JP2000075277A - カラー表示用基板,電気光学装置用基板,電子機器,投写型表示装置及びカラー表示用基板の製造方法 - Google Patents

カラー表示用基板,電気光学装置用基板,電子機器,投写型表示装置及びカラー表示用基板の製造方法

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JP2000075277A
JP2000075277A JP10245519A JP24551998A JP2000075277A JP 2000075277 A JP2000075277 A JP 2000075277A JP 10245519 A JP10245519 A JP 10245519A JP 24551998 A JP24551998 A JP 24551998A JP 2000075277 A JP2000075277 A JP 2000075277A
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film
interference
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transparent
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JP10245519A
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Masahiro Yasukawa
昌宏 安川
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Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光学多層膜や異質透明物質膜で形成される色
相の異なる干渉膜フィルタを具備する基板において、実
用化に適した構造のカラー表示用基板の提供。 【解決手段】 青色用選択反射の干渉フィルタFB と赤
色用選択反射の干渉フィルタFR の下層にはアルミナ又
は酸化マグネシウムから成る第1の透明エッチングスト
ッパ層54Bと第2の透明エッチングストッパ層54B
が挟まれている。最初に完成された干渉フィルタFR
第1の透明エッチングストッパ層54で覆うことができ
るため、次に完成すべき干渉フィルタFB のパターニン
グの際に完成済み干渉フィルタFR を損傷せず、異なる
色相の干渉フィルタを順に形成できる。このため、各色
相の干渉フィルタを光学多層膜や異質透明物質膜で構成
でき、リップルを抑制した色相帯域のシャープカットオ
フ特性のカラーフルタを実用的に得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶パネル等の電
気光学装置に用いられるカラー表示用基板に関し、特
に、基板上に異なる色相の選択透過又は選択反射の干渉
膜フィルタを配置したカラー表示用基板に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、1996年10月22日付
出願に係る特願平8−279388号を以て、以下に述
べる液晶パネル用基板,液晶パネル及び投写型表示装置
の構成を開示した。反射型液晶パネルをライトバルブと
して用いた投写型表示装置(液晶プロジェクタ)は、図
5に示すように、システム光軸L0 に沿って配置した光
源部110、インテグレータレンズ120、及び偏光変
換素子130から概略構成される偏光照明装置100
と、偏光照明装置100から射出されたS偏光束をS偏
光束反射面201により反射させる偏光ビームスプリッ
タ200と、偏光ビームスプリッタ200のS偏光束反
射面201から反射された光のうち青色光(B)の成分
を分離するダイクロイックミラー412と、分離された
青色光(B)を変調する反射型液晶ライトバルブ300
Bと、ダイクロイックミラー412によって青色光が分
離された後の光束のうち赤色光(R)の成分を反射させ
て分離するダイクロイックミラー413と、分離された
赤色光(R)を変調する反射型液晶ライトバルブ300
Rと、ダイクロイックミラー413を透過する残りの緑
色光(G)を変調する反射型液晶ライトバルブ300G
と、3つの反射型液晶ライトバルブ300R,300
G,300Bにて変調された光を光路逆進させてダイク
ロイックミラー413,412,偏光ビームスプリッタ
200にて合成し、この合成光をスクリーン600へ投
写する投写レンズからなる投写光学系500とから構成
されている。各反射型液晶ライトバルブ300R,30
0G,300Bには、それぞれ図6の断面図に示すよう
な反射型液晶パネル30が用いられている。
【0003】この反射型液晶パネル30は、ガラス又は
セラミック等からなる支持基板32上に接着剤で固着さ
れた反射型液晶パネル用基板31と、この反射型液晶パ
ネル用基板31上をシール材36で枠形状に囲み、間隔
をおいて対向配置した透明導電膜(ITO)からなる対
向電極(共通電極)33を持つ光入射(透過)側のガラ
ス基板35と、反射型液晶パネル用基板31とガラス基
板35との間のシール材36で封止された隙間内におい
て充填されたTN(Twisted Nematic )型液晶又は電圧
無印加状態で液晶分子が略垂直配向するSH(Super Ho
meotropic )型液晶37とを有している。
【0004】この反射型液晶パネル30に用いられる反
射型液晶パネル用基板31の拡大した平面レイアウトを
図7に示す。反射型液晶パネル用基板31は、図8に示
す多数の画素電極14がマトリクス状に配置された矩形
の画素領域(表示領域)20と、画素領域20の左右辺
の外側に位置し、ゲート線(走査電極,行電極)を走査
するゲート線駆動回路(Yドライバ)22R,22L
と、画素電極14の上辺の外側に位置し、データ線(信
号電極,列電極)についてのプリチャージ及びテスト回
路23と、画素電極14の下辺の外側に位置し、データ
線に画像データに応じた画像信号を供給する画像信号サ
ンプリング回路24と、ゲート線駆動回路22R,22
L,プリチャージ及びテスト回路23,及び画像信号サ
ンプリング回路24の外側には前述したシール材37が
位置決めされる枠形状のシール領域27と、下側端に沿
って配列されており、異方性導電膜(ACF)38を介
してフレキシブルテープ配線39に固着接続される複数
の端子パッド26と、この端子パッド26の列とシール
領域27との間に位置し、サンプリング回路24に対し
て画像信号をサンプリングさせるサンプリング信号を供
給するデータ線駆動回路(Xドライバ)21と、そのデ
ータ線駆動回路21の両脇に位置し、ガラス基板35の
対向電極33に給電するための中継端子パッド(いわゆ
る銀点)29R,29Lとから構成されている。
【0005】なお、シール領域27の内側に位置する周
辺回路(ゲート線駆動回路22R,22L,プリチャー
ジ及びテスト回路23,及び画像信号サンプリング回路
24)には 光が入射するのを防止するため、最上層の
画素電極14と同層の遮光膜25(図6参照)が設けら
れている。
【0006】図8は反射型液晶パネル用基板31の画素
領域20の一部を拡大して示す平面図で、図9は図8中
のA−A′に沿って切断した状態を示す切断図である。
図8において、1は単結晶シリコンのP--型半導体基板
(N--型半導体基板でも良い)で、例えば20mm角の大
形サイズである。2はこの半導体基板1のうち素子(M
OSFETなど)形成領域の表面(主面)側に形成され
たP型ウェル領域、3は半導体基板1の素子非形成領域
における素子分離用に形成されたフィールド酸化膜(い
わゆるLOCOS)である。図9に示すP型ウェル領域
2は、例えば画素数768×1024というような画素
がマトリクス状に配置された画素領域20の共通ウェル
領域として形成されており、周辺回路(ゲート線駆動回
路22R,22L,プリチャージ及びテスト回路23,
画像信号サンプリング回路24,及びデータ駆動回路2
1)を構成する素子を作り込む部分のP型ウェル領域
(図示せず)とは分離されている。
【0007】フィールド酸化膜3には1画素毎の区画領
域に2つの開口部が形成されている。一方の開口部の内
側中央にゲート絶縁膜4bを介して形成されたポリシリ
コン又はメタルシリサイド等からなるゲート電極4a
と、このゲート電極4aの両側のP型ウェル領域2の表
面に形成されたN+ 型ソース領域5a,N+ 型ドレイン
領域5bとは画素選択用のNチャネル型MOSFET
(絶縁ゲート型電界効果トランジスタ)を構成してい
る。行方向に隣接する複数の画素の各ゲート電極4aは
走査線方向(画素行方向)に延在してゲート線4を構成
している。
【0008】また、他方の開口部の内側のP型ウェル領
域2の表面に形成された行方向共通のP型容量電極領域
8と、このP型容量電極領域8の上に絶縁膜(誘電膜)
9bを介して形成されたポリシリコン又はメタルシリサ
イド等からなる容量電極9aとは画素選択用MOSFE
Tで選択された信号を保持するための保持容量Cを構成
している。
【0009】ゲート電極4a及び容量電極9aの上には
第1の層間絶縁膜6が形成され、この絶縁膜6上にはア
ルミニウムを主体とする第1のメタル層が形成されてい
る。
【0010】第1のメタル層には、列方向に延在するデ
ータ線7(図8参照),データ線7から櫛歯状に突出し
てコンタクトホール6aを介してソース領域4bに導電
接触するソース電極配線7a,コンタクトホール6bを
介してドレイン領域5bに導電接触すると共にコンタク
トホール6cを介して容量電極9aに導電接触する中継
配線10とが含まれる。
【0011】データ線7,ソース電極配線7a及び中継
配線10を構成する第1のメタル層の上には第2の層間
絶縁膜11が形成され、この第2の層間絶縁膜11上に
はアルミニウムを主体とする第2のメタル層が形成され
ている。この第2のメタル層は画素領域20の一面を覆
う遮光膜12が含まれる。なお、この遮光膜12を構成
する第2のメタル層は、画素領域20の周囲に形成され
る周辺回路(ゲート線駆動回路22R,22L,プリチ
ャージ及びテスト回路23,画像信号サンプリング回路
24,及びデータ駆動回路21)において素子間の接続
用配線を構成する。
【0012】遮光膜12の中継配線10に対応する位置
にはプラグ貫通用開口部12aが開けられている。遮光
膜12の上には第3の層間絶縁膜13が形成され、この
第3の層間絶縁膜13の上に略1画素分に対応した矩形
状の反射電極としての画素電極14が形成されている。
遮光膜12の開口部12aに対応してその内側に位置す
るように、第3,第2の層間絶縁膜13,11を貫通す
るコンタクトホール16が設けられている。このコンタ
クトホール16内にはタングステン等の高融点金属をC
VD法により埋め込んだ後、第3の層間絶縁膜13の上
に堆積した高融点金属層と第3の層間絶縁膜13の表面
側をCMP(化学的機械研磨)法で削り込んで鏡面様に
平坦化する。次いで、例えば低温スパッタ法によりアル
ミニウム層を成膜し、パターニングにより一辺が15〜
20μm程度の矩形状の画素電極14を形成する。中継
配線10と画素電極14とは柱状の接続プラグ(層間導
電部)15で電気的に接続されている。そして、画素電
極14の上にはパッシベーション膜17が全面的に形成
されている。なお、接続プラグ15の形成方法として
は、CMP法で第3の層間絶縁膜13を平坦化した後、
コンタクトホールを開口し、その中にタングステン等の
高融点金属を埋め込む方法もある。
【0013】ところで、図5に示す投写型表示装置にお
いては、青色光(B)の成分を選択反射するダイクロイ
ックミラー412と赤色光(R)の成分を選択反射する
ダイクロイックミラー413とを用いて色相分解し後、
各色相光を各色相専用の反射型液晶ライトバルブ300
R,300G,300Bにそれぞれ入射させてから反射
させ、最後に各色相光を合成している。このため、色相
分解と合成が必要で、装置構成の複雑さなどを招いてい
る。ここで、3原色カラーフィルタを備えた反射型液晶
パネルを用いると、色相分解と合成を排除できるもので
あるが、ガラス基板35側に染色カラーフィルタを設け
た場合、光は入射時と出射時の2回透過するので、出射
する光の光量が染色カラーフィルタだけで40〜60%
に減衰し、また褪色が起こり易い。
【0014】他方、特開平8−254696号公報には
3原色のカラーフィルタを干渉膜フィルタとして反射側
基板に形成した反射型液晶表示装置が開示されている。
その干渉膜フィルタは各色相で膜厚の異なる単層の透明
物質膜であり、Ta酸化物やAl酸化物で形成される。
その単層の3原色干渉膜フィルタの形成法は、まず、画
素電極の上に透明物質膜を膜厚d1 だけ成膜し、パター
ニングにより最大膜厚dR となる赤色干渉膜フィルタの
部分だけを残す。次に、透明物質膜を膜厚d2だけ成膜
し、パターニングにより最大膜厚dR となる赤色干渉膜
フィルタの部分と中間膜厚dG となる緑色干渉膜フィル
タの部分を残す。最後に、透明物質膜を膜厚d3 だけ成
膜し、パターニングにより各干渉膜フィルタの部分を残
す。ここで、青色フィルタの膜厚dB はd3 に等しく、
緑色フィルタの膜厚dG は(d2+d3 )=(d2 +d
B )であり、赤色フィルタの膜厚dR は(d1 +d2
3 )=(d1 +dG )である。即ち、第1回目の透明
物質膜の成膜は最大膜厚と中間膜厚の差(d1 )だけ成
膜し、第2回目の透明物質膜の成膜は中間膜厚と最小膜
厚の差(d2 )だけ成膜し、最後の透明物質膜の成膜は
最小膜厚(d3 )だけ成膜し、同質の透明物質膜を積み
増しすることにより各色の最終膜厚を一挙に合わせ込む
ものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、干渉フ
ィルタが各色相で膜厚の異なる単層の同質透明物質膜で
ある場合、唯一の屈折率と膜厚の相違で分光フィルタ特
性(選択反射又は選択透過特性)が一義的に決まるた
め、リップルを抑制した色相帯域のシャープカットオフ
特性は期待できない。このため、光学多層膜や異質透明
物質膜で各色相の干渉フィルタを構成する必要が要請さ
れているものの、その製造方法は確立していない。
【0016】ところで、特開平2−149881号公報
には、透過基板側においてSiO2膜とTiO2 膜を交
互に積層して成る干渉フィルタを設けた液晶表示装置が
開示されている。しかしながら、各色相の干渉フィルタ
毎では光学多層膜を構成する光学薄膜の膜厚や層数が異
なるものであるが、その形成方法は開示されておらず、
実用化が困難である。
【0017】そこで、上記問題点に鑑み、本発明の課題
は、光学多層膜や異質透明物質膜で形成される色相の異
なる干渉膜フィルタを具備する基板において、実用化に
適した構造のカラー表示用基板及びその製造方法を提供
することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、基板上の異なる部位に異なる色相の干渉
フィルタを配置して成るカラー表示用基板において、少
なくともいずれか一の色相の干渉フィルタの下層膜とし
て透明エッチングストッパ層を含むことを特徴とする。
このように、干渉フィルタの下層膜として透明エッチン
グストッパ層を含む構成においては、光学多層膜や異質
透明物質膜で形成される色相の異なる干渉膜フィルタを
具備するカラー表示用基板を支障なく確実に得ることが
できる。
【0019】まず、基板上に第1の色相のフィルタ用干
渉膜を成膜する。次に、その第1の色相のフィルタ用干
渉膜の上にエッチングマスクを被覆してエッチングし、
第1の色相の干渉フィルタを形成する。次に、基板上に
第1の色相の干渉フィルタを被覆する第1の透明エッチ
ングストッパ層を成膜する。次に、基板上に第2の色相
のフィルタ用干渉膜を成膜する。次に、第1の色相の干
渉フィルタとは異なる部位で第2の色相のフィルタ用干
渉膜の上にエッチングマスクを被覆してエッチングし、
第2の色相の干渉フィルタを形成する。この第2の色相
のフィルタ用干渉膜のエッチング工程の際には、第2の
色相のフィルタ用干渉膜の下層の透明エッチングストッ
パ層がパターニングされて完成した第1の色相の干渉フ
ィルタの上に被覆されているため、完成された第1の色
相の干渉フィルタがその後にパターニングすべき第2の
色相の干渉フィルタのエッチング工程においてはエッチ
ングされ難くなる。即ち、同一基板上の異なる色相の干
渉フィルタを順に形成できる。このため、各色相の干渉
フィルタを光学多層膜や異質透明物質膜で構成でき、リ
ップルを抑制した色相帯域のシャープカットオフ特性を
得ることができる。
【0020】単層の干渉フィルタの場合、透明エッチン
グストッパ層は、干渉フィルタの膜厚程度の薄膜になる
ため、透明エッチングストッパ層も光学薄膜としても機
能させることができ、実質的に複層の干渉フィルタを構
成できる。勿論、透明エッチングストッパ層自身が光学
薄膜として機能しないように、厚く形成しても良い。
【0021】また、光学多層膜の干渉フィルタの場合、
膜数が増えれば増えるほど、透明エッチングストッパ層
も厚くしなければならいため、光学薄膜として機能し難
くなるが、適度な膜数の場合は、透明エッチングストッ
パ層も光学薄膜となるため、干渉フィルタの膜数の低減
に寄与する。
【0022】エッチングストッパ層は第2の色相のフィ
ルタ用干渉膜の下層に必ず挟まれているものの、エッチ
ング工程後に第1の色相の干渉フィルタの上に残る場合
がある。このため、エッチングストッパ層の成膜厚が光
学薄膜よりも厚いものであっても、第1の色相の干渉フ
ィルタの上に残ったエッチングストッパ層は光学薄膜と
して機能する場合もある。なお、エッチング工程後に同
質のエッチングストッパ層を成膜して積み増し、光学薄
膜の機能を失わせると共に保護膜として役割を持たせて
も良い。
【0023】干渉フィルタが光学多層膜である場合、そ
の光学多層膜は高屈折率の光学薄膜と低屈折率の光学薄
膜とを交互に積層した繰り返し積層膜であることが好ま
しい。2種類の硝材だけで多層膜を得ることができ、製
造の容易化を実現できる。例えば、高屈折率の光学薄膜
としてはチタン酸化膜(TiO2 :屈折率は2.2 〜2.7
(550nm)、使用波長域は350nm 〜12μm ),タンタル酸
化膜(Ta2 5 :屈折率2.1(550nm)、使用波長域0.35
〜10μm )及びシリコン窒化膜(SiN:屈折率1.9 〜
2.1 )のいずれかを、また低屈折率の光学薄膜としては
シリコン酸化膜(SiO2 :屈折率は1.46(500nm) 、使
用波長域は200nm 〜8μm )を選定することができる。
【0024】エッチングストッパ層としては高屈折率と
低屈折率の中間屈折率の光学薄膜とするのが良い。アル
ミナ(Al2 3 )層又は酸化マグネシウム(MgO)
層を用いることが好ましい。アルミナ層は透明絶縁膜で
あり、屈折率は1.62(600nm)、使用波長域は無制限であ
る。アルミナ層のシリコン酸化膜やチタン酸化膜に対す
るエッチングの選択比は非常に大きく10倍以上である
ため、充分なエッチングストッパ層として機能する。ま
た、酸化マグネシウム層も透明絶縁膜であり、屈折率は
1.75(500nm) 、使用波長域は無制限である。選択比も5
〜10倍以上である。
【0025】このような異なる色相の干渉膜フィルタ
は、電気絶縁性の基板の上に導電層を介して形成された
3原色カラーフィルタとすることができる。即ち、3原
色カラーフィルタは、導電層の上に形成された第1の色
相の干渉フィルタと、導電層の上に第1の透明エッチン
グストッパ層を介して形成された第2の色相の干渉フィ
ルタと、導電層の上に第1の透明エッチングストッパ層
及び第2の透明エッチングストッパ層を介して形成され
た第3の色相の干渉フィルタとを有している。
【0026】このような3原色フィルタの製造方法は、
上記工程に引き続き、基板上に第1及び第2の色相の干
渉膜フィルタを被覆する第2の透明エッチングストッパ
層を成膜する。次に、基板上に第3の色相のフィルタ用
干渉膜を成膜する。次に、基板上の第1及び第2の色相
の干渉膜フィルタとは異なる部位で前記第3の色相のフ
ィルタ用干渉膜の上にエッチングマスクを被覆してエッ
チングし、前記第3の色相の干渉膜フィルタを形成す
る。
【0027】この第3の色相のフィルタ用干渉膜のエッ
チング工程の際には、第3の色相のフィルタ用干渉膜の
下層の第2の透明エッチングストッパ層がパターニング
されて完成した第1及び第2の色相の干渉フィルタの上
に被覆されているため、完成された第1及び第2の色相
の干渉フィルタがその後にパターニングすべき第3の色
相の干渉フィルタのエッチング工程においてはエッチン
グされ難くなる。即ち、同一基板上の3原色の色相の干
渉フィルタを順に形成できる。このため、各色相の干渉
フィルタを光学多層膜や異質透明物質膜で構成でき、リ
ップルを抑制した色相帯域のシャープカットオフ特性を
得ることができる。
【0028】緑色の干渉フィルタは長波長域(赤色:60
0 〜700nm )と短波長域(青色:400 〜500nm )とに挟
まれた中波長域(緑色:500 〜600nm )の光を選択透過
又は選択反射させるものであるから、赤色(R)フィル
タや青色(B)フィルタの光学多層膜に比べて、緑色
(G)の干渉フィルタの光学多層膜の膜数は多くなり、
総膜厚も厚くなる。このため、緑色の干渉フィルタを形
成する場合、その下層の透明エッチングストッパ層の膜
厚は他の透明エッチングストッパ層の膜厚よりも厚くす
ることが好ましい。
【0029】R,G,Bのフィルタをどのような順序で
形成するかと言うことも重要な問題である。最初に形成
されるフィルタの上には第1と第2の透明エッチングス
トッパ層が積み足される。次に形成されるフィルタの最
下層には第1の透明エッチングストッパ層が挟み込まれ
ており、その最上層には第2の透明エッチングストッパ
層が積み足されている。そして、最後のフィルタの下層
には第1と第2の透明エッチングストッパ層が順に挟み
込まれている。いずれの透明エッチングストッパ層も光
学薄膜以上に厚い場合、Gフィルタが最後に形成される
と、フィルタの最上表面のレベルが他の色相のフィルタ
よりも一段と高くなり、表面のレベルが揃わず不都合を
生じる場合がある。ここで、Gフィルタを最初に形成す
ると、その上の第1及び第2のエッチングストッパ層が
エッチングにより薄膜化することにより、色違いのフィ
ルタの表面レベルをできるだけ揃えることができる。
【0030】しかし、Gフィルタの上に光学薄膜程度の
エッチングストッパ層が残ると、シャープカットオフ特
性が悪化するため、最終工程で同質のエッチングストッ
パ層を成膜して積み増し、光学薄膜の機能を失わせると
共に保護膜として役割を持たせても良い。なお、Gフィ
ルタの孤立高を許容し、Gフィルタを最後に形成してG
フィルタの上にエッチングストッパ層を形成させないよ
うにしても良い。Gフィルタのフィルター特性が最良に
できる。
【0031】上記導電層は基板上にマトリクス状に配列
された画素電極とした場合、上記3原色カラーフィルタ
は基板の上に画素電極を被覆した透明絶縁層を最下層と
して有することが好ましい。画素電極の上に干渉膜を直
接成膜する場合、その干渉膜が導電性であるときには、
画素電極間がショートする危険性がある。このため、透
明絶縁層を形成した後、干渉膜を成膜する場合は、画素
電極間のショートを防止することができる。この透明絶
縁層を干渉膜の一部として利用すると、実質上、干渉膜
の膜数を減らすことができる。勿論、この透明絶縁層を
光学薄膜よりも厚く形成し、干渉膜と一部に組みしない
ようにしても良い。
【0032】そして、エッチングストッパ層自身も絶縁
層としても良い。またエッチングストッパ層は上記透明
絶縁層と同一材料で成膜しても良い。かかる場合には、
干渉フィルタの下層のエッチングストッパ層とその下層
の透明絶縁層とが単層膜を形成する。
【0033】上記画素電極が反射電極である場合には、
反射型液晶パネル等の反射側基板を構成する。また、基
板が透明基板であり、上記導電層が透明導電層である場
合には、反射型液晶パネル等の透過側基板を構成する。
【0034】上記の如きカラー表示用基板は、選択反射
又は選択透過の干渉フィルタを具備するものであるか
ら、光量減衰率が低く、褪色の問題が起こらない点で、
電気光学装置に用いるに適している。特に、反射型液晶
パネル等の反射側基板に利用した場合は、組立上、画素
電極との位置合わせ精度の管理を無くすことができるた
め、歩留りの向上に寄与する。
【0035】このような電気光学装置は電子機器の表示
部に用いるに適しているが、特に、ライトバルブに用い
た投写型表示装置にあっては、色分解と合成の光学系を
排除できる利益があり、低コスト化を実現できる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。図1は本発明を適用した反射型
液晶パネル用基板を示す断面図、図2乃至図図4は図1
の反射型液晶パネル用基板の製造方法を示す工程断面図
である。
【0037】図1に示す本例の反射型液晶パネル用基板
50は反射側基板であり、画素選択用のスイッチング素
子が主面に形成されたガラス,石英,半導体基板等を用
い少なくとも表面を絶縁性とした基板51と、基板51
上にマトリクス状に配列された画素電極(反射電極)5
2(52R,52G,52B)と、基板51上に画素電
極52を被覆して成膜された透明絶縁層53と、赤色用
画素電極52Rの上に透明絶縁層53を介して形成され
た赤色用選択反射の干渉フィルタFR と、基板上51上
に赤色用選択反射の干渉フィルタFR を被覆して成膜さ
れた第1のエッチングストッパ層54と、青色用画素電
極52Bの上に透明絶縁層53及び第1のエッチングス
トッパ層54Bを介して形成された青色用選択反射の干
渉フィルタFB と、基板上51上に赤色用選択反射の干
渉フィルタFR 及び青色用選択反射の干渉フィルタFB
を被覆して成膜された第2のエッチングストッパ層55
と、緑色用画素電極52Gの上に透明絶縁層53,第1
のエッチングストッパ層54及び第2のエッチングスト
ッパ層55Gを介して形成された緑色用選択反射の干渉
フィルタFG と有している。
【0038】赤色用選択反射の干渉フィルタFR ,緑色
用選択反射の干渉フィルタFG 及び青色用選択反射の干
渉フィルタFB は3原色カラーフィルタを構成してお
り、各干渉フィルタFB ,FG ,FB はマトリクス状に
配列された画素電極52の群においてカラードット配列
で形成されている。そのカラードット配列としては、デ
ルタ配列,ストライプ配列又はモザイク配列のような1
ドットを1画素に対応させた配列や、スクエア配列のよ
うな多ドットを1画素に対応させた配列である。
【0039】本例の干渉フィルタFB ,FG ,FB は光
学多層膜で構成されている。この光学多層膜は高屈折率
の光学薄膜nH と低屈折率の光学薄膜nL とを交互に積
層した繰り返し積層膜であり、高屈折率の光学薄膜nH
としてはチタン酸化膜(TiO2 ),タンタル酸化膜
(Ta2 5 ))又はシリコン窒化膜(SiN)を用
い、低屈折率の光学薄膜nL としてはシリコン酸化膜
(SiO2 )を用いている。
【0040】チタン酸化膜の屈折率は2.2 〜2.7(550nm)
で、その使用波長域は350nm 〜12μmである。タンタル
酸化膜の屈折率は2.1 で、その使用波長域は0.35〜10μ
m である。シリコン窒化膜の屈折率は1.9 〜2.1 であ
る。シリコン酸化膜の屈折率は1.46(500nm) で、その使
用波長域は200nm 〜8μm である。
【0041】そして、透明絶縁層53,第1のエッチン
グストッパ層54及び第2のエッチングストッパ層55
はいずれも例えばアルミナ(Al2 3 )膜又は酸化マ
グネシウム(MgO)膜で構成されている。アルミナの
屈折率は1.62(600nm) であり、使用波長域は無制限であ
る。光学多層膜を構成するチタン酸化膜(TiO2 )は
導電膜であるが、アルミナ(Al2 3 )膜は絶縁膜で
ある。酸化マグネシウムの屈折率は1.75(500nm)で、使
用波長域は無制限である。
【0042】上記の3原色カラーフィルタの製造法を説
明すると、まず、図2(a)に示す如く、真空蒸着法で
基板51上に画素電極52を被覆してアルミナ又は酸化
マグネシウムの透明絶縁層53を成膜する。次に、図2
(b)に示す如く、真空蒸着法により透明絶縁層53の
上に高屈折率の光学薄膜nH と低屈折率の光学薄膜nL
とを交互に繰り返し成膜し赤色フィルタ用干渉膜56を
形成する。次に、赤色フィルタ用干渉膜56のうち赤色
用画素電極52Rの真上部分に限定してエッチングマス
クを被覆し、ドライエッチングにより赤色用干渉フィル
タFR を完成した後、そのエッチングマスクを除去する
(図2(c)参照)。このパターニングにおいては、ア
ルミナ又は酸化マグネシウムの透明絶縁層53のエッチ
ング選択比が高屈折率光学薄膜nH や低屈折率光学薄膜
L に比して10倍以上であることから、鏡面様の画素
電極52の表面を蝕刻損傷するおそれがない。また、赤
色フィルタ用干渉膜56の最下層の導電性の高屈折率光
学薄膜nH を基板51上に直接成膜した場合は、エッチ
ングで高屈折率光学薄膜nH が残ると、画素電極間のシ
ョートが生じるものの、赤色画素電極52R上の非蝕刻
透明絶縁層53Rやその余のアルミナ又は酸化マグネシ
ウムの透明絶縁層53の残膜厚が存在するまでエッチン
グできるため、導電性の高屈折率光学薄膜nH が画素電
極52B,52G上や画素電極間に残らず、画素電極間
のショートを防止できる。
【0043】次に、図2(d)に示す如く、真空蒸着法
により基板51上にアナミナ又は酸化マグネシウムの第
1の透明エッチングストッパ層54を成膜する。次に、
図3(a)に示す如く、真空蒸着法により第1の透明エ
ッチングストッパ層54の上に高屈折率光学薄膜nH
低屈折率光学薄膜nL とを交互に繰り返し成膜し青色用
干渉膜57を形成する。次に、青色フィルタ用干渉膜5
7のうち青色用画素電極52Bの真上部分に限定してエ
ッチングマスクを被覆し、ドライエッチングにより青色
用干渉フィルタFB を完成した後、そのエッチングマス
クを除去する(図3(b)参照)。このパターニングに
おいては、赤色用干渉フィルタFR の上を被覆するアル
ミナ又は酸化マグネシウムの第1の透明エッチングスト
ッパ層54のエッチング選択比が高屈折率光学薄膜nH
や低屈折率光学薄膜nL に比して10倍以上であること
から、完成済み赤色用干渉フィルタFR の表面を蝕刻損
傷するおそれがない。また、青色フィルタ用干渉膜57
の最下層の導電性の高屈折率光学薄膜nH を第1の透明
エッチングストッパ層54を介在させずに直接成膜した
場合は、エッチングでその高屈折率光学薄膜nH が残る
と、画素電極間のショートやクロストークが生じるもの
の、青色画素電極52B上の非蝕刻の第1の透明エッチ
ングストッパ層54Bやその余の第1の透明エッチング
ストッパ層54の残膜厚が存在するため、青色フィルタ
用干渉膜57の導電性の高屈折率光学薄膜nH が画素電
極52Gと赤色用干渉フィルタFR の上や画素電極間に
残らず、画素電極間のショート及びクロストークを防止
できる。
【0044】次に、図3(c)に示す如く、真空蒸着法
により基板51上にアナミナ又は酸化マグネシウムの第
2の透明エッチングストッパ層55を成膜する。次に、
図4(a)に示す如く、真空蒸着法により第2の透明エ
ッチングストッパ層54の上に高屈折率光学薄膜nH
低屈折率光学薄膜nL とを交互に繰り返し成膜し緑色用
干渉膜58を形成する。次に、緑色フィルタ用干渉膜5
8のうち緑色用画素電極52Gの真上部分に限定してエ
ッチングマスクを被覆し、ドライエッチングにより緑色
用干渉フィルタFG を完成した後、そのエッチングマス
クを除去する(図4(b)参照)。このパターニングに
おいては、赤色用干渉フィルタFR と青色用干渉フィル
タFb の上を被覆するアルミナ又は酸化マグネシウムの
第2の透明エッチングストッパ層55のエッチング選択
比が高屈折率光学薄膜nH や低屈折率光学薄膜nL に比
して10倍以上であることから、完成済み赤色用干渉フ
ィルタFR と青色用干渉フィルタFB の表面を蝕刻損傷
するおそれがない。また、緑色フィルタ用干渉膜58の
最下層の導電性の高屈折率光学薄膜nH を第2の透明エ
ッチングストッパ層54を介在させずに直接成膜した場
合は、エッチングでその高屈折率光学薄膜nH が残る
と、クロストークが生じるものの、緑色画素電極52G
上の非蝕刻の第2の透明エッチングストッパ層55Gや
その余の第2の透明エッチングストッパ層55の残膜厚
が存在するため、緑色フィルタ用干渉膜58の導電性の
高屈折率光学薄膜nH が赤色用干渉フィルタFR 及び青
色用干渉フィルタFb の上や画素電極間に残らず、画素
電極間のクロストークを防止できる。
【0045】このように、本例の3原色フィルタは、干
渉フィルタFR ,FB ,FG の下層にそれぞれ透明絶縁
層53,第1の透明エッチングストッパ層54及び第2
の透明エッチングストッパ層55を予め挟み込んだ構造
であることから、完成済みフィルタを阻害せずに色相別
の干渉フィルタを順に形成できる。このため、本例の3
原色フィルタはリップルを抑制した色相帯域のシャープ
カットオフ特性を発揮する。
【0046】干渉フィルタFR ,FB ,FG は光学多層
膜ではなく、単層で形成しても良い。かかる場合、透明
エッチングストッパ層54,55は光学薄膜の膜厚程度
になるため、光学薄膜としても機能させることができ、
実質的に複層の干渉フィルタを構成できる。ここで、干
渉フィルタFR ,FB の上に載る透明エッチングストッ
パ層54,55は蝕刻済み膜であることから、膜厚不均
一,界面の凹凸が問題となる。しかし、透明エッチング
ストッパ層54,55の残膜厚が波長オーダであれば、
平行平面膜と見做しても構わない。干渉フィルタFR
の透明エッチングストッパ層54,55の総厚は干渉フ
ィルタFB の透明エッチングストッパ層55の膜厚より
も厚い。丁度うまく、選択反射の波長オーダに対応して
いる。ただ、光学薄膜の膜厚をエッチングで高精度に制
御するのは難しい。そこで、むしろ、図4(b)の工程
の後に、更に、アルミナ層又は酸化マグネシウム層を成
膜して積み増し、蝕刻済みのエッチングストッパ層5
4,55の光学薄膜の機能を失わせると共に保護膜とし
て役割を持たせてることが好ましい。なお、画素電極間
にブラックマトリクス層を形成しても良い。ブラックマ
トリクス層の形成工程は干渉フィルタFR ,FB ,FG
の形成前でも形成後でも構わない。
【0047】本例は反射型液晶表示パネルの反射側基板
に干渉フィルタFR ,FB ,FG を設けたものである
が、透過側基板に干渉フィルタFR ,FB ,FG を設け
ても構わない。透明側基板に干渉フィルタを設ける場合
は、導電層52は画素電極と対向して各画素に共通の画
素電極(共通電極)33となる。かかる場合、基板1と
しては透明基板を用いる必要があるが、透明電極は透明
基板と干渉フィルタFR,FB ,FG との間に形成しても
良く、また干渉フィルタFR ,FB ,FG 上に形成して
も良い。
【0048】なお、上記実施形態は3端子型アクティブ
マトリクスパネルの場合であるが、、単純マトリクスパ
ネルやMIM等の2端子型素子を用いた2端子型アクテ
ィブマトリクスパネルでは導電層はストライプ状導電層
となる。また、本発明は、液晶パネルだけでなく、プラ
ズマディスプレイ(PDP)やフィールドエフェクトデ
バイス(FED)等の電気光学装置のカラーフィルタに
も適用できる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、少なく
ともいずれか一の色相の干渉フィルタの下層膜として透
明エッチングストッパ層を含むことを特徴としている。
従って、次のような効果を奏する。
【0050】(1) 基板上に完成済み干渉フィルタを
この透明エッチングストッパ層で覆うことができるた
め、次に完成すべき別の色相の干渉フィルタのパターニ
ングの際に完成済み干渉フィルタが損傷せず、異なる色
相の干渉フィルタを順に形成できる。このため、各色相
の干渉フィルタを光学多層膜や異質透明物質膜で構成で
き、リップルを抑制した色相帯域のシャープカットオフ
特性のカラーフルタを実用的に得ることができる。
【0051】(2) 透明エッチングストッパ層も光学
薄膜とすることができるため、干渉フィルタを光学多層
膜で構成する場合はその膜数を低減させることができ
る。
【0052】(3) 特に、エッチングストッパ層とし
てアルミナ層や酸化マグネシウム層を用いた場合、干渉
フィルタを光学多層膜よりも選択比が大きいので、エッ
チングストッパとして有用である。また透明絶縁膜であ
るため、干渉フィルタに導電性の光学薄膜を用いるとき
には、画素電極間のショートやクロストークを効果的に
防止できる。
【0053】(4) 3原色の干渉フィルタを順に形成
する場合、緑色の干渉フィルタを最初に形成すると、色
違いの干渉フィルタの表面レベルをできるだけ揃えるこ
とができる。
【0054】(5) 緑色の干渉フィルタを最後に形成
すると、エッチングストッパ層を緑色の干渉フィルタの
上に形成せずに済むため、緑色の干渉フィルタのフィル
ター特性が最良にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した反射型液晶パネル用基板を示
す断面図である。
【図2】(a)乃至(d)は図1の反射型液晶パネル用
基板の製造方法の工程を順に示す工程断面図である。
【図3】(a)乃至(c)は図2の(d)の工程に続く
工程を順に示す工程断面図である。
【図4】(a)及び(b)は図3の(c)の工程に続く
工程を順に示す工程断面図である。
【図5】反射型液晶パネルをライトバルブとして用いた
投写型表示装置の一例としてビデオプロジェクタを示す
概略構成図である。
【図6】反射型液晶パネルを示す断面図である。
【図7】従来の反射型液晶パネルに用いる反射型液晶パ
ネル用基板を示す平面図である。
【図8】図7の反射型液晶パネル用基板の画素領域を示
す部分平面図である。
【図9】図8中のA−A′線に沿って切断した状態を示
す切断図である。
【符号の説明】
1…P--型半導体基板 2…P型ウェル領域 3…フィールド酸化膜 4…ゲート線 4a…ゲート電極 4b…ゲート絶縁膜 5b…N+ 型ドレイン領域 6…第1の層間絶縁膜 6a,6b,6c,16…コンタクトホール 7…データ線 7a…ソース電極配線 8…P型容量電極領域 9a…容量電極 9b…絶縁膜(誘電膜) 10…中継配線 11…第2の層間絶縁膜 12…遮光膜 12a…プラグ貫通用開口部 12b…接続用配線 13…第3の層間絶縁膜 14…画素電極 15…接続プラグ(層間導電部) 17…パッシベーション膜 20…画素領域(表示領域) 21…データ線駆動回路(Xドライバ) 22R,22L…ゲート線駆動回路(Yドライバ) 23…プリチャージ及びテスト回路 24…画像信号サンプリング回路 25…遮光膜 26…入力端子パッド 27…シール領域 29R,29L…中継端子パッド(銀点) 30…反射型液晶パネル 31,50…反射型液晶パネル用基板 32…支持基板 33…対向電極(共通電極) 35…ガラス基板 37…液晶 38…異方性導電膜(ACF) 39…フレキシブルテープ配線 51…基板 52…画素電極(反射電極) 52R…赤色用画素電極 52B…青色用画素電極 52G…緑色用画素電極 FR …赤色用選択反射の干渉フィルタ FG …緑色用選択反射の干渉フィルタ FB …青色用選択反射の干渉フィルタ 53…透明絶縁層 53R…赤色用選択反射の干渉フィルタの下層の透明絶
縁層 54…第1のエッチングストッパ層 54B…青色用選択反射の干渉フィルタの下層の第1の
エッチングストッパ層 55…第2のエッチングストッパ層 nH …高屈折率の光学薄膜 nH …低屈折率の光学薄膜 100…偏光照明装置 110…インテグレートレンズ 130…偏光変換素子 200…偏光ビームスプリッタ 201…S偏光束反射面 412,413…ダイクロイックミラー 300B,300R,300G…反射型液晶ライトバル
ブ 500…投写光学系 600…スクリーン L0 …システム光軸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H091 FA01Y FA02Y FA05X FA07X FA10X FA14Y FA14Z FA26X FC01 FC26 FD06 GA01 GA02 GA03 GA07 GA16 KA01 LA15 MA07 MA10 2H092 KB26 MA17 NA25 PA01 PA08 RA05 5C094 AA05 AA08 AA42 AA43 BA03 BA16 BA43 CA19 DA13 EA05 EA06 EB02 ED01 ED03 ED11 FA02 FB02 FB16 GB10

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上の異なる部位に異なる色相の干渉
    フィルタを配置して成るカラー表示用基板において、少
    なくともいずれか一の色相の干渉フィルタの下層膜とし
    て透明エッチングストッパ層を含むことを特徴とするカ
    ラー表示用基板。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記干渉フィルタは
    光学多層膜であることを特徴とするカラー表示用基板。
  3. 【請求項3】 請求項2おいて、前記光学多層膜は高屈
    折率の光学薄膜と低屈折率の光学薄膜とを交互に積層し
    た繰り返し積層膜であることを特徴とするカラー表示用
    基板。
  4. 【請求項4】 請求項3において、前記高屈折率の光学
    薄膜はチタン酸化膜,タンタル酸化膜,及びシリコン窒
    化膜のいずれかであり、前記低屈折率の光学薄膜はシリ
    コン酸化膜であることを特徴とするカラー表示用基板。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4において、前記エ
    ッチングストッパ層は、前記高屈折率と前記低屈折率の
    中間屈折率の光学薄膜であることを特徴とするカラー表
    示用基板。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に
    おいて、前記エッチングストッパ層はアルミナ層又は酸
    化マグネシウムであることを特徴とするカラー表示用基
    板。
  7. 【請求項7】 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に
    おいて、前記異なる色相の干渉フィルタは、電気絶縁性
    の前記基板の上に導電層を介して形成された3原色カラ
    ーフィルタであることを特徴とするカラー表示用基板。
  8. 【請求項8】 請求項7において、前記3原色カラーフ
    ィルタは、前記導電層の上に形成された第1の色相の前
    記干渉フィルタと、前記導電層の上に第1の前記透明エ
    ッチングストッパ層を介して形成された第2の色相の前
    記干渉フィルタと、前記導電層の上に前記第1の透明エ
    ッチングストッパ層及び第2の前記透明エッチングスト
    ッパ層を介して形成された第3の色相の前記干渉フィル
    タとを有していることを特徴とするカラー表示用基板。
  9. 【請求項9】 請求項7又は請求項8において、前記導
    電層は前記基板上にマトリクス状に配列された画素電極
    であり、前記3原色カラーフィルタは前記基板の上に前
    記画素電極を被覆した透明絶縁層を最下層として有する
    ことを特徴とするカラー表示用基板。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至請求項9のいずれか一項
    において、前記エッチングストッパ層は絶縁層であるこ
    と特徴とするカラー表示用基板。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記エッチング
    ストッパ層は前記透明絶縁層と同一材料で成膜されてい
    ることを特徴とするカラー表示用基板。
  12. 【請求項12】 請求項9乃至請求項10のいずれか一
    項において、前記画素電極は反射電極であることを特徴
    とするカラー表示用基板。
  13. 【請求項13】 請求項7又は請求項8において、前記
    基板は透明基板であり、前記導電層は透明導電層である
    ことを特徴とする特徴とするカラー表示用基板。
  14. 【請求項14】 請求項1乃至請求項13のいずれか一
    項に規定するカラー表示用基板を用いて成る電気光学装
    置。
  15. 【請求項15】 請求項14に規定する電気光学装置を
    表示部に用いて成ることを特徴とする電子機器。
  16. 【請求項16】 請求項14に規定する電気光学装置を
    ライトバルブに用いて成ることを特徴とする投写型表示
    装置。
  17. 【請求項17】 基板上の異なる部位に異なる色相の干
    渉フィルタを配置して成るカラー表示用基板の製造方法
    において、前記基板上に第1の色相のフィルタ用干渉膜
    を成膜する工程と、前記第1の色相のフィルタ用干渉膜
    の上にエッチングマスクを被覆してエッチングし、前記
    第1の色相の干渉フィルタを形成する工程と、前記基板
    上に前記第1の色相の干渉フィルタを被覆する第1の透
    明エッチングストッパ層を成膜する工程と、前記基板上
    に第2の色相のフィルタ用干渉膜を成膜する工程と、前
    記第1の色相の干渉フィルタとは異なる部位で前記第2
    の色相のフィルタ用干渉膜の上にエッチングマスクを被
    覆してエッチングし、前記第2の色相の干渉フィルタを
    形成する工程と、を有して成ることを特徴とするカラー
    表示用基板の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項17において、前記第2の色相
    の干渉フィルタの形成工程の後に、前記基板上に前記第
    1及び第2の色相の干渉フィルタを被覆する第2の透明
    エッチングストッパ層を成膜する工程と、前記基板上に
    第3の色相のフィルタ用干渉膜を成膜する工程と、前記
    基板上の前記第1及び第2の色相の干渉フィルタとは異
    なる部位で前記第3の色相のフィルタ用干渉膜の上にエ
    ッチングマスクを被覆してエッチングし、前記第3の色
    相の干渉フィルタを形成する工程と、を有して成ること
    を特徴とするカラー表示用基板の製造方法。
  19. 【請求項19】 請求項17又は請求項18において、
    前記1の色相の干渉フィルタは緑色の干渉フィルタであ
    ることを特徴とするカラー表示用基板の製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項17又は請求項18において、
    前記3の色相の干渉フィルタは緑色の干渉フィルタであ
    ることを特徴とするカラー表示用基板の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項17乃至請求項20のいずれか
    一項において、前記第1の色相のフィルタ用干渉膜の成
    膜工程の前に、前記基板上に導電層を形成し、前記導電
    層の上に透明透明絶縁層を成膜する工程を含むことを特
    徴とするカラー表示用基板の製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項17乃至請求項21のいずれか
    一項において、前記第1及び第2の透明エッチングスト
    ッパ層と前記透明透明絶縁層とはアルミナ層又は酸化マ
    グネシウムであることを特徴とするカラー表示用基板の
    製造方法。
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