囲のインテリジェントデバイスと協調をとり、他
のインテリジェントデバイスと必要なパラメータ情報を
共有することにより、作業者による設定変更なしに周囲
のインテリジェントデバイスと同じ制御を行うシステム
について説明する。
テムの構成例を示す図である。同図に示すように、本シ
ステムでは、光センサ601、光センサ602、加工機
械603、光センサ604がネットワーク600に接続
され、ネットワーク600を介して通信を行っている。
光センサ601、光センサ602、加工機械603、光
センサ604は、それぞれ、図2(a)に示したものと
同様のインテリジェントデバイスである。また、各イン
テリジェントデバイスは、図3に示したような位置情報
管理テーブル300および制御機器管理テーブル350
を管理している。
センサ604は、コンベア620上を流れる加工品63
0を監視している。なお、コンベア620は、コンベア
B区間611と、コンベアC区間612と、コンベアD
区間613の3つの区間に分けられており、光センサ6
01及び光センサ602は、コンベアB区間を監視して
おり、光センサ604は、コンベアD区間を監視してい
る。
れてきた加工品630を加工する。加工機械603によ
り加工された加工品630は、加工される前後において
大きさやサイズが異なるようになる。このため、コンベ
アB区間611とコンベアD区間613におけるコンベ
アの幅は、異なっている。
区間613の監視強化のため、コンベアB区間611に
設置してあった光センサ602をコンベアD区間613
に移動する場合について考える。
アB区間611において処理を行っていたときには、コ
ンベアB区間611でのコンベアの幅(例えば、50c
m)にあわせて、50cm先までの物体の検知を行って
いる。すなわち、制御機器管理テーブル350の反応距
離パラメータには「50」が設定されている。一方、光
センサ602の新しい設置場所となるコンベアD区間6
13では、コンベアの幅は狭く20cmである。このた
め、制御機器管理テーブル350の反応距離パラメータ
の値が「50」のままだと、コンベアの横を作業員が通
り過ぎた際に、作業員を加工品630と誤認識してしま
う可能性がある。そのため、物体を検知する距離を20
cmに設定しなおさなければならない。すなわち、制御
機器管理テーブル350の反応距離パラメータの値を、
「50」から「20」に変更する必要がある。本システ
ムでは、このパラメータの変更を、インテリジェントデ
バイス間の協調で行う。すなわち、同じコンベアD区間
613に設置されている光センサを探し、それからコン
ベアD区間613に適したパラメータの値を読み出し、
それを使って自分のパラメータの値を更新する。
ンテリジェントデバイスを探す方法を説明する図であ
る。まず、インテリジェントデバイス701、インテリ
ジェントデバイス703、インテリジェントデバイス7
04は、ネットワーク700に接続され、処理を実行し
ているとする。そして、このシステムにおいて、インテ
リジェントデバイス702が新たに追加された場合(又
は、既存のインテリジェントデバイス702の設置場所
が変更された場合)を考える。その場合、まず、インテ
リジェントデバイス702の位置情報管理テーブルに対
して、新しい位置IDの登録が行われる。この新しい位
置IDの登録は、例えば、第1のシステムについて説明
した方法と同様の方法で行われる。
い位置IDが登録されると、同じ場所にあるインテリジ
ェントデバイスを探すためのメッセージ(以下、検索メ
ッセージという)710をネットワーク700にブロー
ドキャストする。検索メッセージ710は、検索メッセ
ージであることを示す内容コード711と、各インテリ
ジェントデバイスにユニーク(一意的)に設定されたノ
ード番号(インテリジェントデバイス702の場合、
「2」)712と、位置情報管理テーブルに登録された
インテリジェントデバイスの設置位置を表す位置ID7
13により構成される。
リジェントデバイスは、検索メッセージ710を受信す
ると、メッセージ内の位置ID712と自己の位置情報
管理テーブル300に登録された位置IDとを比較す
る。その結果、位置IDが一致する場合には、応答メッ
セージを返信する。応答メッセージは、検索メッセージ
710と同じフォーマットである。
ジェントデバイス704は、インテリジェントデバイス
702と同じ場所に設置されている、すなわち、インテ
リジェントデバイス704の位置情報管理テーブル30
0には、インテリジェントデバイス702と同じ位置I
Dが登録されているとする。
4は、検索メッセージ710を受信すると、応答メッセ
ージであることを表す内容コード711と、送信元ノー
ド番号712として自己のノード番号(=「11」)
と、検索メッセージと同じ位置IDによりメッセージを
組み立ててブロードキャストする。インテリジェントデ
バイス702は、この応答メッセージを受信することに
より、同じ場所に設置された他のインテリジェントデバ
イス704のノード番号を知ることができる。なお、第
1のシステムと同様に、検索メッセージ710や応答メ
ッセージに、制御機器種別を含ませるようにしてもよ
い。
らコンベアD区間に移動された場合の、光センサ602
における処理について詳細に説明する。
る処理の流れを示す図である。光センサ602が移動さ
れると、まず、新しい位置情報の登録処理が行われる
(S801)。すなわち、コンベアD区間613の位置
ID等が、光センサ602の位置情報管理テーブル30
0の「現在の位置」に登録される。なお、この時、旧位
置情報であるコンベアB区間611の位置ID等は、位
置情報管理テーブル300の「過去の位置」に格納され
る。
と現在の位置との位置IDの比較を行う(S803)。
その結果、過去の位置と現在の位置の位置IDが同じで
あれば(S803:Y)、設定の変更は不要と判断し、
そのまま、従来と同じ設定で、加工品を監視する処理の
実行を開始する(S811)。
が異なる場合には(S803:N)、つまり光センサ6
02のパラメータの更新が必要な場合には、検索メッセ
ージを送信して同じ設置場所にある他のインテリジェン
トデバイスを探す(S804)。そして、検索メッセー
ジに対する応答メッセージを一定時間受信し(S80
5)、一定時間経過後、応答メッセージを受信したか否
かを調べる(S806)。その結果、1つも応答メッセ
ージを受信できなかった場合には(S806:N)、協
調する相手がいないため、そのまま処理を終了する。こ
の場合、光センサ602は、作業者等によるパラメータ
設定が必要となる。
信した場合には(S806:Y)、受信した応答メッセ
ージ内の位置ID713と自内の位置情報管理テーブル
300に格納されている現在の位置の位置IDを比較す
る(S807)。その結果、位置IDが一致しない場合
には(S807:N)、受信した応答メッセージを廃棄
する(S808)。そして、他に応答メッセージがある
か否かを調べ(S806)、メッセージを廃棄したこと
により受信した応答メッセージが全て無くなってしまっ
た場合には(S806:N)、協調する相手がいないの
で処理を終了する。この場合も、作業者等によるパラメ
ータ値の設定が必要となる。
があった場合は(S807:Y)、当該受信した応答メ
ッセージ内の送信元ノード番号712を読みだし、当該
応答メッセージを送信したインテリジェントデバイスに
対してノード番号を指定して、制御機器種別の問い合わ
せを行う。なお、検索メッセージや応答メッセージに、
制御機器種別を付加して送信するようにすれば、制御機
器種別の問い合わせを省略することができる。
リジェントデバイスであれば(この場合、光センサであ
れば)、そのインテリジェントデバイスの制御機器管理
テーブル350よりパラメータの値を読み込む(S80
9)。そして、読み込んだパラメータの値を自己の制御
機器管理テーブル350に登録する(S810)。この
際、古いパラメータの値は上書きされて廃棄される。そ
して、新たに設定されたパラメータに基づいた処理の実
行を開始する(S811)。
ェントデバイスが複数存在する場合には、各インテリジ
ェントデバイスに対して、パラメータの値を問い合わせ
る。この場合、問い合わせ結果が同じでない場合には、
他のインテリジェントデバイスの設定に何らかの問題が
あるとして、処理を終了する。また、問い合わせ結果が
同じでない場合でもあっても、任意のインテリジェント
デバイスよりパラメータの値を読み込み、このパラメー
タを自ノードに設定するようにしてもよい。
ントデバイスに内蔵の制御機器を制御するためのパラメ
ータの値を、他のインテリジェントデバイスより読み込
んでいるが、これに限らず、インテリジェントデバイス
の通信設定その他のインテリジェントデバイスで必要と
するデータやアプリケーションプログラムを読み込むよ
うにしてもよい。
読み込む場合のインテリジェントデバイスの処理の流れ
を示す図である。ステップS901〜ステップS908
までの処理内容は、図9で示したステップS801〜S
808と同じである。
って、同じ場所にあるインテリジェントデバイスを検索
し、位置IDが一致する応答メッセージを受信すると、
送信元ノード番号が示すインテリジェントデバイスの制
御機器種別を問い合わせる(S909)。問い合わせの
結果、制御機器種別が一致するインテリジェントデバイ
スが存在しない場合には(S910:N)、そのまま処
理を終了する。
ェントデバイスが存在する場合には(S910:Y)、
続いて、アプリケーションプログラムの実行環境を問い
合わせる(S911)。なお、アプリケーションプログ
ラムの実行環境として、各インテリジェントデバイスに
は、アプリケーションプログラムを実行するために必要
なメモリ容量等が事前に登録されている。
おいてアプリケーションプログラム実行可能か否かを判
断する(S912)。その結果、実行可能でない場合に
は(S912:N)、協調する他のインテリジェントデ
バイスと同等な処理を実行できないため、処理を終了す
る。一方、実行可能な場合(例えば、処理を実行できる
メモリ容量を有している場合)には(S912:Y)、
他のインテリジェントデバイスよりアプリケーションプ
ログラムをダウンロードし、自機内のRAM等のプログ
ラム格納領域に格納する(S913)。このとき、アプ
リケーションプログラムを実行するのに必要なパラメー
タ値も一緒にダウンロードする。アプリケーションプロ
グラムの自機への格納が終了したのち、アプリケーショ
ンプログラムを実行を開始する(S914)。
所が移動されたインテリジェントデバイスは、新たに設
置された場所に関する位置情報をもとに、同じ場所に設
置され、同じ制御処理を行っている他のインテリジェン
トデバイスを探し、これらのインテリジェントデバイス
から、プログラムを実行するのに必要なパラメータの値
やアプリケーションプログラムを読み込み、自分に設定
することにより、適切な処理を開始する。つまり、イン
テリジェントデバイスを移動した際でも、単にインテリ
ジェントデバイスの設置場所の情報を変更するのみで、
他のインテリジェントデバイスと協調を取って自動的に
システム構成を変えることができる。従来であればデバ
イスなどの制御機器を移動、設置する度にパラメータ調
整などの作業が発生していたが、本システムでは、これ
らの作業がなくなり、プログラマやオペレータは、プロ
グラム変更やパラメータの値の変更を行う必要がなくな
る。従って、生産現場でデバイスなどの調整を行うフロ
アエンジニアや、デバイスなどの移動、設置に伴うプロ
グラム変更などを行わなければならないシステムエンジ
ニアの作業負担が大幅に削減される。
以上のインテリジェントデバイスがネットワークに接続
される場合もあり、システムの変更やメンテナンスの度
に膨大な数のインテリジェントデバイスが移動あるいは
交換される。このようなインテリジェントデバイスを1
つ1つ管理し、パラメータ値の設定や変更を行うのは困
難であり、作業負担も非常に大きい。本システムでは、
場所の移動に伴うパラメータ値の設定や変更などの作業
量が大幅に削減できるので、頻繁な移動や交換が発生す
るインテリジェントデバイスでは特に有効である。
実施形態について説明する。
置等の出力機器において位置IDをもとにメッセージを
選択受信することにより、既存のインテリジェントデバ
イスの設定等を変更すること無しにインテリジェントデ
バイスの移動・新設を可能とする方式を示した。また、
第2の実施形態では、同じ場所に設置されたインテリジ
ェントデバイスが協調することにより、他のインテリジ
ェントデバイスのパラメータ情報やプログラムを読み込
み、同じ処理を実行する方式を示した。以下説明する第
3の実施形態では、1つのインテリジェントデバイスに
複数の制御機器が接続されており、これら機器の中で同
じ場所に設置された機器を認識し、同じ場所に設置され
た機器の間での協調動作を実現する。
1の構成を示す図である。分岐タップ1201は、マイ
クロプロセッサが内蔵されるインテリジェントデバイス
であり、ネットワーク1200に接続される。
は、複数の接続ポート1203を備え、接続ポート12
03には、いろいろなデバイスがケーブルを介して接続
される。ケーブルにより接続されるデバイスは、マイク
ロプロセッサを内蔵しないデバイス(非インテリジェン
トデバイス)であり、ケーブルを介して電気信号を分岐
タップ1201に送信するものである。これらのデバイ
スには、マイクロプロセッサが内蔵されないため、オン
またはオフ(1または0)といった単純な情報しか送信
できない。図11に示した分岐タップ1201には、A
からHまでの名前が付けられた8つの接続ポート120
3があり、各接続ポートにひとつのデバイス、合計8つ
のデバイスを接続することができる。分岐タップ120
1は、デバイスから受信したデータの情報を適宜処理し
てネットワーク1200に送信する。
ート1203に対して、デバイスの位置の位置IDを設
定するディップスイッチ1204が設けられている。作
業員は、このディップスイッチ1204によりデバイス
の設置場所の位置IDを登録する。
ステムへの適用例を示す図である。本システムでは、コ
ンベア1300上を物体1301が移動し、光センサ1
302、1304、及びリミットスイッチ1303によ
って、物体1301の接近を検知する。リミットスイッ
チ1303は、物体との物理的な接触を検知するデバイ
スである。
びHには、それぞれ、光センサ1302、光センサ13
04及びリミットスイッチ1303が接続されている。
2つの光センサ1302及び1304は、物体が前を横
切り光を遮ると、その変化を検知して、オン情報(デー
タとして1)を分岐タップ1201に送信する。リミッ
トスイッチ1303は物体が接触すると、その変化を検
知して、オン情報(データとして1)を分岐タップ12
01に送信する。これら3つのデバイスは、いずれも物
体の接近を検知するために使われており、信頼性を上げ
るために三重化されている。また、いずれのデバイスも
物体を検知するとオン情報を分岐タップ1201に送信
する。分岐タップ1201は、これらのデバイスのいず
れか1つよりオン情報を受信すると、物体を検知したこ
とを知らせるメッセージをネットワーク1200に送信
する。送信されたメッセージは、例えば、コンベア13
00を動かしているモーターによって受信され、メッセ
ージを受信したモーターは、モーターの回転を停止させ
ることにより、コンベア1300を停止させる。
IDとの関係を管理する接続ポート管理テーブルを保持
している。図13は、接続ポート管理テーブル1400
の構成例を示す図である。同図に示すように、接続ポー
ト管理テーブル1400は、接続ポート番号欄1401
と位置ID欄1402とから構成される。
ら「8」は、接続ポートAから接続ポートHに対応す
る。位置ID欄1402には、各接続ポート1203の
ディップスイッチ1204の設定値が格納される。分岐
タップ1201は、電源投入時や、ユーザの指示があっ
た時等に、8つのディップスイッチ1204の設定値を
読み込み、接続ポート管理テーブル1400の位置ID
欄1402に登録する。図13の場合、接続ポート番号
=「1」、「2」、「8」に対して、同じ位置ID(=
「1」)が登録されている。これは、接続ポートA、接
続ポートB、接続ポートHに接続されたデバイスが同じ
場所に設置されている、すなわち、多重化されている場
合である。
の概略を示す図である。分岐タップ1201内には、図
2(a)に示した計算機210と同様の計算機1202
が内蔵されている。
ートからの入力データを格納するメモリ領域1210が
確保されている。メモリ領域1210は、8つの領域に
分割され、各接続ポート毎にメモリ領域が確保されてい
る。各接続ポートに割り当てられたメモリ領域を、メモ
リ領域1からメモリ領域8と呼ぶ。この例の場合には、
接続ポート1203からの入力データは、オンまたはオ
フ(1または0)であるため、各接続ポート毎に確保さ
れたメモリ領域1からメモリ領域8の大きさは、各1ビ
ットであり、全メモリ領域1210の大きさは1バイト
(8ビット)である。
所に設置されていない場合、すなわち、各接続ポートの
ディップスイッチの設定値がすべて異なる場合には、各
接続ポートより受信されたデータは、接続ポートに対応
するメモリ領域に格納される。例えば、接続ポートAか
ら受信したデータは、計算機1202内のマイクロプロ
セッサによりメモリ領域1に上書きされ、接続ポートB
から受信したデータはメモリ領域2に上書きされる。し
かし、図13に示すように、接続ポート管理テーブル1
400の位置ID欄1402の値が重複している場合、
マイクロプロセッサは、位置IDが重複している接続ポ
ートに接続されたデバイスは多重化されているとみな
し、デバイスからのデータを接続ポートに対応するメモ
リ領域に上書きするのではなく、多重化されているデバ
イスの中で一番接続ポート番号が小さい接続ポートに割
り当てられたメモリ領域にデータを上書きする。
400では、接続ポート番号=「1」、「2」、「8」
の位置IDが重複しており(位置ID=「1」)、ま
た、接続ポート番号=「3」、「5」の位置IDも重複
している(位置ID=「2」)。このため、マイクロプ
ロセッサは、接続ポートA、接続ポートB、接続ポート
Hより受信したデータを同じメモリ領域1に上書きす
る。また、接続ポートC、接続ポートDより受信したデ
ータを同じメモリ領域3に上書きする。
番号と内容コードの関係を管理する内容コード管理テー
ブルを保持している。図15は、内容コード管理テーブ
ル1600の構成例を示す図である。同図に示すよう
に、内容コード管理テーブル1600は、メモリ領域番
号欄1601と内容コード欄1602とから構成され
る。
は、内容コード管理テーブル1600を参照して、例え
ば、メモリ領域1に上書きされたデータには、内容コー
ド=「CC1」を付与してネットワーク1200に送信
する。多重化されていることによりデータが書き込まれ
ないメモリ領域に関しては、内容コードは登録されな
い。内容コード管理テーブル1600の内容コード欄1
602のデータは、例えば、ネットワーク1200に接
続されたパーソナルコンピュータ等により、ネットワー
ク1200を介して設定される。
流れについて説明する。図16は、分岐タップ1201
がデバイスより受信したデータをメモリ領域に書き込む
までの処理の流れを示すフローチャートである。
サは、デバイスから接続ポートを経由してデータを受信
すると(S1701)、接続ポート管理テーブル140
0を参照して、接続ポートに接続されたデバイスが多重
化されているか否かを確認する(S1702)。すなわ
ち、接続ポートに対応する接続ポート番号の位置IDと
同じ位置IDが接続ポート管理テーブル1400内に他
に存在するか否かを確認する。確認の結果、接続ポート
が多重化されていない場合は(S1702:N)、接続
ポートに割り当てられたメモリ領域1210に受信した
データを上書きする(S1703)。
は(S1702:Y)、同じ位置IDが設定されている
接続ポート番号の中で最小の接続ポート番号を検索し
(S1704)、検索された最小の接続ポート番号に対
応する接続ポートに割り当てられたメモリ領域1210
にデータを上書きする(S1705)。
処理フローによりメモリ領域1210に上書きされたデ
ータを、ネットワーク1200を介して他のインテリジ
ェントデバイス等に周期的に送信する。
領域1210に書き込まれたデータをネットワーク12
00に送信する際の処理の流れを示す図である。図17
に示した処理は、分岐タップ1201内のマイクロプロ
セッサによって、周期的(例えば、100ミリ秒毎)に
実行される。
定し(S1801)、接続ポートAに割り当てられたメ
モリ領域1のデータから順番に送信を開始する。まず、
内容コード管理テーブル1600を検索し、メモリ領域
番号「N」に内容コードが登録されているか否かを確認
する(S1802)。その結果、内容コード欄1602
に内容コードが登録されていない場合には(S180
2:N)、メモリ領域Nは使用されていないので、次の
メモリ領域のデータ送信処理に移るため、変数Nに1を
加える(S1804)。
は(S1802:Y)、メモリ領域Nのデータを読み込
み、内容コード管理テーブル1600に登録されたメモ
リ領域番号「N」に対応する内容コードを付与したメッ
セージをネットワーク1200にブロードキャストする
(S1803)。ブロードキャストされたメッセージ
は、メッセージを必要とするインテリジェントデバイス
や計算機等により受信され、処理される。
域のデータ送信処理に移るため、変数Nに1を加える
(S1804)。そして、変数Nが8より大きい否か、
すなわち、すべてのメモリ領域について送信を行ったか
否かを判断する(S1805)。その結果、すべてのメ
モリ領域について送信を終了していた場合には(S18
05:Y)、処理を終了する。一方、まだ送信を終了し
ていないメモリ領域がある場合は(S1805:N)、
次のメモリ領域に対する処理に移る。
られたディップスイッチの設定を変更するのみで、協調
するデバイスを設定することが可能であり、プログラム
の変更や複雑な設定変更をすることなく、デバイスの多
重化を行うことができる。従来は、デバイスを多重化す
るのに多重化専用のハードウエアや特殊な設定を必要と
していたが、本実施形態においては、頻繁に故障するデ
バイス等を多重化するのにディップスイッチを設定する
のみで済み、プログラマや保守員の作業負担が大幅に軽
減される。また、複雑な処理も必要ないため、熟練者で
なくても多重化の設定を行うことが可能となり、システ
ムの変更に伴う作業時間も大幅に削減される。
れたデバイス間の協調をディップスイッチにより設定
し、任意のデバイスを多重化する方式を示した。この方
式は、複数のI/Oモジュールを備えたインテリジェン
ト・ブロックI/Oにおいて、I/Oモジュールを多重
化する際にも有効である。
/Oの構成例を示す図である。同図に示すように、イン
テリジェント・ブロックI/O1900は、計算機19
10と8枚のI/Oモジュール1920とから構成さ
れ、計算機1910は、内部バスを介して8枚のI/O
モジュール1920と接続されている。同図に示すよう
に、これら8枚のI/Oモジュール1920には、Aか
らHまでの名前が付けられている。また、各I/Oモジ
ュールには、ディップスイッチ1930が設けられてい
る。これらのディップスイッチ1930により、各I/
Oモジュールの位置IDが設定される。同図の例では、
I/OモジュールA、B、Hの位置IDは「1」に、I
/OモジュールC、Eの位置IDは「2」に、I/Oモ
ジュールDの位置IDは「3」に、I/OモジュールF
の位置IDは「4」に、I/OモジュールGの位置ID
は「5」に設定されている。
個のデバイスを接続することができる。すなわち、イン
テリジェント・ブロックI/O1900には、最大12
8個のデバイスを接続することができる。計算機191
0は、各I/Oモジュール1920から受信したデータ
を処理し、ネットワーク1900に送信する。ここで
は、各I/Oモジュール1920から受信するデータは
2バイト(16ビット)である。
・ブロックI/Oの内部構造を示す図である。同図に示
すように、各I/Oモジュール2010は、内部バス2
020を介してメッセージ2030を計算機2060に
送信する。メッセージ2030は、各I/Oモジュール
に取り付けられたディップスイッチにより設定された位
置ID2031と、I/Oモジュールに接続されたデバ
イスからの入力データ2032により構成される。I/
Oモジュール2010から送信されたメッセージ203
0は、バスインターフェースを介して、計算機2060
内のマイクロプロセッサ2061にて受信される。計算
機2060内には、各I/Oモジュール2010から受
信したデータを格納するメモリ領域2062が設けられ
ており、メモリ領域2062は、8枚のI/Oモジュー
ル2010から受信したデータを格納するための8つの
メモリ領域により構成される。ここでは、各メモリ領域
の大きさは、2バイトであり、全メモリ領域2062の
大きさは、16バイトである。各メモリ領域に上書きさ
れたデータは、周期的にネットワーク2050に送信さ
れる。
0内の計算機2060は、位置IDとメモリ領域との関
係を管理する位置ID管理テーブルを保持している。図
20は、位置ID管理テーブル2100の構成例を示す
図である。同図に示すように、位置ID管理テーブル2
100は、位置ID欄2101とメモリ領域番号欄21
02とから構成される。位置ID管理テーブル2100
のデータは、例えば、ネットワーク2050を介して他
の計算機等からオペレータによって設定される。
/O2000内の計算機2060における処理の流れを
示す図である。計算機2060は、内部バス2020よ
りメッセージ2030を受信すると(S2201)、メ
ッセージ内の位置ID2031を読み出す(S220
2)。そして、読み出した位置IDに対応するメモリ領
域番号を位置ID管理テーブル2100より検索し、対
応するメモリ領域2062に受信したデータ2030を
上書きする(S2203)。例えば、位置ID=「1」
が付与されたメッセージ2030を、内部バス2020
より受信すると、位置ID=「1」に対応するメモリ領
域番号を位置ID管理テーブル2100より検索する。
図20に示した例では、位置ID =「1」に対応する
メモリ領域番号は、「1」である。従って、メッセージ
2030内のデータ2032をメモリ領域番号「1」に
対応するメモリ領域1に格納する。
ネットワーク2050への送信に関しては、上述した図
17の方法と同様にして行われ、各メモリ領域に格納さ
れたデータに内容コードを付与して周期的にネットワー
ク2050に送信する。内部バスより受信したデータ2
032が格納されないメモリ領域に関しては送信処理を
行わない。
は、ディップスイッチの設定を変えるのみでインテリジ
ェント・ブロックI/Oの任意のI/Oモジュールを多
重化することが可能となる。このインテリジェント・ブ
ロックI/Oから送信されたメッセージを受信する他の
インテリジェントデバイスや計算機は、I/Oモジュー
ルが多重化されていることを意識する必要はなく、例え
ば、二重化されていたI/Oモジュールが三重化されて
もプログラムの変更や設定の変更は必要ない。従来であ
れば、I/Oモジュールを多重化するには特殊なハード
ウエアやプログラムの変更などが必要であったが、本実
施形態では、ディップスイッチの設定のみで多重化が可
能となるので、プログラマや生産現場の作業員の作業負
担が大幅に軽減される。
れば、分散処理システムにおいて、設定値の変更やプロ
グラムの変更を行うことなく、インテリジェントデバイ
ス等の設置場所の移動やインテリジェントデバイス等の
多重化などを行うことが可能となる。従って、システム
構築や改造に従事しているプログラマや現場の作業者等
の負担を大幅に削減するとともに、熟練者でなくともシ
ステムの増改造を容易に行うことができるようになる。
示す図である。
ス200を示す図である。
情報管理テーブル300及び制御機器管理テーブル35
0の構成例を示す図である。
示す図である。
の授受の様子を表す図である。
する方法を説明する図である。
例を示す図である。
ントデバイスを探す方法を説明する図である。
る処理の流れを示す図である。
合のインテリジェントデバイスの処理の流れを示す図で
ある。
示す図である。
適用例を示す図である。
を示す図である。
す図である。
を示す図である。
たデータをメモリ領域に書き込むまでの処理の流れを示
す図である。
0に書き込まれたデータをネットワーク1200に送信
する際の処理の流れを示す図である。
例を示す図である。
I/Oの内部構造を示す図である。
示す図である。
理の流れを示す図である。
バイス 710 メッセージ 751 インテリジェントデバイス 760 計算機 1203 接続ポート 1204 ディップスイッチ 1400 接続ポート管理テーブル 1600 内容コード管理テーブル 1900、2000 インテリジェント・ブロックI/
O 1920、2010 I/Oモジュール 2100 位置ID管理テーブル
Claims (12)
- 【請求項1】 複数の計算機により一連の処理を実行す
る分散処理システムであって、 第1の計算機は、計算機の設置場所に関する識別子を含
むメッセージを送信する手段を備え、 第2の計算機は、前記識別子に基づいて、メッセージを
選択受信する手段を備えることを特徴とする分散処理シ
ステム。 - 【請求項2】 前記メッセージは、更に、前記計算機が
制御する装置に関する識別子を含むことを特徴とする請
求項1に記載の分散処理システム。 - 【請求項3】 複数の計算機により一連の処理を実行す
る分散処理システムの協調方法であって、 第1の計算機が、計算機の設置場所に関する識別子を含
むメッセージを送信し、 第2の計算機が、前記識別子に基づいて、メッセージを
選択受信することを特徴とする分散処理システムの協調
方法。 - 【請求項4】 複数の計算機により一連の処理を実行す
る分散処理システムにおいて、 前記複数の計算機の内の少なくとも一つの計算機は、 設置されている場所が変わったときに、他の計算機を探
し出す手段と、 当該他の計算機から、必要なデータを読み出す手段とを
備え、 読み出されたデータに基づいて、設定を変更して処理を
実行することを特徴とする分散処理システム。 - 【請求項5】 前記他の計算機を探し出す手段は、設置
された場所を表す位置情報を他の計算機に送信する手段
を備え、 当該位置情報を受信する計算機は、 受信した位置情報と自計算機が設置された場所の位置情
報とを比較する手段と、 位置情報が一致した場合に応答を送信する手段とを備え
ることを特徴とする請求項4に記載の分散処理システ
ム。 - 【請求項6】 複数のインテリジェントデバイスにより
一連の処理を実行する分散処理システムにおけるインテ
リジェントデバイスであって、 設置されている場所が変わったときに、他のインテリジ
ェントデバイスを探し出す手段と、 当該他のインテリジェントデバイスから、必要なデータ
を読み出す手段とを備え、 読み出されたデータに基づいて、設定を変更して処理を
実行することを特徴とするインテリジェントデバイス。 - 【請求項7】 過去及び現在の設置場所に関する位置情
報を管理する位置情報管理手段と、 当該位置情報管理手段を参照して、設置されている場所
が変わった否かを判断する手段とを更に備えることを特
徴とする請求項6に記載のインテリジェントデバイス。 - 【請求項8】 複数の計算機により一連の処理を実行す
る分散処理システムの協調方法であって、 計算機の設置されている場所が変わったときに、他の計
算機を探し出すステップと、 当該他の計算機から、必要なデータを読み出すステップ
と、 読み出されたデータに基づいて、設置場所が変わった計
算機の設定を変更して処理を実行するステップとを備え
ることを特徴とする分散処理システムの協調方法。 - 【請求項9】 前記他の計算機を探し出すステップは、 計算機が設置された場所を表す位置情報を登録するステ
ップと、 登録された位置情報を送信するステップと、 送信された位置情報を他の計算機が受信するステップ
と、 受信した位置情報と自計算機が設置された場所を表す位
置情報とを比較するステップと、 位置情報が一致した場合に、応答を送信するステップ
と、 最初に位置情報を送信した計算機がこの応答を受信する
ステップとを備えることを特徴とする請求項8に記載の
協調方法。 - 【請求項10】 計算機が現在設置されている場所の位
置情報と過去に設置されていた場所の位置情報を管理
し、 過去と現在の位置情報を比較することにより、設置場所
が移動したか否かを判断することを特徴とする請求項9
に記載の協調方法。 - 【請求項11】 複数の装置が接続され、各装置から受
け取ったデータを送信するインテリジェントデバイスで
あって、 各装置毎に位置コードを登録する手段と、 各装置から受け取ったデータを格納する格納手段と、 登録された位置コードが同じ装置から受け取ったデータ
を、前記格納手段の同じ領域に書き込む手段と、 前記格納手段に格納されたデータを送信する手段とを備
えたことを特徴とするインテリジェントデバイス。 - 【請求項12】 計算機と、装置のインプット・アウト
プットデータのインターフェースとなるI/Oモジュー
ルとを備えたインテリジェントデバイスであって、 前記I/Oモジュールは、 位置コードを設定する手段と、 設定された位置コードを付与して、前記装置からのデー
タを前記計算機に送信する手段とを備え、 前記計算機は、 各I/Oモジュールから受信したデータを格納する格納
手段と、 同じ位置コードが付与されているデータを、前記格納手
段の同じ領域に上書きする手段と、 前記格納手段に格納されたデータを送信する手段とを備
えることを特徴とするインテリジェントデバイス。
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