JP2000073975A - 真空ポンプ - Google Patents

真空ポンプ

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JP2000073975A
JP2000073975A JP10247172A JP24717298A JP2000073975A JP 2000073975 A JP2000073975 A JP 2000073975A JP 10247172 A JP10247172 A JP 10247172A JP 24717298 A JP24717298 A JP 24717298A JP 2000073975 A JP2000073975 A JP 2000073975A
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JP
Japan
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rotor
oil
groove
vane
pump chamber
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JP10247172A
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Susumu Muraishi
享 村石
Tadao Endo
忠男 遠藤
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Sanwa Seiki Ltd
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Sanwa Seiki Ltd
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C18/00Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
    • F04C18/30Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members
    • F04C18/34Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members
    • F04C18/344Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the inner member
    • F04C18/3441Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids having the characteristics covered by two or more of groups F04C18/02, F04C18/08, F04C18/22, F04C18/24, F04C18/48, or having the characteristics covered by one of these groups together with some other type of movement between co-operating members having the movement defined in group F04C18/08 or F04C18/22 and relative reciprocation between the co-operating members with vanes reciprocating with respect to the inner member the inner and outer member being in contact along one line or continuous surface substantially parallel to the axis of rotation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2220/00Application
    • F04C2220/10Vacuum

Abstract

(57)【要約】 【課題】 オイルシールの機能の低下を防止する。 【解決手段】 吸入口14と吐出口15とが開設されポ
ンプ室3を形成したケーシング2と、ポンプ室3に偏心
された回転軸34と、回転軸34に固定されたロータ6
と、ロータ6に放射状に開設されたベーン溝7と、各ベ
ーン溝7に進退自在に挿入されて複数の圧力室44を形
成するベーン8と、回転軸34周りをシールするオイル
シールとを備えた真空ポンプにおいて、ロータ6の隣合
うベーン溝7、7間には中空部9が開設され、ロータ6
の一端面には複数条の給油溝10、11がベーン溝7、
中空部9に対向して放射状に形成され、ポンプ室3の一
端面には給油口17が給油溝10、11に臨んで開設さ
れ、ポンプ室3の他端面には中空部9と吐出口15とを
連通させる排油溝20が形成されている。 【効果】 オイルシールへ力が作用するのを防止できる
ため、耐久性を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベーン形の真空ポ
ンプに関し、特に、ロータやベーン等への給油技術に関
し、例えば、自動車用真空ポンプに利用して有効なもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車にはブレーキ用またはク
ラッチ用マスタシリンダ、ドア開閉装置、各種アクチュ
エータ等の作動装置を作動させるために、自動車用真空
ポンプが搭載されているものがあり、この真空ポンプは
エンジンルームの空間の効率化を図るために、発電機と
一体に形成され、この発電機がVベルトでエンジンによ
り駆動されている。
【0003】従来の自動車用真空ポンプとして、特公平
7−58073号公報に開示されているベーン型真空ポ
ンプがある。この真空ポンプは、複数枚のベーンがロー
タに開設されたベーン溝に径方向に摺動自在に挿入され
ており、ベーンが回転時に受ける遠心力により溝から自
然に突出してポンプ室の内周面と押接することにより、
ベーンが構成する隣合う圧力室相互の気密を維持するよ
うに構成されている。この真空ポンプにおいては、ロー
タやベーン等の摺動部の潤滑を確保するために、ロータ
の内部に潤滑油導入空間が形成されているとともに、ロ
ータの端面には給油口に対向する給油溝が形成されてい
る。また、この真空ポンプにおいては、回転軸周りのオ
イルシールの疲労を軽減するために、膨張行程に入る圧
力室と潤滑油導入空間とを連通させる第1リリーフ流路
と、圧縮行程にある圧力室と潤滑油導入空間とを連通さ
せる第2リリーフ流路とがそれぞれ設けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の真空ポ
ンプにおいては、次の問題点がある。
【0005】1) 第2リリーフ流路と第1リリーフ流路
とを通じて真空ポンプの吐出口から吸入口へ大気が流入
するため、真空性能が低下する。
【0006】2) 第1リリーフ流路と第2リリーフ流路
を形成するために、加工工程が多くなり、製造コストが
増加する。
【0007】本発明の目的は、真空ポンプの真空性能の
低下および加工工程の増加を防止しつつオイルシールの
機能の低下を防止することができる真空ポンプを提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る真空ポンプ
は、吸入口と吐出口とが開設され円柱中空形状のポンプ
室を形成したケーシングと、軸心がポンプ室の中心線か
ら偏心されてポンプ室内に挿通され回転駆動される回転
軸と、円柱形状に形成されて回転軸の外周面に固定され
たロータと、ロータの外周面に放射状に開設された複数
条のベーン溝と、各ベーン溝内に進退自在に挿入されて
ポンプ室内周面とロータ外周面との間の空間部に複数の
圧力室を形成する複数枚のベーンと、前記回転軸の前記
ポンプ室の外側に配置されて回転軸周りをシールするオ
イルシールとを備えている真空ポンプにおいて、前記ロ
ータの内部における前記隣合うベーン溝間には前記ロー
タの両端面を貫通する中空部が開設されており、前記ロ
ータの一端面には複数条の給油溝が前記ベーン溝の底部
および前記中空部の底部にそれぞれ対向するように放射
状に形成されており、前記ポンプ室の一端面には給油口
が前記給油溝に臨むように開設されており、前記ポンプ
室の他端面には前記中空部と前記吐出口とを連通させる
リリーフ溝が形成されていることを特徴とする。
【0009】また、本発明に係る真空ポンプは、ロータ
の回転により間欠的に給油がなされ、給油がなされてい
る時にロータ内部と吐出口とが導通するようにリリーフ
溝が設けられていることを特徴とする。
【0010】通常の温度下における運転状況においては
潤滑油の流れが良好であるため、給油口から給油された
潤滑油は各給油溝からベーン溝や中空部を経由してオイ
ルシールに到達する。この潤滑油の供給によってオイル
シールに加わる力が高くなると、オイルシールに加わる
負荷が過大になるため、オイルシールが疲労し易くな
る。しかし、前記した手段によれば、潤滑油の供給によ
ってオイルシールに加わる力が過大になろうとすると、
中空部の潤滑油がリリーフ溝を通じて吐出口に排出され
るため、オイルシールに加わる力が過大になる現象は未
然に回避することができる。
【0011】ところで、低温(例えば、−30℃付近)
の温度下における運転状況においては潤滑油の流れが低
下するため、吸入口が真空状態になると、オイルシール
はポンプ室を通じて負圧の状態になる。オイルシールに
負圧による吸引力が作用すると、オイルシールの部品が
疲労し易くなるため、オイルシールのシール機能が低下
してしまう。しかし、前記した手段によれば、ロータの
中空部がリリーフ溝に連通した状態になると、吐出口の
正圧(大気)がリリーフ溝、中空部を経由してオイルシ
ールに供給される状態になるため、オイルシールに負圧
が発生することはなく、オイルシールに疲労が発生する
のを防止することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に即して本発明の一実
施の形態を説明する。
【0013】本実施形態において、本発明に係る真空ポ
ンプは、自動車に搭載される真空ポンプとして構成され
ており、図3に示されているように、発電機31と隣接
されて連結され、プーリー50を介してエンジン(図示
せず)によって回転駆動されるようになっている。図1
に示されているように、真空ポンプ1はポンプ室3を形
成したケーシング2を備えている。ポンプ室3は一端が
開放され他端が閉塞された略円筒形状の本体4に、略円
盤形状のプレート5がその開口を閉塞するように当接さ
れることにより形成されている(図2参照)。
【0014】ポンプ室3の内部には円柱形状のロータ6
が本体4の中心より偏心されて収容されている。すなわ
ち、ロータ6の外径はポンプ室3の内径よりも小径に形
成されており、ロータ6の中心線O6 がポンプ室3の中
心線O3 に対して所定方向に所定量だけ偏心されて中心
線O3 と平行に配置されている。ロータ6の外周面には
複数条(図示例では3条)のベーン溝7が、周方向に等
間隔に配されて中心線O 6 と平行方向に延在し、かつ、
中心線O6 の法線上において互いに略等しい深さを持つ
ように形成されている。各ベーン溝7には略平板形状に
形成されたベーン8の内側端部が径方向に進退するよう
にそれぞれ摺動自在に嵌合されている。ベーン8の外側
端部は本体4の内周面に摺接した状態になっており、ベ
ーン8の本体4側の側面(以下、前面Fとする。)は本
体4の端面に、ベーン8のプレート5側の側面(以下、
後面Rとする。)はプレート5の端面にそれぞれ摺接し
た状態になっている(図2参照)。
【0015】ロータ6における隣合うベーン溝7、7間
には各中空部9が略眉形状に形成されて前面Fと後面R
との間を貫通するようにそれぞれ開設されている。ロー
タ6の前面Fにおける各ベーン溝7の底に対応する位置
には、ベーン溝用給油溝10がそれぞれ放射状に刻設さ
れており、同じく各中空部9の底部の中央に対応する位
置には、中空部用給油溝11がそれぞれ放射状に刻設さ
れている。ロータ6の前面Fにおける中空部9の外側円
弧部に略対応する位置には、環状の給油溝(以下、外側
環状溝という。)12が同心円に刻設されており、同じ
く中空部9の内側円弧部に略対応する位置には、環状の
給油溝(以下、内側環状溝という。)13が同心円に刻
設されている。
【0016】ケーシング2の本体4の上部および下部に
は吸入口14および吐出口15がポンプ室3にそれぞれ
連通するように開設されている。吐出口15のポンプ室
3の内周面における位置は、ポンプ室3の内周面とロー
タ6の外周面とが最も接近する位置(以下、死点とい
う。)16よりもロータ6の回転方向手前側に設定され
ている。すなわち、ベーン8は死点16よりも先に吐出
口15に到達するように設定されている。
【0017】図2に示されているように、ケーシング2
の本体4の前壁には給油口17がポンプ室3に開口する
ように開設されており、給油口17には給油路18が接
続されている。給油路18はエンジンのオイルパン等の
潤滑油(以下、オイルという。)を供給するための給油
装置(図示せず)に接続されており、オイルを給油口1
7へ供給するようになっている。給油口17はロータ6
の前面Fにおけるベーン溝用給油溝10群および中空部
用給油溝11群の軌跡のうち最下端付近に臨むように配
置されている。すなわち、給油口17に供給されたオイ
ルはロータ6の回転に伴って、各ベーン溝用給油溝10
および各中空部用給油溝11に順次供給されて行くよう
になっている。
【0018】ポンプ室3の内周面を構成する本体4の筒
壁内周面には吐出溝19が浅く陥没されており、吐出溝
19は吐出口15から回転方向にて死点16と反対側に
延長されている。吐出溝19の周方向の一端(以下、終
端とする。)は吐出口15の死点16側の開口縁に位置
されている。吐出溝19の長さは、吐出溝19の始端と
終端とのポンプ室3の中心線O3 に対する開き角をαと
し、隣合うベーン8、8のロータ6の中心線O6 に対す
る開き角をβとすると、β×0.5≧α≧β×0.3、
を満足するように設定されている。吐出溝19の周方向
の形状は、図1に示されているように細長い三日月形状
に形成されている。吐出溝19は軸方向において本体4
の筒壁内周面の中央部に配置されており、側面断面形状
は図2に示されているように矩形に形成されている。
【0019】ポンプ室3の後面Rであるプレート5の端
面における下端部には、オイルを排出するための長円形
細溝形状のリリーフ溝20が径方向に延在するように形
成されている。図1に示されているように、リリーフ溝
20の外側端は吐出溝19の始端に対応する位置に配置
されており、リリーフ溝20の内側端は中空部9の底部
付近まで達している。したがって、リリーフ溝20の内
側端部はロータ6の回転に伴って各中空部9に順次連通
した状態になり、リリーフ溝20の外側端部は圧縮行程
の圧力室を通じて吐出口15に連通した状態になる。
【0020】リリーフ溝20の周方向幅はベーン8の周
方向幅よりも小さい範囲内で最も広く設定されている。
また、リリーフ溝20は給油口17から死点16と反対
方向へ若干ずれるように、かつ、ロータ6が停止した状
態でベーン溝用給油溝10と中空部用給油溝11との間
のロータ6の前面Fに対向するように配置されている。
【0021】図2に示されているように、プレート5の
ポンプ室3側の端面にはシールリング21を収容した環
状溝22がポンプ室3を包囲するように円形に没設され
ており、プレート5がケーシング2の本体4の開口端面
に当接された状態において、シールリング21は圧縮変
形されて当接面間をシールした状態になっている。プレ
ート5には円形状の挿通孔23がポンプ室3の中心線O
3 と同心に開設されている。
【0022】プレート5の外周には複数本(図1の例で
は3本)のフランジ部24が放射状に突設されており、
ケーシング2の本体4におけるプレート5側の外周部に
もフランジ部25がこれと対応するように突設されてい
る。ケーシング2側のフランジ部25の先端部にはプレ
ート保持部26が鉤形に突設されており、各プレート保
持部26はプレート5側のフランジ部24の外周部と係
合して保持した状態になっている。ケーシング側フラン
ジ部25のプレート保持部26における内面には、雌印
籠嵌合部27が複数の内面によって構成するように形成
されている。プレート5およびケーシング2の各フラン
ジ部24、25には各ボルト挿通孔28、29がそれぞ
れ穿設されており、プレート5およびケーシング2の各
フランジ部24、25は各ボルト挿通孔28、29に挿
通されたボルト30によって発電機31のブラケット3
2に共締めされている。
【0023】発電機31はブラケット32を備えてお
り、ブラケット32には軸孔33が開設されている。軸
孔33には発電機31の内部において回転子(図示せ
ず)を固装されている回転軸34の一端部が挿通されて
おり、回転軸34の挿通端部はロータ6にスプライン結
合部35によって一体回転するように連結されている。
プレート5の挿通孔23の外側には円形のカムリング3
6が一体的に突設されており、カムリング36の中心線
と回転軸34の中心線との関係は、ポンプ室3の中心線
3 とロータ6の中心線O6 との関係に対応するように
設定されている。
【0024】ブラケット32の当接端面37にはシール
リング38を収容する環状溝39が没設されている。ブ
ラケット32の当接端面37における外周部には複数の
ねじ穴40がプレート5およびケーシング2の各挿通孔
28、29にそれぞれ対向されて形成されている。ま
た、ブラケット32の外周部には雄印籠嵌合部41が雌
印籠嵌合部27に対応するように形成されており、雄印
籠嵌合部41と雌印籠嵌合部27とは嵌合されている。
【0025】発電機31のブラケット32の内部には回
転軸34を支持した軸受42が装着されており、軸受4
2よりも真空ポンプ1寄りの位置にはオイルシール43
が装着されている。オイルシール43はメカニカルシー
ルによって構成されており、回転軸34の周りをシール
するようになっている。
【0026】次に、以上の構成に係る真空ポンプの作用
を説明する。
【0027】回転軸34が原動機であるエンジンにより
回転され、発電機31の回転子と共にロータ6が図1に
おいて反時計回り方向に回転されると、ベーン8はカム
リング36の上を摺動しながらベーン溝7に対して進退
し、ケーシング2の内周面に対する押接を維持しつつ公
転して行く。このベーン8の公転に伴って、隣合うベー
ン8、8が画成する各圧力室が拡張および収縮されるた
め、空気は吸入口14から吸入されるとともに、吐出口
15から吐出され、吸入口14に流体的に接続されたバ
キュームタンク(図示せず)の空気が吸引される。
【0028】図2に示されているように、ロータ6の回
転に伴って、ベーン溝用給油溝10および中空部用給油
溝11は遠心力を受けるため、オイル45は給油口17
からベーン溝用給油溝10および中空部用給油溝11に
取り込まれ、径方向外向きに流出して行く。このオイル
45の流れにより、ケーシング2のポンプ室3、ロータ
6およびベーン8の摺接面が潤滑され、かつまた、ケー
シング2のポンプ室3の内部における気密が維持される
ことになる。
【0029】ここで、通常の温度下における運転状況に
おいてはオイルの流れが良好であるため、給油口17か
ら給油されたオイル45はベーン溝用給油溝10および
中空部用給油溝11からベーン溝7や中空部9、スプラ
イン結合部35および軸孔33を経由してオイルシール
43に到達する。このオイル45の供給によってオイル
シール43に加わる力が高くなると、オイルシール43
に加わる負荷が過大になるため、オイルシール43が疲
労し易くなる。
【0030】しかし、本実施形態においては、オイル4
5の供給によってオイルシール43に加わる力が過大に
なろうとすると、中空部9のオイル45がリリーフ溝2
0を通じて吐出口15に排出されるため、オイルシール
43に加わる力が過大になる現象は未然に回避される。
すなわち、図1に示されているように、最終の圧縮行程
にある圧力室44が吐出口15に連通した状態になる
と、吐出口15と中空部9とがリリーフ溝20によって
連通した状態になるため、中空部9のオイル45はリリ
ーフ溝20を経て吐出口15に排出される。
【0031】この際、リリーフ溝20の始端は吐出口1
5に連絡した吐出溝19の始端に配置されているため、
最終の圧縮行程にある圧力室44が吐出口15に到達す
るよりも前に、リリーフ溝20は中空部9のオイル45
を吐出溝19を経由して吐出口15に排出させることが
できる。これにより、高速回転時においても、リリーフ
溝20は中空部9のオイル45を効率的に排出すること
ができるため、過度のオイル供給によってオイルシール
43に過大な力が加わるのを確実に防止することができ
る。
【0032】ところで、リリーフ溝20の開口面積は大
きい程、オイルの排出能力が高くなる。しかし、リリー
フ溝20の周方向幅が大きいと、ベーン8がリリーフ溝
20に落ち込む可能性が発生してしまう。そこで、本実
施形態においては、リリーフ溝20の周方向幅をベーン
8の周方向幅よりも小さい範囲内で最も広く設定するこ
とにより、ベーン8がリリーフ溝20に落ち込んでしま
う現象が防止されている。
【0033】また、真空ポンプ1の運転停止時にベーン
8がリリーフ溝20に重なった状態になると、リリーフ
溝20がベーン8によって閉塞された状態になるため、
オイル45はリリーフ溝20を通じて吐出口15に排出
されない状態になってしまう。この状態で、給油口17
からオイル45がベーン溝用給油溝10および中空部用
給油溝11に供給され続けると、オイル45はベーン溝
用給油溝10および中空部用給油溝11からベーン溝7
や中空部9、スプライン結合部35および軸孔33を経
由してオイルシール43に供給される状態になるため、
オイルシール43に過大な力が作用する状態になる。
【0034】そこで、本実施形態においては、給油口1
7はリリーフ溝20からずれるように、かつ、ロータ6
が停止した状態で、ベーン溝用給油溝10と中空部用給
油溝11との間のロータ6の前面Fに対向するように配
置されている。この配置により、真空ポンプ1の運転停
止時にベーン8がリリーフ溝20に重なった状態になる
と、給油口17がロータ6の前面Fによって閉塞された
状態になるため、給油口17からオイル45がベーン溝
用給油溝10および中空部用給油溝11に供給されない
状態になる。したがって、ベーン8がリリーフ溝20に
重なった状態になっても、オイル45がベーン溝7や中
空部9、スプライン結合部35および軸孔33を経由し
てオイルシール43に供給されることはなくなるため、
オイルシール43に過大な力が作用する状態になること
は未然に防止されることになる。
【0035】ところで、低温(例えば、−30℃付近)
の温度下における運転状況においてはオイルの流れが不
良であるため、吸入口14が真空状態になると、オイル
シール43はポンプ室3を通じて負圧の状態になる。オ
イルシール43に負圧による吸引力が作用すると、オイ
ルシール43の部品が疲労し易くなるため、オイルシー
ル43のシール機能が低下してしまう。
【0036】しかし、本実施形態においては、図1に示
されているように、ロータ6の中空部9がリリーフ溝2
0に連通した状態になると、吐出口15の正圧(大気)
が吐出溝19、リリーフ溝20、中空部9、軸孔33を
経由してオイルシール43に供給される状態になるた
め、オイルシール43に負圧が発生することはない。
【0037】図4は停止時におけるオイルシール部の圧
力と給油圧との関係を示す線図である。例えば、真空ポ
ンプを駆動しているベルトが切れた場合であってもエン
ジンは回転しているので、オイルポンプからは給油され
る。しかし、真空ポンプは駆動力が伝達されないため、
回転しない。図4はこのような場合を想定して本実施形
態と従来例とを比較した線図である。
【0038】図4によれば、本実施形態に係る一本溝の
方が従来例の二本溝に比べて、オイルシール部の圧力が
低いことがわかる。
【0039】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種
々変更可能であることはいうまでもない。
【0040】例えば、前記実施形態においては真空ポン
プが発電機に一体的に連結されている場合につき説明し
たが、真空ポンプは発電機から独立されていてもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ロータの回転により間欠的に給油がなされ、オイルシー
ルを装着しているベーン式真空ポンプにおいて、給油が
なされている時にロータの内部と吐出口とを導通するリ
リーフ溝を設けることにより、オイルシールに過大な力
が作用するのを防止することができるため、ベーン形真
空ポンプの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である真空ポンプを示して
おり、図2のI−I線に沿う正面断面図である。
【図2】本発明の一実施形態である真空ポンプが発電機
に結合された複合構造体を示す一部省略側面断面図であ
る。
【図3】(a)は複合構造体の全体側面図、(b)は
(a)のb−b線に沿う断面図である。
【図4】停止時におけるオイルシール部の圧力を給油圧
との関係を示す線図である。
【符号の説明】
1…真空ポンプ(ベーンポンプ)、2…ケーシング、3
…ポンプ室、4…本体、5…プレート、6…ロータ、7
…ベーン溝、8…ベーン、9…中空部、10…ベーン溝
用給油溝、11…中空部用給油溝、12…外側環状溝
(環状の給油溝)、13…内側環状溝(環状の給油
溝)、14…吸入口、15…吐出口、16…死点、17
…給油口、18…給油路、19…吐出溝、20…リリー
フ溝、21…シールリング、22…環状溝、23…挿通
孔、24、25…フランジ部、26…保持部、27…雌
印籠嵌合部、28、29…挿通孔、30…ボルト、31
…発電機、32…ブラケット、33…軸孔、34…回転
軸、35…スプライン結合部、36…カムリング、37
…当接端面、38…シールリング、39…環状溝、40
…ねじ穴、41…雄印籠嵌合部、42…軸受、43…オ
イルシール、44…圧力室、45…オイル(潤滑油)、
50…プーリー。
フロントページの続き Fターム(参考) 3H029 AA05 AA15 AA21 AB06 BB16 BB44 CC02 CC20 CC22 3H040 AA08 BB01 BB07 BB11 CC07 CC14 DD08 DD12 DD20 DD25

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸入口と吐出口とが開設され円柱中空形
    状のポンプ室を形成したケーシングと、軸心がポンプ室
    の中心線から偏心されてポンプ室内に挿通され回転駆動
    される回転軸と、円柱形状に形成されて回転軸の外周面
    に固定されたロータと、ロータの外周面に放射状に開設
    された複数条のベーン溝と、各ベーン溝内に進退自在に
    挿入されてポンプ室内周面とロータ外周面との間の空間
    部に複数の圧力室を形成する複数枚のベーンと、前記回
    転軸の前記ポンプ室の外側に配置されて回転軸周りをシ
    ールするオイルシールとを備えている真空ポンプにおい
    て、前記ロータの内部における前記隣合うベーン溝間に
    は前記ロータの両端面を貫通する中空部が開設されてお
    り、前記ロータの一端面には複数条の給油溝が前記ベー
    ン溝の底部および前記中空部の底部にそれぞれ対向する
    ように放射状に形成されており、前記ポンプ室の一端面
    には給油口が前記給油溝に臨むように開設されており、
    前記ポンプ室の他端面には前記中空部と前記吐出口とを
    連通させるリリーフ溝が形成されていることを特徴とす
    る真空ポンプ。
  2. 【請求項2】 ロータの回転により間欠的に給油がなさ
    れ、給油がなされている時にロータ内部と吐出口とが導
    通するようにリリーフ溝が設けられていることを特徴と
    する請求項1に記載の真空ポンプ。
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