JP2931796B2 - 像形成要素及び銀塩拡散転写法により平版印刷版を製造する方法 - Google Patents

像形成要素及び銀塩拡散転写法により平版印刷版を製造する方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀塩拡散転写法により
改良されたオフセット印刷版を製造するための像形成要
素に関する。さらに、本発明は、該像形成要素を使用し
て改良されたオフセット印刷版を製造する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】以後DTR−法と呼ぶ銀錯体拡散転写反
転法の原理は、例えば、米国特許第2,352,014
号及びAndre Rott 及びEdith Wey
deによる本“Photographic Silve
r Halide Diffusion Proces
ses”−The Focal Press− Lon
don and New York,(1972)に記
載されている。
【0003】DTR−法においては、情報通りに(in
formation−wise)露光された写真用ハロ
ゲン化銀乳剤層材料の現像されなかったハロゲン化銀
を、いわゆるハロゲン化銀溶剤によって可溶性銀錯体化
合物に変え、この可溶性銀錯体化合物を受像層に拡散さ
せ、そこで一般に物理的現像核の存在下に現像主薬によ
り還元して、写真材料の露光区域において得られた黒色
銀像に対して反転した像濃度値を有する銀像(“DTR
像”)を形成させる。
【0004】DTR像担持材料は、DTR銀像区域が水
受容性インキ反撥性バックグラウンド上の撥水性インキ
受容性区域を形成している平版印刷版として使用するこ
とができる。DTR像は、写真用ハロゲン化銀乳剤材料
に対して別個の要素であるシート又はウエブの受像層に
形成させることができ(いわゆるツーシートDTR要
素)、又はモノシート要素とも呼ばれる、いわゆる単一
支持体要素(single−support−elem
ent)の受像層に形成させることができ、この単一支
持体要素は、受像層と水透過性関係にあって受像層と一
体的な少なくとも1つの写真用ハロゲン化銀乳剤層を含
む。DTR法によりオフセット印刷版を製造するのに好
ましいのは後者のモノシートバージョンである。
【0005】2つのタイプのモノシートDTRオフセッ
ト印刷版が存在する。例えば、米国特許第4,772,
535号及び英国特許第1,241,661号に開示さ
れた第1のタイプに従えば、支持体に、記載した順序で
ハロゲン化銀乳剤層及び受像層として働く物理的現像核
を含む層が設けられている。情報通りの露光及び現像の
後、像形成された要素を、乳剤層を除去しないで印刷版
として使用する。このタイプの印刷版は低い印刷耐久性
を有しており、典型的には約10000枚のコピーがで
きる。
【0006】第2のタイプのモノシートDTRオフセッ
ト印刷版に従えば、多くは陽極酸化されたアルミニウム
である支持体の親水性表面に、記載された順序で、物理
的現像核の層及びハロゲン化銀乳剤層が設けられてい
る。情報通りの露光及び現像の後、像形成された要素を
処理して乳剤層を除去し、それにより銀像を担持する支
持体を残し、これを印刷版として使用する。このタイプ
の印刷版は、はるかに高い印刷耐久性を有しており、典
型的には少なくとも25000枚のコピーが可能であ
る。このようなタイプの平版印刷版は、例えば、米国特
許第3,511,656号、EP−A−278766、
EP−A−410500及びEP−A−483415に
開示されている。
【0007】印刷版を得る方法は、容易で、エコロジカ
ルで、人間工学的(ergonomical)なもので
なければならない。しかしがら、例えば現像された像形
成要素を水性溶液で処理することにより乳剤層を除去す
ることは、最も普通の方法であるが、コスト高であり且
つ厄介な方法であり、熱水の使用及び多量のトリプシン
を含んで成る仕上げ剤(finisher)の使用を必
要とする。
【0008】熱水の使用はいくつかの欠点を伴う。熱水
のコストは高い。さらに、熱水は乳剤層のタンパク質結
合剤、通常ゼラチンを溶解し、従って該乳剤層の分解を
引き起こし、それにより銀粒子と溶解した銀塩を含む汚
れた黒色の廃水が得られ、これは、冷却時にフィルタ及
び排水管を詰まらせることがある。さらに、トリプシン
は格段に高価であり且つエコロジー上有害である。
【0009】米国特許第5,068,165に従えば、
これらの欠点は、アルミニウムフォイルとハロゲン化銀
乳剤層との間に、薄い水膨潤性中間層であって、その全
重量の少なくとも70%の少なくとも1種の非タンパク
質親水性フイルム形成性ポリマーを含んで成る中間層を
設けることにより大部分回避された。
【0010】しかしながら、その結果として、アルミニ
ウム表面への銀の付着及び転写された銀像の鮮鋭度が減
少する。
【0011】米国特許第5,273,858号に従え
ば、これらの欠点は、アルミニウム箔とハロゲン化銀乳
剤との間に、少なくも1種のエチレン系不飽和モノマー
の重合により製造されそして0.2μm以上の平均直径
を有する疎水性ポリマービーズを含んで成る中間層を設
けることにより回避された。しかしながら、この解決法
は依然として完全に満足なものではない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、良好
な印刷品質及び人間工学的処理(ergonomical processin
g)を伴う、銀塩拡散転写法に従ってオフセット印刷版を
製造するための像形成要素を提供することである。
【0013】本発明の他の目的は、良好な印刷品質と人
間工学的処理を有する前記像形成要素を用いてオフセッ
ト印刷版を製造する方法を提供することである。
【0014】本発明の更なる目的は以下の説明から明ら
かになるであろう。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、支持体
の親水性表面に、記載の順序で、(i)物理的現像核を
含む受像層、(ii)該受像層と水透過性関係にあるハロ
ゲン化銀乳剤を含む感光性層、及び(iii)該受像層と
該感光性層との間の中間層を有する像形成要素におい
て、該中間層が、重縮合により得られうるアルカリ不溶
性ポリマー有機化合物の粒子を含んで成り、該粒子が
0.02μm〜10μmの数平均サイズ(number
average size)を有することを特徴とす
る像形成要素が提供される。
【0016】本発明に従えば、(a)本発明に従う像形
成要素を像通りに(image−wise)露光し、
(b)1種又は複数種の現像主薬と1種又は複数種のハ
ロゲン化銀溶剤の存在下に該像形成要素に水性アルカリ
溶液を適用し、(c)該像形成要素を処理して該受像層
の上にある層を除去し、それにより該受像層に形成され
た銀像を露出させる、工程からなることを特徴とする銀
塩拡散転写法によるオフセット印刷版の製造方法も提供
される。
【0017】本発明に従えば、重縮合により得られうる
アルカリ不溶性ポリマー有機化合物の粒子であって0.
02μm〜10μmの数平均サイズを有する粒子を含ん
で成る中間層を有する像形成要素を使用することにより
DTR法に従って得られた平版印刷版は、高い解像力及
び印刷版と印刷物の良好な調和(match)を有する
ことが見いだされた。
【0018】重縮合により得られうるアルカリ不溶性ポ
リマー有機化合物としては、20℃で、pH10の水酸
化ナトリウム溶液中で1g/l未満、好ましくは0.1
g/l未満の溶解度を有しており、少なくとも1つの炭
素−炭素結合を含み、その分子の数分率(number
fraction)の半分以下が厳密に同じ分子量を
有しており、そして重縮合反応により得られうる化合物
が考えられる。
【0019】好ましくは、重縮合により得られうる該ア
ルカリ不溶性ポリマー有機化合物は、実質的に親水性基
を含まないポリエステル又はポリアミドである。実質的
に親水性基を含まないとは、該ポリエステル又はポリア
ミドの分子が、グラムで表した数平均分子量を500で
割った数より少ない数の親水性基を含み、さらに好まし
くは、グラムで表した数平均分子量を1500で割った
数より少ない数の親水性基を含み、最も好ましくは親水
性基を含まないことであると理解される。
【0020】該親水性基はアミノ基、アンモニウム基、
アルコール性又はフェノール性ヒドロキシル、スルホ基
又はカルボキシルであることができる。
【0021】重縮合により得られうる特に好ましいアル
カリ不溶性ポリマー有機化合物は、実質的に親水性基を
含まないポリエステル、特にポリ(エチレンテレフタレ
ート)である。
【0022】重縮合により得られうる該アルカリ不溶性
ポリマー有機化合物は、当業界で周知の方法により製造
することができる。
【0023】該中間層は、粒子の数平均サイズが0.0
2μm〜10μmである、重縮合により得られうる1種
のみのアルカリ不溶性ポリマー有機化合物の粒子を含有
することができ、又は、粒子の数平均サイズが0.02
μm〜10μmである、重縮合により得られうるアルカ
リ不溶性ポリマー有機化合物の混合物を含有することが
できる。
【0024】重縮合により得られうる該アルカリ不溶性
ポリマー有機化合物の該粒子の数平均サイズは、同等な
容積を持った球の数平均直径として表される。重縮合に
より得られうる該アルカリ不溶性ポリマー有機化合物の
該粒子は、好ましくは0.05μm〜5μm、より好ま
しくは0.1〜2.5μmの数平均サイズを有する。重
縮合により得られうる該アルカリ不溶性ポリマー有機化
合物の該粒子は、いかなる形態を有することもできる
が、好ましくは球形(ビーズ)である。
【0025】0.02μm〜10μmの数平均直径を有
する該粒子は、好ましくは、重縮合により得られうる該
アルカリ不溶性ポリマー有機化合物の分散液を作ること
により製造される。
【0026】重縮合により得られうる該アルカリ不溶性
ポリマー有機化合物の分散液は、下記の工程により得る
ことができる。
【0027】第1工程において、水又は水性混和性溶
媒、例えばエタノールを伴う水中で好ましくは8g/l
〜300g/l、更に好ましくは30g/l〜200g
/lの量の重縮合により得られうる該アルカリ不溶性ポ
リマー有機化合物を、0.10g/l〜25g/l、更
に好ましくは、0.30g/l〜7.5g/lの量の界
面活性剤の存在下に、高剪断ミキサー、例えば、ウルト
ラ・ターラックス(ULTRA TURRAX)、コッ
トホッフ・ミッシュシレーネ(KOTTHOFEMIS
CHSILENE)又はディゾルバー(DISSOLV
ER)により撹拌することによって、0.2μm〜20
μmの範囲のサイズを持った粒子を有する予備分散液が
得られる。この撹拌の期間は、決定的には重要ではない
が、均一な再分散液(redispersion)を得
るのに十分長くするべきである。実際には、120秒〜
1800秒、好ましくは、360秒〜1200秒の期間
が適用される。撹拌の温度は、決定的には重要ではない
が、実際的な理由で、重縮合により得られうるアルカリ
不溶性ポリマー有機化合物のガラス転移温度より少なく
とも5℃低いことが好ましく、更に好ましくは、該温度
は20℃〜35℃である。
【0028】5μmより小さい数平均サイズを持った粒
子が必要とされる場合には、前記予備分散液を所望のサ
イズが得られるまで第2工程で粉砕する(mill)。
好適な粉砕機(mill)は、例えば、水平パールミル
(horizontal pearl mills)、
例えば、ダイノミル(DYNOMILL)、コボールミ
ル(COBALL−MILL)、ボールミル、サンドミ
ル、鉛直ミル(vertical mill)等であ
る。粉砕の温度は、決定的には重要ではないが、実際的
な理由で、重縮合により得られうるアルカリ不溶性ポリ
マー有機化合物のガラス転移温度より少なくとも5℃低
いことが好ましく、更に好ましくは、該温度は20℃〜
35℃である。粉砕の期間は、粉砕機の技術的特長によ
り決定されるが、当業者には明らかである。実際には、
この期間は、120秒〜3600秒、好ましくは、30
0秒〜2400秒の範囲にある。
【0029】重縮合により得られうるアルカリ不溶性ポ
リマー有機化合物の分散液は下記の工程により得ること
もできる。
【0030】第1工程において、前記重縮合により得ら
れうるアルカリ不溶性ポリマー有機化合物を低沸点有機
溶媒に溶解させ、この溶液を例えばホモレックス 1
HR(HOMOREX 1 HR)で激しく撹拌しなが
ら、界面活性剤の存在下に水に加える。
【0031】第2工程において、該低沸点有機溶媒を例
えばロタベーパー(ROTAVAPOR)により減圧下
に留去する。
【0032】重縮合により得られうる前記アルカリ不溶
性ポリマー有機化合物又は該化合物の混合物は、少なく
とも0.1g/m2、更に好ましくは、少なくとも0.
15g/m2の量で該中間層に存在するのが好ましい。
上限はそんなに重要ではないが、好ましくは3.0g/
2以下、更に好ましくは1.0g/m2以下である。重
縮合により得られうる前記アルカリ不溶性ポリマー有機
化合物は該中間層において混和物として使用することが
できることは、もちろん明らかである。
【0033】該中間層は、更に、少なくとも1種のエチ
レン系不飽和モノマーの重合により製造された疎水性ポ
リマー粒子を、例えば該中間層の70重量%以下の量で
含有して成ることができる。該中間層は、更に、0.2
μm以上の数平均粒子サイズを有する、アルカリ可溶性
疎水性ポリマー粒子の水性分散液も含有して成ることが
できる。該中間層に存在するアルカリ可溶性疎水性ポリ
マー粒子の該水性分散液の量は、該層の全重量を基準と
して計算して10重量%以下とすることができる。
【0034】非タンパク質親水性フイルム形成性ポリマ
ーは、中間層中に、例えば該中間層の全重量の20重量
%以下の量で存在することができる。好適な非タンパク
質親水性フイルム形成性ポリマーは、例えば、ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオ
キシド、部分的に加水分解されたポリビニルアセテー
ト、スルホン化ポリスチレン、ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、セルロースアセテ
ートハイドロジェンフタレート、デキストラン、デキス
トリン又はその誘導体、デンプン、アラビアゴム、及び
アルギン酸誘導体、例えば、その塩又はエステルであ
る。2種又はそれより多くの異なる非タンパク質親水性
フイルム形成性ポリマーの混合物を使用することもでき
る。
【0035】中間層は、更に、界面活性剤、静電防止
剤、着色剤、艶消剤等のような種々の成分を含んで成る
ことができる。
【0036】好ましくは、中間層は、0.02μmから
10μmの数平均サイズを有する重縮合により得られう
るアルカリ不溶性ポリマー有機化合物の該粒子を、少な
くとも30重量%、更に好ましくは少なくとも50重量
%、なお一層好ましくは少なくとも75重量%、最も好
ましくは少なくとも90重量%を含んで成る。
【0037】支持体の該親水性表面は柔軟性支持体上に
塗布された親水性合成ホモポリマー又はコポリマー及び
硬膜剤を含有する硬膜化された親水性層であることがで
きる。好ましい親水性層は、テトラアルキルオルトシリ
ケートで硬膜化されたそして好ましくはSiO2及び/
又はTiO2を含有するポリビニルアルコールの層であ
り、その際該ポリビニルアルコールと該テトラアルキル
オルトシリケートの重量比は0.5〜5である。これは
英国特許第1,419,512号、フランス特許第2,
300,354号、米国特許第3,971,660号、
米国特許第4,284,705号、EP−A−405,
016及びEP−A−450,199に開示されてお
り、従ってこれらを参照することにより本明細書での説
明に替えるものである。
【0038】支持体の該親水性表面は、好ましくは、親
水性金属支持体、例えば、アルミニウム支持体である。
【0039】本発明に従って使用するための像形成要素
のアルミニウム支持体は、純粋なアルミニウム又はアル
ミニウム含有率が少なくとも95%のアルミニウム合金
から成ることができる。支持体の厚さは通常約0.13
mm乃至約0.50mmの範囲にある。
【0040】平版オフセット印刷用のアルミニウム又は
アルミニウム合金フォイルの製造は下記の工程、すなわ
ち、研磨(graining)、陽極酸化、及び随意に
フォイルの後処理を含む。好ましくは、アルミニウムフ
ォイルは、0.2〜1.5μmのCLA値を有する粗さ
を有し、0.4μm〜2.0μmの厚さの陽極酸化層を
有し、そして水性炭酸水素ナトリウムで後処理される。
【0041】本発明に従えば、アルミニウムフォイルの
粗化(roughening)は先行技術において周知
された方法に従って行うことができる。アルミニウム支
持体の表面を機械的、化学的又は電気化学的研磨により
又はそれらの組み合わせにより粗化して、アルミニウム
支持体へのハロゲン化銀乳剤層の満足な接着性を得ると
ともに、版表面の非印刷区域を形成する区域に良好な水
保持性を与えることができる。
【0042】電気化学的研磨方法が好ましい。その理由
は電気化学的研磨方法は、平版印刷版に使用される際、
通常望まれる非常に微細な且つ均一なグレイン(gra
in)を持った大きな平均表面積を有する均一な表面粗
さを形成することができるからである。
【0043】電気化学的研磨は、交流又は直流電流を使
用して塩酸及び/又は硝酸含有電解質溶液中で行うこと
ができる。電気化学的研磨に使用することができる他の
水性溶液は、例えば、所望により、例えば、Al(NO
33、AlCl3、ホウ酸、クロム酸、硫酸塩、塩化
物、硝酸塩、モノアミン、ジアミン、アルデヒド、リン
酸塩、H22等のような1種又は1種より多くの腐食抑
制剤を更に含有するH2SO4、H3PO4のような酸であ
る。
【0044】本発明に関する電気化学的研磨は、単相又
は三相交流電流を使用して行うことができる。アルミニ
ウム板に印加される電圧は、好ましくは10〜35Vで
ある。3〜150Amp/dm2の電流密度が5〜24
0秒間使用される。電解研磨溶液の温度は5〜50℃の
範囲で変えることができる。電気化学的研磨は、好まし
くは10Hz〜300Hzの交流電流で行われる。
【0045】主としてアルミニウムフォイルの表面から
グリース状物質を除去するために、粗化の前に脱脂処理
を行うのが好ましい。
【0046】従って、アルミニウムフォイルは、界面活
性剤及び/又は水性アルカリ性溶液による脱脂処理に付
すことができる。
【0047】好ましくは、粗化の後に、酸を含有する水
性溶液を使用する化学的エッチング工程が行われる。化
学的エッチングは、少なくとも30℃、更に好ましくは
少なくとも40℃、最も好ましくは少なくとも50℃の
温度で行うのが好ましい。
【0048】水性エッチング溶液において使用するのに
好適な酸は、好ましくは無機酸であり、最も好ましくは
強酸である。水性エッチング溶液中の酸の全量は、好ま
しくは少なくとも150g/lである。化学的エッチン
グの期間は好ましくは3秒乃至5分である。
【0049】粗化及び随意の化学的エッチングの後、ア
ルミニウムフォイルは陽極酸化される。これは下記の如
くして行われる。
【0050】硫酸、リン酸、シュウ酸、クロム酸又はス
ルファミン酸、ベンゾスルホン酸等のような有機酸又は
その混合物を含有する溶液中に陽極(anode)とし
て浸漬された研磨したアルミニウムフォイルに電流を通
す。1〜70重量%の電解質濃度を0〜70℃の温度範
囲内で使用することができる。陽極電流密度は1〜50
A/dm2の範囲で変え、電圧は1〜100Vの範囲内
で変えて、1〜8g/m2Al23.H2Oの陽極酸化さ
れたフイルム重量を得ることができる。次いで陽極酸化
されたアルミニウムフォイルを、脱イオン水で10〜8
0℃の温度範囲内で洗浄することができる。
【0051】陽極酸化工程の後、シーリングの如き後処
理を陽極表面に適用することができる。陽極酸化により
形成された酸化アルミニウム層の細孔のシーリングは、
アルミニウム陽極酸化の技術分野の当業者には周知の技
術である。この技術は、例えば、“Belgisch−
Nederlands tijdschrift vo
or Oppervlaktetechnieken
van materialen”,24ste jaa
rgang/januari 1980,に、“Sea
ling−kwaliteit en sealing
−controle van geanodiseer
d Aluminum”という表題で記載されている。
多孔性陽極酸化アルミニウム表面の異なるタイプのシー
リングが存在する。
【0052】好ましい後処理は、研磨され、陽極酸化さ
れたアルミニウム支持体を、EP−A567178に開
示されている炭酸水素塩を含有する水性溶液で処理する
ことにより行われる。EP−A567178はそれを参
照することにより本明細書での説明に替える。
【0053】好ましくは、上記工程の各々の間に洗浄工
程を行って、特定の工程で使用される液体が先行する工
程で使用された液体で汚染されるのを回避する。
【0054】像の鮮鋭度を高め、その結果として、最終
の印刷されたコピーの鮮鋭度を高めるために、陽極酸化
層は、全体として、例えば特開昭58−14797に記
載のハレーション防止染料又は顔料で着色することがで
きる。
【0055】上記の支持体の親水性表面の調製に続い
て、該親水性表面を、物理的現像核を含有する溶液で直
ちにコーティングするか又は後の工程で該溶液でコーテ
ィングすることができる。
【0056】本発明に従って使用する受像層は、親水性
バインダーを含んでいなくてもよいが、好ましくは、受
像層の親水性を改良するために、例えば、受像層の全重
量の80重量%までの量の親水性コロイド、例えば、ポ
リビニルアルコールを含んでいてもよい。好ましくは、
該受像層のコーティング溶液のpHは7〜11、更に好
ましくは、8.5〜10である。
【0057】本発明に従って使用する好ましい現像核
は、重金属の硫化物、例えば、アンチモン、ビスマス、
カドミウム、コバルト、鉛、ニッケル、パラジウム、白
金、銀及び亜鉛の硫化物である。他の好適な現像核は、
例えば、セレン化物、ポリセレニド、ポリスルフイド、
メルカプタン、及びハロゲン化錫(II)のような重金属
塩である。重金属、好ましくは、銀、金、白金、パラジ
ウム及び水銀は、コロイド状態で使用することができ
る。本発明に従って使用する更に好ましい現像核は、E
P−A 546.598に開示されているような、平均
直径が6nm未満であり、そして4.5nmより大きい
直径を持った核の数が受像層に含まれる核の総数の15
%未満である重金属の核、特に硫化物である。本発明に
関する特に好ましい現像核は、6nm未満の平均直径を
有し、そして4.5nmより大きい直径を持った核の数
が該受像層に含まれる核の総数の15%未満である硫化
パラジウム核である。
【0058】像の鮮鋭度(sharpness)を促進
するために、支持体の親水性表面に染料又は顔料の非常
に薄いハレーション防止塗膜を設けることができ、又は
受像層が少なくとも1種のハレーション防止染料又は顔
料を含むことができる。
【0059】本発明に従って使用される感光性層は、ハ
ロゲン化銀乳剤の少なくとも1つが感光性であり、親水
性コロイドバインダーを含んで成る、いかなるハロゲン
化銀乳剤層であってもよい。
【0060】本発明に従うハロゲン化銀乳剤層をコーテ
ィングするための写真用ハロゲン化銀乳剤は、例えば、
“Chimie et Physique Phtog
raphique”,Paul Montel,Par
is(1967)においてP.Clafkidesによ
り述べられ、又“Photographic Emul
sion Chemistry”,The Focal
Press, London(1966)において
G.F.Duffin により述べられ、又“Maki
ng and Coating Phtographi
c Emulsion”,TheFocal Pres
s, London(1966)において、V.L.Z
elikman等により述べられたような、種々の方法
に従って可溶性銀塩と可溶性ハライドから製造すること
ができる。
【0061】本発明に従えば、乳剤(1種又は複数)は
主として又は完全に塩化銀から成るのが好ましい。1モ
ル%〜40モル%の割合の臭化銀が存在することができ
る。2モル%以上の臭化銀を有する乳剤は、実質的にす
べての臭化物がコアに集中しているという意味で当業者
に周知されたコア・シェル型に属するのが好ましい。こ
のコアは好ましくは沈殿した全ハロゲン化銀の10〜4
0%を含み、これに対してシェルは、好ましくは、沈殿
した全ハロゲン化銀の60〜90%を含む。
【0062】ハロゲン化銀粒子(grains)の平均
サイズは0.10〜0.70μm、好ましくは、0.2
5〜0.45μmの範囲にあることができる。
【0063】好ましくは、沈殿工程中に、イリジウム及
び/又はロジウム含有化合物又は両者の混合物を加え
る。これらの加えられる化合物の濃度は、AgNO3
モル当たり10-8〜10-3モル、好ましくは、AgNO
31モル当たり0.5*10-7〜10-5モルの範囲にあ
る。
【0064】乳剤は、例えば、化学熟成工程中に硫黄含
有化合物、例えば、アリルイソチオシアネート、アリル
チオ尿素、及びチオ硫酸ナトリウムを加えることにより
化学増感させることができる。還元剤、例えば、BE−
P 493,464及び568,687に記載された錫
化合物及びジエチレントリアミン又はアミノメタンスル
ホン酸の誘導体のようなポリアミンを化学増感剤として
使用することができる。他の好適な化学増感剤は、例え
ば、金、白金、パラジウム、イリジウム、ルテニウム及
びロジウムのような貴金属及び貴金属化合物である。こ
の化学増感方法は、R.KOSLOWSKY,Z.Wi
ss.Photogr.Photophys.Phot
ochem.46,65−72(1951)の論文に記
載されている。
【0065】高い感光性のために好ましいネガ作用性
(negative−working)ハロゲン化銀乳
剤とは別に、1つ又は複数の乳剤層にポジ銀像を生成さ
せそして受像層にネガ像を生成させ直接陽画ハロゲン化
銀乳剤を使用することもできる。
【0066】例えば、EP−A 365,926及び米
国特許第3,062,651号に記載のような主として
内部像を形成する直接陽画ハロゲン化銀乳剤を使用する
ことができる。あるいは、EP−A 9420189
9.5及びEP−A 481,562に開示された、内
部電子トラップ又は更に好ましくは外部電子トラップで
予めかぶらされた(prefogged)直接陽画ハロ
ゲン化銀乳剤も本発明に従う使用に好適である。
【0067】DTR要素のハロゲン化銀乳剤は、露光光
源のスペクトル発光に従ってスペクトル増感させること
ができる。但し該DTR要素はこの露光光源のために設
計されている。
【0068】可視スペクトル領域のための好適な増感色
素には、メチン染料、例えば、“The Cyanin
e Dyes and Related Compou
nds”,1964,John Wiley & So
nsにおいてF.M.Hamerにより記載されたメチ
ン染料が包含される。この目的で使用できる染料には、
シアニン染料、メロシアニン染料、錯体(comple
x)シアニン染料、錯体メロシアニン染料、単極(ho
mopolar)シアニン染料、ヘミシアニン染料、ス
チリル染料及びヘミオキソノール染料が包含される。特
に価値ある染料は、シアニン染料、メロシアニン染料、
錯体メロシアニン染料に属する染料である。
【0069】通常の光源、例えばタングステン光の場合
には、緑色増感色素が必要である。アルゴンイオンレー
ザーによる露光の場合には、青色増感色素が配合され
る。赤色光発光源、例えば、LED又はHeNeレーザ
ーによる露光の場合には、赤色増感色素が使用される。
半導体レーザーによる露光の場合には、近赤外線に適し
た特別のスペクトル増感色素が必要である。好適な赤外
増感色素は、例えば、米国特許第2,095,854
号、米国特許第2,095,856号、第2,955,
939号、第3,482,978号、第3,552,9
74号、第3,573,921号、第3,582,34
4号、第3,623,881号及び第3,695,88
8号に開示されている。
【0070】本発明に関して好ましい青色増感色素、緑
色増感色素、赤色増感色素及び赤外増感色素はEP−A
554,585に記載されている。
【0071】赤又は近赤外領域の使用において感光度を
高めるために、赤色又は近赤外増感色素と組み合わせた
いわゆる強色増感剤(supersensitizer
s)を使用することができる。好適な強色増感剤は、R
eseach Disclosure Vol 28
9,May 1988,item 28952に記載さ
れている。スペクトル増感剤は、水性溶液、有機溶媒溶
液の形態で又は分散液の形態で写真乳剤に加えることが
できる。
【0072】ハロゲン化銀乳剤は、通常の乳剤安定剤を
含有することができる。好適な乳剤安定剤は、アザイン
デン類、好ましくは、テトラ又はペンタアザインデン
類、特に、ヒドロキシ又はアミノ基により置換されたそ
れらである。この種の化合物は、Z.Wiss.Pho
togr.Photophys.Photochem.
47,2−27(1952)においてBIRRにより記
載されている。他の好適な乳剤安定剤は、一般に、複素
環式メルカプト化合物、特に、置換又は未置換1−フェ
ニル−5−メルカプト−テトラゾール、特に、アミド基
−NR1−CO−R2又は−NR1−SO2−R2、(式
中、R1は水素、又はC1ーC4アルキルを表し、R2は、
1ーC8アルキル、アリール、及びアルケニルから成る
群より選ばれた炭化水素基を表し、該炭化水素基は−C
OOM基又は−SO3M基により置換されており、ここ
でMは水素、金属カチオン又はアンモニウム基を表す)
により置換された1−フェニル−5−メルカプト−テト
ラゾール類である。
【0073】本発明に関して1つ又は複数のハロゲン化
銀乳剤層のバインダーとして、親水性コロイド、通常タ
ンパク質、好ましくはゼラチンを使用することができ
る。しかしながら、ゼラチンは、部分的に又は完全に合
成ポリマー、半合成ポリマー又は天然ポリマーにより置
き換えることができる。好ましくは、ハロゲン化銀乳剤
層は、ゼラチンの10重量%水性溶液が36℃、pH6
において、1000s-1の剪断速度で20mPasより
低い粘度を有する、少なくとも1種のゼラチンをより高
い粘度のゼラチンと組み合わせて含有する。該低粘度ゼ
ラチン対高粘度のゼラチンの重量比は、好ましくは>
0.5である。
【0074】好ましくは、1つ又は複数のゼラチン層は
実質的に硬膜化されていない。実質的に硬膜化されてい
ないとは、このようなゼラチン層が下塗りされた(su
bbed)ポリエチレンテレフタレートフイルム支持体
上に1.2g/m2の乾燥厚さで塗布され、57℃ 及
び35%R.Hで3日間乾燥されそして30℃の水に浸
漬されるとき、95重量%以上の該ゼラチン層が5分以
内に溶解されることを意味する。
【0075】ハロゲン化銀乳剤は、pH調製成分を含有
することができる。好ましくは、少なくとも1種のゼラ
チン含有層は、このゼラチンの等電点より低くないpH
値でコーティングされて、該ゼラチン含有コーテッド層
と上記中間層との相互作用を回避する。更に好ましく
は、該中間層に隣接したゼラチン層は、そのゼラチンの
等電点より低くないpH値でコーティングされる。最も
好ましくは、すべてのゼラチン含有層は、それらのゼラ
チンの等電点より低くないpH値でコーティングされ
る。カブリ防止剤、現像促進剤、湿潤剤及びゼラチンの
硬膜剤のような他の成分が存在することができる。ハロ
ゲン化銀乳剤層は、散乱光を吸収し従って像の鮮鋭度を
高める遮光色素(light−screening d
yes)を含んで成ることができる。好適な遮光色素
は、一般に、米国特許第4,092,168号、米国特
許第4,311,787号及びDE−P2,453,2
17に記載されている。
【0076】本発明に従って使用するのに好適なハロゲ
ン化銀乳剤の組成、調製、及びコーティングに関する更
なる詳細は、例えば、Product Licensi
ngIndex,Vol.92,December 1
971,publication 9232,p.10
7−109に見いだされる。
【0077】該ハロゲン化銀乳剤含有層と0.02μm
〜10μmの数平均サイズを有する重縮合により得られ
うるアルカリ不溶性ポリマー有機化合物の粒子を含んで
成る該中間層との間に存在していてもよい追加の中間層
は、一般に、ハレーション防止染料又は顔料、現像主
薬、ハロゲン化銀溶剤、塩基前駆体及び腐食防止物質の
ような1種又は1種より多くの成分を含むことができ
る。
【0078】ハロゲン化銀乳剤層及び随意の他の層は、
スライドホッパーコーティング又はカーテンコーティン
グのような普通に適用されるコーティング技術を使用し
て受像層を備えた本発明に従うアルミニウム支持体にコ
ーティングすることができる。別法として、これらの層
は、一時的支持体、例えばポリエステルフイルムに最初
コーティングし、次いでEP−A−410500に開示
されているようにアルミニウム支持体にラミネートする
ことができる。
【0079】感光性層を含んで成る層パケットを受像層
上にラミネートすることにより像形成要素が製造される
場合には、1つ又は複数の中間層は感光性層上に設けら
れ、その際0.02μm〜10μmの数平均サイズを有
する重縮合により得られ得るアルカリ不溶性ポリマー有
機化合物の粒子を含んで成る中間層は上部層である。
【0080】本発明に従えば、像形成要素は、その特定
の用途に従う装置で情報通りに露光させることができ
る。感光性ハロゲン化銀乳剤を露光するためのカメラは
市場で広く選択できる。水平、垂直及び暗室型カメラ及
び接触露光装置が、任意の特定の種類のリプログラフィ
ー作業に都合が良いように利用可能である。本発明に従
う像形成要素は、一般に、レーザーレコーダー及び陰極
線管を使用して露光させることもできる。
【0081】本発明に従えば、該感光性層において銀像
を形成しそしてその形成された未還元のハロゲン化銀又
は錯体を該感光性層から像通りに該受像層に拡散させて
そこに銀像を生成させるための、情報通りに露光された
像形成要素の現像及び拡散転写は、1種又は複数種の現
像主薬及び1種又は複数種のハロゲン化銀溶剤の存在下
に水性アルカリ溶液の助けにより行われる。1種又は複
数種の現像主薬及び/又は1種又は複数種のハロゲン化
銀溶剤は、水性アルカリ溶液及び/又は像形成要素中に
配合することができる。
【0082】好ましくは、水性アルカリ溶液中のハロゲ
ン化銀溶剤は、0.05重量%〜5重量%、更に好まし
くは0.5重量%〜2重量%の量で使用される。ハロゲ
ン化銀にたいする錯化剤として作用するハロゲン化銀溶
剤は、好ましくは、水溶性チオサルフェート又はチオシ
アネート、例えば、チオ硫酸ナトリウム、カリウム又は
アンモニウム及びチオシアン酸ナトリウム、カリウム又
はアンモニウムである。
【0083】本発明に関して使用することができる更な
るハロゲン化銀溶剤は、例えば、サルファイト、アミ
ン、2−メルカプト安息香酸、環状イミド化合物、例え
ば、ウラシル、5,5−ジアルキルヒダントイン、アル
キルスルホン及びオキサゾリドンである。
【0084】本発明に関して使用するための更なるハロ
ゲン化銀溶剤はアルカノールアミンである。本発明に関
して使用できるアルカノールアミンの例は、下記式
【0085】
【化1】
【0086】式中、X及びX′は、独立に、水素、ヒド
ロキシル基又はアミノ基を表し、l及びmは0又は1又
はそれより大きな整数を表し、nは1又はそれより大き
な整数を表す、に相当する。該アルカノールアミンは、
アルカリ性処理液中に好ましくは0.1重量%〜5重量
%の濃度で存在することができる。しかしながら、アル
カノールアミンの一部又は全部は、像形成要素の1つ又
はそれより多くの層中に存在することができる。
【0087】本発明に関して使用するための更に他の好
ましいハロゲン化銀溶剤はチオエーテルである。好まし
くは、使用されるチオエーテルは下記の一般式 Z−(R1−S)t−R2−S−R3−Y 式中、Z及びYは、各々独立に、水素、アルキル基、ア
ミノ基、アンモニウム基、ヒドロキシル、スルホ基、カ
ルボキシル、アミノカルボニル又はアミノスルホニルを
表し、R1、R2及びR3は、各々独立に、アルキレンを
表し、該アルキレンは置換されいてもよくそして随意に
酸素橋を含んでいてもよく、そしてtは0〜10の整数
を表す、に相当する。上記式に相当するチオエーテル化
合物の例は、例えば、米国特許第4,960,683号
及びEP−A 554,585に開示されている。
【0088】更に他の好適なハロゲン化銀溶剤は、1,
2,4−トリアゾリウム−3−チオレート、好ましく
は、少なくとも3個のフッ素原子を含むC1ーC8アルキ
ル基、C4−C10炭化水素基及び少なくとも3個のフッ
素原子を含むC1ーC8アルキル基及び/又はC4−C10
炭化水素基で置換された4−アミノ基から成る群より選
ばれた少なくとも1個の置換基で置換された1,2,4
−トリアゾリウム−3−チオレートである。
【0089】異なるハロゲン化銀溶剤の組み合わせを使
用することができ、そして少なくとも1種のハロゲン化
銀溶剤を像形成要素の適当な層中に含ませ、そして少な
くとも1種の他のハロゲン化銀溶剤を現像溶液に加える
ことも可能である。
【0090】アルカリ性処理液が1種又は複数種の現像
主薬を含有することもできる。この場合に、アルカリ性
処理液は現像液(developer)と呼ばれる。他
方、1種又は複数種の現像主薬の一部又はすべてが写真
材料又は像形成要素の1つ又は1つより多くの層に存在
することができる。現像主薬のすべてが像形成要素中に
含まれる場合には、アルカリ性処理液はアクチベーター
又はアクチベーティング液と呼ばれる。
【0091】本発明に関して使用するハロゲン化銀現像
主薬は、好ましくはp−ジヒドロキシベンゼン型であ
り、例えば、ヒドロキノン、メチルヒドロキノン、又は
クロロヒドロキノンであり、これらは1−フェニル−3
−ピラゾリドン型現像主薬及び/又はp−モノメチルア
ミノフェノールである補助現像主薬(auxiliar
y developing agent)との組み合わ
せであることが好ましい。特に有用な補助現像主薬は1
−フェニル−3−ピラゾリドン類である。特にそれらが
写真材料中に導入されている場合に、更に好ましいもの
は、1−フェニル−3−ピラゾリドンの水溶解性が例え
ばヒドロキシ、アミノ、カルボン酸基スルホン酸基等の
ような親水性置換基により増大している1−フェニル−
3−ピラゾリドン類である。1個又はそれより多くの親
水性基で置換された1−フェニル−3−ピラゾリドン類
の例は、例えば、1−フェニル−4,4−ジメチル−2
−ヒドロキシ−3−ピラゾリドン、1−(4−カルボキ
シフェニル)−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン等
である。しかしながら、他の現像主薬を使用することが
できる。
【0092】ヒドロキノン型現像主薬の好ましい量は、
1リットル当たり0.05モル〜0.40モルの範囲に
あり、第2現像主薬の好ましい量は1リットル当たり
1.8×10-3〜2.0×10-1モルの範囲にある。
【0093】本発明に従う水性アルカリ溶液は、他のハ
ロゲン化銀溶剤との組み合わせにおいて、1リットル当
たり40g〜180g、好ましくは1リットル当たり6
0〜160gの範囲の量で亜硫酸塩、例えば亜硫酸ナト
リウムを更に含んで成ることができる。現像主薬、ハロ
ゲン化銀溶剤及び亜硫酸塩について示された量の範囲
は、これらの化合物が水性アルカリ溶液の一部を構成し
ていようと、それらを含有する層に水性アルカリ溶液を
加えるとき該層から溶解されようと、DTR処理中に水
性アルカリ溶液中に溶質として存在するこれらの化合物
の量に当てはまる。
【0094】本発明に従って使用するのに好適な水性ア
ルカリ溶液は、乳剤が水性アルカリ溶液で膨潤されると
き移送ローラに乳剤層が粘着するのを防止するために、
少なくとも0.3g/lの量、更に好ましくは少なくと
も0.6g/lの量でアルミニウムイオンを含有して成
ることが好ましい。
【0095】アルカリ性処理液は、好ましくは9〜14
のpH、更に好ましくは10〜13のpHを有するが、
現像されるべきハロゲン化銀乳剤材料のタイプ、意図す
る現像時間及び処理温度に依存する。
【0096】温度及び時間のような処理条件は、処理さ
れるべき材料の機械的強度が不利な影響を受けずしかも
分解が起こらないという条件下に、広い範囲内で変える
ことができる。
【0097】アルカリ性処理液のpHは、有機又は無機
アルカリ性物質又はその組み合わせにより定めることが
できる。好適な無機アルカリ性物質は、例えば、ナトリ
ウム及びカリウムの水酸化物、リン酸及び/又は珪酸の
アルカリ金属塩、例えば、リン酸三ナトリウム、ナトリ
ウム又はカリウムのオルト珪酸塩、メタ珪酸塩、ハイド
ロジシリケート、及び炭酸ナトリウム等である。好適な
有機アルカリ性物質は、例えば、アルカノールアミンで
ある。後者の場合には、アルカノールアミンはpHを与
えるか又はpHを与えるのを助け、そしてハロゲン化銀
錯化剤として作用する。
【0098】水性アルカリ溶液は、受像層において得ら
れた銀像の疎水性を改良するために疎水化剤を更に含ん
で成ることができる。一般に、これらの化合物は、メル
カプト基又はチオレート基及び1個又はそれより多くの
疎水性置換基を含む。特に好ましい疎水化剤は、DE−
A 1,228,927及び米国特許第4,563,4
10号に記載のメルカプト−1,3,4−チアジアゾー
ル類、3−メルカプト−5−アルキル−1,2,4−ト
リアゾール類、2−メルカプト−5−ヘプチル−オキサ
−3,4−ジアゾール及び長鎖(少なくとも5個の炭素
原子)アルキル置換メルカプトテトラゾール類である。
疎水化剤は単独で又は互いに組み合わせて使用すること
ができる。
【0099】これらの疎水化化合物は、1リットル当た
り好ましくは0.1〜3gの量で且つ好ましくは1−フ
ェニル−5−メルカプトテトラゾールとの混合物として
水性アルカリ溶液に加えることができ、1−フェニル−
5−メルカプトテトラゾールは溶液1リットル当たり例
えば50mg〜1.2gの量で使用することができ、該
溶液はこの化合物の溶解を改良するために少量のエタノ
ールを含有していてもよい。
【0100】水性アルカリ溶液は、例えば酸化保恒剤
(oxidation preservative
s)、カルシウムイオン封鎖化合物(calcium−
sequestering compounds)、ス
ラッジ防止剤(anti−sludge agent
s)及び潜像硬膜剤を包含する硬膜剤のような他の成分
を含んで成ることができる。
【0101】公知の方法に従う水性アルカリ性溶液の再
生は、溶液が1種又は複数種の現像主薬及び/又は1種
又は複数種のハロゲン化銀溶剤を含んでいてもいなくて
も、もちろん可能である。
【0102】現像は、いわゆる安定化液により停止させ
ることができるが、これは必ずしも必要ではない。この
安定化液は、好ましくは5〜7の範囲のpHを有する酸
性停止浴である。
【0103】オルトリン酸二水素ナトリウム及びオルト
リン酸水素二ナトリウムの混合物を含んで成り且つ上記
の範囲のpHを有する緩衝化された停止浴組成物が好ま
しい。
【0104】現像及び拡散転写は、種々の方法、例え
ば、ローラーでこすること、吸収剤手段例えば、綿又は
スポンジのプラグでふくことにより、又は処理されるべ
き材料を液体組成物中に浸漬することにより開始させる
ことができる。好ましくは、それらは自動操作式装置で
進行する。それらは、普通、18℃〜30℃の範囲の温
度及び5秒〜5分の時間で行われる。
【0105】支持体の親水性表面に銀像が形成された
後、該支持体上にまだ存在する過剰の水性アルカリ溶液
は、好ましくはこのフォイルを1対の絞りローラを通し
て案内することにより除去することができる。
【0106】物理的現像核の層においてこのようにして
得られた銀像を、次いで像形成要素を処理して物理的現
像核を含む層の上のすべての層を除去することにより露
出させ、それにより親水性支持体の像形成された表面を
露出させる。
【0107】本発明の特に好ましい態様に従えば、物理
的現像核の層の銀像は、物理的現像核を含む層の上のす
べての層を洗浄水で洗い去ることにより露出される。洗
浄水の温度は広く変えることができるが、好ましくは3
5℃〜45℃である。
【0108】支持体の親水性表面の像形成された表面
は、非銀像部分の親水性及び銀像の親油性を増加させる
化学処理に付すことができる。
【0109】この化学的後処理は、銀像のインキ受容性
及び/又はラッカー受容性を高める少なくとも1種の化
合物及び親水性表面のインキ反撥性を改良する少なくと
も1種の化合物を含んで成る、しばしば仕上げ剤(fi
nisher)と呼ばれる平版組成物(lithogr
aphic composition)で行うのが好ま
しい。
【0110】仕上げ剤のための好適な成分は、例えば、
アルカリ性溶液について前記した疎水化化合物のような
メルカプト基を含有する有機化合物である。好ましい化
合物は下記式の1つに相当する。
【0111】
【化2】
【0112】式中、R5は、水素又はアシル基を表し、
4は、アルキル、アリール又はアラルキルを表す。最
も好ましく使用される化合物は、R4が3〜16個の炭
素原子を含むアルキルを表す上記式の1つに従う化合物
である。該疎水化剤(1種又は複数)は、仕上げ剤中
に、好ましくは、0.1g/l〜10g/l、更に好ま
しくは0.3g/l〜3g/lの全濃度で含まれる。
【0113】親水性表面区域の親油性インキ反撥性を改
良する添加剤は、炭水化物、例えば、酸性多糖類、例え
ば、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、アル
ギン酸ナトリウム、アルギン酸のプロピレングリコール
エステル、ヒドロキシエチルデンプン、デキストリン、
ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン、
ポリスチレンスルホン酸、エチレンオキサイド及び/又
はプロピレンオキサイドと水又はアルコールとの反応生
成物であるポリグリコール及びポリビルアルコールであ
る。随意に、吸湿性物質、例えば、ソルビトール、グリ
セロール、グリセロールのトリ(ヒドロキシエチル)エ
ステル及び硫酸化ひまし油を加えることができる。
【0114】さらに、1種又は複数種の界面活性化合物
を好ましくは仕上げ剤に加えることもできる。その濃度
は、仕上げ剤が、版が仕上げられるとき過度の発泡度を
示さないという条件下に、広い範囲内で変えることがで
きる。好ましい界面活性化合物はアニオン性又は非イオ
ン性界面活性化合物である。
【0115】米国特許第4,563,410号に開示さ
れている好適な仕上げ剤は、4,000の分子量を有す
るポリエチレンオキサイド溶液中のメルカプトトリアゾ
ールの溶液を含んで成る組成物である。更なる好適な仕
上げ剤は、一般に、米国特許第4,062,682号及
びEP−A 94200941.6に記載されている。
【0116】仕上げ剤による処理が開始されるとき、銀
パターンを担持する表面は乾燥状態又は湿潤状態にある
ことができる。一般に、仕上げ剤による処理は長くはか
けず、通常約30秒以下であり、それは前記処理及び露
出工程の直後に、好ましくは30℃〜60℃の範囲の仕
上げ剤の温度で行うことができる。
【0117】仕上げ剤は、ローラーでこすること、吸収
手段、例えば綿又はスポンジのプラグでふくこと、又は
仕上げ剤中に処理されるべき材料を浸漬することなどの
種々の方法により塗布することができる。印刷版の像疎
水化工程は、仕上げ剤で満たされた狭いチャンネルを有
する装置を通して印刷版を導くこと及びチャンネルの終
わりに印刷版を2つの絞りローラーの間を搬送して過剰
の液を除去することにより自動的に進行させることもで
きる。
【0118】銀像を担持する支持体の親水性表面が仕上
げ剤で処理されるやいなや、印刷版として使用する準備
が整ったことになる。
【0119】下記の実施例により本発明を説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。す
べての部、百分率及び割合は特記しない限り重量による
ものとする。
【0120】
【実施例】
実施例1 0.30mm厚さのアルミニウムフォイル(AA105
0)を10%リン酸をを含む水性溶液中に浸漬すること
により脱脂し、次いで、水酸化ナトリウム2g/lを含
む水性溶液中でエッチングした。次いで、このフォイル
を、塩酸4g/l及びヒドロホウ酸(hydrobor
ic acid)4g/lを含有する水性溶液中で35
℃の温度で交流電流を用いて電気化学的に研磨して、
0.6μmの平均中心線粗さRaを有する表面トポグラ
フイーを形成した。次いで、硫酸30%を含む水性溶液
により60℃で120秒間このアルミニウムプレートの
よごれを除去した(desmuuted)。次いでフォ
イルを、硫酸200g/lを含む水性溶液中で、45℃
の温度、約10vの電圧及び150A/m2の電流密度
で約300秒間陽極酸化に付して、3.00g/m2
Al23の陽極酸化フイルムを形成させ、次いで脱イオ
ン水で洗浄し、炭酸水素ナトリウム20g/lを含む溶
液で40℃で30秒間後処理し、次いで120秒の間に
20℃の脱イオン水で洗浄し、最後に乾燥させた。
【0121】研磨され、陽極酸化されそしてシールされ
たアルミニウム支持体を物理的現像核としてPdS0.
7mg/m2を含有する銀受容性層(silver−r
eceptive stratum)でコーティングす
ることにより、像形成要素Iが得られた。
【0122】次いで、乾燥銀受容性層上に、生ずる乾燥
した層が0.5g/m2の重量のポリメチルメタクリレ
ートのビーズを有するように水性組成物から中間層を形
成させた。該組成物は、等容量の水及びエタノールの混
合物中の0.8μmの平均直径を有するポリメチルメタ
クリレートのビーズ の20%分散液 50ml ヘリオエヒトパピールロート(Helioecht papierrot(西ドイツ、D−5090、 レーフェルクーゼンのバイエル社により販売された 染料の商標) 2.5g GEBO(Chemische Fabrik Chem−Y,Gmbh,Germanyにより販売 された界面活性剤の商標) 1.25g TERGO(Chemische Fabrik Chem−Y,Gmbh,Germanyにより販売 された界面活性剤の商標) 0.2g サポニン 3.5g 脱イオン水 300ml (pH値:5.6) より成る。
【0123】最後に、AgX1モル当たり2.2ミリモ
ルの1−(3−(2−スルホベンズアミド))−フェニ
ル−5−メルカプト−テトラゾールを含有する、実質的
に硬膜化されていない感光性ネガ作用性(negati
ve−working)カドミウム不含有ゼラチン塩化
臭化ヨウ化銀(97.98/2/0.02モル%)乳剤
層を中間層上にコーティングした。その際ハロゲン化銀
は硝酸銀2.40g/m2に相当する量で与えられ、乳
剤層のゼラチン含有率は1.58g/m2であり、ゼラ
チンは21mPa.sの粘度を有するゼラチン0.7g
/m2と残りの14mPa.sの粘度を有するゼラチン
とから成る。
【0124】中間層組成物において、ポリメチルメタク
リレートのビーズの20%分散液を50mlの分散液D
sp1で置き換えたこと及び生ずる乾燥した中間層が
0.25g/m2の重量のポリ(エチレンテレフタレー
ト)のビーズを有することを除いては、同じ方法で像形
成要素IIを製造した。該分散液Dsp1は下記のよう
にして製造した。
【0125】ポリ(エチレンテレフタレート)100g
を酢酸エチル300mlに溶解し、この溶液を、水10
00ml中の10%MARLON(HUELS,Ger
manyにより販売されている界面活性剤の登録商標)
100mlの溶液に、ホモレックス(HOMOREX)
1 HRで激しく撹拌しながら加えた。次の工程で、こ
のエマルションをロタベーパー(ROTAVAPOR)
に入れそしてそれを60%の水浴で加温することによ
り、このエマルションから酢酸エチルを減圧下に留去し
た。そのようにして得られた分散液Dsp1の粒子はデ
ィスク遠心機粒子サイズ分析器(Disc Centr
ifuge Particle SizeAnalys
er)で評価して0.18μmの数平均サイズを有す
る。
【0126】中間層組成物において50mlのDsp1
を100mlのDsp1で置き換えそして250mlの
みの脱イオン水を使用したこと、及び生ずる乾燥した中
間層が0.50g/m2の重量のポリ(エチレンテレフ
タレート)のビーズを有することを除いては、像形成要
素IIと同じ方法で像形成要素IIIを製造した。中間
層組成物において50mlのDsp1を150mlのD
sp1で置き換えそして200mlのみの脱イオン水を
使用したこと、及び生ずる乾燥した中間層が0.75g
/m2の重量のポリ(エチレンテレフタレート)のビー
ズを有することを除いては、像形成要素IIと同じ方法
で像形成要素IVを製造した。 これらの4つの像形成
要素を、プロセスカメラにおいてステップウエッジ(s
tepwedge)を通して同じく露光させ、そして下
記の成分を有する製造したばかりの現像溶液に24℃で
8秒浸漬した。
【0127】 カルボキシメチルセルロース 4g 水酸化ナトリウム 22.5g 無水亜硫酸ナトリウム 120g ヒドロキノン 20g 1−フェニル−3−ピラゾリジノン 6g 臭化カリウム 0.75g 無水チオ硫酸ナトリウム 8g エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム塩 2g 硫酸アルミニウム18水塩 8.4g 脱イオン水(右の量とするだけの量) 1000ml pH(24℃) = 13 開始した拡散転写を30秒間続けて受像層に銀像を形成
させた。
【0128】現像されたハロゲン化銀乳剤層及び中間層
をアルミニウムフォイルから除去するために、現像され
たモノシートDTR材料を40℃の水噴射により5秒間
洗浄した。洗浄水を洗浄水タンクに集め、そして水噴射
に水を供給するために再び使用した。
【0129】次いで、受像層に沈着した銀の量(銀収
率)を、分析用X線蛍光分光光度計PHILIPS 1
400(フイリップスから商業的に入手可能)を使用し
て測定した。3つのDTR材料の各々について得られた
結果を表1に示す。
【0130】次に、アルミニウムフォイルの像形成され
た表面をLP 82(ベルギーのアグファ・ゲベルト社
により市販されている)中で15秒間45℃で仕上げ剤
で処理して、非像区域の水受容性を高めるとともに、像
区域を親油性インキ受容性にした。仕上げ剤は下記の組
成を有していた。
【0131】 ゲボ(Gebo)(Chemische Fabrik Chem−Y,Gmbh,Germanyにより販売 された界面活性剤の商標) 250mg ポリエチレングリコール3000 100ml 硝酸カリウム 12.5g クエン酸 20.0g 2−メルカプト−5−ヘプチル−オキサ−3.4−ジアゾール 2.0g NaH2PO4.2H2O 20.0g 5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサン 200mg 水酸化ナトリウム 13.0g 水(右の量とするだけの量) 1000ml pH(20℃) = 5.9 このようにして製造した印刷版を同じオフセット印刷機
(HEIDERBERG GTO−46)に取り付けそ
して同じ条件下に印刷のために使用した。フロリダのA
nchor/Lithemko Inc.,により市販
されている商業的AQUA TAME 7035Eを、
湿し液(dampening solution)とし
て10%イソプロパノールを含有する水性溶液中5%の
濃度で使用し、そしてKast+Ehinger,A.
G., Germanyにより市販されているK+E
125をインキとして使用した。圧縮可能なゴムブラン
ケットを使用した。
【0132】結果を下記の表1に示す。
【0133】
【表1】
【0134】 a)銀収率: 仕上げ剤による処理の後の受像層におけ
る銀収率 b)釣り合い(Match): 印刷版上の最小の認め
得るドットとコピー上のそれとの差(μm)(6つの実
験の数平均) c)デルタ点(Delta point): log
It=0.40の露光における版上の最小点とlog
It=1の露光における版上の最小点との寸法の差。
【0135】高い銀収率は、高い印刷耐久性の場合に示
され、従って望ましい。版とプリントとの低い釣り合い
は、印刷物が原稿のより正確な再現であり、従ってやは
り望ましいものであることを意味する。低いデルタ点
は、より大きい露光寛容度を示すものであり、従ってや
はり望ましい。
【0136】0.18μmの数平均直径を有するポリ
(エチレンテレフタレート)ビーズの粒子を含んで成る
中間層を含む像形成要素(本発明に従う像形成要素I
I、III、IV)から得られた印刷版は、0.8μm
の数平均直径を有するポリメチルメタクリレートビーズ
を含んで成る中間層を備えた像形成要素(比較要素I)
から得られた印刷版よりも良好な銀収率(像形成要素2
の場合のみぎりぎりであるけれども)、版と印刷物との
間のより低い釣り合い及びより低いデルタ点を与えるこ
とが、表1の結果から明らかである。それ故、2つの観
点(印刷版II)又は3つの観点(印刷版III及びI
V)について、本発明に従う印刷版は比較印刷版よりも
明らかに良好な結果を示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/11 G03F 7/11 (72)発明者 ジヤン・ジレイル ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテ ストラート27・アグフア−ゲヴエルト・ ナームローゼ・フエンノートシヤツプ内 (72)発明者 パウル・コツペンス ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテ ストラート27・アグフア−ゲヴエルト・ ナームローゼ・フエンノートシヤツプ内 (72)発明者 ヨハン・ロキユフイエ ベルギー・ビー2640モルトセル・セプテ ストラート27・アグフア−ゲヴエルト・ ナームローゼ・フエンノートシヤツプ内 (56)参考文献 特開 平4−282295(JP,A) 特開 平7−209871(JP,A) 特開 平7−77805(JP,A) 特開 平7−77804(JP,A) 特開 平7−20633(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/07

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の親水性表面に、記載の順序で、
    (i)物理的現像核を含む受像層、(ii)該受像層と水
    透過性関係にあるハロゲン化銀乳剤を含む感光性層、及
    び(iii)該受像層と該感光性層との間の中間層を有す
    る像形成要素において、該中間層が、重縮合により得ら
    れうるアルカリ不溶性ポリマー有機化合物の粒子を含ん
    で成り、該粒子が0.02μm〜10μmの数平均サイ
    ズを有していることを特徴とする像形成要素。
  2. 【請求項2】 重縮合により得られうる該アルカリ不溶
    性ポリマー有機化合物が、実質的に親水性基を含まない
    ポリエステル又はポリアミドである、請求項1に記載の
    像形成要素。
  3. 【請求項3】 重縮合により得られうる該アルカリ不溶
    性ポリマー有機化合物がポリ(エチレンテレフタレー
    ト)である、請求項2に記載の像形成要素。
  4. 【請求項4】 重縮合により得られうるアルカリ不溶性
    ポリマー有機化合物の該粒子が0.05μm〜5μmの
    数平均サイズを有する、請求項1乃至3に記載のいずれ
    かの像形成要素。
  5. 【請求項5】 重縮合により得られうる該アルカリ不溶
    性ポリマー有機化合物の該粒子が0.1μm〜2.5μ
    mの数平均サイズを有する、請求項4に記載の像形成要
    素。
  6. 【請求項6】 該粒子が球形である、請求項1乃至5に
    記載のいずれかの像形成要素。
  7. 【請求項7】 0.02μm〜10μmの数平均サイズ
    を有する、重縮合により得られうるアルカリ不溶性ポリ
    マー有機化合物の該粒子が、少なくとも0.1g/m2
    の量で該中間層に存在している、請求項1乃至6に記載
    のいずれかの像形成要素。
  8. 【請求項8】 0.02μm〜10μmの数平均サイズ
    を有する、重縮合により得られうるアルカリ不溶性ポリ
    マー有機化合物の該粒子が、3.0g/m2以下の量で
    該中間層に存在している、請求項1乃至7に記載のいず
    れかの像形成要素。
  9. 【請求項9】 該像形成要素が、乳剤層の上に且つ該乳
    剤層に隣接して、0.60〜1.75g/m2の量で硬
    膜化されていなゼラチンを含んで成る抗応力組成物を含
    んで成る、請求項1乃至8に記載のいずれかの像形成要
    素。
  10. 【請求項10】 (a)請求項1〜9のいずれかに記載
    の像形成要素を像通りに露光し、 (b)1種又は複数種の現像主薬と1種又は複数種のハ
    ロゲン化銀溶剤の存在下に該像形成要素に水性アルカリ
    溶液を適用し、 (c)該像形成要素を処理して該受像層の上にある層を
    除去し、それにより該受像層に形成された銀像を露出さ
    せる、 工程からなることを特徴とする銀塩拡散転写法によるオ
    フセット印刷版の製造方法。
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