JP2000068454A - 誘電体薄膜コンデンサ - Google Patents

誘電体薄膜コンデンサ

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JP2000068454A
JP2000068454A JP10231278A JP23127898A JP2000068454A JP 2000068454 A JP2000068454 A JP 2000068454A JP 10231278 A JP10231278 A JP 10231278A JP 23127898 A JP23127898 A JP 23127898A JP 2000068454 A JP2000068454 A JP 2000068454A
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thin film
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film capacitor
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JP10231278A
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English (en)
Inventor
Yukinori Kawamura
幸則 河村
Kazuhiro Kusakawa
和大 草川
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Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ペロブスカイト型酸化物結晶を用いた高誘電率
の誘電体薄膜コンデンサを得る。 【解決手段】下部電極のPt下地層13の平均結晶粒径
を50nm以下とし、また、(111)面のロッキング
カーブの半値幅を5°以下とし、その上に誘電体薄膜1
4を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高誘電率を有する
誘電体薄膜を用いた誘電体薄膜コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】ペロブスカイト型酸化物は、構成する金
属元素により強誘電性を示すものや、室温で大きな比誘
電率を示すものがあり、強誘電性メモリー用コンデンサ
材料やフィルター用コンデンサ材料として有用である。
一般構造式がABO3 またはA 2 2 7 で表されるぺ
ロブスカイト型酸化物セラミックは、いずれもA,Bの
金属元素の組合わせにより高い強誘電性や室温で高い比
誘電率を有することが知られている。例えばBaTiO
3 やPb(Zr,Ti)O3 やLa2 Ti2 7等があ
る。従って、このセラミックスを薄膜化してコンデンサ
を構成できれば容量が非常に大きく、しかも小型、軽量
のコンデンサを実現できて、そのようなコンデンサを、
強誘電性メモリーやフィルター、電源用等のIC回路に
組み込むことにより、電気機器(特に携帯機器)の高信
頼化、小型化、軽量化に大きく寄与できることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、これらのぺ
ロブスカイト型酸化物セラミックスを種々の化学的、物
理的薄膜形成法で薄膜化する試みがおこなわれている
が、これまで報告されている範囲では、薄膜化した場合
の比誘電率はバルクセラミックスの1/5〜1/10に
減少してしまうという問題があった。
【0004】この原因としては、膜厚を薄くすると相対
的に表面やその近傍の結晶性の悪い部分の影響が、バル
ク部分に比べ大きくなることが考えられる。これまで誘
電体薄膜の形成条件の検討は広く行われてきた。しか
し、誘電体を用いたコンデンサでは、誘電体薄膜が電極
となる下地金属層上に形成されることが必須であり、金
属層の表面近傍の結晶性が誘電体薄膜の形成初期に大き
く影響することは当然考えられる。それにもかかわらず
従来下地金属層の膜質はあまり注目されてこなかった。
【0005】本発明ではこの点に着目し、誘電体薄膜が
形成される下地金属層として白金(以後Ptと記す)層
を用いた場合の、誘電体薄膜の誘電特性や絶縁特性を低
下させない誘電体薄膜コンデンサを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題解決のため本発
明は、ペロブスカイト型酸化物結晶からなる誘電体薄膜
を一対の対向する金属電極で挟んだ構造の誘電体薄膜コ
ンデンサにおいて、誘電体薄膜が接する下地金属層とし
てPt層を有し、そのPt層の平均結晶粒径が50nm
以下であるものとする。
【0007】また、下地Pt層のX線回折における(1
11)面のロッキングカーブの半値幅が5°以下である
こともよい。そのようにすれば、後述の実験結果に示す
ようにその上に成膜した誘電体薄膜の比誘電率としてバ
ルクに近い大きな値が得られる。詳細な機構は不明であ
るが、そのような下地金属層の膜質にすると、表面粗さ
が改善されていること、またPt層自体の結晶性がよ
く、残留応力等が無いこと等が、その上に成膜される誘
電体薄膜、特に形成初期段階の膜の結晶配向性やラフネ
スに良い影響を与えると考えられる。
【0008】
【発明の実施の形態】先にも述べたように、従来誘電体
薄膜を形成する下地金属層の膜質はあまり注目されてい
なかった。本発明では、誘電体薄膜が形成される下地金
属層としてのPt層に着目し、誘電体薄膜の誘電特性や
絶縁特性を低下させない誘電体薄膜コンデンサを得るた
めの実験をおこなった。
【0009】[実験]図3は、実験において作製した誘
電体薄膜コンデンサの断面図である。11は酸化膜11
aを付けた基板とするシリコンウエハである。12、1
3は下部電極をなすそれぞれチタン(以下Tiと記す)
層、Pt下地層である。14はジルコニウムチタン酸鉛
[Pb(Zr,Ti)O3 、以下PZTと記す]膜の誘
電体薄膜、15はPt上部電極である。
【0010】以下に作製方法を説明する。熱酸化膜付き
のシリコンウエハ11上に、RFマグネトロンスパッタ
法でTi層12を20nm、Pt下地層13を200n
m形成する。ここでPt下地層13の成膜条件として
は、基板温度を室温から600℃の範囲で、放電電力は
200〜1000Wの範囲で、アルゴンガス圧は0.1
〜1Paの範囲で変化させた。次にゾルゲル法でPZT
を形成する。すなわちまず、化学量論組成に混合したゾ
ルを通常のスピンコート法で塗布する。ZrとTiの比
はほぼ1対1とした。塗布の際の回転数は3000rp
mである。塗布、仮焼を数回繰り返し、最終的な膜厚を
600nmとした。仮焼温度は400℃、本焼成温度
は、600℃である。その後、Pt下地膜13と同様の
スパッタ法で直径1mmのPt上部電極15を形成し
た。この時の成膜温度は室温である。
【0011】誘電特性を測定し、いくつかのパラメータ
について解析して、誘電体薄膜の比誘電率に大きな影響
を与える因子を選びだした。図1は、PZT膜の誘電率
の結晶粒径依存性を示すグラフである。横軸は、Pt下
地層の表面SEM写真から求めた平均の結晶粒径であ
り。縦軸は比誘電率である。結晶粒径が大きくなるほど
比誘電率は次第に低下し、50μmを越すと1000以
下になっている。すなわち結晶粒径が50μm以下の範
囲では、1000以上の誘電率が得られることがわか
る。Zr対Tiの比をほぼ1対1としたバルクのPZT
の誘電率は約1500であり、それには達しないが、従
来得られていたPZT薄膜の誘電率は約500以下であ
り、その倍以上の誘電率とすることができることにな
る。なお、結晶粒径に大きく影響する製造パラメータは
成膜温度であった。
【0012】詳細な作用の機構は明らかでないが、結晶
粒径が50μm以下の範囲では、表面粗さが小さく、平
滑な面となることが、その上に成膜する誘電体薄膜の結
晶配向性やラフネスに良い影響を与え、薄膜の誘電率を
向上させる一因と考えられるPt下地層の結晶性の指標
としてX線回折における(111)面のロッキングカー
ブの半値幅を取り上げた。図2は、PZT膜の比誘電率
の半値幅依存性を示すグラフである。横軸は、ロッキン
グカーブの半値幅であり。縦軸は比誘電率である。半値
幅が大きくなるほど比誘電率が次第に低下し、半値幅が
5°を越すと1000以下になっている。すなわち半値
幅が5°以下の範囲では、1000以上の比誘電率が得
られることがわかる。
【0013】半値幅が小さいことは、Pt下地層自体の
結晶性がよいことを意味しているが、それにより、残留
応力等が無いこと等が、その上に成膜される誘電体薄膜
の比誘電率を向上させる一因と考えられる。なお、今回
は誘電体材料としてPZTを用いたが、同様の効果は上
述の数値の範囲で他のぺロブスカイト型酸化物薄膜を用
いた場合にも得られる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ペ
ロブスカイト型酸化物結晶からなる誘電体薄膜を一対の
対向する金属電極で挟んだ構造の誘電体薄膜コンデンサ
において、誘電体薄膜に接する下地金属層を白金とし、
その白金層の平均結晶粒径が50nm以下、またX線回
折における(111)面のロッキングカーブの半値幅が
5°以下とすることにより、その電極膜の上部に形成さ
れる誘電体薄膜の結晶性やラフネスが改善され、従来よ
りも安定して高い比誘電率を有する誘電体薄膜コンデン
サを得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】比誘電率のPt下地膜結晶粒径依存性を示すグ
ラフ。
【図2】比誘電率のロッキングカーブの半値幅依存性を
示すグラフ
【図3】本発明の誘電体薄膜コンデンサの構成を示す断
面図
【符号の説明】
11 Siウエハ 11a 酸化膜 12 Ti層 13 Pt下地層 14 誘電体薄膜 15 Pt上部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01L 21/8242 Fターム(参考) 5E082 AB03 EE05 EE18 EE19 EE23 EE37 FG03 FG26 FG41 FG46 KK01 PP09 PP10 5F038 AC05 AC15 AC18 DF05 EZ20 5F083 JA13 JA14 JA15 JA38 PR22 PR23

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペロブスカイト型酸化物結晶からなる誘電
    体薄膜を一対の対向する金属電極で挟んだ構造の誘電体
    薄膜コンデンサにおいて、誘電体薄膜に接する白金層を
    有し、その白金層の平均結晶粒径が50nm以下である
    ことを特徴とする誘電体薄膜コンデンサ。
  2. 【請求項2】ペロブスカイト型酸化物結晶からなる誘電
    体薄膜を一対の対向する金属電極で挟んだ構造の誘電体
    薄膜コンデンサにおいて、誘電体薄膜に接する白金層を
    有し、その白金層のX線回折における(111)面のロ
    ッキングカーブの半値幅が5°以下であることを特徴と
    する誘電体薄膜コンデンサ。
  3. 【請求項3】ペロブスカイト型酸化物結晶からなる誘電
    体薄膜を一対の対向する金属電極で挟んだ構造の誘電体
    薄膜コンデンサにおいて、誘電体薄膜に接する白金層を
    有し、その白金層のX線回折における(111)面のロ
    ッキングカーブの半値幅が5°以下であることを特徴と
    する請求項1記載の誘電体薄膜コンデンサ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003017767A (ja) * 2001-07-03 2003-01-17 Sony Corp 圧電素子
WO2012160972A1 (ja) 2011-05-23 2012-11-29 コニカミノルタホールディングス株式会社 圧電素子用下部電極およびそれを備えた圧電素子
EP2846370A4 (en) * 2012-05-01 2015-07-08 Konica Minolta Inc PIEZOELECTRIC ELEMENT

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US9331605B2 (en) 2011-05-23 2016-05-03 Konica Minolta, Inc. Lower electrode for piezoelectric element, and piezoelectric element provided with lower electrode
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