JP2000068781A - 弾性表面波装置 - Google Patents

弾性表面波装置

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JP2000068781A
JP2000068781A JP10239021A JP23902198A JP2000068781A JP 2000068781 A JP2000068781 A JP 2000068781A JP 10239021 A JP10239021 A JP 10239021A JP 23902198 A JP23902198 A JP 23902198A JP 2000068781 A JP2000068781 A JP 2000068781A
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acoustic wave
surface acoustic
piezoelectric substrate
wave device
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Satoshi Ichikawa
聡 市川
Seiichi Mitobe
整一 水戸部
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リップルやスプリアスの発生を抑えるととも
に小型化を図った弾性表面波装置を提供する。 【解決手段】 圧電性基板1の表面に弾性表面波素子2
を有し、入力インターデジタルトランスデューサ3と出
力インターデジタルトランスデューサ4との2段を有す
る。圧電性基板1の長手方向に沿うとともに弾性表面波
に対して非平行な表面に溝状の凹部5を有する。多段の
入力インターデジタルトランスデューサ3および出力イ
ンターデジタルトランスデューサ4の段間部の電気的に
接続する部分以外に凹部5を有することにより、弾性表
面波の漏れ成分や横モードなどの干渉を受けることがな
いため、良好な帯域外減衰量を確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯域外減衰特性を
向上した弾性表面波装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、弾性表面波装置は、弾性表面波
フィルタなどに用いられ、小型、軽量、高信頼性、優れ
た帯域外減衰特性などを有しているため、近年、映像機
器や移動通信分野で用いられている。
【0003】特に、インターフェイス段で使用される弾
性表面波フィルタは、隣接するチャンネルが帯域の中心
周波数に近く、急峻で良好な減衰特性が求められる。こ
のように急峻で良好な減衰特性を実現するために、共振
型のフィルタを多段に接続したり、一方向性電極を使用
したトランスバーサル型のフィルタで実現している。ま
た、一方向性電極を使用したトランスバーサル型のフィ
ルタではチップ端面での弾性表面波の反射がリップルの
原因となるため、吸音材を塗布してリップルを抑制して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、同一基
板上に多段に接続する方法では、各々の弾性表面波フィ
ルタからの弾性表面波の漏れ成分や、横モード成分の影
響などにより、スプリアスが発生するため、段間部に吸
音材を塗布しなければならない。
【0005】また、このように吸音材を塗布する方法で
は、充分な減衰特性を確保するために吸音材の量も多く
する必要があり、吸音材のだれから各々の弾性表面波フ
ィルタを保護するために各々の弾性表面波フィルタの段
間距離を充分に離さなければならず、小型化を図りにく
い。
【0006】さらに、吸音材の塗布に伴う大型化を回避
するために各々の弾性表面波フィルタを別々に形成し、
ワイヤボンディングで接続する方法や溝を形成した後に
金属薄膜を形成して弾性表面波フィルタに加工する方法
が考えられるが、工程が煩雑であるとともに、ボンディ
ングや、金属薄膜の段切れなどの信頼性に欠けるほか、
ワイヤや溝上に凹型となった段間部の寄生インダクタン
ス成分がフィルタ特性を劣化させてしまう。
【0007】また、一方向性トランスバーサル型のフィ
ルタでは、弾性表面波の進行方向のチップ端面での弾性
表面波の反射がリップルの原因となり、従来は吸音材を
塗布していたが、吸音材の塗布にともないチップが大き
くなる問題を有している。
【0008】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、リップルやスプリアスの発生を抑えるとともに小型
化を図った弾性表面波装置を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電性基板
と、この圧電性基板上に設けられた複数段の弾性表面波
素子と、この弾性表面波素子の段間に形成された凹部
と、前記弾性表面波素子の各段間を接続するために少な
くとも一部が前記凹部内に形成された接続部とを具備し
たものである。
【0010】そして、多段の弾性表面波フィルタの段間
に接続される部分以外が凹部であるため、弾性表面波の
漏れ成分や横モードなどによる干渉を受けることがない
ため、帯域外減衰量を確保でき、リップルやスプリアス
が発生しない。
【0011】また、凹部は、内面に弾性表面波に対して
非平行な面を有するものである。
【0012】さらに、凹部は、λを弾性表面波の波長と
したとき、最深部が弾性表面波の波長λよりも浅いもの
である。
【0013】またさらに、凹部は、λを弾性表面波の波
長、nを整数としたとき、最深部の底面距離が{n+
(1/8)}λであるもので、底面距離が{n+(1/
8)}λの関係であれば、音響インピーダンスの不連続
性により、位相は90°回転し反射をキャンセルする。
【0014】そしてまた、凹部は、吸音材が塗布された
もので、吸音材が凹部内に位置することにより、吸音材
が凹部からだれにくく、弾性表面波素子の段の間の距離
を短くできる。
【0015】また、凹部は、フォトエッチングで形成さ
れたもので、凹部を簡単に形成可能である。
【0016】さらに、圧電性基板は、四硼酸リチウムお
よび水晶のいずれかであるものである。
【0017】また、本発明は、圧電性基板と、この圧電
性基板上に設けられた弾性表面波素子と、前記圧電性基
板上の弾性表面波の伝搬方向側に、λを弾性表面波の波
長、nを整数としたとき、前記圧電性基板の端面方向に
のみ反射を有する寸法で構成されたグレーティング状の
反射器とを具備したものである。
【0018】そして、圧電性基板の端面方向にのみ反射
を有する寸法でグレーティング状の反射器を形成したの
でλに相当する周波数の成分をキャンセルでき、リップ
ルやスプリアスの発生を抑制する。
【0019】また、本発明は、圧電性基板と、この圧電
性基板上に設けられた弾性表面波素子と、任意の形状の
反射体を複数個ランダムに配設した反射器とを具備した
ものである。
【0020】そして、反射体で弾性表面波を乱反射させ
てエネルギを消費し、リップルやスプリアスの発生を抑
制する。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の弾性表面波装置の
第1の実施の形態を図1ないし図8を参照して説明す
る。
【0022】図1ないし図8に示すように、四硼酸リチ
ウム(LBO)の圧電性基板1の表面に、電気信号を弾
性表面波に変換し、この弾性表面波を再び電気信号に変
換するアルミニウム(Al)合金薄膜などの金属薄膜の
弾性表面波素子2が形成され、この弾性表面波素子2
は、弾性表面波フィルタである入力インターデジタルト
ランスデューサ(IDT)3と出力インターデジタルト
ランスデューサ4との2段を有しており、これら入力イ
ンターデジタルトランスデューサ3と出力インターデジ
タルトランスデューサ4との間には、圧電性基板1の長
手方向に沿うとともに弾性表面波に対して非平行な表面
に溝錠の凹部5が形成されている。
【0023】また、入力インターデジタルトランスデュ
ーサ3および出力インターデジタルトランスデューサ4
は、櫛歯状の電極指のそれぞれグランド電極6,7を有
し、これらグランド電極6,7には、それぞれ互いに交
差させて対向して同様に櫛歯状の電極指であるフィルタ
電極8,9が形成されている。
【0024】さらに、凹部5には圧電性基板1と表面が
面一の橋部11が形成され、この橋部11上にフィルタ電極
8,9間を接続する接続部としての段間接続線12が設け
られている。この段間接続線12は、それぞれフィルタ電
極8,9から凹部5のほぼ中央まで突出する突出部13,
14を有し、これら突出部13,14の先端間は凹部5の中央
に凹部5の長手方向に沿った平行部15が形成され、段間
接続線12としてはほぼZ字状に形成されている。
【0025】また、非平行動作時の櫛歯状の電極指が互
いに対向したグランド電極16,17およびグランド電極1
8,19がそれぞれ入力インターデジタルトランスデュー
サ3および出力インターデジタルトランスデューサ4に
隣り合って設けられている。
【0026】そして、多段の入力インターデジタルトラ
ンスデューサ3および出力インターデジタルトランスデ
ューサ4の段間部の電気的に接続される部分以外に凹部
5を有することにより、多段の入力インターデジタルト
ランスデューサ3および出力インターデジタルトランス
デューサ4からの弾性表面波の漏れ成分や横モードなど
の干渉を受けることがないため、良好な帯域外減衰量を
確保できる。
【0027】また、多段の入力インターデジタルトラン
スデューサ3および出力インターデジタルトランスデュ
ーサ4の段間部の電気的に接続される段間接続線12は、
圧電性基板1の表面と表面が面一の橋部11上に形成され
ているため、弾性表面波素子2が形成される圧電性基板
1の表面と同一平面上にあるため、段間接続線12の金属
薄膜の段切れや寄生インダクタンス成分が発生せず、小
型で高信頼性となる。
【0028】次に、第2の実施の形態を図9ないし図1
6を参照して説明する。
【0029】この第2の実施の形態は、第1の実施の形
態において、凹部5内に圧電性基板1よりやや膨出して
吸音材21を塗布したものである。
【0030】このように、凹部5内に吸音材21を塗布す
ることにより、凹部5がダムになり、吸音材21がだれる
ことがなくなり、入力インターデジタルトランスデュー
サ3および出力インターデジタルトランスデューサ4の
距離を短くして小型化できるとともに、吸音材21の量を
少なくできる。
【0031】また、第3の実施の形態を図17を参照し
て説明する。
【0032】この第3の実施の形態は、第1の実施の形
態において、凹部5を圧電性基板1の長手方向に平行に
せずに、やや角度を持って形成させるとともに、凹部5
に対して平行部15も角度を持たせ、弾性表面波素子2に
対して平行に対向する部分をなくし、反射波を散乱ある
いは弾性表面波素子2に完全に戻らないようにし、反射
波が弾性表面波素子2に悪影響を及ぼさないように形成
したものである。
【0033】このように凹部5を圧電性基板1の弾性表
面波素子2,2間に対して斜めに形成することにより、
反射波が弾性表面波素子2に戻りにくくなり、また、橋
部11は細ければ細いほど、弾性表面波の漏れ成分や横モ
ードなどの干渉を受ける影響をより小さくでき、さら
に、橋部11は凹部5と平行でない方が凹部5内での反射
を減少できる。
【0034】さらに、第4の実施の形態を図18を参照
して説明する。
【0035】この第4の実施の形態は、第1の実施の形
態において、溝状の凹部5に代えて平面菱形状の凹部22
を形成したもので、この凹部22はいずれの角の角度も9
0°以外の角度で入力インターデジタルトランスデュー
サ3および出力インターデジタルトランスデューサ4に
対向する部分の角度を鈍角にし、これら鈍角に隣り合う
部分を鋭角にし、弾性表面波素子2に対して平行に対向
する部分をなくし、反射波が弾性表面波素子2に悪影響
を及ぼさないように形成したものである。
【0036】さらに、第5の実施の形態を図19を参照
して説明する。
【0037】この第5の実施の形態は、第1の実施の形
態において、溝状の凹部5に代えて平面長円形状の凹部
23を形成したもので、弾性表面波素子2に対して平行に
対向する部分をなくし、反射波が弾性表面波素子2に悪
影響を及ぼさないように形成したものである。
【0038】さらに、第6の実施の形態を図20を参照
して説明する。
【0039】この第6の実施の形態は、第1ないし第3
の実施の形態において、凹部5の形状を上方に向けて拡
開するテーパ状に形成したもので、凹部5の断面形状が
弾性表面波素子2に対して垂直面を持たないようにし、
反射波が弾性表面波素子2に悪影響を及ぼさないように
形成したものである。
【0040】またさらに、第7の実施の形態を図21を
参照して説明する。
【0041】この第7の実施の形態は、第1ないし第3
の実施の形態において、凹部5の形状を半円柱状に形成
したもので、凹部5の断面形状を円弧状として弾性表面
波素子2に対して垂直面を持たないようにし、反射波が
弾性表面波素子2に悪影響を及ぼさないように形成した
ものである。
【0042】またさらに、第8の実施の形態を図22を
参照して説明する。
【0043】この第8の実施の形態は、第1ないし第3
の実施の形態において、λを弾性表面波の波長、nを整
数としたとき、凹部5の最深部が表面から波長λより浅
く、最深部である底面の距離となる幅を{n+(1/
8)}λとしたものである。すなわち、凹部5の深さが
波長λより深い場合は、他の弾性表面波素子2から漏洩
された弾性表面波の漏れ成分は凹部5により完全に遮断
することができるが、波長λより浅い場合は、弾性表面
波の漏洩波の一部は他の弾性表面波素子2に伝搬してし
まうため、凹部5の深さが波長λより浅い場合には、底
面の距離を{n+(1/8)}λとすることにより、音
響インピーダンスの不連続性により、底面の両側の反射
面での位相は90°回転する効果により、反射をキャン
セルでき、反射波の影響を低減する。なお、弾性表面波
は圧電性基板1の波長λより浅い部分に90%以上が含
まれている。
【0044】そしてまた、第9の実施の形態を図23を
参照して説明する。
【0045】この第9の実施の形態は、第1ないし第3
の実施の形態において、λを弾性表面波の波長、nを整
数としたとき、凹部5の最深部が表面から波長λより浅
く、凹部5の側部から最深部である底面までの距離を
{n+(1/4)}λとしたものである。すなわち、凹
部5の深さが波長λより深い場合は、他の弾性表面波素
子2から漏洩された弾性表面波の漏れ成分は凹部5によ
り完全に遮断することができるが、波長λより浅い場合
は、弾性表面波の漏洩波の一部は他の弾性表面波素子2
に伝搬してしまうため、凹部5の深さが波長λより浅い
場合には、凹部5内での反射面となる側面の部分の距離
が{n+(1/4)}λとすることにより、凹部5の底
面を伝搬する不要波は凹部5のそれぞれの側面で反射さ
れ、凹部5の一方の側面で反射された不要波に対し、他
方の側面で反射された不要波の位相差で凹部5の反射波
をキャンセルでき、反射波の影響を低減する。
【0046】また、第10の実施の形態を図24を参照
して説明する。
【0047】この第10の実施の形態は、第9の実施の
形態において、凹部24の側面を傾斜状とせずに幅{n+
(1/4)}λの段部25の段状としたもので、この場合
にも第9の実施の形態と同様の作用、効果を奏する。
【0048】さらに、第11の実施の形態を図25を参
照して説明する。
【0049】この第11の実施の形態は、第10の実施
の形態において、凹部26の表面から波長λ以下の部分で
凹部26の側面の幅をそれぞれ{n+(1/4)}λの複
数の段部27で階段状としたもので、この場合にも第10
の実施の形態と同様の作用、効果を奏する。
【0050】また、第12の実施の形態の71MHzの
GSM用のIFフィルタを図26ないし図31に示す量
産工程の製造工程に従って説明する。
【0051】まず、図26に示すように、四硼酸リチウ
ムの圧電性基板1に、酸化シリコン(SiO2 )の絶縁
膜を形成し、この絶縁膜31上に弾性表面波素子2の入力
インターデジタルトランスデューサ3および出力インタ
ーデジタルトランスデューサ4の2段を有するアルミニ
ウム薄膜の弾性表面波素子2を形成する。
【0052】次に、図27に示すように、フォトレジス
ト32を全面に塗布して形成する。
【0053】また、図28に示すように、フォトレジス
ト32をフォトリソグラフィ工程でパターン形成し、弾性
表面波素子2および図示しないワイヤボンディングなど
のボンディング部を保護する。
【0054】さらに、図29に示すように、ふっ素イオ
ン(F- )を主成分とするプラズマ雰囲気で絶縁膜31を
除去する。
【0055】そして、図30に示すように、PH7以下
の酸の水溶液にて圧電性基板1をエッチングして凹部5
を形成する。
【0056】その後、図31に示すように、フォトレジ
スト32を除去する。
【0057】そして、この図31に示す弾性表面波装置
aと、この図31に示す弾性表面波装置の段間に何も施
さなかったものbとの実験結果の波形図を図32を参照
して説明する。ただし、製造工程については予備実験と
して弾性表面波素子2の段間の圧電性基板1をレーザ光
線にて絶縁膜31を除去した後、硝酸を塗布して圧電性基
板1上に凹部5を形成させたときの波形変化の様子を示
している。そして、図31に示すように凹部5を有する
もでは、凹部5を有しないものに比べ、帯域外減衰量、
特に71MHzの中心周波数よりも高周波数領域の減衰
量の改善に大きな効果がある。
【0058】また、図26ないし図31に示す工程の弾
性表面波装置で、幅150μm、深さ約0.3μmの凹
部5を形成したものaも図32に示す場合と同様に、高
周波領域の減衰量に大きな改善があり、さらに、凹部5
内に吸音材を塗布したものbでは、さらに減衰量が改善
される。
【0059】そして、凹部5を形成せずに吸音材を塗布
した場合には、吸音材を厚さ30μmで幅約150μm
で幅約150μmのものa、幅約300μmのものb、
幅約600μmのものcを示しているが、いずれの場合
にも凹部5を有するものに比べて減衰量が改善されてい
ない。
【0060】上述のように、吸音材を使用しなくても凹
部を形成することにより、帯域外減衰量を改善できる。
また、凹部の深さは深ければ深い程、形状は直線でなく
ランダムな形状である方が効果が大きく、補助的に吸音
材を用いてもよい。
【0061】また、圧電性基板1は、四硼酸リチウムに
限らず、水晶基板でもよい。このように、水晶基板で形
成すれば、ふっ素イオンを主成分とするプラズマ雰囲気
で容易に圧電性基板1をエッチングでき、これら四硼酸
リチウムあるいは水晶であれば容易にエッチングでき
る。
【0062】また、第13の実施の形態を図35を参照
して説明する。
【0063】この第13の実施の形態は、四硼酸リチウ
ムの圧電性基板1の表面に、電気信号を弾性表面波に変
換し、この弾性表面波を再び電気信号に変換するアルミ
ニウム合金薄膜などの金属薄膜の弾性表面波素子2が並
列に2つ形成され、これら弾性表面波素子2は、弾性表
面波フィルタである櫛歯状の電極指の入力インターデジ
タルトランスデューサ3とこの入力インターデジタルト
ランスデューサ3とそれぞれ互いに交差させて対向して
同様に櫛歯状の出力インターデジタルトランスデューサ
4とを有している。
【0064】また、これら弾性波表面素子2の両側に
は、たとえばグレーティング状の反射器41がそれぞれ形
成されている。これらグレーティング状の反射器41は、
図36に示すように、弾性表面波の波長λの1/8−1
/8−3/8の寸法で並んだ矩形状の金属薄膜の反射体
42が波長λ/4のピッチで複数個弾性表面波に対して非
直角かつ非平行に配置され、圧電性基板1の端面方向に
のみ反射する。なお、弾性波表面素子2には、図示しな
い外囲器とワイヤボンディングするためのそれぞれボン
ディングパッド43が一体に形成されている。
【0065】また、波長λ以外の波長の弾性表面波につ
いては、進入してくる弾性表面波に対してグレーティン
グ状の反射器41の反射体42が非直角に配置されているの
で、弾性表面波素子2には戻らず、他の方向に進みスプ
リアス成分とはならない。
【0066】さらに、第14の実施の形態を図36を参
照して説明する。
【0067】この第14の実施の形態は、第13の実施
の形態において、グレーティング状の反射器41は、金属
薄膜で形成され弾性表面波素子2に反射方向が向いてい
ない任意の形状の反射体44を複数個ランダムに配置した
ものである。
【0068】そして、弾性表面波素子2から漏洩した弾
性表面波は、反射体44で乱反射することによりエネルギ
を消費して、弾性表面波素子2には戻らない。
【0069】なお、いずれのグレーティング状の反射器
41にも、吸音材を塗布してもよく、よりリップルおよび
スプリアスの発生を抑制できる。なお、吸音材の塗布に
は、たとえばスクリーン印刷を用いることができる。ま
た、反射体42および反射体44がダムのような役割をする
ため、吸音材のだれを防止し、吸音材の使用量も低減で
きる。
【0070】
【発明の効果】本発明によれば、装置を大型化すること
なく、帯域外減衰量を確保でき、リップルやスプリアス
を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波装置の第1の実施の形態を
示す斜視図である。
【図2】同上弾性表面波装置の図1に示すII−II端面図
である。
【図3】同上弾性表面波装置の図1に示すIII −III 端
面図である。
【図4】同上弾性表面波装置の図1に示すIV−IV端面図
である。
【図5】同上弾性表面波装置の図1に示すV−V端面図
である。
【図6】同上弾性表面波装置の図1に示すVI−VI端面図
である。
【図7】同上弾性表面波装置の図1に示すVII −VII 端
面図である。
【図8】同上弾性表面波装置の図1に示すVIII−VIII端
面図である。
【図9】同上弾性表面波装置の第2の実施の形態を示す
斜視図である。
【図10】同上弾性表面波装置の図9に示すX−X端面
図である。
【図11】同上弾性表面波装置の図9に示すXI−XI端面
図である。
【図12】同上弾性表面波装置の図9に示すXII −XII
端面図である。
【図13】同上弾性表面波装置の図9に示すXIII−XIII
端面図である。
【図14】同上弾性表面波装置の図9に示すXIV −XIV
端面図である。
【図15】同上弾性表面波装置の図9に示すXV−XV端面
図である。
【図16】同上弾性表面波装置の図9に示すXVI −XVI
端面図である。
【図17】同上弾性表面波装置の第3の実施の形態を示
す斜視図である。
【図18】同上弾性表面波装置の第4の実施の形態を示
す斜視図である。
【図19】同上弾性表面波装置の第5の実施の形態を示
す斜視図である。
【図20】同上弾性表面波装置の第6の実施の形態を示
す断面図である。
【図21】同上弾性表面波装置の第7の実施の形態を示
す断面図である。
【図22】同上弾性表面波装置の第8の実施の形態を示
す断面図である。
【図23】同上弾性表面波装置の第9の実施の形態を示
す断面図である。
【図24】同上弾性表面波装置の第10の実施の形態を
示す断面図である。
【図25】同上弾性表面波装置の第11の実施の形態を
示す断面図である。
【図26】同上弾性表面波装置の第12の実施の形態の
一製造工程を示す断面図である。
【図27】同上図26の次の製造工程を示す断面図であ
る。
【図28】同上図27の次の製造工程を示す断面図であ
る。
【図29】同上図28の次の製造工程を示す断面図であ
る。
【図30】同上図29の次の製造工程を示す断面図であ
る。
【図31】同上図30の次の製造工程を示す断面図であ
る。
【図32】同上周波数と出力信号との関係を示すグラフ
である。
【図33】同上周波数と出力信号との関係を示すグラフ
である。
【図34】同上周波数と出力信号との関係を示すグラフ
である。
【図35】同上弾性表面波装置の第13の実施の形態を
示す斜視図である。
【図36】同上弾性表面波装置の第14の実施の形態を
示す斜視図である。
【符号の説明】
1 圧電性基板 2 弾性表面波素子 5 凹部 12 接続部としての段間接続線 21 吸音材 41 反射器 42,44 反射体

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電性基板と、 この圧電性基板上に設けられた複数段の弾性表面波素子
    と、 この弾性表面波素子の段間に形成された凹部と、 前記弾性表面波素子の各段間を接続するために少なくと
    も一部が前記凹部内に形成された接続部とを具備したこ
    とを特徴とする弾性表面波装置。
  2. 【請求項2】 凹部は、内面に弾性表面波に対して非平
    行な面を有することを特徴とする請求項1記載の弾性表
    面波装置。
  3. 【請求項3】 凹部は、λを弾性表面波の波長としたと
    き、最深部が弾性表面波の波長λよりも浅いことを特徴
    とする請求項1または2記載の弾性表面波装置。
  4. 【請求項4】 凹部は、λを弾性表面波の波長、nを整
    数としたとき、最深部の底面距離が{n+(1/8)}
    λであることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記
    載の弾性表面波装置。
  5. 【請求項5】 凹部は、吸音材が塗布されたことを特徴
    とする請求項1ないし4いずれか記載の弾性表面波装
    置。
  6. 【請求項6】 凹部は、フォトエッチングで形成された
    ことを特徴とする請求項1ないし5いずれか記載の弾性
    表面波装置。
  7. 【請求項7】 圧電性基板は、四硼酸リチウムおよび水
    晶のいずれかであることを特徴とする請求項1ないし6
    いずれか記載の弾性表面波装置。
  8. 【請求項8】 圧電性基板と、 この圧電性基板上に設けられた弾性表面波素子と、 前記圧電性基板上の弾性表面波の伝搬方向側に、λを弾
    性表面波の波長、nを整数としたとき、前記圧電性基板
    の端面方向にのみ反射を有する寸法で構成されたグレー
    ティング状の反射器とを具備したことを特徴とする弾性
    表面波装置。
  9. 【請求項9】 圧電性基板と、 この圧電性基板上に設けられた弾性表面波素子と、 任意の形状の反射体を複数個ランダムに配設した反射器
    とを具備したことを特徴とする弾性表面波装置。
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