JP2000075435A - 写真用素材の分散方法 - Google Patents

写真用素材の分散方法

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JP2000075435A
JP2000075435A JP10245149A JP24514998A JP2000075435A JP 2000075435 A JP2000075435 A JP 2000075435A JP 10245149 A JP10245149 A JP 10245149A JP 24514998 A JP24514998 A JP 24514998A JP 2000075435 A JP2000075435 A JP 2000075435A
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JP
Japan
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dispersion
photographic materials
mixed
photographic
dispersing
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JP10245149A
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English (en)
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Masaru Iwagaki
賢 岩垣
Yasuhiko Kawashima
保彦 川島
Takahito Chiba
隆人 千葉
Yusuke Kawahara
雄介 川原
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、写真用素材の水中固体型懸
濁分散物を得る分散方法において、微粒子分散であり、
分散時間が短縮でき、分散物の製造安定性が高く、か
つ、分散物の保存安定性にすぐれた写真用素材の分散方
法を提供することである。 【解決手段】 複数の写真用素材が混合された水中固体
型懸濁分散物を得る分散方法において、あらかじめ個々
の写真用素材を前分散しておき、混合比率に合わせて個
々の写真用素材の分散物を混合した後、さらに高速撹拌
型分散またはメディア分散することを特徴とする写真用
素材の分散方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は写真用素材の分散方法に関し、更に詳しくは、
製造工程における分散 の効率と安定性を改良した写真用素材の分散方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料は一般に、支持体上に
ゼラチンなどの親水性 バインダーの写真構成層を有し、該写真構成層中にハロ
ゲン化銀をはじめとして 、増感色素、カプラー、染料、その他各種添加剤を含有
するものである。
【0003】 したがってハロゲン化銀カラー写真感光材料の製造にお
いては、その写真特性 や画像品質を維持するために、各種添加剤の調製、調合
には最大限の注意が払わ れており、均一溶解であること、微粒子であること、均
一粒径であること、製造 安定性が高いこと、保存安定性に優れていることなどが
求められている。
【0004】 各種添加剤の添加については、溶解して溶液状態で添加
されるもの、疎水性溶 媒に溶解して親水性コロイド中に乳化分散(オイルプロ
テクト)されて添加され るもの、他の媒体表面に吸着されて添加されるもの、溶
けにくい溶媒中に固体微 粒子で懸濁分散されて添加されるもの、高分子鎖に結合
されて添加されるものな どがある。
【0005】 近年、地球環境の保護や、製造工程における安全性の観
点から、有機溶剤の使 用を低減する方向にあり、これは写真用添加剤の調製、
調合にも影響を与えてき ている。中でも水中固体型懸濁分散物による添加は、こ
れらの目的に合致するこ とから注目され、広く実用化されてきているが、添加剤
の化学的性質や物理的特 性の違いにより、容易には達成できにくいものがある。
【0006】 写真用添加剤の分散において、他業界の場合と異なる点
は、高画質を達成する ために極めて微粒子で均一性の高いものが要求される点
である。
【0007】 また、製造効率を向上させるために、短時間で調製でき
ること、製造安定性が 高いこと、分散物の保存安定性に優れていることなどが
要求されるが、これらの 要求に充分応えた公知例は極めて少ないのが現状であ
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
したがって本発明の目的は、写真用素材の水中固体型懸
濁分散物を得る分散方 法において、微粒子分散であり、分散時間が短縮でき、
分散物の製造安定性が高 く、かつ、分散物の保存安定性にすぐれた写真用素材の
分散方法を提供すること である。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は下記構成により達成された。
【0010】 1.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分散
物を得る分散方法におい て、あらかじめ個々の写真用素材を前分散しておき、混
合比率に合わせて個々の 写真用素材の分散物を混合した後、さらに高速撹拌型分
散またはメディア分散す ることを特徴とする写真用素材の分散方法。
【0011】 2.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分散
物を得る分散方法におい て、あらかじめ個々の写真用素材の少なくとも1つを溶
融処理しておき、混合比 率に合わせて個々の写真用素材の分散物を混合した後、
さらに高速撹拌型分散ま たはメディア分散することを特徴とする写真用素材の分
散方法。
【0012】 3.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分散
物を得る分散方法におい て、あらかじめ個々の写真用素材の少なくとも1つを、
水素イオン濃度差を利用 して溶解後析出分散しておき、混合比率に合わせて個々
の写真用素材の分散物を 混合した後、さらに高速撹拌型分散またはメディア分散
することを特徴とする写 真用素材の分散方法。
【0013】 4.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分散
物を得る分散方法におい て、あらかじめ個々の写真用素材の少なくとも1つをア
モルファス化しておき、 混合比率に合わせて個々の写真用素材の分散物を混合し
た後、さらに高速撹拌型 分散またはメディア分散することを特徴とする写真用素
材の分散方法。
【0014】 5.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分散
物を得る分散方法におい て、分散進行性の遅い写真用素材から順に分散装置内に
投入して分散することを 特徴とする写真用素材の分散方法。
【0015】 6.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分散
物を得る分散方法におい て、あらかじめ分散安定性の低い写真用素材は保護コロ
イド剤存在下に前分散し ておき、混合比率に合わせて個々の写真用素材の分散物
を混合した後、さらに高 速撹拌型分散またはメディア分散することを特徴とする
写真用素材の分散方法。
【0016】 7.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分散
物を得る分散方法におい て、あらかじめ個々の写真用素材を別々に前分散してお
き、混合比率に合わせて 個々の写真用素材の分散物を混合した後、保護コロイド
剤を添加し、さらに高速 撹拌型分散またはメディア分散することを特徴とする写
真用素材の分散方法。
【0017】 8.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分散
物を得る分散方法におい て、あらかじめ分散安定性の低い写真用素材は界面活性
剤存在下に前分散してお き、混合比率に合わせて個々の写真用素材の分散物を混
合した後、さらに高速撹 拌型分散またはメディア分散することを特徴とする写真
用素材の分散方法。
【0018】 9.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分散
物を得る分散方法におい て、あらかじめ個々の写真用素材を別々に前分散してお
き、混合比率に合わせて 個々の写真用素材の分散物を混合した後、界面活性剤を
添加し、さらに高速撹拌 型分散またはメディア分散することを特徴とする写真用
素材の分散方法。
【0019】 10.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分
散物を得る分散方法にお いて、あらかじめ分散安定性の低い写真用素材は低温度
下に前分散しておき、混 合比率に合わせて個々の写真用素材の分散物を混合した
後、さらに高速撹拌型分 散またはメディア分散することを特徴とする写真用素材
の分散方法。
【0020】 11.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分
散物を得る分散方法にお いて、あらかじめ個々の写真用素材を混合比率に合わせ
て混合して溶融処理した 後、混融物を高速撹拌型分散またはメディア分散するこ
とを特徴とする写真用素 材の分散方法。
【0021】 12.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分
散物を得る分散方法にお いて、あらかじめ個々の写真用素材を混合比率に合わせ
て混合して、水素イオン 濃度差を利用して溶解後析出処理した後、混合析出物を
高速撹拌型分散またはメ ディア分散することを特徴とする写真用素材の分散方
法。
【0022】 13.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分
散物を得る分散方法にお いて、あらかじめ個々の写真用素材を水素イオン濃度差
を利用して溶解しておき 、混合比率に合わせて該溶解液を混合したのち、水素イ
オン濃度差を利用して析 出処理した後、混合析出物を高速撹拌型分散またはメデ
ィア分散することを特徴 とする写真用素材の分散方法。
【0023】 14.複数の写真用素材が混合された水中固体型懸濁分
散物を得る分散方法にお いて、あらかじめ個々の写真用素材の合成原料を混合比
率に合わせて混合してお き、合成反応後、該反応物を高速撹拌型分散またはメデ
ィア分散することを特徴 とする写真用素材の分散方法。
【0024】 15.前記複数の写真用素材が混合された水中固体型懸
濁分散物において、混合 比の最も大きい化合物に対して、混合比が2番目に大き
い化合物の比率を、0. 05〜99%とする1〜14のいずれか1項に記載の写
真用素材の分散方法。
【0025】 16.前記複数の写真用素材の混合物が、発色カプラ
ー、DIRカプラー、カラ ードカプラーおよび漂白促進剤放出型カプラーから選ば
れる少なくとも2つであ る1〜15のいずれか1項に記載の写真用素材の分散方
法。
【0026】 17.前記複数の写真用素材の混合物が、極大吸収波長
の異なる紫外線吸収剤の 混合物である1〜15のいずれか1項に記載の写真用素
材の分散方法。
【0027】 18.前記複数の写真用素材の混合物が、極大吸収波長
の異なる増感色素の混合 物である1〜15のいずれか1項に記載の写真用素材の
分散方法。
【0028】 19.前記複数の写真用素材の混合物が、極大吸収波長
の異なる染料の混合物で ある1〜15のいずれか1項に記載の写真用素材の分散
方法。
【0029】 20.前記複数の写真用素材の混合物が、増感色素、強
色増感剤、現像抑制剤、 化学増感剤および安定化剤から選ばれる少なくとも2つ
である1〜15のいずれ か1項に記載の写真用素材の分散方法。
【0030】 21.前記複数の写真用素材の混合物が、化学構造の異
なる色濁り防止剤の混合 物である1〜15のいずれか1項に記載の写真用素材の
分散方法。
【0031】 22.前記複数の写真用素材の混合物が、化学構造の異
なるカプラーの混合物で ある1〜15のいずれか1項に記載の写真用素材の分散
方法。
【0032】 23.前記複数の写真用素材の混合物が、極大吸収波長
は同じであって化学構造 の異なる増感色素の混合物である1〜15のいずれか1
項に記載の写真用素材の 分散方法。
【0033】 以下、本発明を詳細に説明する。
【0034】 本発明において、複数の写真用素材とは、化学構造が異
なる2種以上の写真用 素材を言い、写真的機能も化学構造も異なる素材の組合
せであってもよいし、写 真的機能が同じであるが化学構造が異なる素材の組合せ
であってもよい。
【0035】 本発明において、水中固体型懸濁分散物とは、水に溶け
にくい素材が固体微粒 子状態で水中に懸濁分散された分散物を言う。水に溶け
にくいとは、25℃の水 100g中への溶解量が0.1g以下、好ましくは0.
05g以下特に好ましく は、0.01g以下であることを言う。微粒子の大きさ
としては、同体積の球に 換算した場合の直径で、5.0μm以下、好ましくは
2.0μm以下、特に好ま しくは0.001μm以上1.0μm以下である。
【0036】 本発明において前分散とは、固体微粒子分散に先だっ
て、溶媒と写真用素材と を混合し馴染ませておく操作を言い、前分散では写真用
素材のおよそ90%以上 が、粗大粒子または凝集粒子の状態であり、微粒子化は
ほとんど進行しない状態 を言う。
【0037】 本発明において高速撹拌型分散とは、メディアを用い
ず、溶媒中に写真用素材 を混合し、撹拌翼や回転ディスクなどを2,000rp
m以上、好ましくは3, 000rpm以上の高速で回転させ、主にそのセン断力
により微粒子化分散する ものをいう。具体的には、ディゾルバー、コロイドミ
ル、ロールミルなどがある 。
【0038】 本発明においてメディア分散とは、砂、ビーズ、ボール
などの媒体メディアを 装置内で運動させてその衝突及びセン断力の両方により
微粒子化分散するものを 言う。具体的には、ボールミル、振動ボールミル、アト
ライタミル、遊星ボール ミル、サンドミルなどがある。
【0039】 本発明の請求項1記載の発明においては、複数の写真用
素材が混合された水中 固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ個々の写真
用素材を前分散しておき 、最終的な混合比率になるように、個々の写真用素材を
前分散した分散物の状態 で混合した後、さらに高速攪拌型分散またはメディア分
散することによって、本 発明の効果を奏するものである。
【0040】 あらかじめ個々の写真用素材を前分散することなく、粉
末の状態で混合して高 速攪拌型分散またはメディア分散すると、所望の微粒子
状態になるまでに長い時 間を必要としたり、あるいは所望の微粒子状態に到達で
きずに、途中の大きさの 粒径で進行が停止してしまう状態になる場合があって好
ましくない。
【0041】 また本発明によれば、個々の写真用素材の混合比率を変
更する場合に、あらか じめ前分散しておくことによって、製造工程で極めて容
易に対応することができ るという長所も有する。
【0042】 本発明の請求項2記載の発明においては、複数の写真用
素材が混合された水中 固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ個々の写真
用素材の少なくとも1つ を溶融処理しておき、最終的な混合比率になるように個
々の写真用素材を混合し た後、高速撹拌型分散またはメディア分散することによ
って、本発明の効果を奏 するものである。
【0043】 本発明において溶融処理とは、写真用素材をその融点近
傍に加熱して液状化さ せ、その後冷却して固化させることを言い、また、写真
用素材を良溶媒に飽和溶 液に近い高濃度で溶解しておき、その後溶媒を除去する
ことによって固化させる ことも含む。
【0044】 個々の写真用素材のうちの少なくとも1つが溶融処理さ
れていることによって 、個々の写真用素材を粉末の状態で混合して高速攪拌型
分散またはメディア分散 すると、溶融処理が全く施されていない場合に比べて、
微粒子分散が可能であり 、分散時間が短縮でき、分散物の製造安定性が高く、か
つ、分散物の保存安定性 にすぐれた写真用素材の分散物を得ることができる。溶
融処理は、個々の写真用 素材のうちの少なくとも1つが適用されていればよい
が、好ましくは、混合され る全ての写真用素材に適用されていることである。
【0045】 本発明の請求項3記載の発明においては、複数の写真用
素材が混合された水中 固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ個々の写真
用素材の少なくとも1つ を、水素イオン濃度差を利用した溶解後析出処理してお
き、最終的な混合比率に なるように個々の写真用素材を混合した後、高速撹拌型
分散またはメディア分散 することによって、本発明の効果を奏するものである。
【0046】 本発明において、水素イオン濃度差を利用した溶解後析
出処理とは、写真用素 材が酸性基を有するものである場合は、水素イオン濃度
を低くして、すなわち塩 基性雰囲気にして溶解させ、その後水素イオン濃度を高
くして、すなわち酸性に して析出させることを言い、写真用素材が塩基性基を有
するものである場合は、 水素イオン濃度を高くして、すなわち酸性雰囲気にして
溶解させ、その後水素イ オン濃度を低くして、すなわち塩基性にして析出させる
ことを言う。
【0047】 個々の写真用素材のうちの少なくとも1つが、水素イオ
ン濃度差を利用した溶 解後析出処理されていることによって、個々の写真用素
材を混合して高速攪拌型 分散またはメディア分散すると、該処理が全く施されて
いない場合に比べて、微 粒子分散が可能であり、分散時間が短縮でき、分散物の
製造安定性が高く、かつ 、分散物の保存安定性にすぐれた写真用素材の分散物を
得ることができる。該処 理は、個々の写真用素材のうちの少なくとも1つが適用
されていればよいが、好 ましくは、混合される全ての写真用素材に適用されてい
ることである。
【0048】 本発明の請求項4記載の発明においては、複数の写真用
素材が混合された水中 固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ個々の写真
用素材の少なくとも1つ をアモルファス化しておき、最終的な混合比率になるよ
うに個々の写真用素材を 混合した後、高速撹拌型分散またはメディア分散するこ
とによって、本発明の効 果を奏するものである。
【0049】 本発明においてアモルファス化とは、結晶性の写真用素
材の少なくとも一部分 を非結晶化することであり、好ましくは全部を非結晶化
することである。非結晶 化の確認は、融点測定、光学的測定、X線回折による結
晶解析などによって可能 である。
【0050】 本発明において有効なアモルファス化の具体的手段とし
ては、写真用素材を少 量の溶媒共存下、融点未満の温度に加熱して溶解し、そ
の後冷却する方法、写真 用素材を溶媒、好ましくは水中に分散しておき、溶解す
るpHに到達する前の状 態で少量の溶媒を添加して溶解し、その後pHをもとに
戻して析出させる方法な どがある。後者の場合、写真用素材の性質によって、p
Hを高めていくことによ って溶解する場合と、pHを低めていくことによって溶
解する場合がある。
【0051】 個々の写真用素材のうちの少なくとも1つがアモルファ
ス化されていることに よって、個々の写真用素材を粉末の状態で混合して高速
攪拌型分散またはメディ ア分散すると、アモルファス化が全く施されていない場
合に比べて、微粒子分散 が可能であり、分散時間が短縮でき、分散物の製造安定
性が高く、かつ、分散物 の保存安定性にすぐれた写真用素材の分散物を得ること
ができる。アモルファス 化は、個々の写真用素材のうちの少なくとも1つが適用
されていればよいが、好 ましくは、混合される全ての写真用素材に適用されてい
ることである。
【0052】 本発明の請求項5記載の発明においては、複数の写真用
素材が混合された水中 固体型懸濁分散物を得るために、分散進行性の遅い写真
用素材から順に、高速撹 拌型分散機またはメディア分散機などの分散装置内に投
入して分散することによ って、本発明の効果を奏するものである。
【0053】 本発明によれば、分散進行性の遅い写真用素材は先に分
散機内に投入し、分散 進行性の早い写真用素材は後に分散機内に投入していく
ことによって、分散進行 性の異なる写真用素材を同時に分散機内に投入した場合
に比べて、微粒子分散が 可能であり、分散時間が短縮でき、分散物の製造安定性
が高く、かつ、分散物の 保存安定性にすぐれた写真用素材の分散物を得ることが
できる。
【0054】 本発明の請求項6記載の発明においては、複数の写真用
素材が混合された水中 固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ分散安定性
の低い写真用素材は保護 コロイド剤存在下に前分散しておき、混合比率に合わせ
て個々の写真用素材の分 散物を混合した後、さらに高速撹拌型分散またはメディ
ア分散することによって 、本発明の効果を奏するものである。
【0055】 本発明によれば、分散安定性の低い写真用素材の前分散
において保護コロイド 剤を存在させ、分散安定性の高い写真用素材では保護コ
ロイド剤を存在させない で前分散しておくことによって、両者に保護コロイド剤
を存在させて前分散した 場合に比べて、微粒子分散が可能であり、分散時間が短
縮でき、分散物の製造安 定性が高く、かつ、分散物の保存安定性にすぐれた写真
用素材の分散物を得るこ とができる。
【0056】 本発明の請求項7記載の発明においては、複数の写真用
素材が混合された水中 固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ個々の写真
用素材を別々に前分散し ておき、混合比率に合わせて個々の写真用素材の分散物
を混合した後、保護コロ イド剤を添加し、さらに高速撹拌型分散またはメディア
分散することによって、 本発明の効果を奏するものである。
【0057】 保護コロイド剤を全く使用しない場合、並びに、保護コ
ロイド剤を前分散から すべて使用した場合に比べて、微粒子分散が可能であ
り、分散時間が短縮でき、 分散物の製造安定性が高く、かつ、分散物の保存安定性
にすぐれた写真用素材の 分散物を得ることができる。
【0058】 本発明の請求項8記載の発明においては、複数の写真用
素材が混合された水中 固体型懸濁分散物を得る分散方法において、あらかじめ
分散安定性の低い写真用 素材は界面活性剤存在下に前分散しておき、混合比率に
合わせて個々の写真用素 材の分散物を混合した後、さらに高速撹拌型分散または
メディア分散することに よって、本発明の効果を奏するものである。
【0059】 本発明によれば、分散安定性の低い写真用素材の前分散
において界面活性剤を 存在させ、分散安定性の高い写真用素材では界面活性剤
を存在させないで前分散 しておくことによって、両者に界面活性剤を存在させて
前分散した場合に比べて 、微粒子分散が可能であり、分散時間が短縮でき、分散
物の製造安定性が高く、 かつ、分散物の保存安定性にすぐれた写真用素材の分散
物を得ることができる。
【0060】 本発明の請求項9記載の発明においては、複数の写真用
素材が混合された水中 固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ個々の写真
用素材を別々に前分散し ておき、混合比率に合わせて個々の写真用素材の分散物
を混合した後、界面活性 剤を添加し、さらに高速撹拌型分散またはメディア分散
することによって、本発 明の効果を奏するものである。
【0061】 界面活性剤を全く使用しない場合、並びに、界面活性剤
を前分散からすべて使 用した場合に比べて、微粒子分散が可能であり、分散時
間が短縮でき、分散物の 製造安定性が高く、かつ、分散物の保存安定性にすぐれ
た写真用素材の分散物を 得ることができる。
【0062】 本発明の請求項10記載の発明においては、複数の写真
用素材が混合された水 中固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ分散安定
性の低い写真用素材は低 温度下に前分散しておき、混合比率に合わせて個々の写
真用素材の分散物を混合 した後、さらに高速撹拌型分散またはメディア分散する
ことによって、本発明の 効果を奏するものである。
【0063】 分散機による写真用素材の分散においては、その分散エ
ネルギーにより、40 ℃以上、時には50℃以上に温度上昇するが、本発明に
よれば、分散安定性の低 い写真用素材の前分散時にのみ低温度に維持しておく
と、温度制御しない場合に 比べて、微粒子分散が可能であり、分散時間が短縮で
き、分散物の製造安定性が 高く、かつ、分散物の保存安定性にすぐれた写真用素材
の分散物を得ることがで きる。
【0064】 本発明において低温度とは、25℃以下、好ましくは0
℃以上20℃以下、特 に好ましくは5℃以上15℃以下である。かかる温度制
御に際して、分散機に冷 却装置を取り付けることが好ましい。
【0065】 本発明の請求項11記載の発明においては、複数の写真
用素材が混合された水 中固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ個々の写
真用素材を混合比率に合 わせて混合して溶融処理しておき、該混融物を高速撹拌
型分散またはメディア分 散することによって、本発明の効果を奏するものであ
る。
【0066】 本発明において溶融処理とは、写真用素材をその融点近
傍に加熱して液状化さ せ、その後冷却して固化させることを言い、また、写真
用素材を良溶媒に飽和溶 液に近い高濃度で溶解しておき、その後溶媒を除去する
ことによって固化させる ことも含む。
【0067】 具体的には、複数の写真用素材を混合しておき、そのい
ずれかの融点近傍に加 熱して液状化させ、その後冷却して固化させた混融物を
高速撹拌型分散またはメ ディア分散すること、および複数の写真用素材を混合し
ておき、そのいずれかの 素材の良溶媒または混合溶媒に高濃度で溶解しておき、
その後溶媒を除去するこ とによって固化させた混融物を高速撹拌型分散またはメ
ディア分散することであ る。
【0068】 この方法によって、写真用素材の微粒子分散が可能であ
り、分散時間が短縮で き、分散物の製造安定性が高く、かつ、分散物の保存安
定性にすぐれた写真用素 材の分散物を得ることができる。
【0069】 本発明の請求項12記載の発明においては、複数の写真
用素材が混合された水 中固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ個々の写
真用素材を混合比率に合 わせて混合して、水素イオン濃度差を利用して溶解後析
出処理しておき、該混合 析出物を高速撹拌型分散またはメディア分散することに
よって、本発明の効果を 奏するものである。
【0070】 本発明において、水素イオン濃度差を利用した溶解後析
出処理とは、写真用素 材が酸性基を有するものである場合は、水素イオン濃度
を低くして、すなわち塩 基性雰囲気にして溶解させ、その後水素イオン濃度を高
くして、すなわち酸性に して析出させることを言い、写真用素材が塩基性基を有
するものである場合は、 水素イオン濃度を高くして、すなわち酸性雰囲気にして
溶解させ、その後水素イ オン濃度を低くして、すなわち塩基性にして析出させる
ことを言う。
【0071】 したがって、複数の写真用素材の混合において、酸性基
を有するものと、塩基 性基を有するものとの混合には不利であるが、少ないエ
ネルギーで処理できると いう長所を有するし、この方法によって、写真用素材の
微粒子分散が可能であり 、分散時間が短縮でき、分散物の製造安定性が高く、か
つ、分散物の保存安定性 にすぐれた写真用素材の分散物を得ることができる。
【0072】 本発明の請求項13記載の発明においては、複数の写真
用素材が混合された水 中固体型懸濁分散物を得る分散方法において、あらかじ
め個々の写真用素材を水 素イオン濃度差を利用して溶解しておき、混合比率に合
わせて該溶解液を混合し たのち、水素イオン濃度差を利用して析出処理してお
き、該混合析出物を高速撹 拌型分散またはメディア分散することによって本発明の
効果を奏するものである 。
【0073】 本発明において、水素イオン濃度差を利用して溶解する
とは、写真用素材が酸 性基を有するものである場合は、水素イオン濃度を低く
して、すなわち塩基性雰 囲気にして溶解させることを言い、写真用素材が塩基性
基を有するものである場 合は、水素イオン濃度を高くして、すなわち酸性雰囲気
にして溶解させることを 言う。
【0074】 また本発明において、水素イオン濃度差を利用して析出
処理するとは、写真用 素材が酸性基を有するものである場合は、溶解液の水素
イオン濃度を高くして、 すなわち酸性にして析出させることを言い、写真用素材
が塩基性基を有するもの である場合は、溶解液の水素イオン濃度を低くして、す
なわち塩基性にして析出 させることを言う。
【0075】 したがって、複数の写真用素材の混合において、液体状
態で混合することがで きるので、粉体で混合する場合に比べて素早く、高精度
に実行することができ、 また、少ないエネルギーで処理できるという長所を有す
るし、この方法によって 、写真用素材の微粒子分散が可能であり、分散時間が短
縮でき、分散物の製造安 定性が高く、かつ、分散物の保存安定性にすぐれた写真
用素材の分散物を得るこ とができる。
【0076】 本発明の請求項14記載の発明においては、複数の写真
用素材が混合された水 中固体型懸濁分散物を得るために、あらかじめ個々の写
真用素材の合成原料を混 合比率に合わせて混合しておき、合成反応後、該反応物
を高速撹拌型分散または メディア分散することによって、本発明の効果を奏する
ものである。
【0077】 すなわち、複数の写真用素材のそれぞれの最終化合物を
混合して分散すること に対して、それぞれの写真用素材の合成原料を混合比率
に合わせて混合しておき 、合成反応によって得られたものがすでに混合物となっ
ている場合を意味する。
【0078】 本発明の場合、合成反応によって得られた固体粒子ある
いは結晶が、それぞれ の写真用素材の単独の固体粒子あるいは結晶の混合物で
あっても良いし、複数の 写真用素材の混合物の状態で、固体粒子あるいは結晶を
形成している場合でも良 いが、後者が好ましい。
【0079】 この方法によって、写真用素材の微粒子分散が可能であ
り、分散時間が短縮で き、分散物の製造安定性が高く、かつ、分散物の保存安
定性にすぐれた写真用素 材の分散物を得ることができる。
【0080】 本発明において、前記複数の写真用素材が混合された水
中固体型懸濁分散物に おいて、混合比の最も大きい化合物に対して、混合比が
2番目に大きい化合物の 比率は、0.05〜99%であることが好ましいが、
0.2〜90%がより好ま しく、特に1.0〜80%であることが好ましい。
【0081】 本発明において、個体微粒子分散を実施する装置として
は、ボールミル、サン ドミル等があるが、サンドミルが好ましい。市販のサン
ドミルを広く利用するこ とができる。
【0082】 本発明に用いられるメディアの材質としては、ガラス、
アルミナ、ジルコニア 、めのう、ステンレス、ナイロン等があるが、ガラス、
ジルコニア、アルミナが 好ましい。ガラスを用いる場合は、二酸化ケイ素が60
重量%以上のものが特に 好ましい。メディアは球形が好ましく、粒径は特に問わ
ないが、通常0.1mm 〜20mm、好ましくは0.2mm〜10mm、特に好
ましくは0.5mm〜5 .0mmである。
【0083】 ガラス製のメディアとして具体的には、ブライト標識工
業株式会社製のブライ トガラスビーズ等がある。
【0084】 本発明において、写真用有機添加剤の固体微粒子分散を
サンドミルにて実施す る場合、粒径分布が狭いメディアを用いることによっ
て、分布の狭い写真用有機 添加剤の固体微粒子分散物を得ることができる。
【0085】 メディアの粒径分布としては、以下に定義される分布の
広さにおいて、30% 以下、好ましくは25%以下、特に好ましくは20%以
下である。
【0086】 〈分布の広さの定義〉 粒径標準偏差×100/平均粒径=分布の広さ(%) 前記分布の狭いメディアを用いて写真用有機添加剤の固
体微粒子分散を実施す る場合、分散を高温下で行うことによって、さらに分布
の狭い写真用有機添加剤 の固体微粒子分散物を得ることができる。分散時の温度
としては、通常30以上 、好ましくは40℃以上、特に好ましくは、50℃以上
80℃以下である。80 ℃より高い温度では凝集物が発生したり、写真用有機添
加剤が変質したりして好 ましくない。
【0087】 本発明において写真用有機添加剤の固体微粒子分散物と
は、平均粒径として1 μm以下、好ましくは0.7μm以下0.005μm以
上、特に好ましくは0. 4μm以下0.01μm以上である。
【0088】 ここで言う粒径とは、粒子の投影像を同面積の円像に換
算したときの直径であ る。
【0089】 ここに、平均粒径とは、粒径diを有する粒子の頻度n
iとdi3との積ni ×di3が最大となるときの粒径diと定義する。(有
効数字3桁、最小桁数字 は4捨5入する) 粒径は、例えば該粒子を電子顕微鏡で1万倍〜5万倍に
拡大して投影し、その プリント上の粒子直径又は投影時の面積を実測すること
によって得ることができ る(測定粒子個数は無差別に1000個以上あることと
する)。
【0090】 ここに粒径測定方法は前述の測定方法に従うものとし、
平均粒径は単純平均と する。
【0091】 平均粒径=Σdini/Σni 本発明において、前記、複数の写真用素材の混合物は、
発色カプラー、DIR カプラー、カラードカプラー、漂白促進剤放出型カプラ
ーのうちから選ばれる少 なくとも1種で、化学構造が異なる少なくとも2つであ
ることが好ましい。また 、発色カプラー、DIRカプラー、カラードカプラー、
漂白促進剤放出型カプラ ーのうちから選ばれる少なくとも2つの混合物であって
も良い。
【0092】 本発明において、前記、複数の写真用素材の混合物が、
極大吸収波長の異なる 少なくとも2つの紫外線吸収剤の混合物であることが好
ましい。
【0093】 前記、複数の写真用素材の混合物が、極大吸収波長の異
なる増感色素の混合物 であることが好ましいが、極大吸収波長が同一であって
も、化学構造が異なる少 なくとも2つであってもよい。
【0094】 本発明において、前記、複数の写真用素材の混合物が、
極大吸収波長の異なる 少なくとも2つの染料の混合物であることが好ましい
が、極大吸収波長が同一で あっても、化学構造が異なる少なくとも2つであっても
よい。
【0095】 本発明において、前記、複数の写真用素材の混合物が、
増感色素、強色増感剤 、現像抑制剤、化学増感剤、安定化剤のうちから選ばれ
る少なくとも1種で、化 学構造が異なる少なくとも2つであることが好ましい。
【0096】 また、本発明において、前記、複数の写真用素材の混合
物が、増感色素、強色 増感剤、現像抑制剤、化学増感剤、安定化剤のうちから
選ばれる少なくとも2つ の混合物であっても良い。
【0097】 本発明において、前記、複数の写真用素材の混合物が、
化学構造の異なる色濁 り防止剤の混合物であることが好ましい。
【0098】 本発明において色濁り防止剤としては、特開平9−19
7636号に記載の一 般式(1)、(2)の化合物、同9−203995号に
記載の一般式(1)の化 合物等の、芳香族ポリヒドロキシ化合物を言う。具体的
な化合物例を以下に示す 。
【0099】
【化1】
【0100】
【化2】
【0101】
【化3】
【0102】
【化4】
【0103】 本発明の分散方法において適用できるカプラーとして
は、公知の物が制限なく 利用できるが、混合する少なくとも1つが、下記の具体
的な化合物例として示す カプラーが好ましい。
【0104】
【化5】
【0105】
【化6】
【0106】
【化7】
【0107】 本発明の分散方法において適用できる増感色素として
は、公知の物が制限なく 利用できるが、混合する少なくとも1つが、下記の具体
的な化合物例として示す 増感色素が好ましい。
【0108】
【化8】
【0109】
【化9】
【0110】
【化10】
【0111】
【化11】
【0112】 本発明の分散方法において適用できる染料としては、公
知の物が制限なく利用 できるが、混合する少なくとも1つが、下記の具体的な
化合物例として示す染料 が好ましい。
【0113】
【化12】
【0114】
【化13】
【0115】
【化14】
【0116】
【化15】
【0117】
【化16】
【0118】
【化17】
【0119】
【化18】
【0120】 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いるハロゲン化
銀乳剤は、リサーチ・ ディスクロージャ(RDと標記する)308119に記
載されているものを用い ることができる。以下に記載箇所を示す。
【0121】 〔項 目〕 〔RD308119のページ〕 ヨード組織 993I−A項 製造方法 993I−A項及び994E項 晶癖 正常晶 994 E項 晶癖 双晶 994 E項 エピタキシャル 994 E項 ハロゲン組成 一様 993I−B項 ハロゲン組成 一様でない 993I−B項 ハロゲンコンバージョン 994I−C項 ハロゲン置換 994I−C項 金属含有 995I−D項 単分散 995I−F項 溶媒添加 995I−F項 潜像形成位置 表面 995I−G項 潜像形成位置 内面 995I−G項 適用感材 ネガ 995I−H項 適用感材 ポジ(内部かぶり粒子含) 995I−H項 乳剤を混合して用いる 995I−J項 脱塩 995II−A項 本発明において、ハロゲン化銀乳剤は、物理熟成、化学
熟成及び分光増感を行ったものを使用する。このような
工程で使用される添加剤は、RD17643,1871
6及び308119に記載されている。以下に記載箇所
を示す。
【0122】 [項 目] [RD308119の頁] [RD17643] [RD18716] 化学増感剤 996 III−A項 23 648 分光増感剤 996 IV-A-A,B,C,D,H,I,J項 23〜24 648〜9 強色増感剤 996 IV−A−E,J項 23〜24 648〜9 かぶり防止剤 998 VI 24〜25 649 安定剤 998 VI 24〜25 649 本発明に係わるハロゲン化銀乳剤層に用いられる公知の
写真用添加剤も上記RDに記載されている。以下に関連
のある記載箇所を示す。
【0123】 [項 目] [RD308119の頁] [RD17643][RD18716] 色濁り防止剤 1002 VII−I項 25 650 色素画像安定剤 1001 VII−J項 25 増白剤 998 V 24 紫外線吸収剤 1003 VIII-C,XIIIC項 25〜26 光吸収剤 1003 VIII 25〜26 光散乱剤 1003 VIII フィルタ染料 1003 VIII 25〜26 バインダ 1003 IX 26 651 スタチック防止剤 1006 XIII 27 650 硬膜剤 1004 X 26 651 可塑剤 1006 XII 27 650 潤滑剤 1006 XII 27 650 マット剤 1007 XVI 現像剤 1011 XXB項 (感材中に含有)ハロゲン化銀乳剤層には種々のカプラ
ーを使用することができ、その具体例は、上記RDに記
載されている。以下に関連ある記載箇所を示す。
【0124】 [項 目] [RD308119の頁] [RD17643][RD18716] イェローカプラー 1001 VII−D項 VIIC−G項 マゼンタカプラー 1001 VII−D項 VIIC−G項 シアンカプラー 1001 VII−D項 VIIC−G項 カラードカプラー 1002 VII−G項 VIIG項 DIRカプラー 1001 VII−F項 VIIF項 BARカプラー 1002 VII−F項 その他の有用残基放出カプラー 1001 VII−F項 アルカリ可溶カプラー 1001 VII−E項 本発明に係る写真フィルムへの添加剤としては、RD3
08119XIVに記載されている分散法などにより、添
加することができる。
【0125】本発明に係る写真フィルムには、前述RD
308119VII−K項に記載されているフィルタ層や
中間層等の補助層を設けることができる。
【0126】本発明に係る写真フィルムは、前述RD3
08119VII−K項に記載されている順層、逆層、ユ
ニット構成等の様々な層・構成をとることができる。
【0127】本発明に係る写真フィルムは前述RD17
643 28〜29頁、RD18716 647頁及び
RD308119のXIXに記載された通常の方法によっ
て、現像処理することができる。
【0128】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0129】実施例1 (分散101)比較例 増感色素1(下記構造)を7.2g、増感色素IV−6を
2.8gおよび水500gを混合し、高速攪拌機(ディ
ゾルバー)を用い、3,500rpmで60分攪拌分散
することによって、増感色素の混合物の水性分散液を得
た。増感色素の平均粒径は約0.4μmであった。
【0130】
【化19】
【0131】(分散102)本発明 増感色素1を7.2gと水360gを混合し、低速攪拌
機600rpmで10分間前分散した。一方、増感色素
IV−6を2.8gと水140gを混合し、低速攪拌機6
00rpmで5分間前分散した。次に、増感色素1の前
分散液と増感色素IV−6の前分散液とを混合し、高速攪
拌機(ディゾルバー)を用い、3,500rpmで40
分間攪拌分散することによって、増感色素の混合物の水
性分散液を得た。増感色素の平均粒径は約0.4μmで
あった。
【0132】(分散103)本発明 増感色素1を7.2gと水500gを混合し、高速攪拌
機(ディゾルバー)を用いて3,500rpmで攪拌分
散を開始した。開始20分後に一旦停止し、増感色素IV
−6を2.8g添加して、再度3,500rpmで攪拌
分散を開始した。攪拌分散の合計が60分の時点で終了
し、増感色素の混合物の水性分散液を得た。増感色素の
平均粒径は約0.4μmであった。
【0133】(分散104)本発明 増感色素1を7.2gと、ポリビニルピロリドン(数平
均分子量:2,000)0.5gと、水360gを混合
し、低速攪拌機600rpmで10分間前分散した。一
方、増感色素IV−6を2.8gと水140gを混合し、
低速攪拌機600rpmで5分間前分散した。次に、増
感色素1の前分散液と増感色素IV−6の前分散液とを混
合し、高速攪拌機(ディゾルバー)を用い、3,500
rpmで40分間攪拌分散することによって、増感色素
の混合物の水性分散液を得た。増感色素の平均粒径は約
0.4μmであった。
【0134】(分散105)本発明 増感色素1を7.2gと、界面活性剤アルカノールXC
(デュポン社製)0.2gと、水360gを混合し、低
速攪拌機600rpmで10分間前分散した。一方、増
感色素IV−6を2.8gと水140gを混合し、低速攪
拌機600rpmで5分間前分散した。次に、増感色素
1の前分散液と増感色素IV−6の前分散液とを混合し、
高速攪拌機(ディゾルバー)を用い、3,500rpm
で40分間攪拌分散することによって、増感色素の混合
物の水性分散液を得た。増感色素の平均粒径は約0.4
μmであった。
【0135】(分散106)本発明 増感色素1を7.2gと水360gを混合し、4±1℃
に冷却して低速攪拌機600rpmで10分間前分散し
た。一方、増感色素IV−6を2.8gと水140gを混
合し、室温(25℃)で低速攪拌機600rpmで5分
間前分散した。次に、増感色素1の前分散液と増感色素
IV−6の前分散液とを混合し、高速攪拌機(ディゾルバ
ー)を用い、30±2℃、3,500rpmで40分間
攪拌分散することによって、増感色素の混合物の水性分
散液を得た。増感色素の平均粒径は約0.4μmであっ
た。
【0136】以上のようにして得られた各増感色素分散
液を、以下の方法によって分散性と分散液安定性を調べ
た。
【0137】〈分散性〉光学顕微鏡(2,000倍)で
目視観察し、粗大粒子の大きさとおおまかな粒度分布を
調べた。
【0138】〈分散液安定性〉分散液を、水分が蒸発し
ないようにして60℃で6時間保温し、加熱処理以前の
状態との比較で、特に粗大粒子の状況について光学顕微
鏡観察を行なった。
【0139】結果を以下に示す。
【0140】
【表1】
【0141】上記結果より明らかなように、本発明の方
法は分散進行性に優れていて粗大粒子が少なく、粒度分
布も狭くなって単分散化しており、また分散液の高温保
存でも安定であることがわかる。
【0142】実施例2 (分散201)比較例 染料V−1を60g、染料V−4を40g、および水
3,000gを混合し、シンマルエンタープライゼス社
のダイノーミルを用い、ブライト標識工業(株)のガラ
スビーズMK−5GXをメディアとして、ディスク回転
数3,000rpmで3時間メディア分散を行なって、
染料の混合物の水性分散液を得た。染料の平均粒径は約
0.2μmであった。
【0143】(分散202)本発明 染料V−1を60gと水1,800gを混合し、低速攪
拌機600rpmで30分間前分散した。一方、染料V
−4を40gと水1,200gを混合し、低速攪拌機6
00rpmで20分間前分散した。次に、該染料V−1
の前分散液と染料V−4の前分散液とを混合し、シンマ
ルエンタープライゼス社のダイノーミルを用い、ブライ
ト標識工業(株)のガラスビーズMK−5GXをメディ
アとして、ディスク回転数3,000rpmで2時間メ
ディア分散を行なって、染料の混合物の水性分散液を得
た。染料の平均粒径は約0.2μmであった。
【0144】(分散203)本発明 染料V−1の結晶粉末を、窒素雰囲気下、融点まで加熱
して溶融し、その後冷却して室温に戻して固化させ、乳
鉢で粉砕した。
【0145】溶融処理した染料V−1を60g、溶融処
理していない染料V−4を40g、および水3,000
gを混合し、シンマルエンタープライゼス社のダイノー
ミルを用い、ブライト標識工業(株)のガラスビーズM
K−5GXをメディアとして、ディスク回転数3,00
0rpmで2時間メディア分散を行なって、染料の混合
物の水性分散液を得た。染料の平均粒径は約0.2μm
であった。
【0146】(分散204)本発明 染料V−1を60gと水800gを混合し、水酸化ナト
リウム水溶液をゆっくり添加してpHを上げていき、完
全に溶解するまで添加した。その後水400gを加え、
強く攪拌しながら酢酸水溶液をゆっくり添加していき、
濁りの増加が認められなくなった時点で添加を終了し、
水を加えて1,860gとした。染料V−4についても
同様に行ない、1,240gに仕上げた。
【0147】次に、該染料V−1の分散液と染料V−4
の分散液とを混合し、シンマルエンタープライゼス社の
ダイノーミルを用い、ブライト標識工業(株)のガラス
ビーズMK−5GXをメディアとして、ディスク回転数
3,000rpmで2時間メディア分散を行なって、染
料の混合物の水性分散液を得た。染料の平均粒径は約
0.2μmであった。
【0148】(分散205)本発明 染料V−1の結晶粉末にジメチルホルムアミドを2.5
wt%添加し、窒素雰囲気下、融点−3℃まで加熱して
溶解させし、その後冷却して室温に戻して固化させ、乳
鉢で粉砕した。
【0149】アモルファス処理した染料V−1を60
g、処理していない染料V−4を40g、および水3,
000gを混合し、シンマルエンタープライゼス社のダ
イノーミルを用い、ブライト標識工業(株)のガラスビ
ーズMK−5GXをメディアとして、ディスク回転数
3,000rpmで2時間メディア分散を行なって、染
料の混合物の水性分散液を得た。染料の平均粒径は約
0.2μmであった。
【0150】(分散206)本発明 染料V−1を60gと水2,000gを混合し、シンマ
ルエンタープライゼス社のダイノーミルを用い、ブライ
ト標識工業(株)のガラスビーズMK−5GXをメディ
アとして、ディスク回転数3,000rpmでメディア
分散を開始し、1時間後、染料V−4を40gと水1,
000gの混合物を追加し、さらに2時間分散して、染
料の混合物の水性分散液を得た。染料の平均粒径は約
0.2μmであった。
【0151】(分散207)本発明 染料V−1を60gと水1,800gを混合し、低速攪
拌機600rpmで30分間前分散した。一方、染料V
−4を40gと水1200gを混合し、低速攪拌機60
0rpmで20分間前分散した。次に、該染料V−1の
前分散液と染料V−4の前分散液とを混合し、さらにポ
リビニルピロリドン(数平均分子量:2,000)5.
2gを加えて、シンマルエンタープライゼス社のダイノ
ーミルを用い、ブライト標識工業(株)のガラスビーズ
MK−5GXをメディアとして、ディスク回転数3,0
00rpmで2時間メディア分散を行なって、染料の混
合物の水性分散液を得た。染料の平均粒径は約0.2μ
mであった。
【0152】(分散208)本発明 染料V−1を60gと水1,800gを混合し、低速攪
拌機600rpmで30分間前分散した。一方、染料V
−4を40gと水1,200gを混合し、低速攪拌機6
00rpmで20分間前分散した。次に、該染料V−1
の前分散液と染料V−4の前分散液とを混合し、さらに
界面活性剤アルカノールXC(デュポン社製)0.8g
を加えて、シンマルエンタープライゼス社のダイノーミ
ルを用い、ブライト標識工業(株)のガラスビーズMK
−5GXをメディアとして、ディスク回転数3,000
rpmで2時間メディア分散を行なって、染料の混合物
の水性分散液を得た。染料の平均粒径は約0.2μmで
あった。
【0153】(分散209)本発明 染料V−1を60g、染料V−4を40g、および水
1,500gを混合し、水酸化ナトリウム水溶液をゆっ
くり添加してpHを上げていき、完全に溶解するまで添
加した。その後水500gを加え、強く攪拌しながら酢
酸水溶液をゆっくり添加していき、濁りの増加が認めら
れなくなった時点で添加を終了し、水を加えて3,10
0gとした。次に該分散液を、シンマルエンタープライ
ゼス社のダイノーミルを用い、ブライト標識工業(株)
のガラスビーズMK−5GXをメディアとして、ディス
ク回転数3,000rpmで3時間メディア分散を行な
って、染料の混合物の水性分散液を得た。染料の平均粒
径は約0.2μmであった。
【0154】各分散液について、実施例1と同様に評価
した。結果を以下に示す。
【0155】
【表2】
【0156】上記結果より明らかなように、本発明の方
法は分散進行性に優れていて粗大粒子が少なく、粒度分
布も狭くなって単分散化しており、また分散液の高温保
存でも安定であることがわかる。
【0157】実施例3 (分散301)比較例 色濁り防止剤I−18を80g、色濁り防止剤II−35
を20g、および水2,000gを混合し、シンマルエ
ンタープライゼス社のダイノーミルを用い、ブライト標
識工業(株)のガラスビーズMK−5GXをメディアと
して、ディスク回転数3,000rpmで4時間メディ
ア分散を行なって、染料の混合物の水性分散液を得た。
染料の平均粒径は約0.2μmであった。
【0158】(分散302)本発明 色濁り防止剤I−18を80gと水1,600gを混合
し、低速攪拌機600rpmで30分間前分散した。一
方、色濁り防止剤II−35を20gと水400gを混合
し、低速攪拌機600rpmで20分間前分散した。次
に、該色濁り防止剤I−18の前分散液と色濁り防止剤
II−35の前分散液とを混合し、さらにポリビニルピロ
リドン(数平均分子量:2,000)5.0gを加え
て、シンマルエンタープライゼス社のダイノーミルを用
い、ブライト標識工業(株)のガラスビーズMK−5G
Xをメディアとして、ディスク回転数3,000rpm
で3時間メディア分散を行なって、色濁り防止剤の混合
物の水性分散液を得た。色濁り防止剤の平均粒径は約
0.2μmであった。
【0159】(分散303)本発明 色濁り防止剤I−18を80gと水1,600gを混合
し、低速攪拌機600rpmで30分間前分散した。一
方、色濁り防止剤II−35を20gと水400gを混合
し、低速攪拌機600rpmで20分間前分散した。
【0160】次に、該色濁り防止剤I−18の前分散液
と色濁り防止剤II−35の前分散液とを混合し、さら
に、界面活性剤アルカノールXC(デュポン社製)0.
8gを加えて、シンマルエンタープライゼス社のダイノ
ーミルを用い、ブライト標識工業(株)のガラスビーズ
MK−5GXをメディアとして、ディスク回転数3,0
00rpmで3時間メディア分散を行なって、色濁り防
止剤の混合物の水性分散液を得た。染料の平均粒径は約
0.2μmであった。
【0161】(分散304)本発明 色濁り防止剤I−18を80g、色濁り防止剤II−35
を20gを混合して、窒素雰囲気下、融点まで加熱して
溶融し、その後冷却して室温に戻して固化させ、乳鉢で
粉砕した。
【0162】該溶融処理した色濁り防止剤の混合物10
0gと、および水2,000gを混合し、シンマルエン
タープライゼス社のダイノーミルを用い、ブライト標識
工業(株)のガラスビーズMK−5GXをメディアとし
て、ディスク回転数3,000rpmで4時間メディア
分散を行なって、色濁り防止剤の混合物の水性分散液を
得た。色濁り防止剤の平均粒径は約0.2μmであっ
た。
【0163】各分散液について、実施例1と同様に評価
した。結果を下記表3に示す。
【0164】
【表3】
【0165】上記結果より明らかなように、本発明の方
法は分散進行性に優れていて粗大粒子が少なく、粒度分
布も狭くなって単分散化しており、また分散液の高温保
存でも安定であることがわかる。
【0166】実施例4 (分散401)比較例 カプラーIII−8を86g、カプラーIII−3を14gお
よび水2,500gを混合し、シンマルエンタープライ
ゼス社のダイノーミルを用い、ブライト標識工業(株)
のガラスビーズMK−5GXをメディアとして、ディス
ク回転数3,000rpmで6時間メディア分散を行な
って、カプラーの混合物の水性分散液を得た。カプラー
の平均粒径は約0.2μmであった。
【0167】(分散402)本発明 カプラーIII−8を86gと水2,000gを混合し、
低速攪拌機600rpmで30分間前分散した。一方、
カプラーIII−3を14gと500gを混合し、低速攪
拌機600rpmで20分間前分散した。
【0168】次に、該カプラーIII−8の前分散液とカ
プラーIII−3の前分散液とを混合し、シンマルエンタ
ープライゼス社のダイノーミルを用い、ブライト標識工
業(株)のガラスビーズMK−5GXをメディアとし
て、ディスク回転数3,000rpmで5時間メディア
分散を行なって、カプラーの混合物の水性分散液を得
た。カプラーの平均粒径は約0.2μmであった。
【0169】(分散403)本発明 カプラーIII−8を86gと、ポリビニルピロリドン
(数平均分子量:2,000)6.8gと、水2,00
0gを混合し、低速攪拌機600rpmで30分間前分
散した。一方、カプラーIII−3を14gと水500g
を混合し、低速攪拌機600rpmで20分間前分散し
た。次に、該カプラーIII−8の前分散液とカプラーIII
−3の前分散液とを混合し、シンマルエンタープライゼ
ス社のダイノーミルを用い、ブライト標識工業(株)の
ガラスビーズMK−5GXをメディアとして、ディスク
回転数3,000rpmで5時間メディア分散を行なっ
て、カプラーの混合物の水性分散液を得た。カプラーの
平均粒径は約0.2μmであった。
【0170】(分散404)本発明 カプラーIII−8を86gと、界面活性剤アルカノール
XC(デュポン社製)0.6gと、水2,000gを混
合し、低速攪拌機600rpmで30分間前分散した。
一方、カプラーIII−3を14gと水500gを混合
し、低速攪拌機600rpmで20分間前分散した。次
に、該カプラーIII−8の前分散液とカプラーIII−3の
前分散液とを混合し、シンマルエンタープライゼス社の
ダイノーミルを用い、ブライト標識工業(株)のガラス
ビーズMK−5GXをメディアとして、ディスク回転数
3,000rpmで5時間メディア分散を行なって、カ
プラーの混合物の水性分散液を得た。カプラーの平均粒
径は約0.2μmであった。
【0171】(分散405)本発明 カプラーIII−8を86gと水2,000gを混合し、
低速攪拌機600rpmで30分間前分散した。一方、
カプラーIII−3を14gと水500gを混合し、低速
攪拌機600rpmで20分間前分散した。次に、該カ
プラーIII−8の前分散液とカプラーIII−3の前分散液
とを混合し、さらにポリビニルピロリドン(数平均分子
量:2,000)5.8gを加えて、シンマルエンター
プライゼス社のダイノーミルを用い、ブライト標識工業
(株)のガラスビーズMK−5GXをメディアとして、
ディスク回転数3,000rpmで5時間メディア分散
を行なって、カプラーの混合物の水性分散液を得た。カ
プラーの平均粒径は約0.2μmであった。
【0172】(分散406)本発明 カプラーIII−8を86gと水2,000gを混合し、
低速攪拌機600rpmで30分間前分散した。一方、
カプラーIII−3を14gと水500gを混合し、低速
攪拌機600rpmで20分間前分散した。次に、該カ
プラーIII−8の前分散液とカプラーIII−3の前分散液
とを混合し、さらに界面活性剤アルカノールXC(デュ
ポン社製)0.7gを加えて、シンマルエンタープライ
ゼス社のダイノーミルを用い、ブライト標識工業(株)
のガラスビーズMK−5GXをメディアとして、ディス
ク回転数3,000rpmで5時間メディア分散を行な
って、カプラーの混合物の水性分散液を得た。カプラー
の平均粒径は約0.2μmであった。
【0173】(分散407)本発明 カプラーIII−8を86g、カプラーIII−3を14gを
混合して、窒素雰囲気下、融点まで加熱して溶融し、そ
の後冷却して室温に戻して固化させ、乳鉢で粉砕した。
【0174】該溶融処理したカプラーの混合物100g
と、および水2,500gを混合し、シンマルエンター
プライゼス社のダイノーミルを用い、ブライト標識工業
(株)のガラスビーズMK−5GXをメディアとして、
ディスク回転数3,000rpmで5時間メディア分散
を行なって、カプラーの混合物の水性分散液を得た。カ
プラーの平均粒径は約0.2μmであった。
【0175】各分散液について、実施例1と同様に評価
した。結果を下記表4に示す。
【0176】
【表4】
【0177】上記結果より明らかなように、本発明の方
法は分散進行性に優れていて粗大粒子が少なく、粒度分
布も狭くなって単分散化しており、また分散液の高温保
存でも安定であることがわかる。
【0178】実施例5 (本発明の請求項14に記載の発明に係わる染料の分散
に関する実施例) 〈染料VI−6の合成〉比較例 合成経路
【0179】
【化20】
【0180】酢酸エチル300mlに、2−ジ(2−シ
アノエチル)アミノ−5−ホルミルフルフラール(化合
物1)22.4gと、1−(4−カルボキシフェニル)
−3−シアノピラゾール−5−オン(化合物2)24.
0gを添加し、5時間加熱還流した。その後、反応液を
室温まで冷却し、析出固体を濾過することにより、目的
である染料VI−6を得た。(収量25.3g、収率56
%) 〈染料VI−7の合成〉比較例 合成経路
【0181】
【化21】
【0182】酢酸エチル300mlに、2−ジ(2−シ
アノエチル)アミノ−5−ホルミルフルフラール(化合
物1)22.4gと、1−(4−カルボキシフェニル)
−3−メチルピラゾール−5−オン(化合物3)24.
0gを添加し、5時間加熱還流した。その後、反応液を
室温まで冷却し、析出固体を濾過することにより、目的
である染料VI−7を得た。(収量26.7g、収率59
%) 〈染料VI−6、染料VI−7の混合物の合成〉本発明の方
法 合成経路
【0183】
【化22】
【0184】酢酸エチル300mlに、化合物1を2
2.4g、化合物2を11.2g、化合物3を11.2
g添加し、5時間加熱還流した。その後、反応液を室温
まで冷却し、析出固体を濾過することにより、目的であ
る染料VI−6と染料VI−7との1:1の混合物を得た。
(収量29.1g、収率64%) (分散501)比較例 染料VI−6を10g、染料VI−7を10gおよび水60
0gを混合し、高速攪拌機(ディゾルバー)を用い、
3,500rpmで5時間攪拌分散することによって、
染料の混合物の水性分散液を得た。染料の平均粒径は約
0.2μmであった。
【0185】(分散502)比較例 染料VI−6を50g、染料VI−7を50g、および水
3,000gを混合し、シンマルエンタープライゼス社
のダイノーミルを用い、ブライト標識工業(株)のガラ
スビーズMK−5GXをメディアとして、ディスク回転
数3,000rpmで4時間メディア分散を行なって、
染料の混合物の水性分散液を得た。染料の平均粒径は約
0.2μmであった。
【0186】(分散503)本発明 前記、本発明の方法によって得られた、染料VI−6と染
料VI−7の混合物の粉末を20gと、水600gを混合
し、高速攪拌機(ディゾルバー)を用い、3,500r
pmで3時間攪拌分散することによって、染料VI−6と
染料VI−7の混合物の水性分散液を得た。染料の平均粒
径は約0.2μmであった。
【0187】(分散504)本発明 前記、本発明の方法によって得られた、染料VI−6と染
料VI−7の混合物の粉末を100g、および水3,00
0gを混合し、シンマルエンタープライゼス社のダイノ
ーミルを用い、ブライト標識工業(株)のガラスビーズ
MK−5GXをメディアとして、ディスク回転数3,0
00rpmで2時間メディア分散を行なって、染料VI−
6と染料VI−7の混合物の水性分散液を得た。染料の平
均粒径は約0.2μmであった。
【0188】各分散液について、実施例1と同様に評価
した。結果を下記表5に示す。
【0189】
【表5】
【0190】上記結果より明らかなように、本発明の方
法によって染料を合成原料の段階で混合して合成した染
料は、分散進行性に優れていて粗大粒子が少なく、粒度
分布も狭くなって単分散化しており、また分散液の高温
保存でも安定であることがわかる。
【0191】
【発明の効果】写真用素材の水中固体型懸濁分散物を得
る分散方法において、微粒子分散であり、分散時間が短
縮でき、分散物の製造安定性が高く、かつ、分散物の保
存安定性にすぐれた写真用素材の分散方法を提供するこ
とができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川原 雄介 東京都日野市さくら町1番地コニカ株式会 社内 Fターム(参考) 2H016 BJ00 2H023 CE00 4G035 AB43 AE19

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の写真用素材が混合された水中固体
    型懸濁分散物を得る 分散方法において、あらかじめ個々の写真用素材を前分
    散しておき、混合比率に 合わせて個々の写真用素材の分散物を混合した後、さら
    に高速撹拌型分散または メディア分散することを特徴とする写真用素材の分散方
    法。
  2. 【請求項2】 複数の写真用素材が混合された水中固体
    型懸濁分散物を得る 分散方法において、あらかじめ個々の写真用素材の少な
    くとも1つを溶融処理し ておき、混合比率に合わせて個々の写真用素材の分散物
    を混合した後、さらに高 速撹拌型分散またはメディア分散することを特徴とする
    写真用素材の分散方法。
  3. 【請求項3】 複数の写真用素材が混合された水中固体
    型懸濁分散物を得る 分散方法において、あらかじめ個々の写真用素材の少な
    くとも1つを、水素イオ ン濃度差を利用して溶解後析出分散しておき、混合比率
    に合わせて個々の写真用 素材の分散物を混合した後、さらに高速撹拌型分散また
    はメディア分散すること を特徴とする写真用素材の分散方法。
  4. 【請求項4】 複数の写真用素材が混合された水中固体
    型懸濁分散物を得る 分散方法において、あらかじめ個々の写真用素材の少な
    くとも1つをアモルファ ス化しておき、混合比率に合わせて個々の写真用素材の
    分散物を混合した後、さ らに高速撹拌型分散またはメディア分散することを特徴
    とする写真用素材の分散 方法。
  5. 【請求項5】 複数の写真用素材が混合された水中固体
    型懸濁分散物を得る 分散方法において、分散進行性の遅い写真用素材から順
    に分散装置内に投入して 分散することを特徴とする写真用素材の分散方法。
  6. 【請求項6】 複数の写真用素材が混合された水中固体
    型懸濁分散物を得る 分散方法において、あらかじめ分散安定性の低い写真用
    素材は保護コロイド剤存 在下に前分散しておき、混合比率に合わせて個々の写真
    用素材の分散物を混合し た後、さらに高速撹拌型分散またはメディア分散するこ
    とを特徴とする写真用素 材の分散方法。
  7. 【請求項7】 複数の写真用素材が混合された水中固体
    型懸濁分散物を得る 分散方法において、あらかじめ個々の写真用素材を別々
    に前分散しておき、混合 比率に合わせて個々の写真用素材の分散物を混合した
    後、保護コロイド剤を添加 し、さらに高速撹拌型分散またはメディア分散すること
    を特徴とする写真用素材 の分散方法。
  8. 【請求項8】 複数の写真用素材が混合された水中固体
    型懸濁分散物を得る 分散方法において、あらかじめ分散安定性の低い写真用
    素材は界面活性剤存在下 に前分散しておき、混合比率に合わせて個々の写真用素
    材の分散物を混合した後 、さらに高速撹拌型分散またはメディア分散することを
    特徴とする写真用素材の 分散方法。
  9. 【請求項9】 複数の写真用素材が混合された水中固体
    型懸濁分散物を得る 分散方法において、あらかじめ個々の写真用素材を別々
    に前分散しておき、混合 比率に合わせて個々の写真用素材の分散物を混合した
    後、界面活性剤を添加し、 さらに高速撹拌型分散またはメディア分散することを特
    徴とする写真用素材の分 散方法。
  10. 【請求項10】 複数の写真用素材が混合された水中固
    体型懸濁分散物を得 る分散方法において、あらかじめ分散安定性の低い写真
    用素材は低温度下に前分 散しておき、混合比率に合わせて個々の写真用素材の分
    散物を混合した後、さら に高速撹拌型分散またはメディア分散することを特徴と
    する写真用素材の分散方 法。
  11. 【請求項11】 複数の写真用素材が混合された水中固
    体型懸濁分散物を得 る分散方法において、あらかじめ個々の写真用素材を混
    合比率に合わせて混合し て溶融処理した後、混融物を高速撹拌型分散またはメデ
    ィア分散することを特徴 とする写真用素材の分散方法。
  12. 【請求項12】 複数の写真用素材が混合された水中固
    体型懸濁分散物を得 る分散方法において、あらかじめ個々の写真用素材を混
    合比率に合わせて混合し て、水素イオン濃度差を利用して溶解後析出処理した
    後、混合析出物を高速撹拌 型分散またはメディア分散することを特徴とする写真用
    素材の分散方法。
  13. 【請求項13】 複数の写真用素材が混合された水中固
    体型懸濁分散物を得 る分散方法において、あらかじめ個々の写真用素材を水
    素イオン濃度差を利用し て溶解しておき、混合比率に合わせて該溶解液を混合し
    たのち、水素イオン濃度 差を利用して析出処理した後、混合析出物を高速撹拌型
    分散またはメディア分散 することを特徴とする写真用素材の分散方法。
  14. 【請求項14】 複数の写真用素材が混合された水中固
    体型懸濁分散物を得 る分散方法において、あらかじめ個々の写真用素材の合
    成原料を混合比率に合わ せて混合しておき、合成反応後、該反応物を高速撹拌型
    分散またはメディア分散 することを特徴とする写真用素材の分散方法。
  15. 【請求項15】 前記複数の写真用素材が混合された水
    中固体型懸濁分散物 において、混合比の最も大きい化合物に対して、混合比
    が2番目に大きい化合物 の比率を、0.05〜99%とする請求項1〜14のい
    ずれか1項に記載の写真 用素材の分散方法。
  16. 【請求項16】 前記複数の写真用素材の混合物が、発
    色カプラー、DIR カプラー、カラードカプラーおよび漂白促進剤放出型カ
    プラーから選ばれる少な くとも2つである請求項1〜15のいずれか1項に記載
    の写真用素材の分散方法 。
  17. 【請求項17】 前記複数の写真用素材の混合物が、極
    大吸収波長の異なる 紫外線吸収剤の混合物である請求項1〜15のいずれか
    1項に記載の写真用素材 の分散方法。
  18. 【請求項18】 前記複数の写真用素材の混合物が、極
    大吸収波長の異なる 増感色素の混合物である請求項1〜15のいずれか1項
    に記載の写真用素材の分 散方法。
  19. 【請求項19】 前記複数の写真用素材の混合物が、極
    大吸収波長の異なる 染料の混合物である請求項1〜15のいずれか1項に記
    載の写真用素材の分散方 法。
  20. 【請求項20】 前記複数の写真用素材の混合物が、増
    感色素、強色増感剤 、現像抑制剤、化学増感剤および安定化剤から選ばれる
    少なくとも2つである請 求項1〜15のいずれか1項に記載の写真用素材の分散
    方法。
  21. 【請求項21】 前記複数の写真用素材の混合物が、化
    学構造の異なる色濁 り防止剤の混合物である請求項1〜15のいずれか1項
    に記載の写真用素材の分 散方法。
  22. 【請求項22】 前記複数の写真用素材の混合物が、化
    学構造の異なるカプ ラーの混合物である請求項1〜15のいずれか1項に記
    載の写真用素材の分散方 法。
  23. 【請求項23】 前記複数の写真用素材の混合物が、極
    大吸収波長は同じで あって化学構造の異なる増感色素の混合物である請求項
    1〜15のいずれか1項 に記載の写真用素材の分散方法。
  24. 【請求項24】 前記複数の写真用素材の混合物が、極
    大吸収波長は同じで あって化学構造の異なる染料の混合物である請求項1〜
    15のいずれか1項に記 載の写真用素材の分散方法。
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