JP2000073709A - カムシャフトの組立装置 - Google Patents

カムシャフトの組立装置

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JP2000073709A
JP2000073709A JP10240118A JP24011898A JP2000073709A JP 2000073709 A JP2000073709 A JP 2000073709A JP 10240118 A JP10240118 A JP 10240118A JP 24011898 A JP24011898 A JP 24011898A JP 2000073709 A JP2000073709 A JP 2000073709A
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cam
tables
cam pieces
heating
camshaft
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JP10240118A
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Hitoshi Kihara
均 木原
Fumimasa Kurokawa
文雅 黒河
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カムシャフトの組立装置の設備費用の低減を
図る。 【解決手段】 カムシャフトの組立装置1は、それ自体
にカムピースを加熱する加熱手段5を備える。加熱手段
5は、第2位置にある各テーブル4の夫々を覆うことに
より、各テーブル4上に載置されたカムピース18を加熱
する。よって独立した加熱炉が不要となり、設備費用の
低減を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの給排気
バルブを開閉させるためのカムシャフトを製造する装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの給排気バルブの開閉に用いら
れるカムシャフトは、円柱状(又は円筒状)のシャフト
本体と、カムピースとを別部材とし、これらを組み合わ
せた構造を有するものが多い。このような構造を採る主
な理由は、シャフト本体とカムピースとに異なる機械的
性質が求められることによる。
【0003】ところで、もし、シャフト本体とカムピー
スとの位相にずれが生じると、エンジンを損傷するおそ
れがある。したがって、双方にずれを生じないように固
定することが必要不可欠となる。そこで、シャフト本体
にカムピースを強固に固定するための1つの手法とし
て、「焼きばめ」が行われる。焼きばめは、カムピース
を加熱炉に投入して加熱し、膨張によって開口の径を拡
大したカムピースをカムシャフトの組立装置にセットし
て、シャフト本体に組み付ける。膨張した状態でシャフ
ト本体に組み付けられたカムピースは、その後の冷却に
より収縮し、シャフト本体に対し、しまりばめの状態で
強固に固定されることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のごとく、焼きば
めによる組立ラインには、カムシャフトの組立装置に加
えカムピースを加熱するための加熱炉が必要となるが、
このことが設備費用の増加を来し、問題となっていた。
【0005】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、カムシャフトの組立装
置と別体の加熱炉を設置することなく、焼きばめによる
組立を行うことが可能なカムシャフトの組立装置を提供
することにより、設備費用の低減と、組立時間の短縮と
を図ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の請求項1に係る手段は、必要数のカムピース
をシャフト本体の所定位置へと挿通し固定するカムシャ
フトの組立装置であって、複数のカムピースを載置する
テーブルと、記テーブル上のカムピースを加熱する加熱
手段と、前記カムピースの加熱後に、該テーブルを所定
位置へ移動させる移動手段と、該移動後のテーブル上の
カムピースにシャフト本体を挿通する挿通手段とを備え
ることを特徴とする。
【0007】本発明によると、カムピースをシャフト本
体に組み付ける以前に、前記カムピースを載置するテー
ブル上で、前記加熱手段を用いてカムピースを加熱膨張
させる。そして、加熱後のカムピースを該テーブルごと
所定位置へ移動させ、移動後のテーブル上のカムピース
に、前記挿通手段によってシャフト本体を挿通すること
により、該シャフト本体に対するカムピースの焼きばめ
を行う。
【0008】また、本発明の請求項2に係るカムシャフ
トの組立装置は、必要数のカムピースをシャフト本体の
所定位置へと挿通し固定するカムシャフトの組立装置で
あって、前記カムピースを予め所定の方向へ向けた状態
で1個づつ載置する複数のテーブルと、該複数のテーブ
ル上のカムピースが同軸上に整列する第1位置、及び、
各テーブルが重ならないように離間する第2位置との間
で各テーブルを変位させる変位手段と、各テーブルが前
記第1位置にあるとき前記シャフト本体を各テーブル上
のカムピースに挿通する挿通手段とを有し、各テーブル
が前記第2位置にあるとき、各テーブル上のカムピース
を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする。
【0009】本発明によると、前記テーブルが第2位置
にある状態で、各テーブルにカムピースを載置し、前記
加熱手段によって各テーブル上のカムピースを加熱す
る。各テーブルが第2位置にあるときには、各テーブル
は重ならないように離間しているので、各カムピースも
重なることなく適当な距離をおいて位置することにな
る。したがって、各カムピースを加熱するための条件を
揃え、前記加熱手段により各カムピースを均等に加熱す
ることができる。しかも、カムシャフトの組立装置の構
成要素であるテーブル上でカムピースの加熱を行うこと
により、該加熱工程を、カムピースの組立装置による組
立手順の1工程に組み込むことができる。そして、カム
ピースを加熱した後に前記変位手段によって各テーブル
を前記第1位置へと移動させ、カムピースを同軸上に整
列させた後に、前記挿通手段によって前記シャフト本体
を各カムピースに挿通し、焼きばめを行う。
【0010】また、本発明の請求項3に係るカムシャフ
トの組立装置によると、前記加熱手段は、前記テーブル
上に載置されたカムピース毎に独立したハウジングを有
し、該ハウジングには複数のヒータと複数の温度測定手
段とを備えている。この構成によると、該ハウジングに
より前記テーブル上の各カムピースを均等に覆い、各カ
ムピースを加熱するための条件を揃えることができる。
また、各ハウジングには複数のヒータと複数の温度測定
手段とを設けたことにより、ハウジングの部位毎に温度
制御を行い、各カムピースを均等に加熱する。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0012】図1には、本発明の実施の形態に係るカム
シャフトの組立装置1の全体図を示している。カムシャ
フト組立装置1は、シャフト本体2を上下に昇降させる
昇降装置3と、シャフト本体2に組み付けるカムピース
を載置するための複数のテーブル4と、各カムピースを
テーブル4上に載置した状態で加熱する加熱手段5とを
備えている。
【0013】昇降装置3は、一体的に昇降する上部スラ
イダ6と下部スライダ8とを備える。そして、上部スラ
イダ6にはシャフト本体2の一端部を保持するクランパ
7を備える。また、下部スライダ8は、該下部スライダ
8に対し昇降可能なロッド9を備える。そして、シャフ
ト本体2の両端部をクランパ7とロッド9の先端とで挟
持することにより、シャフト本体2をカムシャフトの組
立装置1の中心軸CL上に支持することができる。な
お、ロッド9の径は、各カムピースの開口(シャフト本
体2を挿通させる開口)よりも小径をなしている。
【0014】テーブル4は、図示のごとくカムシャフト
の組立装置1の中心軸CL を挟んで右側に5個、左側に
4個の合計9個が設けられている。この数は、カムシャ
フトに必要とされるカムピースの数によって決定される
ものである。図2には、中心軸CL を挟んで右側に設け
られた5個のテーブル4を示している。また、図3に
は、図2に示すテーブル4の上面図を示している。図2
に示すように、各テーブル4(4a〜4e)は水平かつ
互いに平行に、しかも階段状に配置されている。このよ
うに、各テーブル4a〜4eが重ならないように離間し
た状態を、本発明の実施の形態では「第2位置」とい
う。各テーブルの上下方向の位置関係は、これらに1つ
づつ載置されるカムピースが、シャフト本体2に固定さ
れる際の、シャフト本体2の長手方向に対する位置関係
と一致するようになっている。互いに隣接するテーブル
間は、水平かつ中心軸CL に対し離間接近する方向に作
動するリニアガイド10(10a〜10d)で連結されてい
る。最も下方に位置するテーブル4eは、支持部材11に
対しリニアガイド10eを介して支持されている。なお、
支持部材11は、図5に示すようにカムシャフトの組立装
置1に固定されており、シャフト本体2の挿通穴17を備
える。
【0015】また、各テーブル4a〜4eの下面には、
コイルバネ等の弾性手段12(12a〜12e)を設けてい
る。各弾性手段12a〜12eは、それが固定される各テー
ブル4a〜4eと共に移動し、隣接するテーブル又は支
持部材11に設けられた位置決めブロック13(13b〜13
f)の右側面に当接する。さらに、各テーブル4a〜4
eに対し中心軸CL を挟んで対向する位置には、位置決
めストッパー14(14a〜14e)を備える。この位置決め
ストッパー14(14a〜14e)は、カムシャフトの組立装
置1に固定されている。この位置決めストッパー14a〜
14eは、各テーブルが図4に示す「第1位置」(後述す
る)にあるとき、各テーブル4a〜4eに設けられた位
置決めブロック13a〜13eの左側面が当接することによ
り、各テーブルの位置を保証するものである。
【0016】さらに、テーブル4aにはジョイント15を
介してリニアアクチュエータ16(図3)が連結されてい
る。リニアアクチュエータ16は、中心軸CL に対し離間
接近する方向に作動する。カムピース18(18a〜18e)
は、各テーブル4a〜4e上に1個づつ載置される。そ
して、各テーブル4a〜4eに設けたクランプ19,20
で、所定の回転角に合わせた状態で保持することができ
る。各クランプ19,20の形状は、各カムピース18a〜18
eの開口が、中心軸CL を通り各リニアガイド10の作動
方向に平行な線上に、1列に整列することができるもの
とする。クランプ20には、開閉作動用の動力源であるア
クチュエータ21(21a〜20e)が接続されている。な
お、説明の便宜上、図2及び図4ではクランプ19,20及
びアクチュエータ21の図示を省略している。
【0017】なお、カムシャフトの組立装置1の中心軸
L を挟んで左側に設けられた各テーブル4について
は、その数が4個である点と、各テーブル等の位置関係
が左右対称である点を除き、中心軸CL の右側にある各
テーブル4a〜4eと同一の構成を有していることか
ら、詳しい説明を省略する。
【0018】さて、リニアアクチュエータ16を中心軸C
L の方向へと駆動すると、その動力はテーブル4aに伝
達され、テーブル4aはリニアガイド10aによってテー
ブル4bの真上へ向けて移動する。すると、テーブル4
aに固定された弾性手段12aの先端が、テーブル4bに
固定された位置決めブロック13bの右側面に当接する。
そして、弾性手段12aが圧縮され、弾性力を発生させ
る。弾性手段12aの弾性力とテーブル4aを介して伝達
されるリニアアクチュエータ16の動力とが均衡すると
(もしくは、弾性手段12aの圧縮限度に達すると)、弾
性手段12aはそれ以上圧縮しなくなる。この位置が、リ
ニアガイド10aによるテーブル4aの移動限度となる。
この後は、テーブル4a、弾性手段12aを介してリニア
アクチュエータ16の動力がテーブル4bに伝達され、テ
ーブル4a,4bは一体となり、リニアガイド10b上を
テーブル4cの真上へ向けて移動する。
【0019】そして、テーブル4bに固定された弾性手
段12bの先端が、テーブル4cに固定された位置決めブ
ロック13cの右側面に当接する。そして、弾性手段12b
が圧縮され、弾性力を発生させる。この後は、テーブル
4a対テーブル4bのときと同様に、テーブル4a〜4
cが一体となって、テーブル4dの真上へ向けて移動す
る。このように、リニアアクチュエータ16の動力が各テ
ーブル4および各弾性手段12を介して順々に伝達され、
各リニアガイド10により水平に移動する。そして、最終
的には各テーブル4a〜4eの位置決めブロック13a〜
13eの左側面が、位置決めストッパー14a〜14eに当接
する。
【0020】最後には、図4に示すように、各テーブル
4a〜4eが同軸上に整列した状態となる。各テーブル
の位置決めブロック13a〜13eの左側面が、位置決めス
トッパー14a〜14eに当接した後は、弾性手段12a〜12
eの弾性力によって、各テーブル4a〜4eを位置決め
ストッパー14a〜14eに押し付け、各テーブルのガタつ
きを抑えることができる。
【0021】なお、中心軸CL を挟んで左側に設けられ
た4個のテーブル4についても、作動方向が左右対称で
ある以外はテーブル4a〜4eと同様に作動し、9個の
テーブル4の全てが同軸上に整列する。このように、各
テーブル4の全てが同軸上に整列した状態(実際には、
各テーブル上に載置されたカムピース18の開口が中心軸
L 上に整列した状態)を、本発明の実施の形態では
「第1位置」という。図5には、図4に示す9個のテー
ブル4を側面から見た状態を示している。図5中斜線で
示す部分は、各テーブル4上に載置されたカムピース18
を示している。
【0022】前述のごとく、各テーブルが第2位置にあ
るときに、各カムピース18は各テーブル4に設けたクラ
ンプ19,20により、所定の回転角に合わせた状態で保持
されている。また、各カムピース18a〜18eの開口は、
中心軸CL を通り各リニアガイド10の作動方向に平行な
線上に、1列に整列されている。したがって、各テーブ
ルが第1位置へと変位した状態では、テーブル上の各カ
ムピース18は、シャフト本体2に固定される際の所定の
回転角が正確に割り出され、かつ、シャフト本体2に対
する長手方向の位置関係も所望の状態に正確に並べられ
た状態で、中心軸CL 上に整列している。
【0023】カムシャフトの組立手順としては、各テー
ブル4が第1位置にあるとき、図1に示す下部スライダ
8のロッド9を上昇させ、各カムピースの開口に挿通す
る。そして、ロッド9の先端とクランパ7との間にシャ
フト本体2を挟み込む。つづいて、シャフト本体2を下
降させて、各カムピース18の開口に挿通することによ
り、カムシャフトの組立作業を終了することができる。
【0024】その後、ロッド9をさらに下方へと待避さ
せ、各カムピースを挟持しているクランプ19,20を解放
し、各テーブル4の切り欠き部29(図3のテーブル4a
にのみ符号を付している。)から、シャフト本体2とこ
れに一体化された各カムピース18を抜き取る。そして、
リニアアクチュエータ16を中心軸CL から離間する方向
へと作動させることにより、各テーブル4は再び図1、
図2に示す第2位置へと復帰する。
【0025】なお、弾性手段12a〜12eのバネレートの
設定については、12aから12eに向かうにつれて低い値
とする。理由は、第2位置から第1位置へと変位する際
に、弾性手段12aにはテーブル4b〜4eの4個のテー
ブル等の荷重がかけられるが、弾性手段12bにはテーブ
ル4c〜4eの3個分の荷重、弾性手段12cにはテーブ
ル4d〜4eの2個分の荷重と、徐々に荷重が減ってい
くことから、負担する荷重に合わせてバネレートを設定
することが望ましいことによる。
【0026】図6には、テーブル4の構造を摸式的に示
している。また図7には、図6のA−A線における断面
図を示している。図示のごとく、クランプ19,20及びア
クチュエータ21は、テーブル4に対し直接的に設けられ
ているのではなく、フローティングプレート22上に設け
られている。このフローティングプレート22は、テーブ
ル4に対し前後左右に摺動可能であり、かつ、テーブル
4との間にスプリング23を介して支持されている。した
がって、フローティングプレート22は、外力を受けると
テーブル4上を前後左右に移動することができる。すな
わち、クランプ19,20、アクチュエータ21は、テーブル
4上でカムピース18を移動可能に支持するフローティン
グホルダを構成している。なお、図7に示すように、テ
ーブル4には開口24、フローティンプレート22には開口
25が夫々設けられており、シャフト本体2の挿通を可能
としている。
【0027】以上のごとく、クランプ19,20、アクチュ
エータ21をフローティングホルダとして構成すると、次
のような利点がある。すなわち、各テーブル4が第1位
置(図4参照)にある状態で、シャフト本体の軸芯CS
と、カムピースの開口26の中心CP とにずれが生じた場
合でも、各カムピース18の開口26にシャフト本体2が挿
通される際に、その位置ずれが受動的に補正される。よ
って、全てのカムピースに対しシャフト本体2を正しく
挿通することが可能となる。
【0028】次に、加熱手段5についての説明を行う。
図1に示すように、加熱手段5は各テーブル4が前記第
2位置にあるとき、各テーブル4の上面に当接し、テー
ブル上に載置されたカムピースを覆うことができる。図
8には、中心軸CL を挟んで右側に配置された加熱手段
5を示している。加熱手段5は、テーブル4と同数(し
たがって、中心軸CL を挟んで右側には5個、左側には
4個の合計9個)のハウジング30を有する。各ハウジン
グ30は、各テーブル4が前記第2位置にあるときの位置
関係に倣って、ブラケット31に固定されている。ブラケ
ット31は、中心軸CL と平行な方向(上下方向)に伸縮
する第1アクチュエータ32と、中心軸C L に対し傾斜す
る第2アクチュエータ33とを介して、カムシャフト組立
装置1に取付けられている。したがって、第1、第2ア
クチュエータ32,33を夫々縮めることにより、各ハウジ
ング30は各テーブル4を避ける位置へと移動することが
できる。なお、図8に符号34で示される部分は、後述す
るヒータに電力を供給するケーブルのトレイである。
【0029】図9には、図8に示される5つのハウジン
グ30をさらに拡大して示している。また、図10にはハウ
ジング30を摸式化して立体的に示している。各ハウジン
グ30は、クランプ19,20(図3参照)を避けるためにコ
の字状をなしている。また、図10に示すように、互いに
平行な両端部30a,30bに挟まれる部分30cから、両端
部30a,30bの間へと円筒部30dが延びている。そし
て、両端部30a,30bおよび円筒部30dには、夫々カー
トリッジヒータ35,36,37と、熱電対等の温度測定手段
38,39,40(図9)とを内蔵している。温度測定手段3
8,39,40は図示しない温度制御装置へと測定結果を伝
え、これに基づきカートリッジヒータ35,36,37の温度
が夫々均一になるように電力供給を行う。なお、図9中
符号41で示される部分は断熱プレートである。
【0030】カムシャフトを組み立てる際には、各テー
ブル4にカムピース18を載置した後、加熱手段5のハウ
ジング30で各テーブル4を覆う。すると、カムピース18
の開口26と、フローティンプレート22の開口25(図7参
照)とに対し円筒部30dが挿通された状態となる。ま
た、カムピース18の外側はハウジング30のコの字状をな
す部分30a,30b、30cによって囲まれる。したがっ
て、カムピース18の全体を均一に加熱することができ
る。各カムピース18を十分に加熱、膨張させた後には、
第1、第2アクチュエータ32,33を夫々縮め、各ハウジ
ング30を各テーブル4から離間させる。そして、前述の
ごとくリニアアクチュエータ16を作動させて各テーブル
4を第2位置から第1位置へと移動させ、シャフト本体
2を各カムピース18の開口に挿通させる。
【0031】上記構成をなす本発明の実施の形態から得
られる作用効果は以下の通りである。本発明の実施の形
態に係るカムシャフトの組立装置は、それ自体にカムピ
ースを加熱する加熱手段5を備えるので、独立した加熱
炉が不要となり、設備費用の低減を図ることができる。
また、加熱炉から組立装置へのカムピースの移動も不要
となり、組立時間を短縮することができる。
【0032】加熱手段5は、第2位置にある各テーブル
4の夫々を覆い、各カムピース18を加熱するものであ
る。各テーブル4が第2位置にあるときには、各テーブ
ル4は重ならないように離間しているので、各カムピー
ス18も重なることなく適当な距離をおいて位置してい
る。したがって、加熱手段5のハウジング30により、各
カムピース18を独立して覆うことができる。そして、ハ
ウジング30のカートリッジヒータ35,36,37と温度測定
手段38,39,40とによって、各カムピースの全体を均一
に加熱することが可能となる。
【0033】そして、各カムピース18を十分に熱膨張さ
せた後には、第1、第2アクチュエータ32,33を夫々縮
め、各ハウジング30を各テーブル4から離間させる。続
いて、リニアアクチュエータ16を作動させ、各テーブル
4を第2位置から第1位置へと移動させる。最後に、シ
ャフト本体2を各カムピース18の開口に挿通させること
により、焼きばめによるカムシャフトの組立を完了する
ことができる。
【0034】
【発明の効果】本発明はこのように構成したので、以下
のような効果を有する。まず本発明の請求項1に係るカ
ムシャフトの組立装置によると、それ自体にカムピース
の加熱手段を備えるので、独立した加熱炉が不要とな
り、設備費用の低減を図ることができる。また、加熱炉
から組立装置へのカムピースの移動も不要となり、組立
時間を短縮することができる。
【0035】また、本発明の請求項2に係るカムシャフ
トの組立装置においても、それ自体にカムピースの加熱
手段を備えるので、独立した加熱炉が不要となり、設備
費用の低減を図ることができる。また、加熱炉から組立
装置へのカムピースの移動も不要となり、組立時間を短
縮することができる。また、各カムピースを均等に加熱
することが可能となり、焼きばめによる組立精度の向上
を図ることができる。
【0036】さらに、本発明の請求項3に係るカムシャ
フトの組立装置によると、各カムピースを加熱するため
の条件を揃え、各カムピースを均等に加熱することがで
きるので、焼きばめによる組立精度の向上を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るカムシャフト
の組立装置の全体図である。
【図2】図1に示すカムシャフトの組立装置が備える複
数のテーブルの一部を示すものであり、該テーブルが第
2位置にあるときの様子を示す概略図である。
【図3】図2の上面図である。
【図4】図1に示すカムシャフトの組立装置が備える複
数のテーブルが、第1位置にあるときの様子を示す概略
図である。
【図5】図4の側面図である。
【図6】図1に示すカムシャフトの組立装置が備える複
数のテーブルの構造を示す摸式図である。
【図7】図6のA−A線における断面図である。
【図8】図1に示すカムシャフトの組立装置の加熱手段
を示す拡大図である。
【図9】図8に示す加熱手段のハウジングを示す拡大図
である。
【図10】図9に示すハウジングの立体摸式図である。
【符号の説明】
1 カムシャフト組立装置 2 シャフト本体 3 昇降装置 4 テーブル 5 加熱手段 6 上部スライダ 8 下部スライダ 7 クランパ 9 ロッド

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 必要数のカムピースをシャフト本体の所
    定位置へと挿通し固定するカムシャフトの組立装置であ
    って、複数のカムピースを載置するテーブルと、記テー
    ブル上のカムピースを加熱する加熱手段と、前記カムピ
    ースの加熱後に、該テーブルを所定位置へ移動させる移
    動手段と、該移動後のテーブル上のカムピースにシャフ
    ト本体を挿通する挿通手段とを備えることを特徴とする
    カムシャフトの組立装置。
  2. 【請求項2】 必要数のカムピースをシャフト本体の所
    定位置へと挿通し固定するカムシャフトの組立装置であ
    って、前記カムピースを予め所定の方向へ向けた状態で
    1個づつ載置する複数のテーブルと、該複数のテーブル
    上のカムピースが同軸上に整列する第1位置、及び、各
    テーブルが重ならないように離間する第2位置との間で
    各テーブルを変位させる変位手段と、各テーブルが前記
    第1位置にあるとき前記シャフト本体を各テーブル上の
    カムピースに挿通する挿通手段とを有し、各テーブルが
    前記第2位置にあるとき、各テーブル上のカムピースを
    加熱する加熱手段を備えることを特徴とするカムシャフ
    トの組立装置。
  3. 【請求項3】 前記加熱手段は、前記テーブル上に載置
    されたカムピース毎に独立したハウジングを有し、該ハ
    ウジングには複数のヒータと複数の温度測定手段とを備
    えることを特徴とする請求項1又は2記載のカムシャフ
    トの組立装置。
JP10240118A 1998-08-26 1998-08-26 カムシャフトの組立装置 Pending JP2000073709A (ja)

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