JP2000069978A - エンドグルカナーゼacc5 - Google Patents

エンドグルカナーゼacc5

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JP2000069978A
JP2000069978A JP10256108A JP25610898A JP2000069978A JP 2000069978 A JP2000069978 A JP 2000069978A JP 10256108 A JP10256108 A JP 10256108A JP 25610898 A JP25610898 A JP 25610898A JP 2000069978 A JP2000069978 A JP 2000069978A
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carboxymethylcellulose
enzyme
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saccharification
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JP10256108A
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English (en)
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Gentarou Okada
嚴太郎 岡田
Toshiaki Kono
敏明 河野
Naomi Sumida
奈緒美 隅田
Hitoshi Yamabe
倫 山辺
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Meiji Seika Kaisha Ltd
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
Meiji Seika Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 糸状菌アクレモニウム・セルロリティカス由
来のセルラーゼ系を構成する種々の酵素中、植物細胞壁
の分解に有効な成分であるエンドグルカナーゼACC5
を提供すること。 【解決手段】 糸状菌アクレモニウム・セルロリティカ
スに由来し、アビセル糖化活性が高く、カルボキシメチ
ルセルロース液化活性とカルボキシメチルセルロース糖
化活性との比率が中エンド型を示し、カルボキシメチル
セルロースを基質とした糖化活性における至適pHは5.
0〜5.5であり、作用最適温度は50〜55℃であり、
分子量が60,000(SDS−ポリアクリルアミドゲル
電機泳動法による)であるエンドグルカナーゼACC
5。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンドグルカナー
ゼに関し、詳しくは糸状菌アクレモニウム・セルロリテ
ィカスに由来する新規なエンドグルカナーゼACC5に
関する。
【0002】
【従来の技術】セルロースは、高等植物細胞壁の主要な
構成成分であり、広く天然に存在する。セルロースは、
グルコースがβ−1,4−グルコシド結合により重合し
た高分子多糖であり、天然にはセルロースが結晶状、あ
るいは非結晶状態で存在しており、更には他の成分、リ
グニン,ヘミセルロース類,ペクチン類などとも複雑に
結合して植物組織を構築している。セルラーゼは、セル
ロースをセロオリゴ糖、セロビオース、最終的にはグル
コースにまで分解する反応を触媒する酵素群の総称であ
り、その作用様式によって、エンドグルカナーゼ,エキ
ソグルカナーゼ,β- グルコシダーゼなどに大別され
る。それらの作用様式を詳細に比較すると、種々の作用
様式を示す複数の酵素が互いに補い合い、相乗効果を発
現することにより、植物細胞壁の主成分であるセルロー
スを分解するものと考えられている。しかし最近、飼料
用酵素の分野では、これらセルラーゼ群の中で特に植物
細胞壁の分解に効果的なセルラーゼ成分の検討が進み、
エンドグルカナーゼがその主要な役割を果たしているこ
とが判明しつつある(例えば、WO95/16360公
報)。
【0003】糸状菌アクレモニウム・セルロリティカス
Acremonium cellu1o1yticus)FERM BP−68
5の生産するセルラーゼは、糖化活性の強いことが特徴
であり、飼料用途やサイレージ用途での有用性が報告さ
れている( 例えば、特開平4−117244号公報,特
開平7−236431号公報) 。また、含有されている
セルラーゼ成分についても報告されている[例えば、Ag
ric. Biol. Chem.,52,2493〜2501(1988),同誌53
3359〜3360(1989),同誌54,309 〜317 (1990)]。し
かし、そのセルラーゼ酵素群の中で、いずれの成分が有
効成分であるのかについては、十分に知られていなかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
糸状菌アクレモニウム・セルロリティカスのセルラーゼ
系を構築する種々の酵素を分画、精製して鋭意検討し
た。その結果、これら酵素群の中で特に植物細胞壁の分
解に有効な成分を見出し、本発明を完成した。本発明
は、新規なエンドグルカナーゼの提供を目的とするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、糸状菌アクレモニウム・セルロリティカスに由来
し、下記の性質を有するエンドグルカナーゼである。 (a) 作用:アビセル糖化活性が高く、カルボキシメチル
セルロース液化活性とカルボキシメチルセルロース糖化
活性との比率が中エンド型を示す。 (b) 基質特異性:本酵素はカルボキシメチルセルロース
及びアビセルによく作用する。 (c) 作用至適pH及び安定pHの範囲:当該酵素のカル
ボキシメチルセルロースを基質とした糖化活性における
作用至適pHは、5.0〜5.5であり、4℃、24時間処
理においてはpH3.5〜8.0の範囲で安定であり、45
℃、2時間処理においてはpH3.5〜7.0の範囲で安定
である。 (d) 作用最適温度:カルボキシメチルセルロースを基質
とした糖化活性においては、50〜55℃である。 (e) 温度安定性:55℃以下で安定である(pH5.5、
10分間)。 (f) 分子量:60,000(SDS−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動法による) (g) 等電点:pI 4.55(ポリアクリルアミドゲル等
電点電気泳動法による) (h) 比活性:24.7単位/mgタンパク質(カルボキシ
メチルセルロース糖化活性) :0.39単位/mgタンパク質(アビセル糖化活性) (i) N末端側アミノ酸配列:配列表の配列番号1記載の
配列を有する。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明のエンドグルカナーゼAC
C5は、糸状菌アクレモニウム・セルロリティカスが生
産するセルラーゼ系中に含まれる有効成分である。以下
に本発明を詳細に説明する。本発明のエンドグルカナー
ゼACC5を含むセルラーゼ系を生産する微生物として
は、糸状菌アクレモウム・セルロリティカスY−94株
(FERM BP−5826)、アクレモウム・セルロ
リティカスTN株(FERM BP−685)などがあ
り、本菌によるセルラーゼの製造については、例えば特
公昭60−43954号公報,特公昭63−63197
号公報に記載された方法に従って行えば良い。すなわ
ち、上記の菌株を炭素源と窒素源を含む液体培地に培養
し、培養物から目的とするセルラーゼを採取することに
より得られる。上記微生物の培養終了後、培養物を遠心
分離等により除去して得た上清液を、粗酵素として用い
ることもできるが、通常は、この上清液を限外濾過法な
どにより濃縮し、防腐剤などを加えて濃縮酵素とする
か、濃縮後スプレードライ法によって粉末酵素とする。
【0007】本発明のエンドグルカナーゼACC5は、
これら濃縮酵素又は粉末酵素を必要に応じて部分精製又
は高度に精製して得ることができる。当該酵素の精製法
としては常法、即ち硫酸アンモニウムなどを用いる塩析
法、アルコールなどの有機溶媒沈澱法、膜分離法、さら
にはイオン交換体,疎水クロマトグラフィー用担体,ゲ
ル濾過用担体などを用いるクロマト分離法等を単独又は
適宜組み合わせて用いることができる。
【0008】本発明によって得られる高純度に精製され
たエンドグルカナーゼACC5の性質は、下記の通りで
ある。本酵素については従来の文献には報告されていな
いので、新規酵素である。 (a) 作用:アビセル糖化活性が高く、カルボキシメチル
セルロース液化活性とカルボキシメチルセルロース糖化
活性との比率が中エンド型を示す。 (b) 基質特異性:本酵素はカルボキシメチルセルロース
及びアビセルによく作用する。 (c) 作用至適pH及び安定pHの範囲:当該酵素のカル
ボキシメチルセルロースを基質とした糖化活性における
作用至適pHは、5.0〜5.5であり(図4)、4℃、2
4時間処理においてはpH3.5〜8.0の範囲で安定であ
り(図5−a)、45℃、2時間処理においてはpH3.
5〜7.0の範囲で安定である(図5−b)。 (d) 作用最適温度:カルボキシメチルセルロースを基質
とした糖化活性においては、50〜55℃である(図
6)。 (e) 温度安定性:55℃以下で安定である(pH5.5、
10分間)(図7)。 (f) 分子量:60,000(SDS−ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動法による)(図8) (g) 等電点:pI 4.55(ポリアクリルアミドゲル等
電点電気泳動法による)(図9) (h) 比活性:24.7単位/mgタンパク質(カルボキシ
メチルセルロース糖化活性) :0.39単位/mgタンパク質(アビセル糖化活性) (i) N末端側アミノ酸配列:配列表の配列番号1記載の
配列を有する(パーキンエルマー社製、プロテインシー
ケンサーModel 492 による)。
【0009】ここで、当該酵素の活性測定法と1単位の
酵素量の定義については以下の通りとした。 ・アビセル糖化活性 pH5.0、40℃で2%アビセル懸濁液に酵素を作用さ
せ、1分間に1μmolのグルコースに相当する還元糖
を生成する酵素量を1単位と定義した。 ・カルボキシメチルセルロース(CMC)糖化活性 pH5.0、30℃で0.25%カルボキシメチルセルロー
ス溶液に酵素を作用させ、1分間に1μmolのグルコ
ースに相当する還元糖を生成する酵素量を1単位と定義
した。 ・カルボキシメチルセルロース(CMC)液化活性 キャノン・フェンスケ粘度計を用いて、pH5.0、30
℃で0.25%カルボキシメチルセルロース溶液に酵素を
作用させ、経時的に反応混液の流動度(η)を測定し、
比流動度(φsp.=1/η)をカルボキシメチルセルロー
ス液化活性とした。
【0010】
【実施例】以下に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1(酵素原末の調製) アクレモニウム属微生物由来のセルラーゼ製剤を得るた
め、下記の手法により微生物の培養を行った。培養液体
培地は、すべて以下の組成から構成され、常法により加
熱滅菌したものを用いた。セルロース4%、リン酸水素
二カリウム1.2%、バクトペプトン1%、硝酸カリウム
0.6%、尿素0.2%、塩化カリウム0.16%:硫酸マグ
ネシウム・七水塩0.12%、硫酸亜鉛・七水塩0.001
%、硫酸マンガン・七水塩0.001%、硫酸銅・五水塩
0.001%。液体培地500mlにアクレモニウム・セ
ルロリティカスTN株(FERMBP−685)を接種
し、30℃で48時間撹絆しながら培養した。次に、そ
の培養液をシードとして15Lにスケールアップし、更
にスケールアップを続けて最終的に600Lタンク中の
培養液量を300Lとし、通気撹絆培養を7日間行っ
た。得られた培養液をフィルタープレスで濾過した後、
限外濾過により15Lまで濃縮し、乳糖2kgを添加し
てスプレードライにより粉末化した。この方法で得られ
たセルラーゼ製剤は5.0kgであった。
【0011】実施例2(エンドグルカナーゼACC5の
精製) 実施例1で得られた酵素原末を、20mM 酢酸緩衝液
(pH5.5)に溶解し、不純物を高速冷却遠心分離によ
り除去した。得られた上清を酵素精製の出発材料として
以下に示した方法で精製した。 強塩基性陰イオン交換クロマトグラフィー: QAE−ト
ヨパール550C(東ソー(株))に前記の上清を吸着さ
せ、酢酸緩衝液(20mM、pH5.5)中にNaClを
それぞれ0、0.04、0.15、0.5M含有せしめ、順次
ステップワイズ溶出を行い、0.15M NaClで溶出
されるセルラーゼ活性画分を分取した。 疎水クロマトグラフィー:ブチルトヨパール(東ソー
(株))に前記で得た分取画分を吸着させ、酢酸緩衝
液(20mM、pH4.0)中に(NH4)2 SO4 の濃度
が0.7、0.5、0.4、0Mとなるように溶解せしめた各
緩衝液及び脱イオン水を用いて、順次ステップワイズ溶
出を行い、脱イオン水により溶出されたセルラーゼ活性
画分を分取した。
【0012】Mono Qを用いた陰イオン交換クロマトグ
ラフィー:Mono Qカラムに、前記で得たセルラーゼ活
性画分を吸着させ、FPLCを用いて溶出を行った。酢
酸緩衝液(20mM、pH4.5)中のNaCl濃度が0
Mから0.1Mに上昇するように直線濃度勾配をかけ室温
で溶出した。その結果、セルラーゼ活性を有するI及び
IIの2個のセルラーゼ活性画分が溶出された。これらの
画分中のタンパク質量とカルボキシメチルセルロース
(CMC)糖化活性の測定値を図1に示した。 疎水クロマトグラフィー:Alkyl-superoseカラムに、
前記で得た分取画分のうちセルラーゼI画分を吸着せ
しめ、FPLCを用いて溶出を行った。酢酸緩衝液(2
0mM、pH4.5)中の(NH4)2 SO4 濃度が1.5M
から0Mに下降するよう、直線濃度勾配をかけ室温で溶
出した。その結果、セルラーゼ活性を有する1個のタン
パク質画分が溶出された。これらの画分中のタンパク質
量とカルボキシメチルセルロース(CMC)糖化活性の
測定値を図2に示した。得られたセルラーゼ活性画分は
Native- 及びSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動
で単一のタンパク質染色バンドを示す、高純度セルラー
ゼ標品であった。本精製セルラーゼ標品をエンドグルカ
ナーゼACC5と命名した。
【0013】実施例3 実施例2で得た精製エンドグルカナーゼACC5を0.2
5% CMC溶液に作用させ、経時的に得られる反応混
液の粘度低下力(φsp. )と還元力の増加とを相関させ
た結果を図3に示した。得られた直線の勾配から判断し
て、当該エンドグルカナーゼは中エンド型の水解様式を
示した。
【0014】実施例4 実施例2で得た精製エンドグルカナーゼACC5の30
℃における作用至適pHを図4に示す。本酵素は、McIl
vaine 緩衝液でpH5.0〜5.5において最大活性を示し
た。また、本酵素の4℃、24時間処理におけるpH安
定性を図5−aに、45℃、2時間処理におけるpH安
定性を図5−bにそれぞれ示す。図中の■と●はMcIlva
ine 緩衝液を示し,□と○はBritton & Robinson緩衝液
を示す。
【0015】実施例5 実施例2で得た精製エンドグルカナーゼACC5の作用
最適温度を調べるために、カルボキシメチルセルロース
を基質とした糖化活性を測定したところ、図6に示した
ように、至適温度は50〜55℃(pH5.5)であっ
た。次に、本酵素の温度安定性をpH5.5、10分間の
条件下で測定したところ、図7に示したように、55℃
以下で安定であった。
【0016】実施例6 実施例2で得た精製エンドグルカナーゼACC5の分子
量を決定するため、SDS−ポリアクリルアミドゲル電
気泳動を行った。すなわち、12.5%ゲルを用いて20
mAの定電流で室温にて50分間通電した。その結果、
本酵素の分子量は約60,000と算出された(図8)。
なお、この測定に用いた標準タンパク質及びその分子量
はそれぞれ以下の通りである。 標準タンパク質 分子量 Phosphorylase b 97,000 Serum albumin 66000 Ovalbumin 45,000 Carbonic anhydrase 31,000 Trypsin inhibitor 21,500 Lysozyme 14,400
【0017】実施例7 実施例2で得た精製エンドグルカナーゼACC5の等電
点(pI)を決定するため、マルチフォーII電気泳動装
置(ファルマシアバイオテク社製)を用いてポリアクリ
ルアミドゲル等電点電気泳動を行った。泳動用ゲルに
は、Ampholine PAG P1ate (pH3.5〜5.9)for IEF
(ファルマシアバイオテク社製)を用いて10℃、15
00V、50mA、30Wの泳動条件下で90分間通電
した。その結果、本酵素の等電点は4.55と算出された
(図9)。なお、この測定に用いた標準タンパク質のp
Iはそれぞれ以下の通りである。 標準タンパク質 pI Amyloglucosidase 3.50 Soybean trypsin inhibitor 4.55 β-Lactoglobulin A 5.20 Bovin carbonic anhydrase B 5.80 Human carbonic anhydrase B 6.55 Horse myoglobin-acidic band 6.85 Horse myoglobin-basicband 7.35 Lentil lectin-acidic band 8.15 Lentil lectin-middle band 8.45 Lentil lectin-basic band 8.65 Trypsinogen 9.30
【0018】実施例8 実施例2で得た精製エンドグルカナーゼACC5のN末
端側アミノ酸配列を決定した。まず、8% Gel SDS-PAG
E mini(テフコ社製)を用いて電気泳動分離を行った
後、マルチフォーII(ファルマシアバイオテク社製)に
て、PVDF膜(ミリポア社製)に、タンパク質を電気
的にうつしとり、クマジー・ブリリアント・ブルーR−
250(ナカライテスク社製)で染色した後、水で洗浄
し、風乾した。ここから分子量60,000のタンパク質
がプロットされている部分を切り出し、プロテインシー
ケンサー Model 492(パーキンエルマー社製)に供し、
N末端側アミノ酸配列の決定を試みたが、エドマン分解
により切り出されるアミノ酸が得られず、N末端側アミ
ノ酸が修飾保護されていることが判明した。そこで、先
の染色し、洗浄したメンブレンから分子量60,000の
タンパク質を切り出し、ポリビニルピロリドン−40
(シグマ社製)にて、膜上のタンパク質未結合部分をブ
ロックし、Podell, D. N. ら[Biochem. Biophys. Res.
Commun.,81,176 (1978)]の方法に従って、Pfuピ
ログルタメートアミノペプチダーゼ(宝酒造社製)を用
いて処理することにより、修飾N末端残基を除去した。
しかる後、再度前記したプロテインシーケンサーによ
り、N末端側アミノ酸配列を13残基決定した。得られ
た配列は配列表の配列番号1に示される通りであった。
【0019】
【発明の効果】本発明による酵素エンドグルカナーゼA
CC5は、糖化力が強いとされるアクレモニウム属微生
物由来のセルラーゼの主成分の一つであり、その性質が
初めて明らかになった。本酵素は、飼料、サイレージな
どの用途に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 Mono Qによる陰イオン交換クロマトグラフィ
ーの分画図である。
【図2】 Alkyl-superoseによる疎水クロマトグラフィ
ーの分画図である。
【図3】 本酵素のCMCに対するエンド水解度を示す
図である。
【図4】 本酵素の作用至適pHを示す図である。
【図5】 aは4℃、24時間処理における本酵素の安
定pH範囲を、bは45℃、2時間処理における本酵素
の安定pHの範囲を示す図である。
【図6】 本酵素の作用最適温度を示す図である。
【図7】 本酵素の温度安定性を示す図である。
【図8】 本酵素の分子量を測定した際のSDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動分析を示す図である。
【図9】 本酵素の等電点を測定した際のポリアクリル
アミドゲル等電点電気泳動分析を示す図である。
【配列表】 <110> 明治製菓株式会社 MEIJI SEIKA KAISHA LTD. <110> 工業技術院長 DIRECTOR GENERAL OF AGENCY OF INDUSTIAL SCIENCE AND TECHNOLOGY <120> エンドグルカナーゼACC5 <130> P100988K <141> 1998-08-27 <160> 1 <210> 1 <211> 13 <212> PRT <213> Acremonium cellulolyticus <220> <221> PEPTIDE <222> N末端 <400> 1 Gln Gln Ala Pro Thr Pro Asp Asn Leu Ala Ser Leu Pro 1 5 10
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:645) (72)発明者 河野 敏明 埼玉県坂戸市千代田5−3−1 明治製菓 株式会社生物科学研究所内 (72)発明者 隅田 奈緒美 神奈川県小田原市栢山788番地 明治製菓 株式会社薬品技術研究所内 (72)発明者 山辺 倫 茨城県つくば市東1−1−3 工業技術院 生命工学工業技術研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA10 BA12 4B050 CC01 DD03 FF09E FF11E

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糸状菌アクレモニウム・セルロリティカ
    スに由来し、下記の性質を有するエンドグルカナーゼA
    CC5。 (a) 作用:アビセル糖化活性が高く、カルボキシメチル
    セルロース液化活性とカルボキシメチルセルロース糖化
    活性との比率が中エンド型を示す。 (b) 基質特異性:本酵素はカルボキシメチルセルロース
    及びアビセルによく作用する。 (c) 作用至適pH及び安定pHの範囲:当該酵素のカル
    ボキシメチルセルロースを基質とした糖化活性における
    作用至適pHは5.0〜5.5であり、4℃、24時間処理
    においてはpH3.5〜8.0の範囲で安定であり、45
    ℃、2時間処理においてはpH3.5〜7.0の範囲で安定
    である。 (d) 作用最適温度:カルボキシメチルセルロースを基質
    とした糖化活性においては、50〜55℃である。 (e) 温度安定性:55℃以下で安定である(pH5.5、
    10分間)。 (f) 分子量:60,000(SDS−ポリアクリルアミド
    ゲル電気泳動法による) (g) 等電点:pI 4.55(ポリアクリルアミドゲル等
    電点電気泳動法による) (h) 比活性:24.7単位/mgタンパク質(カルボキシ
    メチルセルロース糖化活性) :0.39単位/mgタンパク質(アビセル糖化活性) (i) N末端側アミノ酸配列:配列表の配列番号1記載の
    配列を有する。
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