JP2000066378A - 平版印刷版 - Google Patents

平版印刷版

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JP2000066378A
JP2000066378A JP24916698A JP24916698A JP2000066378A JP 2000066378 A JP2000066378 A JP 2000066378A JP 24916698 A JP24916698 A JP 24916698A JP 24916698 A JP24916698 A JP 24916698A JP 2000066378 A JP2000066378 A JP 2000066378A
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silver halide
silver
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layer
lithographic printing
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JP24916698A
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English (en)
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Senzo Sasaoka
扇三 笹岡
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 平版印刷版の版面上の銀画像を印刷物に忠実
に再現することができる、アルミニウム板を支持体とす
る銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版を提供する。 【解決手段】 アルミニウム支持体とハロゲン化銀乳剤
層(感光層)の間に物理現像核層を有する平版印刷版に
おいて、ハロゲン化銀乳剤層のハロゲン化銀粒子に下記
一般式(I)で表される金属錯体を含有させる。 一般式(I) [M(A)6−m [一般式(I)中、MはRh、Re、Ru、Cr、Ir
およびOsから選ばれる金属を表し、Lは配位子を表
す。AはNO、CN、NSおよびCOから選ばれる配位
子を表す。mは1、2または3であり、nは錯体の電荷
を表し、0、−1、−2、−3または−4である。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム板を
支持体とする銀錯塩拡散転写法を利用した平版印刷版に
関するものである。さらに、ハロゲン化銀の感度を有
し、可視や赤外のレーザー光によって、直接書き込むこ
とが可能な感度をもち、かつ版面上の網点を忠実に印刷
物上に再現する、安定な直接平版印刷版に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】アルミニウムは軽く柔軟性があり、表面
にできる酸化皮膜により耐食性にも優れている金属であ
る。アルミニウムシートは、紙やプラスチックシートと
比較すると、耐久性が著しく優れている。このため、印
刷原版のような耐久性を要求される感光材料の支持体
は、アルミニウムシートを用いることが普通である。
【0003】一方、ハロゲン化銀は、光に対して非常に
高い感度を示す化合物である。さらに、ハロゲン化銀を
分光増感することにより、広い波長領域の光に感光させ
ることができる。ハロゲン化銀は、最も優れた光センサ
ーであるということができる。アルミニウムとハロゲン
化銀の長所を組み合わせた、様々な種類の感光材料が提
案されている。
【0004】銀錯塩拡散転写法(DTR法)を用いた平
版印刷版については、フォーカル・プレス、ロンドン
ニューヨーク(1972年)発行、アンドレ ロットお
よびエディス ワイデ著、「フォトグラフィック・シル
バー・ハライド・ディヒュージョン・プロセシズ」、第
101頁〜第130頁にいくつかの例が記載されてい
る。
【0005】その中で述べられているように、DTR法
を用いた平版印刷版には、転写材料と受像材料を別々に
したツーシートタイプ、あるいはそれらを一枚の支持体
上に設けたモノシートタイプの二方式が知られている。
ツーシートタイプの平版印刷版については、特開昭57
−158844号公報に詳しく記載されている。また、
モノシートタイプについては特公昭48−30562
号、同51−15765号、特開昭51−111103
号、同52−150105号などの各公報に詳しく記載
されている。
【0006】アルミニウム板を支持体とした銀錯塩拡散
転写法を利用したモノシートタイプの平版印刷版(以
降、アルミニウム平版印刷版と称す)は、特開昭56−
9750号、同57−118244号、同57−158
844号、同63−260491号、特開平3−116
151号、同4−282295号、同7−56351
号、米国特許第4,567,131号、同第5,42
7,889号等の公報に詳しく記載されている。
【0007】前記のアルミニウム平版印刷版は、粗面化
され陽極酸化されたアルミニウム支持体上に物理現像核
を担持し、さらにその上にハロゲン化銀乳剤層を設けた
構成になっている。この平版印刷版の一般的な製版方法
は、露光後、現像処理、水洗処理(ハロゲン化銀乳剤層
の除去)、仕上げ処理の工程からなっている。
【0008】銀錯塩拡散転写法では、画像露光および現
像により未露光部のハロゲン化銀が現像液に含まれるハ
ロゲン化銀錯化剤の作用で銀錯塩として溶解し、物理現
像核層に拡散する。銀錯塩は、物理現像核により銀画像
として析出する。印刷版としての用途では、物理現像核
層内の銀画像(比較的疎水性)とそれが形成されていな
い物理現像核層(比較的親水性)との湿し水またはイン
ク(油性)に対する親和性の違いを利用する。
【0009】ハロゲン化銀乳剤層の下に物理現像核層を
有する構成の平版印刷版はハロゲン化銀乳剤層の上に物
理現像核層を有する従来から一般的に知られているアル
ミニウム平版印刷版とは、構成が異なり、この両者の構
成の違いは、現像処理によって形成された銀画像の性質
に影響を及ぼすことが分かってきた。物理現像核層がア
ルミニウム支持体側にある構成では、支持体側に拡散し
ていく銀錯塩が転写画像を形成する。このとき、溶解し
た銀錯塩は現像液側にも拡散し感材から溶出して、転写
銀量が減少してしまう。さらに溶出した銀錯塩は、現像
液中で析出し銀スラッジの原因となる。
【0010】従って、これを避けるにはハロゲン化銀乳
剤粒子の現像を、十分に速くする必要がある。つまり、
未露光部の転写現像を速くすることが有効である。同時
に、露光部のハロゲン化銀粒子の現像も速くする必要が
ある。未露光部での溶解物理現像が、露光部でのハロゲ
ン化銀粒子の化学現像より速くなってしまうと、露光部
でもハロゲン化銀の溶解が起こり、転写銀ができてはい
けない部分に転写銀ができ、全面の転写カブリが生じて
しまい好ましくない。露光部のハロゲン化銀粒子の現像
を最も速くすることが重要である。
【0011】このように、物理現像核層がハロゲン化銀
乳剤層の下にある構成のアルミニウム平版印刷版は、物
理現像核層を最上層に有する平版印刷版とは異なり、転
写効率が劣り、転写銀量の少ない銀画像ができやすく、
この転写銀量の少ない銀画像部、例えば細線や網点はイ
ンキ乗り性が悪いという、アルミニウム平版印刷版特有
の問題をかかえていた。この問題は、平版印刷版の銀画
像が印刷物に忠実に再現できないという印刷再現性低下
の原因となっていた。これらの問題を避けるために、現
像速度の速いハロゲン化銀乳剤が求められていた。
【0012】印刷再現性とは、印刷時、平版印刷版の銀
画像にインキが確実に乗り、銀画像と同じ画像が印刷物
に再現できることをいう。印刷再現性が良い場合、印刷
する前に、平版印刷版の銀画像を見て、印刷物の画像が
分かるという利点があり、これは平版印刷版を製版する
際に重要である。印刷再現性が悪い場合、所望の印刷物
が得られるかどうかは印刷しないと分からないという問
題があり、製版、印刷の作業効率を低下させていた。
【0013】上記銀画像のインキ乗り性の問題は、従来
から用いられている銀画像を親油性にする化合物(親油
化剤)、例えば特公昭48−29723号および特開昭
58−127928号等に記載されいているメルカプト
基またはチオン基を有する化合物を作用させることによ
って解決する性質のものではなかった。
【0014】また、特開平7−72630号公報には高
コントラストを有し、印刷領域での良好はインキ受容性
を得るために、カルボキシ基等の置換基を有する1−フ
ェニル−5−メルカプト−テトラゾールの存在下で現像
すること、特開平7−319165号ではベンゾトリア
ゾール化合物の存在下で処理することが開示されている
が、所望する性能には至っていなかった。
【0015】一方、DTR法を利用した平版印刷版に
は、製版カメラで数秒〜数十秒間の露光を与えて製版す
るカメラタイプと、レーザー光(ヘリウム・ネオンレー
ザー、アルゴンレーザー、半導体レーザー、発光ダイオ
ード等)を用いてダイレクト製版する走査型露光用平版
印刷版が知られている。走査型露光はカメラ露光に比べ
てシャープネス、解像力が優れているという利点があ
る。
【0016】しかしながら、走査型露光によって解像力
の高い平版印刷版が得られても、前記したように銀画像
のインキ乗り性が悪く、版面上の細線や網点が印刷物に
忠実に再現できなければ、走査型露光用平版印刷版の利
点を生かすことができないという問題があった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、現像
の速いハロゲン化銀乳剤により上記問題を解決し、平版
印刷版の版面上の銀画像を印刷物に忠実に再現すること
ができる平版印刷版を提供することである。特に走査型
露光用平版印刷版の高解像力を生かす上で好ましい平版
印刷版を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の事項によって達成された。 (1) アルミニウム支持体およびハロゲン化銀乳剤を
含有する感光層を有し、前記アルミニウム支持体と前記
感光層との間に物理現像核層を有する平版印刷版におい
て、前記感光層のハロゲン化銀粒子が、下記一般式
(I)で表される金属錯体を少なくとも一種含有するこ
とを特徴とする平版印刷版。 一般式(I) [M(A)m6-m]n [一般式(I)中、MはRh、Re、Ru、Cr、Ir
およびOsから選ばれる金属を表し、Lは配位子を表
す。AはNO、CN、NSおよびCOから選ばれる配位
子を表す。mは1または2であり、nは錯体の電荷を表
し、0、−1、−2、−3または−4である。] (2) 走査型露光用である上記(1)の平版印刷版。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明が対象とする平版印刷版は、アルミニウムを支持
体上に物理現像核層(受像層)およびハロゲン化銀乳剤
を含有する感光層(ハロゲン化銀乳剤層)を、この順に
有する。すなわち、本発明の平版印刷版は感光材料であ
り、像形成要素としての機能を有する。
【0020】このような平版印刷版において、一般式
(I)で表される金属錯体を含むハロゲン化銀を感光層
に含有させているので、現像の進行が適正に制御され、
この結果転写銀量が十分な銀画像が形成され、版面上の
銀画像を印刷物に忠実に再現することができる。これに
対し、一般式(I)と同様の中心金属を有し、同様の配
位子を含む金属錯体であっても、配位子としてNO、C
N、NS、COを含まない類似の金属錯体を用いると、
本発明の効果は得られず、印刷再現性が低下する。
【0021】まず、感光層(ハロゲン化銀乳剤層)につ
いて説明する。
【0022】本発明に従い使用される1種もしくは複数
のハロゲン化銀乳剤は、例えば P.Glafkides による“C
himie et Physique Photographique”,Paul Montel Par
is(1967)、G.F..Duffinによる“Photographic Emulsion
Chemistry”,The Focal Press,London(1966)、および
V.L.Zelikmanによる“Making and Coating Photographi
c Emulsion”,The Focal Press,London(1966)に記載さ
れているような種々の方法に従い可溶性銀塩および可溶
性ハロゲン化物から製造できる。
【0023】本発明に従う使用のためには、1種もしく
は複数のハロゲン化銀乳剤は好ましくは原則的に塩化銀
からなっているが、臭化銀部分が1モル%〜40モル%
の範囲で存在していてもよい。
【0024】最も好ましくは、少なくとも70モル%の
塩化銀を含有するハロゲン化銀乳剤が使用される。ハロ
ゲン化銀粒子の平均粒径は0.10〜0.70μm 、好
ましくは0.15〜0.45μm の範囲である。
【0025】本発明の感光層に含有されるハロゲン化銀
粒子にはロジウム、レニウム、ルテニウム、クロム、イ
リジウムおよびオスミウムから選ばれる少なくとも一種
の金属を中心金属とし、配位数6の一般式(I)で表さ
れる金属錯体(六配位錯体)を含有する。
【0026】一般式(I) [M(A)m6-m]n
【0027】式中、MはRh、Re、Ru、Cr、Ir
およびOsから選ばれる重金属である。Lは配位子であ
る。Aは、NO、CN、NSおよびCOから選ばれる配
位子である。m=1または2であり、n=0、−1、−
2、−3または−4であり、錯体の電荷を表す。
【0028】Lの好ましい具体例としてはハロゲン化物
配位子(フッ化物、塩化物、臭化物およびヨウ化物)、
シアン化物配位子、シアネート配位子、チオシアネート
配位子、セレノシアネート配位子、テルロシアネート配
位子、ニトロシル配位子、カルボニル配位子およびアコ
配位子が挙げられる。アコ配位子が存在する場合には配
位子の1つまたは2つを占めることが好ましい。
【0029】以下に金属錯体の具体例を示すが、これら
の化合物に限定されるものではない。
【0030】 〔Re(NO)Cl52- 〔Re(NS)Cl4(SeCN)〕2- 〔Re(NS)Br52- 〔Re(NO)(CN)52- 〔Rh(NO)Cl52- 〔Ru(NO)(H2O)Cl4- 〔Ru(NO)Cl52- 〔Ru(CO)3Cl32- 〔Ru(CN)64- 〔Ru(CO)Br52- 〔Ru(NS)Br52- 〔Cr(CN)63- 〔Ir(NO)Cl52- 〔Os(NS)Br52- 〔Os(NO)Cl52- 〔Os(CN)64- 〔Os(NO)(CN)52- 〔Os(NO)2(CN)44- これらの錯イオンはカリウム塩等として用いられる。
【0031】これらの化合物は、乳剤形成時に添加し、
ハロゲン化銀粒子中に組み込まれることが好ましい。こ
れらの化合物をハロゲン化銀の粒子形成中に添加してハ
ロゲン化銀粒子中に組み込むには金属錯体の粉末もしく
はNaCl、KClと一緒に溶解した水溶液を、粒子形
成中の水溶性塩または水溶性ハライド溶液中に添加して
おく方法、あるいは銀塩とハライド溶液は同時に混合さ
れるとき第3の溶液として添加し、3液同時混合の方法
でハロゲン化銀粒子を調製する方法、あるいは粒子形成
中に必要量の金属錯体の水溶液を反応容器に投入する方
法などがある。特に粉末もしくはNaCl、KClと一
緒に溶解した水溶液を、水溶性ハライド溶液に添加する
方法が好ましい。粒子表面に添加するには、粒子形成直
後、または物理熟成時途中もしくは終了時または化学熟
成時に必要量の金属錯体の水溶液を反応容器に投入する
こともできる。
【0032】金属錯体の含有率は、銀1モルに対して1
×10-9モル〜1×10-2モルの範囲が好ましく、さら
には1×10-8〜1×10-4モルの範囲が好ましい。こ
れらの金属錯体は2種以上併用してもよい。
【0033】これらの金属錯体はハロゲン化銀粒子中に
均一に含有させることもできるし、特開昭63−296
03号、特開平2−306236号、同3−16754
5号、同4−76534号、同5−273683号、同
6−110146号等に記載されているように粒子内に
分布をもたせて含有させることもできる。
【0034】乳剤は、例えば化学熟成段階中に硫黄含有
化合物、例えばイソチオシアン酸アリル、アリルチオウ
レア、およびチオ硫酸ナトリウムを加えることにより、
化学増感させることができる。また、還元剤、例えば、
BE−P−493,464および568,687に記載
されている錫化合物、並びにポリアミン類、例えばジエ
チレントリアミンもしくはアミノエタン−スルホン酸の
誘導体を化学増感剤として使用することができる。他の
適する化学増感剤は貴金属および貴金属化合物、例えば
金、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム、およ
びロジウムである。この化学増感方法は、R.Koslowsky,
Z.Wiss.Photogr.Z.Wiss.Photogr.Photophys.Photoche
m.,46,65-72(1951)の論文中に記載されている。
【0035】また乳剤のタイプとしてはネガ型、ポジ型
のいずれでもよい。これらのハロゲン化銀乳剤は必要に
応じて化学増感あるいはスペクトル増感することができ
る。
【0036】本発明において、走査型露光用平版印刷版
に好ましく用いられる増感色素は、アルゴンレーザー対
応として、特開平9−127701号、同9−2227
34号に記載の増感色素、赤色および赤外レーザー対応
として、特開平2−251853号、同3−27405
5号、同4−9853号、特開平9−244196号、
米国特許第2,095,854号、同2,095,85
6号、同2,955,939号、同3,482,978
号、同3,552,974号、同3,573,921
号、同3,582,344号、同3,623,881号
および同3,695,888号に記載の増感色素が挙げ
られる。
【0037】赤色または近赤外線領域における感度を高
めるためには、いわゆる強色増感剤を赤色または近赤外
増感色素と組み合わせて使用できる。適切な強色増感剤
は Research Disclosure,Vol.289,May 1988,item 28952
に記載されている。分光増感剤を写真乳剤に対して水
溶液、有機溶媒中溶液または分散液の形態で加えること
ができる。
【0038】ハロゲン化銀乳剤層は一般的な乳化安定剤
を含有してもよい。適する乳化安定剤はアザインデン
類、好ましくはテトラ−およびペンタ−アザインデン
類、特にヒドロキシまたはアミノ基で置換されたもので
ある。この種類の化合物はBIRRにより、Z.Wiss.Pho
togr.Photophys.Photochem.,47,2-27(1952)に記載され
ている。他の適する乳化安定剤は例えば複素環式メルカ
プト化合物である。
【0039】本発明に関するハロゲン化銀乳剤層中の結
合剤として、親水性コロイド、一般的には蛋白質、好ま
しくはゼラチンを使用することができる。ハロゲン化銀
乳剤層の親水性コロイドとしてはゼラチンを用いること
がハロゲン化銀粒子を作成する際に好ましい。ゼラチン
には酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチン等、各種ゼ
ラチンを用いることができる。また、それらの修飾ゼラ
チン(例えばフタル化ゼラチン、アミド化ゼラチンな
ど)も用いることができる。また、ゼラチンの一部また
は全部を合成、半合成、または天然の重合体により代替
することもできる。
【0040】すなわち、ポリビニルピロリドン、各種で
んぷん、アルブミン、ポリビニルアルコール、アラビア
ゴム、ヒドロキシエチルセルロース等の親水性高分子化
合物を含有させることができる。用いられる親水性コロ
イドとしては、現像後の剥離性を容易にするために実質
的に硬膜剤を含まないことが望ましい。ハロゲン化銀乳
剤層中のゼラチン量は1〜10g/m2程度で、好ましくは
2〜5g/m2である。
【0041】好ましくはハロゲン化銀乳剤層は、ゼラチ
ンの10重量%水溶液が36℃およびpH6において1
000s-1の剪断速度で20mPa.sより低い粘度を
有するゼラチンを、それより高い粘度のゼラチンと組み
合わせて含有する。低粘度ゼラチンに対する高粘度ゼラ
チンの重量比(高粘度ゼラチン/低粘度ゼラチン)は好
ましくは2以下であり、より好ましくは0.1〜1.0
である。
【0042】上記したハロゲン化銀乳剤層のように、1
つもしくは複数のゼラチン層は硬膜化されていないこと
が好ましい。硬膜化されていないとは、こうしたゼラチ
ン層がアルミニウム支持体上に1.2g/m2の乾燥厚さで
コーティングされ、57℃および35%相対湿度におい
て、3日間乾燥されそして30℃の水中に浸漬された時
に、このゼラチン層が5分間以内に95重量%以上溶解
することを意味する。
【0043】ハロゲン化銀乳剤はpH調節成分を含有す
ることができる。好ましくは、このようなゼラチン含有
コーティング層と以下に挙げられている中間層との間の
相互作用を避けるために、少なくとも一方のゼラチン含
有層はゼラチンの等電点より高いpH値においてコーテ
ィングされる。より好ましくは、乳剤層はゼラチンの等
電点より高いpH値においてコーティングされる。最も
好ましくは、全てのゼラチン含有層はそれらのゼラチン
の等電点より高いpH値においてコーティングされる。
例えばかぶり防止剤、現像促進剤、湿潤剤、およびゼラ
チン用の硬膜剤のような他の成分も存在できる。
【0044】なお、ハロゲン化銀乳剤の塗布量は支持体
1m2当たりの銀量で0.5〜5.0gが好ましい。
【0045】次に、設けることが好ましい中間層につい
て述べる。
【0046】好ましくは像形成要素である平版印刷版は
支持体の親水性表面上の受像層との間に中間層を有し、
感光層の除去を促進させて、それにより受像層中で形成
された銀像を露出させる。
【0047】一つの態様では、中間層はEP−A 41
0500に開示されているように0.01〜2.0g/m2
の比でコーティングされておりそして少なくとも1種の
非蛋白質性親水性フィルム生成重合体、例えばポリビニ
ルアルコールを含み、場合によりハレーション防止染料
もしくは顔料を含む水−膨潤性中間層である。
【0048】他の態様では、中間層は0.2μm より大
きい平均直径を有しそして少なくとも1種のエチレン系
不飽和モノマーの重合により製造された疎水性重合体ビ
ーズを含む層である。好ましくは、中間層は乾燥状態で
疎水性重合体ビーズをその合計重量の80%までの量で
含む。さらに詳細はEP−A−483415に開示され
ている。
【0049】さらに他の態様では、中間層は0.1μm
より大きい数平均寸法を有する水不溶性無機化合物の粒
子を含む層である。好ましくは、中間層は、水不溶性無
機化合物を少なくとも0.1g/m2の量で含む。さらに詳
細な事項はEP−A−94203779.7に開示され
ている。
【0050】さらに他の態様では、中間層は少なくとも
50℃の融点を有するアルカリ不溶性の非重合体状有機
化合物の粒子を含み、このような粒子は0.1μm 〜1
0μm の間の数平均寸法を有する。好ましくは、中間層
はアルカリ不溶性の非重合体状有機化合物を少なくとも
0.1g/m2の量で含む。詳細はEP−A−952017
13.5に開示されている。
【0051】さらに他の態様では、中間層は重縮合によ
り得られるアルカリ不溶性の重合体状有機化合物の粒子
を含み、このような粒子は0.02μm 〜10μm の間
の数平均粒径を有する。好ましくは、中間層の重縮合に
より得られるアルカリ不溶性の重合体状有機化合物を少
なくとも0.1g/m2の量で含む。さらに詳細な事項はE
P−A−95203052.6に開示されている。全て
の中間層は0.2〜1μm の間の数平均粒径を有する顔
料粒子、例えばCaCO3、TiO2、BaSO4、Al2
3、SiO2、ZnO2などを含んでいてもよい。
【0052】ハロゲン化銀乳剤含有層と中間層との間に
存在できる追加中間層は1種もしくはそれ以上の成分、
例えばハレーション防止染料または顔料、現像主薬、ハ
ロゲン化銀溶媒、および抗腐食物質を含むことができ
る。
【0053】次に、物理現像核層(受像層)について述
べる。
【0054】本発明で用いられる物理現像核層の物理現
像核としては、公知の銀錯塩核酸転写法に用いられるも
のでよく、例えば金、銀等のコロイド、パラジウム、亜
鉛等の水溶性塩と硫化物を混合した金属硫化物などが使
用できる。保護コロイドとして各種親水性コロイドを用
いることもできる。これらの詳細および製法について
は、特公昭48−30562号、特開昭49−5540
2号、同53−21602号等の各公報に記載されてい
る技術、フォーカル・プレス、ロンドン ニューヨーク
(1972年)発行、アンドレ ロットおよびエディス
ワイデ著、「フォトグラフィック・シルバー・ハライ
ド・ディヒュージョン・プロセシズ」等を参照し得る。
【0055】また、物理現像核の使用量は金属換算で支
持体1m2当たり1〜20mgが好ましい。
【0056】さらに、アルミニウム支持体について述べ
る。
【0057】[粗面化処理]アルミニウム板は一般に粗
面化(砂目立て)処理して使用する。粗面化処理の前
に、表面の圧延油を除去するため脱脂処理を実施しても
よい。脱脂処理では、界面活性剤またはアルカリ性水溶
液を用いる。粗面化処理方法としては、機械的に表面を
粗面化する方法および電気化学的に表面を溶解する方法
がある。機械的に表面を粗面化する方法としては、ボー
ル研磨法およびブラシ研磨法がある。電気化学的な粗面
化方法は、塩酸または硫酸電解液中で行う方法がある。
二種類以上の粗面化処理を併用してもよい。
【0058】[エッチング処理]粗面化処理後、酸また
はアルカリにより化学的にエッチングすることが好まし
い。アルカリエッチングの方が酸エッチングよりも好ま
しい。アルカリエッチングに用いるアルカリ剤の例に
は、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、アルミン酸ナ
トリウム、メタケイ酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、
水酸化カリウムおよび水酸化リチウムが含まれる。アル
カリ剤の濃度は、1〜50重量%であることが好まし
い。処理温度は、20〜100℃であることが好まし
い。エッチングにおけるアルミニウムの溶解量は、5〜
20g/m2となることが好ましい。エッチング処理後、表
面に残留する汚れ(スマット)を除去するため酸洗浄を
行ってもよい。洗浄に用いる酸の例には、硝酸、硫酸、
リン酸、クロム酸、フッ酸およびホウフッ化水素酸が含
まれる。
【0059】[陽極酸化処理]粗面化されたアルミニウ
ム支持体に陽極酸化処理を実施することが好ましい。陽
極酸化処理では、多孔質酸化皮膜を形成する電解質を用
いる。電解質としては、一般に、硫酸、リン酸、クロム
酸、シュウ酸、スルファミン酸、ベンゼンスルホン酸あ
るいはこれらの混酸が用いられる。陽極酸化の処理条件
は、用いる電解質の種類により決定する。一般的には、
電解質の濃度は、1〜80重量%溶液、液温は5〜70
℃、電流密度は5〜60A/dm2、電圧は1〜100V、電
解時間は10秒〜50分(好ましくは10〜100秒)
の範囲内である。陽極酸化皮膜の量は、1.0g/m2以上
であることが好ましく、2.0〜6.0g/m2の範囲であ
ることがさらに好ましい。
【0060】また、特開平10−123713号記載
の、微小ピットを有するアルミニウム支持体も、好まし
く用いられる。すなわち、ピットは0.03〜0.30
μm の直径を有するものが100μm2 当たり500個
以上存在することが好ましい。上限は15,000個ま
でが好ましい。0.03〜0.30μm の直径を有する
ピットの平均直径は0.05μm 〜0.20μm 、特に
0.05〜0.15μmであることが好ましい結果を与
える。ピットの直径は、円形以外の形状のものについて
はその直径は円形と見倣したときの寸法である。このピ
ットの中心深さは、ピットの直径に対して1/3(0.
01〜0.10μm )以上、好ましくは1/2(0.0
15〜0.15μm )〜3(0.03〜0.90μm )
くらいが望ましい。
【0061】特開昭56−28893号公報には機械的
粗面化と化学的エッチングおよび電解粗面化を併用する
ことによりアルミニウム表面にプラトー(第1次構造)
とピット(プラトーの表面にできる第2次構造)からな
る複合構造の砂目が記載されている。本発明の微小ピッ
トは、平均直径3〜15μm の大きなピット(プラト
ー)の上に存在する複合構造を有するものが好ましい。
微小ピットの投影面積は5〜40%程度が好ましく、前
記の大きなピット(プラトー)の投影面積は50〜95
%程度が好ましい。中心線平均粗さ(JIS B 06
01に従うRa)は0.3〜1.0μm の範囲が好まし
い。
【0062】[親水化処理]親水化処理を実施してもよ
い。親水化処理は、アルカリ金属シリケート(例、ケイ
酸ナトリウム)の水溶液(米国特許第2741066
号、同3181461号、同3280734号および同
39023734号の各明細書に記載)、フッ化ジルコ
ン酸カリウム(特公昭36−22063号公報に記載)
あるいはポリビニルホスホン酸(米国特許第32768
68号明細書に記載)を用いて実施できる。アルカリ金
属シリケートを用いる処理が特に好ましい。下記の封孔
処理の後で、親水化処理を実施してもよい。
【0063】[封孔処理]陽極酸化皮膜の微細孔を封孔
して皮膜を改良するため、封孔処理を実施してもよい。
具体的な処理方法を大別すると(1)水和法、(2)金
属塩法、(3)有機物法および(4)塗装法に分類でき
る。このうち、(1)の水和法、具体的には、加圧水蒸
気や沸騰水に陽極酸化皮膜を曝して、バイヤライトやベ
ーマイトとよばれるアルミ水和物を生成させ、この結晶
性皮膜を利用して封孔させる方法が最も一般的である。
特に好ましい水和法(加圧水蒸気法)では、陽極酸化皮
膜を設けたアルミニウム支持体は、温度が70〜270
℃かつ水蒸気圧が100Torr以上の雰囲気中に曝され
る。さらに好ましい処理温度は75〜170℃であり、
最も好ましい処理温度は80〜130℃である。処理時
間は、温度および湿度に応じて決定する。一般的な処理
時間は、1秒〜30分である。
【0064】[下塗り層]陽極酸化皮膜の上に、有機下
塗り層を設けてもよい。下塗り層に用いられる有機化合
物の例には、カルボキシメチルセルロース、デキストリ
ン、アラビアゴム、ホスホン酸類(例、2−アミノエチ
ルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ナフチルホスホン
酸、アルキルホスホン酸、グリセロホスホン酸、メチレ
ンジホスホン酸、エチレンジホスホン酸)、リン酸類
(例、フェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン
酸、グリセロリン酸)、ホスフィン酸類(例、フェニル
ホスフィン酸、ナフチルホスフィン酸、アルキルホスフ
ィン酸、グリセロホスフィン酸)、アミノ酸類(例、グ
リシン、β−アラニン)およびヒドロキシルアミン塩
(例、トリエタノールアミンの硫酸塩)が含まれる。二
種類以上の有機化合物を併用してもよい。有機下塗り層
は、塗布または吸着により設けられる。
【0065】塗布による方法では、有機化合物を溶媒に
溶解した溶液を塗布および乾燥して、層を形成する。溶
媒としては、水または有機溶媒(例、メタノール、エタ
ノール、メチルエチルケトン)が用いられる。溶液の濃
度は、0.005〜10重量%であることが好ましい。
塗布は、バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布あ
るいはカーテン塗布が用いられる。吸着による方法は、
アルミニウム支持体を、上記のような溶液中に浸漬し、
有機化合物を支持体表面に吸着させる。溶液の濃度は
0.01〜20重量%であることが好ましく、0.05
〜5重量%であることがさらに好ましい。浸漬温度は、
20〜90℃であることが好ましく、25〜50℃であ
ることがさらに好ましい。浸漬時間は、0.1秒〜20
分であることが好ましく、2秒〜1分であることがさら
に好ましい。陽極酸化皮膜上に、金属イオンまたは金属
酸化物イオンを有する化合物を含む無機の下塗り層(特
開平7−28248号公報および米国特許第53936
51号明細書に記載)を設けてもよい。
【0066】次に、感光材料である本発明の平版印刷版
に含有させることが可能な添加剤について述べる。
【0067】(着色剤)ハレーションおよびイラジエー
ション防止を目的として、着色剤を感光材料に添加する
ことができる。このための着色剤としては、ハロゲン化
銀の感光性や現像性を著しく妨げたりしない限りにおい
て、顔料・染料を問わず任意の公知の着色剤を使用する
ことができる。着色剤をハレーション防止の目的で使用
する場合は、受像層と感光性層との間の中間層に添加す
るのが好ましい。また、イラジエーション防止の目的で
使用する場合は、感光性層に添加するのが好ましい。ハ
レーションおよびイラジエーション防止のために着色剤
を添加する場合は、ハロゲン化銀の感光波長領域の光を
吸収できるものが好ましい。着色剤として用いることが
できる顔料としては、市販の顔料およびカラーインデッ
クス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本顔料技
術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技術」(C
MC出版、1986年刊)、「印刷インキ技術」(CM
C出版、1984年刊)に記載されている顔料が利用で
きる。黒色顔料、黄色顔料、オレンジ色顔料、褐色顔
料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔
料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられ
る。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮
合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔
料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系
顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオ
キサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロ
ン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔
料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料が使用
できる。
【0068】これらの顔料は表面処理をせずに用いても
よく、表面処理を施して用いてもよい。表面処理の方法
には樹脂やワックスを表面コートする方法、界面活性剤
を付着させる方法、反応性物質(例えば、シランカップ
リング剤やエポキシ化合物、ポリイソシアネート等)を
顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記の表面
処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書房)、
「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年刊)およ
び「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)
に記載されている。顔料の粒径は、0.01〜10μm
の範囲であることが好ましく、0.05μm 〜1μm の
範囲であることがさらに好ましい。顔料を分散する方法
としては、インク製造やトナー製造等に用いられる公知
の分散技術が使用できる。分散機としては、超音波分散
器、サンドミル、アトライター、パールミル、スーパー
ミル、ボールミル、インペラー、デスパーザー、KDミ
ル、コロイドミル、ダイナトロン、3本ロールミル、加
圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)に記載がある。
【0069】着色剤として用いることができる染料とし
ては、市販の染料および文献(例えば「染料便覧」有機
合成化学協会編集、昭和45年刊)に記載されている公
知のものが利用できる。具体的には、アゾ染料、金属錯
塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染料、アントラキノン染
料、フタロシアニン染料、カルボニウム染料、キノンイ
ミン染料、メチン染料などの染料が挙げられる。ハロゲ
ン化銀の感度への影響が少ないイラジエーション防止用
の染料は、特公昭41−20389号、同43−350
4号、同43−13168号および特開平2−3904
2号各公報、および米国特許第3697037号、同3
423207号、同2865752号、英国特許第10
30392号および同1100546号各明細書に記載
がある。着色剤の使用量は、0.01〜2g/m2、より好
ましくは0.05〜1g/m2である。
【0070】(かぶり防止剤、現像促進剤、安定剤)写
真特性を改良するために、かぶり防止剤、銀現像を促進
する銀現像促進剤、安定剤等の添加剤をいずれかの層に
含有させてもよい。それらの例としては、アゾール類や
アザインデン類(リサーチ・ディスクロージャー誌No.
17643、24〜25ページ(1978年)記載)、
窒素を含むカルボン酸類およびリン酸類(特開昭59−
168442号公報記載)、環状アミド(特開昭61−
151841号公報記載)、チオエーテル(特開昭62
−151842号公報記載)、ポリエチレングリコール
誘導体(特開昭62−151843号公報記載)、チオ
ール(特開昭62−151844号公報記載)、アセチ
レン化合物(特開昭62−87957号公報記載)およ
びスルホンアミド(特開昭62−178232号公報記
載)を挙げることができる。芳香族環(炭素環または複
素環(メルカプト化合物も、かぶり防止剤または現像促
進剤として好ましく用いられる。芳香族複素環メルカプ
ト化合物、特にメルカプトトリアゾール誘導体が好まし
い。メルカプト化合物は、メルカプト銀化合物(銀塩)
として感光材料に添加してもよい。これらの化合物の使
用量はハロゲン化銀1モル当たり10-7モル〜1モルの
範囲である。
【0071】(界面活性剤)本発明においては、界面活
性剤をいずれかの層に添加することができる。界面活性
剤は、公知のものが使用できる。例としては、ノニオン
活性剤、アニオン活性剤、カチオン活性剤、フッ素活性
剤、特開平2−195356号公報に記載の界面活性剤
を挙げることができる。特に、ソルビタン類、ポリオキ
シエチレン類、含窒素界面活性剤が好ましい。
【0072】(マット剤)感光層が塗設された側の最上
層に設けられるオーバーコート層あるいは画像形成促進
層に含むことのできるマット剤は、通常の銀塩写真の技
術分野においてよく知られている親水性コロイドバイン
ダー中に分散可能な無機または有機材料の不連続固体粒
子である。無機のマット剤の例としては、酸化物(例、
二酸化珪素、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化アル
ミニウム)、アルカリ土類金属塩(例、硫酸バリウム、
硫酸ストロンチウム、硫酸マグネシウム、炭酸カリウ
ム)、画像を形成しないハロゲン化銀粒子およびガラス
を挙げることができる。また、有機のマット剤の例とし
ては、デンプン、セルロースエステル、セルロースエー
テルおよび合成樹脂を挙げることができる。合成樹脂と
しては、水不溶または水難溶性の合成ポリマーを用いる
ことが好ましい。このようなポリマーの例には、アルキ
ルアクリレート、アルキルメタクリレート、アルコキシ
アルキルアクリレート、アルコキシアルキルメタクリレ
ート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、アクリルアミド、メタクリルアミド、ビニルエス
テル、アクリロニトリル、オレフィン、スチレンまたは
ベンゾグアナミンのホモポリマーまたはコポリマーが含
まれる。上記コポリマーの場合、他の共重合単位の例と
しては、アクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽和ジ
カルボン酸、ヒドロキシアルキルアクリレート、ヒドロ
キシアルキルメタクリレート、スルホアルキルアクリレ
ート、スルホアルキルメタクリレートおよびスチレンス
ルホン酸を挙げることができる。その他、エポキシ樹
脂、ナイロン、ポリカーボネート、フェノール樹脂、ポ
リビニルカルバゾール、ポリ塩化ビニリデンも利用でき
る。また、メタクリル酸アルキル/メタクリル酸コポリ
マーのようなアルカリ可溶性マット剤(特開昭53−7
231号、同58−66937号および同60−889
4号各公報記載)やアニオン性基を有するアルカリ可溶
性ポリマー(特開昭58−166341号公報記載)も
利用できる。マット剤の粒径は1〜50μm の範囲が好
ましい。粒径分布は、単分散であっても多分散であって
もよい。粒子の最大粒径が30μm を超えないマット剤
で、さらに粒径20μm 以上のものが10vol%以下であ
ることが特に好ましい。上記マット剤の使用量は、0.
01〜1g/m2の範囲で用いることが好ましく、0.1〜
0.7g/m2の範囲で用いることがさらに好ましい。
【0073】次に平版印刷版の処理について述べる。
【0074】本発明の平版印刷版の露光方法は特に制限
されないが、シャープネス、解像力の点では走査型露光
を行うことが好ましい。用いられるレーザーとしては、
ヘリウム・ネオンレーザー、アルゴンレーザー、半導体
レーザー(LD)、発光ダイオード(LED)等が挙げ
られる。具体的には公知の方法による。
【0075】情報通りに露光された像形成要素である平
版印刷版の現像および拡散転写は、1種もしくは複数の
現像主薬および1種もしくは複数のハロゲン化銀溶媒の
存在下でアルカリ性水溶液を用いて行われる。1種もし
くは複数の現像薬および/または1種もしくは複数のハ
ロゲン化銀溶媒はアルカリ性水溶液中におよび/または
像形成要素中に加えることができる。
【0076】好ましくはアルカリ性水溶液中のハロゲン
化銀溶媒は0.05重量%〜5重量%の間のそしてより
好ましくは0.5重量%〜2重量%の間の量で使用され
る。ハロゲン化銀用の錯化剤として作用するハロゲン化
銀溶媒は好ましくは水溶性チオ硫酸塩またはチオシアン
酸塩、例えばチオ硫酸ナトリウム、カリウム、もしくは
アンモニウムおよびチオシアン酸ナトリウム、カリウ
ム、もしくはアンモニウムである。
【0077】本発明に関して使用することができる別の
ハロゲン化銀溶媒は例えば亜硫酸塩、アミン類、2−メ
ルカプト安息香酸、環式イミド化合物、例えばウラシ
ル、5,5−ジアルキルヒダントイン類、アルキルスル
ホン類およびオキサゾリドン類である。
【0078】本発明に関する使用のための別のハロゲン
化銀溶媒はアルカノールアミン類である。本発明に関し
て使用することができるアルカノールアミン類の例は下
記式で表される。
【0079】
【化1】
【0080】式中、XおよびX’は独立して水素、ヒド
ロキシル基またはアミノ基を表し、pおよびqは0以上
の整数(通常0〜10)を表し、そしてrは1以上の整
数(通常1〜10)を表す。
【0081】アルカノールアミン類はアルカリ性処理液
中で好ましくは0.1〜5重量%の間の濃度で存在でき
る。また、アルカノールアミンの一部または全部が像形
成要素の1つもしくは複数の層の中に存在することもで
きる。
【0082】本発明に関する使用のためのさらに他の好
ましい別のハロゲン化銀溶媒はチオエーテル類である。
好ましく使用されるチオエーテル類は下記の一般式で表
される。
【0083】Z−(R1−S)t−R2−S−R3−Y
【0084】式中、ZおよびYは各々独立して水素、ア
ルキル基、アミノ基、アンモニウム基、ヒドロキシル
基、スルホ基、カルボキシル基、アミノカルボニル基ま
たはアミノスルホニル基を表し、R1、R2およびR3
各々独立してアルキレン基を表し、それは置換されてい
てもよく且つ場合により酸素架橋を含有していてもよ
く、そしてtは0〜10の整数を表す。
【0085】上記式に相当するチオエーテル化合物の例
は例えば米国特許第4960683号およびEP−A5
54585号に開示されている。
【0086】さらに別の適するハロゲン化銀溶媒は1,
2,4−トリアゾリウム−3−チオレート類、好ましく
は少なくとも3個のフッ素原子を含有する炭素数1〜8
のアルキル基、炭素数4〜10の炭化水素基並びに少な
くとも3個のフッ素原子および/または炭素数4〜10
の炭化水素基を含有する炭素数1〜8のアルキル基で置
換された4−アミノ基よりなる群から選択される少なく
とも1個の置換基で置換された1,2,4−トリアゾリ
ウム−3−チオレート類である。
【0087】異なるハロゲン化銀溶媒の組み合わせを使
用することもでき、そして少なくとも1種の別のハロゲ
ン化溶媒を像形成要素の適当な層の中に加えること、並
びに少なくとも1種の他の別のハロゲン化銀溶媒を現像
液に加えることも可能である。
【0088】アルカリ性処理液は1種もしくは複数の現
像主薬を含有していてもよい。この場合には、アルカリ
性処理液は現像液と称される。他方では、1種もしくは
複数の現像主薬が像形成要素の1つもしくはそれ以上の
層の中に存在していてもよい。現像主薬の全てが像形成
要素中に含有される時には、アルカリ性処理液はアクチ
ベーターまたは活性化液と称される。
【0089】本発明に使用されるハロゲン化銀現像主薬
は、好ましくは補助現像薬と組み合わされているp−ジ
ヒドロキシベンゼンタイプのもの、例えばヒドロキノ
ン、メチルヒドロキノンまたはクロロヒドロキノンであ
り、補助現像薬は1−フェニル−3−ピラゾリドン−タ
イプ現像薬、および/またはp−モノメチルアミノフェ
ノールである。特に有用な補助現像薬は1−フェニル−
3−ピラゾリドン類である。特にそれらが像形成要素中
に加えられる時には、例えばヒドロキシ基、アミノ基、
カルボン酸基、スルホン酸基などのような親水性置換基
により水溶性が高められた、1−フェニル−3−ピラゾ
リドン類がさらに好ましい。1個もしくはそれ以上の親
水性基で置換された1−フェニル−3−ピラゾリドン類
の例は、例えば、1−フェニル−4,4−ジメチル−2
−ヒドロキシ−3−ピラゾリドン、1−(4−カルボキ
シフェニル)−4,4−ジメチル−3−ビラゾリドンな
どである。しかしながら、他の現像薬も使用することが
できる。
【0090】ヒドロキノン−タイプの現像主薬の好まし
い量は1リットル当たり0.05モル〜0.40モルの
範囲である。そして1種もしくは複数の補助現像薬の好
ましい量は1リットル当たり1.8×10-3〜2.0×
10-1モルの範囲である。
【0091】本発明に従うアルカリ性水溶液はさらに亜
硫酸塩、例えば亜硫酸ナトリウムを1リットル当たり4
0g 〜180g の、好ましくは1リットル当たり60g
〜160g の範囲の量で他のハロゲン化銀溶媒と組み合
わせて含んでいてもよい。
【0092】アルカリ性処理液は好ましくは9〜14の
間、そしてより好ましくは10〜13の間のpHを有す
るが、それは現像しようとするハロゲン化銀乳剤材料の
タイプ、意図する現像時間、および処理温度に依存す
る。
【0093】例えば温度および時間のような処理条件
は、処理しようとする平版印刷版の機械的強度が悪影響
を受けず且つ分解が起きない限り、広い範囲で変えるこ
とができる。
【0094】アルカリ性処理液のpHは有機もしくは無
機アルカリ性物質またはそれらの組み合わせにより設定
できる。適当な無機アルカリ性物質は例えばナトリウム
およびカリウムの水酸化物、燐酸および/または珪酸の
アルカリ金属塩類、例えば燐酸三ナトリウム、ナトリウ
ムもしくはカリウムのオルト珪酸塩、メタ珪酸塩、ヒド
ロ二珪酸塩、並びに炭酸ナトリウムなどである。適当な
有機アルカリ性物質は例えばアルカノールアミン類であ
る。後者の場合には、アルカノールアミン類がそのpH
を生ずるかまたは生ずるのを助け、そしてハロゲン化銀
錯体生成剤として作用する。
【0095】アルカリ性水溶液はさらに受像層で得られ
る銀像の疎水性を改良するための疎水化剤を含んでいて
もよい。一般的には、これらの化合物はメルカプト基ま
たはチオレート基および1つもしくはそれ以上の疎水性
置換基を含有する。特に好ましい疎水化剤はDE−A
l,228,927および米国特許第4,563,41
0号に記載されているようなメルカプト−1,3,4−
チアジアゾール類、2−メルカプト−5−ヘプチル−オ
キサ−3,4−ジアゾール並びに長鎖(少なくとも炭素
数5の)アルキル置換されたメルカプトテトラゾール類
である。疎水化剤は単独でまたは互いに組み合わせて使
用できる。
【0096】これらの疎水化剤化合物はアルカリ性水溶
液に好ましくは1リットル当たり0.1〜3g の量でそ
して好ましくは1−フェニル−5−メルカプトテトラゾ
ールと混合して加えることができ、後者の化合物は1リ
ットルの溶液当たり例えば50mg〜1.2g の量で使用
することができ、それはこの化合物の溶解性を改良する
ために少量のエタノールを含有できる。
【0097】アルカリ性水溶液は他の成分、例えば酸化
防止剤、カルシウム−捕獲化合物、およびスラッジ防止
剤を含むことができる。
【0098】しばしば不必要であるがいわゆる安定化液
を用いて現像を停止することもでき、それは実際には好
ましくは5〜7の範囲のpHを有する酸性停止浴であ
る。オルト燐酸二水素ナトリウムとオルト燐酸水素二ナ
トリウムの混合物を含み、5〜7の範囲のpHを有する
緩衝停止浴が好ましい。
【0099】現像および拡散転写は種々の方法で、例え
ばロ−ラ−でこすることにより、例えば綿もしくはスポ
ンジのような吸収手段を用いて拭うことにより、または
処理しようとする平版印刷版を液体組成物中に浸漬する
ことにより行うことができる。好ましくは、それらは自
動現像機中で行われる。それらは一般的には18℃〜3
0℃の範囲の温度においてそして5秒〜5分の時間で行
われる。
【0100】ゼラチン層を除去するためのウォッシュオ
フは、温度20〜40℃程度の流水で洗い流すことによ
って行うことができる。
【0101】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明する。
【0102】実施例1 電解粗面化処理と陽極酸化によって、平均直径約5μm
のプラトー上に直径0.03〜0.30μm のピットを
100μm2 当たり約5,600個有し、かつこれらの
ピットの平均直径が0.08μm である厚さ0.30mm
のアルミニウム板を得た。このアルミニウム板は粗面化
処理後に陽極酸化したものであり、平均粗さ(Ra)は
0.5〜0.6μm であった。
【0103】物理現像核として、カレ・リー(Care
y,Lea)法で調製した銀ゾルを、銀量が10mg/m2
になるよう前記アルミニウム支持体上に塗布した。
【0104】ハロゲン化銀乳剤を次のようにして調製し
た。不活性ゼラチンの水溶液を60℃に保ち、強く撹拌
しながら、硝酸銀水溶液と、金属錯体を表1の量になる
よう添加した塩化ナトリウム水溶液を、同時にダブルジ
ェット法で加えることにより、塩化銀乳剤を調製した。
これらの乳剤粒子は平均サイズが0.3μm であり、晶
癖は立方体であり、全粒子の90重量%以上が平均粒子
サイズの±30%以内に含まれていた。こうして得られ
た乳剤を通常の方法で、沈澱、水洗処理を行った後、再
溶解し、さらにチオ硫酸ナトリウム、塩化金酸を加え、
化学増感し、更にオルソ増感した。作成したハロゲン化
銀乳剤に下記の増感色素Aおよび界面活性剤Aを加え塗
布液を作成した(pHは4.0)。
【0105】このハロゲン化銀乳剤を、銀量が2g/m
2(ゼラチン量は3g/m2)になるように物理現像核を塗
布したアルミニウム支持体に塗布した。
【0106】
【化2】
【0107】
【化3】
【0108】このようにして得られた平版印刷版に、外
型ドラムの488nmのアルゴンレーザー出力機を用いて
10%の網点画像が版面上に得られるように出力し、以
下の現像液で20℃で20秒間現像を行った後、直ちに
流水(30℃)で30秒間水洗してゼラチン層を洗い流
し、連続して以下の版面保護液を塗布した。
【0109】 現像液処方 ハイドロキノン 27g 1−フェニル−4−メチル−3−ピラゾリドン 2g 亜硫酸ナトリウム 140g EDTA(エチレンジアミン四酢酸) 8g 水酸化ナトリウム 18g 2−メチル−アミノエタノール 10g 2−メルカプト−5−n−ヘプチル−オキサジアゾール 0.5g グリセリン 50g 水を加えて全量を1000ccにする。pHは12.8に調整する。
【0110】 版面保護液処方 燐酸2カリウム 20g トリプシン 20g l−n−オクチル−5−メルカプトテトラゾール 1.0g アラビアゴム 15g 燐酸によりpHを6.8に調整する。 水を加えて全量を1000ccにする。
【0111】得られた印刷版を印刷機ハイデルベルグT
OK(Hidelberg社製オフセット印刷機の商標)にかけ
印刷した。印刷を開始して100枚目の印刷物につい
て、網点面積を測定した。その結果を表1に示す。印刷
物の網点面積が10%に近いほと、版面画像が印刷物の
画像に忠実に再現されていることを意味する。
【0112】
【表1】
【0113】表1より本発明の化合物を用いると印刷版
と印刷物の網点面積の差が減少し、ほぼ忠実に再現して
いることが判る。
【0114】実施例2 ハロゲン化銀乳剤として、保護コロイドとして、アルカ
リ処理ゼラチンを用い、コントロールダブルジェット法
で表2記載の金属錯体を含む平均粒径0.25μm の、
塩ヨウ臭化銀乳剤(AgBr10モル%、AgI0.1
モル%)を作成した。更に、この乳剤に硫黄金増感を施
し、下記の増感色素Bを銀1g 当り3mg用いて分光増感
した。このようにして作成したハロゲン化銀乳剤を前記
物理現像核が塗布されたアルミニウム支持体上に、銀量
が2g/m2(ゼラチン量3g/m2)になるように塗布、乾燥
して走査型露光用平版印刷版を得た。
【0115】得られた印刷版について、実施例1と同様
に試験した。
【0116】
【化4】
【0117】上記平版印刷版を633nmの赤色LDレー
ザーを光源とする出力機で10%の網点画像が版面上に
得られるように出力し、実施例1と同様に処理して印刷
版を得た。得られた印刷版は実施例1と同様に印刷し、
100枚印刷したときの印刷物の網点面積を測定した。
その結果を表2に示す。印刷物の網点面積が10%に近
いほど、版面画像が印刷物の画像に忠実に再現されてい
ることを意味する。
【0118】
【表2】
【0119】表2より本発明の化合物を用いると版面上
の網点がほぼ忠実に再現できることが判る。
【0120】
【発明の効果】本発明によれば、銀錯塩拡散転写法を利
用したアルミニウム平版印刷版を用いた印刷において、
平版印刷版の版面上の画像と印刷物の画像の差を実質的
になくすことができる。特に、高い解像力が得られる走
査型露光用平版印刷版においては、版面上の銀画像を印
刷物に忠実に再現することによって、初めて走査型露光
用平版印刷版の利点が生かされる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月30日(1998.10.
30)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正内容】
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、下
記の事項によって達成された。 (1) アルミニウム支持体およびハロゲン化銀乳剤を
含有する感光層を有し、前記アルミニウム支持体と前記
感光層との間に物理現像核層を有する平版印刷版におい
て、前記感光層のハロゲン化銀粒子が、下記一般式
(I)で表される金属錯体を少なくとも一種含有するこ
とを特徴とする平版印刷版。 一般式(I) [M(A)6−m [一般式(I)中、MはRh、Re、Ru、Cr、Ir
およびOsから選ばれる金属を表し、Lは配位子を表
す。AはNO、CN、NSおよびCOから選ばれる配位
子を表す。mは1、2または3であり、nは錯体の電荷
を表し、0、−1、−2、−3または−4である。] (2) 走査型露光用である上記(1)の平版印刷版。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】式中、MはRh、Re、Ru、Cr、Ir
およびOsから選ばれる重金属である。Lは配位子であ
る。Aは、NO、CN、NSおよびCOから選ばれる配
位子である。m=1、2または3であり、n=0、−
1、−2、−3または−4であり、錯体の電荷を表す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム支持体およびハロゲン化銀
    乳剤を含有する感光層を有し、前記アルミニウム支持体
    と前記感光層との間に物理現像核層を有する平版印刷版
    において、 前記感光層のハロゲン化銀粒子が、下記一般式(I)で
    表される金属錯体を少なくとも一種含有することを特徴
    とする平版印刷版。 一般式(I) [M(A)m6-m]n [一般式(I)中、MはRh、Re、Ru、Cr、Ir
    およびOsから選ばれる金属を表し、Lは配位子を表
    す。AはNO、CN、NSおよびCOから選ばれる配位
    子を表す。mは1または2であり、nは錯体の電荷を表
    し、0、−1、−2、−3または−4である。]
  2. 【請求項2】 走査型露光用である請求項1の平版印刷
    版。
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