JP2000073948A - 可変容量斜板型圧縮機 - Google Patents

可変容量斜板型圧縮機

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JP2000073948A
JP2000073948A JP10248639A JP24863998A JP2000073948A JP 2000073948 A JP2000073948 A JP 2000073948A JP 10248639 A JP10248639 A JP 10248639A JP 24863998 A JP24863998 A JP 24863998A JP 2000073948 A JP2000073948 A JP 2000073948A
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三起夫 松田
Mitsuo Inagaki
稲垣  光夫
Kunitaka Akiyama
訓孝 秋山
Toshinobu Takasaki
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧縮機の回転の向きに依らず、冷媒の流通の
向きが変化することのない可変容量型圧縮機を提供す
る。 【解決手段】 シャフト130に対して摺動可能に配設
された変位部材160に螺旋溝163を形成するととも
に、シャフト130に螺旋溝163に挿入されるピン部
135を設ける。これにより、シャフト130は逆転す
ると変位部材160は傾斜角度αが小さくなる向きに変
位し、シャフト130が正転すると傾斜角度αが大きく
なる向きに変位する。そして、シャフト130の回転の
向きに応じて傾斜角度αが変化して吐出容量が変化して
も、冷媒の吸入圧縮はピストン150の往復運動によっ
て行うので、シャフト130が正転する場合と逆転する
場合とでは、冷媒の流通の向きが反転しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、斜板の傾斜角度を
変化させることにより吐出容量を変化させる可変容量型
圧縮に関するもので、エンジン(内燃機関)と電動モー
タとを有して走行する、いわゆるハイブリッド車両用の
冷凍サイクルに適用して有効である。なお、本明細書で
いうハイブリット車両とは、エンジンと電動モータとを
切換えて走行するハイブリット車両は勿論、エンジンを
走行に用いず、発電のみに用い、車両走行は電動モータ
のみで行うハイブリット車両も含むものである。
【0002】
【従来の技術】特開昭63−50693号公報に記載の
発明では、ローリングピストン型圧縮機において、ロー
リングピストンを一の向きに回転(正転)させることに
より吐出容量が最大となるようにし、一方、ローリング
ピストンを他の向きに回転(逆転)させることにより吐
出容量が最小となるようにして可変容量型圧縮機を構成
している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記公報に記
載の可変容量型圧縮機では、正転時には、流体が吸入ポ
ートから流入して吐出ポートから吐出するのに対して、
逆転時には、流体が吐出ポートから流入して吸入ポート
から吐出するので、正転時と逆転時とでは流体の流通の
向きが反対となる。
【0004】このため、上記公報に記載の可変容量型圧
縮機を冷凍サイクル(ヒートポンプサイクル)に適用し
た場合には、冷房運転のみ又は暖房運転のみの空調運転
を行っているときに、吐出容量を変化させることができ
ない。また仮に、いずれかの空調運転を行っているとき
に、吐出容量を変化させるには、外部に四方弁などの切
換弁を設けて通路を切換える必要があるので、冷凍サイ
クルの構成部品の増加を招き、冷凍サイクルの製造原価
上昇を招いてしまう。
【0005】本発明は、上記点に鑑み、圧縮機の回転の
向きに依らず、流体の流通の向きが変化することのない
可変容量型圧縮機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1に
記載の発明では、シャフト(130)の回転の向きに応
じて傾斜角度(α)を変化させる傾斜角変更機構(16
0、163、135)を備えることを特徴とする。
【0007】これにより、シャフト(130)の回転の
向きに応じて傾斜角度(α)が変化して吐出容量が変化
するものの、斜板型圧縮機では、流体の吸入圧縮はピス
トン(150)の往復運動によって行うので、シャフト
(130)が正転する場合と逆転する場合とでは、流体
の流通の向きが反転しない。請求項2〜4に記載の発明
では、斜板(140)とシャフト(130)との傾斜角
度(α)を可変とするヒンジ部(133、142)と、
ヒンジ部(133、142)からずれた部位にて斜板
(140)と摺動可能に接触し、シャフト(130)の
回転の向き応じてシャフト(130)の長手方向に変位
する変位部材(160)とを有することを特徴とする。
【0008】これにより、変位部材(160)が変位す
ると、ヒンジ部(133、142)を中心として傾斜角
度(α)が変化することとなる。このため、シャフト
(130)の回転の向きに応じて傾斜角度(α)が変化
して吐出容量が変化するものの、流体の吸入圧縮はピス
トン(150)の往復運動によって行うので、シャフト
130が正転する場合と逆転する場合とでは、流体の流
通の向きが反転しない。
【0009】請求項6に記載の発明では、シャフト(1
30)が電動モータ(200)により回転駆動されると
きの傾斜角度(α)を、シャフト(130)が外部駆動
源(E)により回転駆動されるときの傾斜角度(α)に
比べて大きくすることを特徴とする。これにより、後述
するように、電動モータ(200)で必要とされる駆動
力を小さくすることができるので、電動モータ(20
0)の大型化を防止できる。
【0010】因みに、上記各手段の括弧内の符号は、後
述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す
一例である。
【0011】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本実施形態は、
本発明に係る可変容量斜板型圧縮機(以下、圧縮機と略
す)100をハイブリッド車両用の冷凍サイクルに適用
したものであり、図1は冷凍サイクルの模式図である。
【0012】図1中、300は圧縮機100から吐出し
た冷媒(流体)を凝縮させる凝縮器(放熱器)であり、
400は凝縮器200から流出した冷媒を減圧する膨張
弁(減圧器)であり、500は膨張弁400にて減圧さ
れた液相冷媒を蒸発させる蒸発器である。なお、膨張弁
400は、蒸発器500出口側の冷媒過熱度が所定値と
なるように弁開度が調節される温度式膨張弁であり、6
00は凝縮器300から流出する冷媒を気相冷媒と液相
冷媒とに分離するとともに、余剰冷媒を蓄えるレシーバ
(受液器)である。
【0013】また、圧縮機100は、エンジンEの運転
状態に応じて、電磁クラッチ700を介してエンジン
(外部駆動源)Eから回転力を得て稼働する場合と、エ
ンジンEと独立して稼働する電動モータ(以下、モータ
と略す。)200から回転力を得て稼働する場合とが切
換制御される。次に、圧縮機100について述べる。
【0014】図2は本実施形態に係る圧縮機100の断
面図であり、この圧縮機100は、モータ200と電磁
クラッチ700とが一体化された、いわゆるハイブリッ
ト型圧縮機である。110はモータ200のステータ2
10及びロータ220を収納するとともに、後述する斜
板140が回転する空間(以下、この空間を斜板室と呼
ぶ。)211を構成するフロントハウジングであり、1
20は、後述するシャフト130の長手方向に延びる複
数本の円柱状空間(シリンダボア)121が形成された
ミドルハウジング(シリンダブロック)である。
【0015】因みに、本実施形態に係るモータ200に
おいて、ステータ210は通電することにより磁界を発
生するステータコイルであり、ロータ220は永久磁石
を有してステータ210内で回転するマグネットロータ
である。130は、ニードル軸受131を介して両ハウ
ジング110、120内に回転可能に配設されたシャフ
トであり、140はシャフト130の長手方向に対して
傾いた斜板である。
【0016】また、132は、シャフト130に圧入固
定されてシャフト130と一体的に回転する略コップ状
に形成された回転部材であり、この回転部材132の開
口側(斜板140側)は、斜板140の傾斜の向きと反
対側に傾斜した傾斜支持面133を有するように円錐状
となっている。なお、回転部材132のうち傾斜支持面
133と反対側に位置する部位134(図3参照)は、
回転部材132の回転バランス(慣性モーメント)の不
釣り合い量を補正するバランサ部を構成している。
【0017】一方、斜板140の径外方側のうち回転部
材132側には、傾斜支持面133に向けて突出するア
ーム(腕部)141が形成されており、このアーム14
1の先端は、傾斜支持面133と摺動可能、かつ、回転
可能に接触する球面摺動部142が形成されている。つ
まり、本実施形態では、傾斜支持面133及び球面摺動
部142により、斜板140とシャフト130との傾斜
角度αを可変とするヒンジ部が構成されている。
【0018】また、斜板140の径外方側は、図2に示
すように、一対のシュー143を介して、各シリンダボ
ア121内を往復運動するピストン150と揺動可能に
連結するとともに、一対のシュー143と摺動可能に接
触している。このため、斜板140がシャフト130と
一体的に回転して斜板140の径外方側が揺動すると、
これに連動してピストン150が往復運動し、ピストン
150とシリンダボア121とによって構成される作動
室Vcの体積が拡大縮小して冷媒(流体)が吸入圧縮さ
れる。
【0019】なお、ピストン150の行程(ストロー
ク)は、斜板140の揺動角度(=180−2α)に比
例するものであるので、斜板140の傾斜角度αに反比
例して増減するため、圧縮機100の吐出容量は傾斜角
度αに反比例して増減する。160は回転部材132内
に回転可能に配設されているとともに、シャフト130
の長手方向に摺動変位する変位部材(カム)であり、こ
の変位部材160は、図2、3に示すように、シャフト
130が貫通する穴部161及び円筒壁162aに形成
された螺旋溝163を有する円筒部162、並びに円筒
部162のうち斜板140側端部から斜板140側に向
けて突出した突起部164を備えている。
【0020】そして、突起部164の先端は、図2に示
すように、斜板140に摺動可能に接触するとともに、
円筒部162の軸方向に向けて凸となるように略円弧状
に形成されている。一方、斜板140には、図3に示す
ように、突起部164の2つの側面164aと摺動可能
に接触するとともに、両側面164aを挟み込むように
変位部材160側に向けて突出するガイド壁144が形
成されているので、変位部材160が回転すると、斜板
140は突起部164から回転力を受けて回転する。つ
まり、本実施形態では、突起部164は、斜板140に
回転力を伝達する回転力伝達部として機能する。
【0021】また、シャフト130には、図2に示すよ
うに、螺旋溝163に挿入された状態で螺旋溝163の
壁面に摺動可能に接触するピン部(突起部)135が形
成されており、このピン部135及び螺旋溝163によ
り、変位部材160をシャフト130の長手方向に変位
させるカム機構を構成している。なお、螺旋溝163
は、円筒部162の軸方向一端側(斜板140)側から
軸方向他端側に向けて右周り(時計周り)の螺旋を描く
ように形成されているため、ピン部135が螺旋溝16
3の一端側にあるときは、変位部材160は円筒部16
2の軸方向他端側に変位したときであり、ピン部135
が螺旋溝163の他端側にあるときは、変位部材160
は円筒部162の軸方一端側に変位したときである。
【0022】また、斜板140を挟んで変位部材160
と反対側には、斜板140を押圧する弾性力を発揮する
コイルバネ(弾性部材)145が配設されており、この
コイルバネ145により、斜板140と変位部材160
とが離隔することを防止する離隔防止手段を構成してい
る。ところで、170は、複数本のピストン150及び
シリンダボア121によって形成される各作動室Vcに
冷媒(流体)を供給する吸入室171、及び各作動室V
cから吐出する冷媒を集合させる吐出室172を構成す
るリアハウジングであり、このリアハウジング170は
バルブプレート(弁板)180を介してミドルハウジン
グ120にボルト(図示せず)にて固定されている。
【0023】因みに、173は蒸発器500の冷媒出口
側に接続される吸入口であり、174は凝縮器300の
冷媒入口側に接続される吐出口である。また、バルブプ
レート180には、吸入室171と作動室Vcとを連通
させる吸入ポート181、及び作動室Vcと吐出室17
2とを連通させる吐出ポート182が形成されている。
そして、吸入ポート181には、作動室Vcから吸入室
171に冷媒が逆流することを防止するリード弁状の吸
入弁183が配設され、吐出ポート182には、吐出室
172から作動室Vcに冷媒が逆流することを防止する
リード弁状の吐出弁184が配設されている。
【0024】なお、吸入弁183及び吐出弁184は、
吐出弁184の最大開度を規制する弁止板185及びバ
ルブプレート180と共に、リアハウジング170とミ
ドルハウジング120とに挟み込まれて固定されてい
る。また、700は、エンジンEからの駆動力を伝達す
るVベルトが掛けられるプーリ710と一体化された電
磁クラッチである。そして、シャフト130は、モータ
200により駆動されるとき正逆転(一の向きに回転)
し、電磁クラッチ700を介してエンジンEから駆動力
を得て回転するときは逆転(他の向きに回転)する。
【0025】因みに、222は、圧縮機100の圧縮反
力に伴ってロータ220に作用するスラスト力(シャフ
ト130の長手方向と平行な方向の力)を受けるスラス
ト軸受であり、146は、コイルバネ145の反力を受
けるとともに、コイルバネ145をシャフト130(斜
板140)と共に回転可能とするスラスト軸受である。
【0026】また、136は斜板室211内に漏れ出た
冷媒が、シャフト130とフロントハウジング110と
の隙間から外部に漏れ出すことを防止するシャフトシー
ルである。次に、本実施形態に係る圧縮機100の作動
及びその特徴について述べる。 1.モータ200により駆動される場合(シャフト13
0の正転時) ピン部135が螺旋溝163の一端側にあるときは、図
2、図4(a)に示すように、変位部材160は円筒部
162の軸方向他端側に変位しており、この状態では、
斜板140の傾斜角度αが最も小さく、吐出容量が最大
となっている。
【0027】そして、この状態からモータ200により
正転の向き(電磁クラッチ700側から見て反時計回り
の向き)の回転力(駆動力)がシャフト130に与えら
れると、螺旋溝163が円筒部162の軸方向一端側
(斜板140)側から軸方向他端側に向けて右周り(時
計周り)の螺旋を描くように形成されているため、図4
(b)に示すように、ピン部135が螺旋溝163の他
端側に移動して、変位部材160が円筒部162の軸方
一端側(斜板140側)に向けて変位する。
【0028】このとき、球面摺動部142と傾斜支持面
133とによりヒンジ部が構成されていることに加え
て、球面摺動部142と傾斜支持面133との接触部
と、変位部材160と斜板140との接触部とが、斜板
140の径方向にずれているため、変位部材160が斜
板140側に向けて変位すると、傾斜角度αが増大する
向きに変化する。
【0029】そして、ピン部135が螺旋溝163の他
端側に移動すると、ピン部135は、これ以上移動する
ことができないので、ピン部135が螺旋溝163の他
端に係合し、変位部材160とシャフト130とが一体
的に回転する。したがって、傾斜角度αが増大した状態
で斜板140が回転するので、ピストン150のストロ
ークが縮小し、吐出容量が縮小(可変)する。
【0030】2.エンジンEにより駆動される場合(シ
ャフト130の逆転時) ピン部135が螺旋溝163の他端側にあるときは、図
5、図6(a)に示すように、変位部材160は円筒部
162の軸方向一端側に変位しており、この状態では、
斜板140の傾斜角度αが最も大きく、吐出容量が最小
となっている。そして、この状態からエンジンEにより
逆転の向き(電磁クラッチ700側から見て時計回りの
向き)の回転力がシャフト130に与えられると、螺旋
溝163が円筒部162の軸方向一端側側から軸方向他
端側に向けて右周りの螺旋を描くように形成されている
ため、図6(b)に示すように、ピン部135が螺旋溝
163の一端側に移動して、変位部材160が円筒部1
62の軸方他端側に向けて変位する。つまり、シャフト
130が逆転すると、シャフト130が正転するときと
は逆に、傾斜角度αが縮小する向きに変化する。
【0031】そして、ピン部135が螺旋溝163の一
端側に移動すると、ピン部135は、これ以上移動する
ことができないので、ピン部135が螺旋溝163の一
端に係合し、変位部材160とシャフト130とが一体
的に回転する。したがって、傾斜角度αが縮小した状態
で斜板140が回転するので、ピストン150のストロ
ークが拡大し、吐出容量が最大となる。
【0032】以上に述べたように、本実施形態に係る圧
縮機100では、シャフト130の回転の向きに応じて
変位部材160をシャフト130の長手方向に変位させ
ることにより、シャフト130の回転の向きに応じて傾
斜角度αを変化させる傾斜角変更機構を構成している。
そして、シャフト130の回転の向きに応じて傾斜角度
αが変化して吐出容量が変化するものの、冷媒の吸入圧
縮はピストン150の往復運動によって行うので、シャ
フト130が正転する場合と逆転する場合とでは、冷媒
の流通の向きが反転しない。
【0033】したがって、外部に四方弁などの切換弁を
設けて通路を切換える必要がないので、冷凍サイクルの
構成部品の増加を防止して、冷凍サイクルの製造原価上
昇を抑制することができる。また、傾斜支持面133に
球面摺動部142を回転可能、かつ、摺動可能に接触さ
せることによりヒンジ部を構成しているので、簡単な構
成ヒンジ部を構成でき、圧縮機100の製造原価低減を
図ることができる。
【0034】また、傾斜支持面133を傾斜させるとと
もに、突起部164の先端を円弧状としているので、変
位部材160の変位に連動して斜板140を滑らかに稼
働させて傾斜角度αを変化させることができる。ところ
で、モータ200から得られる駆動力をエンジンEから
得られる駆動力と同等にしようとすると、モータ200
の大型化を招いてしまう。
【0035】これに対して、本実施形態のごとく、モー
タ200にて圧縮機100を稼動させるときには、最小
容量運転状態とすれば、モータ200で必要とされる駆
動力を小さくすることができるので、モータ200の大
型化を防止できる。なお、最小容量運転時(モータ20
0にて圧縮機100を稼働させるとき)に最大容量運転
時(エンジンにより圧縮機100を稼動させるとき)と
同等な冷凍能力を得るときには、モータ200の回転数
を増大させればよい。
【0036】(第2実施形態)上述の実施形態では、変
位部材160に突起部164を形成し、斜板140に突
起部164を挟み込むガイド壁144を形成して回転力
伝達部を構成したが、本実施形態は、図7に示すよう
に、斜板140に変位部材160側に突出する突起部1
64を形成し、変位部材160に突起部164を挟み込
むガイド壁144を形成して回転力伝達部を構成したも
のである。
【0037】(第3実施形態)ところで、上述の実施形
態では、シャフト130とモータ200のロータ220
とが一体化されていたので、エンジンEにて圧縮機10
0を駆動する場合に、エンジンEは、圧縮機100を駆
動するに必要な仕事に加えて、ロータ220を回転させ
る仕事を必要とし、エンジンEの燃費が低下するおそれ
がある。
【0038】そこで、本実施形態では、図8に示すよう
に、ロータ220とシャフト130との間に一の向きの
回転のみを許容するワンウェイクラッチ190を配設し
ている。これにより、エンジンEにて圧縮機100を駆
動する場合であっても、ロータ220が回転することを
防止できるので、エンジンEの燃費が低下することを防
止できる。
【0039】ところで、上述の実施形態では、モータ2
00と電磁クラッチ700とが一体化されたハイブリッ
ト型圧縮機であったが、図9に示すように、圧縮機10
0単体としてもよい。また、上述の実施形態では、圧縮
機100を、モータ200から駆動力を得て稼働する場
合とエンジンEから駆動力を得て稼働する場合とを切り
換えて稼働させたが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、モータ200のみから駆動力を得て稼働するも
のに適用してもよい。
【0040】これにより、モータ200の回転数を制御
することなく、モータ200を正転又は逆転させること
により吐出容量を変化させることができるので、モータ
200の制御回路を簡素化することができる。また、上
述の実施形態では、変位部材(カム)160に1本の螺
旋溝163が形成されていたが、螺旋溝163を複数本
として変位部材160を構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の圧縮機を用いた冷凍サイクルの模式図
である。
【図2】第1実施形態に係る圧縮機において、最大容量
時状態を示す圧縮機の断面図である。
【図3】第1実施形態に係る圧縮機の回転部材、変位部
材及び斜板を分解した状態を示す分解斜視図である。
【図4】可変容量作動を示す説明図である。
【図5】第1実施形態に係る圧縮機において、最小容量
時状態を示す圧縮機の断面図である。
【図6】可変容量作動を示す説明図である。
【図7】第2実施形態に係る圧縮機の回転部材、変位部
材及び斜板を分解した状態を示す分解斜視図である。
【図8】第3実施形態に係る圧縮機の断面図である。
【図9】本発明の変形例に係る圧縮機の断面図である。
【符号の説明】
100…圧縮機、130…シャフト、135…ピン部
(突起部)、140…斜板、150…ピストン、160
…変位部材、163…螺旋溝。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 三起夫 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 稲垣 光夫 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 秋山 訓孝 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 (72)発明者 高崎 俊伸 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内 Fターム(参考) 3H076 AA06 BB31 BB32 BB33 BB38 BB41 BB43 BB50 CC07 CC12 CC17 CC20 CC81 CC83

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転するシャフト(130)に対して傾
    いた斜板(140)の傾斜角度(α)を変化させること
    により、往復運動するピストン(150)の行程を変化
    させる可変容量斜板型圧縮機であって、 前記シャフト(130)は、正転又は逆転可能であり、 さらに、前記シャフト(130)の回転の向きに応じて
    前記傾斜角度(α)を変化させる傾斜角変更機構(16
    0、163、135)を備えることを特徴とする可変容
    量斜板型圧縮機。
  2. 【請求項2】 正転又は逆転可能なシャフト(130)
    と、 前記シャフト(130)に対して傾いた状態で回転する
    斜板(140)と、 前記斜板(140)と揺動可能に連結して往復運動し、
    流体を吸入圧縮するピストン(150)と、 前記斜板(140)と前記シャフト(130)との傾斜
    角度(α)を可変とするヒンジ部(133、142)
    と、 前記ヒンジ部(133、142)からずれた部位にて前
    記斜板(140)と摺動可能に接触し、前記シャフト
    (130)の回転の向き応じて前記シャフト(130)
    の長手方向に変位する変位部材(160)とを有するこ
    とを特徴とする可変容量型圧縮機。
  3. 【請求項3】 前記変位部材(160)は、前記シャフ
    ト(130)が摺動可能に貫通する穴部(161)を有
    する円筒部(162)、及び前記円筒部(162)の円
    筒壁(162a)に形成された螺旋状の螺旋溝(16
    3)を備え、 前記シャフト(130)には、その径外方側に向けて突
    出するとともに、前記螺旋溝(163)の壁面に摺動可
    能に接触する突起部(135)が形成されていることを
    特徴とする請求項2に記載の可変容量型圧縮機。
  4. 【請求項4】 前記変位部材(160)は、前記突起部
    (135)が前記螺旋溝(163)の端部側に係合する
    ことにより前記シャフト(130)と一体的に回転し、 さらに、前記変位部材(160)のうち前記斜板(14
    0)と接触する側には、前記斜板(140)に回転力を
    伝達する回転力伝達部(164、144)が形成されて
    いることを特徴とする請求項3に記載の可変容量型圧縮
    機。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1つに記載
    の可変容量型圧縮機と、 外部駆動源(E)からの回転力を断続可能に前記シャフ
    ト(130)に伝達するクラッチ手段(700)と、 前記クラッチ手段(700)が前記シャフト(130)
    に伝達する回転力の向きと異なる向の回転力を前記シャ
    フト(130)に伝達する電動モータ(200)とを有
    することを特徴とするハイブリット型圧縮機。
  6. 【請求項6】 前記シャフト(130)が前記電動モー
    タ(200)により回転駆動されるときの前記傾斜角度
    (α)は、前記シャフト(130)が前記外部駆動源
    (E)により回転駆動されるときの前記傾斜角度(α)
    に比べて大きいことを特徴とする請求項5に記載のハイ
    ブリット型圧縮機。
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