JP2000070132A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JP2000070132A
JP2000070132A JP10245701A JP24570198A JP2000070132A JP 2000070132 A JP2000070132 A JP 2000070132A JP 10245701 A JP10245701 A JP 10245701A JP 24570198 A JP24570198 A JP 24570198A JP 2000070132 A JP2000070132 A JP 2000070132A
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temperature
heating
container
lid
rice
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JP10245701A
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English (en)
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Hiroshi Morota
博 諸田
Kazuhiro Nagoya
一博 名古屋
Kentaro Yamada
謙太郎 山田
Noriko Sudo
紀子 須藤
Shoji Sakai
昌治 酒井
Kazuya Miyake
一也 三宅
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Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内蓋の温度が正常に検出できなくても、沸騰
までの強い加熱が無期限に継続しない炊飯器を提供す
る。 【解決手段】 鍋5を加熱中に沸騰検知が正常に行なわ
れず、沸騰時の加熱が一時的に継続しても、鍋温度セン
サ14の検出温度が所定温度以上になったときに、蓋温度
センサ67の検出温度が所定温度以下であれば、沸騰時の
加熱はそこで中断し、異なる加熱制御を行なう。これに
より、蓋温度センサ67により内蓋41の温度が正常に検出
できなくても、沸騰までの強い加熱が無期限に継続しな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓋体の下面より着
脱可能な内蓋の温度を内蓋温度検出手段にて検出する炊
飯器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来の炊飯器は、米と
水を収容する鍋と、この鍋を加熱する加熱手段と、前記
鍋の温度を検出する鍋温度検出手段と、前記加熱手段に
よる前記鍋の加熱を制御する制御手段と、前記鍋の上面
を覆う蓋体と、前記蓋体の下面に位置する着脱可能な内
蓋と、内蓋の温度を検出する内蓋温度検出手段と、機器
の動作状況や設定を表示する表示部と、機器の動作や設
定を行なう操作部とを備えているが、特に清掃性を考慮
して、内蓋に開口形成した孔を、蓋体に設けた蒸気口に
直接連結して、炊飯時に蓋体の下面を汚さない蓋体構造
の炊飯器が、近年多くの機種で採用され始めている。
【0003】こうした構造は、内蓋の孔から進入する蒸
気などを、蓋体の下面に当てないことにより、蓋体の下
面を汚さないようにしている。そのため、蓋体の下面裏
側(蓋体の内部側)に内蓋温度検出手段たる蓋温度セン
サを設けて、鍋に対向する内蓋の温度を検出しようとし
ても、蓋体の下面には直接蒸気が当たらないので熱伝導
性が悪く、炊飯時の沸騰初期における温度検出が特に困
難になる。
【0004】こうした問題を解決するために、内蓋に蓋
温度センサを接触させ、内蓋の温度検出を行なうのが一
般的に行なわれている。しかし、内蓋と蓋温度センサと
の間に異物が挟まった場合に、内蓋の温度が正常に検出
できない問題がある。特に、内蓋の温度を検出して、炊
飯時における沸騰検知を行なう場合、上記の異常状態で
は、蓋温度センサは実際の内蓋の温度よりも低い温度を
検出してしまい、沸騰検知が正しく行なわれない。その
ため、鍋の内部の被炊飯物が沸騰しても、すぐには沸騰
検知されず、沸騰までの強い加熱が継続するという不具
合を生じる。
【0005】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、内蓋
の温度が正常に検出できなくても、沸騰までの強い加熱
が無期限に継続しない炊飯器を提供することをその目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
炊飯器は、前記目的を達成するために、容器と、この容
器を加熱する加熱手段と、前記加熱手段による前記容器
の加熱を制御する制御手段と、前記容器の温度を検出す
る容器温度検出手段と、前記容器の上面を覆う蓋体と、
前記蓋体の下面に位置する着脱可能な内蓋と、前記内蓋
に接触しこの内蓋の温度を検出する内蓋温度検出手段
と、機器の動作状況や設定を表示する表示部と、機器の
動作や設定を行なう操作部とを備えた炊飯器において、
前記容器を加熱中に前記容器温度検出手段の検出温度が
所定温度以上に達し、かつ前記内蓋温度検出手段の検出
温度が所定温度以下の場合に、前記制御手段は通常とは
異なる加熱制御を行なった後で、前記表示部に通常とは
異なる表示を行なわせるものである。
【0007】請求項1の構成によれば、容器を加熱中に
沸騰検知が正常に行なわれず、沸騰時の加熱が一時的に
継続しても、容器内の水分が次第に蒸発して、容器温度
検出手段の検出温度が所定温度以上になったときに、内
蓋温度検出手段の検出温度が所定温度以下であれば、沸
騰時の加熱はそこで中断して、異なる加熱制御が行なわ
れる。したがって、内蓋温度検出手段により内蓋の温度
が正常に検出できなくても、沸騰までの強い加熱が無期
限に継続しない。また、内蓋温度検出手段に異物が付着
している状態を検知した直後に、通常とは異なる表示を
行なわないので、その間に通常とは異なる加熱制御を行
なうことで、十分食用可能なご飯を炊くことができる。
さらに、表示部が通常とは異なる表示を行なうので、ユ
ーザーは通常とは異なる加熱制御を行なった原因が容易
に理解でき、ユーザー側の対処が行ないやすくなる。
【0008】本発明の請求項2記載の炊飯器は、請求項
1の構成において、前記制御手段が行なう通常とは異な
る加熱制御とは、所定時間前記加熱手段の加熱を停止さ
せることであることを特徴とする。
【0009】上記請求項2の構成により、加熱手段の加
熱を所定時間停止させるだけであれば、制御手段の設計
が容易になる。また、制御手段は、それまでの沸騰まで
の強い加熱を所定時間強制的に停止するので、容器が過
度に加熱されることを防止できる。
【0010】本発明の請求項3記載の炊飯器は、請求項
1の構成において、前記表示部に表示された通常とは異
なる表示とは、前記操作部の操作のみで解除され、それ
以降は通常の表示に戻るものであることを特徴とする。
【0011】上記請求項3の構成により、通常とは異な
る表示をユーザー側で解除できるようにしたことで、ユ
ーザーが自主的に不具合に対処して、販売店などへの修
理依頼を極力不要にすることができ、修理依頼に伴なう
ユーザーや販売店などへの手間を省くことができる。
【0012】本発明の請求項4記載の炊飯器は、前記目
的を達成するために、容器と、この容器を加熱する加熱
手段と、前記加熱手段による前記容器の加熱を制御する
制御手段と、前記容器の温度を検出する容器温度検出手
段と、前記容器の上面を覆う蓋体と、前記蓋体の下面に
位置する着脱可能な内蓋と、前記内蓋に接触しこの内蓋
の温度を検出する内蓋温度検出手段と、機器の動作状況
や設定を表示する表示部と、機器の動作や設定を行なう
操作部とを備えた炊飯器において、前記容器を加熱中に
前記容器温度検出手段の検出温度が所定温度以上に達
し、かつ前記内蓋温度検出手段の検出温度が所定温度以
下の場合に、前記制御手段は前記容器の加熱を停止する
ものである。
【0013】上記請求項4の構成により、容器を加熱中
に沸騰検知が正常に行なわれず、沸騰時の加熱が一時的
に継続しても、容器内の水分が次第に蒸発して、容器温
度検出手段の検出温度が所定温度以上になったときに、
内蓋温度検出手段の検出温度が所定温度以下であれば、
沸騰時の加熱はそこで中断して、加熱手段による容器の
加熱を停止させる。したがって、内蓋温度検出手段によ
り内蓋の温度が正常に検出できなくても、沸騰までの強
い加熱が無期限に継続しない。また、制御手段は、それ
までの沸騰までの強い加熱を強制的に停止するので、容
器が過度に加熱されることを防止できる。
【0014】本発明の請求項5記載の炊飯器は、前記目
的を達成するために、容器と、この容器を加熱する加熱
手段と、前記加熱手段による前記容器の加熱を制御する
制御手段と、前記容器の温度を検出する容器温度検出手
段と、前記容器の上面を覆う蓋体と、前記蓋体の下面に
位置する着脱可能な内蓋と、前記内蓋に接触しこの内蓋
の温度を検出する内蓋温度検出手段と、機器の動作状況
や設定を表示する表示部と、機器の動作や設定を行なう
操作部とを備えた炊飯器において、前記容器を加熱中に
前記容器温度検出手段の検出温度が所定温度以上に達
し、かつ前記内蓋温度検出手段の検出温度が所定温度以
下の場合に、前記制御手段は前記容器の加熱を停止し、
前記表示部に通常とは異なる表示を行なわせるものであ
る。
【0015】上記請求項5の構成により、容器を加熱中
に沸騰検知が正常に行なわれず、沸騰時の加熱が一時的
に継続しても、容器内の水分が次第に蒸発して、容器温
度検出手段の検出温度が所定温度以上になったときに、
内蓋温度検出手段の検出温度が所定温度以下であれば、
沸騰時の加熱はそこで中断して、加熱手段による容器の
加熱を停止させる。したがって、内蓋温度検出手段によ
り内蓋の温度が正常に検出できなくても、沸騰までの強
い加熱が無期限に継続しない。また、制御手段は、それ
までの沸騰までの強い加熱を強制的に停止するので、容
器が過度に加熱されることを防止できる。しかも、表示
部が通常とは異なる表示を行なうので、ユーザーは通常
とは異なる加熱制御を行なった原因が容易に理解でき、
ユーザー側の対処が行ないやすくなる。
【0016】本発明の請求項6記載の炊飯器は、請求項
5の構成において、前記表示部における通常とは異なる
表示は、前記操作部の操作のみで解除され、それ以降は
通常の表示に戻るものであることを特徴とする。
【0017】上記請求項6の構成により、通常とは異な
る表示をユーザー側で解除できるようにしたことで、ユ
ーザーが自主的に不具合に対処して、販売店などへの修
理依頼を極力不要にすることができ、修理依頼に伴なう
ユーザーや販売店などへの手間を省くことができる。
【0018】
【発明の実施形態】以下、本発明における炊飯器の一実
施例について、図1および図2を参照しながら説明す
る。同図において、1は炊飯器の本体、2はこの本体1
の外郭をなす外枠で、外枠2の底部には、その開口を覆
い炊飯器本体1の底面外郭を形成する底板3が嵌合し固
定されている。また、本体1の内部には有底筒状の容器
収容部たる鍋収容部4が配設され、鍋収容部4に容器た
る鍋5が着脱自在に収容される。鍋収容部4の側面を形
成する鍋収容壁6は、この鍋収容部4の上部を形成する
外枠2と一体に形成される。そして、鍋収容部4の側面
下部から底部を形成する内枠7が、鍋収容壁6の底面開
口を塞ぐようにして設けられる。前記鍋5は、熱伝導性
の良好なアルミニウム,アルミニウム合金,ジュラルミ
ン,マグネシウム,銅などを、鍋5の母材たる主体8と
し、この主体8の外面側の底部と側面下部に、フェライ
ト系ステンレスからなる磁性金属板製の発熱層9が溶湯
鍛造にて一体に成形される。また、有底筒状をなす鍋5
の上部には、水平方向外側に延出したフランジ部10が形
成される。そして、フランジ部10の下面を鍋収容部4の
上端部に載置することにより、この鍋収容部4の内部に
て鍋5を吊設状態に収容する構成となっている。
【0019】鍋5を収容する内枠7は、鍋5の外面形状
とほぼ相似する形状をなし、FR−PET製の樹脂材料
にて形成される。この内枠7の外側には、鍋5を電磁誘
導加熱するための加熱手段たる加熱コイル11が設けられ
る。この加熱コイル11は、前記鍋5の底部および側面下
部にかけての面部の発熱層9に対向して、内枠7の外側
面に螺旋状に巻き付け固定されている。そして、後述す
る加熱基板21に備えたインバータ回路などから、所定の
高周波電流を加熱コイル11に供給することで、発熱層9
に交番磁界が発生して、磁界中にある鍋5の発熱層9に
渦電流が発生する。この渦電流がジュール熱に変換され
ることで、発熱層9が発熱して鍋5を加熱し、鍋5内に
収容した米や水などの被調理物(被炊飯物)を加熱する
構成となっている。
【0020】本体1の内部には、内枠7の中心部に位置
して、炊飯および保温時における鍋5の温度を検出する
鍋温度検出手段たる鍋温度センサ14が設けられている。
また、加熱コイル11の外側には、この加熱コイル11を内
枠7側に押し付けて固定するコイルカバー15が設けられ
ている。その他、本体1の内部には、前記加熱コイル11
に高周波電流を供給したり、加熱コイル11の加熱出力を
調節するインバータ回路などを備えた加熱基板21と、加
熱基板21の下側に取付けられた放熱器22と、加熱基板21
の発熱部品などを冷却するために、放熱器22に近接して
配設された冷却ファン23と、電源プラグ付きの電源電線
(図示せず)を螺旋状に巻かれた状態で収納した電源電
線巻取り機構であるコードリール24が各々配設される。
【0021】31は、本体1の上面を覆う蓋体である。蓋
体31は、蓋体31の上面外郭を形成する外蓋32と、蓋体31
の下面を形成する蓋下面材33と、この蓋下面材33の上方
にあって外蓋32と蓋下面材33とを結合する外蓋カバー34
などから構成される。また、外枠2の後方上側に設けた
ヒンジ軸35に蓋体31が軸支され、このヒンジ軸35に装着
されたヒンジバネ36の弾性力によって、ヒンジ軸35を回
転軸として蓋体31が自動的に開くようになっている。ヒ
ンジ軸35とは反対側の本体1の前方正面側には、蓋体31
の開閉ボタン37が設けられている。この開閉ボタン37
は、外枠2の上面より上方に位置する爪状の蓋体係止部
38と一体成形され、外枠2の正面上部に設けた水平軸39
を中心として、回動可能に設けられている。また、開閉
ボタン37の裏側には、開閉ボタン37の下側を押したとき
に、開閉ボタン37を自動復帰させるための圧縮バネ40が
設けられている。
【0022】前記蓋下面材33のさらに下側には、鍋5の
上部開口部に直接対向する内蓋41が、蓋体31の下面に位
置して設けられている。内蓋41は、アルミニウムやステ
ンレスなどの金属材料で形成される。また、この内蓋41
の外周囲には、鍋5から発生する蒸気を密閉するため
に、シリコーンゴムなどの弾性部材からなる円環状の蓋
パッキン42が設けられている。蓋パッキン42は、蓋体31
を閉じたときに鍋5のフランジ部10に当接して、鍋5と
本体1との隙間を塞ぐようになっており、内蓋41の外周
囲に固定されるポリプロピレンなどのプラスチックから
なるパッキンベース43に狭持されている。内蓋41の蓋体
31への取付けは、パッキンベース43の一側に突出部44を
形成し、この突出部44を外蓋カバー34の本体1前方側に
形成した挿入孔45に挿入し、挿入孔45と反対側にある外
蓋カバー34の本体1後方側に形成した突起状の引掛け部
46に、パッキンベース43を引掛けて行なう。上記突出部
44の先端は、挿入孔45より本体1の前方側に突出して、
蓋体31を閉じたときに前記開閉ボタン37の蓋体係止部38
が係止するようになっている。よって、内蓋41を蓋体31
から外した場合は、パッキンベース43も一体に外される
ので、蓋体係止部38は突出部44の先端に係止しなくな
り、蓋体31が本体1に閉状態で保持されない構造になっ
ている。また、突出部44の先端が開閉ボタン37の蓋体係
止部38に係止した状態で、圧縮バネ40の弾性に抗して開
閉ボタン37を押すと、蓋体係止部38と突出部44の先端と
の引っ掛かりが解除され、蓋体31が弾性力によって開く
ようになっている。
【0023】51は、本体1の持ち運び用のハンドルであ
り、これは外枠2の両側面を中心として回動自在に設け
られる。ハンドル51を本体1の後方に倒すと、ハンドル
51の水平な握り部が本体1の後部上面(ハンドル載置部
52)に載置するようになっている。また、本体1の後方
外面には開口部(図示せず)が設けられており、この開
口部を外側から隠蔽するためのカバー部材53が配置され
る。ハンドル載置部52の高さは、ハンドル51を本体1の
後方に倒したときに、ハンドル51全体が略水平になる高
さに形成される。また、ハンドル51を本体1の後方に倒
したときに、ハンドル51が本体1から外方に突出しない
ように、ハンドル51の後方外面と本体1の後方外面が略
同一面を形成するように位置している。
【0024】外蓋32の上面前方寄りには、機器の動作状
況や設定を表示する表示部54や、機器の動作や設定を行
なう操作部55を備えた表示パネル56が設けられる。図2
に示すように、表示部54は表示パネル56のほぼ中央に位
置しており、時計の現在時刻や、予約炊飯時に使用する
予約時刻や、炊飯時または保温時における各々の動作終
了までの残時間などの各種時間に間連する情報を表示す
るとともに、炊飯器の内部で異常が発生したときに、通
常とは異なるエラー表示を行なう液晶表示器すなわちL
CD54Aと、炊飯,予約炊飯および保温の各行程を表示
する発光ダイオード表示器すなわちLED54Bとにより
構成される。なお、LCD54Aは、表示パネル56上に印
刷形成された「白米」,「かため」,「やわらかめ」,
「早炊き」,「玄米」,「おかゆ」の各文字形態からな
る炊飯メニューに対応したマーク表示部(図示せず)を
備えており、これにより選択した炊飯メニューを確認で
きるようになっている。
【0025】一方、操作部55は、炊飯キー55A,予約キ
ー55B,メニューキー55C,保温選択キー55D,時計キ
ー55E,時キー55F,分キー55G,保温/あつあつキー
55H,切キー55Iからなる。炊飯キー55Aは、これを押
すと炊飯が開始されるもので、特に炊き上がり時刻設定
モードにおいて炊飯キー55Aを押すと、予約炊飯の計時
動作すなわちタイマー動作が開始される。また、保温/
あつあつキー55Hは、切状態においてこれを押すと保温
が開始され、保温時においてこれを押すと通常の保温温
度よりも鍋5内のご飯の温度を高い温度に加熱する保温
再加熱が開始する。また、予約キー55Bは、予約炊飯を
設定する際に用いられ、切状態でこれを押すと炊き上が
り時刻設定モードとなる。また、切キー55Iは、これを
押すと強制的に切状態になるものである。また、メニュ
ーキー55Cは、白米の炊き分けコースや炊飯コースの設
定のためのもので、このメニューキー55Cを押す度に、
白米,かため,やわらかめ,早炊き,玄米,おかゆの各
炊飯コースが順に選択されるようになっている。また、
時計キー55Eは、時計の時刻を設定する際に用いるもの
で、時計の時刻が表示されているときに、この時計キー
55Eを押すと、時計の時刻合わせモードになり、時計の
時刻合わせモードに時計キー55Eを押すと、この時計の
時刻合わせモードが解除される。また、時キー55Fは、
時計の時刻合わせモード時または炊き上がり時刻設定モ
ード時に、時の設定を行なうのに用いられ、時キー55F
を押す度に、LCD54Aの時の表示が変化する。また、
分キー55Gは、時計の時刻合わせモード時または炊き上
がり時刻設定モード時に、分の設定を行なうのに用いら
れ、分キー55Gを押す度に、LCD54Aの分の表示が変
化する。また、保温選択キー55Dは、保温時における鍋
5内のご飯の温度を、高温または通常の保温温度に切換
えるものであって、保温選択キー55Dを押す度に、保温
コースが切換わるようになっている。なお、これらの各
キー55A〜55Gや、前記LCD54AおよびLED54B
は、表示パネル56の内部に設けた表示基板57に実装され
る。なお58は、表示部54上に設けられた透明窓部であ
る。
【0026】蓋体31の上面後方部には、炊飯時に鍋5内
の被炊飯物から発生する蒸気を本体1の外部へ放出する
蒸気口61が設けられる。この蒸気口61は、外蓋32に形成
した鍋5側に陥没した凹部62の内底部に着脱自在に設け
られている。また、蒸気口61の下部に位置して、内蓋41
および蓋下面材33には、それぞれ蒸気通過用の孔63,64
が形成される。65は、蓋下面材33の孔64に取付けられた
弾性部材からなる内蓋パッキンであり、内蓋41に形成し
た孔63の周囲は、蓋下面材33から下方に突き出た内蓋パ
ッキン65により密閉される。また、内蓋パッキン65は、
蒸気口61の中心部の周囲に位置する凹部62の底部裏側
と、蓋下面材33の孔64の周囲との間も密閉している。そ
して、内蓋パッキン65により内蓋41の孔63を通過した蒸
気は、蓋下面材33に当たったり、蓋体31の内部に侵入す
ることなく、直接蒸気口61に向かうようになっている。
【0027】蓋下面材33には、前記孔64とは別に、もう
一つの孔66が設けられており、この孔66を挿通して、内
蓋41の温度を検出する内蓋温度検出手段としての蓋温度
センサ67が下方に突出している。蓋温度センサ67は負特
性サーミスタ(図示せず)からなり、材厚が0.2〜0.5m
mのステンレス製のセンサホルダー68にサーミスタを収
容している。センサホルダー68は、3〜10mm程度上下
動するようになっており、センサスプリング69の弾性力
にて内蓋41側に接触して、押しつけられる構造となって
いる。なお、センサホルダー68の内蓋41に押しつけられ
る押つけ量は、2〜5mmである。また、内蓋41を押し
つけた後も、1〜5mm程度の余裕を持たせている。ま
た、蓋下面材33の孔66とセンサホルダー68の外周囲との
間に、片側で0.5〜3mmの隙間を形成し、センサホル
ダー68が上下動した際にも、十分な余裕を持たせてい
る。これにより、センサホルダー68が蓋下面材33の孔66
の中心からずれた場合でも、孔66の周囲に触れて片寄る
ことが無いので、内蓋41に蓋温度センサ67を確実に接触
し、温度検出を行なえるようにしてある。さらに、セン
サホルダー68の先端面は凹状に形成されており、内蓋41
との接触が点接触になることを防止して、確実な接触に
よる温度検出を行なうようにしている。
【0028】蓋下面材33の裏面すなわち蓋体31の内部に
は、蓋下面材33を加熱する蓋加熱手段としての蓋ヒータ
70が設けられる。この蓋ヒータ70はコード状のヒータな
どからなり、炊飯と保温時に蓋下面材33を加熱して、蓋
下面材33からの輻射熱で内蓋41を加熱する構成となって
いる。このため、蓋下面材33と内蓋41との隙間が広い
と、内蓋41を加熱する効率が悪くなるので、隙間は0.5
〜3.0mmと極力狭く形成する。
【0029】ここで、蓋温度センサ67の別の変形例を図
7〜図9に示す。図7において、蓋温度センサ67の内部
には、前述のようにリード線71を外部に導出した負特性
サーミスタが収容され、蓋体31の内部において、センサ
ホルダー68のフランジ部72に当接するセンサスプリング
69を介して弾性的に固定される。また、蓋温度センサ67
は垂直方向に可動するようになっており、内蓋41に弾性
的に接触する構造を有している。内蓋41の上面に直接接
触する感熱板たる外装板73(センサホルダー68)は、円
筒形で内蓋41側が閉じた形状をなし、この外装板73を内
蓋41に接触させるために、蓋下面材33に設けた孔66より
下方に突出している。また、孔66は丸孔とし、円筒形の
外装板73に対する方向性を無くし、蓋体31を組み立てる
際の簡素化を図っている。
【0030】外装板73の内蓋41に対する接触面積は、こ
れが小さ過ぎれば内蓋41からの熱の供給が少なく、温度
検出精度が悪くなる。逆に接触面積が大き過ぎると、そ
の分だけ内蓋41との間で異物などを挟み込みやすくな
り、この場合も温度検出精度が悪化する。よって、外装
板73の外形寸法は直径6〜15mm程度とする。また、蓋
下面材33に設けた孔66の寸法は、外装板73の外形寸法に
対して1mm以上大きく形成する。外装板73と孔66の端
部とのギャップ74を大きく確保することにより、蓋温度
センサ67が蓋下面材33と接触し、垂直方向の動作が阻害
されることを避け、内蓋41の取付け時において、外装板
73が内蓋41に対していわゆる片当たり状態になることを
防止できる。また、図8に示すように、蓋体31の組立時
に、蓋温度センサ67の軸芯67Aと孔66の軸芯66Aが互い
にずれた場合でも、蓋温度センサ67が蓋下面材33に接触
することがなく、組立精度を緩和することができるた
め、製造性の向上にも役に立つ。
【0031】図9はさらに別の変形例であるが、ここで
は、孔66の外周囲に、フランジ部72に当接する弾性変形
可能なセンサパッキン75が設けられている。そして、こ
のセンサパッキン75により、孔66と外装板73との間から
の蒸気などの侵入を防止する構造となっている。
【0032】この場合も、前記変形例と同様に、センサ
スプリング69の作用によって、蓋下面材33の孔66の内側
において、蓋温度センサ67が任意の位置に移動できる構
造となっているため、内蓋41の取付け時に、蓋温度セン
サ67が内蓋41に対して片当たり状態になったとしても、
蓋温度センサ67はセンサスプリング69により内蓋41側に
押され、なおかつ孔66の内側にて任意の位置に移動する
ことができる。よって、内蓋41に対して片当たり状態か
ら直ちに完全な接触状態に移行することができ、蓋温度
センサ67が片当たり状態のまま炊飯が行なわれることに
よる不具合の発生を防止できる。なお、鍋5に直接対向
する蓋体31の内面を加熱する方式は、本実施例のような
コード状の電熱式ヒータでも、蓋体31の内面を電磁誘導
加熱する方式でもよい。
【0033】図3は、本発明の電気的な構成を示すブロ
ック図である。同図において、81は、マイクロコンピュ
ータなどから構成され、加熱コイル11による鍋5の加熱
などを制御する制御手段である。制御手段81は、鍋温度
センサ14と蓋温度センサ67の検出温度と、時間管理とに
基づいて、炊飯時に鍋5を電磁誘導加熱して、鍋5への
加熱量を調節する炊飯制御手段82を備えている。具体的
には、炊飯時には鍋5に入れた被炊飯物たる米と水を加
熱し、鍋5の温度を検出する鍋温度センサ13が所定の炊
き上げ温度に達したら、炊飯加熱を停止してむらしに移
行し、このむらしを15分継続して、鍋5内のご飯を炊く
構成となっている。また83は、炊飯制御手段71の炊飯加
熱に引き続き行なわれる保温加熱を実行制御する保温制
御手段である。さらに、制御手段81は、鍋5を加熱中に
鍋温度センサ14の検出温度が所定温度以上に達し、かつ
蓋温度センサ67の検出温度が所定温度以下の場合に、鍋
5の加熱を停止し、表示部55に通常とは異なる表示を行
なわせる異常判定手段84を備えている。なお、炊飯制御
手段82による炊飯中は、蓋ヒータ70により内蓋41を加熱
して、内蓋41への結露を低減し、炊飯終了時に蓋体31を
開けたときに、内蓋41から露が本体1の上部に流れ落ち
る現象を抑制するようになっている。
【0034】次に、図4〜図6の各グラフ図を参照しな
がら、上記構成につきその作用を説明する。なお、図4
および図5の各グラフ図は、いずれも炊飯制御手段82が
実行する炊飯時の制御行程と加熱量の変化を示すもの
で、図4は、内蓋41の温度検出が正常時における鍋温度
センサ14および蓋温度センサ67の各検出温度(上段)
と、加熱コイル11の通断電タイミング(下段)を示して
いる。また、図5は、内蓋41の温度検出が正常時におけ
る鍋温度センサ14および蓋温度センサ67の各検出温度
(上段)と、加熱コイル11の消費電力(下段)を示して
いる。図6は、正常時および異常時における蓋温度セン
サ67の検出温度を示している。
【0035】米や水を収容した鍋5を鍋収容部4に入
れ、蓋体31を閉じて炊飯キー55Aを操作すると、炊飯制
御手段82による炊飯が開始し、先ず米の芯まで水を浸透
させるためのひたし行程が行なわれる。このひたし行程
は、図4および図5に示すように、予め設定された所定
の時間(例えば10〜30分)と所定の通断電パターンで、
加熱コイル11により鍋5を加熱し、次の沸騰加熱行程に
移行する。
【0036】沸騰加熱行程では、最初に加熱コイル11を
最高出力の1100〜1300Wでフル通電(連続通電)し、鍋
温度センサ14が検出する鍋5の底部の温度が沸騰直前で
ある80〜100℃に達したら、鍋5内からの吹きこぼれを
考慮して、それ以降は加熱出力を500〜1100Wに低減し
て、加熱コイル11をフル通電する。これと同時に、蓋温
度センサ76の検出温度が80〜95℃に達したら、次の沸騰
継続行程に移行するための沸騰検知を行なう。沸騰検知
は、所定時間(例えば30〜150秒間)以内に、所定温度
(例えば1〜5)以下しか蓋温度センサ67の検出温度が
上昇しなかったら、すなわち、蓋温度センサ76の温度勾
配が十分小さくなったら沸騰とみなし、次の沸騰継続行
程に移行する。
【0037】蓋温度センサ67が内蓋41に正常に接してい
る場合、図4および図6に示すように、沸騰検知の近傍
では蓋温度センサ67の検出温度が100℃付近まで急激に
上昇し、その後一定になる。しかし、内蓋41と蓋温度セ
ンサ67との間にご飯などの異物が挟まった場合には、こ
の蓋温度センサ67による温度検出が正常に行なわれず、
図5および図6に示すように、蓋温度センサ67の検出温
度が沸騰検知の近傍で徐々にしか上昇しない。そのた
め、鍋5内の被炊飯物が実際に沸騰していても、炊飯制
御手段82は沸騰を検知せず、加熱出力を500〜1100Wに
して加熱コイル11をフル通電する制御が継続する。しか
し、ある程度の時間が経過すると、鍋5内の水が蒸発し
て、鍋温度センサ14の検出温度が急激に上昇し始める。
そこで、本実施例では、鍋温度センサ14が沸騰温度より
も高い所定温度(例えば110〜130℃)以上に達し、しか
も、蓋温度センサ67が沸騰検知の条件に満たない所定温
度(例えば70〜90℃)以下であったら、異常判定手段84
により蓋温度センサ67が内蓋41に正常に接していないと
判定し、加熱コイル11を断電して鍋5への加熱を停止す
る。これにより、沸騰検知に至るまでの強い加熱が無期
限に継続しないようになる。
【0038】異常判定手段84は前記異常を判定すると、
所定時間(例えば6〜16分)加熱コイル11を無通電状態
にして、実質的にドライアップ状態に達した鍋5内の被
炊飯物(ご飯)をむらした後、表示部55には、内蓋41と
蓋温度センサ67との接触不良に起因して、異常停止した
ことを示すエラー表示を行なわせる。これにより、エラ
ーは発生しても、鍋5内のご飯が食用可能である。ま
た、このエラーは内蓋41と蓋温度センサ67との間の異物
を取り除けば、その後再発はしない。つまり、ユーザー
側である程度対処できるエラーなので、異物を取り除い
た後で操作部54の切キー55Iを押すだけでエラー表示は
解除され、通常の例えば現在時刻などの表示に戻って、
再び炊飯ができるようになっている。
【0039】図4に示すように、正常に沸騰検知が終了
して、沸騰継続行程に移行した場合は、所定の通断電パ
ターンにて鍋5の加熱を繰り返す。そして、ある程度の
時間が経過すると、鍋5内の水が蒸発して鍋温度センサ
14の検出温度が急激に上昇し始める。そこで、この鍋温
度センサ14の検出温度が所定温度以上(例えば+5〜+
15℃)したら、炊き上げすなわちドライアップ状態とみ
なし、むらし行程に移行する。このむらし行程は所定時
間(例えば6〜16分)行なわれ、鍋温度センサ14の検出
温度が所定温度(例えば95〜110℃)以上に保持される
ように、鍋5を加熱する。そして、むらし行程が終了す
ると、保温制御手段83による保温に移行する。
【0040】以上のように、上記実施例では、容器たる
鍋5と、この鍋5を加熱する加熱手段たる加熱コイル11
と、加熱コイル11による鍋5の加熱を制御する制御手段
81と、鍋5の温度を検出する容器温度検出手段たる鍋温
度センサ14と、前記鍋の上面を覆う蓋体31と、蓋体31の
下面に位置する着脱可能な内蓋41と、内蓋41に接触しこ
の内蓋41の温度を検出する内蓋温度検出手段たる蓋温度
センサ67と、機器の動作状況や設定を表示する表示部55
と、機器の動作や設定を行なう操作部54とを備えた炊飯
器において、鍋5を加熱中に鍋温度センサ14の検出温度
が所定温度以上に達し、かつ蓋温度センサ67の検出温度
が所定温度以下の場合に、制御手段81は通常とは異なる
加熱制御を行なった後で、表示部55に通常とは異なる表
示を行なわせるように構成している。
【0041】この場合、鍋5を加熱中に沸騰検知が正常
に行なわれず、沸騰時の加熱が一時的に継続しても、鍋
5内の水分が次第に蒸発して、鍋温度センサ14の検出温
度が所定温度以上になったときに、蓋温度センサ67の検
出温度が所定温度以下であれば、沸騰時の加熱はそこで
中断して、異なる加熱制御が行なわれる。したがって、
蓋温度センサ67により内蓋41の温度が正常に検出できな
くても、沸騰までの強い加熱が無期限に継続しない。ま
た、蓋温度センサ67に異物が付着している状態を検知し
た直後に、通常とは異なる表示を行なわないので、その
間に通常とは異なる加熱制御を行なうことで、十分食用
可能なご飯を炊くことができる。さらに、表示部55が通
常とは異なる表示を行なうので、ユーザーは通常とは異
なる加熱制御を行なった原因が容易に理解でき、ユーザ
ー側の対処が行ないやすくなる。
【0042】また、上記の制御手段81が行なう通常とは
異なる加熱制御とは、所定時間加熱コイル11の加熱を停
止させるだけのことなので、制御手段81の設計(プログ
ラム開発)が容易になる。これにより、特に制御手段81
がマイクロコンピュータで構成される場合は、設計時に
おけるバグが起きにくくなったり、マイクロコンピュー
タの記憶容量を少なくできる利点がある。
【0043】また、本実施例では、表示部55における通
常とは異なる表示は、操作部54の例えば切キー55Iの操
作のみで解除され、それ以降は通常の表示に戻る。つま
り、この通常とは異なる表示をユーザー側で解除できる
ようにしたことにより、ユーザーが自主的に不具合に対
処して、販売店などへの修理依頼を極力不要にすること
ができ、修理依頼に伴なうユーザーや販売店などへの手
間を省くことができる。
【0044】本実施例では、鍋5を加熱中に鍋温度セン
サ14の検出温度が所定温度以上に達し、かつ蓋温度セン
サ67の検出温度が所定温度以下の場合に、制御手段81が
鍋5の加熱を停止するように構成している。
【0045】この場合、鍋5を加熱中に沸騰検知が正常
に行なわれず、沸騰時の加熱が一時的に継続しても、鍋
5内の水分が次第に蒸発して、鍋温度センサ14の検出温
度が所定温度以上になったときに、蓋温度センサ67の検
出温度が所定温度以下であれば、沸騰時の加熱はそこで
中断して、加熱コイル11による鍋5の加熱を停止させ
る。したがって、蓋温度センサ67により内蓋41の温度が
正常に検出できなくても、沸騰までの強い加熱が無期限
に継続しない。また、制御手段81は、それまでの沸騰ま
での強い加熱を強制的に停止するので、鍋5が過度に加
熱されることを防止できる。
【0046】また、鍋5を加熱中に鍋温度センサ14の検
出温度が所定温度以上に達し、かつ蓋温度センサ67の検
出温度が所定温度以下の場合に、制御手段81が鍋5の加
熱を停止するだけでなく、表示部55に通常とは異なる表
示を行なわせるようにすれば、上記効果の他に、表示部
55が通常とは異なる表示を行なうので、ユーザーは通常
とは異なる加熱制御を行なった原因が容易に理解でき、
ユーザー側の対処が行ないやすくなる。
【0047】また、このような構成において、本実施例
では、表示部55における通常とは異なる表示は、操作部
54の例えば切キー55Iの操作のみで解除され、それ以降
は通常の表示に戻る。つまり、この通常とは異なる表示
をユーザー側で解除できるようにしたことにより、ユー
ザーが自主的に不具合に対処して、販売店などへの修理
依頼を極力不要にすることができ、修理依頼に伴なうユ
ーザーや販売店などへの手間を省くことができる。
【0048】その他、実施例上の効果として、蓋体31の
開閉ボタン37の蓋体係止部38を、蓋体31に対し着脱可能
な内蓋41に係止させることにより、内蓋41を蓋体31に装
着していない状態では、蓋体31を閉状態で保持できない
ようにできる。よって、内蓋41の無い状態で誤って炊飯
が行なわれることを防止できるので、従来のように、内
蓋41の未装着時を考慮した過度の放水処置を施す必要が
なくなる。また、内蓋41の装着し忘れによる炊飯時の吹
きこぼれや、保温時における露だれや乾燥などを防止で
きる。更に、スイッチやセンサなどを用いて、内蓋41の
無い状態を検知し、炊飯を中止させる方法に比べて、遥
かに製造コストを安く押えることができる。
【0049】また、開閉ボタン37の蓋体係止部38は、本
体1の上面よりもさらに高く位置している。よって、こ
の蓋体係止部38に米粒やごみが溜まることはなく、異物
の侵入による開閉ボタン37の動作不良を防止することが
できる。
【0050】また、本実施例では、蓋温度センサ67の外
形寸法に対して、蓋下面材33に設けた孔66の寸法を1m
m以上大きく形成することで、内蓋41を蓋下面材33側に
取付けた際に、蓋温度センサ67の内蓋41への接触が不具
合であることに起因する温度検出精度の悪化を防止でき
るとともに、蓋体31の緩和することができ、製造性の向
上を実現できる。また、蓋下面材33の内側において、蓋
温度センサ67を任意の位置に移動できる構造としたた
め、内蓋41の取付け時に蓋温度センサ67が瞬間的に内蓋
41に対して片当たり状態になったとしても、この片当た
り状態から直ちに完全な接触状態へと蓋温度センサ67の
姿勢を修正することができ、さらに温度検出精度の向上
を図ることができる。よって、内蓋41の温度検出精度に
優れ、仮に軽微な構造上の不具合が発生しても、内蓋41
の温度検出精度に影響を及ぼさず、変わらない炊飯性能
を維持できる使用性の良い炊飯器を提供できる。
【0051】ところで、日本人の人気メニューの一つと
して、カレーライスがある。このカレーライスは美味し
く手軽に料理でき、市価も安いので、飲食回数が多い。
これを示すデータが次の表1である。
【0052】
【表1】
【0053】上記表1は、春夏秋冬(5月,8月,12
月,2月)の1ヶ月間におけるご飯物の飲食率と飲食回
数を示したもので、ここからも明らかなように、ポーク
カレーとビーフカレーを合せると、平均月2回以上飲食
していることが判る。
【0054】カレーは周知のように、ふつうはご飯にか
けて食する。この場合のご飯は、カレーが水っぽいので
やわらかくてベチャついた炊き上がりは好まれず、一般
的にご飯の一粒一粒がしっかりとして、シャキッとした
少しかためのものが好まれる。しかし、このようなご飯
は普段の食事には望まれず、炊飯器においてもこのよう
な炊き上がりを有するものは存在しない。一方、現在の
炊飯器においては、普通の白米炊飯の他に、白米硬め,
白米柔らかめ,炊き込み,おこわ,玄米,新米,古米,
お焦げ,お粥など、種々の炊飯メニューが存在する。し
かし、飲食回数が多いのにも拘らず、カレーライス用の
ご飯の炊飯コースは存在しない。
【0055】図10は、こうしたカレーライス用の炊飯
コースを含んだ炊飯器の操作パネル91の外観図である。
なお、この図10において、前記図2における表示パネ
ル56の各部に対応する箇所には同一符号を付し、その共
通する部分の詳細な説明は省略する。
【0056】ここでは、LCD54Aが、現在時刻や保温
時間などを表示する数字表示部92と、炊飯メニューを表
示するカーソル表示部93とにより主に構成される。特
に、カーソル表示部93に対応して、操作パネル91には
「カレーライス」なる文字形態のカレーライスメニュー
表記部94が形成されている。そして、メニューキー55C
を押す度に、カーソル表示部93の表示が移動し、このカ
ーソル表示部93の表示がカレーライスメニュー表記部94
に一致すると、カレーライスの炊飯メニューが選択でき
るようになっている。
【0057】メニューキー55Cによりカレーライスの炊
飯メニューを選択し、炊飯キー55Aを押すと、通常の白
米ふつう炊きよりもご飯の一粒一粒がしっかりとして、
シャキッとした少し硬めのご飯が炊けるようになってい
る。その炊飯時の制御行程と加熱量の変化を示すグラフ
を、図11に示す。なお、この図11の左側はカレーラ
イス用の炊飯メニュー,右側は白米のふつう炊きの炊飯
メニューの場合であり、いずれも上側の折れ線部は鍋5
の底部の温度(上段)を示し、下側の斜線部は加熱コイ
ル11の消費電力を示している。白米のふつう炊きの炊飯
メニューに比べて、カレーライス用の炊飯メニューは炊
飯初期のひたし炊きの時間を長くして、鍋5内の米の中
心まで十分吸水を行なわせるようにしている。また、沸
騰後も強い加熱を続け、沸騰継続時間を短くして、炊き
あがったご飯の一粒一粒がしっかりとして、シャキッと
するように鍋5を加熱している。そして、このような飲
食回数の多いカレーライス用の炊飯メニューを設けたこ
とにより、カレーに適したご飯を炊き上がることが可能
になり、より一層美味しくカレーライスを食することが
できる。
【0058】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実
施が可能である。例えば、実施例は電磁誘導加熱式炊飯
器出説明したが、鍋をシーズヒータなどで加熱する構成
の炊飯器でもよい。
【0059】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の炊飯器は、容器
と、この容器を加熱する加熱手段と、前記加熱手段によ
る前記容器の加熱を制御する制御手段と、前記容器の温
度を検出する容器温度検出手段と、前記容器の上面を覆
う蓋体と、前記蓋体の下面に位置する着脱可能な内蓋
と、前記内蓋に接触しこの内蓋の温度を検出する内蓋温
度検出手段と、機器の動作状況や設定を表示する表示部
と、機器の動作や設定を行なう操作部とを備えた炊飯器
において、前記容器を加熱中に前記容器温度検出手段の
検出温度が所定温度以上に達し、かつ前記内蓋温度検出
手段の検出温度が所定温度以下の場合に、前記制御手段
は通常とは異なる加熱制御を行なった後で、前記表示部
に通常とは異なる表示を行なわせるものであり、内蓋の
温度が正常に検出できなくても、沸騰までの強い加熱が
無期限に継続しない炊飯器を提供できる。また、十分食
用可能なご飯を炊くことができるとともに、ユーザー側
の対処が行ないやすくなる。
【0060】本発明の請求項2記載の炊飯器は、請求項
1の構成において、前記制御手段が行なう通常とは異な
る加熱制御とは、所定時間前記加熱手段の加熱を停止さ
せることであることを特徴とし、この場合はさらに、制
御手段の設計を容易にできるとともに、容器が過度に加
熱されることを防止できる。
【0061】本発明の請求項3記載の炊飯器は、請求項
1の構成において、前記表示部に表示された通常とは異
なる表示とは、前記操作部の操作のみで解除され、それ
以降は通常の表示に戻るものであることを特徴とし、こ
の場合はさらに、ユーザーが自主的に不具合に対処する
ことが可能になる。
【0062】本発明の請求項4記載の炊飯器は、容器
と、この容器を加熱する加熱手段と、前記加熱手段によ
る前記容器の加熱を制御する制御手段と、前記容器の温
度を検出する容器温度検出手段と、前記容器の上面を覆
う蓋体と、前記蓋体の下面に位置する着脱可能な内蓋
と、前記内蓋に接触しこの内蓋の温度を検出する内蓋温
度検出手段と、機器の動作状況や設定を表示する表示部
と、機器の動作や設定を行なう操作部とを備えた炊飯器
において、前記容器を加熱中に前記容器温度検出手段の
検出温度が所定温度以上に達し、かつ前記内蓋温度検出
手段の検出温度が所定温度以下の場合に、前記制御手段
は前記容器の加熱を停止するものであり、内蓋の温度が
正常に検出できなくても、沸騰までの強い加熱が無期限
に継続しない炊飯器を提供できる。また、容器が過度に
加熱されることを防止できる。
【0063】本発明の請求項5記載の炊飯器は、容器
と、この容器を加熱する加熱手段と、前記加熱手段によ
る前記容器の加熱を制御する制御手段と、前記容器の温
度を検出する容器温度検出手段と、前記容器の上面を覆
う蓋体と、前記蓋体の下面に位置する着脱可能な内蓋
と、前記内蓋に接触しこの内蓋の温度を検出する内蓋温
度検出手段と、機器の動作状況や設定を表示する表示部
と、機器の動作や設定を行なう操作部とを備えた炊飯器
において、前記容器を加熱中に前記容器温度検出手段の
検出温度が所定温度以上に達し、かつ前記内蓋温度検出
手段の検出温度が所定温度以下の場合に、前記制御手段
は前記容器の加熱を停止し、前記表示部に通常とは異な
る表示を行なわせるものであり、内蓋の温度が正常に検
出できなくても、沸騰までの強い加熱が無期限に継続し
ない炊飯器を提供できる。また、容器が過度に加熱され
ることを防止できるとともに、ユーザー側の対処が行な
いやすくなる。
【0064】本発明の請求項6記載の炊飯器は、請求項
5の構成において、前記表示部における通常とは異なる
表示は、前記操作部の操作のみで解除され、それ以降は
通常の表示に戻るものであることを特徴とし、この場合
はさらに、ユーザーが自主的に不具合に対処することが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す炊飯器の全体断面図で
ある。
【図2】同上炊飯器の平面図である。
【図3】同上電気的構成を示すブロック図である。
【図4】同上内蓋の温度検出が正常な場合の、炊飯時の
制御行程と加熱量の変化を示すグラフ図である。
【図5】同上内蓋の温度検出が異常な場合の、炊飯時の
制御行程と加熱量の変化を示すグラフ図である。
【図6】同上正常時および異常時における蓋温度センサ
の検出温度を示すグラフ図である。
【図7】別の変形例を示す蓋温度センサ周辺の一部断面
図である。
【図8】同上蓋下面材と蓋温度センサの軸芯がずれた場
合を示す蓋温度センサ周辺の一部断面図である。
【図9】さらに別の変形例を示す蓋温度センサ周辺の一
部断面図である。
【図10】さらに別の変形例を示す操作パネルの正面図
である。
【図11】同上カレーライス用の炊飯メニューと、白米
のふつう炊きの炊飯メニューの、炊飯時における制御行
程と加熱量の変化を示すグラフ図である。
【符号の説明】
5 鍋(容器) 11 加熱コイル(加熱手段) 14 鍋温度センサ(容器温度検出手段) 31 蓋体 41 内蓋 54 操作部 55 表示部 67 蓋温度センサ(内蓋温度検出手段) 81 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 謙太郎 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 (72)発明者 須藤 紀子 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 (72)発明者 酒井 昌治 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 (72)発明者 三宅 一也 新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝 ホームテクノ株式会社内 Fターム(参考) 4B055 AA03 AA09 BA02 BA42 BA43 GA07 GB03 GB12 GB44 GC04 GC13 GC21 GC34 GC36 GD04 GD05

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器と、この容器を加熱する加熱手段
    と、前記加熱手段による前記容器の加熱を制御する制御
    手段と、前記容器の温度を検出する容器温度検出手段
    と、前記容器の上面を覆う蓋体と、前記蓋体の下面に位
    置する着脱可能な内蓋と、前記内蓋に接触しこの内蓋の
    温度を検出する内蓋温度検出手段と、機器の動作状況や
    設定を表示する表示部と、機器の動作や設定を行なう操
    作部とを備えた炊飯器において、前記容器を加熱中に前
    記容器温度検出手段の検出温度が所定温度以上に達し、
    かつ前記内蓋温度検出手段の検出温度が所定温度以下の
    場合に、前記制御手段は通常とは異なる加熱制御を行な
    った後で、前記表示部に通常とは異なる表示を行なわせ
    るものであることを特徴とする炊飯器。
  2. 【請求項2】 前記制御手段が行なう通常とは異なる加
    熱制御とは、所定時間前記加熱手段の加熱を停止させる
    ことであることを特徴とする請求項1記載の炊飯器。
  3. 【請求項3】 前記表示部における通常とは異なる表示
    は、前記操作部の操作のみで解除され、それ以降は通常
    の表示に戻るものであることを特徴とする請求項1の炊
    飯器。
  4. 【請求項4】 容器と、この容器を加熱する加熱手段
    と、前記加熱手段による前記容器の加熱を制御する制御
    手段と、前記容器の温度を検出する容器温度検出手段
    と、前記容器の上面を覆う蓋体と、前記蓋体の下面に位
    置する着脱可能な内蓋と、前記内蓋に接触しこの内蓋の
    温度を検出する内蓋温度検出手段と、機器の動作状況や
    設定を表示する表示部と、機器の動作や設定を行なう操
    作部とを備えた炊飯器において、前記容器を加熱中に前
    記容器温度検出手段の検出温度が所定温度以上に達し、
    かつ前記内蓋温度検出手段の検出温度が所定温度以下の
    場合に、前記制御手段は前記容器の加熱を停止するもの
    であることを特徴とする炊飯器。
  5. 【請求項5】 容器と、この容器を加熱する加熱手段
    と、前記加熱手段による前記容器の加熱を制御する制御
    手段と、前記容器の温度を検出する容器温度検出手段
    と、前記容器の上面を覆う蓋体と、前記蓋体の下面に位
    置する着脱可能な内蓋と、前記内蓋に接触しこの内蓋の
    温度を検出する内蓋温度検出手段と、機器の動作状況や
    設定を表示する表示部と、機器の動作や設定を行なう操
    作部とを備えた炊飯器において、前記容器を加熱中に前
    記容器温度検出手段の検出温度が所定温度以上に達し、
    かつ前記内蓋温度検出手段の検出温度が所定温度以下の
    場合に、前記制御手段は前記容器の加熱を停止し、前記
    表示部に通常とは異なる表示を行なわせるものであるこ
    とを特徴とする炊飯器。
  6. 【請求項6】 前記表示部における通常とは異なる表示
    は、前記操作部の操作のみで解除され、それ以降は通常
    の表示に戻るものであることを特徴とする請求項5の炊
    飯器。
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