JP2000071264A - 不織布一体モールドパッド成形品およびその製造法 - Google Patents
不織布一体モールドパッド成形品およびその製造法Info
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- JP2000071264A JP2000071264A JP10249336A JP24933698A JP2000071264A JP 2000071264 A JP2000071264 A JP 2000071264A JP 10249336 A JP10249336 A JP 10249336A JP 24933698 A JP24933698 A JP 24933698A JP 2000071264 A JP2000071264 A JP 2000071264A
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- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 優れた耐久性を有し、かつ風合いも良好な不
織布一体モールドパッド成形品およびその製造法を提供
すること。 【解決手段】 ウレタンパッド体1の座面に、細デニー
ルの繊維フィラメント2aよりなる層と裏基布4とを針
刺加工によりフィラメント束2bの先端2cが裏基布面
より突出するように絡合させて積層一体化した不織布ワ
ディング材2が重ねられて、両者がウレタンパッド体1
の発泡成形時に裏基布4とフィラメント束2bの先端2
cに浸透発泡された発泡ウレタンにより接合一体化され
ているモールドパッド成形品と、前記した不織布ワディ
ング材を、発泡成形型の座面成形部にセットしてキャビ
ティ部に発泡ウレタン原料を注入し、これを発泡させて
ウレタンパッド体を成形する不織布一体モールドパッド
成形品の製造法。
織布一体モールドパッド成形品およびその製造法を提供
すること。 【解決手段】 ウレタンパッド体1の座面に、細デニー
ルの繊維フィラメント2aよりなる層と裏基布4とを針
刺加工によりフィラメント束2bの先端2cが裏基布面
より突出するように絡合させて積層一体化した不織布ワ
ディング材2が重ねられて、両者がウレタンパッド体1
の発泡成形時に裏基布4とフィラメント束2bの先端2
cに浸透発泡された発泡ウレタンにより接合一体化され
ているモールドパッド成形品と、前記した不織布ワディ
ング材を、発泡成形型の座面成形部にセットしてキャビ
ティ部に発泡ウレタン原料を注入し、これを発泡させて
ウレタンパッド体を成形する不織布一体モールドパッド
成形品の製造法。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐久性を有
し、かつ風合いも良好な不織布一体モールドパッド成形
品およびその製造法に関するものである。
し、かつ風合いも良好な不織布一体モールドパッド成形
品およびその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、例えば自動車用シート等に用
いられるモールドパッド成形品としては、図5に示され
るように、座面部にスラブウレタン20を配置して発泡
ウレタンよりなるパッド本体とともに一体発泡成形した
ものが知られており、このようなモールドパッド成形品
は、図6に示されるように、スラブウレタン20を成形
型30に予めセットし、発泡ウレタン原料21を注入し
て発泡成形することによりモールドパッド体22とする
ものである。
いられるモールドパッド成形品としては、図5に示され
るように、座面部にスラブウレタン20を配置して発泡
ウレタンよりなるパッド本体とともに一体発泡成形した
ものが知られており、このようなモールドパッド成形品
は、図6に示されるように、スラブウレタン20を成形
型30に予めセットし、発泡ウレタン原料21を注入し
て発泡成形することによりモールドパッド体22とする
ものである。
【0003】ところが、前記のような従来のものにおい
ては、発泡ウレタン原料の注入過程においてスラブウレ
タン20に対し異なる粘度の発泡ウレタン原料が接触す
るため、含浸状態が一定せず凸凹で不均等な含浸層23
が形成されることとなる。この結果、モールドパッド体
22をシートに適用した場合、シートの着座感が不安定
で座り心地が悪くなってしまうという問題点があった。
ては、発泡ウレタン原料の注入過程においてスラブウレ
タン20に対し異なる粘度の発泡ウレタン原料が接触す
るため、含浸状態が一定せず凸凹で不均等な含浸層23
が形成されることとなる。この結果、モールドパッド体
22をシートに適用した場合、シートの着座感が不安定
で座り心地が悪くなってしまうという問題点があった。
【0004】そこで、座り心地の改善を目的として、モ
ールドパッド体22にソフトな風合いを持つ不織布ワデ
ィング材24が裏面に積層されている積層表皮材25を
用いたものも提案されているが、この場合、仮縫い作業
が必要であるため加工費の増加は避けられず、また、厚
手不織布の対応も困難でシートの風合いは制限されてし
まうという問題点があった。更には、前記した不織布ワ
ディング材24は、裏基布26に対して剥離防止上、必
要最小限の針刺加工が施されたものであって、強固な絡
合はできないために層間強度が弱くなり、従って、シー
ト着座時の尻部の動きに対し不織布ワディング材24に
ずれが生じて伸び易くなるという現象があった。この結
果、シート表面にへたりが生じて耐久性に劣るという問
題点があった。
ールドパッド体22にソフトな風合いを持つ不織布ワデ
ィング材24が裏面に積層されている積層表皮材25を
用いたものも提案されているが、この場合、仮縫い作業
が必要であるため加工費の増加は避けられず、また、厚
手不織布の対応も困難でシートの風合いは制限されてし
まうという問題点があった。更には、前記した不織布ワ
ディング材24は、裏基布26に対して剥離防止上、必
要最小限の針刺加工が施されたものであって、強固な絡
合はできないために層間強度が弱くなり、従って、シー
ト着座時の尻部の動きに対し不織布ワディング材24に
ずれが生じて伸び易くなるという現象があった。この結
果、シート表面にへたりが生じて耐久性に劣るという問
題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
従来の問題点を解決して、座面部に配置した不織布ワデ
ィング材に不均等な含浸層が形成されることがなく優れ
た座り心地を確保するとともに、厚手の不織布ワディン
グ材の使用により優れた風合いを得ることができ、また
不織布ワディング材の剥離強度も高くてシート表面にへ
たりを発生させることもなく優れた耐久性を発揮するこ
とができ、更には表皮材の加工費も安くコストダウンも
図ることができる不織布一体モールドパッド成形品およ
びその製造法を提供することを目的として完成されたも
のである。
従来の問題点を解決して、座面部に配置した不織布ワデ
ィング材に不均等な含浸層が形成されることがなく優れ
た座り心地を確保するとともに、厚手の不織布ワディン
グ材の使用により優れた風合いを得ることができ、また
不織布ワディング材の剥離強度も高くてシート表面にへ
たりを発生させることもなく優れた耐久性を発揮するこ
とができ、更には表皮材の加工費も安くコストダウンも
図ることができる不織布一体モールドパッド成形品およ
びその製造法を提供することを目的として完成されたも
のである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明は、ウレタンパッド体の座面に、細
デニールの繊維フィラメントよりなる層と裏基布とを針
刺加工によりフィラメント束の先端が裏基布面より突出
するように絡合させて積層一体化した不織布ワディング
材が重ねられて、両者が前記ウレタンパッド体の発泡成
形時に前記裏基布およびフィラメント束の先端に浸透し
て発泡された発泡ウレタンにより接合一体化されている
ことを特徴とする不織布一体モールドパッド成形品と、
細デニールの繊維フィラメントよりなる層と裏基布とを
針刺加工によりフィラメント束の先端が裏基布面より突
出するように絡合させて積層一体化した不織布ワディン
グ材を、発泡成形型の座面成形部にセットし、この発泡
成形型のキャビティ部に発泡ウレタン原料を注入してこ
れを発泡させることにより、ウレタンパッド体を成形す
ると同時に、その座面に重ねられた前記不織布ワディン
グ材の裏基布およびフィラメント束の先端に発泡ウレタ
ン原料の一部を浸透発泡させて不織布ワディング材をウ
レタンパッド体に接合一体化することを特徴とする不織
布一体モールドパッド成形品の製造法とよりなるもので
ある。なお、前記した各発明における細デニール繊維と
しては、撥水加工が施されているものが好ましい。
めになされた本発明は、ウレタンパッド体の座面に、細
デニールの繊維フィラメントよりなる層と裏基布とを針
刺加工によりフィラメント束の先端が裏基布面より突出
するように絡合させて積層一体化した不織布ワディング
材が重ねられて、両者が前記ウレタンパッド体の発泡成
形時に前記裏基布およびフィラメント束の先端に浸透し
て発泡された発泡ウレタンにより接合一体化されている
ことを特徴とする不織布一体モールドパッド成形品と、
細デニールの繊維フィラメントよりなる層と裏基布とを
針刺加工によりフィラメント束の先端が裏基布面より突
出するように絡合させて積層一体化した不織布ワディン
グ材を、発泡成形型の座面成形部にセットし、この発泡
成形型のキャビティ部に発泡ウレタン原料を注入してこ
れを発泡させることにより、ウレタンパッド体を成形す
ると同時に、その座面に重ねられた前記不織布ワディン
グ材の裏基布およびフィラメント束の先端に発泡ウレタ
ン原料の一部を浸透発泡させて不織布ワディング材をウ
レタンパッド体に接合一体化することを特徴とする不織
布一体モールドパッド成形品の製造法とよりなるもので
ある。なお、前記した各発明における細デニール繊維と
しては、撥水加工が施されているものが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照しつつ本発明
の好ましい実施の形態を示す。図面は、自動車シート用
のクッションパッドに用いられるモールドパッド成形品
を示すものであって、1は発泡ウレタン原料により成形
されたウレタンパッド体、2はこのウレタンパッド体1
の座面位置に配置されてウレタンパッド体1の発泡成形
時にその成形材料である発泡ウレタン原料の一部が裏側
にのみ浸透発泡して一体化されている不織布ワディング
材、3はこの不織布一体モールドパッド成形品に被覆さ
れるファブリック素地等からなる表皮材である。
の好ましい実施の形態を示す。図面は、自動車シート用
のクッションパッドに用いられるモールドパッド成形品
を示すものであって、1は発泡ウレタン原料により成形
されたウレタンパッド体、2はこのウレタンパッド体1
の座面位置に配置されてウレタンパッド体1の発泡成形
時にその成形材料である発泡ウレタン原料の一部が裏側
にのみ浸透発泡して一体化されている不織布ワディング
材、3はこの不織布一体モールドパッド成形品に被覆さ
れるファブリック素地等からなる表皮材である。
【0008】前記した不織布ワディング材2は、2〜6
デニールの細デニール繊維2aを繊維間の隙間が狭くな
るよう目付量を200〜800g/m2程度として層状化
し、その裏面にスパンボンドあるいは裏面にスパンボン
ドがラミネートされた肉薄のスラブウレタンその他の裏
基布4を重ね、細デニール繊維2a側からフィラメント
束2bの先端2cが裏基布面より突出するようにペネ数
が10〜30本/cm2の剥離防止上必要最小限の針刺加
工を施して、細デニール繊維2a同志を絡合させるとと
もに細デニール繊維2aの層と裏基布4とを積層一体化
したもので、このような細デニール繊維2aを主材とす
る不織布ワディング材2を用いたことにより、不織布ワ
ディング材2をセットした成形型内でウレタンパッド体
1を成形する後述の発泡成形工程において、発泡ウレタ
ン原料が表面張力の作用により不織布ワディング材2の
内部にまで深く含浸して発泡し不織布ワディング材2の
風合いが損なわれるることを的確に阻止されるようにし
てある。
デニールの細デニール繊維2aを繊維間の隙間が狭くな
るよう目付量を200〜800g/m2程度として層状化
し、その裏面にスパンボンドあるいは裏面にスパンボン
ドがラミネートされた肉薄のスラブウレタンその他の裏
基布4を重ね、細デニール繊維2a側からフィラメント
束2bの先端2cが裏基布面より突出するようにペネ数
が10〜30本/cm2の剥離防止上必要最小限の針刺加
工を施して、細デニール繊維2a同志を絡合させるとと
もに細デニール繊維2aの層と裏基布4とを積層一体化
したもので、このような細デニール繊維2aを主材とす
る不織布ワディング材2を用いたことにより、不織布ワ
ディング材2をセットした成形型内でウレタンパッド体
1を成形する後述の発泡成形工程において、発泡ウレタ
ン原料が表面張力の作用により不織布ワディング材2の
内部にまで深く含浸して発泡し不織布ワディング材2の
風合いが損なわれるることを的確に阻止されるようにし
てある。
【0009】なお、前記した細デニール繊維2aには、
シリコン樹脂等の撥水性プラスチックをコーティングす
る撥水加工を施しておくことが好ましく、このように細
デニール繊維2aとして撥水加工が施されたものを用い
た場合には発泡成形工程における発泡ウレタン原料の不
織布ワディング材2の内部への浸透をより防止すること
ができる。
シリコン樹脂等の撥水性プラスチックをコーティングす
る撥水加工を施しておくことが好ましく、このように細
デニール繊維2aとして撥水加工が施されたものを用い
た場合には発泡成形工程における発泡ウレタン原料の不
織布ワディング材2の内部への浸透をより防止すること
ができる。
【0010】次に、前記の不織布一体モールドパッド成
形品の製造法につき説明する。まず、シリコン樹脂等の
撥水性プラスチックで撥水加工された細デニール繊維2
aを目付量200〜800g/m2で積層し、その裏面に
スパンボンド等の裏基布4を添わせ、細デニール繊維2
a側から剥離防止上必要最小限である10〜30本/cm
2 程度の針刺加工を施してフィラメント束2bの先端2
cが裏基布面より突出させた後、撥水性付与被膜である
シリコン樹脂等の融点よりもかなり低い温度である12
0〜160℃でヒートセット加工し、所望厚に規制され
た不織布ワディング材2とする。そして、この不織布ワ
ディング材2を、図3〜図4に示されるように、裏基布
4が上面とされた状態でスリット11を設けた発泡成形
型10のインサート部12へセットする。次いで、所定
の配合がなされた発泡ウレタン原料13を発泡成形型1
0にキャビティに所定量注入して常法により発泡させ、
所定時間養生後に型開きして脱型すれば、ウレタンパッ
ド体1の座面に、細デニールの繊維フィラメント2aよ
りなる層と裏基布4とを針刺加工によりフィラメント束
2bの先端2cが裏基布面より突出するようにして繊維
フィラメントを絡合させて積層一体化した不織布ワディ
ング材2が重ねられて、両者が前記ウレタンパッド体1
の発泡成形時に前記裏基布4およびフィラメント束2b
の先端2cに浸透して発泡された発泡ウレタンにより接
合一体化されている不織布一体モールドパッド成形品が
得られることとなる。このようにして得られた不織布一
体モールドパッド成形品は、その表面に表皮材3を被覆
して自動車用シートとすればよい。
形品の製造法につき説明する。まず、シリコン樹脂等の
撥水性プラスチックで撥水加工された細デニール繊維2
aを目付量200〜800g/m2で積層し、その裏面に
スパンボンド等の裏基布4を添わせ、細デニール繊維2
a側から剥離防止上必要最小限である10〜30本/cm
2 程度の針刺加工を施してフィラメント束2bの先端2
cが裏基布面より突出させた後、撥水性付与被膜である
シリコン樹脂等の融点よりもかなり低い温度である12
0〜160℃でヒートセット加工し、所望厚に規制され
た不織布ワディング材2とする。そして、この不織布ワ
ディング材2を、図3〜図4に示されるように、裏基布
4が上面とされた状態でスリット11を設けた発泡成形
型10のインサート部12へセットする。次いで、所定
の配合がなされた発泡ウレタン原料13を発泡成形型1
0にキャビティに所定量注入して常法により発泡させ、
所定時間養生後に型開きして脱型すれば、ウレタンパッ
ド体1の座面に、細デニールの繊維フィラメント2aよ
りなる層と裏基布4とを針刺加工によりフィラメント束
2bの先端2cが裏基布面より突出するようにして繊維
フィラメントを絡合させて積層一体化した不織布ワディ
ング材2が重ねられて、両者が前記ウレタンパッド体1
の発泡成形時に前記裏基布4およびフィラメント束2b
の先端2cに浸透して発泡された発泡ウレタンにより接
合一体化されている不織布一体モールドパッド成形品が
得られることとなる。このようにして得られた不織布一
体モールドパッド成形品は、その表面に表皮材3を被覆
して自動車用シートとすればよい。
【0011】このようにしてウレタンパッド体1の発泡
成形と同時にその座面に不織布ワディング材2を積層一
体化する発泡成形工程においては、前記した不織布ワデ
ィング材2が細デニール繊維2aを主材とするものであ
って繊維間の隙間が狭く、しかも、必要に応じて撥水加
工が施されているため、発泡ウレタン原料が表面張力の
作用によって不織布ワディング材2の内部まで含浸する
ことが的確に阻止されることとなる。この結果、発泡ウ
レタン原料は前記した裏基布4のみに含浸して何ら凸凹
のない均一な含浸層が形成されることとなり、優れた着
座感が得られることとなる。また、裏基布4より突出し
たフィラメント束2bの先端2cが発泡成形したウレタ
ン内に埋設されてウレタンパッド体1と一体化している
ので、不織布ワディング材2の剥離強度が向上し、着座
時に尻部等の動きに対しても繊維の伸びが規制されてへ
たりを生ずることなく耐久性に優れたものとなる。
成形と同時にその座面に不織布ワディング材2を積層一
体化する発泡成形工程においては、前記した不織布ワデ
ィング材2が細デニール繊維2aを主材とするものであ
って繊維間の隙間が狭く、しかも、必要に応じて撥水加
工が施されているため、発泡ウレタン原料が表面張力の
作用によって不織布ワディング材2の内部まで含浸する
ことが的確に阻止されることとなる。この結果、発泡ウ
レタン原料は前記した裏基布4のみに含浸して何ら凸凹
のない均一な含浸層が形成されることとなり、優れた着
座感が得られることとなる。また、裏基布4より突出し
たフィラメント束2bの先端2cが発泡成形したウレタ
ン内に埋設されてウレタンパッド体1と一体化している
ので、不織布ワディング材2の剥離強度が向上し、着座
時に尻部等の動きに対しても繊維の伸びが規制されてへ
たりを生ずることなく耐久性に優れたものとなる。
【0012】このようにして得られた製品は、裏基布4
に発泡ウレタン原料が含浸発泡された均一な層が形成さ
れているのみで、不織布ワディング材2の内部まで発泡
ウレタン原料が含浸されていないので安定したシート着
座感を得ることができることとなり、また、前記した裏
基布4の目付や厚みを変更することにより含浸層を任意
にコントロールできるので、使用条件に応じた最適な着
座感を確保することができることとなる。また、不織布
ワディング材2とウレタンパッド体1とは裏基布4に含
浸発泡している発泡ウレタンと、この裏基布4より突出
してウレタンパッド体1の表層に埋没しているフィラメ
ント束2bの先端2cとにより一体化しているので的確
な一体化状態が得られ、このため、従来のような表皮材
側への不織布縫製作業を廃止できることとなるため縫製
費用を大幅に削減することができ、しかも、縫製作業上
困難であった厚手の不織布ワディング材にも対応できて
シート風合いを更に向上することができることとなる。
また、針刺加工による裏基布4から突出されたフィラメ
ント束2bの先端2cもウレタンパッド体1と一体化さ
れているので、不織布ワディング材2の層間強度が大幅
に向上し、シート表面のへたりがなくなり優れた耐久性
を発揮できることとなる。
に発泡ウレタン原料が含浸発泡された均一な層が形成さ
れているのみで、不織布ワディング材2の内部まで発泡
ウレタン原料が含浸されていないので安定したシート着
座感を得ることができることとなり、また、前記した裏
基布4の目付や厚みを変更することにより含浸層を任意
にコントロールできるので、使用条件に応じた最適な着
座感を確保することができることとなる。また、不織布
ワディング材2とウレタンパッド体1とは裏基布4に含
浸発泡している発泡ウレタンと、この裏基布4より突出
してウレタンパッド体1の表層に埋没しているフィラメ
ント束2bの先端2cとにより一体化しているので的確
な一体化状態が得られ、このため、従来のような表皮材
側への不織布縫製作業を廃止できることとなるため縫製
費用を大幅に削減することができ、しかも、縫製作業上
困難であった厚手の不織布ワディング材にも対応できて
シート風合いを更に向上することができることとなる。
また、針刺加工による裏基布4から突出されたフィラメ
ント束2bの先端2cもウレタンパッド体1と一体化さ
れているので、不織布ワディング材2の層間強度が大幅
に向上し、シート表面のへたりがなくなり優れた耐久性
を発揮できることとなる。
【0013】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の不織布一体モールドパッド成形品は、座面部に配置
した不織布ワディング材に不均等な発泡ウレタン含浸層
が形成されることがないので優れた座り心地を確保する
とともに、厚手の不織布ワディング材の使用により優れ
た風合いを得ることができ、また、不織布ワディング材
の剥離強度も高くてシート表面にへたりを発生させるこ
ともなく優れた耐久性を発揮することができ、更には、
表皮材の加工費も安くコストダウンも図ることができる
ものである。また、本発明の不織布一体モールドパッド
成形品の製造法は、前記したような不織布一体モールド
パッド成形品を低コストで効率よく生産できるできる利
点がある。よって本発明は従来の問題点を一掃した不織
布一体モールドパッド成形品およびその製造法として、
産業の発展に寄与するところは極めて大である。
明の不織布一体モールドパッド成形品は、座面部に配置
した不織布ワディング材に不均等な発泡ウレタン含浸層
が形成されることがないので優れた座り心地を確保する
とともに、厚手の不織布ワディング材の使用により優れ
た風合いを得ることができ、また、不織布ワディング材
の剥離強度も高くてシート表面にへたりを発生させるこ
ともなく優れた耐久性を発揮することができ、更には、
表皮材の加工費も安くコストダウンも図ることができる
ものである。また、本発明の不織布一体モールドパッド
成形品の製造法は、前記したような不織布一体モールド
パッド成形品を低コストで効率よく生産できるできる利
点がある。よって本発明は従来の問題点を一掃した不織
布一体モールドパッド成形品およびその製造法として、
産業の発展に寄与するところは極めて大である。
【図1】本発明の実施の形態を示す断面図である。
【図2】不織布ワディング材を示す断面図である。
【図3】成形型を示す断面図である。
【図4】発泡成形工程を示す断面図である。
【図5】従来例を示す断面図である。
【図6】従来例の成形工程を示す断面図である。
1 ウレタンパッド体 2 不織布ワディング材 2a 細デニール繊維 2b フィラメント束 2c 先端 4 裏基布
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29K 105:20 B29L 31:58 (72)発明者 亀崎 一仁 愛知県豊田市竜神町竜神33番地1 エレガ ンス竜神207号 (72)発明者 鈴木 正利 愛知県日進市岩藤町夏焼783番地の2 (72)発明者 山田 嘉夫 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 4F202 AA42 AD16 AD20 AD33 AG20 AH26 CA01 CB01 CB13 4F204 AA42 AD16 AD20 AD33 AG20 AH26 EA01 EB01 EB13 EF05 EF37 EL11 EL21 EL23
Claims (3)
- 【請求項1】 ウレタンパッド体の座面に、細デニール
の繊維フィラメントよりなる層と裏基布とを針刺加工に
よりフィラメント束の先端が裏基布面より突出するよう
に絡合させて積層一体化した不織布ワディング材が重ね
られて、両者が前記ウレタンパッド体の発泡成形時に前
記裏基布およびフィラメント束の先端に浸透して発泡さ
れた発泡ウレタンにより接合一体化されていることを特
徴とする不織布一体モールドパッド成形品。 - 【請求項2】 細デニール繊維に撥水加工が施されてい
る請求項1に記載の不織布一体モールドパッド成形品。 - 【請求項3】 細デニールの繊維フィラメントよりなる
層と裏基布とを針刺加工によりフィラメント束の先端が
裏基布面より突出するように絡合させて積層一体化した
不織布ワディング材を、発泡成形型の座面成形部にセッ
トし、この発泡成形型のキャビティ部に発泡ウレタン原
料を注入してこれを発泡させることにより、ウレタンパ
ッド体を成形すると同時に、その座面に重ねられた前記
不織布ワディング材の裏基布およびフィラメント束の先
端に発泡ウレタン原料の一部を浸透発泡させて不織布ワ
ディング材をウレタンパッド体に接合一体化することを
特徴とする不織布一体モールドパッド成形品の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10249336A JP2000071264A (ja) | 1998-09-03 | 1998-09-03 | 不織布一体モールドパッド成形品およびその製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10249336A JP2000071264A (ja) | 1998-09-03 | 1998-09-03 | 不織布一体モールドパッド成形品およびその製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=17191513
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---|---|---|---|
JP10249336A Withdrawn JP2000071264A (ja) | 1998-09-03 | 1998-09-03 | 不織布一体モールドパッド成形品およびその製造法 |
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JP (1) | JP2000071264A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014034039A1 (ja) * | 2012-09-03 | 2014-03-06 | クラレファスニング株式会社 | モールドイン成形用雄型面ファスナー及びそれを用いた雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体の製造方法 |
-
1998
- 1998-09-03 JP JP10249336A patent/JP2000071264A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2014034039A1 (ja) * | 2012-09-03 | 2014-03-06 | クラレファスニング株式会社 | モールドイン成形用雄型面ファスナー及びそれを用いた雄型面ファスナー付発泡樹脂製成形体の製造方法 |
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