JP2000072724A - エナミン系化合物 - Google Patents

エナミン系化合物

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JP2000072724A
JP2000072724A JP10240218A JP24021898A JP2000072724A JP 2000072724 A JP2000072724 A JP 2000072724A JP 10240218 A JP10240218 A JP 10240218A JP 24021898 A JP24021898 A JP 24021898A JP 2000072724 A JP2000072724 A JP 2000072724A
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alkyl
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carbon atoms
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Atsuro Saida
敦朗 齊田
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Mitsubishi Chemical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子写真感光体の電荷キャリアー移動媒体
や、有機EL等への応用が可能な、正孔輸送性を示す新
規エナミン系化合物を提供する。 【解決手段】 下記一般式(1)で表されるエナミン系
化合物。 【化19】 (R1〜R4はアルキル基、アリール基、アラルキル基、
シクロアルキル基、複素環基又は縮合多環基、Ar1
Ar4は芳香族炭化水素残基、Xは−CH=CH−Y−
CH=CH−等。Yは二価のアルキレン基、アリーレン
基、複素環基又は縮合多環基)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、正孔輸送性を示す
新規エナミン系化合物に関する。本発明の新規エナミン
系化合物は、電子写真感光体、有機EL(電界発光素
子)等への応用が可能である。
【0002】
【従来の技術】電子写真感光体の有機系感光層の電荷キ
ャリアー移動媒体としては、ポリビニルカルバゾールな
どの高分子光導電性化合物を用いる場合と、低分子光導
電性化合物をバインダーポリマー中に分散ないし溶解し
て用いる場合とがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の電荷キャリアー
移動媒体のうち、低分子光導電性化合物は、バインダー
として皮膜性、可撓性、接着性などに優れたポリマーを
選択使用することで、容易に機械的特性に優れた感光体
を得ることができる反面、高感度な感光体を作成するこ
とが困難であった(例えば特開昭63−269160号
公報、特公平3−39306号公報、特公平4−533
08号公報等参照)。
【0004】本発明は、上記従来の問題点を解決し、電
子写真感光体の電荷キャリアー移動媒体や、有機EL等
への応用が可能な、正孔輸送性を示す新規エナミン系化
合物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の新規エナミン系
化合物は、下記一般式(1)で表されるものである。
【0006】
【化2】
【0007】(一般式(1)中、R1、R2、R3及びR4
は、それぞれ、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のア
ルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、アラ
ルキル基、アラルキルオキシ基、アリール基、アリール
オキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアラルキルアミノ
基、ジアリールアミノ基、アミノ基、ニトロ基又はアシ
ル基で置換されていても良い、アルキル基、アリール
基、アラルキル基、シクロアルキル基、複素環基或いは
縮合多環基を表し、これらは互いに同一でも異なってい
ても良く;Ar1,Ar2、Ar3及びAr4は、それぞ
れ、塩素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、
炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、アラルキル基、
アラルキルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、
ジアルキルアミノ基、ジアラルキルアミノ基、ジアリー
ルアミノ基、アミノ基、ニトロ基又はアシル基で置換さ
れていても良い、芳香族炭化水素残基を表し、これらは
互いに同一でも異なっていても良く; Xは、−CR5=CR6− −CR7=CR8−CR9=CR10− 又は −CR11=CR12−Y−CR13=CR14− であり、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11
12,R13及びR14は、それぞれ、水素原子或いは、塩
素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
1〜4のアルコキシ基、水酸基、アラルキル基、アラル
キルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ジアル
キルアミノ基、ジアラルキルアミノ基、ジアリールアミ
ノ基、アミノ基、ニトロ基又はアシル基で置換されてい
ても良い、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シ
クロアルキル基、複素環基或いは縮合多環基を表し、こ
れらは互いに同一でも異なっていても良く;Yは、塩素
原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1
〜4のアルコキシ基、水酸基、アラルキル基、アラルキ
ルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ジアルキ
ルアミノ基、ジアラルキルアミノ基、ジアリールアミノ
基、アミノ基、ニトロ基又はアシル基で置換されていて
も良い、二価のアルキレン基、二価のアリーレン基、二
価の複素環基或いは二価の縮合多環基を表す。)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0009】本発明の新規エナミン系化合物は、前記一
般式(1)で表される。
【0010】前記一般式(1)において、R1、R2、R
3及びR4は、それぞれ、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル
基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、ナフチル
メチル基、フェネチル基等のアラルキル基;シクロペン
チル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;チエ
ニル基、フリル基、ピリジル基等の複素環基;ピレニル
基、アントラセニル基、フルオレニル基等の縮合多環基
を表し、これらは互いに同一でも異なっていても良い。
これらのアルキル基、アリール基、アラルキル基、シク
ロアルキル基、複素環基或いは縮合多環基は置換基を有
しても良く、置換基としては、塩素原子;臭素原子;メ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基といった炭素
数1〜4のアルキル基;メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、ブトキシ基といった炭素数1〜4のアルコキ
シ基;水酸基;ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネ
チル基等のアラルキル基;ベンジルオキシ基、フェネチ
ルオキシ基等のアラルキルオキシ基;フェニル基、ナフ
チル基等のアリール基;フェノキシ基、トリロキシ基等
のアリールオキシ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基等のジアルキルアミノ基;ジベンジルアミノ基、ジ
フェネチルアミノ基等のジアラルキルアミノ基;ジフェ
ニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジナフチルアミノ基
等のジアリールアミノ基;アミノ基;ニトロ基;アセチ
ル基、ベンゾイル基等のアシル基等が挙げられる。
【0011】Ar1,Ar2,Ar3及びAr4は、それぞ
れ、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、ピレ
ニル基、フルオレニル基、ビフェニル基等の芳香族炭化
水素残基を表し、これらは互いに同一でも異なっていて
も良い。これらの芳香族炭化水素残基は、置換基を有し
てもよく、置換基としては、R1等の置換基として例示
した上述のものが挙げられる。
【0012】Xは、−CR5=CR6− −CR7=CR8−CR9=CR10− 又は −CR11=CR12−Y−CR13=CR14− であり、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11
12,R13及びR14は、それぞれ、水素原子;メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基等の
アルキル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;
ベンジル基、ナフチルメチル基、フェネチル基等のアラ
ルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシ
クロアルキル基;チエニル基、フリル基、ピリジル基等
の複素環基;ピレニル基、アントラセニル基、フルオレ
ニル基等の縮合多環基を表し、これらは互いに同一でも
異なっていても良い。これらのアルキル基、アリール
基、アラルキル基、シクロアルキル基、複素環基或いは
縮合多環基は置換基を有してもよく、置換基としては、
1等の置換基として例示した上述のものが挙げられ
る。
【0013】Yは、メチレン基、エチレン基、プロピレ
ン基、ペンチレン基等の二価のアルキレン基;フェニレ
ン基、ナフチレン基、ビフェニレン基等の二価のアリー
レン基;チエニレン基、フリレン基等の二価の複素環
基;ピレニレン基、アントラセニレン基、フルオニレン
基等の二価の縮合多環基を表す。これらの二価のアルキ
レン基、二価のアリーレン基、二価の複素環基或いは二
価の縮合多環基は、置換基を有してもよく、置換基とし
ては、R1等の置換基として例示した上述のものが挙げ
られる。
【0014】以下に一般式(1)で表されるエナミン系
化合物の代表的な具体例を挙げるが、以下に示す化合物
は本発明に係るエナミン系化合物の一例であって、何ら
本発明を限定するものではない。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】
【0017】
【化5】
【0018】
【化6】
【0019】
【化7】
【0020】前記一般式(1)で表されるエナミン系化
合物は、公知の方法を用いて製造することができる。例
えば、公知のエナミン系化合物をカルボニル化してカル
ボニル化合物とした後、還元的に縮合するか、ホスホン
酸ジエステル又はWittig試薬との縮合反応を行い
目的の化合物を得る方法で製造することができる。
【0021】この製造方法を以下に説明する。なお、以
下の一般式(2)、(3)、(4)、(5A)、(5
B)、(6A)、(6B)において、R1〜R5、A
1,Ar2、X等は、一般式(1)におけると同意義で
ある。
【0022】[カルボニル化] R5、R7、R11=水素原子の場合は、下記のように
一般式(2)で表されるエナミン系化合物を、オキシ塩
化リンの存在下に、N,N−ジメチルホルムアミド、N
−メチルホルムアニリド等のホルミル化剤と反応させる
ことにより、一般式(3)で示されるアルデヒド体を得
る。
【0023】
【化8】
【0024】この場合、ホルミル化剤を大過剰に用いて
反応溶媒を兼ねることもできるが、o−ジクロロベンゼ
ン、ベンゼン等の反応に不活性な溶媒を用いることもで
きる。
【0025】 R5、R7、R11≠水素原子の場合は、
下記のように一般式(2)で表されるエナミン系化合物
を、塩化アルミニウム、塩化鉄、塩化亜鉛等のルイス酸
の存在下、ニトロベンゼン、ジクロロメタン、四塩化炭
素等の溶媒中、一般式Cl−CO−R5で表される酸塩
化物と反応させることにより、一般式(4)で表される
ケトン体を得る。
【0026】
【化9】
【0027】[縮合反応] 還元的縮合反応の場合は、下記のように一般式
(4)で表されるカルボニル化合物をテトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等の反応に不活性な公知の有機溶剤中、
三塩化チタンとカリウム、三塩化チタンとリチウム、三
塩化チタンと水素化リチウムアルミニウム、三塩化チタ
ンとマグネシウム、四塩化チタンと水素化リチウムアル
ミニウム、四塩化チタンと亜鉛、六塩化タングステンと
水素化リチウムアルミニウム、六塩化タングステンとブ
チルリチウムなどから調製した試薬と室温又は加熱下反
応させたり、亜リン酸トリエチルと加熱下反応させた
り、或いは、クロロジフェニルホスフィンと水素化ナト
リウムから調製した試薬と加熱下反応させることによ
り、一般式(1)(X:−CR5=CR6−)で表される
エナミン系化合物を得ることができる。
【0028】
【化10】
【0029】この反応において副反応を抑制するため
に、場合によってはピリジン、トリエチルアミン、トリ
−n−ブチルアミン、1,8−ビス(ジメチルアミノ)
ナフタレン等の三級アミンを加えても良い。
【0030】この反応の際、1種類のカルボニル化合物
を用いれば対称体のエナミン系化合物が、2種類以上の
カルボニル化合物を用いれば非対称のエナミン系化合物
を得ることができる。
【0031】また、この時、二重結合部において、シス
体、トランス体及びシス体とトランス体の混合物のいず
れかが得られる(一般式(1)では、二重結合部におい
て、シス体、トランス体、又はシス体とトランス体の混
合物のいずれかを表す。)。
【0032】 Wittig反応の場合は、上記のよ
うに一般式(4)で表されるカルボニル化合物を、下記
一般式(5A)、(5B)、(6A)又は(6B)(こ
れらの一般式においてR15、R16、R17及びR18はアル
キル基を表し、Zはハロゲン原子を表す。)で表される
ホスホン酸ジエステル又はWittig試薬と、テトラ
ヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、N,N−ジ
メチルホルムアミド等の溶媒中で、ポタシウムアルコキ
シド、水素化ナトリウム、ソディウムアルコキシド等の
塩基の存在下に反応させることにより、一般式(1)
(X:−CR7=CR8−CR9=CR10−、−CR11
CR12−Y−CR13=CR14−)で表されるエナミン系
化合物を得ることができる。
【0033】
【化11】
【0034】この反応においても、1種類のカルボニル
化合物を用いれば対称体のエナミン系化合物が、2種類
以上のカルボニル化合物を用いれば非対称のエナミン系
化合物を得ることができる。
【0035】また、この時、二重結合部において、シス
体、トランス体及びシス体とトランス体の混合物のいず
れかが得られる(一般式(1)では、二重結合部におい
て、シス体、トランス体、又はシス体とトランス体の混
合物のいずれかを表す。)。
【0036】上記反応において、場合によっては、各工
程終了後、或いは全工程終了後に、再結晶精製、カラム
精製等の公知の方法により精製を行っても良く、これに
より高純度体を得ることが可能である。
【0037】
【実施例】以下に実施例を示す製造例及び電子写真感光
体への応用例を挙げて本発明をより具体的に説明する
が、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。
【0038】[製造例1]下記構造式で表されるエナミン
系化合物3.1gのN,N−ジメチルホルムアミド(2
1ml)溶液に、室温攪拌下、オキシ塩化リン(1.6
ml)を加え、その後、同温度にて1時間30分攪拌し
た。その後、反応液を蒸留水(50ml)に注加し、常
法により抽出、濃縮処理を行い、黄色結晶4.1g(融
点:170〜172℃)を得た。
【0039】
【化12】
【0040】得られた化合物は、質量分析測定及び1
核磁気共鳴スペクトル測定により、下記構造式のカルボ
ニル化合物であることが判明した。
【0041】
【化13】
【0042】(質量分析測定結果)C2721ONとして
MW=375 M+=375 (1H核磁気共鳴スペクトル測定結果) 図1に
示す。
【0043】[製造例2]製造例1で合成したカルボニル
化合物4.0gと下記構造式のホスホン酸ジエステル
2.0gのテトラヒドロフラン(40ml)溶液に、ポ
タシウム−t−ブトキシド1.2gを加え、その後、室
温で12時間攪拌した後、反応液に蒸留水(50ml)
を加え、常法により抽出、濃縮、精製処理を行い、橙色
結晶2.9g(融点:175〜177℃)を得た。
【0044】
【化14】
【0045】この化合物は、質量分析測定及び1H核磁
気共鳴スペクトル測定により、下記構造式の本発明のエ
ナミン系化合物であることが判明した。
【0046】
【化15】
【0047】(質量分析測定結果)C62482として
MW=820 M+=820 マススペクトルは図2に示す。
【0048】(1H核磁気共鳴スペクトル測定結果)
図3に示す。
【0049】[製造例3]製造例1と同様の方法でカルボ
ニル化することにより合成したカルボニル化合物5.0
gと下記構造式のWittig試薬2.9gのテトラヒ
ドロフラン(50ml)溶液に、室温(25℃)攪拌
下、ナトリウムメトキシドのメタノール溶液(28重量
%)3.9gを加え、同温度にて、50時間攪拌した
後、更に、Wittig試薬1.6g、ナトリウムメト
キシドのメタノール溶液(28重量%)2.0gを加
え、室温で13時間攪拌し、その後、常法により分離、
精製処理を行った場合にも、製造例2と同様に本発明の
エナミン系化合物を橙色結晶0.8g(融点:165〜
175℃)として得ることができた。
【0050】
【化16】
【0051】この化合物は、質量分析測定により、製造
例2で合成されたものと同様の本発明のエナミン系化合
物であることが判明した。
【0052】(質量分析測定結果)C62482として
MW=820 M+=820 マススペクトルは図4に示す。
【0053】[電子写真感光体への応用]上記エナミン系
化合物が、正孔輸送性を示し、電子写真感光体の電荷輸
送材料として応用可能であることを確認するために、次
のようにして電子写真感光体を製造し、その評価を行っ
た。
【0054】下記構造式で表されるナフタル酸系ビスア
ゾ顔料1.0重量部をジメトキシエタン14重量部に加
え、サンドグラインダーで分散処理をした後、ジメトキ
シエタン14重量部と4−メトキシ−4−メチル−2−
ペンタノン(三菱化学(株)社製)14重量部を加えて
希釈した。これに、ポリビニルブチラール(電気化学工
業(株)社製)、商品名「デンカブチラール」#600
0−C)0.5重量部と、フェノキシ樹脂(ユニオンカ
ーバイド(株)社製、商品名「UCAR」(商標登録)
PKHH)0.5重量部を、ジメトキシエタンが6重量
部、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノンが6重
量部の混合溶液に溶解した液と混合して分散液を得た。
この分散液を75μmの膜厚のポリエステルフィルムに
蒸着されたアルミ蒸着層の上に乾燥後の重量が0.4g
/m2になるようにワイヤーバーで塗布した後、乾燥し
て電荷発生層を形成した。
【0055】
【化17】
【0056】この電荷発生層の上に製造例3で合成され
た本発明のエナミン系化合物110重量部と下記構造式
で示されるポリカーボネート樹脂100重量部をテトラ
ヒドロフラン900重量部の混合溶液に溶解した塗布液
を塗布、乾燥し、膜厚29μmの電荷輸送層を形成し
た。
【0057】
【化18】
【0058】このようにして得た二層からなる感光層を
有する電子写真感光体に対して、感度(半減露光量)を
測定したところ1.558lux・secであった。な
お、半減露光量は、まず、感光体を暗所で−700Vに
帯電させ、次いで2ルックスの白色光で露光し、表面電
位が−550Vから−275Vまで減衰するのに要する
露光量を測定することにより求めた。また、露光時間を
10秒とした時の表面電位を残留電位として測定したと
ころ、−16Vであった。
【0059】この結果から、本発明のエナミン系化合物
は電荷輸送材料として応用可能であることがわかる。
【0060】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のエナミン系
化合物は、正孔輸送性を示す新規化合物であり、電子写
真感光体、有機EL素子等への応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】製造例1のカルボニル化で製造されたカルボニ
ル化合物の核磁気共鳴スペクトル図である。
【図2】製造例2で製造された本発明のエナミン系化合
物のマススペクトル図である。
【図3】製造例2で製造された本発明のエナミン系化合
物の核磁気共鳴スペクトル図である。
【図4】製造例3で製造された本発明のエナミン系化合
物のマススペクトル図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H068 AA20 AA21 BA13 BA14 BA16 EA04 4C023 CA04 GA01 4C065 AA02 BB06 CC09 DD02 EE02 HH01 JJ04 KK01 PP03 PP09 QQ10 4H006 AA01 AB76 AB92 BJ50 BQ10 BU46

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1)で表されるエナミン系
    化合物。 【化1】 (一般式(1)中、 R1、R2、R3及びR4は、それぞれ、塩素原子、臭素原
    子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコ
    キシ基、水酸基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、
    アリール基、アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、
    ジアラルキルアミノ基、ジアリールアミノ基、アミノ
    基、ニトロ基又はアシル基で置換されていても良い、ア
    ルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル
    基、複素環基或いは縮合多環基を表し、これらは互いに
    同一でも異なっていても良く;Ar1,Ar2、Ar3
    びAr4は、それぞれ、塩素原子、臭素原子、炭素数1
    〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸
    基、アラルキル基、アラルキルオキシ基、アリール基、
    アリールオキシ基、ジアルキルアミノ基、ジアラルキル
    アミノ基、ジアリールアミノ基、アミノ基、ニトロ基又
    はアシル基で置換されていても良い、芳香族炭化水素残
    基を表し、これらは互いに同一でも異なっていても良
    く; Xは、−CR5=CR6− −CR7=CR8−CR9=CR10− 又は −CR11=CR12−Y−CR13=CR14− であり、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11
    12,R13及びR14は、それぞれ、水素原子或いは、塩
    素原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数
    1〜4のアルコキシ基、水酸基、アラルキル基、アラル
    キルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ジアル
    キルアミノ基、ジアラルキルアミノ基、ジアリールアミ
    ノ基、アミノ基、ニトロ基又はアシル基で置換されてい
    ても良い、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シ
    クロアルキル基、複素環基或いは縮合多環基を表し、こ
    れらは互いに同一でも異なっていても良く;Yは、塩素
    原子、臭素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1
    〜4のアルコキシ基、水酸基、アラルキル基、アラルキ
    ルオキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ジアルキ
    ルアミノ基、ジアラルキルアミノ基、ジアリールアミノ
    基、アミノ基、ニトロ基又はアシル基で置換されていて
    も良い、二価のアルキレン基、二価のアリーレン基、二
    価の複素環基或いは二価の縮合多環基を表す。)
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