JP2000066699A - 音声復元装置とこれを用いた無線電話装置および音声復元方法 - Google Patents

音声復元装置とこれを用いた無線電話装置および音声復元方法

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JP2000066699A
JP2000066699A JP10232821A JP23282198A JP2000066699A JP 2000066699 A JP2000066699 A JP 2000066699A JP 10232821 A JP10232821 A JP 10232821A JP 23282198 A JP23282198 A JP 23282198A JP 2000066699 A JP2000066699 A JP 2000066699A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】デジタル変調方式の無線電話装置で、音声の復
元ができなくなった場合、音声から雑音への切り替わり
をスムースにし、受話者に対する違和感を軽減する。 【解決手段】復号手段11は受信信号を論理符号に復号
する。復号信頼性検出手段13はこの復号の際に得られ
た符号の信頼性に係わるパラメータから当該符号の信頼
性を検出し、符号音声化手段12は復号した論理符号か
ら音声信号を復元する。雑音発生手段14は白雑音に似
せた可聴帯域の雑音を発生する。雑音レベル制御手段1
6は復号された符号の信頼性の低下に応じて雑音のレベ
ルが大きくなるように調整し、音声レベル制御手段15
は復号された符号の信頼性の低下に応じて音声信号のレ
ベルが小さくなるように調整する。雑音重畳手段17は
この調整した音声信号に対し調整した雑音を重畳して出
力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はデジタル変調方式が
適用される音声復元装置とこれを用いた無線電話装置お
よび音声復元方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、音声符号化にLPC(Linea
r Predictive Coding:コードブッ
ク照合による音声符号化)方式を使用した携帯電話機に
代表されるデジタル変調方式の無線電話装置では、無線
回線の品質悪化により、復号に際して行う誤り訂正の結
果が正しくなくなると、復号の信頼性が低下して音声の
復元ができなくなるために無音状態となり、受話者に違
和感を与えることが広く知られている。そこで、音声の
復元ができなくなった場合、音声に変わって雑音を出力
し、受話者に与える違和感を軽減する方法が提案されて
いる。
【0003】図5を参照すると、デジタル変調方式の携
帯電話機で受信信号(被デジタル変調信号)を処理する
部分に設けられる音声復元手段10が示されている。音
声復元手段10は、受信信号を論理符号に復号する復号
手段11と、復号された論理符号を音声信号に変換する
符号音声化手段12と、白雑音に近い雑音を発生する雑
音発生手段14と、音声の復元が不能になり無音状態に
なったときの出力を音声の代わりに雑音発生手段14か
らの雑音へ切り替える音声切替手段18とを備える。た
とえば、特開平7−36497号公報には、無音区間で
音声信号を送出しない場合、雑音信号に切替出力する技
術が記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、従来
この種のデジタル変調方式の無線電話装置では、音声を
復元できなくなった場合、音声に代えて雑音を出力して
いるが、音声から雑音への切り替わりが唐突であるた
め、受話者の違和感が全くなくなるわけではないという
問題がある。このため現在でも、より自然な音声の復元
が求め続けられている。
【0005】本発明の目的は、前述した違和感をより軽
減できる無線電話装置およびその音声復元方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の音声復元装置
は、デジタル変調方式の被変調信号を音声に復元する際
に音声の復元が不能になったとき音声に代えて雑音を出
力する音声復元装置において、被変調信号から復号され
た論理符号の信頼性を検出する復号信頼性検出手段と、
前記信頼性の上昇に応じて復元された音声信号の大きさ
を制御する音声レベル制御手段と、前記信頼性の低下に
反して前記雑音の大きさを制御する雑音レベル制御手段
と、前記音声レベル制御手段によって制御された音声信
号へ前記雑音レベル制御手段によって制御された雑音を
重畳する雑音重畳手段とを備える。
【0007】本発明の無線電話装置は、デジタル変調方
式の被変調信号を音声に復元する際に音声の復元が不能
になったとき音声に代えて雑音を出力する音声復元装置
において、被変調信号から復号された論理符号の信頼性
を検出する復号信頼性検出手段と、前記信頼性の上昇に
応じて復元された音声信号の大きさを制御する音声レベ
ル制御手段と、前記信頼性の低下に反して前記雑音の大
きさを制御する雑音レベル制御手段と、前記音声レベル
制御手段によって制御された音声信号へ前記雑音レベル
制御手段によって制御された雑音を重畳する雑音重畳手
段とを備える音声復元装置を用いている。
【0008】また、本発明の音声復元方法は、デジタル
変調方式の被変調信号を論理符号に復号し、被変調信号
のレベルとビタビアルゴリズムで得た符号間距離とから
当該論理符号の信頼性を検出し、前記論理符号を音声信
号に変換し、可聴帯域の雑音を発生し、前記信頼性の低
下に応じて前記音声信号のレベルを低く調整し、前記信
頼性の低下に応じて前記雑音のレベルを高く調整し、調
整された音声信号に調整された雑音を重畳して出力す
る。
【0009】本発明によれば、音声の復元が可能な範囲
の無線回線品質であっても、復号の信頼性に応じた雑音
を音声に重畳し、音声と雑音の切り替えがスムースにな
るようにして受話者の違和感を軽減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0011】図1を参照すると、本発明の音声復元装置
が適用されるデジタル変調方式の無線電話装置で、受信
信号(被デジタル変調信号)を処理する部分に設けられ
る音声復元手段1が示されている。音声復元手段1は、
受信信号を論理符号に復号する復号手段11と、復号さ
れた論理符号を音声信号に変換(復元)する符号音声化
手段12と、復号された符号の信頼性を検出する復号信
頼性検出手段13と、白雑音に近い雑音を発生する雑音
発生手段14と、復号信頼性検出手段13で検出された
符号の信頼性に応じてそれぞれ音声レベルの大きさを制
御する音声レベル制御手段15および雑音発生手段14
で発生した雑音の大きさを制御する雑音レベル制御手段
16と、音声レベル制御手段15によって制御された音
声信号に雑音レベル制御手段16で得た雑音を重畳する
雑音重畳手段17とを備える。
【0012】図2は本発明の実施の形態を示す無線電話
装置における音声復元方法のフローチャートである。以
下に図1および図2を参照して動作を説明する。
【0013】復号手段11では、図示しない無線電話装
置無線受信部の復調器から入力される受信信号を論理符
号に復号する(処理1:S1と略称、以下同様)。受信
信号から復号ができない場合には、論理符号を出力しな
い。
【0014】符号音声化手段12では、復号された論理
符号から音声信号を復元し(S2)、復号信頼性検出手
段13では、復号の過程で生成された復号の信頼性に関
わるパラメータから対応する符号の信頼性を検出する
(S3)。音声レベル制御手段15では、復号された符
号の信頼性の低下に応じて音声のレベルが小さくなるよ
う調整する(S6)。なお論理符号の入力がないときに
は音声信号を出力しない。
【0015】一方、雑音発生手段14では、白雑音に似
せた可聴帯域の雑音を発生し(S4)、雑音レベル制御
手段16では、復号された符号の信頼性の低下に応じて
雑音のレベルが大きくなるよう調整する(S5)。そし
て、雑音重畳手段17では、復元された音声信号に、S
5で調整済みの雑音を重畳して出力する(S7)。
【0016】図3は図2における符号の信頼性検出方法
(S3)の一例を示すフローチャートであり、4値FM
と畳み込み符号を採用しているシステムを具体例にあげ
て説明する。無線電話装置の復号手段11では、4値F
Mの受信信号を周波数弁別して2値の畳み込み符号に変
換する(S10)。畳み込み符号は、公知のビタビ(V
iterbi)アルゴリズムによって元の論理符号に復
元される(S11)。この際、ビタビアルゴリズムでは
符号間距離,つまりビタビ復号においてエラーとして検
出されたビット数がパラメータaとして得られる(S1
2)。また、周波数弁別で取り出した受信信号のレベル
がパラメータbとして得られる(S13)。これらのパ
ラメータa、bにより符号の信頼性を検出する(S1
4)。
【0017】次に、復号信頼性検出手段13での信頼性
検出の具体例を以下に示す。図4は符号間距離と受信信
号レベルに応じた信頼性を示す図である。符号の信頼性
は符号間距離と受信信号レベルによって求められる。図
4に示すように、符号間距離が0の場合には、復号され
た論理符号の信頼性は100%であり、符号間距離が1
の場合、あらかじめ設定したしきい値に対して受信信号
のレベルが高ければ信頼性は100%であり、受信信号
のレベルが低ければ信頼性は90%である。また、符号
間距離が2の場合、受信信号のレベルが高ければ信頼性
は80%であり、受信信号のレベルが低ければ信頼性は
60%である。
【0018】さらに、符号間距離が3の場合、受信信号
のレベルが高ければ信頼性は40%であり、受信信号の
レベルが低ければ信頼性は20%である。符号間距離が
4の場合、受信信号のレベルが高ければ信頼性は10%
であり、受信信号のレベルが低ければ信頼性は0%であ
り、符号間距離が5以上の場合には、信頼性は0%であ
る。
【0019】音声レベル制御手段15と雑音レベル制御
手段16では、「音声」と「雑音+音声」の比率が信頼
性の比率と同じになるように、音声と雑音それぞれのレ
ベルを制御する。例えば、信頼性が40%ならば、音声
を40%、音声+雑音を100%(つまり雑音を60
%)にする。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、無
線回線品質の悪化により復号の信頼性が低下して音声を
復元できなくなった場合においても、復元音声から雑音
への切り替わりが自然に行われるため、受話者に与える
違和感をより軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す無線電話装置におけ
る音声復元手段のブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す無線電話装置におけ
る音声復元方法のフローチャートである。
【図3】図2における符号の信頼性検出方法の一例を示
すフローチャートである。
【図4】符号間距離と受信信号レベルに応じた信頼性を
示す図である。
【図5】従来の無線電話装置における音声復元手段のブ
ロック図である。
【符号の説明】
1 音声復元手段 11 復号手段 12 符号音声化手段 13 復号信頼性検出手段 14 雑音発生手段 15 音声レベル制御手段 16 雑音レベル制御手段 17 雑音重畳手段 18 音声切換手段 S1〜S14 処理 H1〜H10 判断

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル変調方式の被変調信号を論理符
    号に復号する復号手段と、前記論理符号を音声信号に復
    元する符号音声化手段と、雑音を発生する雑音発生手段
    とを備え、前記被変調信号の品質が悪化して前記復号手
    段が正確な復号を行えないときは前記音声信号に代えて
    前記雑音を出力する音声復元装置において、被変調信号
    から復号された論理符号の信頼性を検出する復号信頼性
    検出手段と、前記信頼性の上昇に応じて復元された音声
    信号の大きさを制御する音声レベル制御手段と、前記信
    頼性の低下に反して前記雑音の大きさを制御する雑音レ
    ベル制御手段と、前記音声レベル制御手段によって制御
    された音声信号へ前記雑音レベル制御手段によって制御
    された雑音を重畳する雑音重畳手段とを備えることを特
    徴とする音声復元装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の音声復元装置を用いたこ
    とを特徴とする無線電話装置。
  3. 【請求項3】 デジタル変調方式の被変調信号を論理符
    号に復号し、被変調信号のレベルとビタビアルゴリズム
    で得た符号間距離とから当該論理符号の信頼性を検出
    し、前記論理符号を音声信号に変換し、可聴帯域の雑音
    を発生し、前記信頼性の低下に応じて前記音声信号のレ
    ベルを低く調整し、前記信頼性の低下に応じて前記雑音
    のレベルを高く調整し、調整された音声信号に調整され
    た雑音を重畳して出力することを特徴とする音声復元方
    法。
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