JP2000065198A - 自動変速機のドライブダウン変速制御装置 - Google Patents

自動変速機のドライブダウン変速制御装置

Info

Publication number
JP2000065198A
JP2000065198A JP10234168A JP23416898A JP2000065198A JP 2000065198 A JP2000065198 A JP 2000065198A JP 10234168 A JP10234168 A JP 10234168A JP 23416898 A JP23416898 A JP 23416898A JP 2000065198 A JP2000065198 A JP 2000065198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
engagement
drive
down shift
release
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10234168A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3693822B2 (ja
Inventor
Yasushi Mori
泰志 森
Yuji Saito
祐司 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JATCO Corp
Original Assignee
JATCO Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JATCO Corp filed Critical JATCO Corp
Priority to JP23416898A priority Critical patent/JP3693822B2/ja
Publication of JP2000065198A publication Critical patent/JP2000065198A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3693822B2 publication Critical patent/JP3693822B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライブダウン変速において、高い制御精度
を必要とすることなく、変速ショック防止と変速時間の
短時間化と解放側締結要素の耐久性向上を併せて達成す
る自動変速機のドライブダウン変速制御装置を提供する
こと。 【解決手段】 解放側油圧と締結側油圧の各々の有効油
圧はダウンシフト後のギヤ比に到達したときの分担圧よ
り低い油圧で、且つ、解放側および締結側の各々の分担
率の和が1.0より大きいという条件が成立する解放側
油圧目標値と締結側油圧目標値をイナーシャフェーズ終
了域で得る協働締結制御によるドライブダウン変速制御
手段iを設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アクセル踏み込み
ダウンシフト時に解放側と締結側とでトルク分担を切り
換える過渡期の締結要素圧を制御する自動変速機のドラ
イブダウン変速制御装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】ドライブダウンシフトは、走っていて力
が足りなくなってアクセルペダルを踏み込んだところか
ら始まることが多く、トルクデマンド変速、つまり、も
っとトルクの欲しい変速と呼ばれることもある。このダ
ウンシフトでは、締結されている要素が解放され、エン
ジン回転上昇が始まり、エンジン回転が変速後のギヤ段
のレベルとなるのに合わせて解放されている要素が締結
されるとダウンシフト完了となる。こういってしまえば
簡単のようであるが、この締結タイミングを合わせが至
難の技であり、これを自動的に行なうのがワンウェイク
ラッチであるが、ワンウェイクラッチを変速機構に組み
込むと、スペースや重量やコストの面で不利になる。
【0003】そこで、アキュムレータ背圧制御によりド
ライブダウンシフト時に解放側と締結側の油圧をうまく
制御し、ワンウェイクラッチの廃止を可能とする従来の
自動変速機のドライブダウン変速制御装置としては、特
開平9−152026号公報に記載の装置が知られてい
る。
【0004】この従来公報には、変速後期に解放側の油
圧を上昇させ、変速後ギヤ比付近でタービン回転数変化
を略ゼロに維持し(ダウンシフトの進行を遅らせ)、多
少のズレを許容する余裕幅を持たせたタイミングで締結
側油圧を立ち上げることにより、引き込みショックや突
き上げショックの発生を抑えた回転同期変速を行なおう
とする変速技術が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の自動変速機のドライブダウン変速制御装置にあつて
は、解放側締結要素に対する解放側油圧制御のみにより
タービン回転数の上昇抑制を負担させているものである
ため、下記に列挙する問題点を有する。 (1) タービン回転の同期回転維持に要求される解放側油
圧(分担圧)に対して、入力トルクや摩擦係数やライン
圧のバラツキ等により実際の油圧が分担圧より高くなっ
たり低くなったりしてタービン回転数が狙いとする同期
回転からずれてしまい、図9に示すように、大きなショ
ックが出てしまう。
【0006】すなわち、同期回転数より高い回転数に維
持されてしまう空吹け時には、締結側油圧の増加によっ
て、出力軸トルクが増加し、イナーシャエネルギの放出
に伴う突き上げショックが発生する。また、同期回転数
より低い回転数に維持されてしまう停滞時には、締結側
油圧の増加によって、出力軸トルクが減少し、出力軸ト
ルクが一時的に負になる引き込みショックが発生する。 (2) 解放側による同期回転維持がほぼ達成された後に締
結側油圧を立ち上げる手順であるため、変速時間が長く
なる。 (3) タービン回転数の上昇抑制を負担させている解放側
締結要素は、回転差の大きいところで大きなトルクを発
生するため、発熱量が増加する。 (4) 同期回転維持に要求される解放側油圧に対して実際
の油圧は変動するため、常に閉ループ制御が必要とな
り、回転数計測精度を上げなければならない。1回1回
の回転数計測で同期回転に対する偏差を算出しようとす
ると、回転変動,入出力軸の回転パルス非同期に起因す
る回転数更新タイミングのずれ等により入出力回転比が
変動する。フィルタリングを行なうと制御が遅れる。
【0007】ここで、上記(1) に記載のショックは、締
結側の油圧をゆっくり上げることで小さくすることがで
きるが、さらに変速時間が長くなるし、解放側の発熱量
が増加してしまい、解放側締結要素の耐久劣化を招くと
いう結果となる。つまり、変速ショック防止と短時間変
速との両立は不可能である。
【0008】本発明が解決しようとする課題は、ドライ
ブダウン変速において、高い制御精度を必要とすること
なく、変速ショック防止と変速時間の短時間化と解放側
締結要素の耐久性向上を併せて達成する自動変速機のド
ライブダウン変速制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】(解決手段1)上記課題
の解決手段1(請求項1)は、図1のクレーム対応図に
示すように、エンジンからの駆動力が正である状態でダ
ウンシフト指令が出力されると、ダウンシフト前のギヤ
段にて締結されていた第1締結要素aを解放し、解放さ
れていた第2締結要素bを締結するという掛け換えによ
りダウンシフト後のギヤ段を達成する自動変速機のドラ
イブダウン変速制御装置において、請求項1に記載して
いるように、“無効油圧”と“有効油圧”と“分担圧”
と“分担率”を定義した時、解放側油圧と締結側油圧の
各々の有効油圧はダウンシフト後のギヤ比に到達したと
きの分担圧より低い油圧で、且つ、解放側および締結側
の各々の分担率の和が1.0より大きいという条件が成
立する解放側油圧目標値と締結側油圧目標値を設定する
解放側油圧目標値設定部cと締結側油圧目標値設定部d
と、イナーシャフェーズ終了に近づいた時に前記解放側
油圧目標値が得られる制御指令を第1油圧制御アクチュ
エータeに出力する解放側分担制御部fと、イナーシャ
フェーズ終了に近づいた時に前記締結側油圧目標値が得
られる制御指令を第2油圧制御アクチュエータgに出力
する締結側分担制御部hと、を備えている協働締結制御
によるドライブダウン変速制御手段iを設けたことを特
徴とする。 (解決手段2)上記課題の解決手段2(請求項2)は、
請求項1記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装
置において、解放側締結要素のトルク発生に有効な油圧
と分担圧との比の方が締結側締結要素のトルク発生に有
効な油圧と分担圧との比よりも常に大きくなるように制
御したことを特徴とする。 (解決手段3)上記課題の解決手段3(請求項3)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1または請
求項2記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置
において、前記第1油圧制御アクチュエータeと第2油
圧制御アクチュエータgを、ドライブダウン変速制御手
段iからの指令により、ドライブレンジ圧を基圧としそ
れぞれ独立に第1締結要素圧と第2締結要素圧に電子制
御する第1圧力制御弁と第2圧力制御弁としたことを特
徴とする。 (解決手段4)上記課題の解決手段4(請求項4)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項3記載の自
動変速機のドライブダウン変速制御装置において、ター
ビン回転数を検出するタービン回転数検出手段jを設
け、前記ドライブダウン変速制御手段iを、検出される
タービン回転が推定される同期回転数に近づいたら解放
側油圧を開ループ制御で油圧を立ち上げる解放側分担制
御部fと、検出されるタービン回転が推定される同期回
転数に近づいたら締結側油圧を開ループ制御で油圧を立
ち上げる締結側分担制御部hを有する手段としたことを
特徴とする。 (解決手段5)上記課題の解決手段5(請求項5)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1ないし請
求項4記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置
において、前記ドライブダウン変速制御手段iに、ダウ
ンシフト指令後に解放側である第1締結要素aの油圧を
減少させることによりイナーシャフェーズに移行させる
解放側要素抜き制御部kと、解放側である第1締結要素
aの油圧をイナーシャフェーズ開始圧より低い圧で維持
することでエンジントルクを利用してダウンシフトを進
行させるタービン回転上昇制御部mと、解放側である第
1締結要素aの油圧を所定の勾配にて上昇させることで
タービン回転上昇を抑制するタービン回転上昇抑制制御
部nを設けたことを特徴とする。 (解決手段6)上記課題の解決手段6(請求項6)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1ないし請
求項5記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置
において、前記ドライブダウン変速制御手段iに、ダウ
ンシフト指令後に締結側である第2締結要素bの油圧
を、初期に高い油圧指令を発した後、所定油圧指令を発
するピーク&ホールド制御による締結側要素ピストンス
トローク制御部pを設けたことを特徴とする。 (解決手段7)上記課題の解決手段7(請求項7)は、
図1のクレーム対応図に示すように、請求項1ないし請
求項6記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置
において、前記ドライブダウン変速制御手段iに、イナ
ーシャフェーズ終了から変速が完了するまで、締結側と
解放側のトルク容量の和を減少させることなく、解放側
の油圧を漸減させる解放完了制御部qと、締結側の油圧
を漸増させる締結完了制御部rを設けたことを特徴とす
る。
【0010】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)実施の形態1
は、請求項1〜7に対応する自動変速機のドライブダウ
ン変速制御装置である。
【0011】まず、実施の形態1のドライブダウン変速
制御装置が適用された自動変速機の全体概略を説明す
る。
【0012】図2は自動変速機の動力伝達機構を示すス
ケルトン図である。
【0013】図2において、INは入力軸、OUTは出
力軸、FPGはフロント遊星ギヤ、RPGはリヤ遊星ギ
ヤであり、フロント遊星ギヤFPGは、第1サンギヤS
1と第1リングギヤR1と第1ピニオンP1と第1ピニ
オンキャリヤC1を有し、リヤ遊星ギヤRPGは、第2
サンギヤS2と第2リングギヤR2と第2ピニオンP2
と第2ピニオンキャリヤC2を有する。
【0014】上記ギヤトレーンを用い前進4速・後退1
速の変速段を得る締結要素として、リバースクラッチR
EV/C(以下、R/C)、ハイクラッチHIGH/C
(以下、H/C)、2−4ブレーキ2-4/B、ロークラッ
チLOW/C(以下、L/C)、ロー&リバースブレー
キL&R/B、ローワンウェイクラッチLOW O.W.C が設
けられている。
【0015】前記第1サンギヤS1は、第1回転メンバ
M1及びリバースクラッチR/Cを介して入力軸INに
連結されていると共に、第1回転メンバM1及び2−4
ブレーキ2-4/Bを介してケースKに連結されている。
【0016】前記第1キャリヤC1は、第2回転メンバ
M2及びハイクラッチH/Cを介して入力軸INに連結
されていると共に、第3回転メンバM3及びロー&リバ
ースブレーキL&R/Bを介してケースKに連結されて
いる。また、第1キャリヤC1は、第3回転メンバM3
及びロークラッチL/Cを介して第2リングギヤR2に
連結されている。尚、ロー&リバースブレーキL&R/
Bとは並列配置でローワンウェイクラッチLOW O.W.C が
設けられている。
【0017】前記第1リングギヤR1は、第4回転メン
バM4を介して第2キャリヤC2に直結され、されに、
第2キャリヤC2には出力軸OUTが直結されている。
【0018】前記第2サンギヤS2は、入力軸INに直
結されている。
【0019】なお、この動力伝達機構の特徴は、3速と
4速の間の変速時に変速ショックのない掛け換えタイミ
ングを得るために採用されていたワンウェイクラッチ
と、このワンウェイクラッチの採用に伴いエンジンブレ
ーキを確保するために必要とされる油圧締結によるクラ
ッチとを廃止し、締結要素の数を削減することで小型軽
量化を達成した点にある。
【0020】図3は上記動力伝達機構により前進4速・
後退1速の変速段を得る締結論理を示す図である。
【0021】第1速(1st)は、ロークラッチL/C
の油圧締結と、ロー&リバースブレーキL&R/Bの油
圧締結(エンジンブレーキレンジ選択時)もしくはロー
ワンウェイクラッチLOW O.W.C の機械締結(加速時)に
より得られる。すなわち、第2サンギヤ入力、第2リン
グギヤ固定、第2キャリヤ出力となる。
【0022】第2速(2nd)は、ロークラッチL/C
と2−4ブレーキ2-4/Bの油圧締結により得られる。す
なわち、第2サンギヤ入力、第1サンギヤ固定、第2キ
ャリヤ出力となる。
【0023】第3速(3rd)は、ハイクラッチH/C
とロークラッチL/Cの油圧締結により得られる。すな
わち、第2リングギヤと第2サンギヤの同時入力、第2
キャリヤ出力となる(変速比=1)。
【0024】第4速(4th)は、ハイクラッチH/C
と2−4ブレーキ2-4/Bの油圧締結により得られる。す
なわち、第1キャリヤ及び第2サンギヤ入力、第1サン
ギヤ固定、第2キャリヤ出力によるオーバドライブ変速
段となる。
【0025】後退速(Rev)は、リバースクラッチR
EV/Cとロー&リバースブレーキL&R/Bの油圧締
結により得られる。すなわち、第1,第2サンギヤ入
力、第1キャリヤ固定、第2キャリヤ出力となる。
【0026】図4はDレンジ1速〜4速の自動変速やR
レンジを達成するための締結要素とコントロールバルブ
部と電子制御部によるDESCシステム(ダイレクト・
エレクトロニック・シフト・コントロール・システム)
を示す図である。
【0027】図4において、1はライン圧油路、2はマ
ニュアルバルブ、3はDレンジ圧油路、4はRレンジ圧
油路、5はパイロット弁、6はパイロット圧油路、7は
第1圧力制御弁、8は第2圧力制御弁、9は第3圧力制
御弁、10は第4圧力制御弁、11は第5圧力制御弁、
12はロークラッチ圧油路、13はハイクラッチ圧油
路、14は2−4ブレーキ圧油路、15はロー&リバー
スブレーキ圧油路、16はリバースクラッチ圧油路、1
7はA/Tコントロールユニット、18は車速センサ、
19はスロットルセンサ、20はエンジン回転センサ、
21はタービン回転センサ(タービン回転数検出手段j
に相当)、22はインヒビタースイッチ、23は油温セ
ンサである。
【0028】前記各圧力制御弁7,8,9,10,11
は、A/Tコントロールユニット17からのデューティ
指令に応じてソレノイド圧(一定圧によるパイロット圧
Ppここで、Dレンジ時に1速〜4速を自動的に変速す
る変速制御は、例えば、図5に示すような変速点特性モ
デル図と、検出されたスロットル開度及び車速に基づ
き、検出された運転点がアップシフト変速線(実線)あ
るいはダウンシフト変速線(点線)を横切った時に変速
指令が出され、この変速指令により次に移行するギヤ段
が決定され、決定されたギヤ段を得るべく変速前に締結
されている締結要素を解放し、変速前に解放されている
締結要素を締結する油圧制御のデューティ指令をA/T
コントロールユニット17から出力することで行なわれ
る。例えば、走行中にアクセル踏み込み操作により運転
点が図5のA点からB点に移行し、3−2ダウンシフト
変速線を横切ることで行なわれる3−2ドライブダウン
シフトの場合には、第3速で締結されているハイクラッ
チH/C(第1締結要素aに相当)を第2圧力制御弁8
(第1油圧制御アクチュエータeに相当)へのデューテ
ィ指令により解放し、第3速で解放されている2−4ブ
レーキ2-4/B(第2締結要素bに相当)を第3圧力制御
弁9(第2油圧制御アクチュエータgに相当)へのデュ
ーティ指令により締結することで行なわれる。
【0029】次に作用を説明する。
【0030】[ドライブダウン変速制御]各種の変速モ
ードのうちアクセル操作を伴うドライブダウン変速制御
は、図6に示すフローチャートにしたがって実行される
(ドライブダウン変速制御手段iに相当)。以下、図7
に示すタイムチャートを参照しながら各ステップについ
て説明するが、その前に下記の点について述べておく。 NSTART、NTEND、NT1、NT2の決め方 NSTART=(変速前ギヤ比)×(出力軸回転数)+
(回転数計測ばらつき) NTEND=(変速後ギヤ比)×(出力軸回転数) NT1=NTEND−NTDIF1 NTDIF1は、タービン回転上昇速度が課題となり、
変速終了付近解放側および締結側油圧の立ち上げが遅れ
ないよう、解放側油圧で回転上昇速度を制御できるよう
な値とする。 NT2=NTEND−NTDIF2 NTDIF2は、締結側油圧をPA3、解放側油圧をP
R5まで立ち上げるのに必要な油圧応答時間を確保でき
る値とする。 タービントルクの推定方法 方法1:定常状態における、スロットル開度とタービン
回転数に対応した自動変速機への入力トルク(タービン
トルク)のマップをコンピュータの中に記憶し、運転状
態に応じた入力トルクを読み出す。
【0031】方法2:エンジン制御コンピュータとの通
信により、エンジンからエンジンの出力しているトルク
値を受信し、これを入力トルクとする。
【0032】方法3:トルクコンバータのトルク伝達特
性データとエンジンおよびトルクコンバータのイナーシ
ャデータを持ち、且つ、タービン回転数の変化速度(加
速度)を検出し、トルクコンバータ伝達トルクにエンジ
ンおよびトルクコンバータを加速するためのトルクを加
算して、入力トルクとする。 ギヤ比による進行度合いの(ラフ)検知 *解放側制御 ステップ30では、ダウンシフト指令の出力時点からイ
ナーシャフェーズ開始までの領域において、解放側要素
の油圧を減少させることによりイナーシャフェーズに移
行させる解放側要素抜き制御が行なわれる(解放側要素
抜き制御部kに相当)。
【0033】ステップ31では、タービン回転数NTが
変速開始回転数NTSTARTになったかどうかにより
イナーシャフェーズ開始か否かが判断される。
【0034】ステップ32では、イナーシャフェーズ開
始時点からタービン回転数NTが第1設定回転数NT1
になるまでの領域において、解放側要素の油圧をイナー
シャフェーズ開始圧よりデューティパルス設定値PR3
による油圧分だけ低い圧とし、この油圧をそのまま維持
することでエンジントルクを利用してダウンシフトを進
行させるタービン回転上昇制御が行なわれる(タービン
回転上昇制御部mに相当)。
【0035】ステップ33では、タービン回転数NTが
第1設定回転数NT1になったかどうかが判断される。
【0036】ステップ34では、タービン回転数NTが
第1設定回転数NT1から第2設定回転数NT2になる
までの領域において、所定の勾配にて上昇するデューテ
ィパルスの出力により解放側要素の油圧を上昇させるこ
とでタービン回転の上昇を抑制するタービン回転上昇抑
制制御が行なわれ、引き続いて、タービン回転数NTが
第1設定回転数NT1からイナーシャフェーズ終了まで
の領域において、解放側油圧目標値を得る上昇勾配のデ
ューティ指令を出力する解放側分担制御が行なわれる
(タービン回転上昇抑制制御部nと解放側分担制御部f
に相当)。具体的なタービン回転上昇抑制制御は、ター
ビン回転数NTが第1設定回転数NT1となった時点か
らのパルス指令上昇勾配RMPを油圧目標値PR4(設
定ギヤ比変化率となる値)と第1変速終了推定時間T1
(それまでの変速時間×シフト係数)により決めること
でなされる。また、解放側分担制御は、タービン回転数
NTが第2設定回転数NT2となった時点からのパルス
指令上昇勾配RMPRを解放側油圧目標値PR5(例え
ば、分担圧×0.8となる値)と第2変速終了推定時間
T2(それまでの変速時間×シフト係数)により決める
ことでなされる。
【0037】ステップ35では、タービン回転数NTが
変速終了回転数NTENDになったかどうかによりイナ
ーシャフェーズ終了か否かが判断される。
【0038】ステップ36では、イナーシャフェーズ終
了後、解放側の油圧を設定時間TR2でデューティ指令
が最小値となるように漸減させる解放完了制御が行なわ
れる(解放完了制御部qに相当)。 *締結側制御 ステップ40では、ダウンシフト指令の出力時点からタ
ービン回転数NTが第2設定回転数NT2になるまでの
領域において、締結側要素の油圧を、初期に高い油圧を
得るデューティ指令PA1を設定時間TA1だけ発した
後、所定油圧を保つデューティ指令PA2を発し、イナ
ーシャフェーズ開始後は上乗せ圧を得る上り勾配のデュ
ーティ指令RmpA3を発する、ピーク&ホールド制御
によりトルク容量を持つ直前の位置まで締結側要素のピ
ストンをストロークさせる制御が行なわれる(締結側要
素ピストンストローク制御部pに相当)。ここで、上乗
せ圧とは、ピーク&ホールド制御(プリチャージ制御と
同義)におけるリターンスプリング相当圧から真のリタ
ーンスプリング相当圧を引いた油圧をいう。
【0039】ステップ41では、タービン回転数NTが
第2設定回転数NT2になったかどうかが判断される。
【0040】ステップ42では、タービン回転数NTが
第2設定回転数NT2からイナーシャフェーズ終了まで
の領域において、締結側油圧目標値が得られる上昇勾配
のデューティ指令を出力する締結側分担制御が行なわれ
る(締結側分担制御部hに相当)。具体的な締結側分担
制御は、タービン回転数NTが第2設定回転数NT2と
なった時点からのパルス指令上昇勾配RMPAを締結側
油圧目標値PA3(例えば、分担圧×0.4となる値)
と第2変速終了推定時間T2(それまでの変速時間×シ
フト係数)により決めることでなされる。
【0041】ステップ43では、タービン回転数NTが
変速終了回転数NTENDになったかどうかによりイナ
ーシャフェーズ終了か否かが判断される。
【0042】ステップ44では、イナーシャフェーズ終
了後、締結側の油圧を設定時間TA2でデューティ指令
が最大値となるように漸増させる締結完了制御が行なわ
れる(締結完了制御部rに相当)。
【0043】ここで、ステップ36での解放完了制御と
ステップ44の締結完了制御では、イナーシャフェーズ
終了から変速が完了するまで、締結側と解放側のトルク
容量の和を減少させることないように油圧が制御され
る。
【0044】[協働締結制御作用]本願発明でいう協働
締結制御とは、ドライブダウン変速において、解放側締
結要素と締結側締結要素とのトルク和で、変速後のギヤ
比(タービン回転数)を保持する制御をいう。
【0045】この協働締結制御を達成するため、請求項
1に記載しているように、“無効油圧”と“有効油圧”
と“分担圧”と“分担率”を定義した時、解放側油圧と
締結側油圧の各々の有効油圧はダウンシフト後のギヤ比
に到達したときの分担圧より低い油圧で、且つ、解放側
および締結側の各々の分担率の和が1.0より大きいと
いう条件が成立する解放側油圧目標値PR5(例えば、
分担圧×0.8となる値)と締結側油圧目標値PA3
(例えば、分担圧×0.4となる値)を設定していて、
図8に示す解放側過渡油圧特性と締結側過渡油圧特性を
示しながら、ドライブダウン変速が実行されることにな
る。
【0046】この協働締結制御作用は、自動変速機のギ
ヤトレーンの入力軸と出力軸の回転比が低速段ギヤ比よ
り小さい時は、解放側は回転上昇を抑制(出力軸トルク
正)する方向に作用し、締結側は回転を引き上げて上昇
(出力軸トルク負)させる方向に作用するが、回転比が
低速段ギヤ比を越えようとすると、解放側と締結側とが
共に回転上昇を抑制(出力軸トルク正)する方向に作用
することになる。
【0047】この結果、解放側油圧上昇のみにより変速
後のギヤ比付近でのタービン回転数変化を略ゼロとし、
締結タイミングを得る従来のドライブダウン変速と比べ
た場合、協働締結制御には下記の効果がある。 解放側と締結側の油圧の和を分担圧より大きく設定
することにより、空吹けることがなく、油圧や摩擦係数
のばらつきによるトルク容量のばらつきや入力トツクの
ばらつきにも強い。 解放側油圧目標値PR5が分担圧より小さく設定さ
れているため、発熱量が少なくなる。 回転同期前に締結側油圧を立ち上げるため、従来例
と比べて変速時間が短くなる。この変速時間の短時間化
と発熱量が少ないことで、締結要素の耐久性が向上す
る。 さらに、解放側油圧目標値と締結側油圧目標値の比
を、締結側分担率<解放側分担率に設定することによ
り、解放側油圧目標値が分担圧より低くなる(分担率が
1.0より小さくなる)ため、変速の進行(タービン回
転の上昇)が途中で停滞することがない。 解放側と締結側は前述の協働締結制御油圧条件を満
たしていれば良く、油圧制御も開ループにて制御される
ため、制御精度を必要としない。また、回転数の検出精
度も従来例ほど高くなくて良いため、回転センサや油圧
制御デバイスを高精度(高価)なものにする必要がな
く、ばらつきにも強い。 (その他の実施の形態)本願のドライブダウン変速制御
装置は実施の形態1で示した自動変速機に限らず様々な
電子制御タイプの自動変速機のドライブダウン制御装置
として適用することができる。実施の形態1では、解放
側油圧目標値として分担圧×0.8となる値、締結側油
圧目標値として分担圧×0.4となる値の例を示した
が、解放側油圧と締結側油圧の各々の有効油圧はダウン
シフト後のギヤ比に到達したときの分担圧より低い油圧
で、且つ、解放側および締結側の各々の分担率の和が
1.0より大きいという条件が成立する値であれば、実
施の形態1の設定値に限られることはない。例えば、解
放側(×0.6〜×0.9)程度、締結側(×0.2〜
×0.7)程度、ただし解放側と締結側差が0.2以上
程度で、分担率の和が1.0以上(ただし、解放側分担
率が0.9程度以下、締結側はそれより0.2程度小さ
い、という条件と、入力トルク推定や油圧生成、摩擦係
数等のばらつきを考慮して下限値を1.2程度とする
と、1.2〜1.6程度)であれば本発明に含まれる。
また、実施の形態1のように、解放側油圧分担率を締結
側油圧分担率より高く設定するほうが、駆動力を要求し
ているアクセル操作に対して出力軸トルクが負になるこ
とがないという点で好ましい。
【発明の効果】請求項1記載の発明にあっては、締結要
素の掛け換えによりダウンシフト後のギヤ段を達成する
自動変速機のドライブダウン変速制御装置において、解
放側油圧と締結側油圧の各々の有効油圧はダウンシフト
後のギヤ比に到達したときの分担圧より低い油圧で、且
つ、解放側および締結側の各々の分担率の和が1.0よ
り大きいという条件が成立する解放側油圧目標値と締結
側油圧目標値を設定する解放側油圧目標値設定部と締結
側油圧目標値設定部と、イナーシャフェーズ終了に近づ
いた時に前記解放側油圧目標値が得られる制御指令を第
1油圧制御アクチュエータに出力する解放側分担制御部
と、イナーシャフェーズ終了に近づいた時に前記締結側
油圧目標値が得られる制御指令を第2油圧制御アクチュ
エータに出力する締結側分担制御部と、を備えている協
働締結制御によるドライブダウン変速制御手段を設けた
ため、ドライブダウン変速において、高い制御精度を必
要とすることなく、変速ショック防止と変速時間の短時
間化と解放側締結要素の耐久性向上を併せて達成する自
動変速機のドライブダウン変速制御装置を提供すること
ができるという効果が得られる。請求項2記載の発明に
あっては、請求項1記載の自動変速機のドライブダウン
変速制御装置において、解放側締結要素のトルク発生に
有効な油圧と分担圧との比の方が締結側締結要素のトル
ク発生に有効な油圧と分担圧との比よりも常に大きくな
るように制御したため、上記効果に加え、解放側油圧目
標値が分担圧より低く(分担率が1.0より小さく)な
ることで、変速の進行(タービン回転の上昇)が途中で
停滞することがない。請求項3記載の発明にあっては、
請求項1または請求項2記載の自動変速機のドライブダ
ウン変速制御装置において、第1油圧制御アクチュエー
タと第2油圧制御アクチュエータを、ドライブダウン変
速制御手段からの指令により、ドライブレンジ圧を基圧
としそれぞれ独立に第1締結要素圧と第2締結要素圧に
電子制御する第1圧力制御弁と第2圧力制御弁としたた
め、請求項1または請求項2記載の発明の効果に加え、
棚圧やタイミング等を制御するデバイスやシフト弁をコ
ントロールバルブユニットに備えた従来の集中制御シス
テムに比べ、制御自由度が高く、コントロールバルブユ
ニットの簡略化や軽量化を図ることができる。請求項4
記載の発明にあっては、請求項3記載の自動変速機のド
ライブダウン変速制御装置において、タービン回転数を
検出するタービン回転数検出手段を設け、ドライブダウ
ン変速制御手段を、検出されるタービン回転が推定され
る同期回転数に近づいたら解放側油圧を開ループ制御で
油圧を立ち上げる解放側分担制御部と、検出されるター
ビン回転が推定される同期回転数に近づいたら締結側油
圧を開ループ制御で油圧を立ち上げる締結側分担制御部
を有する手段としたため、請求項3記載の発明の効果に
加え、ギヤ比を監視して制御開始タイミングをとる場合
のように、車速(変速前後のタービン回転差)によって
タイミングが早すぎたり遅すぎることがなく、適切な制
御開始タイミングを得ることができる。請求項5記載の
発明にあっては、請求項1ないし請求項4記載の自動変
速機のドライブダウン変速制御装置において、ドライブ
ダウン変速制御手段に、ダウンシフト指令後に解放側で
ある第1締結要素の油圧を減少させることによりイナー
シャフェーズに移行させる解放側要素抜き制御部と、解
放側である第1締結要素の油圧をイナーシャフェーズ開
始圧より低い圧で維持することでエンジントルクを利用
してダウンシフトを進行させるタービン回転上昇制御部
と、解放側である第1締結要素の油圧を所定の勾配にて
上昇させることでタービン回転上昇を抑制するタービン
回転上昇抑制制御部を設けたため、請求項1ないし請求
項4記載の発明の効果に加え、変速時間を短時間としな
がら協働締結制御へのスムーズな移行を達成することが
できる。請求項6記載の発明にあっては、請求項1ない
し請求項5記載の自動変速機のドライブダウン変速制御
装置において、ドライブダウン変速制御手段に、ダウン
シフト指令後に締結側である第2締結要素の油圧を、初
期に高い油圧指令を発した後、所定油圧指令を発するピ
ーク&ホールド制御による締結側要素ピストンストロー
ク制御部を設けたため、請求項1ないし請求項5記載の
発明の効果に加え、協働締結制御開始時に即座にトルク
容量を発生する締結応答性を確保することができる。請
求項7記載の発明にあっては、請求項1ないし請求項6
記載の自動変速機のドライブダウン変速制御装置におい
て、ドライブダウン変速制御手段に、イナーシャフェー
ズ終了から変速が完了するまで、締結側と解放側のトル
ク容量の和を減少させることなく、解放側の油圧を漸減
させる解放完了制御部と、締結側の油圧を漸増させる締
結完了制御部を設けたため、請求項1ないし請求項6記
載の発明の効果に加え、タービン回転の変動を抑えた状
態を維持しながら解放側要素から締結側要素への掛け換
えを完了することができる。また、変速終了後ギヤ段の
状態にほじされたとき、出力軸トルクは、解放側締結要
素、締結側締結要素それぞれの分担率に応じて変速前ギ
ヤ比に相当する出力軸トルクから変速後ギヤ比に相当す
る出力軸トルクへと変化するため、変速中の、比較的出
力軸トルクが小さい状態から、出力軸トルクが大きい変
速後の出力軸トルク状態へ一気に変化することによって
発生する駆動系の捩り振動を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自動変速機のドライブダウン変速制御
装置を示すクレーム対応図である。
【図2】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置が
適用された自動変速機の動力伝達機構を示すスケルトン
図である。
【図3】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置が
適用された自動変速機の締結論理表を示す図である。
【図4】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置が
適用された自動変速機のDESCシステム図である。
【図5】実施の形態1のドライブダウン変速制御装置の
変速点特性モデルの一例を示す図である。
【図6】実施の形態1のドライブダウン変速制御作動の
流れを示すフローチャートである。
【図7】実施の形態1のドライブダウン変速制御時にお
ける出力軸トルクとタービン回転数とギヤ比と解放側デ
ューティパルスと締結側デューティパルスの各過渡特性
を示すタイムチャートである。
【図8】実施の形態1のドライブダウン変速制御時にお
ける出力軸トルクとギヤ比と解放側油圧と締結側油圧の
各過渡特性を示すタイムチャートである。
【図9】従来のドライブダウン変速制御時における出力
軸トルクとギヤ比と解放側油圧と締結側油圧の各過渡特
性を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
a 第1締結要素 b 第2締結要素 c 解放側油圧目標値設定部 d 締結側油圧目標値設定部 e 第1油圧制御アクチュエータ(第1圧力制御弁) f 解放側分担制御部 g 第2油圧制御アクチュエータ(第2圧力制御弁) h 締結側分担制御部 i ドライブダウン変速制御手段 j タービン回転数検出手段 k 解放側要素抜き制御部 m タービン回転上昇制御部 n タービン回転上昇抑制制御部 p 締結側要素ピストンストローク制御部 q 解放完了制御部 r 締結完了制御部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンからの駆動力が正である状態で
    ダウンシフト指令が出力されると、ダウンシフト前のギ
    ヤ段にて締結されていた第1締結要素を解放し、解放さ
    れていた第2締結要素を締結するという掛け換えにより
    ダウンシフト後のギヤ段を達成する自動変速機のドライ
    ブダウン変速制御装置において、 締結油圧がこの油圧以下であれば締結要素に伝達トルク
    が発生しないと考えられている油圧を“無効油圧”、締
    結要素の伝達トルク発生に寄与している油圧で締結油圧
    全体から無効油圧を差し引いた油圧を“有効油圧”、あ
    るギヤ段から別のギヤ段へ変速するときに、変速に際し
    て、締結したままの締結要素と解放する締結要素と締結
    する締結要素のいずれか1つの伝達トルクをゼロとした
    ときに、残りの締結要素のうち1つの締結要素の伝達ト
    ルクによって各回転メンバの回転比がちょうど変化しな
    いように保てたとき、この“1つの伝達トルク”を“1
    つの締結要素”の自動変速機の入力トルクに対する“1
    つの締結要素の分担トルク”といい、この“分担トル
    ク”を発生させるのに有効な油圧を“1つの締結要素の
    分担圧”、ある締結要素における有効油圧の分担圧に対
    する比を“分担率”と定義した時、 解放側油圧と締結側油圧の各々の有効油圧はダウンシフ
    ト後のギヤ比に到達したときの分担圧より低い油圧で、
    且つ、解放側および締結側の各々の分担率の和が1.0
    より大きいという条件が成立する解放側油圧目標値と締
    結側油圧目標値を設定する解放側油圧目標値設定部と締
    結側油圧目標値設定部と、 イナーシャフェーズ終了に近づいた時に前記解放側油圧
    目標値が得られる制御指令を第1油圧制御アクチュエー
    タに出力する解放側分担制御部と、 イナーシャフェーズ終了に近づいた時に前記締結側油圧
    目標値が得られる制御指令を第2油圧制御アクチュエー
    タに出力する締結側分担制御部と、 を備えている協働締結制御によるドライブダウン変速制
    御手段を設けたことを特徴とする自動変速機のドライブ
    ダウン変速制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の自動変速機のドライブダ
    ウン変速制御装置において、 解放側締結要素のトルク発生に有効な油圧と分担圧との
    比の方が締結側締結要素のトルク発生に有効な油圧と分
    担圧との比よりも常に大きくなるように制御したことを
    特徴とする自動変速機のドライブダウン変速制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置において、 前記第1油圧制御アクチュエータと第2油圧制御アクチ
    ュエータを、ドライブダウン変速制御手段からの指令に
    より、ドライブレンジ圧を基圧としそれぞれ独立に第1
    締結要素圧と第2締結要素圧に電子制御する第1圧力制
    御弁と第2圧力制御弁としたことを特徴とする自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の自動変速機のドライブダ
    ウン変速制御装置において、 タービン回転数を検出するタービン回転数検出手段を設
    け、 前記ドライブダウン変速制御手段を、検出されるタービ
    ン回転が推定される同期回転数に近づいたら解放側油圧
    を開ループ制御で油圧を立ち上げる解放側分担制御部
    と、検出されるタービン回転が推定される同期回転数に
    近づいたら締結側油圧を開ループ制御で油圧を立ち上げ
    る締結側分担制御部を有する手段としたことを特徴とす
    る自動変速機のドライブダウン変速制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4記載の自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置において、 前記ドライブダウン変速制御手段に、ダウンシフト指令
    後に解放側である第1締結要素の油圧を減少させること
    によりイナーシャフェーズに移行させる解放側要素抜き
    制御部と、 解放側である第1締結要素の油圧をイナーシャフェーズ
    開始圧より低い圧で維持することでエンジントルクを利
    用してダウンシフトを進行させるタービン回転上昇制御
    部と、 解放側である第1締結要素の油圧を所定の勾配にて上昇
    させることでタービン回転上昇を抑制するタービン回転
    上昇抑制制御部を設けたことを特徴とする自動変速機の
    ドライブダウン変速制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5記載の自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置において、 前記ドライブダウン変速制御手段に、ダウンシフト指令
    後に締結側である第2締結要素の油圧を、初期に高い油
    圧指令を発した後、所定油圧指令を発するピーク&ホー
    ルド制御による締結側要素ピストンストローク制御部を
    設けたことを特徴とする自動変速機のドライブダウン変
    速制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし請求項6記載の自動変速
    機のドライブダウン変速制御装置において、 前記ドライブダウン変速制御手段に、イナーシャフェー
    ズ終了から変速が完了するまで、締結側と解放側のトル
    ク容量の和を減少させることなく、解放側の油圧を漸減
    させる解放完了制御部と、締結側の油圧を漸増させる締
    結完了制御部を設けたことを特徴とする自動変速機のド
    ライブダウン変速制御装置。
JP23416898A 1998-08-20 1998-08-20 自動変速機のドライブダウン変速制御装置 Expired - Fee Related JP3693822B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23416898A JP3693822B2 (ja) 1998-08-20 1998-08-20 自動変速機のドライブダウン変速制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23416898A JP3693822B2 (ja) 1998-08-20 1998-08-20 自動変速機のドライブダウン変速制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000065198A true JP2000065198A (ja) 2000-03-03
JP3693822B2 JP3693822B2 (ja) 2005-09-14

Family

ID=16966739

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23416898A Expired - Fee Related JP3693822B2 (ja) 1998-08-20 1998-08-20 自動変速機のドライブダウン変速制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3693822B2 (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002089705A (ja) * 2000-09-13 2002-03-27 Unisia Jecs Corp 自動変速機の制御装置
US6616576B2 (en) 2000-09-18 2003-09-09 Jatco Ltd Apparatus and method for controlling gear shift for automatic transmission
JP2006046569A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Mazda Motor Corp 自動変速機の変速制御装置
JP2010032028A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機の変速制御装置
JP2011007299A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Toyota Motor Corp 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2012057697A (ja) * 2010-09-08 2012-03-22 Jatco Ltd 無段変速機及びその制御方法
US8374756B2 (en) 2009-07-28 2013-02-12 Honda Motor Co., Ltd. Control device for automatic transmission
US8478497B2 (en) 2009-06-26 2013-07-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Hydraulic control device and hydraulic control method for vehicle automatic transmission

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002089705A (ja) * 2000-09-13 2002-03-27 Unisia Jecs Corp 自動変速機の制御装置
US6616576B2 (en) 2000-09-18 2003-09-09 Jatco Ltd Apparatus and method for controlling gear shift for automatic transmission
KR100440849B1 (ko) * 2000-09-18 2004-07-21 쟈트코 가부시키가이샤 자동 변속기를 위한 기어 변속을 제어하는 장치 및 방법
JP2006046569A (ja) * 2004-08-06 2006-02-16 Mazda Motor Corp 自動変速機の変速制御装置
JP2010032028A (ja) * 2008-07-31 2010-02-12 Nissan Motor Co Ltd 自動変速機の変速制御装置
JP2011007299A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Toyota Motor Corp 車両用自動変速機の油圧制御装置
US8478497B2 (en) 2009-06-26 2013-07-02 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Hydraulic control device and hydraulic control method for vehicle automatic transmission
US8374756B2 (en) 2009-07-28 2013-02-12 Honda Motor Co., Ltd. Control device for automatic transmission
JP2012057697A (ja) * 2010-09-08 2012-03-22 Jatco Ltd 無段変速機及びその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP3693822B2 (ja) 2005-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101559180B1 (ko) 자동 변속기의 변속 제어 장치
EP2136108B1 (en) Automatic transmission control apparatus and method
JPH1182712A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
US7010405B2 (en) System and method of controlling automatic transmission
JP3699628B2 (ja) 自動変速機の制御装置
US6866612B2 (en) Control device for automatic transmission
JP4192095B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JPH05322020A (ja) 自動変速機の液圧制御装置
JP3693822B2 (ja) 自動変速機のドライブダウン変速制御装置
JPH09152026A (ja) 自動変速機のダウンシフト制御装置
JPH06221426A (ja) 変速器アップシフト制御方法及び装置
US6254510B1 (en) Coasting downshift control strategy for a multiple-ratio automatic transmission
JP2000266173A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3693840B2 (ja) 自動変速機のドライブダウン変速制御装置
JPH10184882A (ja) 自動変速機のアップシフト制御装置
JP4097439B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP2000227157A (ja) 自動変速機のドライブダウン変速制御装置
JP4047474B2 (ja) 自動変速機のドライブダウン変速制御装置
JP2002130453A (ja) 自動変速機の制御装置
JP3859927B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JPH04224360A (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP3816710B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP3109229B2 (ja) 自動変速機のライン圧算出装置
JP3752401B2 (ja) 自動変速機の変速制御装置
JP2002122233A (ja) 自動変速機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20010928

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040817

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041018

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20041108

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050302

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050304

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050412

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050621

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050622

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080701

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090701

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090701

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100701

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100701

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110701

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110701

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120701

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120701

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130701

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130701

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140701

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees